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2002年11月03日

なかなか広がらないけど。。。

 多摩センターで開催中のいきいきTAMAフェスティバルに給食市民連絡会では食器の展示をしています。午前中に店番をしました。朝早い時は陽の光で何とか暖かかったものの、だんだんと日陰になるとコンクリートの冷たさが体に響きます。午後からは自宅療養していました。
 さて、食器に強化磁器を導入してもらいたいということで、署名を集めていましたが、もちろんそれだけではなかなか人が集まりません。周りには食欲をそそる匂いが漂います。そこで私たちもささやかな『試食』という看板を出して生協のウインナーを一口どうぞ!と準備をしていました。すると、やはり「あのー・・・試食って見えたから・・・。」とやって来る人がいるのです。「あら、どうぞ・・・それから署名の方も・・・。」と誘導できれば作戦大成功!!そんなに甘くありませんが、何人かはこれで獲得です。
 昔懐かしい給食の写真もパネル展示してありますが、それを見に来る人、それから子どもたちは実際に「あーっ、これ知ってる。給食のだ。」と声をあげて飛んできます。特に低学年の児童はうれしそうにくるわけですが、たいてい親に「あっちに行かなくていいから・・・。」と制されました。もちろんこちらに来てくれて署名をしてくれる場合もあります。
 子どもたち同士で来ている中学生たちには「今ね、使っている食器は熱いスープとかを入れると、体に良くないものが溶け出してくるんだよ。それは今すぐは影響はないかもしれないけれど、もしかすると体の中にたまってしまって、将来に影響が起きるかもしれないんだよ。」と説明をすると「えーーっ!こわい・・・。」と口々に言います。そして署名をしてくれるのです。今日まで、そのことを知らなかったんだなあと思います。それと合わせて無添加の生協のウインナーも紹介するわけです。
 子連れの人は「子どもたちのために安全な食器を!」と叫んでいるとちょっとだけ振り向いてくれますが、なかなか署名まではいきません。ただ、中には「なんのことだろう?」と話を聞きに来て署名をしてくれる人や、自ら「あら、まだ変わっていないの多摩市。」と言いながら署名する年配の方もいらっしゃいます。いろんな人に出会え、面白い時間を過ごしました。たくさんではないけれど幾人かの署名を集めることが出来ました。
 残念なことは子どもたちの中から「給食は家のごはんよりよっぽどまし」という声を聞いたことです。話では給食でしかまともなごはんを食べていない生徒もいるとは聞いていますが、実際の声を聞いたことはありません。だからショックでした。
 これからどんな動きになっていくのかはわかりませんが、私が給食から弁当持参に変更した約15年前から、安心な食器にしてもらいたいという願いは続いています。ようやく市の取組みが始まりそうな段階ですが、これを一押し、二押しするためにも市民の協力が欲しいと思います。15年間も活動をしてきて、まだ変更されないことについては、運動論的に問題があったのかもしれないとちょっぴり思う部分もありますが、なかなか行政側が動かないことはやっぱり問題だと思うのです。いくら安全な食材で調理をしていても器で台無しになってしまえば、元も子もないからです。
 「子どもたちの未来を考えて」と口で言うのは簡単だけれど実際を見てみると、そうなっていないところがたくさんあります。一番恐ろしいのは未来になり、事が起きた時、例えばプラスチック食器の影響が発生したという場合に、責任を取るべき人が不在状態かもしれないといことです。結局はすべての責任を未来に先送りにしている現在の状況について、本当に腹立たしさを覚えます。社会全体で「今を生きる責任」をどう捉えていくかを考える必要があると思っています。

投稿者 hisaka : 2002年11月03日

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