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2003年01月30日

これまで一体何だったの?

 給食センター運営委員会の傍聴に行きました。つい先日の来年度予算内示の時に給食センター建替えの予算が認められていなかったので、私自身もこの問題が一体どうなってしまうのかと部長に質問をしました。そのときには「一時凍結」という回答があり、私は「一時」って言うけれど「一体いつまでの期間を「一時」というのかわからないですが・・・。」と聞き返しましたが、もちろんまともな答えが返るわけではなく「一時凍結でもう一度検討し直す」に終わってしまいました。
 給食センター建替えに伴って、発ガン性物質を含んだメラミン食器を強化磁器に変更させようとの構想が進んでいたように思います。強化磁器導入を求めている市民にとっては全市的でなくとも一部からでも導入を進めて欲しいと要望しているのですが、これは聞き入れられることなく、そしてさらにはセンター建替えが宙ぶらりんになったと言うことは食器の導入までが先送りされたのでした。
 この委員会は公募市民3名を含み、2年任期で開催されてきました。その間に強化磁器の導入を早期に実現すべきとの提言も出しています。今日は実質、任期中最後の委員会ということもあり最後には全委員の感想を聞く場面がありました。委員には小中学校のPTA代表もいるので、そう言う意味で、市民、つまりは給食を食べている子どもたちの母親が5人いますが、それぞれ口々にこの2年で検討してきたことが一体何だったのだろう?「残念」と語っていました。
 私は今回のセンター建替え先送りについて事務局の行政側がどんな説明をするのかと見守っていましたが、その態度は誠実だったと思いました。けれども「来年度は・・・予算がない。」・・・でもそれならその次の年にはどうなるかという見通しについてはもちろん語れません、予測すらできないのです。
 「お金がないといいますが、これから市税はどんどん減っていくわけだし、いつまでも‘ない’わけで、本当にセンター建替えは実現出来るのでしょうか?」という発言がありましたが、これについては行政側も苦笑いすら出来ず、苦し紛れに「教育委員会としては予算要望しましたが、最終的な決定権限は市長が持ちますので・・」との返答に留まらず得ません。
 とんでもない時代になってきた・・・と思わずにいられません。ある意味では給食センター建替え、強化磁器導入などを含め「おいしくて安全な給食」を実現するためにセンター運営委員会に参加をし、発言をしてきた市民にとっては希望の光を断たれたと思います。これは私が自治基本条例でパートナーシップ協定が破棄されないかもしれない・・・という不安で残念すぎて悲しくなったのと同じ気持ちでしょう。
 帰りがけ「あんまりだよね。」と言ったまま沈黙が続いてしまいました。既に小中学校の保護者宛てにはセンター運営委員会の答申として「強化磁器導入」があげられたこと、そして教育委員会もその方向を検討していくことが発表された便りが配られています。委員会に参加している5人の母親たちは「みんながこのお便りをみて、いよいよ強化磁器導入されることに期待をして安心している」という状況を訴えていました。教育委員会はこの便りについては何らかの対応をしたいとの話でしたが、希望や期待が一瞬にして消え去る時の状況を想像するだけで苦しくなってきます。
 私はその一方で議員の立場で市の財政状況を見ていると、全て「やりきれない」ことを認識しなくてはなりません。私が言えるのは、変に希望を持たせすぎるのは良くないけれど、やっぱり希望を持てるような「まちづくり」をしていってもらいたいといことです。市民参加を呼びかけるのは当然ですが、きちんとした情報提供をしながら、市民の思いを少しずつ実現出来るようにはしてもらう必要があります。今回の給食センターのように一瞬にしてお先真っ暗!と市民が心から落胆してしまうような在り方に私はとても残念で腹立たしくもありました。まだまだ形式だけの「市民参加」しか無いのだと思います。その点でも本当にがっかりでした。

投稿者 hisaka : 2003年01月30日

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