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2002年12月09日

補正予算審議のこと

 今回の補正予算は217,841千円です。市長が最小限でギリギリにしたとことでした。女性のほうがやりくり上手なのが一般的で家計は女性が仕切っている場合も一般的なのかもしれません。となると渡辺さんには違った意味でも期待したいところです。
 さて今回の補正予算で私が一番注目をしていること、そしておそらく他の議員さんたちも期待をしていることに「子育て支援検討市民懇談会運営事業」があります。普通は子育てというか「こども」にかかわることといえば児童福祉を担当している健康福祉部もしくは児童生徒を担当している学校教育部のどちらがなのですが、この市民検討事業を管轄するのは政策推進協働部の企画課です。私は市役所の部署の名称がわかりにくいというクレームを受け付けたことがありますが、政策推進協働部というのは、それにしても何をやっているのかわかりにくい部署。私自身の理解では何と、ここには秘書課もあるので、市役所全体が脳みそだとすると、政策推進協働部は司令塔…という感じです。総務部もありますが、総務が出すのは指令で、政策推進協働部の司令とはちょっとニュアンスが異なる感じです。
 さてこの市民懇談会ですが、市長は子育てには①就学前まで②就学後(保育園、幼稚園に入ることを含)~小学生③中・高校生の3つのステージがあるといいました。懇談会は3月から開催されますが2ヵ年計画になっていて、1年目は小学低学年くらいまでを、そして2年目には小学高学年から高校卒業くらいまでの年齢を対象とするようでした。何が検討されるのかは、その懇談会に集まって人自身で今後創っていくものだとは思うので言及できないことですが、1年目と2年目では懇談会の委員を交替することも考えているようです。ステージによっては学識者も異なるでしょうし、それに関わる大人たちも違ってくると思うので当然ことです。委員は十八名で公募市民は5名ほどだそうです。公募市民って一体どうやって選ぶのか?との質問が出ていましたが、本当は「やってみたい!」と思って手をあげた市民はみんな参加出来るような形が望ましいなあと個人的には思っています。ただ「やってみたい!」と思って参加したときに、会議には毎回ちゃんと出席するなど責任感は問われますが・・・。それから小さな子育て真っ最中の母親が参加しやすくするために保育付きの会議にしたほうがいいのではないかという意見もありました。
 何しろ画期的なことは企画課がこの会議の担当ということで、「こども」を考える時には福祉も教育も一緒にならなければいけないというところから出発しているところでしょう。今、「こども課」という部署を設置し、縦割りの対応を取っ払い対応しているところもあります。実際問題として縦割りの弊害というのは全て国が諸悪の根源だと私は思っているのですが、補助金などの申請はやはり国からの縦系列なので、もし「こども課」になっていたとしても「福祉担当」と「教育担当」に分かれて課の中では縦割りにならざる得ないよなあと同情してしまいます。となれば別に今でも、部署ごとのフロアが違うだけで状況は同じなわけですから、もっと蜜に連絡をとりあうような体制づくりをまずはしてもらいたいところです。
 私自身は、他の議員さんの質問でこの子育て支援検討の会議がどんな雰囲気でやるのかのイメージはだいたい掴めたわけですが「子育て」というと、どうしても育児負担の面が強調されて就学以前の子どもたちに対する支援が重点的に検討されそうという気がして、実際当らずとも遠からず・・・のようです。ということでこの会議の名称に問題があると思って個人的には思いました。なぜなら中学生とか高校生のことまでを含んでまで、彼らを「育てる」という一方的な視点になりそうな恐れがあるからです。中学、高校時代を考えてみると、だんだんと「自分」が確立してくるわけで、必ずしも大人が判断した「いいこと」がそう受け取れない場面がたくさんあるわけです。この会議で「良かれ」と思って考えていることも、中学生高校生の当事者たちに聞いてみれば「くだらない」ことだってあると思うのです。つまり私は中学生や高校生に対しての「子育て検討」をする時には絶対に当事者である彼らの意見を聞くべきだという立場です。そこでもちろん、彼らの意見を聞く準備があるのかを質問してみました。すると行政側も「もちろん」、彼らの意見を聞く場所を設けていきたいと考えているようで安心しました。
 ただ、この会議で中高生時代のことを検討するのが来年以降だからとして、来年になって突然に呼びかけをして人を集めようと思っても集まるわけはないので、やはり彼らの声を直接集めたいと考えるのならば今から何かしらの種まきをしてもらいたいと思っています。そういえば今度の成人式は実行委員会形式で企画を立ててきたようなので、そういう場所に参加している人たちにも呼びかけるとか工夫をしてもらいたいし、せっかくこういう委員会に集まってきた若い世代が今後も‘まち’に関わってもらえるような場所があればいいなと思います。つながりを細くでも長く続けていくことが重要だからです。ひとつの企画が終わって、そこに関わってくれた人に「ありがとう!ハイ解散・・・・」ではあまりにも虚しすぎます。関わってくれた人たちに対して、どのようなフォローをしていくのかに行政自身の腕が問われるなあとつくづく感じる今日この頃です。

投稿者 hisaka : 2002年12月09日

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