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2002年10月20日

ベルブ・ブラス・バンド

 このグループは公民館講座の「たのしい楽器やってみよう」の修了生有志によって結成されています。結成は1998年、多摩市で唯一の小中学生の吹奏楽団です。私がこのグループを知ったのは高齢者いきいき祭をプロデュースしている「感性工房TAMA」のメンバーからで、去年の永山フェスティバルで初めて演奏を聞きました。
 さて今日はほぼ一年ぶりくらいに彼らの演奏に出会い、その成長ぶりに驚きました。去年の夏にはまだまだ音の頼りない部分が気になったのですが、今回は本当に素晴らしい演奏ぶりでした。練習を積み重ねることってすごいことなんだと目の当たりにしました。何せ、みんなが素人でこれまでに楽器なんて触ったこともない状態からスタートしたと聞いています。こんなに堂々とした演奏、特にソロを担当した子どもが自分のパートをミスなく演奏し、ペコっと頭を下げ終わった瞬間の満足そうな、そして「上手く出来てよかった。」というちょっと笑みのこぼれるほっとした表情を見て感動してしまいました。このグループの成長を引っ張ってきたのは永山高校の吹奏楽部の卒業生だと聞いています。本当に心からの拍手を送りたいと思います。
 私は演奏を聴いていて「上手」「下手」ではなく、みんなが楽器を好きになり、そして楽しめるようになる過程を共有しているところがベルブ・ブラス・バンドの特徴だと思います。メンバー誰もがゼロからの積み重ねを一緒にやっていることが他の楽団との違いではないかと思っています。だからこそ「演奏できることの喜び」に溢れている舞台が生まれるのだと感じます。というのも「上手に演奏しよう…」とする前の「みんなで一緒に力を合わせて」という心がとても強く感じられるからでした。その連帯感は特筆すべし…です。
 そしてそのことはブラスバンドを支えている保護者の会の熱心さにも表われています。演奏会に向けて保護者が集まっているところに出くわしたことが何度かあります。話の内容はわかりませんが、毎回10人以上が集まっていたことを覚えています。
 「音を楽しむ」ことが音楽です。楽器を奏でることを楽しんでいる人の音が観客の心を躍らせると思います。今日は本当にそんな演奏ばかりでした。公民館の企画講座からスタートした吹奏楽団です。私は公民館の役割まさにここにあり!だと思います。つまり公民館が市民に対してのきっかけを作り、そして市民はそれを踏み台として更に自分たち自身の力でステップアップしていく・…一番の理想の姿です。もちろん市として最低限のバックアップをすることは忘れてはならないことです。でも私は出来る限りは市民力を生かし、むしろ市民力がどうやったらもっともっとパワーアップするのかについての支援をしてもらいたいと思っています。
 私はベルブ・ブラス・バンドは多摩市の特徴のひとつになる得ると思います。この吹奏楽団がどんな風に成長していくのかが楽しみです。

投稿者 hisaka : 2002年10月20日

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