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2002年10月04日

行政視察2日目…広島県広島市

 昨日、豊中市から広島へ移動。今日は広島市のインターネットでの地図情報の提供についてと中高層建築物に係る紛争の予防及び調整に関する条例についての2件を見に行きました。
 インターネット上での地図情報については既に広島市のホームページでも見られるし、もう一方の事例についても見に行く必要性があるのかなのかいささか疑問でした。確かに見なくてはわからない・・・ということもたくさんあります。 百聞は一見にしかずはもちろんあることでしょう。
 今日は広島市役所の規模の大きさ、さすが政令指定都市だけあり庁舎が立派で議会も議事堂があり会議室なども充実していて、議会事務局にも市政調査課という部署もありました。議員は60人です。すごいけれども人口が約113万人ほどいるので当然といえば当然のことかもしれません。
 広島市の視察では話を聞くだけだったのですが、一番感じたことは市長の姿勢でした。特にインターネット、『e-市役所』については当初3年の計画だったものを1年間でやるべきだという指示があったそうで、そのことが大きく広島市のIT化の推進力だったそうです。この地図システムの導入には市民に‘まち’に関心を持ってもらいまちづくりに参加するきっかけづくりという目標もあります。「都市マネジメント」において市民は需要なファクターです。普段から‘まち’のことを知ってもらいたいと言います。楽しんで都市計画を学んでもらえるように、例えば用途地域のことなど様々な規制についても解説を加えているそうですが、もっと遊び感覚で都市計画に親しんでもらいたいとゲームっぽい作業を取りいれることも検討しているそうです。都市計画というのは個人の財産権などを制限するものです。だからこそ重要です。今後もっと市民が使いやすく、そして本当の意味での双方向性が生まれるようなシステムに変えていくことが課題でしょう。
 これは有効性は認められるかもしれないけれど、多摩市の規模ではなかなか莫大な費用もかかりそうで、実現可能性としては低いように思いました。一自治体だけでまかなうことは出来なさそうです。地図システム自体の開発には1200万円でその維持費は年間で500万円ほどですが、このシステム導入でなく、『e-市役所』そのものの構築に対してはこれまでに約10億円ほどもかかってきたそうです。恐るべしだと思いました。
 2日間の行政視察を通じて感じたことですが、税金を使用していることの意味をもう一度整理する必要がある気がしました。特に行政職員が視察を取り止めている時代、財源不足の時代、議員としてより有効な税金の活用をしなくてはなりません。視察は「無駄」なことではありません。でも、自分たちの‘まち’にとって、より必要な情報を的確に捉え視察先を選定していく必要性を感じました。
 さて、広島といえばやはり原爆の経験抜きに語ることは出来ないでしょう。1時間ほどでしたが、平和記念公園と資料館の見学をしました。目を背けてしまうような展示の数々に、私たちの過去の重みを一段と感じました。私たちが語り継ぐべき『平和』を考えさせられました。ヘミングウエイの「武器よ、さらば」の言葉を胸に刻みました。

投稿者 hisaka : 2002年10月04日

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