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2003年02月16日

「それでも続けなくちゃね。」

 月に一度の自治会の定例会。いつもと変わらず賃貸住宅の悩まし姿。100戸以上はあるのに加入は半分以下、そして今日の出席者も4世帯のみ。会長さんのため息もあきらめに変わりつつあります。だいたい30戸くらい常時空き部屋もあり、寂しい感じです。
 最近、引越しがあって新しい人が入ってきているようだということで、自治会に加入してもらう作戦を考えることにしました。やっぱり何かの時に自治会の結束、コミュニティは重要です。「人数は少なくても細々でも続けなきゃね。」というここのアパートが出来てから18年間ずっと住みつづけている会長さんは言います。昔は子ども会も活発で夏祭りなどは盛りあがったそうですが、今ではほとんど子どもがいる世帯が住んでいません。駅に近いという便利さから家賃は高いのですが、部屋は狭いことが原因です。
 さて、自治会が活気づくのは住人としての共通課題を抱えた時です。例えば目の前に大きな建造物計画がある・・・反対の声が上がる・・・とか住宅に欠陥が見つかったとか・・・それらのことを共有化した時に自治会は力が発揮できます。そこで「住人アンケート」をして、住宅で困っていることを聞いてみようということになりました。私は外から郵便物が見えてしまう郵便ポストの交換や宅配ポストの設置を提案したいと思っています。家主の公団に交渉してもらうには自治会としての結束力が大事です。
 それにしても隣に誰が住んでいるのかすらわからない・・・状況は悩ましい限りです。どこの人が退去して、どこの部屋に新入居があったのかについても「プライヴァシー」を理由に公団も教えてくれなくなったからです。自治会長さんは空室のポストを数えては「あーまた30軒も空いてる・・・。」とがっかりするようです。そのため息を何とか解消したいと思います。私はいろんな課題にぶつかればぶつかるほどに地域やコミュニティが大事になってくるとわかります。環境問題を考えていても「ごみの分別」、または独り住まいの老人の安否確認、防災・・・などなど住人つながりが大事だと思います。でもそれをなかなか創り出せないのは住人の属性にも寄ります。ここは共働き世帯がほとんどで昼間はほとんどすっからかん状態、そして週末も地域に顔向けできるほどの余裕はないと思うからです。アンケートなども何度かトライしているようですが、なかなか成果があがってきませんでした。回覧版はほとんどまわらずです。本当にこまった状況ですが、それでも自治会を解散しなかったのはやはり住民つながりの重要性を認識している会長さんが「それでも続けることが大事だよ。」という思いを発してくれているからです。
 次の定例会までにアンケートの原案を考えることになりました。そしてお花見イベントも企画することにしています。一体参加をしてくれる人がどれくらいになるのかわかりませんが、細々した自治会でもその存在意義は大きいと私は考えています。私のすんでいる所の住人つながりの希薄さには本当に悲しくなるほどですが、それでも数人が続けることの意義を共有化している限りは私もあきらめずに協力していきたいと思っています。

投稿者 hisaka : 2003年02月16日

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