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2003年01月12日

消防団の出初式

 ニュータウン卸売市場で行なわれた消防団の出初め式に出席しました。市場にも始めて行ったので、少し見学をしました。大きな白菜やグレープフルーツ、スウィーティの箱が並んでいました。休日ですが、2、3人の人が商品の点検をしているようでした。
 さて出初式ですが、消防団には年間でとても多額な税金が投入されています。それがいいのか悪いのかというのは賛否両論です。消防団は分団が10あります。一分団はだいたい二十名前後で組織されているみたいです。確かに消防団の訓練は夜間や休日で、消防団の使命とするところを考えると税金が使われることも一応理解するわけですが、中には消防団に所属をしていてもほとんど会合や訓練に出てこないで、手当てのみをもらっている人もいる・・・という批難の声もあります。または、飲み食いに使用しているのではないかという声もあります。
 さまざまな批判の矢が向けられるわけですが、それでも私はやっぱり消防団は残す必要があると考えています。住民の自主防災組織などはありますが、せいぜい使えるのは消火器ぐらいで、放水はとてもできませんし、なにしろ消防団の人は比較的若くて力持ちの男性で、高齢化の進んでいる多摩では必要不可欠な存在です。歩けない人や怪我をした人をおんぶできるのもおそらく消防団の人でしょう。つまり何が起こるかわからない、起こらない方がいいわけですが、消防団に所属する人は日頃から地域で生活する人でもあり、消防署の隊員とは違って地域事情に精通しているとも言えます。もちろんレスキュー隊のように専門的な救出作業は出来ませんが、路地などの道路事情、そして近所に住んでいる人のこと、おそらく消防署と消防団の役割は似て非なるものだと考えます。
 「自分たちの地域は自分たちで守る」、昔は屋根の上に登り、火事が起きたことを知らせていました。おそらく多摩村はそうだったと思います。でも、今は圧倒的にニュータウン地域です。ニュータウンとして団地に住まう人が消防団に加入するケースは滅多にありません。多摩市の消防団は昔からこの地に住んでいる人々によって担われているように感じます。多摩の地域に住みつづけてきた人たちは消防団の役割を認識して親から子どもの世代へと、世代交替を図りながら消防団で活躍してきたようです。きっとニュータウン地域に住む人は火事が起きたら消防署が何とかしてくれるとしか考えていないように思います。実は消防団という組織があることを知っている人がどのくらいいるのか?調査をするとどんな結果が出るでしょうか?
 消防団という存在が知られることもまた、ニュータウン族とそれ以外の住民との垣根を低くして、地域での融合が生まれることにつながると思いました。

投稿者 hisaka : 2003年01月12日

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