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2002年07月10日

児童館めぐり…その4(豊ヶ丘)

 昨日に引き続きの児童館見学。今日は豊ヶ丘児童館を訪問しました。あいにくの天気でざあざあぶりの雨。にもかかわらず午前中の幼児プログラムに約15組ほどの親子が集まって遊んでいました。こんなに天気が悪くても児童館へ来るなんて!とびっくりしましたが、参加していた母親たちに少し話を聞いたところ、共通していたのは「探さないと遊び場もないし、同じ年頃の子どもを持ったお友達が見つからない・・・」というのです。そして他地域から多摩市に転入してきて「子育て」の環境(行政の子育て支援)がとてもいい・・・!と口々に評価していました。
 この豊ヶ丘児童館の館長さんは今年で6年目になるそうですが、自らが大工さんとなり、廃材を利用しておもちゃBOXを作ったり、素晴らしい手づくりの学童クラブの看板を完成させるなど、とっても楽しい方でした。児童館のいろんなプログラムには担当職員とともに一緒になって参加するものの、幼児のお遊戯だけはどうも恥ずかしくて出来ないんですよ…とおっしゃっていて、私も思わず苦笑してしまいました。多摩市の児童館運営のための予算は毎年毎年約1割が削減されているそうで、「もう、これがギリギリ」と館長が言う通りに、とにかくお金をかけないで楽しい児童館にする工夫がいろいろなところで見られる気がしました。施設も古く、痛んでいますが、お掃除が行き届いていることと、児童館っぽいぐちゃぐちゃさがなくて、飾りなどがとてもセンスがいいので好感が持てました。児童館っぽいぐちゃぐちゃさというのは、壁にあれやこれやとお手紙や色画用紙を切ったものなど、いろいろ無作為で貼ってあったりすることですが、きちんとしすぎているわけではなく、とにかく入った時に清潔感を感じることはとても大切なことだと思います。これも実際の現場の職員さんのセンスに任されることのうちです。
 私は昨日から多摩市としてどのように児童館を位置付け、どうやって児童館を活用していきたいのか?そのことがなかなか見えにくいと感じていたので、館長さんに尋ねてみましたが、やはり館長さん自身が多摩市としてどういう方針なのかについては「今は過渡期で、ここ1、2年の間に見えてくるものではないか?」と話してくれました。ご自身の考え方としては、やはり「もっと地域で認識されて、みんなが使ってくれるような施設になれば・・・。」とのことでした。施設だけではなくて、ここにはノウハウをもった職員がいるので、どんどんと活用して地域のために役立っていきたいという思いにはうれしく感じました。それとともに地域の人材を生かしていきたいとも考えているようですし、一番は特に中学校との連携の中で、もっと中学生たちが活用出来るようにならないのか?を検討しているところということでした。ここはすぐ側に中学校があり、帰りがけに児童館に寄ってから帰宅する生徒もいるとのことでしたが、とにかく中学生が遊ぶ場所としては施設的な制約があることは他の児童館と同じです。けれども小学生たちと上手く協力し合いながら卓球をしている姿が見られるといいます。核家族が多く、子どもたちは縦のつながりをもちにくくなっていると思いますが、こうやって自然に中学生から小学生までが触れ合う場所があること、そういう役目も児童館は果たすんだな…とつくづく感じました。
 新しい児童館の利用方法…活用方法…というのはやっぱり地域の人で話し合って決めていくことが大事。職員だけで検討をするのではなく地域に根ざした児童館にしていくためには、やっぱり地域の住民もまじえながら、探っていってもらいたいと思っているところです。

投稿者 hisaka : 2002年07月10日

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