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2002年07月28日

大栗川を考える会…下流地域としては

 5月の1日に初めて大栗川歩きに参加しました。それを機に結成されたのが大栗川を考える会です。当初の河川改修から30年ほどたち、ずいぶんと堤防などにもくたびれがきていて、また新たな改修を必要としている区域があります。その区域をどうやって工事をしていくかについて考えてみよう!というのが目的です。これまでは治水面のこともあり、川の堤防なんかは圧倒的に全面コンクリート貼り。本来の川の姿を取り戻すため、川の役割を考えながらの改修工事、親水化のことやら、環境保全、自然回復も含めて話し合いがなされる予定です。今日は私は参加できなかったのですが7月7日に行われた大栗川の観察会の報告でした。川の構造、歴史、植物、、昆虫、鳥とグループ別に観察したそうです。現状の大栗川の把握という意味ではとても楽しくて有意義な会でした。何しろ植物なんかは知らない名前ばかり・・・・、鳥についても名前は聞いたことあっても実物はよくわからないものも多くて、私も都会っ子の一人だと痛感しました。私にとっての街中の川というのは当り前のようにコンクリートブロックで覆われているし、街中の川を自然豊かで緑溢れる場所にしようという発想すらわきません。川というのは上流には大きな岩があってきれいな水が流れているけれど街中に来るに連れてどんどんと水も汚れるし、真っ直ぐに整備されているし、流れもゆっくり緩やかだ・・というのがイメージぴったりだからです。街中に流れている川べりで遊ぶなんてもってのほか。そんな汚い川で遊べないし、だからといって昔ながらの川を復活させようとなんて考えたこともありません。けれども参加者の話しからは、昔は川で子どもが遊んでいたとのことで、これはどう考えたらいいのやら?多摩市がよっぽどの田舎でそういう意味では川の上流地域と言えたのかもしれないし?なかなかイメージがわきにくいのが事実です。大栗川をどうやって再生させていくのか?これから議論をしていくわけですが、これまでの治水重視からもっと自然環境を大切にした創り方の結論が楽しみです。というのもやぱり、都市にとっては治水も重要な要素で、どうやって調整をしていくのかが難しいところだからです。
 さて、私が大栗川を歩いて一番面白かったのは、こんなところで東京都の縦割り行政が発揮されているのが一目瞭然!という場所があったからです。ちょうど多摩市と八王子市の境目のところで多摩市側の川の沿道はアスファルト、八王子側は自然歩道じゃり道というのがくっきりはっきりとしていたからでした。そこには多摩市側を管轄する東京都の東部建設局と八王子市側を管轄する西部建設局との分断状況が見事に反映されていました。
 こういうことを考えてみても、多摩市ではほぼ下水道も整備されていて、わりと水の浄化の面では進んでいるのですが、八王子市ではまだまだ整備が完了していなくて、多摩市にとっては上流の八王子市側から汚水(生活排水)が流れてくるという問題もあります。下流の悲劇…というか下流だけでいくら頑張ってみても限界あり、やっぱり上流地域のほうにもこの大栗川を考える会の運動を広げていくしか方法はありません。まずは出来るところから…というわけですが長期的な視点に立ってどういう形で大栗川という財産を未来へ遺していけるのか?議論をすすめることが大切です。スタートした時の思いを細くでもいいので長く続けていくことこそが一番だと思いました。

投稿者 hisaka : 2002年07月28日

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