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2003年01月14日

オーストラリアからの踊り子たち

 一昨日、江戸川区との姉妹都市ゴスフォードからの小さな踊り子たちが多摩市にやってきました。明日、多摩市のバレエ連盟と一緒にやまばとホールで舞台を披露します。
 彼女たちを受け入れる話は約2ヶ月ほど前に決まった急なことで、市内での受け入れ家庭を探したり、約1週間ほどの日程をのプログラムをたてたりとかなりバタバタしました。ところが「せっかくだから、これはバレエ連盟に声をかけてみたらどうか?」と一言提案したところ、早速行動をしてみると連盟の会長さんがすぐに話しにのってくださり、当初は予定もしていなかった公演が実現したのです。オーストラリアの踊り子たちは江戸川区内のバレエ団とも公演をしていて、ちょっぴりお疲れのご様子。けれども選ばれて日本へとやってきただけあり、昨日からの始まったリハーサルも盛りあがっています。
 本当は多摩市に来るのは余興のはずが余興にならないのはちょっぴりかわいそうに思います。私たちのグループのリーダーは日本文化に触れるということで様々なメニューを考えましたが、あまりのハードスケジュールに少し余裕を持たせようと、今日はひじり館で「お琴」と「貝合わせ」を体験しました。ひじり館で活動をしているサークルの方に全面的に協力をしていただいたのでした。
 私は英語が片言も話せないので、とにかく外国人の前に立つとものすごい緊張をして硬直してしまいます。なので今日はひたすら裏方で、見学をしていました。「お琴」も「貝合わせ」もチームに分けて体験をしましたが、そのときの踊り子たちの様子はまさに「自由奔放」。たたみの部屋だったということもありますが、自分の番じゃない時には「関係ないから・・・。」という素振りで寝転がり、あくびをしています。それはそれはつまらなそうな顔をしているのです。日本だと考えられないことです。一応、きちんと座って順番待ちをするのが普通かなあと思ったからです。「やりたくない」と思った子どもは「トイレへ行く」といってなかなか戻ってきません。
 でもさすが「子ども」だなと思ったのは、「貝合わせ」で3人一組でチームを作り、優勝したチームに商品が出ることになると、全員が目をキラキラさせてゲームに取組んだのでした。
 私の英語力だとちゃんと感想が聞けないのですが、「お琴」も「貝合わせ」も「ENJOY!!」したようでした。私は踊り子たちの姿を見ていると、いわゆる日本で言ってもマナーがないとか遠慮しない・・・に当てはまるのだと思いました。でも、よくよく彼らの行動を見ているとおそらく、辞書には「遠慮」ということばが存在しないようです。おまけに「楽しくないこと」は「楽しくない」とはっきり主張し、「やりたくない」ことも「やりたくない」と態度で表明します。ある意味でわかりやすいです。バレエのリハーサル会場でも日本の生徒たちは自分たちの練習を終えても、客席側に戻り、他のグループの練習を静かに見ているのですが、オーストラリアの踊り子たちはすぐに退席し、外の自動販売機でジュースを飲み、お菓子を食べていました。ここにもまた、カルチャーを感じました。
 そこで私は昨日の成人式を思い出したのですが、昨日は話しを聞かずに会場の中でおしゃべりで盛りあがりざわついていました。それを思い出し、確かにオーストラリアの子どもは伸び伸びしすぎてちょっとな・・・と考えたのですが、むしろ「やりたくない」ことは「やりたくない」と主張し、自分の「やりたいこと」だけを「やるべきこと」を済ませたら、あとは関係ないとさっさと退席するオーストラリアの文化のほうが幾分マシかもしれないと。

投稿者 hisaka : 2003年01月14日

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