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2002年10月08日

ひとこと提案集めてみたら…

 今年のひとこと提案の主題は公共施設。今日は先日に引き続いて午前中は集まった意見の分類作業をしました。もちろんアンケート回答数が約70通ほどなので、それが市民全体の意見かどうかはわかりませんが、それでも一定の傾向が見られるのは不思議で面白いことです。
 意見を集約した結果、一番多かったのは「公共施設のPR」に関することでした。どこにどんな公共施設があって、何をしているのか?ということをもっと広報などで知らせ欲しいとの意見はもちろんですが、何よりもインターネット上でのPRを要望する声が圧倒的でした。そしてホームページで施設の利用状況を把握して、予約出来るようなシステムが欲しいとの注文です。ダイレクトに市民の意見を集めてみると、実感を持ち、IT時代を感じました。
 今、永山や桜ヶ丘の公民館などでは設置してある端末から場所の予約をすることが出来るので、あとはどうにかすれば?個々人宅からのアクセスも可能になる気がします。けれどもここには‘デジタルデバイド’の問題があって、パソコンを使用出来る人と出来ない人の間での不公平感が生まれないような対応策が必要です。私はこれについては時期の問題だけで、いずれは自宅のパソコンを利用して公共施設情報が全て把握可能になると思っています。同時に図書館の本を検索することもできるんだろうと予想しています。
 図書館といえば多摩センター駅前にぜひ図書館の設置をして欲しいという声も多くありました。多摩センター駅は意外に不便で、駅近辺に気軽に利用出来るような公共施設がありません。パルテノン多摩はありますが、あそこは気楽ではないからです。多摩センターには市の出張所はあっても公共施設の利用予約はできません。これもまた不便の一因だと思います。
 あと、これも課題だなあと思うのは、なかなか利用予約が取れないという不満でした。実はこの意見には裏があって、実質は同じ人たちが参加しているだけのサークルなのに、違う名前を持ち、公民館の利用登録団体になっているケースが多々あるというわけです。つまり、そうなると実質一団体なのに利用予約をたくさんとれるので、そういう状況を見ている正直な市民はやはり憤慨するのだと思います。この気持ちには同感です。その点では公共施設を使う時のマナー、ルールを市民自身がきちんと身につける必要があるのでしょう。同じように図書館の本があまりにもぼろぼろの姿だったり、破損していたり、本に線が引いてあったりなどと使い方のマナーがなかなか確立しているとはまだまだ思えないという意見も最もです。そういう意味では公共施設の利用の仕方についての啓発活動なんかも必要になるというわけでしょうか?
 あまりにも情けないです。そういうのは人としてのマナーとして許されないと思うからです。公衆トイレを使用する市民のマナー状況がそのままそっくりと公共施設の利用エチケットのありさまに反映されていると思います。
 そしてあともう一つ大きな論点があります。それは地域のコミュニテーセンターの問題です。いわゆるコミセンは地域ごとに運営協議会が主体に施設管理をしています。それについて利用が一部の人や特定の団体に偏っているせいなのか、新参者はなかなか入りこめないという指摘です。「私物化している」という表現がぴったりくるのだと思います。
 でも私はこれについては行政がどこまで干渉出来るのかについては少し考える必要があります。というのも地域ごとの住民による主体的な運営を目指しているからです。コミセンAでは可能なのに、コミセンBでは不可能なこともあります。でもこれはその地区ごとに決めていることなので、行政がAに揃えるとかBに揃えなさいなどと口を挟むことは難しいような気がしています。けれども行政はやはりコミセンが公共施設としての位置付けである限りは、住民同士の小競り合いなどの仲介役が求められるのでしょうか?少々辛い立場だとは思いますが、そんな中から住民同士の譲り合いの精神が生まれて、地域のよりよいコミュニティの形成につながっていくのならば仕方のない運命だと思います。
 私自身は公共施設ということでは、中高生の居場所づくりがテーマです。新しい施設として建設するのかどうかは別にしても、彼らが今何を考えているのか、何をしたいのか、地域に何を求めるのかという意見を集めながら、‘まち’に彼らの居場所をつくりたいと思っています。ひとこと提案の中でも公園に中高生の使える遊具がない…という意見がありました。例えばバスケットゴールとかでしょうか?そういうものを公園につければ楽しくなれるのでしょうか?私にとっても現代の中高生は未知なのでまずは意見集めからスタートしないと、何を作っても無意味になるだろうと考えています。
 公共施設は市民のものです。確かに設置するための法律があったりしますが、最終的には公共の財産として市民がどうやって利用したいのか、活用したいのかを考えるべきだと思っています。その時に法律の壁が大きく立ちはだかるんだろうな…と予測がつくわけですが、それを憂うのではなく、やはりもっと前向きに市民との活発な意見交換の中から、今後の方向性を決めていくのが望ましいと考えます。特に少子化の進みに進んでいる地区の児童館は、もっと有効利用したいものです。

投稿者 hisaka : 2002年10月08日

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