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2002年09月14日

介護保険シンポジウムなどなど

 介護保険制度についてのシンポジムに参加しました。参加した一番大きな理由は多摩市の職員がパネラーで出ていたこと。そして次に、先日の一般質問で介護保険制度の改正のことをテーマに採り上げたので、やはり、その動きについては見守っていきたいからです。シンポジウムの内容は、これまでにも自分が調べてきたことがほとんどでしたが、パネリストのなかに多摩市、杉並区、東京都・・・・厚生労働省が揃っていたことで、それぞれの立場を比較できたことが良かったと思います。
 厚労省からのパネラーは7月に行った移送サービスの会合にも出席していた若手の職員でしたが、既に官僚っぽくて、まるで国会の答弁のような回答をする点には実感が伴っていないんだろうなあ…と感じました。東京都は第三者評価制度について語ってはいたものの、都として介護保険の制度をどのように捉えて進めていこうとしているのか?があまり明確には示されず残念でした。これについても実感の無さが影響しているように思いました。
 結局、全て負わされるのが基礎自治体の多摩市なり、杉並区となるわけで、さすが実際に身近で介護保険制度を考えているので、発言も真実味があって力強い気がしました。特に「地域の活性化、地域コミュニティの再生」が制度を円滑に進めていく上での課題だし、高齢化社会を乗り越えられるかどうかかかっている・・・というのには共感してしまいました。

 夕刻からは、夏に研修旅行に参加した手をつなぐ親の会の幹事の方との意見交換をしました。知的障がい児(者)の親にとって、来年から導入される支援費制度にとても不安であることなど、私自身も予想はしていたけれど、予想ではなくて現実、生の声に出会うと、そのことが本当に切実であることに思い知らされます。支援費の給付に当たって、審査をするのは市職員です。もう10月以降に障がいを持つ市民への聞き取り調査も始まるといいますが、一体全体、行政は聞き取り調査といってもどんな風にするのでしょうか?ただ単に、○×形式で答えても意味が無いことがたくさんあるというのが当事者たちの声です。私も全くそのとおりだと思うわけですが、じゃあ、それなら何が出来ますか?と対案を求められるのはまた厳しいのが現実です。
 とにかくこの6月に提示された厚労省の分厚い資料を全部読んでみたけれど、国として、都として、多摩市として…のような関係性すら明らかにはされていないのです。そんな中で制度ばかりがスタートを迎えてしまうのはとても危険です。
 介護保険のシンポジウムのまとめ役が言いました。「この制度の本当の目的なんなのか?何を実現したいのか?・…これを常に念頭おかなくては、変わっていかないし変えられない。」
 今、いろいろな面で、この問いかけに対する回答を真剣に考える必要があるのではないかと考えます。私が思うのは、今の時代が過渡期であるということです。本当に自分たち自身も、この停滞しているというか沈黙しているというか、ダークに包まれている状態から脱出するためにも、ひとりでも多くの人にあきらめないで欲しいなって思います。

投稿者 hisaka : 2002年09月14日

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