多摩市議会での主な発言内容を紹介していきます

08年第97号議案 多摩市立学校設置条例の一部を改正する条例の制定について

  第97号議案 多摩市立学校設置条例の一部を改正する条例の制定について、民主党TAMAを代表し否決の立場から意見討論いたします。

本議案は貝取、豊ヶ丘地域にある4つの小学校を2つに統合し、現在の北豊ヶ丘小学校に青陵北小学校を、南貝取小学校に青陵南小学校に新設するための条例改正です。本件については、教育委員会における審議の経過、そしてまたその検討過程における市議会への陳情の提出など、紆余曲折を経て今日に至っています。その様な中で、市議会としてこの案件を正式な議題とし、判断を下すことができる機会はまさに今議会をおいて他にないのです。

 第97号議案 多摩市立学校設置条例の一部を改正する条例の制定について、民主党TAMAを代表し否決の立場から意見討論いたします。

本議案は貝取、豊ヶ丘地域にある4つの小学校を2つに統合し、現在の北豊ヶ丘小学校に青陵北小学校を、南貝取小学校に青陵南小学校に新設するための条例改正です。本件については、教育委員会における審議の経過、そしてまたその検討過程における市議会への陳情の提出など、紆余曲折を経て今日に至っています。その様な中で、市議会としてこの案件を正式な議題とし、判断を下すことができる機会はまさに今議会をおいて他にないのです。

 そもそも教育委員会の審査審議に議会が介入しないということは、教育委員会の政治的独立、中立という観点から当然のことです。しかしながら、学校の統廃合の問題は子どもたちの教育環境の整備を最優先としながらも、本来はもっと全体的な多摩市のまちづくりの構想を描いた上で考えていかねばならない課題であると考えます。
日本全体が人口減少社会にあり、多摩市もその大きなトレンドの中で将来を描くことが必要不可欠であると思います。

 さて、今回の学校統廃合については大きく二つの問題点が指摘できると思います。1点目は多摩市立学校の一定規模および適正配置などに関する審議会の議論の位置付けについて。2点目はそもそも教育委員会が方針として掲げている学校の一定規模・適正配置の考え方についてです。

まず、審議会についてですが、教育委員会はその審議会審議の受けとめ方に問題があったのだと思います。審議会は昨年末の最終報告書で結論が出せず「未完」のまま教育委員会に議論を差し戻しました。審議会で結論を出せなかった理由はどこにあったのでしょうか。議論が熟すまでの時間が不足していたのか、それとも結論を出すことそのものが不可能であったのか。

やはりこの審議会で結論を出すことそのものが不可能だったのではないでしょうか。いくら時間をかけても結論が出せないということが予測できたのであれば、たとえそこまで積み重ねてきたものがあったとしても、審議会の議論は白紙に戻ったと受け止め、教育委員会はもう一度最初から議論を積み重ねるべきだったと思います。その際に、なぜ結論が出せなかったのか、たとえばそれはそれぞれの学校への思い入れだったり、地域の歴史的な背景だったりということが複雑に絡んでいるということを念頭に置きながら、さらに時間をかけてでも最大公約の納得を得られる結論を模索していく覚悟が教育委員会には必要でした。

 教育委員会が再度の議論のスタートをどこから始めるかということについては、結論こそ出なかったもののそこに至るまでの審議会の議論の経過は尊重すべきという考え方もあれば、すべてを白紙に戻して議論しなおすという考え方もあると思います。しかし、少なくともすべてを白紙に戻して議論をし直していれば、地域を含めてさらに対話を深めることになっていたでしょうし、今回のような陳情提出にはつながらなかったのではないかと考えます。

 このことは「学校名」という地域住民の関心の高い問題への合意形成プロセスをどうつくっていくのかということにも当然つながることだと思います。


 次に2点目の教育委員会が方針として掲げる「学校一定規模・適正配置」の考え方についてです。今回の提案を見れば、教育委員会の「一定規模・適正配置」の方針は既に見直されたものと考えるのが妥当だと思いますが、いかがでしょうか。なぜなら、教育委員会の「一定規模・適正配置」の方針に沿うなら、今回の地域は4校を2校にするのではなく、1校にするのがまさに方針に沿った決定だと思いますが、にもかかわらず、2校を残すこととしているからです。

 ところで、教育委員会は、一定規模と適正配置の両方を成り立たせることが本当に可能だとお考えなのでしょうか。

 繰り返しになりますが、一定規模の考え方を突き詰めれば、今回の地域は4校を2校にするのではなく、1校にするほうがよほど教育委員会の方針に合致しています。しかし一方、適正配置の考え方には地域に1つの中学校、複数の小学校ということが含まれており、配置方針を優先するならば、小規模校化を覚悟のうえで今回のように2校を残すと言う選択になるわけです。これはおおいに矛盾をはらんだ結論といわなければなりません。正直「二兎追うものは一兎も得ず」のようなジレンマ状況に置かれているわけです。この方針を早急に見直すことなしに、今後も学校統廃合を進めていくとすれば、矛盾だらけの辻褄あわせが優先されることになり、まちづくりそのものに悪影響を及ぼします。早急に一定規模・適正配置方針の見直しに取組むべきであり、次の愛宕地域の小学校統廃合の議論を進める前に整理しなおすべきです。

 既に、第3期審議会の公募市民委員の募集が始まっていますが、審議会を開催する前にすべきことがあるのではないでしょうか。一つ一つきちんと議論を整理しながら進めていくべきであり、この点については今後の学校統廃合にも深く関わる重要な点と指摘したいと思います。

 どの子にとっても豊かな育ちと学びの環境を保障するために、教育委員会が努力することは当然のことであり、私たちは、子どもたちを置き去りにした判断を下すつもりはありません。だからこそ、教育委員会に対し公式に私たちの態度を表明することのできる最初で最後のこの機会に、教育委員会がこだわり続ける「一定規模・一定配置」の方針がすでに破綻していることを認めないまま、突き進んでいくことの危惧を強く訴えたいと思います。教育委員会はこれまでの対応をきちんと総括していただきたいと思います。

 最後に修正案について述べます。本修正案は新設校の学校名称を再考しなおすという提案です。これは教育委員会が見落としていた視点を考慮し、再度合意形成に尽くすべきとの内容だと受け止めていますが、本設置条例の別表は設置場所と学校の名称を決定するものであり、後者を切り離し、消しゴムで消すような結論には賛成しかねます。

 本来は本議案提出前に、教育委員会及び、提案者である市長が地域との合意形成を当然図るべき問題です。

 いま、必要なのは、これまでの議論も踏まえたうえで、保護者だけでなく、子供たち、地域の人やこれから学校に入学する子供を持つ保護者も含めての合意形成をし直すことです。

 統廃合ということは、過去の経緯から見ても、どこの学校を残すかで最終的には全員が納得するという結論にはなかなか結びつかないというのも事実です。
だからこそ、その前提となる学校の一定規模・適正配置の方針と合意形成のプロセスが何よりも重要です。

 修正案に賛意を示すことも、本議案を否決することも同じくらい重い決断です。

 今、修正案の提出に至るまでの経過も含めて、地域の方々に対する説明責任を果たし、丁寧な合意形成プロセスにより、平成23年度から児童、保護者、地域住民から最大公約数の祝福を得ることができる新たなスタートが切れるように教育委員会にさらなる努力を求めます。

 
 以上を申し述べ、民主党TAMAとしての討論と致します。

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このページは、岩永ひさかが2008年11月21日 15:52に書いたブログ記事です。

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