2009年08月07日

ワクチン後進国日本

 先日、VPDの勉強会に参加して以来、関係する情報収集をしています。今朝の朝日新聞の朝刊28面に記事が掲載されていました。木村盛代さんのサイトをはじめ、日本のワクチン行政の遅れぶりは市民にはまだあまり認識されていないかもしれませんが、医師などその道の専門家の多くが指摘するところのようです。

 我が家のかかりつけ医まえはら小児科の前原先生のところに行ったついでに、VPDのことを話をしてきましたが、先生自身が個人的な活動としてパンフレットなどを市内の保育園幼稚園などを中心に配布し、理解を広げていきたいと考えているとお話されていました。

 多摩市も啓発活動に力を入れるべきだと思いますが、やはりそこには重しとなっているのが厚生労働省?!「国の方針通りにやっています。」と言われるがオチなのかもしれません。もう少し自治体財政に余力があれば、独自での予防接種奨励、そのための助成も可能だと思うのですが、そこまで踏み込んだ対応ができないことも腰が上がらない要因だと感じます。


 だから、国の姿勢を変えていく必要がある!国政が変われば、この分野でも大きな方針転換が期待できるのかなあと思います。

 今日も午前中は宣伝カーに乗車をしました。選挙の時には多摩地域全体を統括する民主党の「三多摩事務所」というのが設置され、そこから民主党の政党カーがやってくるのです。私たち多摩市が所属をしている23区総支部の宣伝カーはお馴染みのイエローカーです。どうしてイエローなのかはわかりません。虫が寄ってきそうな車輌の色は私好みではありませんが、すっかり慣れました。


 というわけで、明日も宣伝活動をする予定になっています。

 

投稿者 hisaka [福祉・医療・介護] | トラックバック

2009年04月24日

救急車足りない。

 以前から指摘をされていたことだけれど、多摩消防署には救急車が1台しかなく、救える命への対応が万全とは言えない体制になっています。
 一方で「つまらんことで救急車を呼ばないでほしい。」という言い分もあるようですが、だからと言って、適時適切に対応できないことの理由にして、万全な体制を整備しきれていない状況を正当化するものではないのでしょうね。

 今日は救急車の到着が遅れ(町田から来た)、救命救急センターを5か所もたらいまわしにされ、ようやく病院にたどりついてからも2時間ほど待たされ・・・・という話を伺い背筋が寒くなりました。ようやく一命はとりとめたものの・・・・救急救命体制の不備への怒り、憤りを抑え、状況をお伝え下さり、同じ思いをする人がいないように何とか状況改善できないものだろうかとのお話でした。救急救命センターも休日対応でいえば不十分にしか受け入れ態勢ができていないことも実感したといいます。「何のための救急救命センターなのか。」看板に偽りありとも言いたくなるのは家族であれば当然のことでしょう。


 緊急医療体制といえば、妊婦さんが都内8か所の病院をたらいまわしにされたあげく死亡した事件も記憶に新しいですが、病院そのものの受け入れ態勢を整える以前の問題にあるのが救急車の配備数の問題かもしれませんね。高齢化社会が進んでいくと、それこそますます救急車へのニーズは高まるでしょうし、せめて多摩消防署にも「もう一台」と言いたいところです。こちらもやっぱり行政の効率化合理化云々のしわ寄せ、公務員削減のあおりを受けているのでしょうか?何だかおかしいですよね。


 今朝は朝日新聞の朝刊にも「公立病院の3割 病床削減」という見出しでトップ記事に調査記事が掲載されていましたが、医療問題・・・・なぜこんなにまで命を救えない状況になっているのでしょう。多摩市だけでどうにも解決できない問題とも言えますね。まさに都政や国政との連携で解決していくべき課題だと思っています。

投稿者 hisaka [福祉・医療・介護] | トラックバック

2009年04月23日

公立病院についてちょっと知識を得る。

 東京自治研究センターの月例フォーラムに参加しました。テーマは「都立病院・公立病院の果たすべき役割」。講師は星和夫さん。星さんは元青梅市立総合病院長をなさったあと現在は別の病院に移られていますが、病院経営という視点で財政環境厳しい青梅市の病院で「黒字経営」なさっていたという実績があり、都の医療関係の審議会その他でも委員をつとめられ、今でも特に公立病院改革という点では各地から引っ張りだこなよう。さすが・・・・元気。高齢でも頭脳明晰で闊達と言えば思い出す日野原重明さんと同様に、パワーポイントの資料を使いながら明瞭明確に講演なさる82歳のお姿にはそれだけで圧倒されます。

 星先生は医師不足、看護師不足を招いている状況は厚生労働省の原因でこうなることは最初からわかっていたことだと指摘されていました。公立病院はさらに総務省の公務員改革=削減の余波も大きく受けていて、病院職員である医師その他の数もその一環で減らすこと余儀なくされているという全くおかしな状況になっているのだそうです。つまり、公務員改革で人員削減迫られている自治体・・・・病院で雇用する職員を減らさなければその分事務の一般職員を減らねばならず、なかなかそれもでききらないから同じように医師数も看護師数も減らすということになっているわけです。
 そのため例えば看護師一人あたりの患者数にしても民間病院では1:7なところ、公立病院の平均は1:10で、改善もできなかったり、また医師などの給与も人事院勧告に基づくため一般職員の給与と同じように賃金カットが行われてしまい、人材が民間に流出してしまうとか・・・・制度そのもの根本からあり方を考えないとそれこそ疲弊するということでしょうか。


 多摩市には幸か不幸か公立病院はありませんので、公立病院の赤字会計が財政を逼迫させる状況は免れていますが、全国自治体病院を所有しているところはどこも厳しい環境で経営改革のための処方箋が描けないまま暗礁に乗り上げているところは多そう・・・・それは見聞きする報道などからもわかることです。市議会でも病院経営や病院改革が話題になることは少ないですが、実は公立病院改革の話題は決して他人事でありません。市内には「多摩南部地域病院」という実態は東京都経営としても過言ではない施設が存在します。・・・・ちょうどタイミングよく情報を伺ったのですが、産婦人科の医師確保が困難な様子でこのままでは閉鎖の危機?!(6月末以降)の様子。女性外来も同様。さらに小児科も本来は4名定員であるはずが2名体制になっているのだとか。地域で安心して医療が受けられる環境を整えていく、しかも南部地域病院は都立病院改革の中でも「地域病院」としての位置づけがされており、その視点からの充実は市民にとっても不可欠なことです。


 先生は公立病院は民間病院ではできないことをやるべきで、採算取って云々と考えるとでき得ない高度な医療など公立病院はもとから採算合わない治療を行うような場だと指摘しています。特に都立病院は地域の病院ではできない高度・先進医療を行うべきであり、その点では東京都の病院改革は賛否両論あるのかもしれないが、考え方としてはあるべき姿にむかっているのではないかと高く評価されていました。


 例えば今でもまだ反対の声もありますが、都立小児病院の統廃合問題についてもそれは決して否定すべきことではなく、統廃合して格段に病院としての質の向上が保障されるといいます。治療のための検査機器その他を考えても、高度医療拠点として新たに位置づけされた病院が併設されている方が都合もいいのだと。いわゆる合理化のための「集中化」になるわけで、そのことへの懸念はあっても確実に水準高い医療を提供するとの視点に立てば十分であり、そもそも初期段階での地域医療と都立病院がが果たす役割を考えても間違った方向で都立病院改革が進んでいるわけではないとの見解を述べておられました。


 でも、南部地域病院は高度・専門の病院と言う位置づけではないところがミソ。ここの認識は持って、行方を見ていかないと。

 何はともあれ、地域医療をどう確保していくのかについて公立病院が存在しないだけに議会全体として問題意識を共有する場面は少なかった気がしますが、市民の安心をつくるという視点では無視できないところ。「あー、勉強しないと。」・・・・。地域課題として共有化していかないと。

投稿者 hisaka [福祉・医療・介護] | トラックバック

2009年01月29日

「なかまの樹」を訪問しました。

 昨年7月に総合福祉センター内に開所した重症心身障がい者通所施設「なかまの樹」に伺いました。これは東京都の事業を多摩市が受託して、さらに民間事業者に委託をし運営されています。都内では6番目に開所したということですが、単独で開所したところは多摩市が初めてではないかというお話でした。他の場所では他の事業と「併設」で運営されているのだそうです。

 施設は指導員と看護師の2名のスタッフ体制で、島田療育センターから作業療法士、理学療法士を派遣してもらいながら、対応をしているのだとか。定員は5名ですが、現在は2名が医療的なケアを受けながら日々の活動に取り組んでいます。

 今日の活動メニューは午前中は「スプラウトの栽培」で午後は「絵画」というもの。訪問したのは午前中だったので「スプラウト栽培」の作業を見ることができました。痰の吸引などをしながら、持っている力で行う作業・・・・・「自分にあったペース」で進む作業をスタッフの方が励まし、じっと見守っている姿がありました。
 
 とにかく医療的なケアが欠かせないため、そして体調変化が突然に起こるかもしれないということでスタッフに求められるスキルは相当なものだろうなあと・・・・それは素人目にも伝わってくるものです。コミュニケーションをとることも簡単ではない彼らの気持ちをゆったりと受け止める・・・・スタッフと通所者の間の信頼関係がしっかりと育まれていることがわかります。
 途中、通所者のご家族の方にもお会いできたのですが「本当に感謝をしている。ありがたい。」ということを繰り返しおっしゃっていました。ここに通うようになり生活リズムが整うことで、体調も安定し風邪もひかなくなったこと、他の施設にも見学や体験に行ったけれど「子どもが合わないと思っている、行きたくない場所には行かせられないし、この子はずっと家にいなければならないのか・・・・」と思っていたことから考えると「夢みたい」となるのでしょうね。そして、「他市に引っ越しをすることも真剣に考えたこともある。」とのお話もされていました。「ほんの少しの力でも、ここに来て、少しずつ引き出してもらっていることがうれしい。」この施設に通っての成長もご家族には感じられるのかもしれませんね。
 
 施設設備的には・・・・もともとここは「事務所スペース」であった場所なので水回りその他では不自由をしているようです。特に排泄への対応は少し大変そうです。総合福祉センターの他の利用者の方々との共通設備になってしまうので、そこには色々と難しい問題もあるような気がしました。
 この「なかまの樹」の自慢は「畳プラットホーム」と呼ばれている一角。ここは床から50センチくらいのところにある畳スペースで通所生たちが横になれる場所でもあります。通所生たちが横になったときにでもスタッフと同じ目線になれるようにと床面が高くなっている特別注文品。「なるほど」と思いました。

 さて、一番難しいのは「食事」。食事も一人ひとりの障害に寄り添った対応が必要なので、今のところは「お弁当」で、通所生がご自宅から持参している状況です。養護学校で以前に「給食」の話を伺ったことがありますが、それはそれは一人ひとりにきめ細かな対応をしていることを思い出しました。「一人ひとりに」・・・・つまり、そこ必要なのは「人員」。きめ細かな対応にはそれだけの人手が必要です。でも、人手を確保するには欠かせないのが現実的には「人件費」で、それを捻出していくことがなかなか厳しく難しい台所事情も抱えているのが実際のところ。障害者自立支援法で「応益負担」になってから、施設の運営存続がシビアになっている現状があります。「なかまの樹」の場合も「できるだけのことはしていきたい」という運営者側の思いが実現していけるように、そして障害があっても地域生活を豊かに送っていけるようにするためのサポート体制が必要です。


 「行政も財政的には厳しいからね、あまり無理は言えないんだけれど。」・・・と運営事業者の方がおっしゃっていました。

 「自分のやりたいなって思っていることができる。」・・・・通所生の一人は「なかまの樹」をこのように表現しています。地域で活動できる場所に選択肢が狭く、「自分のあっている場所」を見つけることがどれほど大変なことか・・・・。なのでここが本当に価値ある場所なのでしょうね。「なかまの樹」という地域活動に新たな選択肢が一つ増えたことの意味の大きさを思わずにはいられません。

 なので、ご家族の方の「多摩市には本当に感謝をしている。」という繰り返しのお言葉になるのでしょうね。重度の障害をお持ちの方が地域で暮らすための資源はまだまだ不十分であることを感じますし、どう取り組んでいくことができるのかを考えさせられた訪問でした。

投稿者 hisaka [福祉・医療・介護] | トラックバック

2008年08月19日

みえないこころの声を聴く

 東京都と東京都発達障害者支援センターが主催の学習会に参加をしました。発達障害のある人への理解や支援をしていくための啓発講座という感じです。これまでにも、さまざまなテーマで開催しています。今回のテーマは「みえないこころの声を聴く~発達障害のある子ども・その親の気持ちが分かる人になる~」というもの。講演者は東京都発達障害支援センター長の石井哲夫さんでしたが、実際の相談事例など具体例を挙げながらのお話はとてもわかりやすいものでした。

 発達の気になる子どもたちを抱える保護者の悩みをどう受け止めればいいのかについて相談支援者としての心構えが主にレクチャーされた感じでした。「人間は人間の中にいないと人間になれない」ということで、人との関係や人との付き合いの中で使える知能という話はなるほどなと思います。自閉傾向にある発達障害のある子どもたちは「シングルフォーカス」で自分自身の世界しか持つことができず、人間との付き合いを上手に育めない、努力をしてもできないことを支援者は理解をしなければならないということを繰り返し話していたのが印象的でした。

 発達障害を抱える子どもたちは実は人間関係を育もうとそれなりに「みえないところで努力をしている」からこそ、「みえないこころの声を聴こうとする努力」が求められるということですね。

 私としては発達障害があるとかないとかではなく、自分の気持ちをまだまだ表現することができない幼児と接する大人全てに必要な態度かなと思いながら話を聴いていました。紹介された具体的事例の中でも、ある子どもの場合には保育園が面倒を見切れず、転園を繰り返し繰り返して・・・・そのことが保護者の心にも不安定感をもたらし、子どもにもさらに悪影響を及ぼしてしまったの話がありましたが、「手に負えない」ということで保育園がギブアップしてしまうようなこともあるのですね。実際には発達障害を受け入れる社会の側にその環境整備がなされていないことがわかる事例です。多摩市でもこのような事例があるとすれば、非常に悲しいことですね。ノーマライゼーションという言葉も空しく響く感じ。


 この事例にも明らかなように、保護者・家族の心の安定がとても大事で、まさに家族支援が必要になってくる。親子関係が上手くいかなくて思いつめて悩んでしまう、ひいてはそのことが虐待につながっていく事例もあると聞いています。


 ちょうど、厚生労働省でも先月末に「障害児支援の見直しに関する検討会」の報告書がまとめられましたが、ここでも「家族支援」の方向性がしっかりと明示されています。今後、多摩市でも力を入れていかねばならない点です。発達障害児・者の支援ということで、いよいよ「ひまわり教室」も教育センター内に移転をするわけですが、「家族の支援」ともなれば、子ども家庭支援センターとの連携も視野に入ってくると思われますが、内容の充実を図るとしている「ひまわり教室」での展開が期待されるところです。


 多摩市内での具体事例を聞くとなると、個人情報やらの関係で微妙に難しい点があるので、今日のような具体事例の話が聞ける講演は貴重です。もし、私の理解を深めるために参加するとよさそうだと思われる講演会や学習会がありましたら、ぜひご案内をいただければと思います。

投稿者 hisaka [福祉・医療・介護] | トラックバック

2008年04月23日

後期高齢者医療制度

 今日は午後から会派で集まり、後期高齢者医療制度のことについて担当課長さんより話を伺いました。多摩市にも既に1000件以上の電話が殺到し、もちろん窓口での対応もあり、とかく担当者がその対応に追われている状況は新聞報道などのとおり。制度に沿って言うならば、本来は東京都後期高齢者医療制度広域連合が受付すべき内容の問合せ電話も市にかかってくるらしい。広域連合のほうはフリーダイヤル対応をしていて、コールセンターを配置しているのに。

 これ・・・・私がかつて2年前ほどに厚生産業常任委員会でこの制度の説明を受けた際の懸念が当たりました。市民はフリーダイヤルのコールセンターではなくて市に直接問合せをするのではないか、その対応は大丈夫なのか?って担当に確認をしたことがありますので。なんと実情を伺えば、広域連合のコールセンターに市民が問い合わせたことへの回答を市の窓口に回してくるようなケースもあるとか。この制度で市が行うべきことは「保険料の徴収」。しかし、「保険料」そのものの金額設定等の問合せについても当然にあるわけで、それへの対応に担当セクションは追われている様子。受話器を置いたら、また次の電話対応ということでひっきりなし。
 縦割り行政の中で後期高齢者医療制度のことにたずさわっていたのはほんの数名。つまり、問合せの電話があったとしても、それに回答できる職員にも限りがあるということですね。応対に人手が足りないからと他から人員を投入して即座に何とかなるような問題でもなし。しかし、これではどうしようもないと人事課が緊急対応し、再任用職員として新たなスタートをきったばかりの元管理職(制度に精通している)が応援に加わって少しは落ち着いたのかな?・・・・・と議員はみんな心配の眼です。こういう状況ははじめから想定できたことのような気がしますが、職員不足で万全に職員を配置できなかったのかもしれません。いずれにせよ、緊急対応でも一名の応援が加わりよかったと思います。


 それにしてもこの制度。ぎりぎりになるまで制度の概要が固まっておらず、自治体としては本当に迷惑しているんです・・・というのが事実。議会でも何度か話題になっていたものの市側の答弁は「もう少ししないとはっきりしたことはわからない。」としか言いようがない状況が続いていたので。市に責任を追及しても仕方がなく、むなしい限り。

 でも、最終的にめぐりめぐって誰が責任をとらなくてはいけないのかを突き詰めて考えたところには、有権者一人一人の存在が見え隠れしてしまい、結局は私たち自身の問題になるような気がしてならず、「知らなかったでは済まされない」ってこういうことなんだなと痛切に感じます。ちゃんと伝えないほうにも責任があるのだと思いますが・・・・。マスコミの報道一つとっても誤りではないけれど、正確ではない場合も多く、新聞・テレビ情報でいたずらに不安を煽り立てられた市民の方からの問合せも少なくないようです。・・・・今頃になって問題にするのではなく、もっともっと以前にこのことを取り上げて報道してくれたなら、状況は違っていたのかもしれないと思わずにはいられない今日この頃なのです。

投稿者 hisaka [福祉・医療・介護] | トラックバック

2008年01月29日

10年後の介護問題。

 市民福祉情報オフィス・ハスカップが主催の「安心して利用できる介護保険を!」国会集会に参加しました。介護保険制度は2009年度に次期見直し時期を迎えます。それに先立って、地域で活動をしている市民団体の方々が現場で感じている課題、その実態を踏まえて発言をするというものでした。

 介護保険制度は「施設から在宅へ」を謳い文句にスタートした制度。しかし、実態はほど遠いのが現状で、必要なサービスも財源不足・給付抑制の旗印の下で制限されてしまい、利用者が選択し納得のできるサービスが受けられていないとのこと。もう一度、制度の原点や本旨に立ち返ってもらいたいとの声が強く出されていました。法律そのもの云々の話は国政の現場で大いに議論してもらいたい。もちろん制度の在り様で地方自治体が右往左往することも事実なので、制度改正の状況をウオッチしていかねばなりませんが・・・・。


 ところで、介護保険については「法律にのっとって粛々と取組んでいる。」という優等生な多摩市ですが、やはり地域主権やら地域の実情に沿ってとするならば、保険者として独自にできる対策があるのかないのかを考えることも必要でしょう。しかし、独自にやることについては絶えず付きまとう財源問題が悩みの種。
 こんなとき、「議会」としての本来の役割が発揮できると望ましいですね。議会として独自の調査をし、多摩市に必要な対策を財源問題の克服も含めて議論できるとすれば理想です。(あくまでも理想にすぎないと言えてしまうのがなんとも悲しいところですが。)

 私が今一番心配しているのは将来のこと。それは介護労働の担い手不足ということです。今、例えば地域で介護労働を担っている人材の顔ぶれを見てみると、女性が圧倒的に多い。そして団塊世代、それよりも少し年代の若い女性たちがほとんど。でも彼女たちの10年後・・・・・自ら介護が必要な状況になっていないとしても、今と同じように介護労働を担いきれるだけのマンパワーにはなりきれない可能性が大きいでしょう。誰しも年を重ねれば体力の限界と言う壁にぶつかるからです。では、そのかわりにマンパワーとして活躍できる人材が育っているでしょうか?私たちと同世代やそれよりも若い世代が介護労働の現場から離れていかざるを得ない状況もある。労働は厳しくて報酬は低い。「志」だけではやっていけないのが実情でしょう。そこで、報酬をもう少し引き上げれば、若い世代は介護労働に留まることができるのか・・・・?社会全体、さまざまな場面で人手不足が生じているときに、若い世代が介護労働を積極的に選択するのかどうかは疑問です。


 10年後。団塊の世代がゴソッリと70歳代になっていくわけですね。そのときに介護問題はどうなっていくのか、、、、想像したくない現実があるわけですが、想像に難いとも言えず、人手不足や給付抑制の渦に巻き込まれ、「介護の社会化」とはかけ離れた状況を余儀なくされるのかもしれません。その時・・・・介護を担う家族の顔ぶれは?「仕事も育児も介護も」みたいな三重苦に立たされてしまう人が増えてしまうかも。そうならないために、何とか地域での人材確保や人材育成を進めておきたいものです。多摩市独自な対策を求めるにしては課題が大きすぎるのかなあ。

投稿者 hisaka [福祉・医療・介護] | トラックバック