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2003年02月18日

みんなでつくる、みんなの学校づくり

  第一小学校の建替えワークショップもリニューアル。今日からは基本設計の素案づくりのため、市民ワークショップではなく全体検討委員会になりました。小学校の先生、PTA、市民が一緒になり、今後話し合いがスタートします。今日は第一回目で顔合わせ、そして前提条件の確認などが行なわれました。
 行政はあくまでも裏方に徹するのが望ましく、これから全体検討委員会の中で議論がなされカタチが決まっていくわけですが、今日は一回目ということもあり、かなりの行政主導で進められました。それに危機感をちょっぴり抱いたためか、委員会メンバーが『行政色』を感じ、活発な意見交換が出来た気がします。というのも建替えの前提条件として提示された書類には基本的な方針や諸条件があげられていました。
 実は今後のスケジュールの確認では、まず始めに委員会では学校のコンセプトを作ることになっていました。つまり、コンセプトを議論している中で方針が決定されていくはずなのに、最初から7つの方針を示すことはおかしいという意見や給食はセンター方式、施設の複合化は無し、特別教室の内訳が10教室と決められているなどあまり説明なき行政側からの提示が「縛り」であるという指摘がありました。
 私もそれには同感でした。これから話し合いをしようとしているのに、細かな前提条件が決められていて、これでは今までとは違った新しい学校を創っていけるのかと少々不安に感じたからでした。特に「行政が示した諸条件について、こうしなければならないという理由が知りたい」と発言には拍手でした。
 行政は第一小学校の建替えは施設の老朽化対策と児童数増加に対応するためとしています。そして多摩市で最後に建設されたのは大松台小学校ですが、それ以来12年ほど経過しているので、既に過去の学校は古きスタイル、「新しい時代にふさわしい、新しい教育」の動きにもマッチした建築計画をしていきたいそうです。教育の中身が変わるなら、器である学校施設の在り様も変化するという認識には、心強く思います。「あたらしい学校づくりはどうあるべきか」の議論を十分行なうことが、多摩市としてのモデルにもなっていくはずだと確信している行政側の態度には市民も元気づけられるし、やる気が出てきます。
 いかんせん専門知識も無いので、私自身は基本設計の素案づくりにどれほどお手伝いできるのかいささか不明ですが、何はともあれ、市民が議論をしながら作り上げていく、立ち上げていく過程に関われることが楽しみです。今日は自らが建設会社で勤務して環境に関わる仕事をしている方が出席されていましたが、彼は市民ワークショップなどで出された太陽光パネルの設置については費用対効果を指摘していました。設置するならきちんと二酸化炭素の削減目標を持つことが必要だと言うのです。ただ単に設置して終わりにならないようにすべきだという視点も加わり、それに対しては環境教育の観点も忘れないようにしたいという意見も出されました。このような活発な意見交換で進んでいる渦中にいて思うのは、市民同士での話し合いがやっぱり大事ということです。
 学校は建設されれば何十年もそのまま引き継がれていくわけです。それを思うと、この学校づくりに関われることがどんなに楽しみで夢があって、やりがいのあることかとワクワクしてしまいます。こんなワクワク感があるからこそ続けられるのだと思います。

投稿者 hisaka : 2003年02月18日

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