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2003年04月17日

政策⑪ 星の数ほどNPO!

 NPOがだんだんと認知されてきていると思います。まちづくり活動でNPOが果たす役割はこれからどんどん大きくなるはずです。なぜ、NPOがこんなに注目されるのでしょうか?もちろんNPOの活動自体にも意義があります。行政では出来ない「公共サービス」をNPOなら出来る、または行政でやるよりもNPOでやった方が上手くいくという場合もあり、これからの新しい時代のまちづくりの担い手として、NPOを無視するわけにはいかないのです。
 
 私はNPOがこれからの多摩市を元気にする鍵を握ると思っています。というのはこれから団塊の世代の市民が都心からたくさん地域に帰ってくるからです。今までは都心で生かしてきた能力や技術をやっと地域で使ってもらえるからです。「都心から多摩市へ!」のステージチェンジです。その活躍の場所、地域の受け皿の一つとしてNPOがあります。
 NPOは単なる利益追求型の企業とは違います。NPOは自分自身の身の丈にあった活動が出来る場所でなければなりません。つまり最も大事なのは個々人の自発性です。自分の思いを素直に活動として表現出来る活動であり、上司と部下の関係から生まれる不必要な緊張はいりません。自己管理の中で社会的な責任を果たしていける場所です。そういう意味でNPO活動に魅力を感じる人が増えつつあると思います。
 NPOに関わる人たちは自己管理の中で身の丈にあった活動をしていくわけで、つまりはNPOも本来は自主運営、自立した活動を展開を目標にしなければなりません。けれども現実は厳しく、そう簡単に活動を軌道にのせることは出来ません。今は、まだ発展途上段階にあります。だからこそ、一歩二歩と前進させるための行政の支援が求められるのです。
 
 実は、多摩市がNPOに着目したのは早い時期だったと思います。市民の力でNPOセンターが設立され、多くの自治体からの見学を受けていますが、多摩市のイメージとしてNPO活動がさかんな‘まち’というのもあるようです。けれども実態は、先にも書いた通り、厳しい状況です。NPOに従事する市民はほとんど無償のカタチで働いています。私はこの状態を徐々に改善しながら、「贅沢は出来ないけれど、暮らしていける」レベルにまでNPOが発展出来る仕組みを作りたいと思っています。
 昨年は行政がNPOとの協働指針をつくりました。これはNPOが‘まち’の中で活躍できるための第一歩として評価したいと思っています。けれども、例えば、NPOに対しての税の優遇措置や、NPO活動を支えるファンドの設立なども計画していく必要があります。けれども私が今、一番すべきことは行政の仕事の見直しです。もしも本気でNPOを活用しようとするならば、「行政がすべきこと」「行政がしなくてもいいこと」「行政がしない方がいいこと」「行政が出来ないこと」など行政が自己評価をするっともに、市民とともに行政の仕事を点検していく必要があると思います。これはNPOに対する期待でもあり、市民に対する期待をカタチにすることにもつながってくるからです。
 これまで行政がやってきたことをただ単にNPOに任せるだけでは意味がありません。「なぜNPOなのか?」を行政が意識をしながら、NPOをパートナーとしてまちづくりの中で活用をしていく必要があると思います。「だからこそNPO!」という理由が一番大事です。
 「地域に何が必要なのか?」この問いに対する回答を持つのは市民です。そのことは周知の事実だと思います。NPOが星の数ほどあり、人も‘まち’もキラキラ輝くを目指し、あとは行動するだけです。


     ★ぜひ、政策に対するご意見やご提案などおよせください★

投稿者 hisaka : 2003年04月17日

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