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2002年09月17日

煙が無くても噂・・・?

 今日は文教常任委員会でした。実は、ここ最近「市立幼稚園廃止・・・!?」という情報が‘まち’を流れ、幼稚園関係者、主に保護者を中心に『市立幼稚園存続』を求める署名が進められていたようです。聞くところによると、約10日間で2800名あまりの署名を集めたようで、その勢いにはびっくりしました。その勢いは今日の委員会の満席の傍聴者満席にも表われています。議会には珍しい、若々しい傍聴者でいっぱいでした。もちろん彼女たちは保護者で、今日の委員会の議題にあがっていた「市立幼稚園について」を聞きに来ていたのでした。私の隣に座っていた方は、熱心に行政側の説明の一語一句を聞き漏らさないようにと耳を凝らし、メモをしていました。
 ところが行政からの説明は「あらら・・・。」と拍子抜けをしてしまうような感じで、「もちろん公立幼稚園のありかたを考えていく必要があり、幼小一貫とか、幼小保連携なども視野に入れて検討をしたいと思っているけれども、今すぐに廃止をするという判断はまだしていない・・・確かに今年度は毎年9月20日号の広報で園児募集をするのが10月5日号に遅れたけれども、例年通り募集を行い予定…です。」とのこと。市長からは市立幼稚園をどうするかについて、もう一度最高をすべきだとの指示があったようですが、教育委員会は市長部局からは独立して存在しているし、まだ廃止決定しているわけではないとのことです。傍聴に来ていた保護者の方々にすれば「あら、そうなの・・・じゃあ、あの情報は何?」とキツネにつままれたような気分でしょう。確実だと思われていた情報に、ものすごいスピードで対処をしてきた(署名を集めた)にも関わらず、この状況をどのように受け容れればいいのか戸惑うのではないかと思います。
 けれども保護者の方にしてみれば、あるチラシ(議員の報告ビラ)に掲載されていたし、それは当然信用できると思った…とのことで、実際に私もそのチラシを見たところ明らかに「市立幼稚園廃止」が書かれていました。保護者の方は「議員はまさか嘘はつかないし、それなら噂の出所を知りたい…。」ともらしていました。その通りだと思います。確実ではない情報が、これだけ市民を翻弄させるとは信じられない状況です。議員が早とちりしたかもしれない…とも言えますが、それならそれで、市側としても状況打開のため、保護者などにもっと早急に説明会などを開催すべきであったと思います。そういう意味で、行政対応の遅さは見逃してはならない気がいます。やはり正確な情報を伝える必要、その責任が求められるからです。
 保護者の方々は「傍聴に来て勉強になりました。」と感想を述べていました。そして「どちらにしても、保護者や市民の意見も聞きながら、今後の公立幼稚園をどうするか?について考えてもらいたい。」「話しあいをしたい」と思いを語っていました。
 私は当然のことだろうと思います。今回のように、何も知らされていなかった市民(保護者)のところに突然の嵐がふきあれるような状況はやはり好ましくありません。きちんと段階を踏みながら市民と行政の協議を重ねていくことが一番望ましい形です。煙は無いところに噂は立たないと言います。今回の事態はどうなのでしょうか?その真相は明らかではありません。ただ、私はこの事態をきっかけにして「話合い」の場所が出来ることで、今後の多摩市の幼児教育を見直す過程の中に市民が入れるようになるのではないかと期待しています。市民と共に時間はかかってもじっくりと合意形成を図ることが可能になるのなら、一番うれしい形です。そのことに大いに期待をして、教育委員会のこれからを見守っていくつもりです。

投稿者 hisaka : 2002年09月17日

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