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2002年10月11日

何のための税金か?

 朝からネットの運営委員会の会議。月に一回のこの会議はいつもものすごい長期戦で今日も正午すぎまで。来月には多摩ネットの20周年記念集会があり、東京大学の上野千鶴子さんが来て「女性の政治参加と地域社会」というテーマで講演をしてもらうので、その準備を進めなくてはなりません。もちろん第一はたくさんの人を集めることです。せっかく人気者で忙しい上野さんの話です。私自身も楽しみですが、多くの人に来てもらいたいです。
 20年はやっぱりすごいです。年表風にまとめられた20年のあゆみの足跡を見ると、多摩市の発展とともにネットの活動範囲もどんどん広がっていると思いました。
 午後には決算委員会対策で打合せをしました。資料請求で要求した書類が昨日届けられたので、それを見ながら再度、質問の組み立てをしました。私は決算委員ではないので、少しは気楽ですが、それでも2.5cmの分厚い決算書と3cmの分厚さの決算事業報告書を目の前にすると正直言って、開く前から肩の力が抜けてしまいそう。
 「これをどうやって読みこめばいいのぉ・・・。」と気が遠くなるのです。こんな気分がずっと続くのはあまり精神的にはよろしくないので、気持ちをすっきり入れかえるような工夫が必要です。
 行政からの説明資料を見ると、部署による特徴がわかります。例えばある事業についての決算の詳細を教えてくださいと資料請求をしたとします。たいてい事業報告書を見ても、詳しい決算の内訳までがわからないからです。特に補助事業分については最終決算額が載せられて、おおまかな事業内容が説明される場合が多いからです。するとある部署から提出された決算詳細については内訳までが細かく書いてあるにもかかわらず、「えっ、これ何?」と驚いてしまうようなシンプル過ぎる説明で済まされるような資料の提出をしてくる部署もあります。
 これらの提出資料を見ると、ほぼその部署の姿勢が伺えるわけです。そもそも基本となる定型書式がなさそうで、それぞれの部署で工夫をして資料作成をするようですが、雲泥の差というか、同じ役所内の仕事なのに出てくる差異についてはやはり一考の余地ありでしょう。
 昨日の補助金見直しの話の件も関わりますが、いくら部署からどこか団体などへ委託していたとしても、それはあくまでも公金です。使い方が不明瞭だなんてことは、あってはならないと思います。効率性をも判定して、その効果等の把握をしなくてはなりません。市民に任せている公金の管理について行政もまた責任を持つ必要はあります。当然任された市民も重責です。でも、今回もらった資料の一部には、本当にこれで公金を投入する意味や意義を把握できているのかどうかすら、伝わってこないような書類もありました。
 やはり干渉のし過ぎと言うわけではなく、「公金」の運用を市民に任せていることについての自覚を深めて欲しいと思います。決算書は「まち」の成長を確認したり、「まち」の現状を把握するための重要な指針だとつくづく感じます。そして言うならば、莫大な市民からの委託金を行政が運用するわけで、本当に‘まち’の未来のために有効に使う責任の大きさを再確認しています。
 OL時代には給料明細をじっくり見ることはなかったけれど、改めて去年の書類を見てみると2001年度は75,100円の地方税(都民税分も含むですが)を支払っていました。それが多摩市の10,244,170,695円という歳入中の個人市民税分の一部なんだと思うと、やっぱりこの税金を任されている行政、チェック機能としての議会の役割を重すぎずに重く受け止めなくてはならないのです。
 「何のための税金なのか?」説明責任を求められるのは実は行政ではなく議会であり、議員一人一人なのです。

投稿者 hisaka : 2002年10月11日

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