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2002年06月28日

市民自治基本条例の行方…

 約1年半かけて市民が策定してきた市民自治基本条例の市民案。パートナーシップ協定に基づいて今日、市長に手渡しました。これまでの記録などを提言集としてまとめたのですが、これがまた素晴らしい出来映えで改めて、この市民案を作成するまでの苦労を思い出しました。今日集まった市民も喜びがひとしお。そして市民案を提出してからが、新たなスタート!ということもあり、もう一度気分をピリッとさせ、実は自分たちがこの市民案を作成してしまった責任の重みすら感じていたような気がします。
 私はこの市民自治基本条例策定については一般質問で採りあげたのですが、市長が今後どのようにしてこの条例を“横断的”かつ“多角的”に検討していこうとするのか?については未だに具体的な策は出されていません。「条例を生きたモノとしなくてはならない…」という市長の見解には大いに賛成しますが、この条例に限って言えば、行政だけが実行する立場にいるわけではありません。そのことを理解してもらいたいと思っています。

 私自身はとても乱暴な言いかたかもしれませんが、実はこの条例は初めは「一部の市民のもの」からしか始まることが出来ないと考えています。現段階でこの条例を作成したからといって全市民に受け入れられるものではないし、むしろ「市民自治なんて面倒だ!」という意見だってあると思うからです。全市民のコンセンサスをとることは到底無理だと考えます。だからと言って、条例の施行が『時期尚早』と判断できないと思うのです。多摩市の中でも「市民自治」の実践というか、「まちづくり」については、NPOやボランティア団体などが多く活躍する場面があります。これにしたって全多摩市民から見たらまだまだ一部にしかすぎません。でも私はやっぱり、彼らの自主的な活動が「まちづくり」に大きな力を発揮しているし、それを市民自治の実践…とするならば、これについてを制度的に保障していく仕組みは不可欠だと思うからです。市民自治は決まりきったものではなく、実践をともないながら水準を上げていくもの。そして今はまだ行動をしていない市民だって、5年先10年先は、何らかの行動を起こしているかもしれません。その時に「市民自治基本条例」の存在意義を初めて感じることが出来るとすれば、それはそれでうれしいことだと思います。遅すぎるなんてことはないのです。
 とは言っても、より幅広くの意見を聞いたり、この条例の存在を広めることは非常に重要なことです。条例案を策定してきた「一部の市民」たちもこのことは十分承知をしていて、ぜひ行政側と一緒になってより効果的なPRをして行きたいと考えています。ただ本当にこのPR方法が難しい!何かいい攻略法を考え出す必要があります。何しろ「住民説明会」を開いたとしても、一体どれくらいの人が参加してくれるのか???このこと自体が非常に疑問だからです。まずは「説明会」なるものの存在を周知することからが大変だからです。
 私個人としてはまずは自分の隣にいる人に「市民自治基本条例」について語ることから始めるしかないかな…と思っています。この条例は仮に施行されたとしても、そこからが大変!どちらにせよ地道な取組みをするしか前に進んでいかないからです。

投稿者 hisaka : 2002年06月28日

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