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2002年10月16日

決算委員会2日目

 引き続き決算委員会の傍聴。フツーの議会よりも決算委員会の方が楽しい。やっぱり、いろいろな視点からの質問が飛び交うからかもしれません。
 今日は総務費と民生費、衛生費に入りました。行政の効率化、特に経営感覚を重視していくのが今後の方針ですが、昨年度の決算の中で費用対効果が得られないと思われる事業に対しての質疑が続きました。
 昨日も総務費の中では八ヶ岳にある少年自然の家が指摘されていました。利用者数と施設管理費とのバランスは非常に悪いのが現状で、脱サラして山小屋を経営したいという願望を持っている人に任せてみるのも一つの手法ではないかという思いきった提案がなされていました。そして市民保養所の「ふじみ」についても同様です。ちなみに八ヶ岳少年自然の家は延利用人数が20,654人で、管理運営費が106,470,073円、市民保養所「ふじみ」は延利用者数が5,211人で管理運営費が107,640,083円です。どうして利用者が増加しないのでしょうか?
 私自身も八ヶ岳少年自然の家は市民のスキー教室で一回と小学校の時の旅行で一回の合計2回ほどしかいったことがありません。正直言って、ほとんどどんな施設だったのか記憶にないほどですが、八ヶ岳少年自然の家は一部屋がだだっ広くて合宿所みたいだったという記憶があります。家族でゆっくりと過ごせるような場所だというイメージがありません。市民保養所「ふじみ」についてはわかりませんが、存在が知られていない気がします。もっとPRしたらいのではないかと思いますが、もしかすると他にも不人気の理由があるのかもしれません。一度訪問してどんな保養所なのか見てくる必要性を感じます。
 さて民生費の中では社会福祉協議会に対する助成費291,381,171円が大きいと思いました。質問者が指摘していましたが、市が社協に対して丸ごと事業委託しているものについては、例えば移送サービスなどではNPOと同じ市場で競合しています。同じサービスにも関わらずNPOに対する補助は200~300万円ほどなのに社協への送迎の業務委託費の合計は約1900万円ほどです。もちろんNPOと社協では同じ送迎、移送サービスだとしても利用制限の有無などの諸条件が少しずつ異なるのかもしれませんが、それにしても同じ市場をシェアすると考えると、この格差をやはり是正していく必要もあると思います。というのも社協では投資しただけの効果がないというか、利用率で考えて見た時にはNPOの送迎サービスの方が人気が高いからです。
 こんな風に考えてみるとNPOがどんどんとサービス提供主体として活躍してもらい地域を活性化させるとするならば、社協の役割そのものを再考する余地が大いにあります。市民力を生かす時代にふさわしく、そして今後の財政難を見据えた時には、このままの社協の在り方を認めることは行政としての経営感覚がないと言わざる得ません。
 決算委員会では委員となった議員の立場が鮮明になります。市議会ウオッチャーの方々もぜひ一般質問だけではなく、傍聴をしてもらいたいとなと思います。モノの捉え方が鮮明になります。面白いことは「毎年指摘をすることですが、…。」と前置きがあることです。それを聞くとかっがりしてしまいます。毎年毎年で何がどう改善されているのかがわからないからこそ、このような質疑の入り口になってしまうからです。もちろん突然大きく変革をすることは難しいのかもしれませんが、行政自身が自己をどう評価しているのか?そしてどう進めていきたいかについて明確な回答がなければ、この決算額がどんな意味を持ちあわせているのか判断に困ります。審議が終了すると決算を承認するかどうかについて議会としての判断が下されるわけですが、これまでの審議過程を見ていると議会そのものも市民に対しての説明責任を果たす時、一体どうすればいいのだろうかと考えてしまいます。これは私自身の問題でもあります。「困ったな…。」というのが今日までの感想です。

投稿者 hisaka : 2002年10月16日

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