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2002年07月09日

児童館めぐり…その3(落合)

 今日の午前中はステイツマンと、これからどのように活動を積み上げていくのかについて打合せをしました。今後の活動計画をたてるのですが、次回の選挙がすでに来年の4月ということもあり、どうしても来年の選挙をにらんだかたちで活動の組立てをせざる得ません。選挙だけを気にして、日々の活動をしていくことは本望ではないけれど、ある意味で致し方ない・・とも思います。でも、それだけで毎日が過ぎ行くことのむなしさ…もちろんそれをしていかなくては始まらないわけですが、本当の自分自身の役割だけを見失いたくありません。誰もが同じ長さの時間を持っています。その使い方を上手にしたいよなあ…と思います。選挙屋さんにはなりたくないです。

 今日は午後から児童館めぐりでした。落合のコミュニティセンター『TOM HOUSE』のところにありますが、ここの児童館もまた活気にあふれるところでした。この地域は少子化真っ只中にあり、児童館そのものを利用者はどんどんと減少していますが、やはり併設の学童は大人気だそうです。児童館の利用者減少には週休2日制がものすごく影響をしていると言います。話を聞いてみると、小学校3年生でも毎日5時間目まで授業があり、帰宅時間などを考えてみると、そう遊ぶ暇も見つからないのではないか…とのことでした。なるほど!と思いました。ゆとり教育…で休みが増えましたが、これは子どもたちを逆に忙しくしている気がしました。それこそ毎日ゆとりを持って学習することが出来ず、おまけに習い事に通うとすれば、一日の中でぼーっと過ごせる時間が削られていく気がします。土日にまとめてゆっくり休むことがいいのか、それとも一日の中で心のゆとりを持ちながら過ごせる方がいいのか…?私は何となく今のこどもたちがあくせくしている気がしてなりません。もっとのびのびと遊べるような環境づくりが必要だと感じてしまいます。
 そんな中で児童館に求められる役割が変化しているという話しを聞きました。『児童館がオアシス』、これまでのように児童館に来て、一緒に汗を流して遊びたい!というよりも、むしろ児童館に来てほっとしている子どもたちが少なくないと言います。つまり学校でも家でもせきたてられるけど児童館に来ると何の指図も受けなくていい・・・そんな居場所になっているし、それが今、児童館に求められる役割としてあると認識しているそうです。私はここの児童館ではしっかりと子どもたちの状況をキャッチしているな…と思いました。子どもの変化には非常に気を配っています。特に学童クラブに通っている子どもの様子によっては、児童相談所や学校との連携を図りながら心のケアや、家庭に対するケアをしているそうです。
 それからこの館では幼児の利用率も高いです。多い時には一日に50組ほどの利用があり、地域外からもたくさん利用者があります。幼児そのものの遊び場としての利用はもちろんですが、母親たちの支援をしっかり行なっているように思いました。特に児童館の幼児プログラムに集まった母親たちの中から自主グループが生まれているそうで、その活動をしっかりバックアップしていく体制がありました。面白いことは幼児の時間はだいたいランチタイムと重なるそうですが、時に利用した母親たちは宅配ピザを頼むことがあります。普通、公共施設と言うと飲食禁止…のイメージがありますが、飲食可でその上デリバリーまで許されるなんて、ずいぶんと時代の流れにあわせて、行政も変わってきているなあ…と感心しました。これはいいことだと思います。やっぱり利用する人のニーズに最大限合わせられることが大切なわけで、あれもダメこれもダメ…と禁止ばかりしていると人はよりつかないと思うからです。
 あとは今日の収穫はやっぱり館長さんの意欲的なところでした。私がとても好感を持てたのは「児童館の職員は本当によくやってくれているんだ!」と自信を持っているところです。部外者に対して、しかも職員に対して一番厳しい評価をする市民の前で、これだけきっぱりと言えるなんてすばらしいな!と思います。いろんな課題にはぶつかっていると思うし、もちろんすべて文句のつけどころもない…児童館の運営になっているわけではないと思いますが、市民の要望については最大限応えたいし、児童館の役割として出来ることを最大限果たしていこう…としているからこそ、こうやって言えるのかなと思いました。館長をはじめ一丸となって子育ち、子育てを支援して行きたいという気持ちは溢れている場所だと思いました。
 今日で児童館めぐりも5館めです。あと残すところは4館です。中高生の居場所づくりを考えたくて訪問をしているわけですが、今の児童館には正直言ってその役割を求めることは困難なようです。第一、どこへ行っても設備が小学生向きです。18歳までを利用対象としているわけですが、そんな風にはとても思えません。それからやっぱり児童館の雰囲気はそこにいる職員たちが創り出すもの…が肌で感じます。特に児童館を小学生の時に利用していた子どもたちが、中学生や高校生になってもここへ足を運ぶ…ということについては、職員を慕って、おしゃべりに来ることが一番の目的です。何か心のよりどころを求めていると思いますが、そういう意味では児童館には顔なじみの職員さんの存在がものすごく重要だと言えます。児童館めぐりをしながら感じることは、『多摩市の児童館』として目指す方向とかがあまり見えてこないことです。これはとっても残念なことで、児童館ごとの特色はわかるし、熱心さも伝わってくるけれど、多摩市として全体として子育て子育ち環境をどのようにつくっていくのか?そして児童館をどう位置付けているのか?方向性が見えるようで見えないような…児童館そのものはバラバラで動いている気がしてなりません。

投稿者 hisaka : 2002年07月09日

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