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2002年12月05日

市民の役に立つ所=市役所

 今日、市長の答弁で「市役所は字のとおり市民の役に立つ所」という発言がありました。これは担当部署が予め用意した回答ではなく、市長自らのことばでした。きっと市長は職員の時代からそう考えて仕事をしていたんだろうなと伺えることでした。私は「市のお役人がいる場所」と変換をしていたので、この意識のズレが面白いです。立場の違いからくると思います。もちろん、どちらも正解です。
 さて、私が市議会の中で一番尊敬できる議員さんの質問がありました。実は彼女は今期限りで引退を表明しているのでとても残念です。「議員は全く勉強していない。」という批判をよく見聞きしますが、彼女の質問や行動を見ていると議員としての経験を積み重ねてきた人だということが一目瞭然でわかると思います。議会の中でも際立っていると私は思います。だから尊敬なのです。
 彼女の質問は「本質」をしっかりと押さえています。例えば、今日の質問でも給食センターのこと、ごみの焼却のことを話題にしていましたが、どちらの質問でも、ただ要望をするだけではなく、批判をするだけではなく「本質」を伝えていました。
 給食センターのことではセンター方式から自校方式への転換を図るべきという立場を主張していましたが、給食センターの建替えがスタートするけれども、本当に子どもたちのための美味しい給食を考えると、一部からでも自校に切換えることも考えなかったのかと質疑をしていました。
 自校方式にすると教師の仕事が増えてしまうことを理由にして、これまではセンター方式をとってきたわけですが、残さの量、調理員さんと子どもたちとのコミュニケーション等などの観点から本当にきちんと分析をして「センター方式」を推進していくと決めるべきだし、教師の仕事量がどれだけ増えるのかについても整理の仕方があいまいであり、例えば給食費の徴収についてでも工夫をすれば教師に負担がかからずに済む方法も探せるという主張でした。先生の仕事量が増える・・・というのはやっぱり理由にはならないと思います。そのことが他の仕事にどのくらいの支障をきたすのかわからないし、「子どもたちのためにいいこと」なら率先してすべきです。むしろ1ヶ月に一度くらいは「子どもたちと考えた献立」の給食も面白いと思います。学級会等で栄養バランスの話をしながら、献立づくりをして『6年1組の献立』みたいな日があると子どもたちの「食教育」にもなるはずです。
 次にごみの焼却問題ですが、特にダイオキシンの発生量について、多摩市では全国的な平均値を下回っていることは明らかだけれども、それで安心すべきではなく、より減らす方向への政策転換を図るべきだと主張をしていました。ごみは完全になくならないし、ごみを燃やすとどんなにしてもダイオキシンは発生するわけで、結局は「ゴミの排出抑制」に対して何をすべきか、何が出来るかを真剣に考えて欲しいし、国に対しても一自治体としての姿勢を強く訴えて欲しいとのことでした。
 私たちは「平均値」というものを基準にしてモノを考えがちですが、それに甘んじて、大事なことを見失うべきではないということに私もハッとさせられました。
 というわけで、私が尊敬する議員さんの話でした。私の一般質問は明日です。ちょっと緊張しています。残念なことに、神経質で不安に思っているわりには、周りの人にはそのように受け止めてもらえないのがすごく損だと感じています。全然余裕はないのに。比較の対象にするほうが間違っているのは承知の上で、とにかくも尊敬する議員さんを見ていると私なんかが登壇して質問することがマスマス場違いのように思えてならないのでした。

投稿者 hisaka : 2002年12月05日

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