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2002年12月06日

「どうすればいいのかわからない・・・」

 議会の中にいると、地方分権とかって一体何なんだろう?って思ってしまいます。今日は一般質問をしていて、理想と現実との落差を本当に感じてしまったのです。途中でいつも通り、休憩を30分くらい挟んでいる間にものすごいテンションが下がって、それがものすごい表面化してしまったなというのが一番の反省点です。終わった後にも、周りから心配されるくらいに後半の元気のなさ・・・精神的にまだまだ鍛えなくちゃって思う一方で、本当にへこんでしまいました。
 今回は多摩市の都市計画行政の今後のありかたについてテーマで、特に「まちづくり条例の制定を市民参加で」ということを伝えたかったので、それについて言えば、結構いい答弁はもらえたように思います。質問の最中にはよく他の議員からの野次が飛ぶわけですが、今日はむしろそっちに疲れてしまいました。もちろん地方分権と言っても、その捉え方は人によってそれぞれ違ってきますが、途中で「上位法があるんだから・・・。」というボヤキが聞こえたり、「(わかってないくせに・・・というニュアンスの)何言ってるの?」という後ろの席からの声に気持ちが下がっていったのでした。仕方がないけれど、頑張れなかった感じです。だから不完全燃焼状態で気分もすっかり落ちこんでいるわけです。
 そもそも私は現実の議会って場所がよくわからないままに、議場に乗り込んじゃった感じ・・・というのが本当のところかなあと考えているわけです。議会に対する理想像はありましたが。それにしても、思った以上に議会は地方分権の実現への勢いが不足しているところです。市民とともにもっと‘まちづくり’をしていく必要があるし、そうやっていくためにどうするかの知恵を絞らなくちゃ・・・というのが私のスタンスで、だからこそ多摩市の行政にも地方自治を強く主張してもらいたいとも思っているわけです。今日の都市計画行政について考えても、地方分権にはなったけれどまだまだ法律の縛りは厳しいのは確か、でもそれを乗り越えてでもやっていくパワーを持ってもらいたいのです。でも、なかなかそういう気運を作り出すことって簡単でないなあ、ハードルの高さを痛感します。というのも、私がそれを主張すれば「また、市民参加か・・・」みたいな野次が飛んでくるからです。住民参加や市民参加を得て策定していく条例の効力、強み、市民との条例づくりの必要性の認識は議会よりももはや行政の理解の方が進んでいることがわかります。
 私自身も理想があって現実があって、理想を現実化するための手段を一歩ずつ進める提案ができればいいのですが、そこが本当に難しいわけです。話術も含めてですが、傍聴している人たちにもわかるような質問の内容で組み立てであることを目指したいけれど、まだまだそれには程遠くて力不足。そんなことまでが質問中に頭をよぎってしまって、声のトーンにも表われていたため傍聴に来てくれた知り合いにまで心配をかけてしまうほど元気がなくなって尻すぼみになっていたようです。
 そして、職員の能力を開発したり向上してもらいたいので、それについての質問をしたわけですが、「職員は能力がない。」という受け取り方をされてしまったのか、「職員は無能だって言ってるよ・・・。」っていう野次が聞こえてきました。私は今まで以上に、市民参加とか市民協働の必要性が増してくると、職員がたくさんの市民の意見をコーディネーターしていくようなファシリテーター能力をつけなくてはいけないし、これまでみたいに事務屋さんのイメージのスタイルを変えていく必要のことを訴えたかったのですが、そうは伝わらない言い方をしてしまったのかなあとも思いました。とてもじゃないけどほとんど法律知識もない私が偉そうに「行政マンはダメだ!」とは言える身分じゃないことは十分承知しています。けれども表現力とか表現方法ひとつで、ものすごい誤解を生むことを感じました。議員は「ことばが命」をモットーにしていかなくてはなりません。
 と色々と考えると、まだまだクリアしないといけない課題が次々と出てきます。経験不足だから・・・・ということは言い訳にもならないのが議員だと思っています。私自身の‘まち’に対するビジョンと現実を結びつける力量をもっとつけていきたい、これが今日学んだことです。あとは野次に負けたらダメ・・・無視して進まなくちゃ・・・というのも反省点です。
 それにしても私が一番最後だったこともありますが、早く議会を終わらせたいなと思っている議員の人たちが私の質疑に回答してくれていた部長に対し「答弁が長すぎる」と野次が飛ばすことは失礼なことです。そういう議会の雰囲気にも私は疲れちゃったなあと思います。

投稿者 hisaka : 2002年12月06日

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