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2003年03月04日

ずっと座っているなんて。

 今日から3月議会が始まります。お役所などの仕事は4月から新年度なのに、議会の開催についてはこの3月議会が「第1回定例会」となるみたいです。お役所仕事は3月が年度末、議会もそれに合わせた方がわかりやすい気がします。これはどこかに何か決まりがあるのでしょうか?来年度の予算を審議するからなのかわかりませんが、不思議です。
 今回の議会では25人の議員が一般質問をします(もちろん議長はしません)。一般質問はそれぞれ議員個人の価値観や考え方が色濃く反映されるものなので、聞いていてとても参考になります。もちろん賛成できない意見もあります。「こんな考え方もあるんだ。」と驚きもありますが、面白いです。それにしても、やっぱり議会が市民総体の縮図なのでしょうか?
 今日は市長の施政方針演説がありました。来年度は「将来のまちづくりにつなげるための抜本的改革の年」にしていく方針を語りました。補助金などを全て見なおしていくのでしょうか?来年度、行財政診断をする検討委員会がたちあがります。私自身は来年度中に自治基本条例を提案していく方向にあることに小喜びしました。
 ところで自治基本条例については、各議員も意識をしているようです。どちらかといえばこれまでは自治基本条例に逆風が吹いていたのですが、市長が交替したことにより、少しばかり議会も前向き姿勢に変わりつつあるように思います。今は、市民が策定した条例案を庁内で検討している途中です。本当はパートナーシップ協定に基づいて、庁内での検討経過も含めて、市民案を策定した「つくる会」には情報共有をするべきですが、去年の6月に市長に市民案を提出して以後、動きは思わしくありません。庁内で一体、どんな検討をしているのかが透明化されない状況は「自治基本条例」にとって良くないことですが、そのことをどれだけ意識しているのでしょうか?
 一般質問でも自治基本条例に対する見解を問うものがありましたが、これについても「庁内で鋭意検討中」というだけで、位置づけとしては「自治の大きな枠組」としているのに、自治基本条例に市民の顔が見えなくなりつつあることに危機感を感じています。‘まち’のルールは市民が決める・・・これが自治の原則です。今日の議員の指摘の中では、市民案の中で「議会」に対する規定をしているが、それを含んでいる条例案を議会に対して行政が上程することは「越権行為」ではないかと言うのです。つまり地方議会は二元代表制で、市長と議会はそれぞれ独立しているのにも関わらず、市長が提出する条例案に「議会」に対する規定があるのは法律に反すると言うわけです。市長は「それをも含めて議会の方々に審議していただこうと思っている。」と述べていました。
 私はパートナーシップ協定を締結して策定している条例案であることを思えば、別に「議会」に関する規定があっても越権行為にはならず、むしろ市民との約束を遵守している点では当然のことだと思いました。確かに議員の指摘も一理あるかもしれませんが、私自身は「新しい時代のまちづくり、『自治』の枠組を作っていく中で、「議会」の存在は無視できないと思っています。地方分権の時代にあり、自治が広がれば広がるほどに「議会」の役割は重要になると考えているからです。そこには新しい「議会」の在り方も出てくるはずです。
 自治基本条例の行方は本当に心配です。まずはこの条例の役割や存在意義を理解してもらえるように、私自身も色々なところで働きかけをしていこうと思います。でも大原則は「情報公開、情報共有」、今の自治基本条例の庁内検討経過ももっと透明にしてもらいたいです。「結果」ではなくそのプロセスこそをもっと重視する時代、これが新しいまちづくりだと思うからです。今の状況がよくわからない中では、市民案の策定に力を注いできた市民たちも身動きがとれない・・・・そのことを行政にはわかってもらいたいです。条例を本当に‘まち’に根づかせたいという思いがあるならば、まずは条例案策定に関わった市民に力を借りることから始まると考えるからです。

投稿者 hisaka : 2003年03月04日

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