2010年12月24日

定例会終了&メリークリスマス♪

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 特別に今日はクリスマスの写真付き。これは「ママへのクリスマスプレゼント」です。保育園で完成させた作品です。かわいらしい。そしてまた、毎年の進歩を感じさせられます。今日は定例会最終日・・・・実は・・・・休むことができない!・・・・とばかりに少々体調下降気味であっても「きっと大丈夫」と信じての議会出席でした。

 本会議は本当に本当に無事に終了。新たな教育委員=教育長に就任するも決定しました。そのこと市長も感謝の辞を述べておられました。教育長への就任は1月1日から。就任される清水哲也さんは、多摩市の前指導室長です。私もかつてとてもお世話になっていて、特に特別支援教育に関することではとてもたくさんのことを教えていただいた先生です。私が清水さんに期待するのは・・・・教育センターの改革、清水さんが多摩市から異動する直前に提案して今は完成した青陵中学校のメディアルームの活用のこと(これはメディアリテラシー教育へも通じる)のまずは2つ。そしてまた、清水さんは現在は板橋区の成増小学校の校長先生なのですが、いわゆるコミュニティスクール、地域支援本部を設置しながら市民参加での学校経営を実践して来られた方。今までのように・・・・ちょっと言いにくいけれど60代すぎてからの教育長就任ではなく・・・・現役校長でバリバリ働ける世代の教育長就任・・・・そのものにも期待したいです。
 来年から我が子も多摩市教育委員会にどっぷりお世話になる小学校入り。楽しみです。


 大きな争点にも論議にもならずに・・・淡々と終了した定例会。ただ、第5次総合計画基本構想が議決されたということは結構大きなことでした。最後の最後まで・・・私は悩みぬきましたが、現段階での最善の選択として会派でとことん議論し・・・・私たちは賛意を示す代わりに市長に対し要望書を提出しました。

要望事項としては・・・・①基本構想の期間については来年度から概ね20年間とされているが、状況変化によっては見直しを行い、その際は議会側と協議を行うこと、②第4章で「人任せにせず」という言葉が使用されているが、社会的弱者への配慮を欠いていると誤解を与えぬよう今後の取り組みの中で十分考慮すること③基本構想の真意をきちんと市民に理解してもらうために丁寧な説明をすること
これが何の意味をなすのかと問われてしまうのかもしれません。議会人としての態度で別の形で示すべきだとのご意見もあるかもしれません。でも私たちとしてはこれが今できる最善策との判断をしました。ちなみに今日の私たち会派の基本構想議決にあたっての討論は別途掲載いたしました。ご覧ください!意見討論は、原案作成岩永・・・に大野・遠藤と加筆修正を加えて完成したものです。


 
 それから、今日は副市長ポストに対する市長の見解、職員人件費い問題に対する市長の取り組みなどについても補正予算の審議の中で関連付けて質疑をしました(質疑になっておらず、ちょっとブーイングありましたが)。
 市長は副市長については当面は現行の一人体制で進めたいとの意向を示されていました・・・・でも、当面?!・・・「当面」って便利な言葉ですが、いつまでが当面なのかが本当によくわかりません。副市長を一人にするのか、それとも二人にするのか・・・・このあたりの認識は予算編成までに組織運営として市長が必要と感じているかどうかを明らかにしながら、あと一人を追加するのであれば、そのことに市民理解を得られるように進めていくべきと指摘しました。

 それから、職員人件費のこと。これはもちろん市民的関心も高いところ。市長がどのように取り組んでいるのかが見えてこないことを指摘。覚悟をもって取り組む意思を改めて確認しました。・・・・今、市長は労働組合との交渉中。組合折衝などについては交渉事でもあるため、その内容を明らかにすることは避けたいとしながらも、きちんと市民に応えていきたいとする姿勢だけは確認できました。


 これで議会もひと段落。明日からは・・・年賀状作成?!明日もまだクリスマス気分でいようかな。

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2010年12月21日

やっと12月定例会も終わりに近づく。

 定例会最終日前の議会運営委員会。今日は日程の確定をして、その他協議事項がてんこ盛りでしたが、別途日程を確保して、各会派で協議すべき内容に対する意見をまとめてくることが宿題になりました。

 ①議員報酬と議員定数の件
  →これについてはもちろん・・・削減・現状維持・・・・などを議論。
 ②請願や陳情に対する議決方法の件
  →以前から懸案事項になっている「趣旨採択」をやめる方向にするかどうか。「一部採択」という手法をとりいれるかどうか。
 ③3月定例会についての運営。
  →代表質問を実施することは決定。そのやり方について少々協議が必要。質問時間をどうするのかなどなど。
 ④一般質問の発言時間について
  →今は議員一人当たり質問時間35分が基本になっている(しかし、随分古い時代の申し合わせでは、20名以上が一般質問をするときには30分という決まりもあるらしいが)。これについては議員の発言時間を確実に35分ないし30分保障するというやり方ではなく、議員の質問と市長の答弁時間をトータルで60分にするとか70分にするとか決めてしまうべきではないか?という意見がある。議員の質疑時間だけを保障する現在の運営方法で進めると、議事がダラダラする場合もあり、職員の残業につながってしまうこともある。質問の内容をコンパクトにすることを考え、より水準の高い(って一体誰が水準の高さを決めるわけ?)質問にしていくためにも制限をすることが有効であるらしい・・・・。そこで、発言時間のあり方を再検討すべきとなっている。


 という4件なのですが、かなりこれは大変!全員一致の合議制で運営されている議会運営委員会でとうてい結論がさっさか出そうにないわけですが、以上の件に対する会派の見解をまとめていかねば。


 議員はみな・・・・来年4月の改選を意識しているので、なるべく年明けの時間を・・・○○活動にと思っているわけなのですが、そういうわけにはいかないのが最近の議会活動。議会運営委員会のみならず、常任委員会など・・・・私の場合も年明け1月中旬からは1週間に1度のペースで公務が入り込んでいます・・・・。

 そんなこんなでとりあえず今日の議会運営委員会は無難に終わったのですが、ちょっと面白かった出来事と言えば・・・3月定例会の日程決めのこと。3月と言えば卒業式。中学校、小学校と卒業式が行われます。地元の議員はほぼそちらに出席を・・・というわけなのですが、委員会などと重なれば当然ながら出席することはできません。「公務優先」原則があるからです。
 で、従来は代表者会議は任意で非公式の会議と言う位置づけだったので、たまたま卒業式の日取りと会議の日取りが重なる場合には、会議の時間をずらすという措置をしてきました。しかし、今は代表者会議は議会基本条例にしっかりと明記された公式会議。ですので、今までのように議員個人の都合(?)により、時間変更の配慮を要する必要があるのかないのかがちょっと話題になったのでした。
 結論から言えば、ずらす必要はない・・・ということに。当然と言えば当然なのですが、話題にしなければ「代表者会議」だけ特別扱いされる寸前でした。


 さて、私・・・・最終日に向けては、第5次基本構想に対する態度をどうすべきなのかを検討中。これについては会派でも改めて考えてみようということで附帯決議をつけてみるとか、修正案を出してみたらどうかとか・・・・ナイ知恵振り絞りながら検討しています。
 「総論賛成」してもらえばOK!喉モト過ぎれば熱さ忘れる・・・みたいな感じで、言ってみれば従来にほとんど変わらないような市政運営になって欲しくないのですが、何となくそういう雰囲気が漂い始めています。緊張感があってないような感じです。それは何だか全ての議案が「全会一致」で通過してしまうという不思議現象があるからかもしれません。

 阿部市長はかつて・・・市民として議会の態度、議会のあり方にものすごく批判的だったことを思い出します。「議会では一体、何を議論しているんだ!」との憤り、憤慨をしていたこともあります。・・・・そんな市長のかつてのことを思い出せば、市長が理想とする議会の姿、市政の在り様・・・は「現状」ではないだろうと私は考えているのです。
 だとすれば、「全会一致」であったとしても、それで「ホッと」して一段落で「ハイ終了・・・・」にはならないと思いますし、そうしないために市長がどんなリーダーシップをとるのかが問われていると考えています。阿部さん(あえて、市長とは呼びませんが)が市長選挙に出馬の意向を固め始めたのが昨年末くらい・・・・となれば、その時から考えたら1年が経とうとしています。もう早であっという間なのか、やれやれようやく・・・という道のりなのかはわかりませんが、市長のそもそもの「志」がどのようにこれから貫かれていくのかが問われます。年明けになれば予算もそろそろ固まってきます。

 と人のふり見て我がふりです。私自身も自分の「原点」をしっかりと見つめ直して、活動を立て直す時期が来ているのかもしれません。年末年始と駆け足で過ぎて・・・・あっという間に4月の改選を迎えるのかと思うとゆっくりもできない大晦日とお正月だと・・・・気持ち晴れやかではありません。

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2010年12月17日

最後はやっぱり・・・・素通り状態?!

 いろいろあっても、最終的には第5次基本構想は全会一致で可決しました。


 ひとつひとつ言い始めたらキリがない・・・・・。


 確かにその通り。

 だから、あんまり気にして気にしない方がいいのか?とか、これは理念だけだから、あとは実行力を発揮する計画をどう作らせて、どう実現させるのかが大事だ!と考える方がいいのか?

 最後の最後まで揺れました。

 私がこだわったのは「人任せにしないで、自ら、できることは自ら行うことが重要です。」というところ。自分でできることは自分でやるというのはゴクゴク当たり前のことだし、みんなそうやって精一杯やっていると思うのですね。そこをあえて「人任せにしないで」と言うべきなんだろうか?これは20年も先につながっていく構想であることを考えていくと、「人任せにしない」という表現に禍根を残したくない・・・と思ったのです。もちろんこれからの時代、他者との関係の中である自分、周囲の環境によって存在する自分、そこに自分が果たすべき責任や役割をもっともっと深く考えなければいけないことは確か。「『自由』を履き違えて捉えている人が多い」と指摘されていることも必ずしも外れているとは言えない中、「私」領域にある責任の感じ方がますます問われています。「自分でできることは自分で」・・・間違っていないですよね。でも、やっぱり「人任せにしない」なんて行政計画にわざわざ記述する必要はある?


 市長は「人任せにしない」ということの解釈については、「それぞれが持つ個性や能力は尊重し合いながら」を前提としていると述べていたようですが、とてもとても字面だけをおっていて、そのようには解釈することが難しく、「人任せにしない」という言葉を使った真意が問われかねません。仮にも今は人権感覚に敏感(だと思っていますが)な阿部市長が市政運営のトップにたっているという点で安心はできても、「人任せにしない」という表現にはさまざまな解釈ができるでしょう。阿部市長がこのような表現をなぜ認めたのかがちょっと不思議ですが、字面だけ見てしまえば、他者への思いやりや優しさを素直に感じられる表現ではないように思っています。


 一方、議会では「声なき声を大事に」とか「弱者への配慮を」とか、とても大事にしながら様々な問題に向き合ってきたように感じています。特に議会基本条例の制定過程でも最後まで参加できる人もいれば参加したくてもできない人がいた場合には、「できない」人の立場をより重視していきたいとの議論が主流を占めてきたように思います。また、自治基本条例で議論をしてきた時も、「できる人」ばかりではないことを意識した意見交換を積み重ねてきたのが経緯です。


 ということを考えたとき、私にとってはどうしても「人任せにしない」との表現が気になって気になって仕方がなく・・・・今朝もその表現がどうしても気になって早起きしてしまいました。朝からずーっと病気になったようにそれだけを考えていたと言ってもいいくらいに考えました。


 できれば、「無傷で議案可決してもらいたい。」と考えている行政。今日の議論の一定のやりとりのなかでは、「議会側でも大いに修正加筆をしてもらって、よりよいものに高められるのなら私としても異論はない」と市長も主張はしていたものの、議会全体の意向を一本化していくことへのハードルの高さは市長が想像している以上なんだけどな・・・って私は言いたかったかも。

 とりあえず、民主党会派としては一連の議論が終了し、議決する前に、各会派どうしでの意見交換をやってもいいのではないかと思っていたのですが、いろいろと根回しが下手過ぎたので思い通りにはできず。ここは政治的振舞いの未熟さだと反省するわけですが、市長はわかりませんが、副市長以下部長たちがお望み通りの全会一致での構想可決は私にとっては苦々しかっただけに終わったのと、ある意味で自分の力不足を感じたのとそんな反省点のみ。

 議論を積み重ねる過程でいろいろと考えも変わっていくことがあっていいし、それが認められるべきだし、討議が深まっていくからこそ、より良くなっていくわけだし・・・・。

 なので、週末かけて・・・・特別委員会で可決したとしても最終日までに時間があることを肯定的に考えて、もう一回、責任を持って議決するという意味を考えたいなと思ったのでした。国会での法改正では基本構想の議決は必須ではないという制度設計がされていることを思っても、何となく「たかが基本構想」なのかもしれませんが、そうは言っても今は議決しなければいけないんだから。


 議会だってそこに席を置いている議員だって、賛成した責任は重いんだよなあ~・・・と思います。

 第5次総合基本構想、基本計画を策定する過程では・・・市長選をめぐるさまざまな政治状況があり、そこにも随分と翻弄されてきた経過もあります。なので、一口では語れないものもあり。だけど、市民にはきちんと責任を持たなければいけない。「人任せにしない」を認めたことに禍根が残らないよう、とりあえず、「言葉などを含めて基本構想の全体に丁寧に解説書のようなものを作成してほしい。」と要望したことについて、「その方向で考えたい。市民に変に誤解されないようにしたい」という行政側の答弁がもらえたのがせめてもの救い。

 以上、今回の定例会ではようやく山場終わった昼下がりは、私にとっては阿部市長の「言葉に対する感覚」にちょっと疑問の残る午後でした。

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2010年12月16日

今さら指摘されても困る・・・のか?

 第5次基本構想案に関する特別委員会。質疑することも特にないかもしれない・・・と思いながら、他の議員の皆さんの意見を拝聴していたけれど・・・・・途中でやっぱり将来都市像のことについて質疑をしてしまいました。

 というのも、萩原さんの質疑を伺っていて、私は自分なりに「将来都市像」を掲げる意味と意義がすっきりと理解できたのです。
 
 萩原さんは「多摩市は航空写真で見ても、みどりが豊かだしとてもきれいな街」と評価をなさっていたのですが、これを聞いて私はとても納得。なるほど・・・・萩原さんが評価している都市、私も享受しているこの環境は、第1次基本構想から第3次基本構想まで一貫して掲げ続けてきた「太陽と緑の映える都市」という将来像があったからこそ!


 って私は思えたのです。


 自治基本条例の前文にも「多摩市は太陽と光あふれる、緑豊かなまちです。」としっかりと記述がありますが、実は・・・「太陽と光あふれる」とか「緑豊か」なんてことは多摩市に限らず言えること!なんて味わい深さを感じてこなかった自分に反省します。


 やっぱり「太陽と緑に映える都市」を曲がりなりにも追求してきたから、「今」につながっているんだなあとしみじみと感じたのです。


 と同時に・・・・「将来都市像」に掲げておくべき理想像やらビジョンってなにかなあと改めて考えた時、第4次基本構想の将来都市像である「市民(わたし)が主役のまち・多摩~夢と希望をかなえる“手づくり”ステージのまち~」はもちろんのこと、今回第5次基本構想で将来都市像として紡ぎだされた「みんなが笑顔 いのちにぎわうまち・多摩」というのは、実はわかりやすいようでわかりにくい、その通りだとは思うけれど、「都市像」として将来目標に掲げたときの「街の姿」が何となくぼやけるような。


 今度の基本構想はニュータウン60年を見据えていること、都市の更新を考えてみても、例えば、・・・かつてに戻るという意味ではなく、「太陽と緑に映える都市」を再掲するということもいいのかなあと思ってみたり。何よりも大事な「健康」という言葉を含めたわかりやすい表現はないかなと探してみたり。市民が主役とか、みんなが笑顔でいのちにぎわうとか・・・・市民主権とか人権尊重との意味が含まれていることを否定はしないものの、これは副題にしておいたほいがいいかなと思ってみたり。一日中ほとんどそれについて思案していました。


 「『みんな笑顔』って言っている意味は悪くはないけれど、そんなこと都市像で掲げて、強制はされたくない。」・・・・なんて傍聴席からのご意見としても頂いたところです。みんなが幸せな状態にあることを願っている表現であることは確かなのですが、「笑顔あふれる」くらいにしてほいた方がいいのではないか?との指摘もいただきました。

 ・・・・と言っても、市民からはパブリックコメントを募集したり、議会に対してもその都度その都度の説明や報告をしているので、「議案を提出したこの段階で、今更指摘をされたって、困る。」・・・というのが行政の立場のよう。確かにそれもわかります。会派内でも大野さんは、「今頃にあれこれと指摘をし、変更を迫ることは行政に対して申し訳ないから、ちゃんと謝罪すべき・・・・」と言っていて、「今さら、気が付いたって手遅れ。それはこちらの落ち度としか言いようがない。変える必要性はない。変えたところで大差わない。どこか大きく誤っているところがあれば変更を求めるべきであるが、そうでないなら、変えるという手続き的な問題や信義上のことを考えてもすべきことではない。」とのことでした。


 私と遠藤さんは「よりよいものが追求するために、議会がその機能を活かして修正案などを提出することは否定されるべきではない。」という立場。今回の場合、基本構想については総合計画審議会が策定してきたものをほぼ尊重している形でもあり、議員個人などがあれこれと指摘をしたり意見を述べたところで事前に何とか調整できたかと言えば、私はできなかっただろうなと考えています。結局のところは「市民が市民の手で」をものすごく大事にしてきたわけなので、議案提出され、正式に議論ができる場で意見を深めて最終議決をするというのが望ましい感じもします。
 

 でも、総合計画審議会では議会との意見交換を過去に数回求めたこともあるようですが・・・・議会側が「それは必要ではない。」と拒否してきた経過もあるみたい。

 ということで、議会サイドのあり方もまさに問われていて、基本構想等の議論をしていくとき、または基本計画の内容を確定させていくとき、どのような関わり方をしていくのかが今後のまちづくり、市政運営でも大きな課題だなと感じます。

 そんなこんな大野さんの主張なども踏まえ、会派で協議しましたが、私も改めて総合計画審議会の委員で答申書を出すための議論をしてきた方に連絡をし、当時の状況などを確認。私には「みんな笑顔 いのちにぎわうまち 多摩」は「都市人間像」という感じがあり、「都市像」にするにはちょっと違和感もあるということを伝え、意見を伺いました。総合計画審議会では・・・今さら・・・「太陽」とか「緑」とか・・・「太陽と緑映える都市」のような都会的ではない表現は避けようという意図やハコモノ・ハード重視ではなくソフトの方が大切だから、都市像としてもソフト面を強調していく時代だ・・・という意見があったそう。

 なるほど・・・ととりあえずは理解。

 その後、さらに会派内で意見交換をし、基本構想全体の構成などを見ながら、どうして「わかりにくくなるのか」とか「提出されている議案を最大限尊重する」という視点で議論をし、とりあえず、会派としての修正をするのであればとの意見をまとめました。別途、安藤さんが「主語のない文章表現で書かれていて、このまま表に出すことは恥ずかしい。」という厳しい指摘をされており、修正したほうがいいのではないかとのご意向があるようです。


 議会全体として意見をまとめていけるのかどうか。全会派、全議員が意見を出し始めると収拾つかなくなるとの意見もあり、「これくらいのところはまあいいか。」でさらりと議決してしまうこともできると思います。


 ただ、20年後までこれがずっと永続的に生き続けていくもの=基本構想


 それを議決する責任ってとても重いと思うのです。「市民が主役のまち・多摩」を基本構想として議決した際に議員だったみなさんは、今・・・・これがいかに実現されているのか、実現しているのか・・・・どんな風に評価しているのでしょうね。そこも聞きたい。

 20年後について今、決める。「激動の時代で、将来予測がなかなかつきにくい。」


 そのことを考えれば、基本構想の期間についても本当に20年を見据えたものである必要があるのか・・・も改めて議論してみる必要がありそうです。そもそも前市長の時代に基本構想20年間で計画すると聞いた時にも「長い!」と思って、意見を述べてきたこともあります。でも、その時の意見は単なる参考どまり。記録されているわけでもありません。「立ち話」くらいの程度にしかなっていないなあ。


 構想づくりとか、計画づくり・・・・やっぱり議員や議会は蚊帳の外に置かれている感じがしてなりません。そういうつもりはないのかもしれませんし、事前に十分なる説明などをしていると主張するかもしれませんが、「官僚主導」「行政主導」・・・・でも、現実としてはそうならざるを得ない現行の議会運営の手法やら議員の活動のあり方。ここを変えない限りは、行政のやり方はおそらく変わらない。これが今日一番痛感したこと。議員は一般質問もできるんだから、そこで発言して指摘をすればいいとの考え方もあるわけですが・・・・はっきりいって一般質問の有効性すら私は疑問視しています。一般質問は議員の「意見お披露目会」にしかなっていないと感じるいことも多いので。
 

 議会スタイル変えなくちゃ!


 特別委員会の議決は明日。議論白熱するかな?!・・・・って、言っても特別委員会では単なる「質疑応答」がなされるだけで、そもそも議論になることは想定されていないんです。

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2010年12月08日

12月定例会 補正予算は全会一致の盤石体制

 補正予算の審議がありました。全会一致で可決。市長は盤石?!・・・安定的基盤?!


 市長が語気を強める発言は、地域主権を確立する、そのために自治体からきちんと物申していく・・・との姿勢を示す時。その類いの発言の際、毅然とした態度なのは前市長時代には見られなかったことなのですが、それはたぶん、前市長は女性ならでは口調はソフトで柔らかに・・・だけだったからかもしれないなあとか・・・最近の私は議席に座りながら、人間観察しています。

 そう言えば、今朝は猛スピードで市役所に向かっていたら、「これからテニスに行くんですよ!」と元気はつらつの前市長が自転車を軽やかにこぎながら、声をかけてくださいました。彼女は颯爽さわやかに、風を切ってどちらかまで道のりを急いでいるようでした。

 「いいなあ。」


 それで・・・補正予算ですが、私としては納得しがたい土地購入が一件。都市機構が分譲開発をした一角に「集会所用地」として確保していた土地があり、その購入期限が今年度末と迫っていることからの提案でした。都市機構からは買取る約束を交わしていたため(前市長時代)、行政の継続性、そしてまた都市機構が一帯の販売を行う際に当該地を「集会所予定地」として案内していた事実もあり、信義が問われるとの事情も理解してほしいとのことでした・・・・でも、その一段の分譲地は自治会が結成されておらず、そういう意味からは「集会所もいらないのでは?」という指摘は間違っていません。土地購入に当たっては、何でも市の一般財源の持ち出しはなく、全額補助ということなので「市のお財布を傷めずに財産を増やせる。」なんて発想をチラリとにおわせるような市側の態度ですが、将来に集会所建設の見込みがたつようなたたないような場所を購入することって・・・一体どうなの?!


 この土地取得については質疑をした武内さんも「経緯を含めて納得できる説明がない」と厳しく指摘をしておられましたが、私も同感。修正案を出して、土地購入をさせない!とする議会全体の世論を作ることは難しいとは感じていたので、あえて質疑もせず、反対論も主張しませんでしたが、何だか腑に落ちません。会派でも議論を重ねた上で「補正予算は賛成せざるを得ない。」との判断をしましたが、今年度は骨格予算、市長選挙を経て、本予算に格上げ、補正予算・・・と積み上がっているものの・・・・やっぱり行政の継続性は恐るべし・・・・前市長が8年間で創り上げてきた物事の流れをしっかりと受け継いでいるなあという感じです。


 そんなこんなで私は補正予算に可決をしましたが、それは阿部市長の判断を挟む余地がどこまであったのだろうか?過去からの遺物を引きずっているような側面が大きいなあと感じている部分もあるから。それは仕方がないことだとは思いますが、継続性だけを主張して市政運営が行われるとすれば、市長の必要性が揺らいじゃうのになあ・・・と私は正直思ってしまったり。


 あっさりと全会一致になったことも不思議と言うか、気持ちが悪いと言えば気持ちが悪いかも。これが今日一日を振り返っての総括です。

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2010年12月07日

12月定例会 一般質問5日目

 今日で一般質問は終了です。

 昨日の私に対する答弁で、市長が「事件は現場で起きている」ので、職員は市民と同じ空気を吸うなかで意識改革を図っていかなければいけないという所見を述べていました。

 そのせいか・・・・「事件は現場で起きている!」がしばらく・・・・秘かな流行語になりそう。今日のやりとりでも「事件は現場で起きている!」という市長の答弁を引用する発言がいくつか見受けられました。


 さて、事件は現場で起きている・・・ということで、共産党の板橋さんはさすが役者!名エンターテイナーとして、カラオケなど素晴らしいパフォーマーなのですが、今日の発言もユニークなキャラクターを活かして、議場を笑いに包みました。


 公園トイレのことを話題にしていましたが、国民体育大会を目前に多摩東公園内のトイレの状態の悪さを指摘していました。男子トイレの便器、本来4基設置できるところに2基しかないこと。また当該トイレに限らず、公園のトイレにいわゆるペーパーが設置されていないことを指摘。市長が言うところのホスピタリティの視点からは早急なる設置こそが必要だと主張し、所管担当者が「ペーパーが持っていかれる(盗まれる)」と答弁をしたことについて、「小さいことに目くじら立てず、もっと大きな心で♪」と提案されていました。便器については「壊される」ということなのですが、板橋さんは、ペーパーもなく、わびしい気分のするトイレだからこそ、うっぷん晴らしにけっ飛ばしにきたり、便器にあたったりされるのではないかと指摘。かなり炸裂の板橋節に・・・私たちは今朝一番から楽しいひとときを過ごしたのでした。

 私にとっては、議員それぞれの個性と持ち味の凄みを感じる時間でした。

 やっぱり、議会にはさまざまな個性があって欲しいですね。そういう点でも議会費の削減を考えるのであれば、議員定数の削減よりも議員報酬の削減を私は優先していくべきだと考えています。もちろん、議員報酬を削減しすぎると「いい人材」(と言っても、何がどういい人材なのかという基準があるわけではないですが)が集まらないという危惧もありますが、一定の定数があり、多様な市民の意見が議会に届くというのは事実だと思います。

 ところで、市長は徹底的な現場主義の中から市政改革の芽が生まれてくると発言をしていました。で、職員は土日も返上して地域のイベントその他に出かけていて、ある意味で現場密着で活動している、その忙しさにも理解があるようでした。市長がいう現場主義と言うのはどういうことなんだろう?例えば、市民の苦情に対応し、実際に現場を見に出かける職員などが身につけている現場感覚とは異なるものなのかなあ。具体的に説明したり、指摘をしなければなりません。・・単に「民間感覚を持ちなさい!」「職員も意識改革を!」などと訴えたところで、その中味がわからないと理解や納得ができないからです。


 でも、昨日の私とのやりとりで、市長は「計画は一生懸命作るのに、計画を作ったら、作りっぱなし。」というのが役所の体質になっていると指摘。・・・・ですので、いち早くその体質改善に処方箋を描いてもらわなきゃ。


 話を戻しますが、板橋さんが指摘するように公園トイレにペーパーを設置するとしたら、持っていかれないようにする工夫を合わせてしなければなりません・・・と私は思います。「大きな心」と言われても、やっぱりそこは市民のマナーが肝心で、そのマナーいかんによって、「持っていかれないためには設置もしない」なんてことが正当化されてしまう場合もあるでしょうし。「水に流せるティッシュ」はすぐれもの。公園トイレで販売したらどう?と思ってみたり。そう簡単に板橋さんのような大きな心を持てるような状況にはないことは確か。そうは言っても国民体育大会の会場になっている施設はそれなりの設えがいるのかもしれませんね。


 明日はまず始めにに補正予算の審議です。そう言えば、教育長の人事案件もいよいよ提出されるそうです。

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2010年12月06日

12月定例会 一般質問4日目

 今日は最後が私の発言順。この週末は「子どもの体調を整える」ことが目標で過ぎてしまったので、今朝の遊説は中止にしてまで質問準備をしていました。でも、一番最後だと思うと、順番までに「もうしばらく時間がある。」との頭が働くせいか・・・・「遊説休まなくてもよかったじゃん!」という状態で出勤でした。

 さて、私の質問は唐木田図書館の窓口業務委託化と学校給食センターの調理業務委託化と第5次総合計画に向けての市長の考え方を問うものでした。すでに市長が就任したばかりの6月定例会では、市長は図書館と学校給食センターに関わる業務委託化問題の解決に道筋をつけることがご自身の一丁目一番地かもしれないとの覚悟と決意表明をしていますので、そのことをフォローするためには質問をし続けねばならないと考えています。

 ちなみに議事録では次の通り。
 

◯市長(阿部裕行君) 今回の学校給食問題と図書館問題と、先ほど言ったとおり、私にとってもきちんとこれに対応して、解決する道筋というのをつくることが私にとっての最初の責任と試練でもあるし、そのことがおそらく市民の皆さんにとって、これから先進めようする市政のあり方をきちんと理解してもらえる一丁目一番地なのかもしれないという覚悟で私は進めていきます。

 なので、言葉通りにちゃんと実行をしてもらいたいし、私も選挙では精一杯で市長を応援してきた議員の一人として、市民を裏切らないで市長であってほしいという願いがあります。さらには信頼できる仕事と信頼できる市政をつくるために「いい汗」をかいてほしいというのが個人的な強い思い。これが今日一番言いたかったこと。


 質問と応答がどんな内容だったのかは・・・また議事録で確認をしてもらえたらと思っていますが、とかく阿部市長には「何に今取り組まねばならないのか」「どんなことより優先して取り組むべき課題は何か」をきちんと明らかにして打ち出してほしいと思っていることが伝わったかな?市長は「職員の意識改革が必要」と言っているけれど、「どこのどんな意識の改革のこと?」かを明らかにしないと、単に「意識改革」と豪語したところで、何も変わらないのでは?・・・って伝わったかな?とか。どこまで市長に私の意図が届いたのかな不明ですが、随分と私の質問に対する野次が煩かったらしく、傍聴者からは「あの野次は何なんだ。やめさせられないのか。どうせなら、もっと気の利いた野次を飛ばせばいいのに。」とわざわざお電話を頂戴してしまいました。

 野次ってもらえるというのは、ある意味でありがたいこと。

 やっぱり「聞きたい」「聞いてみよう」との意識が働かないと、睡魔が襲ってくるのが普通というか自然と言うか・・・・・。野次を聞いている発言席の私は「うるさいなあ。」というよりは「ありがたいなあ。」と受け止めています。ちゃんと私の発言を聞いてくださっている議員さんが反応をしてくれていると解釈しているからです。
 
 今日は市長が公約だと取り組んでいる「地域委員会」のことなどに関連しても発言したので、いろいろと書きたいことはありますが、ちょっと気持ち的に書くのがしんどくまとめきれていないので、機会改めながらと思っていますが、「質問力をもっと高めたい!」というのが私自身の今日の総括。傍聴席からは「あまりの直球勝負な発言にハラハラした。」という感想もいただきました。でも、「言語明瞭意味不明瞭」の行政答弁みたいな大人の発言?は私は苦手なんです。


 やっぱりインターネット中継かもしくは録画をインターネットで見れるようにした方がいいですね。もし、私の発言内容を知りたい!と思われる方については、議事録を待つまでもなく、インターネットを通じて手っ取り早く知ることができますので。とりあえず、今日は何も考えずに業務終了します。


 でも、いろいろと質問を振り返ってみたら、図書館のことも学校給食のことも、本当はもっと深く突っ込みたいところがあったので、あとは委員会の時に・・・。特に学校給食問題では、「大人の目から見れば不釣り合い」(というのが今日の答弁)の『ご飯+味噌汁+牛乳』メニューを是とせざるを得ない現況をどうにかしたいし。


 「今日は何の内容の質問だったのか?」と夕食の時に6歳が尋ねてきたので、「ご飯でしょ、お味噌汁でしょ、ここに牛乳があったらどうする?」と言うと「気持ち悪い。牛乳も飲まなければいけないの。誰が決めたの?」って聞かれました。「さぁ・・・一体誰が決めているのでしょうね?」

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2010年12月03日

12月定例会 一般質問3日目

 今日は小林憲一さんの質問で市長が反問権!記念すべき初の反問権は・・・議会運営委員長に対してでした。要領を得ないので少々戸惑ったものの、小林さんもちゃんと答弁していました。でも、小林さんの答弁に対して、さらに重ねて意見交換がされたわけではなかったのが傍聴席からは消化不良だったかも。討議を深めるためにはやっぱりキャッチボールを何度かしなければいけないですね。議会運営全体の時間配分などとの見合いもあるので、反問権を有効活用しながら、討議を進めていくための手法は今後の課題の一つだと改めて感じた次第です。
 
 ちなみに反問権は「小林議員は介護施策の方向性について在宅介護なのか施設介護なのかどちらを考えていますか?」という内容でした。小林さんはこれからニーズに合わせて特養を増やしていくことが必要だと主張していたのですが、市長は「地域で老いを全うする。住み慣れた地域で過ごしたいという気持ちを応援するような福祉政策。老いを安心して地域で迎えることのできるような仕組みを作りたい」という考えを強調した上での反問。でも、小林さんは選択肢があった方がいいし、在宅介護の充実も必要との立場のようでした。施設の必要性と言うのは、今の社会の中で施設を選択せざるを得ない状況もあるという考えのもとでのようでした。

 いずれにせよ、<市長反問×議員答弁>の内容は別にしても、反問権を一度は使ってみたという経験が今後に活きていけばいいかなと思ったのが今日の感想です。


 さて、橋本由美子さんの質問。彼女の質問は勉強を積み重ねているなあと関心させられるし、やっぱり見習わなければと思えるものでした。(というか共産党会派のみなさんは本当に勉強熱心なんですが。)橋本さんはご自身でも「議員になってからの20年が人生で考えても一番勉強している。」とおっしゃっていますが、今日の話題は「磁気ループ」。私も初めて聞いたのですが、たぶん、他の議員も初めてだったのではないかと思います。おそらくは・・・職員も知らない人が多かったはず。昇任したばかりの福祉部長は正直なので「知りませんでした。」と暴露。でも、それについて「知らないのはおかしい。」なんて声が上がらなかったり、失笑もなかったのは、議場全体で「磁気ループ」のことが認知されていなかった証拠です。


 橋本さんによれば、公共施設の中でもさすが!総合福祉センターの会議室などには設置されてある場所もあるようですが、そもそも存在をPRしていなかったので、利用対象者になるはずの人たちにも知られていなかったということ。宝の持ち腐れ・・・・ってこういうことですね。


 とても勉強になりました。磁気ループ。簡易で持ち運びできるものもあるそうです。ますます高齢社会にになるということは公共施設その他必須アイテムになっていくのかもしれません。ちなみに東京都内の議会で言えば、中野区議会にだけ設置されてあるのだそう。「ちょっと聞こえがよくない」ということで障害者認定にまではいかないけれど、補聴器を使用していらっしゃる方々には強力な味方になる機器。価格については高いものから手軽に購入できるものまであるそうです。


 阿部市長以下副市長も部長たちも終始、磁気ループの話に聞き入っていましたので、来年度の予算に購入費用が計上されたらいいなと思いました。議会報告会の時にも必要なアイテムになると思うからです。


 ようやく週末。ほっとするやら、週明け月曜日の質問に気が重くなったりしながら・・・・。週末にいくつか重なる予定があるので、どれをチョイスするか検討中です。

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2010年12月02日

12月定例会 一般質問2日目

 昨日に引き続き一般質問です。今日は給食話題では武内さんと白田さんが質問。ちょっと注目をしていました。

 武内さんは生活者ネットワークに所属しているだけあって「食」へのこだわりがちゃんと述べられていて、私とも視点が重なるところも多い質問内容でした。「ご飯+味噌汁+牛乳」という献立に「オエッ」ってなっている子どもの意見もあるというアンケートの声も紹介されていましたが、本当のその通りなのです。でも、9年間も学校給食でご飯のときでも牛乳、いつでも牛乳に慣れ親しんだ結果、牛乳なくして白米食べれない・・・みたいな子どもの味覚?を作ってしまうことへの責任・・・これって大きいのではないかと思います。「ご飯+味噌汁」献立の際、牛乳を残す子どもがいたとしたら、それは極めて真っ当だなあと私は思いますが、教育現場では「残さず食べる」ということで牛乳は残せないとしたら、そしてまたそのことを学校の先生が進めているとしたら・・・・子どもたちに対していかに罪深いことをしているのかに気がつくべきだと思うのです。


 牛乳の効果効用など調査中ですが、牛乳は必ずしも学校給食の義務でもなんでもなく、牛乳に変わる代替品を工夫することで栄養素が補えるならそれの方がよっぽどいいと考えられます。教育委員会はどう考えているのかなあ?・・・そのことは今回の私の質問の1テーマ。笑われるかもしれませんが、こんな記事を読めばなおさらのこと。「牛乳を何とかしたい!」というそんな思いでいっぱいなのでした。


 白田さんは学校給食センターの施設そのものの老朽化のことを指摘されると同時に、いわゆるセンター調理に必要な器具類の更新についても「財政的な見込み」も含めた今後の対応について質していました。


 っていうか・・・・私の質問でも尋ねていることですが、結局、学校給食センターの民間委託化の問題ってどうなっているの?肝心なこの点に対する言及をしないで先に進めない感じです。

 今日はそのほか・・・ごみの減量についての質問があり、ごみの有料化で一定の成果が出ていること。でもその先さらに減量を進めるならば、ごみ袋の値上げも必要ではないか?なんて発言まで。行政はそこまでは考えていないようでしたが。ごみの減量に市民が取り組んだ成果を評価し、ごみ袋の価格を下げてほしい・・・という意見も存在することを忘れてはなりません。

 明日も一般質問が続きます。そう言えば、昨日今日の午前中だけ、新人職員のフォローアップ研修とやらで、傍聴席にはズラリと新人職員さんたちがおられました。私としては彼らの眼に映った「市議会」「市議会議員」・・・・研修後の感想聞きたいなあと思いました。ちなみに、今日も「反問権」は行使されませんでした。残念。

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2010年12月01日

年内最後!定例会始まりました。

 今日の定例会は・・・冒頭で10月4日付で退任した前教育長の挨拶があり、市議会を代表してねぎらい?謝辞を議長が述べ、その後、課長に承認した職員の紹介があり、一部事務組合や広域連合議会の報告、市長の行政報告・・・とてんこ盛り。一時間くらいしてから、やっと一般質問がスタートしました。もともと‘てんこ盛り’を予測していたので、今日の質問者は4名です。

 まずは・・・「反問権行使するかな~♪」というのが見どころの今回の定例会ですが、今日は反問はありませんでした。反問と言うのは、別に反論のためや見解の相違を浮き彫りにするために行使されるものではありません。その中には「質問が聞き取れない、質問内容がいまいちポイントが掴めなかったり、理解できない」という場合に、質問内容を聞き返すことのできる権利でもあります。なので、こちらは大いに行使してもらいたいものです。でなければ、質問者と答弁者が全くかみ合わないで質疑応答が続いていくとチグハグ状況がまま見受けられるからです。これって、市政の‘質’にもつながってくるもの。答弁者である市長や部長たちには質問の内容がよくわからないままに、テキトーに答えて、私から見れば作為的にはぐらかし!だったりもするわけですが、「答弁しました」なんて顔をしないで欲しいなあと思います。


 「答弁者は簡潔に!」というのが原則ですが、簡潔すぎる答弁によって、むしろ質問者が混乱してしまったり、次の質問が頓珍漢になったりもするので、「簡潔明瞭」だけを求めることもできないと思います。ちゃんと説明をする、誠意をもって答弁をするという姿勢が必要だと思います。その点から評価をするとすれば、やっぱり女性の方が真面目だし、ちゃんと答えている気がします=唯一の女性部長。


 さて、今日の質問では前議長の藤原さんが多摩市の郷土文化を大切にすべきだと主張されていて、その中には私が聞いたことのない「多摩市民体操」とか「多摩村音頭」「多摩音頭」などなどを紹介していました。何でも、「多摩市民体操」というのは総合体育館が完成した当時につくったものらしく、準備体操としてもやっていたらしい。ラジオ体操の光景を頭にイメージしたのですが、カセットテープなどもあるらしくとても貴重だと。できたら議場で振付にて紹介してもらえると、もっとよかったなあ。一度、どんなものか見てみようと思います。


 今日も含めた5日間は一般質問が続きます。私は月曜日の一番最後に発言順がまわってきます。

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2010年11月29日

明後日から定例会!

 あっという間に11月も終わりに。このまま・・・・12月も終わってしまうのかと思うと、本当に一年が早すぎて早すぎて・・・・困ります。

 明後日から定例会のスタートなので、今日は議事運営などを決める議会運営委員会がありました。ちなみに明日も臨時議会で職員の期末手当に関する条例改正案について審議されることとなっています。これについては議員の期末手当についても同様の減額対応を図る予定になっています。


 さて、今日の議会運営委員会では改めて「議員定数・議員報酬のあり方」に対する意見交換がありました。委員長からは「サロン風に議論をしていても仕方がないから、まずは各会派、委員から意見を出してもらって論点整理をしてみたい!」との提案があったのですが・・・・。私としてはもうすでにこれに関しては陳情審査を進めてくる中で論点が出されているし、また改めて意見を提出するような必要があるのかなあと。どこが論点になってきたのかを委員長にまとめてもらえばそれでOKで、そこに基づいて議論をして、今度の3月までに一定の方向性と結論を見出しておけばいいのだと考えています。
 少なくとも現状のままいくとすれば、定数も報酬についても削減については見送られ、慎重に審議すべきということになるはずです。

 私としては、定数や報酬に対しては「削減すべき」派と「慎重にすべき」派で分かれて、市民の前で議員同士が公開討論会をやってはどうかと思います。その中で市民に見極めてもらうとか・・・・。その討論会をやるためにも、その前段で論点整理をしていくことは必要かもしれませんね。

 定数は削減・・・・・・でも報酬はそのまま。
 定数はそのまま・・・報酬もそのまま。
 定数はそのまま・・・でも報酬は削減。
 定数は増やす・・・・・だから報酬は削減。

 今の状況では、あくまでも個人的分析では以上、それぞれの立場があるように考えています。私と民主党TAMAの考えとしては「定数はそのまま。でも報酬は削減」と立場かなと思っていますが、報酬はあまりに減額をし過ぎると「なり手がいない」という状況にもなるように思っています。「ジバン・カンバン・カバン」ということで、もともとカバンがある人しか議員になれないような構造になっていくことは避けたいと思います。


 この議論はまだまだ続きます・・・・とりあえず、続きは来月定例会の議会運営委員会に。一般質問の日程が決まっています。私は12月6日の一番最後になりました。一番最後と言うのは、朝からずっと緊張しっぱなしになるんだよなあ。

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2010年11月22日

12月定例会議案説明とか

 12月定例会の議案説明がありました。補正予算と条例、人事も提案されるようです。人事についてはまだ名前が明らかではなく、鋭意調整中とのことですが、教育長の人事案が予定されています。1月1日から就任予定での提案。3カ月の教育長不在期間がようやく解消されそうです。阿部市長の提案・・・どんな人選になるでしょうか。

 さて、補正予算では竜が峰小学校の売り払いということで、こちらは「財産処分」になるので議会の議決が合わせて必要になりますが、その価格は既に新聞報道などのとおり14億5千万円となります。この価額については賛否両論。もっと高く売却できたのではないかという人もいますが、土地用途との関係では妥当ではないのかとの意見もあります。売却先は帝京大学。ちょうど当該地のお隣さんにあたります。まだ最近になって小学校も設置をしたばかり。ちなみにお弁当持参ではなくスクールランチ(給食方式)を採用しているので、働いている保護者には人気のある私立小学校でもあります。学校跡地の活用については議会でも「早急なる有効活用を!」と求めていることもありますが、その活用方策への賛否は議会内でもさまざまあります。民主党TAMAでも財産の切り売りということに対しては慎重に対応すべきだと考えていて、今回の売却の件に対してももう一度議論をし直していく必要があると考えています。


 補正予算のその他のところでは、豊ヶ丘にあるURの土地を集会所用地として購入する提案があります。これについては市単独の持ち出しではなく、100%補助金で購入することができるという説明です。でも、補助金だろうが市単独の出費であろうがどちらにしても「市民の税金」であることにはかわりがなく、国や東京都などの補助だから市の負担「0」だからOKというものではありません。市全体の施策の方向などと照らし合わせながら考えていくべき課題です。


 また、生活保護費や幼稚園の就園奨励費の増加が見込まれています。厳しい経済状況、幼稚園の子どもを持つような世帯の生活状況を物語っていると思います。


 市民の生活の厳しさは税収の落ち込みにもつながってきます。東京都人事委員会の勧告にも基づく格好で職員の一時金などの見直しが提案される予定になっています。


 今回の定例会では補正予算が中心で、条例提案については来年度以降の指定管理者の指定に関して議会の同意を求める提案がいくつかあります。パルテノン多摩・中央公園駐車場、総合福祉センター・アクアブルー、八ヶ岳少年自然の家、駐輪場と新たなものと言えば唐木田コミュニティセンターです。唐木田コミュニティセンターについては建設時からずっと関わってきた住民の協議会が指定される予定になっていますが、経験も実績もない協議体に任せることができるのか?という意見もあるようです。指定管理者について言えば、数年ごとにその指定を見直しながら、市民にとってよりよいサービスの提供ができる施設に発展させ、向上させていくというのがそもそもの制度の理念だと思っていますが、駐輪場は管理者の変更がありますが、あとの施設は継続されていきます。ですので・・・「独占だなあ。」という呟きが聞こえてきます。

 そんなこんなでそれほど荒れるような内容もなく、淡々粛々と年末へと向けて定例会が開催されそうですが、来年度以降からの市のまちづくり計画書になる「第5次総合計画」について議会における意見協議が行われる予定になっていて、私としてはそのために開催される特別委員会の方が重要だなと考えています。そろそろ原案が示されてもよさそうなものなのに、今日の段階ではまだ未確定なのか、提案内容のチョットも説明がされませんでした。自転車操業で事務作業をしているのではないかと想像していますが、そんな場当たりで作成して10年後までを見据えた計画書にするというのには賛成しがたいなあ・・・という気分です。

 明日は今日の説明を受けての議会前懇談会を開催します。お時間のある方は出入り自由なのでお気軽にどうぞ!


 ◆民主フォーラムTAMA主催「議会前懇談会」
 ◆2010年11月23日(祝)14時~
 ◆ベルブ永山視聴覚室
 ◆12月定例会の議案内容説明・その他意見交換など

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2010年10月01日

市民の事業仕分けとか

 明日は市内の小学校などで運動会。晴れる予報なので、安心していますが、秋の長雨に演技の練習時間がとれなくって泣かされますね。

 さて、明日は多摩市版事業仕分けです。「行政評価市民委員会」が行われます。これは阿部市長の公約に掲げられた事項の具体化、具現化の一つ。まずは傍聴に行ってみようと思います。事業仕分けについては、市が選定した8つの評価対象事業に加え、明日の市民委員会の中で4事業の選定を行うようです。

 ちなみに市が選定したのは下記の8つ。
①予防医療事業・・・・がん健診とかが含まれるけど。これからますます重要になりそうだけれど。

②多摩市立複合文化施設等管理運営事業・・・・いわゆるパルテノン多摩のこと。指定管理者である財団の評価に直結するのかしら?市民にとってはシンボル的な施設なので評価対象事業にしたい気持ちはわかるが。

③民間保育所補助事業・・・・民間保育所はそれぞれの経営努力によって、大規模修繕その他に備えるべくいわゆるプール金を持っているが、補助金をプールしているとするなら、おかしいという主張が前々から存在しているからなのか?子育て支援についてはもっとお金を有効に使うべき、0歳児など1人当たりのコストの高さを考えるべきだとの指摘が議会からもされている。

④介護保険推進事業・・・これもどんな観点が欲しくてあげられてきたものなのかがわからないけれど、これから介護される人が増えていくわけだし、サービス需給の関係からも市民の意見を聞きたいのかな。

⑤せいせき多摩川花火大会補助事業・・・これは市議会でも対象事業にずっと掲げられている項目の一つ。市民が楽しみにしているイベントではあるが、もともとは商工会議所が主体的にやっていたもの。補助金削減などにより商工会議所は実施を断念。それを市民が復活させてきたという経緯があるものの・・・。

⑥住宅改修助成事業・・・これも高齢者対象に住宅をバリアフリー化するための助成。予防医療、介護保険、住宅改修助成の3つが事業評価の対象になっているのが何となくセットぽく感じる。

⑦就学援助費及び学校給食準要保護児童生徒給食費援助事業
⑧奨学金給付事業
・・・・これらは昨年度の予算で市が見直しを図りたかった事項。生活保護世帯に準ずる家庭の範囲をどこまでにするのかがいつも問題になる。


 いずれにせよ、事業仕分けにより市民にも問いかけをするというのは賛成。でもその時に提供されている資料などの情報がどんなものになっているのかが気になるところ。

 合わせて、明日は第5次総合計画基本計画の構想原案に対する市長自らの説明会が行われます。これについては、ぜひ、多くの皆さんお集まりください!ということで市長も人集めを呼び掛けているようです。明日久しぶりの秋晴れだとみんな外出しちゃうよなあ・・・・。


 今日は諸々、自宅で作業など。夕方からはいつも活動を手伝ってくれているメンバーと久しぶりに会いました。私も随分と歳をとったものですが、彼らも私と同じくやっぱり一年ごとに歳をとるのです・・・つまりは、年月を感じます。

 同じく明日の市の行事で個人的に関心があるのは「ラッピングバスのお披露目会」。これ、試乗する親子を募集していたので・・・思わず応募しようかと考えたのですが、日程的に断念したのでした。

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2010年09月30日

9月定例会終了しました。

 無事に?定例会が終わりました。市長が提出した議案全てが「全会一致」にて可決しました。オール与党体制?!なんて言葉が耳に聞こえてきました。

 私は今日は決算特別委員会の報告を行いました。予めちょっとした原稿を作成し、事務局にアドバイスをいただいたところ・・・「委員長報告では私見を述べてはいけないことになっています。」ということで、ちょこっと潜ませていた?私見は全てカットされて、あまりにもスッキリしすぎた討論原稿が完成しました。同じ会派の二人からは「無難というかなんというか・・・」と失笑されました。でも、委員長報告に私見を挟ませないというのは議会の規則で決まっているのでルールなんです。事務局から「安全に行きましょう・・・」と言われて、「ハイ!」。

 事務局の職員はいつも配慮に配慮を重ねた言葉づかい、心象悪くしないように気遣いをしてくれながらいろいろとアドバイスを下さるのです。そのアドバイスは謙虚に聞くべきというのが私のスタンス。ありがとうございます。ということで、事務局が推敲を重ねてくださった原稿を無難に音読しました。


 議員のたしなみというか品格というか品性というか、議員の姿勢というか・・・難しいものがあります。意見討論、自己主張や自己の表現として討論する内容には自由があっていいと思うわけですが、事実に基づかない憶測で発言することや、他人の誹謗中傷にあたるような発言については一定程度、発言取消や修正が必要となります。今日もある会派を代表した討論の発言が「不適切」だとの内容を受け、緊急に議会運営委員会が開催され取り扱いが協議されました。結果としては発言者が「不適切」と指摘された部分に対する発言取消と修正をしてほしいと申し出をしたので一件落着しましたが、他人に対して品格とか品性を問い質す前に、「人のふり見て、我がふり直せ」って私は自分に言い聞かせているので、何とも言いようがない今日の出来事でした。品格や品性の無い発言をそのままにしておくことは多摩市議会そのものの見識が問われることになること肝に銘じなければならないとのこと。


 さて、私は今日は学校給食に関して市民から提出されていた陳情に対してのみ討論を行いました。議会質問内容に掲載しています。私としては教育委員会にエールを送ったつもりです。他会派の議員からは野次られたりしましたが、野次られないよりは野次が飛んでくるほうがありがたいですね。私の討論を聞いてくださっている証拠です。ありがたい話です。あまりにも長々と演説しているような討論などはウトウトしてしまう場合もありますから・・・。


 そんなこんなで無事に終了した定例会でしたが・・・・最終最後に教育長から正式には10月4日に開催される教育委員会に辞職願を提出するということで発言がありました。急なことだったのでびっくり。しばらくは教育部長が教育長の代行になるそうです。今の教育部長は4月に就任したばかり・・・大丈夫?!ってこれまた心配ですが、きっと大丈夫にするしかないのでしょう。私としては図書館やら学校給食やら・・・・いろいろと難題を抱えていることもあって、非常に先行き不安だったりしますが。


 全然話は変わるのですが、他の会派の主張を討論などで聴いていて共感できる場合とできない場合もあります。でも私、生活者ネットワークの武内さんの討論ってすごく好きなんです。彼女とは共に生活者ネットで活動してきたこともあるのですが、その当時から先輩の綴る原稿、表現力に学ぶところが多くって。今日の討論原稿についても「うん、うん。そうそう。」って思わず頷いてしまう感じ。早くネットのHPに討論が掲載されないかなあ。


 明日から10月ですね。明日は都民の日です。都民の日って学校が休みだった記憶がありますが、今はそういう時代ではないみたいですね。教育長は「多忙極める学校の負担を少しでも軽減していきたい、支援したいと取り組んできたけれどできなかった。」という残念な思い、そして夢物語かもしれないけれど、全小中学校に冷房、ウオシュレット、芝生化・・・・これは今は贅沢品かもしれないけれど、標準装備になったらいいと考えてきた・・・っておっしゃっていましたね。これが置き土産?!


 さあ、私としては明日からまた心機一転。任期最後の残すところ半年がスタートします!

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2010年09月27日

【今週の1枚】元気がもらえる・・・オマケ♪

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 今日は代表者会議でした。代表者会議も議会基本条例が施行されたので堂々たる市議会の公式会議の一つに仲間入りしました。そんな記念の本日の座長を務めたのはうちの会派の遠藤さん。代表者会議の座長は持ち回り式・・・たまたま民主党TAMAにお鉢が・・・というのも何というめぐりあわせ。決算特別委員長しかりです。

 さて、昨日に引き続き、どうしても掲載したかった一枚です。大野さんが「見つけちゃった!」ということで、今日は3人で控室で試食してみました。最近、ご当地ものというか、色々とお味開発もさかんなようですが、お馴染カントリーマアムの「北海道あずきのあんみつ味」です。

 お味はと言えば、ココア味カントリーマアムの近い感じで、どうやら中には北海道産あずきが入っていたようですが、チョコチップなのか小豆なのか見分けるのがなかなか難しく・・・・黒蜜の味も見分けるのはなかなか・・・。


 美味しいと言えば美味しくて、でも、やっぱりシンプルな方が味がわかりやすくて美味しいような。


 と・・・試食しながら、代表者会議の報告を聞いたり、明日、議会運営委員会で議題に上る「議員定数削減」陳情のこと、そしてまた昨日のタウンミーティングの反省事項から、これからの活動の計画など等議論をして終了。タウンミーティングで言われたこと・・・・「国政選挙で民主党が得ている票を考えると、多摩の市議会でももう少し頑張ってもらわないとと。」・・・「こればっかりは・・・。(私の力ではどうにも)」3人ともがそう思ったに違いありません。


 外は相変わらずの雨。今朝はあまりにも雨だけでなく風も強かったので、遊説を断念。一旦は玄関先まで出たのですが、機材を運ぶのが大変(車の免許がない私は歩きが基本なので)。そう思って帰宅してメールを開くと、逢坂誠二さんのメルマガが届いていて、「いつものように朝の散歩に出ようと身繕いをしたのですが、外に出てビックリ。やや強めの雨に怯んで、とりあえず家の中にいます。」と書いてあったので、何だかホッとしたのでした。雨だとどうも気も滅入りますが、不思議味のカントリーマアムに大野さんのささやかな心遣いに元気になった一日でした。

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2010年09月24日

決算特別委員会~無事に終了・全員で認定すべき

 そう言えば、昨年度の決算は「不認定」でした。


 で、今年の決算特別委員会は全員で「認定すべき」となりました。たぶん、このまま本会議でも間違いなく全会一致で「認定すべき」になります。・・・・オール与党(?)体制?!・・・・今年度は当初予算、そして市長交代してからの補正予算から何から・・・・全会一致という前代未聞な状況が続く多摩市議会。はっきりいって不気味です。

 それまでは予算と言えば、修正案。決算は不認定というようなことが当たり前だったので。

 さて、今日は一昨日に引き続く、学校給食問題から。異物混入については本当に深刻な事態。調理所での異物混入はもっての外ですが、ご飯・パン・麺については委託業者から直接各学校に納入される手はずになっていて、昨年度21件の混入事件でも委託業者のミスによるものも6件あったと発覚。しかも6件のうち5件は同一の事業者だとか。こちらの事業者は今年度に入ってもミスを続発しているようなので、一時的な指名停止も視野に入れているというのが今日の答弁でした。


 ご飯・パン・麺・・・それぞれに委託業者がありそうだと思いますが、学校給食業界の色んな歴史的な経緯から次のようになっています。


 委託炊飯事業者は2社(AとB)。パン納入業者は2社(AとBとC)。かつて学校給食はパン食でした。歴史的にはアメリカの策略とも言われていますが、これはアメリカ産小麦の消費先としてターゲットにされ、日本にパン食が広げる原動力にさえなったとのこと。それはさておき、つまりはコッペパンを出発点としたのが学校給食。その後次第に米飯が導入されるようになった際、パンを納入してた業者に配慮した結果、もともとパンしか取扱していなかった企業が委託炊飯を行うようになったようです。ですので、委託炊飯事業者Aはパン納入業者Aであり、同じくBはBと同一事業者となっています。


 それで、結局、何が言いたいかというと、異物混入のミスをしている事業者はAもBも双方ということではなくて、このうち一方に偏りがあるとの話です。それについては既に子ども教育常任委員会の際にも確認した事項なのですが、改めて決算委員会の審査で公に問題が明らかにされたことはよかったと受け止めています。


 とにかく学校給食への異物混入事件に見る杜撰さには議場全体が呆れかえるばかり。これからの挽回を大いに期待するところです。挽回してもらわないと来年から学校給食にお世話になる私としては不安です。私の不安が解消されないと、市民に説明できません。


 
 ・・・・・今日で委員長職から解き放たれる直前の私はほっと一息。今朝は開会直後に、市長からは発言取消の申し出。一昨日に議会基本条例に対して不適切な発言をしたからとのこと。私は市長が議会基本条例に対して、もっと活発に議論ができるように設計してもらいたい!決算特別委員会では質疑にとどまって、議論を深化させる討議を深めることができないことへの憤りを表明したことにはあまり問題を感じずに「率直な感想だなあ。」と思って聞いていたのですが、やはり少し感情的になりすぎた発言だと省みたのかもしれません。

 私は阿部市長に大きく期待するのは職員が変に凝り固まっていて、思考停止に陥っている雰囲気を変えること。なので、職員がドッキリするような発言でもしてくれないと!なんて思います。「行政の誤謬」なんて呪縛に雁字搦めいされていて、組織全体が本当に停滞しています。渡辺前市長はさすがに職員出身者だったのでソツなくこなすタイプでしたので、やっぱり役所文化はそのまま引き継がれていた気がします。
 「そこを変える!」「そこをチェンジ!」阿部市長に期待されることと言えば、役所文化には馴染まない異国情緒を持ち込むこと。もっと組織を活性化して欲しい!ハラハラドキドキとしているのは副市長だったり、企画政策部長、総務部長かもしれませんが、時に市長には爆弾発言でもしてもらって・・・・・。大いに議会とやり取りをしてもらいたいですね。ただし、時の話題になっているような某県某市の傍若無人な市長にはなって欲しくないですが。

 それにしても議会の人間模様やら、職員の人間模様やら・・・委員長席からはいろいろと感じることができて私にとっては充実の5日間でした。時には答弁に窮する職員に同情する気分になってしまったり、誰が聞いても首を傾げたくなるような内容にも関わらず至極尤もらしく答弁する職員・・・・そしてまた質疑内容が面白すぎて議場が笑いの渦に包まれているのに表情一つ変えずに冷静に答弁に立つ部長の姿に泣けてきたり(おかしくて涙が出る)、市長が自分で答えていいかどうかを躊躇していたりする姿・・・・まあ、一番聞き苦しいのは答弁ではなくて「言い訳」と思いました。委員長席では「言い訳大臣」、「答弁だけはピカ一くん(わけわからないことに答弁できる)」を勝手に決定しました。


 最後まで理解に苦しんだのは、議員の質疑の意図を理解できないままチンプカンプンなまま答弁できてしまう職員の技量。それだけは私は真似できない。思わず・・・・「私もちょっと質疑の内容がわからなかったんですが。」とこぼしてしまう場面もありました。本当はそれは委員長としては失格ですね。でも言わずには居られなかったのです。
 そんなこんなで議事進行危うい委員長でしたが、おかげさまで無事に「全会一致」の現場を見ることができてよかったです。全員が手を挙げるって場面・・・委員長席からの眺めていると「すごい!」って感じました。

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2010年09月22日

決算特別委員会~大事な持ち時間・・・。

 引き続き決算特別委員会。今日は宣言通りに残業・・・。議員のみなさんは、本当プライベートでもさまざまお忙しい方ばかりなので残業を嫌いますが、それは誰しも同じこと。加えて今日はノー残業デイだったので、議会によって残業になってしまったとなれば、何となく説明がつかない感も。

 一応、議会サイドとしてはそれぞれ持ち時間をばっちり決めていて、日程内におさまるように配分されているはずなので、実は答弁者側の答え方説明の仕方によって、残業になるかどうかも決まるというのが事実。それにしても、質疑をする議員が思いつきやひらめきだったり、あとは質疑の内容がわかりにくかったりすると、回答を引き出すのが難しく、回答するにも回答しにくかったりするという事情もあるにはあります。職員の答弁ですが、本当は回答になっていないのに・・・・・あたかも回答しているかのような印象を与えるべくノラリクラリ答弁をするというのが正攻法とされているのかもしれませんが。


 そんな議場で・・・・今日は最後の最後に爆弾投下されたという感じ。まずは、教育委員会と議員の質疑応答のやり取りに対し、市長が「割って入るのはどうかと思ったけれど・・・」と前置きのもとで出場し発言。しかも、「反問したい!」なんていうので大変。議会基本条例が施行しているので反問も認められる場合もあるのですが、それは一般質問に限ってのみ。決算委員会では「質疑」なので、質疑に対する反問は想定外・・・・・ということに市長は「そんなんじゃ、議会基本条例の意味ないよ!何のために作ったんだ!」なんて怒りの一言。
 とりあえず、反問できないことは理解してもらえたのですが、ここから質疑をしていた公明党の安藤さんとのやりとりが数回。議論になっていたのは学校給食問題で、安藤さんが「食育に対して最終的に責任を持つのは誰なのか?」って教育委員会に質問をしたら、「学校教育課程中では学校長であり教育委員会だ」というのが答弁。
 でも、市長はその教育委員会の答弁にも実は納得が言っておらず、食育というのは学校だけで完結する問題ではないし、もっと幅広い取り組みが必要だと言いたかったみたい。確かにその通り。なので、市長が全面的にスクッと立って答弁したことそのものは・・・案外格好良かったかも!

 そんな安藤さん(議会改革では先頭に立っていた)と市長のやり取りをもう少し続けてほしい・・なんて委員長の立場を忘れて、次の展開を見つめていた私でしたが、正気に戻って整理をしないとって思った時には、整理をしようと始めた私に「委員長は意見は言わなくていいから、安藤さんにこのまま市長とやりとりをしたいか聞いて、早く議事を進めて!」って自民党のマサノリさんからアドバイス?!なので、私はアドバイスに従って、議事進行・・・・再開。


 で、結局は安藤さんは「市長が議論をしたい気持ちもわかるが、教育委員会に対して聞いていることに対して市長が介入するなんてもってのほか!」という発言をして終了。


 「あ・・ヤレヤレ」

 と思った次には白田さんの質疑。「給食の異物混入について昨年度の件数」。


 「21件です。」

 「その21件について、どこが発生源なのか内訳を教えてほしい。(調理場が原因なのか、委託炊飯している民間事業者での事故なのか、パン製造会社での事故なのか・・・など)」

 私・・・この質疑を聞いただけでヤバイ!って思いました。なぜなら、はっきり言って、給食センター、教育委員会は前年度のことは取り纏めていないのを知っていたから。慌てて慌てて今年の1学期分しかまとめていなくて、そのことはすでに委員会でも問題視されていることだったので。異物混入についてはあまりの危機管理意識の無さに私も呆れているわけですが、そもそも異物混入が発生した時にどのように対応するのか、その報告をどうするのかなどなどマニュアルが存在しないというのが実情で、先般の一般質問でやっとそのことを指摘して、マニュアル作成に取り組む方向が示されたばかりなので。


 予測通りの答弁は・・・・。

 「今、手元に資料がありません。」


 その資料ってすぐに探せばあるのかと言えば・・・・ないわけなので、ここでゲームオーバーでノックアウト状態の教育委員会。白田さんは「明後日になったら、まとめられるのか。そのことをちゃんと報告してもらってから質疑をしたい!」ということになったので、ここで今日の委員会は終了し、明後日に延会となりました。

 「明後日までには資料作成できますか?」って尋ねたら、「できる限り努力します!」ということでしたが、はっきり言って、「やります!やり遂げます!」って返答すべきでしょ!教育委員会のこういうあいまいな態度が解せないと思いました。誰しもが教育委員会の緊張感の無さに閉口するに違いないという実態・・・・・誰に責任を求めたらいいのか・・・・・こんなタイミングにセンター長になっている職員や部長に同情さえしてしまいます。


 「同情するなら仕事しろ!」って突き放すべきなのかもしれませんが。


 いずれにしても、昨年度の決算の議論をしているのに、昨年度の事業からはかけ離れたところでの質疑が続出したりしていて、委員長席にいて一番思うことは「人の振り見て我が振り直せ」って。質疑の仕方とか、事前にきちんと質疑の意図を伝えておく必要性とか、勉強会にならないように事前に勉強をしておくとか調査をする必要性とか・・・いろいろと感じさせられてとても勉強になります。持ち時間制で、自分の持ち時間だから、何を発言してもいいし、自分の時間は自由自在に使っていいだろう!という主張もあるのかもしれませんが、市民が評価してくれる議会議論になっているかどうかも重要かもしれません。有効に限られた発言時間を活用するということかもしれませんね。大事な大切な持ち時間一人30分です。

 それにしても、委員長としての仕切り方についてもまだまだ甘くて、「まったく議事進行がなっていない。」という冷ややかな視線と、仕切りきれていない娘世代の私を心配してサポートしてくれている議会事務局長の放つオーラを感じるのも勉強。

 明後日で最後。とりあえず、明日は休日なので、ゆっくり休んで備えたいと思います。でも、このblog だけでは書ききれない議会模様がありすぎて。やっぱりインターネット中継あったらいいなあとか、せめて録画だけでもなんて思ってしまったりします(予算がなさすぎて、実現が程遠いみたいですが)。

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2010年09月21日

決算特別委員会~成果目標の立て方とか

 決算委員会が続いています。委員長の私・・・質疑したーい!という気持ちになったり、答弁に歯がゆくなったり、さらに突っ込んで聞きたくなったりしながら時間を過ごしています。委員長席にいるとかなり勉強にもなります。議員の質疑の仕方とか、決算審査をするという意味とか。

 そこで一番言いたいのは・・・議会がやっている事業評価って一体何なのか?ってことです。全会派がとりあえず事前事業評価をしている対象事業10項目にそれほど光が当たらずに、やりすごしていく審査・・・・。最も、事業評価対象事業にするくらい重要な項目を議論するともなれば、はっきり言って、従来通りの決算特別委員会の運営では収まりきらないのです。要するに、収まりきらないということを認識し、自覚をすれば、特別委員会そのものの運営方法を変えるか、さもなければ事業評価をいっそのことやめてしまうとか・・・・何か大胆に改善しないといけないような気がしています。これはたぶん来年4月の改選以降の仕事になるだろうなあ。


 今日、子ども家庭支援センター事業が評価対象事業にもなっていたので、それについての質疑がいくつか出されました。児童虐待に関する報道が絶えない今日この頃・・・・事業の重要性がますます増していることは間違いありません。


 ということなんですが、子ども家庭支援センター事業の成果目標について・・・虐待相談数をあげていてそのことが話題に。成果目標がなぜ虐待相談件数になっているのかが私はとても疑問でしたが、質問者は一様に、目標に掲げている実数よりも成果として相談を受けた件数が半数にしかなっていないことをあげていました。つまり、想定ではとてもたくさんの虐待相談があると考えていたのに、半分しか相談を受けていないということは・・・相談の掘り起こしができていないのではないのか?人が足りなくて相談に応じきれていないのではないのか?それとも何か他に理由があるのか・・・・?ということのようでしたが、私自身はそもそも成果目標に虐待相談件数をあげていること自体を問題にしてほしいと思いました。


 なぜなら、相談が多いから成果があるとか、少ないから成果がないとか・・・・そういう問題ではないはずだからです。


 成果としては子どもや家庭を支援した結果・・・・「支援を必要としない状態になった」ということが最終目標になるはず。事業活動そのものをどれくらいやったのか・・・という量を問題にしたいのであれば、それこそ都内でも随一と言われるケース会議など事例検討会議の開催回数を掲げておけば十分。その会議の回数にしたって、相談の重篤さによっても回数の多寡は決まってくるはずなので、多ければいいというものでもなければ少ないから駄目というものでもないわけで、やっぱり事業の成果を図ることはとても難しいでしょうね。


 では、何が事業の成果になるのでしょう?何を目標にして事業の成果を測ればいいのでしょう?


 と考えると、事業の達成度云々について、数値化できそうでできない事業の存在を認めていくべきだと感じるのです。比べるべき問題ではないかもしれませんが、例えばごみの減量目標を定めて、そこに向けて各種さまざまな取り組みを行って成果をあげるのとはこれまた質的に違う感じがしてなりません。


 つまりは、事業評価をするになじむものとなじまないものがありそうです。それぞれ事業には目的や目標があることは確かであり、従来通り、前例踏襲で淡々と・・・活動をし続けて何の改善を施そうとしない状態はナンセンス。しかしながら、子ども家庭支援センターをはじめとして、特に相談事業などについては数値目標を掲げさせたり云々ということそのものがなじまない気がします。もちろん、出張相談が求められるような場合には、実際にどのくらい出張して相談を掘り起こしてきたのかなど成果を求めることはできるのかもしれませんが・・・・・。子ども家庭支援センターにそういうことを求めているわけではないでしょうし・・・などなど考えてしまいました。

 そしてやっぱり深刻なのは社会福祉協議会。これは公明党の小林さんがいつも指摘をしていることなんですが、私たちの会派でも多額の補助金を出しているけれど「どぶに捨てている」ことにならないように、しっかりと行政には考えてもらいたいと考えています。何のために支出している助成なのかが明確にはならず、しかもそれが明確だったとしても全く成果があがっていないともなれば、助成し続ける理由がますますますますなくなるというものです。歴史的な経緯もあり、社会福祉協議会と市との関係は複雑。かつては単なる下請け機関気分だった社会福祉協議会・・・脱皮脱皮脱皮脱皮脱皮・・・・何回も脱皮してもらわないと困るという感じ。脱皮しすぎたらスリムになりすぎてそれで終わっちゃうかもしれませんが・・・・。限られた税金を効果的に使うことへの緊張感で仕事を進めてもらわなければなりません。


 明日はもしかしたら残業?・・・各会派の持ち時間の残りとにらめっこしながら、明日明後日の2日間の委員会の運営を考えるのが私の仕事です・・・とは言うものの、ガッツリサポートしてくれる事務局のおかげで、ちゃんとお膳立てしてくれているのが実情だったりしますので助かっています。でも、明日は水曜日・・・ノー残業DAYなんだけどなあ。

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2010年09月17日

決算特別委員会~今後の方向性を聞きたいが・・・。

 泣きっ面に蜂・・・・のごとく。学校給食の異物混入が大変なことになっている?!また、今日も2件ほど異物が混入していたとのことで第一報が入りました。第一報入ったということが今までとの大きな違いです。とりあえず原因究明をしているようです。今朝は臨時の校長会があったようで、この問題に対して釈明が行われたようでしたが・・・・同情してしまうような踏んだり蹴ったり状態で、決算特別委員会の最中に教育部長は対応に追われていて席を外さざるを得なかった模様です。

 さて、決算特別委員会ですが・・・前政権?!に対する評価だと言い放っておられた議員さんもいましたが、阿部市長にとっては「前年度のこと」には何となく当事者気分になれずにいるのでしょう。なかなか答弁に立ち辛いというのも現状です。

 でも、それは議員サイドにとっても実は同じことが言え、「去年のことを阿部市長に尋ねたところで、何だかねえ・・・」というのが私たちの会派でも飛び交っている会話。なので、決算審査で昨年のことを議論する中にあっても、それに対する阿部市長の評価を何よりも聞いてみたい!前政権?!前市長と考え方が異なるところがあればそこが浮き彫りになるような議論を展開できたらいいのに・・・なんて思うのです。


 それにしても、私たち議員も決算時に配布される資料を隅々と見るのはかなり大変ですが、きっと市長も大変なんだろうなあ。全部を把握するというのは相当難しいというか絶対に無理なので、やはり右腕になっている副市長、そして部長軍団をしっかりとリードすることが求められそう。まだまだ本領発揮できていなさそうだなあと感じています。そう簡単にはいかないか・・・・・。


 今日は白田さんから「地域冷暖房センター」の話題が。あちこちあちこち街の老朽化が進んでいる中で多摩センターはパルテノン多摩の改修工事に関連して出てきたもの。私はお恥ずかしながら、初めてこのことを知りました。パルテノン多摩の大規模改修をどうするのかという問題には少なからず意識はありましたし、建設時に74億円かかっている多摩市の殿堂の改修費用として見込まれるのはだいたい3分の一~2分の一くらいと思っておくのがいいようで心づもりでは20億~35億としておくのが良さそう。はっきり言って、作成した長期修繕計画は予定通りに実行されてこなかったので、35億くらいかかると覚悟する方がいいと考えていますが、白田さんの指摘は・・・・いくら大規模改修したとしても、地域冷暖房センターそのものの施設も古くなることを考えれば、パルテノンは綺麗になっても冷暖房がきかない!なんて事態になりかねないという指摘です。
 説明によれば、地域冷暖房センターから供給される熱を施設に引き込むために埋設している管については市が負担しなければならないようで、300メートルほどの管のメンテナンスは必要になってくるだろうとの話。約4千万円くらいかななんて見積もりが語られていました。


 実は、施設の維持管理が適切に行われているとは言い難い状況があって、これが今後多摩市にとって大きく大きくのしかかってくる課題です。何せ一挙に造成され、一気に建造された建物が、一時に同じ時期に一斉に老朽化を迎える宿命なので。市民一人当たりの公共施設の面積が他自治体に比べても多すぎる多摩市。つまりは私たち市民が負担しなければならない維持管理費用も高額にならざるを得ないということです。要するに、減らせばいい!・・・・と単純に考えればいい話なのですが、「減らす」というのがなかなか難しい。減らす前に、唐木田のコミュニティセンター、和田のコミュニティセンター、百草地域でも新たな地域施設・・・・・次々と建設計画は目白押し。さらにはさらには・・・・学校も建替えをしなければいけない(第2小学校は既に動いているし)。一体全体どうするのでしょう・・・と評論していても仕方がないので、やっぱり「公共施設の縮減」に本気で取り組まなければいけないと思っています。


 市長も議員も憎まれっ子にならないと絶対に進まないです。その覚悟をいかにできるのかが求められていますが、こうなってくるとまたなかなか足並みがそろわず、結局行政は宙ぶらりん状態に置かれてしまうのでしょう。これではいけない。

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2010年09月16日

決算特別委員会~前の政権(?!)の評価

 2009年度決算について特別委員会が始まりました。まずは総括的質疑からスタート。総括的質疑というのは、昨年度一年間をざーっと振り返って行う質疑のこと。なので枝葉末節に近いレベルの質疑ではなくて大掴みで考え方などを確認するような内容。

 ・・・とその前に、今年から代表監査委員から決算に対する意見表明をいただく段取りが追加されたので、まずは開会し、総括的質疑の前に代表監査委員の沢登さんから見た昨年度決算について予定では10分から15分と思っていたのに、その倍近い30分ばかりのご説明をいただきました。多摩市の監査委員になり、「それこそ何よりも地方議員の選挙が重要だ!」という認識を持つようになったとのエピソードは決してお世辞とも聞こえず、地方議会への期待については「議員の皆さんには勉強を積み重ねていただいて」という言葉に全て集約されていたような気がしました。

 でも、いわゆる国が地方自治体の財政力を判断する指標のいくつかの数値だけを見れば、多摩市はまだまだ財政余力があるように思われてしまうわけですが、これは全くの砂上の楼閣状態・・・・指標が良好だとされているにも関わらず、実態としては「厳しい」「苦しい」財政環境を抱えています。指標的には優良であり、‘豊か’とされてしまうのが何とも辛いところなのです。今日も数値と実態を問う質疑が多く出ました。一方で、‘豊か’なのに、「厳しい」「苦しい」と言って、市民を締め付けてる・・みたいなご意見もあるにはありましたが。


 ところで、昨日の委員会に熱心に新聞記者が傍聴しているなあと思っていたところ・・・朝刊に多摩市学校給食について異物混入があったとの報道がありました。それを受けて?・・・・緊急対策会議を持つことになったのだとか。再発防止のため。
 でも、今年度4月から7月までの1学期に限定しても15件、さらに9月に入ってからも4件の異物混入騒ぎが報告されているようで、しかも年間では20件くらいは必ず事故発生しているらしいのです。学校給食はご飯、パンや麺は委託しているので、委託事業者が直接的に学校に運び込むことになっています。学校給食センターでの異物混入もありますが、委託事業者が炊飯や製パン、製麺の際に誤る場合の方が多い感じです。そういう意味では委託事業者への対応強化が求められると考えています。委託事業者というのは長年ずっとお世話になっている関係もあり、仕事の受注関係の中に緊張感が不足しているのかもしれませんし・・・。とにかく一刻も早く学校給食の危機管理体制を確立をすべきです。
 ようやっと緊急対策会議ということですが、何をいまさら、今さら次郎との思いもありますが、「気がついてくれてよかった。」、今からが勝負!とハッパかけて前向きに行動してもらうしかありません。(それにしてもひどすぎる。)
 
 そもそも・・・今までに学校給食に関し、危機管理マニュアルが存在していないことが問題です。そのことは私が一般質問でも厳しく強く指摘したこと。学校給食については本当にいろいろと言いたいことだらけ。やっぱりこんな状態で民間委託化を語る資格なし!というのが現状での私の考えです。


 決算特別委員会に話を引き戻せば、結局、昨年の決算というのは渡辺前市長の行ってきた市政運営への評価にもなるわけで、そういう意味では一番肝心なポイントと言えば「阿部市長は昨年一年間の決算を振り返ってみて、どう思いますか?」ということ。でも、ズバリここを単刀直入に尋ねる質疑がなくて残念。ダイレクトに市長に前政権への評価を聞いてみたいものですね・・・・。

 あっ、委員長の席はどうだったのか?と言えば・・・・・・仕切らないといけない場面もあるので「申し訳ないなあ」って思います。なぜなら、みんな私よりも年上の人ばかりだから。それでも委員長という立場では「ちょっとその内容の質疑は決算審査とは無関係でしょ!なじまないでしょ!」と思えるものについてはちゃんと整理をしなければならなくて。歳の差関係のない職業を実感します。

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2010年09月15日

9月定例会 子ども教育常任委員会

 今日は2つの陳情が審査案件。

 ひとつは「食の安全の視点が不十分に過ぎる教育委員会作成の『多摩市の学校給食』(案)を、多摩市食育推進計画に組み込む形で、かつ市民参加の仕組みを確立しながら一から構成し直す作業を学校給食センター調理民間委託の前に先行させることを市長及び教育委員会に要求することを求める陳情」

 
 結果は共産党、ゆいの会、民主党TAMAは採択。公明党、自民党は不採択。

 もう一つは「多摩市職員の適正配置に基づく、専門的図書館職員の配置を求める陳情」

 こちらも結果は共産党、ゆいの会、民主党TAMAは採択。公明党、自民党は趣旨採択。


 
 両方とも業務の民間委託化に関連して提出されていて、陳情者の願意としては「民間委託はしてほしくない」というものだと理解しています。学校給食に関しては、民主党TAMAは調理業務の民間委託化はやむを得ないと判断していますが、そもそも「多摩市の学校給食」に対するビジョンがなさすぎることを指摘し、現状で民間委託化を進めてほしくないと主張しています。その立場から採択。

 図書館については先日の補正予算で唐木田図書館の民間委託化準備経費が認められていますので、それを念頭に置きながら、陳情趣旨である「専門的図書館職員の育成や配置」については全く否定するものではないと判断しました。陳情者は専門的な人員配置があれば少数精鋭での図書館運営が可能となり、民間委託化の必要はないとする意図があったのだと推測していますが、残念ながら、人事配置云々については現状でなかなか期待することもできないため、民間委託化は避けて通れないと思っています。とはいえ、陳情趣旨だけを見れば「全くのその通り」。

唐木田図書館をどうするのか、運営方法を議論する中で明らかになったのは図書館があまりにも疲弊している状況。はっきりいって期待されている機能があるとしたら、十分にその機能を発揮できているとは言い難い状態。機能不全に陥ってしまっている状態です。日常だけに追われて業務が行われている(って図書館だけではないのかもしれませんが)、考える余裕がない、職員配置数は少なくないけれど、人数分のパフォーマンスを出せる元気がない(病休者が頭数に入ってしまうため)。一部の人にものすごく業務がのしかかっているというのも言うまでもありません。(ってこれも図書館だけではないのかもしれませんが)。


 苦肉の策として・・・・民間委託との選択は図書館職員から。これがあまりにもナンセンスで業務放棄だという考え方もありますが、今の多摩市の図書館行政にとってはかなり現実的な選択であると思っています。


 今日は委員会がざわざわしている感じで、「陳情を採択する基準」みたいなことが話題となり、学校給食の陳情の文章をそのまま受け止めるとすれば議会の見識が問われるのではないか?という意見が出てひと悶着。「こんな陳情を採択する議会が信じられない。」という発言まで飛び出す始末。その発言には議長がはっきりと「陳情を採択するとか採択しないと言うのは議会の機能。その機能を脅かすような発言は慎むべき」と。・・・こんなやり取りがありました。

 言ってみれば、そのくらい学校給食問題やら図書館の民間委託化問題はセンシティブな問題で、特に学校給食センターの民間委託化は現状の議会構成であれば、予算が通らない状況が目に見えているんだろうなあ・・・・と私は思っていて、来年の9月から1センターを民間委託化する方向はあきらめざるを得ない・・・・教育委員会が独立しているとはいえ予算権があるのは市長、仮に市長が予算を認めたとしても、最終的には議会が決定をするところで・・・・・今のままだと学校給食民間委託化の予算は通らない見込み。なぜなら民主党TAMAではビジョンもなく学校給食行政を行ってきた教育委員会の責任は大きく、今、民間委託化を進めてはいけないと考えているから。私たちは調理業務の民間委託化については認めてはいるものの、現状のままで進めることは子どもたちのためにも避けたいと考えているから。


 「安全安心の学校給食」


 この言葉に見合って、ちゃんとした方針と方向性を示してほしい!と思っています。ですので、これが出されない限り、出されたものに納得がいかない限りは・・・・民間委託にGOサインは出せません。

 
 なのでたぶん、民間委託化GOGO!路線で考えている議員さんにとっては、教育委員会と足並みを揃えながら考えてきた議員にとっては気が気でない問題なんだろうなあ・・・・だから、ものすごい緊張感で今日の陳情審査は進みました。


 明日から決算特別委員会です。委員長=大役だということなので、それなりに務めたいと思うのですが、どうも私は「大役だと思えなくて」。この認識が変わるかどうか・・・・。

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2010年09月13日

9月議会 閑話休題

 今日は健康福祉常任委員会です・・・でも、いつになく今回の定例会はひっそり。16日からは決算特別委員会もスタートするので、その前だから?

 というよりも、市長からの条例提案なども「法改正に伴うもの」というわけで、あまり大きく論議を呼ぶものもないのがその理由です。

 今日の委員会も協議会でおしまいになった模様です。明日は生活環境常任委員会がありますが、こちらもそう大きく揉めるような話題はないはず。で、その翌日が私も出席する子ども教育常任委員会。この委員会では市民から提出されている陳情の継続審査・・・給食センター問題と唐木田図書館に関わる図書館人事配置問題をめぐっての議論がありそうですが、それにしても結論がほぼ見えかかっている問題で、議論もかなり煮詰まっているので「これ以上論議深める必要もあまりない」のが実情かもしれません。


 ところで、私は昨日もアクアブルーに行ったのですが、先週よりはすいていましたが、それでも入場制限!なるべく人に会いたくないと思っていると、「初めて、アクアブルーに来てみた!」という大学卒業ぶりの友人から・・・突然背中越しに名前を呼ばれてギョッとしたり、保育園のお友達に出会ったり、ちょっと存じ上げている市民の方にもお会いしてしまったり・・・・・昨日は人にやたらと出会ったプール日和?でした。場内アナウンスでは「東久留米市からお越しの・・・・」なんてことで、随分と遠くからもやってくるんだなあと改めて感心してしまいました。また、昨日は休憩時間(健康管理・施設点検のために定期的に10分の休みがある)の間に、救急事態に備えたレスキューチームの救助デモンストレーションがあり、我が娘はこれをとても喜んでみていました!それから、昨日はアクアブルーの正面玄関のところでは焼きそばなどの出店ありました。フリーマーケットが行われていたみたいです。盛況だったようです。
 救助デモンストレーションですが、9月9日って「救急の日」なんですね。


 というわけで、我が家の面白い話。「ママ、一般質問って何?」「ビデオあるよ。」「じゃあ、見る。」というので、テレビ鑑賞そのものが非日常の我が家で・・・ビデオ鑑賞会をしました。じっと見るのが苦痛なビデオ内容であることは確かで、途中からは私も家事をしながら、もちろんつまらない内容にはそっぽを向く我が子はマイブームになっているシルバニアファミリーの保育園ごっこ。ところが、突然・・・・「ママ、ママって一般質問でも怒ってるの?」「喧嘩してるの?」と言われたんです。それに対するママの反応についてはご想像にお任せします。

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2010年09月10日

9月定例会 総務常任委員会

 今回はそれほど争点化しそうな条例提案などはなく、総務委員会も午前中に終了したようです。外国人参政権問題については自民党だけが提出されていた陳情を採択したようです。まだまだこの問題については賛否両論なので、地方議会から国に対し外国人参政権反対と意見書・声をあげる段階にはないとの考えで私たちの会派は賛同しませんでした。

 今日は委員会終了後に会派で打ち合わせ。来週から決算特別委員会が始まります。数名の方から、委員長なんておめでとうございます!・・・なんて言われるのですが、おめでとうも何も…くじ引きでうちの会派が当選くじを当ててしまったので、委員長を引き受けなければならなかったのでした。またとない経験かもしれないと判断して私が引き受けることにしましたが、さてどうなるやら?週明けまでに事業評価対象になった10項目についての事前評価をしなければなりません。多摩市議会が全国に発信する議会における事業評価・・・?ですが、「これって、やる意義あるよね・・・・。」と確認しながら、うちの会派では取り組んでいます。

 去年は決算は不認定でした。すでに使い終わったお金の問題に対し、「不認定」をしたとしてもあんまり効力ないようでした。やっぱり議会が同意しなかったという意味でインパクトがあるのは使う前の予算が示された段階で修正したり否決したりすることのようです。今回の決算は前市長が実施してきた活動に対する評価でもあります。


 市長が市民に発信・・・・市長歳時記が始まりました。議会のホームページに議員の顔写真とメールアドレス(は希望者のみ)が掲載されるようになりました。このときの写真・・・別人みたいだと我ながら思います。

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2010年09月09日

9月定例会 結局、全会一致で補正予算は全て可決。

 昨日に引き続き、一般会計補正予算の審議からスタート。結果的に言えば、特別会計も含めて補正予算は市長提案通りに可決しました。修正案が出そうかも・・・という心配もどうなるのかと思っていましたが、結局は提出されずに最終的には全会一致で可決というのが結論です。もちろん各会派ともすんなり可決というわけではなく、さまざまな注文事項をした上でのことです。

 一番の争点は「民間委託化」。

 これは大きくは争点になった唐木田図書館のみならず、学童クラブの民間委託化の方向についても同様のことです。学童クラブについては全ての学童クラブを民間委託化する段取りで事が進んでいます。かなり丁寧なプロセスを重ねてきていることは以前にもお伝えしたとおりです。とはいえ、やっぱりポリシー(?)として民営化反対を貫く立場も存在します。どちらかと言えば民営化路線にNO!と唱えている共産党会派は苦肉の判断とも言えるかもしれません?・・・・・今回は民間委託化準備のための費用計上だから・・・という理屈をつけて、予算を認めました。ただし、保護者から民間委託化に対する反対の声が強烈に上がったとすれば、そこに対してきちんと応えていくことを宣言していました。民間委託化に対する保護者の不安や懸念事項を取り除いていくべきというのは言わずもがな。その努力を行政に求めることは当然のことでしょう。あっ・・・そう言えば、私も来年からは学童クラブ利用児童の保護者になる予定です♪


 さて、唐木田図書館の件。市長は来年の3月に開館するという切羽詰まったスケジュールを理由に、当面は致し方なく2年間という期間を限定し、業務の一部民間委託化に踏み切ります。その間に公立図書館のあり方全体を含めた方向性を確立したいとしています。スクラップアンドビルドの視点から、既存路線である図書館8館構想そのものの見直しもしていこうと考えている気がします。(これはちょっとした憶測です。)


 そういう諸々の市長の辛い立場を理解したから?ゆいの会は昨日までは修正案を提出する段取りだったようですが、「2年後には必ず直営に戻してほしい!」ということを強く要望し、消極的に補正予算全体には可決表明をしました。かなり、粘り強く「なぜ、民間委託化を進めるのか。」「民間委託化によって公共図書館が崩壊する。」という立場を主張していました。


 私が今回の民間委託化について思うことは・・・・‘試行’なおかつ2年間という期間限定・・・・という条件で仕事を受託してくれる事業者がちゃんとあらわれるかどうか。企画提案方式で事業者を公募するので、複数の事業者に企画をしてもらい、その中から委託先を選びたいものです。1社しか応募がなかったとしたら悲惨です。そのことが一番心配。さてどうなるかは蓋をあけてみなければわからない・・・ということです。


 「トライ&エラー」


 今回の唐木田図書館の問題のやりとりで飛び交っていた言葉です。


 明日は総務常任委員会です。結構審査が難しそうな陳情案件が出ています。外国人参政権に対して反対してほしいという内容の陳情など。どんな審査になるのでしょうね。

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2010年09月08日

9月定例会 一般会計補正予算審議中

 今日は補正予算の審議でした。約2億円、190,113千円の増額補正です。補正予算の考え方でいつもいまいち理解ができないのが「当初予算編成後の情勢変化などにより緊急やむを得ないもの」という視点。これは前市長時代からも同じなのですが、どうして補正予算まで組む必要性があるのか?そこまでの緊急性があるのかがわからない・・・という内容がいつも散見されるのです。

 まあ、今回で言えば6月定例会の補正予算計上を見送った唐木田図書館開館に向けての費用=カウンター窓口業務の委託化に関する準備経費、そしてまた学童クラブの民間委託化に向けての準備経費については今回の補正予算が一つのタイミングだろうと考えるわけですし、あとは貝取保育園の増員をはかるための準備をするための施設改修などは頷けるものですが、‘緊急やむを得ない’を厳密に厳密に判断するとしたら、「別に今でなくても当初予算でもいいじゃない。慌てて費用計上しなくったって間に合うのでは?」なんて感じられるものがあることは事実です。

 でも、めぐりあわせ・・・・例えば国や都の補助金との関連もあり当初予算に計上するのは間に合わなかったという場合もあるとは思いますが。


 いずれにせよ、補正予算の採決は明日に持ち越されました。唐木田図書館開館に向けての図書館業務一部民間委託化経費を削除する補正予算の修正案が提出されそう。そんな情報が昼ごろにちらほら・・・。そのおかげで慌ただしい雰囲気ともなりましたが、修正案が成立する見込みはなさそうなんですが。


 市長は2年間の間に「公共図書館のあるべき姿を多摩市として探っていく」その猶予期間だと話します。本当は3年間で唐木田図書館の民間委託化に対する検証を行うというのが教育委員会の方針でしたが、市長は1年短縮・・・・これは市長の任期4年間内でしっかりと方向性を見定めていきたい、確定していきたいという強い決意から2年という少々過酷な条件を突き付けたようです。私は2年というのは想像するだけでも、かなり厳しいタイムスケジュールにならざるを得ないこと、スピーディに取り組むことの必要性は理解する一方で、時間短縮が拙速、仕事に余裕がなくなる→市長が求めている水準の結論が出ない可能性やリスクが高まる恐れ・・・・を指摘しました。でも、市長は2年を譲らずに、教育委員会に対し、公共図書館全体としてのあるべき姿、中央図書館問題にも結論を出すように求めていく模様です。
 なので2年間はそのことを考える猶予期間として図書館に時間を与えたという風にも言えるわけで、唐木田図書館でスタートさせようとしている業務の一部民間委託化と並行して、多摩市図書館の今後の展望に道筋までつけていかねばならない、市民主権市民自治という市長方針に根差したまちづくりの理念を踏まえて討議を深めていかねばならない・・・・教育委員会はものすごく重い荷物を背負わされた感じです。

 市長の腹の中はわかりませんが、2年間の検討を経た結果・・・一部業務委託化は中止し、再度全部直営方式を導入しようとしているのか?そうすべきと実は考えているのか?それとも・・・もっと他の構想があるのか・・・・・。


 活字文化、活字メディアへのこだわりがある市長だからこそ、何か考えているのではないかと思えてならないのですが、そこは市長としての立場も心得、教育委員会に対し最初から自分の意向と考えを伝えることはせず、そしてまた「大事なことは市民が決める」という大原則を何よりも重視している市長は、ご自身の考えを明らかにする前に、市民が求める図書館のあり方を方針としてうちたてていきたいと考えているのでしょうね。

 というわけで、私は市民の方から図書館に関する情報提供をいただいて、その資料があまりにも膨大な情報量なのでずっと読んでいます。目が痛くなりそうです。プリントアウトすると膨大すぎるのでパソコンの画面を通しているのですが、これは全く目に良くない・・・・なあ。明日の朝の遊説は中止しないといけないなあ・・と議会があるから仕方ないと自分にちょっと甘いです。 

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2010年09月07日

9月定例会 終・一般質問

 今日は一番目が発言順。答弁者がうんざりするだろう唐木田図書館の業務の一部民間委託、学校給食センターの調理業務民間委託導入の問題について。

 今回最も主張したかったのは、教育委員会の体質改善をしてほしいということ。一体誰がどうやって体質改善するのかが問題になります。それに対し、私自身は教育委員を選任する権限を持っている市長が大きく鍵を握っているのではないかと考えていること。例えば一般的に民間企業でも社長が交代すれば取締役が交代するのと同じで、市長が交代したら、副市長や教育長といった人事も変わるのかなあなんて見込んでいるので、そのことをやんわりと伝えたつもりです。


 一般質問でも取り上げた給食配膳員。各学校に配置されている臨時職員ですが、1日4時間仕事をして5500円という賃金。実質的な労働時間はどれくらいかと言えば、今日の答弁の限りでは、4時間の中に昼食休憩(何かあったときの待機時間と捉えているらしいが)もあり、センターから運ばれた給食の受け入れと各学級への運搬で30分から40分くらいの時間、それから子どもたちの給食時間終了後の片づけなどでも同じくらいの時間は必要だと見込んでいるけれど・・・・でも・・・・・じゃあ、一体それ以外は何をしているのかと言えばいまいち不明。とりあえず、私は各小中学校全ての配膳員の業務内容をつぶさに調べて報告するように依頼しておきましたが、それにしても学校給食配膳員の待遇は信じられない状態。

 なぜなら・・・学校給食配膳員には功労金という制度があり、これは退職金みたいなものらしい。今日の答弁によれば、午前10時から午後2時までの4時間ほどしかない中途半端な勤務時間、なおかつ夏休みなどの休暇もあったのでかつては募集してもなかなか人材が集まらなかったのだと。だから待遇については優遇しなければならなかった経緯があるとのこと。


 とはいえ、他市の学校給食配膳員募集などの状況を調べれば・・・私が調べたところでは1時間時給は830円というのがだいたいの相場。多摩市の場合は時給換算すれば1375円。こんな高くで学校給食配膳員を募集しているところはありません。ちなみに多摩市学校給食センターの調理員の時給は1290円だとか。


 もちろん、金額だけを見て高すぎる低すぎると一概には言えず、労働の内容に見合っているかどうかを丁寧に見ていく必要はあるのかもしれませんね。それならそれで、多摩市の学校給食配膳員が他市の学校給食配膳員とどこがどう違って、特異な業務を担っているのかをちゃんと説明してもらう必要はあるでしょう。


 そのことが理解できる内容であれば4時間で5500円も市民に納得得られるのかもしれませんが、それにしても功労金という制度は廃止すべきです。なぜなら市役所全体の人事制度と照らし合わせても、なぜ学校給食配膳員という臨時職員にだけ功労金があるのか不可解。何かこれまでの経緯はあったにせよ、ここは見直すべきだと考えます。

 で、私が言いたいことは、学校給食配膳員の上記の実態について説明することなく、学校給食のコスト問題を話題にし、やれ調理業務の民間委託だのなんなのと方針を出していること。
 

 ある意味で、学校給食配膳員の雇用条件の後退とも言われるだろう功労金の廃止の話題を浮上させることで、労組交渉が発生したりとまたそこには苦労伴うことが目に見えるわけですが、それを避けて通りたいのか、とりあえず誰も気がついていなければ、それで良し・・・・とスルーさせてしまうような教育委員会の体質は問題すぎます。学校給食のコスト問題を議会においてもきちんと議論していくためには配膳員の待遇問題だって合わせて考えていく必要があるはず。にも関わらず、その情報について、一切議会に提供しないのはどうしてなんでしょう?


 こういう不誠実さというか、教育委員会の情報提供のあり方などに信頼性が持てないような進め方や姿勢・・・・私はどうしても解せないのです。


 で、これがまた氷山の一角にすぎないと思っていて、それ以外に気がついたことについても今日は合わせて指摘をしておきました。

 まだまだたくさん書きたいことがありますが、何よりも私は・・・・・教育委員会が本当に必要であるとするなら、教育委員会不要論を乗り越えることができるような状態を作るためには、もっとテコ入れをする必要があり、教育委員長以下・・教育委員さんにもっとしっかりしてもらねばと考えるわけです。そして何よりも教育委員会の事務局長である教育長の役割は見逃せないでしょう。

 私はアンフェアなやり方は好きではありません。どうしてもアンフェアだと思った瞬間に、変な正義感が頭をもたげるのです。今回の話題についても、知られなければそれでいい・・・(とは思っていなかったかもしれませんが)と誤解されるような行動があったことそのものを問題にしたいです。だから、教育委員会が信頼されないんだと言いたいです。

 今日の一般質問についてはもう一度自分でもレビューしてみたいと考えています。市の財政状況などを考えると学校給食センターの調理業務の民間委託化は避けて通れないと判断してきました。でも、今の教育委員会に子どもたちの大事な食を任せることができるのか・・・本当に不安です。何しろ我が子も来年にはピッカピカの1年生になるわけで、学校給食サービスを受けることになるわけですから。私が自信を持って「多摩市の学校給食大丈夫!」って言えるようにならなければいけないと思っています。


 給食の内容そのもの以前に、学校給食に責任を持つべき教育委員会に信頼感を持てないという憂慮すべき事態・・・大きくため息つくしかない状況をどうやって打開していけばいいのか・・・悩ましい問題です。つまりは給食だけの問題に限らないということになりますから・・・・・。

 市長は教育委員会を活性化してほしい!と思っている市民の期待も背負っているはず!だから頑張ってもらうしかありません。

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2010年09月06日

9月定例会 続・一般質問+αオマケ

  昨日、アクアブルーに行ったら、ものすごく疲れてしまった私。入場制限をしていて、とても込み合っている中で、流れるプールは泳ぐというか人にぶつかるということで、子どもたちに何度も蹴られた・・・・悪気ないのよね・・・彼らは無邪気にはしゃいでいるだけなのよね・・・と思いながらも、あの込み具合に辟易してしまったのでした・・・・と疲労困憊で昼過ぎに帰宅。「さー昼寝でもしなくっちゃ。」と思ったにもかかわらず、どうして子どもって元気なのでしょう?!昼寝もせずにノンストップで・・・・昨日の午後はひとしきりシルバニアファミリーのお家づくりを手伝わされ、一日が終了。おかげで、今朝の永山駅は予定がくるって、木曜日に変更しました。起こしても起こしても起きない・・・・・6歳はプール疲れの解消にいつもよりも遅くに起床してきました。


 そんなわけで、明日が一般質問ですが、今日は図書館の民間委託などの話題について住田さんが質問することになっていたので、とりあえず市長がどんな答弁をするのかを聞いていたのですが、「唐木田図書館の民間委託に踏み切ったことについては『公の悲鳴』」という表現でご自身の断腸の思いを語っていました。
 教育委員会は3年期限で試行的に民間委託化を導入するとしていたものを、市長は1年短縮して2年限定するかわりに、民間委託化を認める格好になっているのもいまいち理解できず。それについては明日の質問でその理由を質してみたいと考えています。


 それから・・・もう少しよく見える写真の方がいいと言われたので、ちょっとオマケでお恥ずかしながらの写真を掲載。ちょっと大きめに載せてみました。私のお隣・・・都議の関口ファンがさらに増えそう。都議会民主党の中でも関口さんはかっこいいと評判なのです♪


kannaoto.jpg 

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2010年09月03日

9月定例会 続・一般質問

 いつになったら涼しくなるんだろう・・・・と思いながらも、夕刻帰るころにはいわし雲。「秋空だねえ。」と帰り道を共にした傍聴者の方が空を眺めていらっしゃいました。

 今日は武内さんの「思春期の子どもたちに対する精神保健対策」の重要性に対する問題提起から始まり、白田さんの「持続発展教育について」の環境教育に対する指摘、安斉さんの「子どもの貧困と虐待」の指摘・・・・とても重いテーマだと思いながら、やりとりを聞いていました。どれも入念な準備の上で練られた内容の質問だったなという気がします。

 武内さんの質問に対しては、行政は何も考えてこなかったし、ふいに質問されたところで答えあぐねているという感じ。答弁者の声も小さいので、余計に「何もやっていません。」という雰囲気がありありと伝わってくるのが致命的。スクールソーシャルワーカーも今年度から新たに設置したとはいえ、どうやって活用していきたいのかが全く見えないまま、とりあえず設置しました状態にあるような気もするし。

 阿部市長は現代の心の病などの状況を捉え、「国家的な損失」という表現をしていて、対応策を考えなければいけないとする認識は示していたものの、具体策については言及せず、やっぱりまだまだ対応策を考えるまでにも至っていないことを感じます。これは多摩市が・・・ということではなく、社会全体としての取り組みが遅れていることを意味すると考えています。阿部市長は「家族形態の変化」をあげ、支える体制をいかにつくるのかが鍵になるけれど、難しい課題としていましたが、それには私も同感です。そもそも精神保健の分野への対応そのものが遅れている日本社会の現状を打破するためには、国の音頭取りが重要かもしれません。多摩市だけで考えるには少々荷が重いかも。


 さて、白田さんの持続発展教育の話題は、緑のカーテンや太陽光パネル、校庭芝生化など‘エコ’な取り組みをしてもいいけれど、それがきちんと教育効果につながっているのか?という視点から教育委員会に追求していました。教育委員会の持続発展教育はその目標を「2050年の大人づくり」としているようです。我が子も来年から多摩市教育委員会の指導のもと展開されている教育活動を受ける立場になりますが、「本当に大丈夫かなあ。」と懸念してしまうのは、やっぱり議場などでの教育委員会の答弁の歯切れの悪さと自信の無さ・・・・。エコスクールを謳っているのに、エコスクールになっていない現状を年間の各学校光熱水費のデータから指摘されると、エコスクールの一番の目的は「子どもたちの環境意識を向上させることであり、啓発だ!」という回答も。確かにそういう側面もあっていいですし、否定はしませんが、やっぱり実質的なエコにつながってくれなければ意味がありません。太陽光パネルを設置するにしたって、決して安くはない税金を投入しているわけですから。


 安斉さんの質問は子どもたちの実態をきちんと把握する「公の責任」の果たし方に問題提起をしていました。民間委託化などが進みすぎることの危惧を訴えていました。「民間でできることは民間で」という考えは否定するものではありませんが、行政がその役割を放棄することなく、民間委託した業務の内容を把握し、精通し、市民サービスの質的低下を招かないように渡り合える力がなければなりません。その力をいかに担保し、持続継続させていけるのかは課題です。


 明日は民主党代表選挙に向けての集会などがあります。特に・・・・午後1時から、JR新宿駅西口にて一般向けに開催する立会演説会が行われます。これが最初で最後の演説会になります。残念ながら、私は行くことができませんが。

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2010年09月02日

9月定例会 一般質問

 民主党代表選挙の投票用紙が手元に届きました。

 それはさておき、今日は定例会2日目。残暑厳しいこの折に・・・どうやら老朽化進行中の庁舎は不具合が生じているようです。昨日は議場のエアコンがいまいちな様子で蒸し暑い中で開会。今日はどうしても控室のエアコンが効かず、送風状態で部屋の中は蒸し風呂のようで扉を閉めて打ち合わせをしていると息苦しくなりました。加えて、4階女子トイレは天井から水漏れ!

 それでも市議会の日程は粛々と。今日は菊池さんがご家族の不幸があり欠席していたため質問者は4名でした。議員さんもそれぞれに持ち味と得意分野がはっきりとしてきます。私たちの今回の任期も残すところ半年あまりなので、みなさん集大成での一般質問になりつつあります。そんな私も一般質問はこだわり続けているところを追求する格好になっていて、前半はひまわり教室の問題、民間委託化と発達支援室の設置をしつこいくらい質問してきて、今は学校給食センターと図書館問題に特化している格好で質問をし続けています。担当者は辟易するしつこさで、嫌がられていると自覚していますが、3カ月に一度、議員の質問が飛んでくるともなればそこに職員にも緊張感が生まれるはずだと勝手に信じてやっています。本当はいろいろなテーマを取り上げていくことがいいのかもしれませんが、私はどちらかというと一つのテーマを掘り下げる方が性にあっているらしく、生活者ネットワークの一員として活動をしてきた時と今を比べれは、今の方が一つの分野を掘り下げてテーマを持って取り組むことができている気がします。どちらがいいのかっていえば、どちらもいいのだと思っていますし、それぞれのスタイルだと思っていますが、政策提案その他に対して、どう責任を持っていくのかを考えると、「言いっぱなし」だけは避けたいというのが私の考えです。
 人によっては一度議場で質問したことについては、表でやらずともフォローの仕方はいろいろあるということも確かですが、やはり公式の記録が残る場所で進捗状況を確認していくことが大切で、市民にもわかりやすく見えやすいのだと考えています。そしてまた議場での答弁に行政サイドもしっかりと責任を持ち、またその責任が問われる必要もありますので、その場でお茶を濁して答弁をさせ続けないためにも一般質問でのしつこさは重要かと思います。さらに言えば、しつこくなるためには、それなりに事情通になっていなければならないし、その分野に関する情報収集をし続けなければならないので、好奇心でハマっていく私にとってはやっぱり性分にあっているみたいです。


 今日は高齢化社会に向けた運転免許証の自主返納制度についての質問がありましたが、私もこれは推進してほしいなあと思います。そのためにも公共交通網の発達、移動しやすい街にしていくことが必要ですし、質問した萩原さんと答弁者との認識が一致していましたが、運転免許証は身分証としての役割も果たすので、返納する代わりに住民基本台帳カードの発行(これには賛否ありそうだが)をするとか、何かインセンティブを考えていくことが欠かせません。お隣日野市では既に実施しているようですが、この制度がものすごく広がっているわけではなさそうで、取り組んでいる自治体は少数のようです。私は賛成します。私の父もいよいよ65歳に近付いていきますが、自主返納して欲しいなあと思うからです。

 今、調べていること。学校給食配膳員について。給食センターから各学校に給食が配送された時、受け入れをするのが配膳員さん。配膳員さんは配送されてきた給食について、各クラスごとに食缶を分けたり、食器を準備したりするのが主な仕事。一つのクラスに運ぶカート(?)は500キログラムほどあって重労働らしいけれど・・・・。私がこれに着目をしたのは、西宮市関連の報道を目にしたので。

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2010年09月01日

9月定例会スタート

 定例会が始まりました。阿部市長は答弁に立てばものすごく丁寧に回答をし、「答弁簡潔に」と議長から注意されそうな感じです。
 
 今日は質問者は5名でしたが、公契約条例のこと、(仮称)地域委員会、市民による事業評価(行政評価市民委員会)などについて質問がありました。公契約のことや、地域委員会などについては正直、議会内でも議論をしなければいけないですね。問題関心は同じであっても、質問の観点が全く異なる場合もあり、まさに議員どうしの討議をいかに深めるのかが大事になってくると思います。議会基本条例がいよいよ今月8日から施行されます。

 行政評価市民委員会ですが、メンバーの人選に無作為抽出の手法を用いたようです。市民300名を無作為で抽出したところ26名からメンバーになってもいいとする回答を得られたようです。自治基本条例が制定されてから、市民の参加意欲が高まりを見せていることは肌で感じないのが正直なところですが、市民は参加意欲が全くないわけではなく、きっかけさえあれば・・・という人も少なくないのかもしれません。ひょんなつながり、きっかけ、市民への投げかけを工夫したいということでした。


 また、阿部市長ですがご自身の考えや姿勢を伝えていくために市役所内、職員向けには不定期とはいうものの「メールマガジン」を発行し、市民向けにも活動報告的なものを発信していきたいと考えているようです。市長のブログになるのかどうかはわかりませんが、楽しみです。


 暑さその他前日にほとんどまともに眠れなかった今日はコンディションが最悪でした。傍聴者からも心配されるほど。明日に備えて早寝します。

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2010年08月30日

明後日から定例会なんて・・・。

 今日は議会運営委員会で明後日から始まる9月定例会の日程確認など。議会基本条例の施行についても9月8日をめどとすることも決定しました。

 9月定例会・・・多摩市議会は市民に分かりやすいように月初1日からスタートすることになっています(3月定例会だけはイレギュラーで2月中旬から開始しますが。)。つまりは、明後日から学校も2学期がスタートするということになります。学校がお休みのときの永山駅はやっぱり静か。今朝のニュース配布もにぎやかさの欠ける改札前でなるべく汗が出ないように(?)行いました。

 今日は決算特別委員会で事業評価する対象項目を決定し、下記の10項目となりました。

●学校跡地活用検討(今後の資産利活用をどう考えるか。)
●つくし作業所(民間移譲その後を特に。民間移譲先とのトラブルがあった。)
●いきがいデイサービス(かねてから、いきがいデイサービスについてはその必要性が問われている。)
●子ども家庭支援センター(児童虐待問題の現状と対応を再確認。)
●生活保護費(貧困・格差是正の視点)
●せいせき多摩川花火大会(商工会議所への補助金削除とその後の展開を再評価すべき。)
●グリーンライブセンター(運営のあり方がここ数年来問われている。)
●就学援助費(子ども手当支給との兼ね合い。見直し論と充実論が二分している。)
●図書館(民間委託の是非を含めて)
●学校給食センター(人件費などを含めての高コスト体質改善へ。民間委託化是非を含めて。)
という感じです。


 各会派から、なぜその事業を評価したいのか?という理由を述べてもらいながら、最終的な評価対象事業が確定しました。事業評価の対象項目に選定する過程でも政治的な思惑などがチラホラ見え隠れしているようなしていないような。いずれにせよ、改善の工夫をすべき事業なのか、改善の余地がなく廃止する方向にすべき事業なのかをはっきりとさせていかねばならないと思っています。


 そりゃあ・・・全部全部事業にはそこに関係する市民が存在するので、全てをこのまま行政が継続してサービスをやります!・・・であれば波風も立たず、穏便に済むわけですが、そうも言っていられません。単体の事業としてだけ捉えれば、「別にやめる必要はないじゃない!」程度であったとしても、全体に視点を広げ、「やめる必要はないけれど、やる必要もない。」という事業であれば、そんな事業を継続する必要性を問い直すのが事業評価の作業です。


 市長は市民による事業評価を実施します。さあ・・・議会における事業評価はどのくらい市長に頷いてもらえるものになっていくのでしょうか。

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2010年08月18日

9月定例会に向けて

 午後から9月定例会に提案される予定の議案説明。補正予算、条例改正案などについて一通りの説明をもらいました。副市長、企画政策部長は新しい顔ぶれで何となく新鮮さがありました。

 補正予算はいつもながら「緊急性がありやむを得ず計上」との考え方の説明がありましたが、一体・・・どの項目に緊急性があるんだか?と誰しもが結構疑問に思っていることが多そうです。噂どおりに?唐木田図書館については民間委託化に向けた導入費用が計上されていました。あとは来年度から3つの学童クラブが民間委託化される予定になっているので準備経費の計上(ちなみに委託されるのは愛宕南、聖ヶ丘、貝取で分室扱いになっているところ)されていました。学童クラブは今後、全て民間委託化される方針になっており、利用者である市民(保護者)、働いている職員(労働組合交渉)などと丁寧な話し合いを進めながら、最良の体制を構築していきたいとしています。いまや多くの保護者は保育時間の延長を求めているので、民間委託化されると同時に現行18時までを19時までと開所時間を伸ばす方向になっていくようです。

 ところで、これがどれほどの緊急性があるのかわかりませんが、旧東永山小学校跡地のビジネススクエア多摩がベルブ永山4階に移転し、本格稼働するのをにらんだ準備経費も計上されています。‘準備経費’だからやむを得ず計上なのかもしれませんが、なぜこの時期に?というのに疑問がないわけではありません。産官学の連携で運営するそうで、その事務局は既に多摩大学が担うことで話が着々と進んでいるようです。「なぜ、多摩大学?!」という市民の素朴な疑問に対し、一体どのように回答をするのだろう?・・・これについて明確な理由がない気がしています。単に「地域にある大学だから」というだけで納得合意を得ようとしても難しいと感じるからです。このあたりにモヤモヤ感というか、違和感を感じずにはいられない私です。


 補正予算では他にも国民年金に対する相談が件数増加とともに内容が複雑、高度化しているために相談員を新たに雇用(嘱託職員)する費用計上、東愛宕中学校の校庭芝生化のことなど・・・やっぱり緊急性がわからないと思わず呟いてしまいそうな内容になっていますが、補正予算額は総計で約2億円弱です。昨年度の繰越金で何とか凌いでいる状態で、新たな歳入確保策に何の手だてもなければ・・・・と思います。新たな歳入に見込みが立ちにくいとするならば、やっぱり支出・歳出にきちんとメスを入れていかねばなりません。


 上記のことも含めて、9月定例会前の民主フォーラムTAMAの議会前懇談会は今週末(8月22日14時から/関戸公民館会議室)です。ちなみに、条例改正の提案については育児休業法などの法改正に対応するもの中心なので、口の挿みようがないですね。育児休暇などをとりやすくする改正になっていますが、実際問題として、特に男性の休暇取得率は惨憺たるもの。法が変更したって、条例が変更したって現状と様子がそれほど変わるものではなし・・・と言われないような取り組み方策を合わせて提案してもらいたいと考えています。

 今日は盛りだくさん・・・9月定例会の議案説明の後で、第5次総合計画の基本構想原案の説明もあり、久しぶりにコッテリと市政に浸かりました。一つ一つ丁寧に内容を見ていかねばならなそうです。

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2010年06月30日

6月定例会閉会  副市長が決まる。

 阿部市長のもとで初めての定例会。副市長人事提案は全会一致で可決しました。提案は庁内からの抜擢と言うか登用で、くらしと文化部長を務めていた後藤さん。人事提案については「副市長は二人まで配置できることになっているが、今後の体制づくりはどう考えているのか?」という質疑がありました。私もちょうどそのことを質疑したいと思っていたので代わりに聞いてもらえてよかったのですが、市長は「将来的な課題。当面は1人体制で行く。闘える組織にしたい!」ということを述べておられました。


 とにもかくにも組織の立て直しが優先課題の様子。市長は組織が疲弊してしまっていると感じているようです。職員のモチベーションが市民サービスの向上につながっていくとの認識のもと、日本一高いと指摘された給与問題もありますが、それ以前の問題として、「憔悴しきっている組織」への処方箋を描かなければいけないとのこと。大胆な手術しないといけないのではないかと思いますが、民間職場出身の市長にはどんな秘策があるのでしょうか。


 今日の定例会は午前中には終了しましたが、その後、会派で今後の打ち合わせ、夕刻からは参院選候補者の遊説カーの受け入れを行いました。参院選は東京選挙区のみならず、全国比例で立候補されている方の活動へも対応することが必要で、明日も夕方にお一方が‘多摩入り’します。市議3名で協力しながら対応をするのですが、・・・まずは明日来る候補者のホームページチェック・・・・政党の人間としては不謹慎と言われるかもしれませんが、私たち3名は・・・全国比例の候補者全員を把握しきれないのでした。特に新人ともなれば、今回は頭に真っ先に思い浮かぶのはオリンピックの金メダリストだったり、タレント候補(他党も含めて)だったりするわけです。やはり知名度ってあるなあと思います。明日から7月。参院選挙投票日まであと10日となります。

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2010年06月24日

責任の持てる判断をしたいもの。

 今日から参院選です。でも、私は昨日から市議会モードになっています。私にとっての参院選は明日から始まります。

 今朝は委員会の前に、教育長と部長がやってきて、「図書館、学校給食センター」の民間委託のことについて現状の解説がありました。教育委員会としては当初の方針通りに市長に理解を求めていこうとしているらしいことを確認。とりあえず今後の協議の行方を見守るしかないということですが、私は、市長に理解を得られないのであれば、「理解を得られない理由」を明確にしてもらいたいと考えています。

 さて、委員会。今日は陳情審査が4件とあとは子ども青少年部や教育委員会からの報告事項の説明だったのですが、これまた・・・・終わったら17時前ということで、長丁場の委員会でした。

 陳情については、下記の4つ。
①認可保育所の給食調理について、自園方式を基本とし、外部搬入を実施しないことを求める陳情
②聖蹟桜ヶ丘駅周辺(至近)に、認可保育園の開設を求める陳情
③学校給食センターの民間委託化を拙速に進めるまえに、食の視点をしっかりと持ったビジョン作成を求める陳情
④図書館職員に適切な人事配置を講じ、専門的職員を配置することで、マンパワー向上させ、唐木田図書館の運営を民間委託化を回避してほしいことを求める陳情

 ①については採択。これは国が保育園3歳児以上の給食については外部搬入を‘自治体の判断’により導入することが可能とする方針を示したことに伴って、提出されたもの。自治体の対応に任せる・・・ということで、多摩市では「外部搬入を実施しない」という方針を内外に打ち出してほしいことを求めているともいえる陳情です。
 現段階では市の方針でも「外部搬入を認めていく考え方はない。」との説明があったので、陳情そのものの提出に意味がない!と発言する方もおられたのですが、私は現段階の市の方針はその通りだと思いますし、その考えをしっかりと後押ししていくことが必要と判断。よって採択としました。
 結果的には・・・・採択したのは共産党・ゆいの会・民主党。反対した人はおらず、趣旨採択が公明党・自民党。

 ②については趣旨採択。待機児問題は深刻で、確かに桜ケ丘周辺での対応は求められるところ。しかし用地の確保など認可保育園を開設することはかなりハードルが高いのが現状。採択するのは簡単だけれど、現実路線で考えるなら、認可保育園の開設ではなくて認証保育所かもしれないし、保育ママさんの活用など他の手法によるのかもしれないので、採択したいところを趣旨採択と判断。
 結果的には・・・・趣旨採択したのは公明党・自民党・民主党。採択したのは共産党・ゆいの会。


 ③と④については継続。


 学校給食センターの民間委託化問題について言えば、その方向を否定はしないけれど、学校給食に対するビジョンなき委託化は避けたいところ。けれど、実は今・・・「ビジョンがない!」と指摘している議会に応えるべく?!見方によっては、「議会対策」としてにわか仕立てで作成したと思われる指針?方針「多摩市の学校給食」というものを鋭意作成中で、今はパブリックコメント募集中。来月5日までの2週間ほどで市民からの意見を募集しているので、その状況を見ながら、陳情審査も進めていけばいいのではないか?と提起をしました。他の方も概ねその方向性には合意してくださり継続に。

 それで図書館問題についても同様。職員の配置云々の問題にせよ何にせよ、今・・・図書館どうするのかの問題は市長の方針が明確に打ち出されていない限り何ともすっきりと議論が進まないのが現状。私にしてみれば、専門的な職員配置の問題は図書館のみならず、どこの職場でも主張したいことではないのか?!って思うわけです。なので、仮に職員配置の問題を議論していくのであれば(全体的なことを踏まえるとしたら、私たちの委員会での所管事項の範囲を超えそうだが・・・・)、新市長が考える職員の適正配置のあり方を踏まえての議論が必要となります。ですので、改めて新市長の意向を踏まえたうえで、議論を進めていくこととし、陳情審査を継続したことはある意味で妥当な判断と考えます。


 唐木田図書館の民間委託化をどうするのか・・・・・なんて議論が蒸し返されていて、説明員の図書館側にも新たな視点は一つもなく、3月定例会での意見交換や質疑応答の再来か・・・・みたいな状態になったので、思わず「そんなこと、今更また質疑しても仕方がない。」という趣旨のことを発言してしまった私。またもや傍聴者には顰蹙をかったかもしれませんが、唐木田図書館の民間委託化をどうするのか?ということで言えば、一応市議会では「民間委託化の方向やむなし」との判断が出ているのは周知のとおりです。


 とかくこれについては市長の方針やらが明確に示されていないので、それを待ってから議論を進めるなら進めていくべきだと思っています。

 議会にとって、もしくは議員にとって責任の持てる判断とは?


 民間委託化の議論や今回の認可保育園設置の議論の時にしみじみと考えさせられます。特に、認可保育園設置の問題で言えば、現実問題として難しいところもあり、期待感だけを脹らませてしまう格好で採択をすることはできないなと思います。耳触りのいいことを並べ立てても、財源がなければ、どんな政策も実行できない・・・・って政権与党の民主党に対する批判が述べられているわけですが、まさに多摩市も同じような状況にあるわけで、政策を実行していくための財源をどうやって見出していくのかをセットで考えていかなければなりません。


 「最小不幸社会」という言葉に照らしながら、今、動いていることを見つめています。あれもこれもと100人いれば100通りの要求をそのまま全部受け入れることはできないなかで、問われる説明責任がますます重くなっていくことを感じます。右肩上がり前提時代の発想では立ち行かないことがわかっているのに、どうしてもその時代から抜けきれない発想(そういう発想が染みついていることを自覚していない)で物を語っている場合も多いような気がしています。


 一朝一夕に行かないこともわかっていながら、一朝一夕を求めるという心理・・・・そんな市民の気持ちにも寄りそって説明と対話を繰り返す必要性を感じる日々です。

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2010年06月18日

6月定例会 補正予算は全会一致で可決!

 今日も引き続き・・・・補正予算の質疑でした。今日中に議決しなければならないものの、今回に場合は阿部市長初めての予算編成でもあり、政策的経費が改めて計上されるということもあったので、かなりじっくりと審議されていました。質疑についても時間制限を設けずに進めていたために、余計に時間がかかる議事運営でした・・・・・。


 ということで、お尻に火がついて、昼休みに入って急遽、議会運営員会が行われ、今日中にしかも残業なく17時をめどに議事を終了するために午後からの質疑については時間制限を設けようということが決定しました。
 もちろん私は反対しました。時間制限するなら最初からすべきだったし、この段になって、いきなり時間制限と言うのもひどい話。午後に控えていた審議項目、例えば教育費などでじっくりと質疑したいと考えている議員だっておそらくいたと思うし、突然・・・都合により時間制限なんて言われて合点いくものではないと感じたので。
 でも、大多数は「時間制限すべきだろう。」との認識だったので、「ここは一つ、大人になって議事運営に協力しようよ!」(って大人になる?っていう意味がよくわからなかったけれど。)・・・・というご意見によって、渋々・・・・合意。午後からの質疑は残り時間を考えて、議員一人2分の会派プール制という格好になり質疑を再開することとなりました。


 何と!


 時間制限した効果てき面にて。


 2分では十分に質疑できないと踏んだのかどうか・・・発言時間に制約のない、一昨日から午前中までは次々と挙手がなされ、途中ダラダラと中だるみと感じずにはいられない場面もありながら、質疑が続いていたのに、午後になったらめっきりと質疑意欲が低下?!


 いきなり挙手も少なくなり、発言するも2分を概ねのめどということで短くなったことにも助けられ、あっという間に質疑が終了→議決という運びになったのでした。

 さすがにこれには失笑。市長をはじめ、行政側もある意味狐につままれた感がしたと思いますが、「ええっ。」と答弁しようとする気合いも肩透かしにあったような気分になったはず。議員の中には「質疑時間を制限するなんて、自殺行為だ。言論封鎖だ。」なんてつぶやく方もおられたわけですが、私は「だから、時間制限なんてすることに反対したのに。」と自分の主張をもっと強くしておけばよかったと後悔。


 けど、後悔先に立たずで、時間制約して行われたおかげで予定通り残業しなくて終わったことと、ものすごくスムーズに議事が終了し、議決・・・・まあ、厳しい指摘はありながらも、すべての会派、議員が全会一致で阿部市政のスタートを後押しする「全員賛成」という補正予算が成立しました。

 「阿部市長誕生のご祝儀予算!」とおっしゃる方もおられました。

 私たち民主党TAMAも賛成の態度を表明しました。討論は大野さんが行いました。私は下記のことを特に強調したかったので討論に盛り込んでもらいました。


 

阿部市長にとって初めての予算編成は、前市長の積み残した懸案事項の承認という格好で総合予算に成案されていると指摘せざるを得ない内容と受け止めています。まだ就任間もない市長に求めることそのものが難しいのかもしれませんが、阿部市長なりの視点が盛り込まれているとのインパクトに欠ける予算提案内容に正直、残念さを感じました。

 議会基本条例を制定した多摩市議会は、議員自身の意識改革をはじめ、従来の古臭い考え方からも脱皮していくことが求められると考えています。特に、従来は市長が提案した議案に対し、一部議会の意見を受け止め修正することさえも許さず、修正することは市長案を否決するのと同じだという解釈がされ、無傷で市長案を可決することが美徳とされるような価値観が主流だったと思います。
 しかし、市長が提案したものに対し、適宜適切に修正をしていくことは何ら不思議なことではなく、むしろ歓迎すべきことと受け止めるべきです。討議を深めることによって、よりよい問題解決策を見出していく、より市民にとって意義と価値のあるまちづくりを進めていくとすれば、市長は「無傷で議案を通す」ことを優先し、あれやこれやと粉骨砕身、市民に閉じられた水面下で調整することにエネルギーを費やすのではなく、議決の現場におけるさまざまな立場の議員からの意見を市長の判断でどう調整していくのか、市民にもわかりやすく見せることを優先すべきだと思います。その点で、市長には今回の補正予算案に対し、議会における多面的な視点も大事にし、議会の意見を単なる「参考」に聞くのではなく、必要なところは確実に予算執行段階において積極的に活かすべきと求めます。

 場合によっては執行停止する必要がある事業、もう一度執行の在り方を考え直し、練り直すことをしなければならない事業もあるかもしれません。いずれにせよ、議会の意見をどう活かしたのかがわかるような道筋で、執行段階におけるマネジメントを行うべきだと考えます。


 阿部市長にはご自身が「決定プロセスが大事だ」と強調する所信表明を行っておられるので、その言葉通りに実践してもらいたいものです。決定プロセスにおける議会での議論こそ重要で、そこで出されたさまざまな意見をどう受け止めるのか・・・まさに問われています。上記内容を大野さんには盛り込んでもらいました。討論内容はこちら

 補正予算が無事に可決して、あとは人権擁護委員の選任については3名の方も同意され、文言修正の条例改正、新設道路認定についての条例の2つの議案は委員会への審査付託となりました。議会終了後は、来週からの委員会の打ち合わせ、さらには参院選なども始まるので打ち合わせなど・・・・諸々作業もしていたので帰宅をしたら23時すぎていました・・・・。

 明日は立川市議会議員選挙最終日です。応援に入ります。明後日日曜日は町田駅に菅直人総理大臣がやってくるということで、これまたスタッフとして駆り出されることとなりました・・・・。


 ★菅直人総理大臣演説会ご案内
 日時 6月20日13時20分~
 場所 町田駅マルイ前
 弁士 菅直人総理大臣 小川敏夫参議院議員 蓮舫参議院議員 くしぶち万理衆院議員

 2人の大臣をお迎えするので、ものすごい厳重なる警備体制が敷かれるそうです。私たちも交通整理などなどをする予定・・・。

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2010年06月17日

6月定例会 引き続き補正予算

 昨日に引き続いて補正予算の審議。

 朝一番に盛り上がったのが阿部市長の公約の具体化である「新しい地域自治のあり方」を検討するための調査旅費のこと。阿部市長によれば「地域づくりは私たち市民の手で!」という公約のもとで、「
地域の核として『地域委員会』を設けます。地域ごとに課題について住民同士で話し合い、解決することを支援します。 」ということなんですが、一体・・・全体・・・この地域委員会って何?!

 これは既存の地域で活動する団体とどう違うの?そういうのって必要なの・・・?一体誰が地域委員会のメンバーなの?その人選は誰がやるの?そのメンバーの正当性は?結局は、屋上屋になるだけの地域団体を組織化するだけではないの?っていうか、議会の存在をどう考えているの?まさか、議員を無視するような、議会軽視の委員会ではないでしょうね~?


 というような賛成して応援するというよりは、批判めいた立場での質疑が噴出していました。

 けど、はっきり言って、「新しい地域自治のあり方を考えよう!」って前向きな提案をされているのに、わざわざ出鼻をくじくような質問をするなんて・・・って私は思いながら他の議員さんの質疑を聞いていました。

 なぜなら、「これから調査研究したい!」というだけで、その結果、既存団体をもっと活用すれば事足りて、新しく地域委員会なんて必要ないものだと判断されるのかもしれないじゃん!もしくは調査研究をした結果、やっぱり何としても立ち上げることが必要だと思うならば、実行に移していくだけの話だし。

 一体、何をそんなにあれこれと議会が心配する必要があるのかしら?


 もし議会として地域委員会なる存在に自らの存在が脅かされるという危機感があるのなら、自らの自助努力で何とかしようと行動する方が先じゃん!

 そんな感想を持ちながら、市長の答弁を耳にしていると・・・・まあ、面白い!!!

 市長は「色々な意見を受け止めながら考える。」「ご意見ありがとうございます。」って答えるんです。「検討します。」ではないところがミソ。行政答弁の「検討します。」は「はい、わかりました!」ってだけの話。ちなみに「研究します。」だと「そんな意見には耳を貸したくありません。」と同意。市長の言うところの「色々な意見を受け止めながら考える。」というのはなかなか新鮮な味わいのする答弁で、「何となく期待感持てそう!」って耳を貸してくれている気がするんです。

 とはいえ、本音のところではどう思っているのか聞いてみないとわからないものの・・・・今日話題になった「新しい地域自治を考えていくための調査研究費」の関して言えば、「これから調査をしたいと思っているのに、調査する前からあれやこれやと議員さんがご心配ご懸念なさるのはなぜですか?」って市長は逆に尋ね返したいだろうなあ。私は尋ね返された議員さんがどんな応答をするのか聞きたい!・・・でもっ・・・・実は、多摩市の議会基本条例では、市長に反問されても議員には応答義務がないんです。つまり、反問されなくても議員は無視してもいいのですね。議員は必ずしも市長の反問に答えなくていいことになっています。(なぜなら、反問に答えなくてはいけない!と規定したならば、反問権のルールが盛り込めなかったから。)ですので、応答しなければ応答しないで問題はないのですが、応答できないということは×××××と理解されることは間違いなしです。

 なので、これからの議員は薄っぺらな知識や知ったかぶりで質問することができなくなるので、それはそれで一味違った緊張感を持てるようになると考えています。

 明日も引き続き、補正予算の審議ですが、賛否の態度をどうするのか会派としても熟考中です。

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2010年06月16日

6月定例会 補正予算 前市長の置き土産?!

 補正予算の質疑が始まりました。3月は骨格予算で、政策的な経費は全て除かれていたということで、今回の補正予算の提案により、今年度予算がひとまず完成するとの説明です。これでようやく「総合予算」になるんだとか。

 しっかし、前の市長からの申し送り事項がずらりと並ぶ提案内容に・・・・「ううっ・・・」という感じ。


 とはいえ、阿部市長の政策に(対立するものではなく)合致するものであるために予算化が認められたものであるとか。


 「へぇーーーーーーーーーーーーーーっ」

 ・・・・・。

 正直言って、同じ内容のものが3月定例会で提案されていたら?


 と考えると、これまたかなり微妙な政治臭い話なのですが、議会に理解得られないものもあったのかも。しかし、焦って提案せずに・・・3カ月温めておいたのが功を奏して、市長が交代したために日の目を見ることができた!(何とか議員の理解を得られるようになった?!というよりは、「阿部市長が提案したものなら。」ということで議員が認めざるを得なくなた?!)なんてものもありそうで・・・・。


 前市長が3カ月先送りしたほうがいいだろうとした判断は正解!これぞまさしく「置き土産」。予算内容の細かなところまでは市長は答弁せず、担当課長もしくは部長が答弁していたのですが、肝心かなめで市長答弁が必要なところでは適宜登場しては・・・・「私の判断」を強調した市長。


 なるほど、これは相当な事前のレクチャーがあったんだろうなあと勝手に想像したわけですが、さすがの市長も自ら提案した予算なので答弁は「攻め」ではなくて「守り」。かなり慎重姿勢で答弁しているなあと思いました。今までの流れもこれまでの事情もそれこそ右も左も全くわからないで「まずはお勉強」をしたのだと思います。
 だから、念には念を重ねたかなり丁寧なレクチャーがあったのではないかと思わずにはいられないのでした。

 今日一番の見どころ?!は「やまばとホールなき跡地の活用」のこと。暫定活用としているにも関わらず3500万円の予算を手当てしての整備。もちろん東京都からの財源を得ているので100%一般財源ではないまでも、税金を使っているわけなので、一般財源の充当が少ないことは何の言い訳にもならなず、鋭い突っ込みが・・・・。
 なぜなら、暫定活用に3500万円がかけすぎ。「防災広場」として活用し、災害の際には緊急物資などの受け入れ拠点にもしていきたいという意向が示されているものの・・・・白田さんの指摘では緊急物資を輸送するトラックがそもそも市役所にまでたどり着くのが大変だ(っていうか旧鎌倉街道などの状態を考えてもトラックが入ってこれるわけがない!)・・・・搬入するときの経路を考えれば道路整備を先んじてやっておかねば場所として使えない!
 確かに。搬入経路の道路事情を考えてみたら、白田さんの指摘は外れていない。


 「(適当ではないかもしれないけれど)その場しのぎで何となくみんなが納得するような理由を並べ立てて予算を確保しようとしているようにしか見えない。」と誤解されても仕方がないような状況・・・・。おそらく少なくない議員が同じような思いを少しは噛み締めたのではないかと思います。

 「災害対策」と言えば、誰も反対できないですから。大野さんは「たんぼの真ん中に道路を通すときの言い訳と同じだ。」と言っていましたが、なるほど言い得て妙な表現で、「災害のため」と説明すれば真っ向から否定できる人はいないですよね。

 市長は白田さんの指摘に対しては、多面的な意見の一つとして受け止め、課題認識を持てたことがよかったと感想を述べていたけれど、実際問題として・・・もしも、もっと事前段階に同様な意見を耳にしていたとしたら、どう判断したのでしょうね。


 まあ、上記、やまばとホール跡地に関しては現在、民有地に年間400万円ほど払って駐車場用地として借りてるところを返還するのと引き換えに駐車場も整備をするわけなんですが、市長に言わせれば一義的には「市民の憩いの広場」にするということで・・・・ベンチなどもあるらしい。例えばこの広場でお昼時にはお弁当を食べることもできると・・・?!テーブルもなければ、日影になるような場所もないのに、こんなところで夏の炎天下のもと、真冬の寒空のもと・・・ランチする人なんているのかなあって私は思うけれど。職員食堂がなくなって、ある意味で職員のお昼の休憩所もなくなってしまったので、その代替に活用できるとでも言いたかったようでした。
 それにしても、憩いの広場にわざわざ集う市民っているのかしら?こんなところに集わなくたって、市内にはもっともっと心地よく集まるにはちょうどいい公園や広場はたくさんあります!って言いたくなりました。ここで休憩することを目的に散歩する人もいなさそうですし。


 いずれにせよ、やまばとホール解体をしてできた更地を活用することは必要ですが、最低限度の整備に3500万円なのか・・・・・。市の予算カルテによれば、「近隣住宅への影響を考え、日常的な管理に耐えうる整備は必要」とのことです。


 今日は議会終了後に蓮舫参議院議員の決起集会があったので参加。「国民の皆さまからお預かりしている税金を正しく使っていく。」その一点のために体を張って闘うというエネルギーが溢れていました。事業仕分けなどを通じて、ますます浪費されている税金の現状を目の当たりにしたのだそうです。例えば宝くじの売上金が関連団体の役員(もちろん天下り)の高給(約2000万円)とかに化けていたとか・・・・。本当にジャブジャブと天下り団体を太らせてきた、そんな仕組みを変えていかなければいけない、メスを入れなければいけないとそのために邁進したいとの強い決意にすっかり私は感化されてしまいました。


 それにしても、今までこんなことを許してきた政治って一体何なんでしょうね。民主党政権に対する批判を市議会で発言している議員さんの中には、事業仕分けのことを批判する人もいますが、天下り団体への垂れ流しを黙認してきた政権への評価をしてからお願いしますって思います。事業仕分けはパフォーマンスという批判をすることの虚しさ感じないのかしら?

 多摩市にもまだまだ既得権益なるものが温存されている部分もあるのかもしれませんね。そこをどうやってあぶり出すのでしょう。もうすでに阿部市長もそのいくつかに気が付いているのかもしれません。それらの改革に取り組めるのも、やっぱり市長。例え、議員がチョロリと議会で指摘をしたとしても改善するかどうかはひとえに市長の指示によりますので。そういう点でも阿部市長には期待がかかります。


 明日も引き続き補正予算審議が続きます。

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2010年06月15日

6月定例会 一般質問5日目 阿部市長は議論がお好き!

 25名全員の一般質問が終わりました。臨時議会はあったものの、市長にとっては初めての定例会。阿部市長の所信表明への質問が多かったので、「既にその前の段階で答弁済み」というような場面も。

 一般質問と答弁・・・・今回は市長がかなり答弁をしていたので、驚いたわけですが・・・・。市長によれば、、、、「えっ、そうなの?!」・・・・・ということらしい。


 「自分に尋ねられているのだから、自分が答えるのが普通でしょう。」・・・・・と。


 これぞ、まさに市民感覚かも。今までなら「市長に尋ねているのに、部長が答える。」のが当たり前。市長は滅多なところで出場しないのが常でしたので、その点からすると市長がこれだけ答弁するというのもまた珍しい。他市からの傍聴者も市長がどんどん答弁に立つのが新鮮で、それだけでも市長は評価されなければいけない!とおっしゃっていました。


 総じて言えば、阿部市長は議論がお好き!


 というわけで、これまた議会にとってはかなり手ごわい相手が市長席に座ったこととなります。今はまだ議会基本条例が施行されていないわけですが、本格的に議会基本条例が運用され始めれば、阿部市長は議員の質問に対し、しっかりと反問権を行使するに違いありません。反問された側の議員の力量が試されるだろうなあ。・・・・ちょっと怖。


 まさしく議会基本条例の目的とするところの、議会における議論の活発化を一緒になって取り組んでくれる市長ではないかと思います。

 市長はとても読書好きでもあるので、幅広く豊富な知識量をお持ちであることがよくよくわかる答弁に、議員側が太刀打ちできないのではないかとむしろ心配になったりして。議会も議員もこれまでのようなスタイルでいられないという切実感が増しているのは私だけ?


 明日からは補正予算の審議ですが、こちら・・・・ほぼ・・・・市役所官僚主導で作成されたものと思われますので、明日からは市長は余計な場面で答弁しなくていいですよ!ってむしろアドバイスをしてあげたいくらいです。今回の補正予算は前市長が「政策的経費」の内容として明らかにしていたものがほぼ全て網羅されているような格好になっていて、阿部市長就任に伴って新たな視点が付け加わったと言えるものは皆無に等しいので。

 というわけで、阿部市長の口癖は・・・・「どうも~」という一言。昨日も朝一番に答弁席に立たれた時、「どうも。おはようございます。」っておっしゃったのですが、選挙の時も・・・・必ず開口一番「どうも」だったので、「どうも。みなさん、こんにちは!」みたいな感じです。

 それにしても梅雨の時期にぴったりの青空が広がり、日中はさわやかで、議場にいてもジメジメ感が吹き飛んでよかったです。
 

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2010年06月14日

6月定例会 一般質問4日目 議会に国旗掲揚?!

 今日は雨の永山駅からスタート。雨の日はニュースを受け取ってもらえないし、マイクを通しての演説のみ・・・・って、実は今日は午後から一般質問の順番がめぐってくるので、その前段での予行演習になっていたかもしれない・・・・(って一日を振り返ってそういう気がしてきました)。今週末はバタバタしていて、今日の質問はいつもよりも準備が整っていなかったので、とりあえず、朝の街頭宣伝で一般質問の時に話したいことや言いたいことをおしゃべりしていました。(ただ、マイクを使って演説しているだけというのはかなりつまらない。ニュースを配ってこそ、やる意味があるというもの。ニュースを配るとき、演説付きの方がよく受け取ってもらえるというのが一緒に活動をしているスタッフのつぶやき。)


 昨日は立川市議会議員選挙の初日だっだので、朝からほぼ一日お手伝いに入ったのですが、民主党から新人で立候補した小川あきこちゃんは26歳。私はかつての自分の姿を重ね合わせずにはいられない候補者です。私は今年で議員9年目なのですが、ずーっと・・・最年少議員。最年少議員も30代ですので、20代の議員がやっぱり多摩市にも欲しいなあなんて思う日々です。


 さて、今日の一般質問は市長の所信表明の内容を尋ねる質問が相次ぎましたが、何と言っても印象的だったのは一番最後の質問「国旗・国歌について」というもの。最終兵器として?飛び出したのが、‘日の丸’の旗。

 「本来はこの日の丸を議場にも掲げるべきである・・・・何なら、この旗を寄付してもいい。」

 議場全体が思わず笑いの渦に包まれたわけですが、「議場に日の丸が掲げられたら、俺は議場には入れないなあ。」なんてポツリ聞こえてきた野次の方が私は面白かったです。


 それはさておきで、私の質問。学校給食センターと唐木田図書館の民間委託化に対する市長見解を問い質すものでした(通告書本文)。実は市長公約でもこの二つのことについて踏み込んだ記述がなかったため、これからどう進んでいくのかがあいまいだと考えてきました。市長を推薦してきた議員の中には、「民間委託反対」を主張している方もおられますし、私のように「慎重に慎重を重ねて」ということを条件にしながら民間委託化を進める必要を主張している立場もあり、さまざま・・・ですので、この際はっきりと市長の考え方を知りたいというのが意図でした。


 実は、種集雑多・・・小耳にはさむ噂やヒアリング・・・かなり、市長は「慎重に」と思っているようだというのがわかっていたので、それこそ、教育委員会が議会に説明してきた「民間委託化」に向けたスケジュールに見直しが迫られるのではないかという雰囲気も。


 その証拠には3月から開館予定の唐木田図書館を既定路線で業務委託化するならば、今回の補正予算で業務委託先の選定を行うための予算など計上しなければならなかったのに先送り。


 事務方含め、次の9月の定例会で補正予算を計上できればギリギリ間に合うとの判断だったとはいえ、今回計上しなかったことは、これまでの流れをせき止めることとなり、スケジュール的に考えてもかなり押せ押せのキツキツになることは自明のこと。


 なのに見送ったという市長の考え方は「100%民間委託化すべきではない」ということなのかどうか。

 このあたりをはっきりと確認したかったのです。これが一番の目的。図書館は今回の唐木田図書館の民間委託化は「直営を基本とした一部業務委託」という表現をしていて、これは多摩市の図書館が「全館一体で運営をしている」という特異な体制であり、民間委託化するといっても完全な丸投げ状態にはしないし、ならないということを意味しています。私も色々と説明を受け「直営を基本」という意味を理解し、図書館職員が全精力をつぎ込むかのようにして検討を重ねてきた唐木田図書館に導入する新たな運営手法については、「3年間の試行実施」ということも含めて、支持したいと判断しています。


 「試行実施」・・・・という表現が、これまた「行政サービスを実験材料にするのか!とんでもない!」との批判の声もあったりします。


 でも、今日の質問応答の中で、市長は「トライ&エラー」を全く否定はしないとの認識を示し、そして、私と同様に何が何でも図書館には一部であっても業務委託すべきではない!という立場ではないことも明らかになりました。


 つまりは、絶対に図書館を民間委託化してほしくない!


 という考えとは一線を画していることはわかりました。この答弁を引き出せたことは大きな前進かも。なぜなら、私よりも以前に唐木田図書館に対する質問をしていた方々には「唐木田図書館の運営については、図書館全体のあり方や職員配置計画のあり方などを含めて、全体をもう一度見直し検証する必要がある。」みたいなことを述べるにとどまっていたので。


 さらに・・・市長から飛び出した提案は「直営を基本として一部業務委託をするとして、それは唐木田なのか?例えば既存館で考えるべきではないか?民間の発想からすれば、新しく開館するところを手放すなんてことはしない。今まで既に運営しているところだからこそ、新しい手法を導入すれば、どっちがいいのかを市民も比較できる。」という教育委員会も聞いていなかったビックリ発言。


 さすがに、これに対して教育委員会は「今、初めて市長から伺ったので、持ち帰って検討する必要がある。」なんてことを答弁していました。


 私としては図書館についてはオブラートに包み込まれていた市長の意向をばっちり聞けたのでよかったと思う一方で、しっかし、市長が変わって方向性が変わったからと言って、そんなに簡単に教育委員会の方針と言うのは変わるものなのでしょうか?教育委員会は曲がりなりにも?・・・・いやっ、曲がりなりにではなく市長からは独立し、政治的中立を担保して運営している行政機関なはず。
 市長が交替して方針が変わるなら、それこそ教育委員会はいらない!・・・・「だから、教育委員会不要論」になるのに・・・・ということを改めて認識させられ、そこは後から述べるようにまさに教育長のあり方に問題も感じずには居られなかったのです。


 
 で、「教育長」のことに言及する前に、給食センターについて少し今日のやり取りを。こちらは予定では来年9月から1センターの調理業務を民間委託化する方向が示されています。唐木田図書館のオープン差し迫った状況とは異なり、やや時間的余裕があると踏んだので、あえて教育委員会から市長に対し、民間委託化を進めていくに必要な予算要求をしなかったそう。ただ、給食センター問題についてもいずれ問題が浮上してくるだろうと思っていたので、市長に問い質したところ・・・・。

 「民間に業務委託するとかしないとか言う以前の問題が解決されていない。」との認識が示されました。「学校給食、食育のビジョンが全く感じられない。」ということと、「学校給食センターの職員はもっと働かないといけない。」と大きくは2つのことを述べていました。これは全くの同感。今日の私も市長と同じことを指摘しました。学校給食のビジョンも食育に対する考え方も全くできていない。特に、学校給食が全く食育に関われていない証拠は・・・・食育月間ということで、ただいま市役所1階のロビーでは多摩市の食育の取り組みを紹介するパネル展示があるのですが、そこに学校給食がどこにも掲載されていないことからも明らかなんです・・・・市長も私と同じようにちゃんと展示を見ていたらしく、そのことを指摘していました。
 言葉では食糧自給率を理解できるような学校給食にしたいと言っていても、「じゃあ、そのために何をするのか?」・・・・「地場野菜をできるだけ導入したい。」なんて言葉に終始するなんて本当にお粗末。「多摩市の場合は地場野菜を導入するにも生産農家が少ないから限界があります。」っていうのがつい先だっての答えだったわけで。その場しのぎで答弁している教育委員会の執行部の責任は本当に大きすぎます。


 例えば新潟県三条市のように、「お米の自給率を上げて、和食中心の学校給食にしてもっと健康になろう!」と完全米飯給食にするとか何とか・・・もっと考えれば色々とアイデアは出てくるはずなのに。


 アイデアが枯渇しているのか、もしくは考える気もないのか・・・一体どっちなんでしょう?


 いずれにせよ、市長はかなり「食育」の重要性を認識していることが明らかになりましたが、その認識のもと、改めて学校給食のあり方が問われ、そんなに安易に調理業務の民間委託を進めようとしも難しい・・・そのことを教育委員会が実感したに違いありません(なぜなら、予算をつけるのは市長だから)。私も調理業務の民間委託化は進めるべきと考えている一人ですが、「今のままでは進めてほしくない!」と主張しているので、市長とは見解がそう違わないことを確認しました。

 市長は予算をつける権限があるので、市長を納得させなければならない。教育委員会の事業に関して市長を説得する役割を担うのは教育長。だから、教育長の責任は重大なんです。財政だって右肩上がりではないし、職員だって絶対数が減っていく・・・・予算権限は市長が持っていたとしても、それを言い訳に教育長は逃げることはできません。教育委員会のトップとして、教育長にも経営力が必要で、市長との信頼関係を保ちながら、教育委員会の運営に責任を負わなければならない。市長からは政治的にも独立して意思決定を進めてきているはずなので。
 なので、意思決定の経過をしっかりと市長に説明もし、市長を説得する役目を負う教育長のあり方一つが問われます。私はそのことも今日はかなり強調して指摘をしておきました。

 まとめれば・・・・


 ①学校給食のビジョンが全くない中で調理業務の民間委託化を進めることは不可能。
→教育委員会は学校給食に対するビジョンをしっかりと市長に説明できなければ、民間委託化に必要な予算の計上を認めてもらえない。

 ②唐木田図書館について導入しようとしている民間委託化には慎重姿勢。しかし、市長は民間の力を図書館に導入することに対しては全否定ではない。あくまでも「直営を基本」にして一部に民間委託化をすることの方向を協議していくことはできる。


 とこんな感じ・・・・・議場でのやりとりをリアルにお伝えしきれずに、上記だけだと意味不明なところも多いかもしれませんが、何はともあれ、市長の考え方は随分と明らかになったと思います。

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2010年06月11日

6月定例会 一般質問3日目 議会が活性化する秘訣?!

 一般質問が続きます。市長が交替する効果の発揮度合い?!というよりは、私にとっては支援してきた人が当選して市長になった・・・・古臭い表現なおかつ不適切な表現で言えば、私は‘与党’的な立場の議員の一人。

 つまりは、議会側、議員側にとっても今回の市長の交代は‘与党’‘野党’の入れ替えみたいな意味があるのですが・・・・今日の発言者一番最後の公明党会派の小林さん、「職員給与問題」に対し、かなり市長に対して伸び伸びと言いたい放題で発言していたという感じです。さすが、これまでは与党的存在だったため、職員給与問題についても認識し、指摘はしていてもそれほど強い態度で前市長に課題解決を迫ったことがないのに。ある意味で、小林さんはこんな風に生き生きと質問をするのかと・・・議員も立場が変われば質問の仕方も随分と変わるんだなと言うことを目の当たりに。


 議員が活性化するという感じ。これもまた市長交代による大きな効果と言えそうです。職員給与問題については、昨年来「日本一高い職員給与」をどうするのかが懸案事項になってきました。4月の市長選挙でも全ての候補者がこの問題に解決策を講じていくと公約してきたのは記憶に古くありません。阿部市長もその公約通りに取り組もうとしているようですが、あわせて職員の意識改革こそが何よりも重要だと繰り返し発言をしていました。職員のモチベーションが低下している今の状況の改善が優先すべきことだとの認識のようです。


 とにかく信じられないくらいに残業をしている職員の存在。小林さんが行政に提出させた資料によれば、平成20年度に残業代1番!の職員は恐るべし473万だったとか。異常ですよね。仕事量の適正化をすべきでしょうし、そんな残業時間を放任?!認めている管理職も管理職。平成21年度についてはかなり縮小し、269万円というのが残業代1番の金額のようですが、残業に残業を重ねることは体にも悪い。阿部市長は残業を減らすような業務改革がなければいけないと述べていました。


 公務員の給与と言うのは人事院勧告を鑑みた、東京都人事委員会からの勧告により適正に維持されることになっていて、一定の制約があるとされます。そこに地方自治体が大胆に見直しを講じれない理由もあるのだと思いますが、阿部市長はそこを踏まえても、見直すことの必要性を感じていることはいるようです。何と言っても「統括係長級になれば平均給与が869万円で、残業代がついたとしたら、あっと今に部長の給与額(平均1103万)と逆転するじゃないか!・・・・これだと管理職になりたいと思う人だって出てこないし、部長がかわいそうだよ~・・・・」と小林さんが指摘をしたように、事実関係をしっかりと把握したうえで、阿部市長には公約に基づいた取り組みを進めてほしいものです。


 また、小林さんは「市長がなかなか動かないとすれば、議会としても対応が迫られるかもしれない!」などと発言。議会でも特別委員会か何か、調査プロジェクトを結成して、市役所職員給与問題に切り込もうというような立場での発言がありました。・・・・おおっ!前向き。今までにはない前向きな発言が、議長経験もあるベテランの議員から発せられたことは力強いことでもあります。阿部市長も「ぜひ、議会の皆さんも一緒になって取り組んでいきましょう。」と述べられたことを考えても、「小林さん!ぜひ発言の通りに行動を進めてみませんか?!」と私も言いたい!

 なるほどなるほど・・・・今回の市長選は議会内での構図も大きく変わったわけで、そのことの効果効用もあるのかと今日は学びました。「阿部市長、待ってろよ!」と宣戦布告をし、阿部市長と徹底的に議論をしていきたいと息巻いている議員さんもおられますし・・・・まだまだ一般質問残り二日も目が離せない展開になりそうです。これまで、さんざんに前市長に対する「よいしょ」質問をしてきた議員が・・・阿部市長を支援してきた議員に対し「よいしょ質問だ~」なんて野次を飛ばす光景も新鮮です。(岩永ひさか一般質問通告書はこちら

◆阿部市長の所信表明が動画で見れます!→こちら(たまプレさんから

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2010年06月10日

6月定例会 一般質問2日目 市長答弁長くてもいいじゃん!

 昨日に引き続き、今日も5名が一般質問を行いました。阿部市長はかなり頑張って答弁されているのが時に痛々しく感じる場面もあったり。「部長さんフォローしてあげたらいいのに。」なんて思ってしまったりする経験は、議員9年目にして初めて。

 自らが応援した市長が答弁をしている景色は見慣れないです。やっぱり、これまでとガラリと変わった?!議会の風景は、市長に対して野次る議員の顔ぶれにも変更があるということにも象徴されているかもしれません。


 「市長、答弁長いよ!」


 というのは、後方座席から時折聞こえてくるわけですが、確かに市長答弁は長いかもしれません。でも、かなり内容としては充実していて、聞く価値のある内容の答弁だと私は考えています。たぶん、傍聴席でもそういう感想をお持ちの方もいらっしゃると思います。答えにくい問いかけについても、決してはぐらかすわけではなく誠意をもって回答をしている姿勢が伝わるというのは私の贔屓目ではないと感じます。なので、「市長答弁が少々長くてもいいじゃん!」って思ってみたりしています。


 今日は最後に米軍基地問題から波及し、多摩市内にある「基地」=米軍のサービス補助施設についての市長見解を問われる場面がありました。質問者は当該施設で市が主催して実施をしている「日米親善ゴルフ」を中止すべきだと主張し、市長見解を質したのですが、市長はそれに対し、「確かに開催の仕方には工夫がいるかもしれないが、だから中止するという話に即結論を出すことが妥当かと言えばそうとも言えないだろう。」との趣旨をきっちりと答弁。

 どうやら、市長の考えでは、当該施設をもっと市民が利用できるようにし、市民利用が増えていくことによって、この場所が多摩市民にとっていかに重要であるのかを理解することにもつながり、そこから返還への道筋を切り拓いていける、切り拓きやすくなるのではないかということのよう。質問者は「こんな場所で親善ゴルフなどを実施することは、基地を認めているという誤ったメッセージを相手に送ることにもなっている。」という懸念を滔々と述べていましたが・・・・・。でも、市長は即廃止をするという答弁はせず、見直すことは必要だと思うと述べるにとどまりました。


 他の答弁の際にも感じることですが、市長は全ての事業は必要性があって実施されている(もしくは、実施されてきた)・・・・との認識のもと、時代環境の変化とともに見直しが迫られているものもあり、廃止してもいいものもあり・・・・現状に適合させていかねばならないとの考えをお持ちのようです。これについては私も同じ。今は不必要だと感じるものでも、かつては必要なサービスであり、施設であったわけですね。そういうものが適時適切に整理されてこなくて・・・・今があるということです。


 市長答弁としては「見直す時期に来ているのではないかと思っている。」「考え直すことも必要ではないかと思っている。」というものが多いです。これはきわめてあいまいさを残す答弁とも言えるわけですが、最初ですから・・まあ・・・・・ということでみなさん「じゃあ、いつまでに!」というような突っ込みは控えているようです。


 それにしても、今日の平和問題に対する答弁では・・・・朝鮮戦争は実は休戦状態にあるということ、そのもとでの日米安保条約、オバマ大統領の「核なき世界」演説のこと、そして普天間基地の問題ではあそこで多くの戦死者がいて、まだその亡骸が埋められたままの状態である・・・というように、戦争反対、平和主義で市民活動をリードしてきた市長ならではの幅広い知見から次々と飛び出す言葉に印象的でした。

 でも、市長はまだまだスタートラインに立ち、市政への扉を開いたところで玄関先にいる感じ。まだまだ市役所の軒先にいて、これから中に入ろうとしている状態にいるってところかもしれません。・・・・でも、入るかどうか迷ってはいられないのでですからね。七転び八起きの精神で突き進む覚悟を見せてもらいたい!なんて思います。

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2010年06月09日

定例会がスタート!

 定例会が始まりました(→たまプレ)。今日は阿部市長の所信表明演説があるので、傍聴席は満席。傍聴席35名限定・・・ですので、入りきらなかった傍聴者の方々は第一会議室にて音声放送を聞くという感じです。やっぱりインターネット中継でもやっていればいいですね。臨場感には欠けるかもしれませんが、わざわざ議場に来なくても、自宅で視聴することが可能になればいいので。・・・・私としては第一会議室で音声放送を聞くよりは、市役所1階のロビーのテレビでは議会のテレビ中継があるので、職員の方は傍聴席に惜しくも入場できなかった市民の皆さんに案内したのかな?なんて気になりながら、熱気あふれる議場で市長の演説を聞いていました。

 所信表明演説はとても長くて、演説の予定原稿が配布されているのですが、45分くらいかかりました。ちょっと疲れました。原稿が配布されている私(議員ら)はいいわけですが、傍聴者などには演説全体がどう印象に残ったのだろう?と思います。パッションに欠けるとか酷評な市民の方もおられたようですが、私は無難な滑り出しを飾る内容だと感じます。ただ、平和社会の実現に対しては、阿部市長は市民活動でもご自身が関わってきたこともあり(多摩市平和展など)、今までにはなく積極的姿勢を感じました。


 市長の演説が終わったら、議員の一般質問に移りました。今回は「市長所信表明について」を大テーマにしながら質問する議員が多いです。
 当然ながら、答弁に立つ市長の姿勢に注目されるわけですが、これも今までにはなく、積極的に答弁に立たれ、「自らの言葉でしゃべる」市長の姿が新鮮でした。まあ、市長の所信表明に対しての質問に部長たちが答弁に立てるものではないわけで、自ら答弁するしかないのかもしれませんが、それにしても阿部市長はまじめな人柄が答弁の仕方そのものににじみ出ていて、かなり丁寧な説明や解説もしてくださるので・・・・議事進行的には少々辛いかも。答弁側には時間制限がないので、答弁が長くなるということは、それだけ時間が延びてしまうこととなり・・・残業!みたいな。


 傍聴席のリピーターである市議会ウオッチャーのメンバーの一人は、「市長は答えすぎなくていい!」という感想を述べられていました。また、他の傍聴者の方からは、「できる限り部長答弁をしてもらう」ことが必要で、阿部市長には部長の答弁が議員の質問意図に合致しているものいなっているのか、逃げの答弁になっているのかなど・・・・得てして行政答弁は硬直化し、なおかつ質問に答えていない場合が多すぎるので、その実態をまずは把握してもらいたい!という感想をいただいています。確かに、答弁というのは「いかにまともに答えないか」ということが重視される傾向にありそうなので、後者の傍聴席からの意見は一考に値するかもしれません。


 阿部市長が就任して今日で50日目を迎えたのだとか。市長にとってはあっという間の50日でしょうね。国の政権交代にしろ・・・・・少しずつでも確実に変わっているところはあるのですが、「激変」にならないのは事実。じっくり見守っていく姿勢なくしてはならない・・・・・と肝に銘じながら、来週月曜日の質問内容を考えてみたいと思います。脈々と流れ、積み重ねられていた歴史を一瞬にした立ちきってしまったら、それこそ路頭に迷うだけ・・・・阿部市長の50日間の苦悩はなかなかまだまだ序章に過ぎず、それを苦悩云々と言っていては職務務まらないはずですし、弱音を吐く暇もないと思っているのですが、「何せ大変だ!」と私・・・・感じています。
 阿部市長の「製造者責任」・・・という表現が語られているのですが、私もその一人に間違いなくなるわけで。市長の意向をきちんと確認もしつつ、それでも今までの継続性を大事にする部分も必要でしょうし、議員としてはその継続性を念頭に置きながら、これからの方向性をともに見出していくような作業が求められるのかもしれません。「改革断行」と言っても、市長の独断で進めることはやっぱりできないのが事実。私たちも独裁者リーダーを誕生させたわけではありませんし。


 というわけで、全然縁もゆかりもないような市民の代表が市長席に座ったのが初めて。ですので、職員にとっても海のものとも山のものともわからない・・・というのがどこか本音のところにはあるような気がするのです。そのせいか、市長席にお座りになっている市長とその他部長さんとの間にもガラスの壁が見えるような気がしました。50日くらいでは人間関係をつくるにもまだまだ十分ではないはずですし・・・・まずはお互いを知るための「腹の探り合い」をしている最中なのでしょう。ぽっかりと市長席だけが部長席などから切り離されて浮いている気がしたのは私だけでしょうか?

 どうぞ傍聴にお越しください!

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2010年05月31日

テルテル坊主に願いを託す日々。

 とても肌寒い週末を経て、今朝は寒さ和らぎ安心しました。お天気についてはテルテル坊主に願かけしたくなるような日々です。永山駅での街頭宣伝活動からスタートするのが私の週明け。先週月曜日は実施を見送ったので、今朝は予定どおりに。民主党と書いたのぼり旗はどうも出しにくく・・・・。

 無事に朝駅活動を終えてからは定例の会派の打ち合わせ。一般質問の内容をお互いに調整し合いました。先日配布された市長の所信表明原稿案を見ながら、私たちの考えをどう市長に問うていくかを少々議論しました。私の質問内容は学校給食センターの調理業務委託と唐木田図書館の運営手法について。所信表明原稿案の中でも具体的に触れられていない事項ですが、午後から傍聴した教育委員会でも6月定例会での補正予算の計上を見送った項目として報告がありました。


 一応・・・というか、一応ではなく・・・・教育委員会は市長とは独立した機関とし存在しています。市長がそのことへの認識をどのように持っているのかを出発点にして、質問を組み立てていかねばと思っています。


 さて、午後から傍聴した教育委員会。学校給食センターの調理業務に関わる請願が提出されていたこともあり、通常よりも傍聴者が多数。教育委員同士の議論に注目が集まりました。相変わらず、論議を深める教育委員会になっているとは言い難い場面の連続に傍聴席からはため息に失笑も。学校給食センターのことに関しては既定路線に従って、調理業務の民間委託にストップがかかるような意見はなかったわけですが、私が聞いていても「そんな議論や発言内容では調理業務に懸念を抱く市民の意見に耳を傾けているとも言い難く、応えきれていない。しかも理解を得ようともしていない。」という状況に何と言っていいのやら。ちょっとひどすぎるなと思いました。
 そして何よりも、「時間になってしまったので。」と後の用事のことを気にされて、途中退席された委員がおられたのにはビックリ。「一名お帰りになり、抜けてしまったので、議決するのは次回に見送った方が賢明だと思いますので。やはり全員そろった場でないと。」という委員長の議事進行。


 その議事進行にとやかく言うわけではありませんが、状況を聞いてみれば・・・・途中退席は今日だけではないらしい・・・・。比較的よく傍聴されている市民の方に伺えば、「いつもいなくなるのよ!」という話で・・・・・。もしかすると、教育委員という仕事が思いのほかハードで、本業に差障りがあるなど職務全うすることができないのであれば、しかるべき身の処し方があるのではないかと思います。もちろん議会としては、市長からお願いされた人事であり同意したとの経過もあり、人選を進める際に確認を怠ったという指摘もいただくと感じます。しかし、市長が「人格高潔で誠実」と推薦する人物であり、わざわざそんなこと確認するまでもないこと。以前にも忙しすぎて、教育委員に就任したものの辞任されたという例もありますし、現状で難しいのであれば、市民のためにも何とか状況改善していけるように・・・・誰かが働きかけないと?!。。。。っていったい、どなたの役割?教育長かな?


 今日の教育委員会でもう一つギョッとしたこと。それは東西愛宕小学校の統廃合問題について。統廃合した場合、どちらの校舎で統合新校を存続させるのかという話題が出ました。いずれも地域、保護者を含んで決めきれないらしく、無理やり決めてしまうのはシコリを残すことにもなるので、慎重に対応したいと。


 慎重に対応するというのは否定しませんが、その議論の流れにおいては「第三の道」なんて意見が飛び出しました。


 「えっ、第三の道?」


 それってどういうことなんでしょう?現在の、東愛宕小校舎でもなく、西愛宕小校舎でもなく・・・新たな選択肢を模索するということ?!


 どういう発言の真意があるのか分からないのですが、少なくとも2名の教育委員からの発言があり、思わず聞き間違えたのかと耳を疑いました。

 第三の道=どこかに「新しい校舎をつくる」という風にしか聞こえなかったのですが・・・・・。教育長からは発言がなかったのですが、これが腹案?!要注意で推移を見守らねば、とんでもない結論が導き出されそうですね。財政困難云々と必死なる財政再建をしている中で出される議論として・・・・安易すぎないかと思ったものです。色々な観点から分析すれば、最も財政負担が軽くなる選択肢と言えるなら、その根拠を示してもらわないと。

 そんなこんなで最後には思わず目がぱちくりするような「第三の道」論が示されて、教育委員会は閉じました。明日は6月定例会の議案説明が行われます。3月定例会が骨格予算だったので、今回の6月の補正予算では新市長就任後に盛り込まれた「政策的経費」にどんな目玉が組み込まれているのかがちょっと楽しみ。

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2010年05月26日

注目と期待が集まる所信表明

 「市長が変わってどう?」


 たまにお会いした方から開口一番で尋ねられることの多い一言です。「そんなにすぐには本領発揮とはいかないですよね。」というのが私の答え。


 市長が目指していくまちづくりの方向性については先般のたま広報(5月20日付)の一面を飾る記事になっていたものの、それを見ても抽象的でよくわからないので、実は来週に迫った一般質問通告書の提出を前に、果たしてどうすべきか?と頭を悩ましているところです。市長が6月定例会の冒頭で発表する所信表明については‘案’として原稿が事前配布されることになっていますが、それが明後日。とりあえず、それを待ってみるかと思っていますが、どうやら学校給食センターの調理業務民間委託化及び唐木田図書館の民間委託化については前市長時代の流れを踏襲することにはならないようなので、私はそのことを中心に市長の意向を尋ねたいと考えています。


 市長が変われば政策が変わる。


 当たり前のことで何ら否定するものではありません。でも、前市長時代に職員が積み上げてきた仕事をちゃぶ台をひっくり返すごとくで全て否定することもできないはずです。市政運営のかじ取りは難しい。特に財源、税収そのものが縮小することを前提にしなければならない現状で、そう簡単にオリジナリティを発揮することは難しいといえます。新しい取り組みを始めるのであれば、何をやめるのかを明らかにすべきですし、政策・事業の優先順位をいかにつけていくのかが問われます。前市長の政策に対応してきた職員組織にも軌道修正を迫ることになるわけで、変革には軋轢がつきものとはいえ、職員全体がどのように市長交代に向き合っているのかも気になるところです。


 職員も忙しそうなので、声かけづらい感じ。


 と思わず気を使ってしまうのですが、本当はそんな遠慮はいらないのかのしれませんし、遠慮を持つべきではないのかも。ただ、市長の方針がもう少し具体的に見えてこないと、職員自身も右往左往しているような気もしていて、やっぱり明後日の所信表明案の配布を待ち望まれます。

 行政には継続性があるとはいえ、市長が交代すれば大きな政策の流れやまちづくりの目指す方向が変わることもあるわけで、将来にむけた多摩市のまちづくりのシナリオとも言える第5次総合計画の策定も本格化します。それについては計画のベースの考え方となる総合計画審議会の基本構想への答申書がありますが、これは踏襲していくのかしら?総合計画については幅広い市民参加方式を取り入れていきたいとのことですが、それはどんな市民参加の方策なんだろう?


 そう言えば、自治基本条例に対する市長の評価や課題に感じているところはどこなんだろう?


 今日は午前中に参院選対応で小川敏夫さんの政策宣伝カーが多摩市入りをしたのでちょっとだけ道案内など手伝いをし、午後からは「どうするかなあ。」と頭を悩ませながら、雑事をさまざま。たまったメールへの返信がこれまた大変で時間のかかる作業だったり。来年の統一選に向けた問合せもちらほらとあったりするんです。多摩市の方に限らず。


 明日は晴れやかになるのでしょうか?あまりに寒くて冷え込む夜。暑さに体が適応してきたのでそれほど気温が低くなくても冷たさを感じます。冬服をひっぱりだしてこないと風邪ひきそうです。

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2010年05月14日

臨時議会

 今日は臨時議会。市議補欠選挙や会派構成の変更などがあったのでいわゆる「席替え」が行われ、新市議2名の委員会が決まり、民主党TAMAが議会運営員会の正式メンバーとして正式に仲間入りすることが決定しました。

 それ以外には市長が専決処分をした市税関係の条例について3件の報告があり、その承認、それから2件の条例提案があり議決されました。これらは全て国の税制変更に伴うものなので、あまり議論になることはないなと考えていましたが、阿部市長にとっては初めての議会ということもあり、「質疑してみよう!」という意気込みがあったのでしょう・・・・・「市長は専決処分についてどのような見解をお持ちなのか?」という質疑がトップバッターで出されました。

 専決処分というのは議会を開催する暇がなくて、緊急を要する場合に市長が行使できる権能とも言えるのですが、見方を変えれば地方自治法では議会軽視で、市長に独壇場を与えているということにもなり、議会改革の議論でも「専決処分を最小限にする」ということが何度も議論されてきました。でも、いわゆる「日切れ法案」問題があり、国会でぎりぎり年度末に採決がされた場合など、すぐに市議会を開催して条例改正を連動させ、4月1日新年度から施行というのが難しいことが多いのです。そういう場合に行われるのが専決処分。行政は法改正に伴うものとして、形式的な変更だと主張し、専決処分の妥当性を主張するわけですが、時にはその変更が市民生活にも影響がある場合・・・市議会を飛び越して専決処分していいのか?!との指摘もあります。

 何と言うか、以前の市長に対しては共産党会派が質疑していた内容を・・・・今日の臨時議会では公明党会派の方がどうような視点で質疑をしているという・・・・その光景は・・・・わかりやすい表現で言えば「与野党逆転」風。


 今日の専決処分については前市長が行ったものなんですけど。新市長が事務的に引き継いだものを議会に提案しているだけというこれまた形式的なものだったわけですが、阿部市長も専決処分に対してはなるべく最小限にし、できる限り議会と議論をしていきたいとの姿勢をお持ちのことと考えます。


 さらには、今日の条例提案内容に関しては扶養控除廃止を見据えた変更事項もあったため、国の政策に対する市長の見解を尋ねる質疑があったのですが・・・・・これに対して阿部市長は国の政策を批判するわけではなく、「地方自治体としての多摩市の姿勢を明確に示したい。」市長として、地域からしっかりと発言していきたいという趣旨を堂々と答弁していたのが印象的でした。質疑者は「子ども手当に対する批判」を市長答弁で引き出したかったのかな?と思いましたが、とても大人な対応の答弁にほっと一安心?!


 阿部新市長は時には一緒に市民活動をしてきた仲間の一人でもあったので、市長席に座っている姿が何とも不思議。そしてまた答弁をしていて、こちらとは対置する側にいるということも何とも不思議。


 「今日のところはこのくらいにしておくけれど。」なんてつぶやきが議場から聞こえてきたわけですが、阿部市長との緊張感ある論議を期待できる議会になりそうでしょうか?・・・・傍聴席に尋ねてみないと。

 午後から青少年とインターネットに関する学習会に参加をして、藤川大祐さんの話を伺ってきました。学習会のテーマに沿ったお話もわかりやすい解説でしたが、専門である授業づくりの話も伺っていたいなあと思いました。

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2010年04月21日

プラス思考で進みたい!

 青空のもと、新市長が初登庁。昨日の見送りセレモニーにしみじみしている場合ではなく、あっという間に阿部新市長の出迎えを行い、阿部市政の船出を大いに歓迎するセレモニーに・・・・。新しい市長の就任にはやっぱり緊張感漂うというか、市役所がピッと姿勢正す感じがします。

 今日は市長の出迎えを行った後、会派での打ち合わせをしていたので、市長が職員に向けて挨拶を行った庁内放送もたまたま聞くことができました。


 就任にあたっては、責任の重さや期待の大きさに身震いがすると。


 そして行政経験も議会経験も皆無の市長というのは多摩市政始まって以来初めてのことなので、とにかく職員の皆さんに細かなところはご教授いただきたいということ、そして市長としては市役所全体の活性化にまずは取り組んでいきたいとのことで・・・・・全職員との対話をするということを表明しておられました。全職員というのは・・・・正職員以外のことも含むのだろうか?・・・・などと考えながら、庁内放送に耳を傾けていました。行政に全く精通していない市長を迎える経験というのは職員にとっても議会にとっても初めてのこととも言え、つまりは、この先どうなっていくのかはある意味で不安も少々入り混じりながらということになるでしょうね。


 阿部市長・・・「ぜひ、廊下などで見かけたら気軽に声をかけてください。」「メールでもなんでもいいので、提案その他なんでもご意見を寄せてください!」ということを強調して職員に呼び掛けしていたのが印象に残りました。共に議論して、汗をかいていきたい!そんな思いをこめた挨拶だったと受け止めました。


 加えて、声なき声にもしっかりと耳を傾ける姿勢を示していたこと。それから、難しい時代に2期8年間舵取りをしてこられた前市長の渡辺幸子さんへの敬意を込めた一言も忘れずに冒頭に述べられていたことも印象的でした。


 「市民主権のポジティブ多摩へ!」・・・・前向きに取り組んでいこう!プラス思考で進めていこう!

 そこに、議会は議員はどんな風に関わっていくのかが問われます。高度なる政治技量が求められるのが実際で、決断する勇気と覚悟をしっかりと持たなければいけないことだけはわかります。議会や議員との関係性も言ってみればゼロベースから構築されていくはず。やっぱり、市長と議会や議員との関係は、選挙で支援をしたとかしないとかそんな狭い範囲でものを考えるべきではなく、あくまでも「是々非々」であるべきなので。


 ところで、今日は会派その他の打ち合わせが長引いてしまったので合流できなかったのですが、「六本木ライブラリー」の視察に行く予定でした。今度、ぜひ行ってみたいと思います。「人とつながる出会いの場」でありたいという活動には図書館活性化のヒントがありそう。無料見学会などあるようですので、そちらに行くのもいいかなと思っています(ただ、夜間帯開催なのがちょっと辛い)。
 

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2010年04月15日

市長が変わり、議会も変わる?!

 議会運営委員会がありました。議会運営委員会は3名以上の交渉会派により構成されています。民主党TAMA会派は昨年の夏に2名になり、交渉会派でなくなったためにオブザーバーに降格(?)。そのかわりに、自民党会派が1名を増やし、2名体制で議会運営委員会メンバーを構成していました。

 でも、補欠選挙の結果を受けて、自民党会派の1名が辞任したそうです。改めて、民主党TAMAが議会運営委員会に復帰できることになりますが、その手続きの準備が進んでいるということですね。今日はまだオブザーバーのままでしたが、5月の臨時議会を経て正式メンバーとして議会運営委員会にも参加できることとなります(昇格?)。

 この間、議会内の構成でいえば、多摩市議会自由民主党→みどりの会・自由民主党(だったかな?)・・・ここから、「みどり改革クラブ」という風に分派し、新たに1名会派が設立されました。なので、今日はオブザーバーが1名増えていました。


 さて、議会基本条例の具体的規則その他を決めるための議会運営委員会の開催でしたが、結局は今日のところのは説明に終始してしまい、委員間での意見交換などは先送り。あとは6月の補正予算をにらんだ議会費の計上ということで「議会基本条例関連予算」として、広報宣伝費や議会報告会開催に関わる施設使用料など最低限のものを予算化すべく、市長に嘆願(?)しなければいけないという段取りです。


 「財政厳しくて、削減を感がなければいけないのに、議会費を増やすことを要求だけするのもなあ。」というため息も。

 「だったら、議会は増やす提案と同時に何を減らすのかも提案しないと説得力がないじゃない!」というご意見も。

 ざっと見積もっても100万円はいかないと思うわけですが、ギリギリとコスト削減を求めている議会(議員)自らが、縮減することを提案していかないと「議会、何やってんだ。」と言われ兼ねないというのはその通りですね。

 厳しい現実。乗り越えなければならない現実。

 それにしても市長が変わるタイミングに、議会基本条例が制定されて本格稼働していくという絶好のチャンスというかめぐりあわせ。市長も市長で問われるものの、議会も議会で、議員も議員としてそのあり方を問われます。

 「議会を評価する仕組み」


 議員を評価する仕組みと言えば、ある意味で4年に1度の選挙なのかもしれませんが、それとは別の観点で、議会の議会基本条例に対する取り組みを評価するのは一体誰?・・・もちろん市民であることはまちがいないのですが、議会の取り組み方に物申すご意見番というか、議会が耳を貸さざるを得ない存在というか、継続性が担保されていく「議会評価の仕組みをつくる」って大事なことかもしれませんね。
 議会基本条例を制定する過程で行った市民アンケートはもしかすると議会評価の仕組みの一手法かもしれませんが、それだけではやっぱり不十分。やはり何かしらの手法を取り入れることができたらと思います。合わせて、議長や副議長その他議会の役職についている人材に対する評価があってもいいかもしれません。評価もするし、評価もされる・・・という緊張感があって発展していく部分もきっとあると思うので。

 市長が変わり、議会も変われるのか?!・・・・・まだ、スタートラインに立つための準備中。

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2010年04月08日

市長選挙も終盤戦へ!

 市長選挙・市議会議員の補欠選挙ともに中日を過ぎて終盤戦に入ります。市内の雰囲気は一向に盛り上がっていないのが気にかかります。

 選挙というのは候補者よりも、周りの支えるスタッフの方が実は大変。候補者ももちろん大変ですし、緊張感もあるのは当然のこと。でも、大きな選挙になればなるほどスタッフの人数は多くなり、それをマネジメントしながら、選挙全体を統括していく人の苦労は並大抵のことではないのです。候補者は候補者に専念し、体調管理万全にすることくらい。支援するスタッフは早朝から深夜までの作業でこまごまと次から次へと仕事がわいてくるのが選挙戦。その都度その都度情勢分析をしながら、臨機応変に対処していくことが求められるので、現場判断と瞬時の決断力も必要になってきます。

 というわけで、議員というか今回の場合も・・・早朝から駅に、そしてまた翌日の計画を立てるために事務局スタッフの一員にもなっている私(って民主党TAMAは人手不足)・・・・家には全く立ち寄れていないのですね・・・・寝に帰ってくる疲れたお父さんのイメージです・・・・ですので、我が家には強力なスケット=私の母を頼りにしながら、私は朝から晩まで選挙にどっぷり浸かっています。選挙活動の時には、社会で子育てとはいうものの、安心して早朝から深夜までお任せできる社会的資源の乏しさを感じますね。やっぱり基本は「家族」です。

 でも、そんな私に・・・・というか、我が娘に気遣いをしてくれる事務局スタッフが「終盤戦前に今日くらいは早く帰ってあげて!」といつもよりも数時間早く帰宅させてくれたので、久しぶりに早い時間に帰宅をして寝る準備完了の5歳児に会いました。「ママ、もう、いつもちゃんと帰ってきてるの?どこで寝てるの?」と言われました。ちゃんと家に帰宅して寝ているのですが・・・・。


 そんなこんなで明日明後日で選挙戦もおしまいになります。つつましい生活、倹約生活をしなければならない市民の気持ち。駅などでお会いする方とお話をすると、生活が日々キュウキュウとしていること、年金生活のみじめさを感じること、仕事をしたいけれど働く場がないこと、子育てをしていて行き詰りそうになることなどなどお声をいただきます。「お役所仕事」の見直し。「今、やらなくてもいい仕事」を市民の視点で見極めていくことが必要で、その先頭に市長も市議会もたたねばなりません。批判も非難もきちんと受け止める覚悟で。


 民主党TAMAとしては議会主催の事業仕分けを提案しています。これはかねてからの私の主張。ぜひ、これを積極的に提案していくためにも仲間を増やしたいと考えています。何せ、議会運営に関わっていくためには3名以上の会派にならなければいけないので。


 そして何よりも多摩市の政治の風土を大きく変えていきたいです。そのチャンスがめぐってきたと考えています。賢明な判断をしてもらいたい!「出たい人よりも出したい人!」そんな人にリーダーシップを発揮してもらいたいですね。

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2010年03月30日

淡々として終わり。3月定例会が終了。

 長かった3月定例会も今日で終了。来年度予算も全会一致で可決。その他の市長提案事項も全て可決しました。もともと物議醸し出すような提案がなかったので、順当どおりの結果と言えばそれまでですが。

 明日くらいには市議会のホームページに採決結果が掲載されると思います。多摩市議会のホームページにもぜひアクセスを!


 ところで、私たち民主党TAMAとしては、さまざまな事情を背景に・・・陳情に対する判断について「採択」はできないけれど、「不採択」はしがたい・・・という事態に直面。現行では「採択」と「不採択」の中間に「趣旨採択」というのがあり、その選択はできる限りしない!!なんて方針を立ててみたのですが、やっぱり「趣旨採択」として決着せざるをえない場合があり、苦渋の選択で今回の定例会では「趣旨採択」をとらざるをえないものがありました。
 
 まずは、市営で葬祭場を建設することを求める陳情について。葬祭場に対する市民の要望は高いものの「公設」というのは考えにくい・・・・でも、葬祭場の必要性は認められるわけで陳情趣旨には賛同できるというもの。市内には現在11ほど民間の葬祭場があるとの話です。ちなみに自治会の集会所などで葬儀を行ったのは年間で10件以下しかなく、やはり時代のニーズを感ずるものです。リーズナブルであることは第一条件。葬祭場が不要とは言えずに「趣旨採択」。(これについては全議員とも趣旨採択)
 それから、もう一つは豊ヶ丘の杜緑地への公衆トイレ設置の要望。自治会が中心となっていることもあり、概ね設置する方向で話はついているようでしたが・・・・・。私たち以外の議員は全員採択。民主党TAMAは公衆トイレの衛生管理上の問題その他、メンテナンスなども含めて考えた時、実は公衆トイレに対する全体としての考え方などが整理されているようには思えなかったので、ここは慎重に判断。否定するものではないけれど、積極的な賛意を示しにくかったので「趣旨採択」。
 さらには・・・総合体育館について高齢者のグループが優先予約できるようにしてほしい+利用時間について午前・午後・夜間という区分をもう一段階細分化することを検討してもらいたいという趣旨の陳情。これについては高齢者グループへの優先予約制度を導入することは難しいけれど、後者の要請については検討の余地もあり、実際に担当所管も検討できることだとの話だったので、一部については採択できるものと判断し「趣旨採択」。


 そして・・・最後(ってまだある!)。学童クラブの時間延長を求める陳情について。これは現行の18時までをの延長保育を19時までにしてほしいという内容で、全学童クラブで取り組んでほしいという要請。「全学童クラブ」という点に注目をするとその必要性はニーズ調査も含めて判断しなければならず、正直「全部の学童」という必要性は薄い。でも、実際のニーズはあるわけで、19時までの延長する学童クラブがあってもいい。・・・・「全学童クラブ」ということで陳情には不採択を判断した議員(会派)と陳情を採択と判断した議員(会派)に分かれ、民主党TAMAだけが「趣旨採択」。
 現在、18時までの延長保育を希望する場合には学童クラブまで保護者が迎えに行かねばならない・・・・。迎えに行く→利便性が必要・・・・19時までの延長保育を希望する子どもたちの人数はそれほど多くないとの見込みもある・・・・例えば駅に近い場所で迎えに行きやすい立地にあるところだけを延長。そこに18時から19時までの間の延長を必要とする子どもたちだけを集めてみるとか?!工夫をすれば全学童クラブで延長保育をしない手だても考えられるし、そうすべきだとは思うけれど・・・・。


 以上が「趣旨採択」に関する話題。


 定例会で注目をされたのは唐木田図書館と学校給食の業務一部民間委託化に対する陳情の採決。結果的には唐木田図書館の民間委託化反対の陳情については「不採択」となり、学校給食の業務一部民間委託化反対の陳情については、直営の継続を希望することを前面に趣旨とした陳情は「不採択」で、民間委託化をやむなしとするならば、その前提条件をしっかりと整えてほしい(学校給食の質を低下させないように実効的な手段を立案して、先に示してほしい)という趣旨の陳情は「採択」となりました。この議決結果は民主党TAMAの判断と同じくしています。討論は別途掲載(議会報告)します。

 理想や理念を追求することは必要ですが、その一方で現実的な対応も講じていかねばなりません。その知恵や工夫が問われている・・・というよりか試されている気がします。あまりに現実的すぎると「夢がない」と言われそうです。
 既に「夢が語れない政治家ですね!」と言われこともありますが、そのことを話した友人に「夢に‘にんべん’=人を組み合わせたら『儚』」になるんだから!」と慰めてもらったことを思い出しました。

 本会議が終了。渡辺市長にとっても最後の議会でした。市長の任期は4月の20日なんだそうです。明日から市議会議員はそれぞれに市長選挙その他に向けて本格始動していくこととなるでしょう。混戦模様になりそうですから。

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2010年03月23日

だったら、民間委託に・・・・とはならない。

 子ども教育常任委員会がありました。今日は唐木田図書館、学校給食センターの民間委託問題について改めて議論のし直し。ずっと継続して審査を続けてきた陳情にもそろそろ結論を出していかねばという時期になっていました。

 結論からいえば、唐木田図書館の民間委託について反対する陳情については不採択(自民・公明・民主)。学校給食センターの民間委託に関しては全部で3団体からそれぞれ3つの陳情が提出されていて、2つについては不採択(自民・公明・民主)で1つについては採択(共産党・ゆい・民主)という結果になりました。

 意見交換の中で、図書館については「教育機関としての図書館の役割が理解できていない」という厳しいご指摘をいただいたのですが、「図書館のあるべき姿」をどこまで追求するのか×「市民の図書館に対するニーズ」にどこまで応えていくのか・・・・という問題の妥協点を見出していくことが必要です。
 時代環境の変化に対応できなければいけない・・・というのはその通りで、正直、財政的な観点抜きにして市民サービスの充実・向上を語ることはできません。「図書館の重み」を考えれば、安易に民間に任せることはできないという主張はその通りだと思います。でも、図書館に手厚くするのであれば、図書館以外のどこかにしわ寄せがいきます。どこかへのしわ寄せはさておき、理念を語るだけでは不十分。理念や理想を追求することは忘れず、行政が果たすべき役割と責任を放棄してしまっては本末転倒。でも、理念や理想を追求するための手法が必ずしも「行政」で!という時代でもないでしょう。


 ・・・・となると「民間でできるものは民間で」


 に対する批判が飛んできそうなのですが、民間に任せていくということはそれだけ行政に問われる責任がより大きくなるということ。それを認識した上で民間に委ねていくことを否定するべきではありません。「全く同じ内容のサービス」を民間は行政よりもコスト的には安価に行えるとしたら、なぜ行政はコスト高になっているのかを考えるべきですし、それが人件費であると認識するならば、よりコストパフォーマンスが問われること、市民の視線が厳しくなることを自覚した働き方をしてもらわねばなりません。それができなければ「職員不要」となるわけですから。ある意味で、民間委託を導入することを起爆剤にして、改めて職員を活性化させることにもつながるなら吉です。同じ図書館でも直営館と民間委託館があり、ある意味で市民も比較することもでき、職員は緊張感が持てるという効果が期待できます。(そんな効果期待しないでほしいという声もありますが。)


 というわけなので、職員が民間委託を考えるにあたり、内部で取り組んできた業務分析など膨大な資料をベースにすれば、図書館そのものに蓄積されてきたノウハウにも一定程度の信頼を置けるものと判断。唐木田図書館について3年間試行的に民間委託を導入していく方向にはGOサインを出せるというのが判断です。現時点では「指定管理者にはしない。」という言質をとれているのもポイント。なおかつ、図書館長は「窓口、カウンターサービスは図書館職員にとって不可欠な現場。」という見識をお持ち。これもまた非常に心強い言葉ですね。つまり、全部の図書館の窓口カウンターサービスについて民間委託を考えはいけないということになりますから。
 官民協働となるかどうかはわかりませんが、唐木田図書館での取り組みをきちんと評価していきたいものです。


*********ここまで前半*********かなり長いです*********

 かたや給食センター。こちらについても私は調理業務の民間委託化は避けて通れないと考えてきました。先般の一般質問でも、時代環境を考えたうえで民間委託化を認めざるを得ないとの認識を示してきました。ところが・・・・今日の質疑の中で明らかになったのは、言えない事情もあるやに推測はするものの、「給食センターのセンター長や所長は一体どんな監督責任を果たしているのか?」ということで非常に疑問になってしまいました。夏休み冬休み春休み・・・と休暇期間中の調理員の働きぶりに対する批判があるわけですが、はっきり言って、そういう働き方しか指示できていない監督者、上司の責任はどうなるの?ということです。職務怠慢だと批判され、休暇期間中には穴のあくほど鍋を磨いてばかりいるような調理員はいらないとの厳しい指摘・・・・その批判は調理員に向けられるものではなく、本当は監督責任者に向けられなければなりません。管理者の責任は大きいです。
 今日は休暇期間中の業務日誌が資料として提供されたので、その内容をつぶさに検証をしながら議論を進めたのですが、委員からは「この業務日誌の内容に虚偽があるとは思いたくないが、実際のことがちゃんと記録されているのだろうか。これには責任者もハンコをおしているけれど、本当にこんなものでいいのか。」という意見もあるほど。虚偽があるのかどうかは別としても、休み期間中に行っている作業について・・・・その必要性などを上司が十分に理解できていたのかを考えるとその説明がまずは不十分。もちろん教育長は「センター長は現場を十分に把握しています。」と答弁していたけれど、私はそうは思えなかったんです・・・・。


 傍聴者が今日の委員会について「実権は、現場にあって、センター長にはリーダーシップを発揮する場となっていないようです。」・・・・と率直な感想を述べておられましたが、本当にその通り。センター長はただの飾りだとは思いたくありませんが、センター長以下栄養士などいわゆる給食センターの管理に責任を持つチームが本来発揮すべき力を発揮できているのかどうか疑問に思わずにはいられません。


 なので、民間委託をするのであれば、その方向を否定はしませんが、「民間に任せるということは直営でやるよりもよっぽど行政には問われる責任が大きく重くなる」ということをもっと自覚してもらわねばなりません。その自覚が感じられなかったのが本当に残念。表現力不足とは思えなかったのです。まあ、自覚はあっても、そうさせない現場事情があるのかもしれませんが。


 私が賛意を示した陳情は、多摩市教育委員会として学校給食はどうあって欲しいのか、食教育へのビジョンをまずは示してもらいたいと主張し、給食の質を低下させないための実効的手段を立案して示すまでは学校給食センターの調理民間委託を控えてほしい・・・というもの。民間委託に必ずしも反対ではない・・・という意図をくみ取らせてもらいました。


 念仏のように繰り返し唱えている学校給食の姿「安全、安心、衛生的、おいしい給食」・・・・・それは当り前のこと。今はそれを超えて、子どもたちに伝えていかねばならない食文化の問題など、学校給食に求められる役割は大きく変わっているのです。


 完全米飯給食を主張する私に対しては「子どもたちはクリームシチューなども大好きなので、完全米飯にしてしまうと出せないメニューも出てきてしまう」というのが給食センターのご意見。でも、和食がどちらかと言えば苦手だと感じている子どもたちに「和食」の美味しさを伝えること、日本の伝統食を伝えていくこと、食べにくい和食メニューを食べやすくする工夫をしていく・・・ここが腕の見せどころでは?と私は思うのですが。クリームシチューをわざわざ学校給食で出さなくてもいいでしょう!と私は思います。子どもたちにとっての大好きメニューと言えば、カレーライスですから、クリームシチューは出せなくてもカレーライスは出せるから大丈夫!って思います。ただ空腹を満たす、栄養を充足させるという視点のみならず、「食育」の観点が付け加わった学校給食のあり方に教育委員会の見識が問われるというものです。


 お米を食べるということは日本の自給率を上げるということにもつながるのです。これも重要な観点。


 「調理員たちの実態を見るにつけ、高い給与に見合った働きぶりをしていない職場の改革に民間委託化を!


 という意見もわかるのですが、学校給食に対するビジョンが皆目感じられない中で「だったら、民間委託に・・・」と安易に進めることの危惧と不安を今日はものすごく感じさせられました。民間委託を進める前提条件が全く整っていない学校給食センターの現状・・・ここをどうクリアしていけばいいのか。「単なる調理業務」と言わないでもらいたいので。
 私が2つの陳情には反対、1つには賛成したことについて多少の驚きがあったかも。でも、「民間委託には慎重に」という考えに基づけば当然の結論です。もちろん、今の給食センターの調理業務の実態からはお世辞にも「よくやっている」とは言えないです。ですので民間委託化を視野に入れることは当然のことと思います。
 しかし、しかし、しかし・・・それ以上に問われる教育委員会の学校給食に対するビジョンがなさすぎる。


 今日は上記2つの問題に加え、協議会での説明も含め、重たい話題が目白押し。そんなこんなで終わったら19時過ぎていました。3連休中にまた風邪をひいて喉をやられました。随分なガラガラ声がひどすぎて。咳止めに助けられた一日でした。

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2010年03月17日

政治倫理条例は修正可決の方向で決着。

 今日は総務常任委員会でした。12月定例会から先送りされていた市長と副市長の政治倫理条例。職務の役割と権限の範囲を考え、踏まえたところで条例は市長と副市長を対象にしたと頑なにも主張(言い張っていた?!)していた行政側でしたが、委員会内で「教育長も対象にするべきだ!」という意見が出たら・・・・「みなさまの中で合意が取れるのであれば、そちらでも何ら問題はありません。」ということであの昨年末の態度に比べたら一転!!!軟化したというか、柔和なものに豹変したというべきなのか・・・・。

 これもまた、市長が退任するということもあってなのか、「頑なさ」がとれて角が丸くなったような気がしたのです。

 最終的には委員会内でも「みなさんで合意できるなら修正をして、教育長も対象にする。」ということでまとまりました。政治倫理条例は無事に修正可決しました。たぶん、最終日も全会一致で修正可決する方向だと思います。


 その他今日の委員会では特別職の報酬見直しについて条例が可決。質疑も意見討論もなく、あっさり。特別職報酬審議会の答申に従った内容です。ちなみに下記の通り。

           現在      改定後
 市長    月971,000円→月966,000円
 副市長   月848,000円→月844,000円
 教育長   月785,000円→月781,000円
 議長    月593,000円→月590,000円
 副議長   月541,000円→月538,000円
 委員長   月511,000円→月508,000円
 議員    月506,000円→月503,000円


 市長、副市長と教育長は月額にして4千円の減額で議会サイドは議長から議員まで月額3千円の減額と言うことになります。それから、期末手当いわゆるボーナスについても年間4.40カ月を4.05カ月に見直しをするとの内容です。


 ところで今日は土地開発公社の評議会が開催されました。私は実は議会選出の評議会委員なんです(評議会は議員で構成されています。メンバーは加藤さん、萩原さん、菊池さん、遠藤さん、岩永)。今日の議題は補正予算と来年度の予算が内容。今年度は土地開発公社は休眠状態で動きはなかったので、とりあえず何かの時に土地を取得できるように「5億円」の事業費を計上を減額するという補正予算→もちろん可決。そして来年度についても今年度と同様の考えで、何かの時のための事業費5億円を計上しておくというものでした→あっさり可決。


 土地取得については何となく取得したい予定用地はありそうですが、具体的にどう動くのかについて言えば、新市長の新たなる体制で判断されていきそうです。

 そういえば、多摩市議会基本条例公布されています。ようやく議会ホームページに全文掲載されました!

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2010年03月16日

来年度予算は全会一致で可決!

 最終日・・・発言時間1人30分の残りも少なくなってきていて、質疑したくてもできない・・・する持ち時間がないとのつぶやきも聞こえてくる5日目です。

 結果的には・・・・当初予算一般会計も特別会計も全員賛成で可決。一般会計については共産党が当初予算で賛成したのを初めて見た!・・・というちょっとした驚きがありました。今回は「骨格予算」ということで、政策経費はすべて除いての予算編成だとの説明を考慮してのことかもしれませんが、いずれにせよ・・・・市長退任の花道を飾った全会一致と言えるでしょう。この結果について「ご祝儀だ!」という声もありました。


 私は賛否の判断を最後の最後まで迷いましたが、「否決するほどのものではない」ということで賛成しました。「よっぽどひどい内容」とは判断しきれなかったのが理由です。ただし、個別の事業に着目した場合には色々と言いたいこともあります。今後、予算執行されていく段階での改善と工夫を求めていかねばならない点も少なくありません。予算の内容については「総論賛成各論反対」・・・・・おそらく議員全員とも「総体として」という部分で判断をしているはずで、そこがなかなか市民には見えにくくわかりにくいところかもしれません。予算委員会では各方面から事業執行に対する様々な指摘があることは事実です。ただ、その指摘全てが活かされるわけではないのもまた事実ですが。


 市長は全会一致での可決という予算特別委員会での結果に「ほっ」とした表情でした。

 ところで、今後10年の多摩市の教育ビジョンである「教育振興プラン」にESDというものが盛り込まれています。全小中学校で本格的に取り組んでいくそうです。これって一体何ぞや?ということで、先般の一般質問でも話題になっていたのですが、ESDに取り組むというのはかなりの覚悟がいること。しかも全小中学校ということなので、相当に教育委員会がリーダーシップを発揮せねばならないと考えています。ちなみにESDというのは「持続発展教育」というものなのですが、教育委員会としてはユネスコスクールに全小中学校が登録できるようにしていきたいのだとか。ユネスコスクールに登録するためには申請書を書かねばならないのですが、英語で書類を準備しなければならないみたいです。一応教育委員会は英語での書類申請のことについては対応できるというような口ぶりでしたが。
 いずれにせよ、また新たなる概念を各小中学校に投げていくわけなので、現場のプレッシャーにならなければと危惧してしまいます。今年度はESDの研修を行い、その限りでは「そんなに難しいことではない」という感想を得られたとの話でしたが、その研修の成果報告については現在とりまとめているとの話だったので、完成次第、報告を受けたいと思っています。

 明日からは常任委員会の審査がスタート。子ども教育常任委員会は来週です。

 今日の質疑では教科書選定の在り方が話題になりました。「民主的な手法で教科書を選んでほしい!」と要望が出されたのを聞いていると、教科書選定は実は民主的ではない手法で選ばれているのかしら?なんて思いがしてきたのですが・・・・。ここはちょっと自分としても注視しておかねばと思います。

 何はともあれ一般会計に特別会計ともに全会一致という結果・・・市長が退任するということで「議論の相手先」がいなくなること前提の審議の賜物なのでしょうか。新市長誕生後の6月議会こそが注目されるべき場であると言えばその通りなんですが・・・・。

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2010年03月15日

予算特別委員会4日目

 予算審議も4日目に入り、終わりが見えてきました。明日で予算特別委員会は終了します。各議員が思い思いに質疑をするとはいえ、それでも全体を網羅した審議が十分にできているとは言い難い手法が脈々と伝統なのか慣習により・・・引き継がれています。議会改革というのあれば、個人プレーで半ば自己満足的に完結する一般質問よりも予算委員会などを重視するようにすべきです。予算委員会も行政に対する質疑ではなく、議員同士で議論すべき点がたくさんあります。

 今日は衛生費から質疑が始まりました。私は省エネサポートデスクとごみ分別について転入者に説明をするサポートデスクのことに関連して発言。何しろ「環境の世紀」とも言われる中で環境部を廃止したことは多摩市の環境施策の後退だと受け止めている私にとっては「環境施策」をどうやって進めようとしているのかは大いに注目をしているところ。組織改正によって、当時のごみ関連は‘市民協働による減量推進’を強化するとの理由からくらしと文化部、その他環境部門関連は都市環境部に再編されたことは環境施策解体で時代に逆行!との思いは今もまだ継続中です。環境部をなくしたかわりに環境推進本部なるものを設置して、全庁的に環境施策に取り組むと言っても、やっぱり縦割り行政の弊害がチラチラ見え隠れするというよりは露呈しているとしか言いようがない感じ。行政の理屈によって、縦割り市民活動化が進み、「環境」という柱でつながっていた市民活動も屋台骨が崩された感が否めません。

 ということで、省エネサポートデスクの活動(どうせ3年間で終わることになっているが)とごみ分別についての転入者説明デスクの活動とを何とかもう少し連動連携させるなどして欲しいと要請しました。処分場がなくなる危機が迫っていることもごみ減量に邁進せねばならない理由の一つですが、やっぱり地球環境を守っていく、CO2を削減して青い地球を守りたい!との視点こそが必要。

 まずは、多摩市も環境自治体会議に参加してもらいたい!

 それにしても、縦割り行政の弊害について、市民の方から「事業のダブりや、各部の事業の連携にも支障がでやすく、費用対効果も一段と劣る結果に陥りやすくなると思います。」との指摘をいただいているのですが、本当にその通り。私が今日の質疑でもう一つ問題提起をしておいた、ビジネススクエア多摩多摩NPOセンターのことしかり。これは昨年の決算委員会でも指摘をしたのですが、双方ともに第2ステージを目指すとして書き上げたそれぞれの報告書の内容は似たり寄ったり。「類似性のある施設」としながらも、それぞれ違った成り立ちと目的があるのだ・・・というのがこれまでの主張。でも、本当にそのままでいいのか?って話です。
 お金を出す理屈と理由をむりくりこねて、ひねり出しているきらいはありませんか?と尋ね返したいんだよなあ。


 それぞれの成り立ちの違いは理解するにしても、ここでどうやって次のステップに進むことが望ましいのかはもっともっと議論すべき。私の質疑に対応してくれた課長さんときたらあまりに正直に・・・・「NPOセンターさんとの連携は不十分です。」と趣旨で答弁。・・・・・ということで、「だったら、ちゃんと連携するようにお願い!」と言うしかありません。もちろん・・・それに対する答弁は「はい、頑張ります!」ってことなので、まずは、今までになかった連携体制の構築、その先の施策展開に大いに期待するしかありません。


 また、教育費のところでは、学校図書館と市立図書館の連携を一層推進してもらいたいと要望をしておきました。


 とかく行政は「連携」「連携」「連携」「連携」・・・・と「連携します!」という言葉が大好きで、議会答弁でも「連携」という言葉を連発させることも多いんですが・・・・・連携が大の苦手。なぜ連携が苦手なのか?って理由を分析しているのかしら?(今度、機会があったらどこかで聞いてみようかな。)

 
 明日は今日に引き続き教育費中心に質疑が行われ、その後に採決。そして、特別会計の審議に入り、おそらくほとんど質疑なく採決だけで終了するはずです。賛成するか反対するか・・・まだその態度は決めかねてます。

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2010年03月12日

予算特別委員会3日目

 今日は民生費、福祉系事業の予算てんこ盛りで高齢者、障害者、子ども、生活保護関連のことから、衛生費に入り、こちらも健康、食育の福祉系事業と公害対策、環境(公園など‘みどり’系除く)、ごみ関連予算のことへと質疑が相次ぎました。


 民生費で議員同士の火花散ったのが学童クラブ問題。学童クラブは民間委託化に向けた動きがあるために、「直営ありき論」での主張が展開されたため、・・・黙っていられないとばかりに「民間委託推進論」(というわけではないと思うけれど)の主張も披露され・・・・答弁する行政側はまさに板挟み状態に。とにかく民間委託の推進が単なるコスト削減で「安かろう、悪かろう」につながると断定されても困るわけで、かと言って、民間委託の推進には不安も背中合わせという部分も決して否定できないとも思うからです。
 まずは必要な学童クラブという市民へのサービスを継続させること。言ってみれば、安定的に将来にわたってサービス維持することが必要で、さらにはそのサービス水準についても拡充が求められるところ(待機児を出さない、預かり時間の延長等)。そこにどうやって対応していくのかを考えることが必要です。

 その手法として直営方式が望ましいのか、それとも民間委託方式でも対応できるのか・・・・何でもかんでも「民間でできるものは民間で」というのはどうかと思いますが、多摩市の場合、学童クラブの民間委託についても一定のガイドラインを設け、「委託先の事業者について「市内の保育園・幼稚園を運営し、乳幼児の保育・育成の高い専門性を持っている社会福祉法人・学校法人」に制限をしているところは注目(この件についてはちょっと詳しく書いたのはこちらのニュース)。このガイドラインをどこまで守ることができるのか、そして民間委託先の事業者と行政の信頼関係もきちんと構築しておくことも必要だと思います。民間事業者と行政とがともに「地域で健やかに子どもたちを育む環境」を力を合わせて整えていく・・・そのパートナーシップこそが重要になるでしょう。その関係性をどうやって育み、継続させ、発展させていくのかが鍵だと思います。


 「直営ありき」


 この発想では現状を打開することができず、硬直思考になってしまうので、最終的な結論は「直営」となるにしても、やっぱり柔軟な思考を持っていたいものです。


 ところで・・・衛生費で話題になった省エネサポートデスク。何だか、平机を出して、2人の人が座っているだけで、一体何をやっているのかが見た目にわからない・・・という状態は問題だとの指摘が・・・・。
 

 「確かに。」


 座っている人はいるんだけれど、何のために座っているんだかわからない状態という話を・・・・私も噂?で聞いていたので。

 さらに、今日の指摘には議場から失笑。なぜなら、寒い場所(市役所の1階ロビーなどは風通りがよく足元が冷え冷えする)にデスクが設置してあるのに、「省エネ」ということでストーブも与えられていなかったと。せっかく省エネサポートデスクに関わろうとする市民の意欲が萎えるような所管の対応ぶりだったと。確かに「省エネ」ということで我慢我慢の我慢の子を強要したくなる気持ちもわかりますが、市役所1階ロビーは辛いものがあり、やはり臨機応変、場合によっての対応で何とかするべきですよね・・・。


 その他、環境教育については相変わらず都市環境部と教育委員会の連携体制があるようでないこと・・・というよりは環境が重要と言いながらも、はっきりいって環境に対する取組みに意欲が感じられないことなど指摘されていました。


 「環境の世紀」


 と言っていながらも、「環境部」を廃止し、ごみ関連は‘市民協働’との関係性が深いとのことで「くらしと文化部」に移し、その他環境部に所属をしていたみどり、水、大気などなどその他の分野については「都市環境部」に位置づけるという組織変更そのものがやっぱりナンセンスとしか言いようがありません。


 その問題認識で、月曜日の衛生費では再びごみ関連+省エネ関連のことを質疑しておきたいと考えています。ちなみに今日は33回目の誕生日でした。

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2010年03月11日

予算特別委員会2日目

 今日は総務費の質疑から。総務費の範囲は幅広く、何でもかんでも・・・・という感じなので職員研修のことから、契約手法のこと、庁用車のことから、FM多摩のことを含む広報活動費のこと、ミニバスのことから、コミュニティセンターのことに男女平等施策のことに、NPO支援のこと・・・他にも種々雑多・・・・とにかく色んなものがてんこ盛りです。

 各議員がそれぞれに質疑をしますが、市内の広報掲示板の質疑についてはかなり盛り上がっていました・・・・・。市内広報掲示板は全部で30か所あるそうです。市民に情報を伝えるための重要なツールの一つ・・・・との話はわかるのですが、どのくらいの注目度なのでしょうか?市議会開催の宣伝をすべく広報掲示板を活用することとなり、それを機に・・・・宣伝ポスターがどのくらい目立つだろう?と掲示板の確認に出かけたことはありますが、そのタイミングでいえば、私のようにシゲシゲと広報掲示板を見ている人なんていなかった・・・・という感じです。駅前に設置してある掲示板も・・・・とにかくゆっくりと目をやる人がどのくらいいるのかを測定し、明らかにすることは一日中その場所にいて様子チェックしてみるしかありませんが、多くの場合は素通り・・・・とかく忙しい市民、足早に掲示板の前を風切って歩く人の方が多いように思うのは気のせいでしょうか?
 掲示板としては役目を果たしているから・・・とはいえ、老朽化している掲示板は何となく貧相で、そしてまた金属が腐食していたりするとむしろ危ないというのはその通り。市でも撤去などをしているそうですが、今日の質疑では撤去したところには新たな掲示板を設置すべきとの要望でした。安価なものだと10万円から購入できるとの話でした。
 
 それと合わせて、広報担当職員の働き方も問題になっていて、広報担当の職員はデスクワークでなくちゃんと街に出かけていく必要がある、かつては市内の見学ツアーなどのこともやっていたことがあるとの事例を紹介がありました。「市内のこともわからずに広報しているのか!」とお怒りモードの質疑で、さらに掲示板への広報物掲示(市民が持ちこんだポスターなどを30か所に貼る)くらい職員でやりなさい!との勢いでした。コスト計算によれば1か所あたり1回につき850円というのが掲示作業代になっていて、シルバー人材センターさんへの委託業務になっているようです。


 もともと質疑する発端になっているのは、市民が掲示板に貼ってほしいと持ちこんだ宣伝ポスターが貼られることなく葬り去られたようなことがあったらしく、陳情をお受けになったみたいでした。掲示板スペースの問題もあり、場合によって全部貼りきれないということもあるようなので、そこは市民の方に事情説明をすることも含め、何らかの一工夫が必要だったと思います。掲示板スペースをもっと広くしたらいいという提案もありましたが、私がよく使う道路沿いの掲示板などは、今でも天候によっては掲示されているポスターが破れてしまっていたり、水にぬれてヨレヨレになってしまったり・・・ということもあり、せっかくのポスターが台無しになっている場合もあるので、そっちの改善もしつつ掲示板スペースの拡大を考える必要があるだろうと思います。屋外でモロに風雨にさらされる掲示板・・・・見た目も結構大事ですから。

 私が今日取り上げたのはNPOセンターのこと。これまで紆余曲折たどりながら現在にいたっているNPOセンターを再構築、再起動させるべく活動が始まっている・・・・そこは理解するのですが、行政としてNPOセンターに期待するものは何か、何のために支援をするのかを明確にしていくことは必要です。担当課は「市民が必要とする市民自身が内容を創っていくNPOセンター」という姿勢を貫いていて、行政が介入せずに、市民の自主性に任せていこうと尊重し続けています。職員にとっては、従来の官僚的なスタイルを大きく変更余儀なくされ、行きつ戻りつする市民の議論を見守り、市民と向き合うことが求められるのだろうと思います。正直、相当なる忍耐力なくしては務まらないだろうと想像しているのですが、そのことを重々承知しつつも、一方では「あそこは何をやっているのか。」・・・・との批判も存在するので、そこに説明も果たしていかねばなりません。
 行政が着手し、取り組んでいる事業の必要性は時代環境とともに常に見直しをしていかねばなりません。でも始めてしまったものを見直すのはもちろんのこと、やめるのはもっての外!というくらいに難しい・・・・・。でも、やっぱり立ち止まって検証してみれば、やめていいものもあるはずなんですが・・・・。


 明日からは福祉関係の予算・・・民生費に。

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2010年03月10日

予算特別委員会始まりました!

 今日から予算特別委員会です。委員長は共産党の橋本さん。副委員長は生活者ネットの向井さん。委員長と副委員長の人事はその都度の混乱?を回避できるようにと予め・・・・会派ごとの割り当てで決まっています。なので、今年は委員長が共産党で副委員長は生活者ネット・無所属の会で担当することは粛々と・・・ルールというか内々の約束にて決定しました。何だか他の議会の話を聞くと、誰が委員長をやるのかで時間を消費し、精神消耗するようなところもあるようですね。多摩市議会の場合はそういう労力を使わなくていいので助かります。


 今日は来年度予算全体的なことの総括、それから歳入に関する質疑からスタート。だいたい大会派から順番に指名されていくのでトップバッターは共産党で石渡さん。市税滞納者(法人含む)が増加しているところから入り、市民生活の厳しさについて言及、憲法25条に保障されている生存権の重要性を最後に訴えた主義主張・・・・「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」・・・・奥が深い条文についてドイツワイマール憲法のことをひいておられました。私はお気に入りにも登録してありますが、こちらを読み直し・・・・改めて「生存権」への理解を深めなおさねばと思いました。
 次は自民党から藤原マサノリさん。続いて公明党は安藤さん。藤原さんは「内容はともあれ、議会基本条例を会派の壁を越えて制定したことの意義は大きい。」と述べられていましたし、安藤さんは「議会基本条例を制定して、ますます議決責任が重くなった。」ということを発言されていて・・・・そしてまた、「議会基本条例制定」ということを受け止め、かなり意識した行政側の答弁は、各議員からの陳情型、要望型、追求型質疑に対し、「(追求・要望・要求するだけではなく)議員のみなさまどうしでまずは論議を深め、論点を明らかにし、ぜひとも問題解決の道筋を示すことをお願いしたい!」という趣旨を醸し出した、やんわり反問・反論モードにもスイッチが入り・・・・議会基本条例の効果効用てき面とは言えないまでも、いい感じに機能していけるかも・・・・とのほのかな期待感。


 答弁する行政側に比して、一枚岩でない議会がいかに無力であるのかを痛感させられるようなやりとりが続いている印象も否めないわけですが、何しろ、自分たちで創り上げた議会基本条例を実践できるかどうか試される側に立たされた議員がハッとさせられるだけでも今までとは大きく異なるはず。


 私は安藤さんが臨時財政対策債7億円を5年ぶりに発行することについて「借金を決断する議会の責任も重い」と言っていたけれど、そういうことも含めて、予算の審議がどれほど重要なのかをもっと私たち議員は認識すべきで、その認識に立つとしたら、もっと予算審議に時間をかけるべく議会運営の在り方そのものの抜本的改革必要だろうなあと思うのでした。何せ、予算審議に議員一人当たり持ち時間が30分。効率的な質疑をすれば全然足りるという主張はいまや通用しないのではないかな?と思います。やっぱり、きちんと質疑し、そして議員同士での議論も深めていくとすれば、5日間は絶対に十分とは言えないでしょう。でも、この意見に賛同してくださる方は少数派なんですよね・・・現状では。やっぱり議員は個人の発言であり、議員の醍醐味大舞台とも言われる一般質問を重視する傾向が強いので。

 というわけで、予算特別委員会がスタートしましたが、税収は落ち込む一方で、それを追求したとしても行政からの回答は押し問答状態。「先行き不透明」「将来なかなか予測しがたい」・・・・・そんな行政の答弁を追求したところでいかんともしがたくあ。結局、明るい兆しと話題を議会側からも提供できない・・・・という中では議論の方向は「何を削減するのか」「どうやって無駄を省くのか」・・・・とならざるを得なかったりもするわけです。そして、それこそ・・・・つまりは「何をやめるのか。中止するのか。廃止するのか。」という議論をしなければならないわけで、このことを行政に問い質す前に、やっぱり問われるのが議会側。議会自らが行政の事業仕分けにでも乗り出す必要があり、まずは議員同士で会派の利害云々超えて本当に市民のための議論をしかねばどうにもこうにも行政を追求したところで回答は出ず。なぜなら、行政が行っているすべての事業は「必要とされている」というのが前提ですし、必要性があってはじめてしまった以上は勝手にやめるわけにもいかない・・やめることが難しくなってしまう(色んなしがらみとか)というのが事実。


 議員もそれぞれ個人のしがらみなどがあるとしたら、それは行政であっても同じこと。できれば、穏便に波風立てずにいきたい・・・わざわざ市民との対立構造はつくりたくないという意識が働くでしょうから。

 「私の主張こそが市民のため!」「われこそが市民代表!」


 と主張する、主張したい気持ちをちょっぴり押さえ・・・・それを声高に主張した途端に議論終了してしまうことを自覚した議員たちの問題解決能力が問われるというものです。


 でも、そうは言っても、行政側の工夫だってまだまだできる余地はあるし、ビジョンもなく、明確な考えが持てずにいるのに半ば惰性で続行中の事業も全くないとは言えません。なので、明日以降に質疑が本格化する歳出において、各議員がそれぞれの視点でどんな質疑をするのかが注目されます。 


 ところで、やっぱり議員には「貫禄」というものがあるのですね。委員長である橋本さん、やっぱり貫禄備わった議員さんのお一人だなあとしみじみと感じたのです。貫禄というのは経験の深みなくしては生まれてこないものだと思うのですが、橋本さんの質疑を聞けない予算特別委員会が物足りない!・・・と思わせているところが彼女の存在価値と意義を物語るように、やっぱりすごい貫禄備わっている先輩議員だなあと思ったのでした。見習いたい先輩ですね。
 
 

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2010年03月08日

3月定例会 補正予算は可決 多摩市議会基本条例も全会一致で可決!

 金曜日から週末にかけて、寒暖についていけなかったようで体調不良に。でも昨日の午後から復活しています。

 金曜日は一般会計の補正予算が共産党会派は反対であとは賛成で可決。今日は引き続き、特別会計の補正予算は反対者はなく可決。予定通りに議事が進みました。


 今日は人事案件のことについてのみ、民主党TAMAとしての判断を報告します。議決結果としては本日議題に上った総合オンブズマンの委嘱に関する人事案件(2名を選任する)は同意され、教育委員の人事案件についても同意となりました。しかし、私たち民主党TAMAはいずれの判断も不同意としました。

 総合オンブズマンについては、もともと12月定例会で提案された福祉オンブズマンの総合オンブズマン化に反対をしています。総合オンブズマンの窓口を設置するにあたって十分な体制が保障されているのかについて来年度予算案を見てもいまいち不安、さらには人選についても総合化というのであれば、それにふさわしい人選がされていく必要がありますが、「福祉」のみでない専門性確保の視点が不十分ではないかと思ったので同意することに慎重姿勢を示しました。

 教育委員については、公募市民の任期切れを目前に控えての人選。今回も公募したということです。ちなみに公募は3回目とのこと。確かに欠員を出さずに、教育委員会が運営されていくことも必要かもしれませんが、市長の人事裁量が大きく活かされると言える教育委員の人事・人選につき、退任を決意した市長がこの段階で行うことへの躊躇いはないものか・・・。公募市民で今回提案のあった方に対する評価云々ではなく、市長が責任を持って提案する教育委員人事案件・・・・その責任をいかに全うすることができるかを考えれば・・・・という政治判断もできたのではないかと思うのでした。
 仮に1月に公募をかけたとしても、最終決定に当たっては、市長選挙後に行うことにしても遅くはない気がしてしまって・・・・。新市長のもとで教育委員会の人選が進んでいく方が望ましいのではないかと思ったのです。

 市長が交代すると、副市長や教育長・・・いわゆる「お役」についている方々も一緒にお辞めになる場合が多いわけですから。経営陣が変わるということですね。


 なので、そういう視点から考えても、教育委員の人選に対する市長の政治的な判断は問われるような気がします。教育委員に欠員を出してはいけないという法律がないことを考えても、3月31日が任期切れ、そのあと新市長の決定と引き継ぎ、そして新たなる人選を提案・・・という流れに必要期間・・・約2カ月と見たとして、その間に欠員があって困るどうしてもどうしてもの理由はどこにあるのだろうか?

 会派で議論して・・・と言っても、2人しかいないので議論にもなりませんが、色々と斟酌して勘案した結果、こちらも同意するには慎重姿勢を示すこととなりました。

 さて、もうひとつ。


 ようやく多摩市議会基本条例が可決しました。最終最後までどうなるのかわからなかったのですが、無事に全会一致で可決することができました。共産党、自民党系会派、公明党、民主党会派が討論をしました。それこそ賛成討論としてはあまり類を見ない大演説もあり、議会を変えていこう、議員の在り方も変えていきたいという並々ならぬ決意や思いをたっぷりと聴かせていただきました。今後、ここからどうやって私たち自身が変わっていくのかが問われるはずです。議決責任をする重み、さらには市長に対し‘議会として’政策提案するということの意味とそれに向けた取り組み・・・・たやすいことではありません。

 共産党の橋本さんが討論の中で「議会基本条例の制定は喜びもある一方で不安も入り混じっているというのが正直な気持ち。これを実践していくのが本当に問われていて、大変なこと。」ということを述べられていましたが、それには誰もが共感したのではないかと思います。


 そんな私は・・現在、議会基本条例を実践するために必要な行動のルール・・・・要綱などなどを作成中です。条例はできても要綱がないと実践編に移っていけないので。とりあえず議会基本条例制定をめざす議会改革特別委員会の任期は今月末。今月が終わったら、ゆっくりと頭を休めたいけれど・・・・。

 今月が終わることよりか、明後日から始まる予算議会のことで脳みそフル回転させないと・・・・いけないか。明日一日は準備という名目での休会日。ピアノの調律屋さんの訪問があることを思い出し、そうそう・・・・アップライトピアノの中に・・・・随分前に爪切りを落としたことも思い出しました。救出してもらわないと。

 そんなこんなで真冬に逆戻りした今朝の永山駅は指先が凍ってしまいそうに寒かったです。来月の市長選挙市議会議員の補欠選挙に向けた活動が本格化しました。

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2010年03月04日

3月定例会 一般質問5日目

 今回は一番最後に発言順が回ってくるということで・・・・思いもかけなかったけれど、よくよく考えたら渡辺市長にとっては一番最後の一般質問答弁相手になってしまった私。今回の質問は図書館と学校給食センターの民間委託化に関することで、内容的には教育委員会が担当・・・・市長の出番はない?!

 でも、実は渡辺市長は「学校給食についてはセンター方式ではなくて、自校方式という可能性も探る。」ということで多摩第一小学校の校舎建替えの際には話題にされた経緯もあり。市長が探っていた可能性は当然ながら様々調整協議の中で葬り去られたというか、断念せざるを得なかった過去の経過。市長はそのことを今、どのように振り返っているのかを尋ねれば答弁もらえる!・・・・それが今日の質問の一番の大きな目標でした。


 市長からは「今の学校給食センターもいずれは更新しなければいけない時期がやってくる。その時を見据えた議論をしてもらいたい!」という示唆をもらえました。

 私は今日は「やっぱり、給食は自校方式!」という主張をしたのですが、それはかなり非現実的。ここ数年で給食センターを統合し、施設改修や設備機器更新など、20年くらいはこの方式で行くことの計算で約13億円を投じてきたこと。仮にも自校方式を目指すとしたら、現段階での試算で必要な経費は約43億円!!


 今の多摩市の財政力でそこをやりきるだけの体力は・・・・残念ながら「ナイ!」。自然と増えていく高齢者対応をすることを考えてみても、ますます厳しくなることは目に見えていて、理想論を振りかざしていても・・・・・ね・・・・・ということになるのでしょう。


 市長もそのことを思えば、ご自身の「自校方式で!」という主張もあきらめざるを得なかったのでしょうね。とはいえ、食器変更をしたのは渡辺市長。もしかすると渡辺市長でなければ食器も変更せずに相変わらずメラミン食器とランチ盆だった可能性もあり・・・・その意味では市長の考え方って行政の取り組みに大きく反映されるのだと思います。


 その市長からは「20年後もしかするとそれよりももう少し早まるかもしれないが・・・、来るべき高齢社会、高齢者給食ということも視野に入れて、地域の学校が給食調理をやっていくイメージを持つこともできる。」という話をもらうことができたのは勇気づけられます。


 私の中では「いつかの自校式!」を!と目標を定め、今は学校給食センター方式を認めつつ、子どもたちにとってできるだけいい「食」を作っていきたいと思ったのでした。市長によれば、かつて多摩市の学校給食センターは文部科学大臣からの表彰を受けたこともあると。それは「学校給食センターだけれど、できる限り自校方式に近い内容の学校給食をつくる」と目標を立てて取り組んできたことが評価されたのだそうです。・・・・知らなかった事実。自校方式に劣らない内容に近づける努力をしてきた・・・考えよう受け取りようによっては「やっぱり、センターって駄目・・・ということを自ら認めているようなもの」と言えるのかもしれませんが、そこは多摩市というまちの歴史、その当時考えられる中ではベストではないかもしれないけれど、「より良い」という策でやってきたのだろうと考えたいと思います。

 今、問題になっているのは学校給食調理業務の民間委託化ということ。本当はそもそも学校給食はどうあるべきなのか?という議論がもっとなされ、そのあとから「では、そのサービスを提供するための手法は?」と考えるべき。にも関わらず、「そもそも」の根幹部分の議論が弱すぎる。教育委員会には「学校給食をどう考えているのか?」というビジョンをしっかりと持ってもらいたい。「安全・安心・おいしい」なんていうのは目標でも何でもなく当たり前のことなので・・・・。「食育」にも取り組まねば行かない時代。今、私たちは学校給食で子どもたちに何を伝えていくべきなのでしょうか?私が共感をし、参考にしたのは新潟県三条市の考え方

 というわけで、学校給食の話題中心に質問を終え、図書館のことまで十分に時間が取れなかったのですが、何しろ「直営はOK!民間委託はNO!」というステレオタイプな議論では今の時代は前に進んでいけないというのが私の考え方。今、何を選択すべきなのか。そこに不安があるとしたら、それはどういう仕組みを作れば乗り越えることができるのか・・・・そこに知恵を絞りたいものです。

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2010年03月03日

3月定例会 一般質問4日目

 明日の一番最後に発言順が回ってくるので、質問の構成を考えながら・・・という頭のスイッチを切り替えながらのblog更新です。

 今日の一般質問は公明党の今井さんから。今井さんはネットワーク政党としての公明党の存在意義を示すような質問内容で、国会議員の方を地域にお招きし、そのことが国会での発言につながってという事例を披露されていました・・・・・。ここは見習わないと。公明党の組織力というか結束力というか・・・「強固」と感じます。それは共産党にも相通じるものを感じますが、ウイングの広すぎる民主党では考えられない絆に眩しささえ感じるのです。

 次の質問は共産党の橋本さん。橋本さんは共産党の「団長」(という言い方がまたちょっと古臭いというか民主党的ではないのですが)らしく、さすが勉強熱心で、いつもながらポイントを押さえながらの質問術はピカ一です。副市長不在で市政のかじ取りをやってきた渡辺市長に対し、「副市長がお辞めになったことについて、まるで何か(失政)の責任をとったのだと思わせるかのような発言もあったけれども・・・」と問い詰めたところ、市長は涙をぐっとこらえて・・・・「自分にとっても副市長の辞表(一身上の都合)は苦渋の決断(で受け取った)だった。」と述べられていました。同時に「副市長がいない中で、部長のみなさまにはご負担をおかけしたと思っている。」ということも。
 

 副市長・・・・私は必要だと思います。1人は絶対に。市長を裸の王様にしないためにも必要だと思います。


 そしてその次は住田さん。「図書館の民間委託はなぜいけないのか?」という質問。私は図書館を指定管理者にすることはできないと思っています。なぜなら、図書館は図書館の活動を長年にわたってされてきている市民の方からは「勉強不足」だとも指摘されていますし、もっと勉強しなければならないし、認識の甘さを反省しなければいけないのかもしれませんが、「なぜ、直営であるべきなのか。」について図書館の専門家として議員活動を続けてこられてきた住田さんからの理由が十分に聞くことができなくて残念。これは子ども教育常任委員会でぜひご教授いただかなければならないところ。でも・・・・直営でやり続けるために嘱託職員の雇用で乗り越えていくことの選択って本当に望ましいことなのだろうか?官製ワーキングプアの温床と批判されていることにはどう答えていくのだろう?ここにも議論がもう一つ必要。


 最後に武内さん。武内さんは渡辺市長に対して質問するつもりが、市長の引退表明で「肩の力が抜けてしまって・・・・」と言いつつも、市長の8年間を総括した生活者ネットワークの主張をなさっていました。ネットの主張は私も共感できる部分もあり。市長も生活者ネットワークに対しては、理想や理念を掲げて、それをきちんと地域の中で実践しているグループとして敬意を表します・・・と発言されていましたが、考えてみれば地域レベルで言えば、私たち民主党よりも長きにわたって活動の積み重ねがある点、素直にすごい!って思います。

 そんなわけで、今日は女性議員DAYでした。武内さんが「市長は決断されて、何だかお顔がすっきりされているように見受けられる。」とおっしゃっていましたが、それにはきっと誰もが同感なんだろうなあ。
私もそう思いますが、まだまだ市長任期終わるまでは、新しい市長に引き継ぐまでには一カ月以上ありますので。予算審議もあるし、気は抜けないだろうなあ。

 というわけで、明日の質問準備を続けます♪

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2010年03月02日

3月定例会 一般質問3日目

 今日は3名が質問。民主党の遠藤さんからは市長の施政方針に対する見解をただすということだったのですが、「お辞めになる市長に伺うのも・・・」ということで、「新たな市長に対するアドバイスを」なんてことを含めての質問。

 質問の中心になっていたことは、「議会との関係」ということだったのですが、まさに、議会基本条例を制定して「討議する議会」を標榜する市議会として、市長が議会にどう向き合うのか・・・という以前に、議会がどのように市長(行政)に対峙していくのかが問われるところ。


 要望満載で次々と提案しかしない(というのは決して言い過ぎではないと思うが)一般質問の在り方だって問われているはず。政策論争ではなく、「陳情取次」質問が中心になっている今の一般質問は本当にこれでいいのか・・・というのが、私や遠藤さん・・・つまり民主党TAMA(って私たち二人)の考え方。


 一般質問は議員固有の発言の権利だと主張する意見も全くは否定しないけれど、他市の議員から「会派としての見解で市長との政策論争をやる(という想定で行われる)代表質問をやらないなら、なんで会派組むの?」なんて指摘をされたつい最近、そういえばそうだと思ったのも記憶に新しい・・・・。

 各議員個人は「議会で(一般質問で)○○を提案しました!」「一般質問で○○の発言をしました!」ということを市民に言えるだけで満足するのかなあ。もちろん市長(行政)の見解を各議員、各会派から問い質すことは必要だと思いますが、それ以上に議員同士の見解の違いを乗り越えるような議論の進化ってないのだろうか?市民が求めているのは「陳情型」議員であり、議会なんだろうか?

 議会自身で問題解決能力を持てるようになっていくことが理想。・・・・・でも、これは単なる理想論であって現実ではないと片付けられてしまうのかしら?最終的には数の力でどうにか抑え込もうとする意識が残存する限り、「討議する議会」には近づけて一歩も近づくことはできないんだろうなあ。


 質問は明後日。何でもを「お金」の問題で片付けたくないけれど、先立つものが潤沢になければできないこともある・・・・そんな現実をどう捉え、対処していくのかが問われるはず。家計になぞらえるのもおかしいと指摘されるけれど、収入が減るなら、それに見合って支出を見直すしかないのは行政も同じこと。


 明日はひなまつり。今年はまだ雛人形が箱の中・・・・。

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2010年03月01日

3月定例会 一般質問2日目

 初日に続いて、一般質問です。今回は議長を除いて2名が一般質問の通告を提出したのですが、公明党会派の小林さんが質問も取り下げて、初日から欠席されているのが気にかかります。

 市長が勇退を決断して迎えた議会だけあり、各議員が発言に先立ち、議長にはなむけの言葉を送る場面が印象に残ります。もちろん、そんなこと抜きで淡々と問題点指摘する方もおられますが・・・・。「立つ鳥後を濁さず」・・・市長はこれからは市民の一人として、活動していきたいと述べられているのですが、どんな活動をされるのかしら?・・・と個人的には興味あります。

 さて、突然(?)に閉局宣言をしたFM多摩をめぐる質問が相次いでいます。コミュニティ放送としての重要性があったとの指摘で、とりわけ災害情報を市民に伝えるときの役割は無視できないとする意見をお持ちの方が多いようです。もちろん私もそこは否定しないのですが、だからと言って、今更・・・・FM多摩の再建のために多額の税金を投じることへの合意を取り付けることは簡単ではないと思います。リスナーもそれなりにはいたようですが、FM多摩応援隊が結成され、閉局を回避するような手だてが打てたたのかと言えば、そこにもまた自信を持てない部分もあります。トータル考えて、金額も大きいし、「せいせき多摩川花火大会」のごとく市民がたちあがって何とかなるような問題でもないし。

 FM多摩をサポートしていた商工会議所の役割がきちんと果たされていたのか?・・・って指摘をしていた白田さんの観点はズバリ。多摩市の商工会議所はその運営そのものが非常に不透明なことは市議会でも各方面が口裏合わせしなくても異口同音に厳しい評価があるところ。そこと密接なかかわりあるFM多摩の運営についても、言わずもがな。もちろん番組その他にリスナーがついていた部分もあるとはいえ、経営状況状態がどこか「密室」なベールに包まれて見えてこなかったことだけは事実なのです。


 武蔵野市などのコミュニティ放送局などでは放送機材の更新にも市が補助を出していたのに、多摩市はしなかった・・・だから閉局になってしまった・・・・という論調を用いた発言も飛び出したのですが、それってとても都合のいい主張・・・・。昨年末の段階で機材更新などに財政的支援をすることにはどの会派も首を縦に振らなかったはずなのに、この段階に来て、「財政支援をすべきだったのではないか?」と主張するのは何だか筋が悪く、同調する気分にもなれませんでした。確かに災害時などのことは課題だと思いますし、何とか別の工夫でと思いますが。


 とりあえず、市としては全国瞬時警報システム(Jアラート)を導入していくとのこと。よくわからなかったのでちょっとインターネットで調べてみたところ、災害ということもその一部とはいえ国民保護法と密接に関わっているシステムであることを理解はしました。これがどんな風に活用されていくのかがいまいち見えないので、担当者に資料をもらいましたが、なかなか資料を見ただけは・・・・。自治体の危機管理能力を高めるシステムになるとのことですが・・・・。

 ところで、最近見つけたお気に入りです。また・・・と言われそうですが、永山のスーパーでも何と取り扱いが!最近のことです。「なつかしい味」。40年のロングセラーとのことですが、私は初めて出会いました♪

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2010年02月26日

3月定例会始まりました。

 3月30日までには定例会を終えなければならないということから必要な日数を逆算し、今日から第1回定例会が始まりました。

 市長が不出馬を表明した中での定例会。市長の施政方針演説の後に始まった一般質問ですが、「すばらしい実績だった」「不出馬は残念。もう一度再考して、出馬表明することはまだできる」「勇退を惜しむ声が聞こえている。もっと続けて欲しい」というのは・・・もちろん市長とこれまでべったりとは言わずとも、いい関係で活動してきた議員さんからのご意見。

 どちらかと言えば、市長に対し批判的立場の議員は今回の質問は肩すかしをくらったよう。市長に見解を尋ねたところで、もう・・・・誰になるかは別として市長が変わることだけは見えていて、今更、市長に見解を聞いて、質したとしても・・・何だか間の抜けた気がするのは当然のこと。

 私にしてみても同じ。学校給食センターや図書館の業務一部民間委託化について、見解を尋ねたところで、行政側も「一応、今の方針に基づいて粛々と手続きは進めるけれど、市長が変わればコロリと方針転換せざるを得ない。」という覚悟を突き付けられているわけなので、一般質問で現在の方針をどうこう尋ねたところで、いまいち何を獲得目標にしたらいいのか焦点がぼやけてしまいました。


 ここ数日、市長選挙をめぐってさまざまな方面と打ち合わせをして、もちろん民主党としての協議が中心ですが、深夜に及ぶ会議など・・・・連日のように続いています。どうやって多摩市政に対する責任を果たすことができるのかを考える機会だと思っていますが、会議を終えてから帰宅し、さまざま家事や雑務をこなしているとあっという間に日が昇ってしまうのですね。うす暗くなってから、ちょっとだけ仮眠をとって朝を迎える生活で、今日の議会でも頭が働いているような働いていないような・・・・ただ、民主党に対する批判をとうとうと演説される議員さんの一般質問・・・「議員の品格」という言葉を思い出しました。言葉が厳しくなったり、強くなるのはわかるのですが、私は脅すような言い方ってちょっと苦手なので。よく内々で話をするときに「恫喝系議員」なんて言葉も出るわけですが、そういうやり方には嫌悪感あります。恫喝しないで、正々堂々と主張を述べる。理路整然と意見を突き付ければいい話ですから。
そこに問われるのがまさに品格ではないかと思ったりします。


 そんなこんなで、初日が終わり、週明けは3月に。すっかり春らしい天気も今日まで?また、少し肌寒くなるみたいです。浅田真央ちゃんの銀メダル、「満足できる演技ではない」という涙にもらい泣きしてしまいました。

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2010年02月15日

3月定例会議案説明

 今日は午前中に全議員に向けた議案説明がありました。補正予算とそれから提出予定議案についてです。誰も口にはしませんが、市長選挙前にあたる今回の定例会・・・・波風立たないように終わらせたい・・・というのが「暗黙の了解」になっているような。淡々と審議審査が進んでいくようにと段取り準備を進めている感じです。

 今回の議案の中で、先週とりまとめられた特別職報酬審議会の答申に基づく報酬・給与の改定案がありました。市長は月5千円、副市長、教育長は月4千円、議長以下議員は月3千円ずつの引き下げと期末手当については支給月数を4.4カ月から4.05カ月に引き下げするという内容でした。議員報酬については、どうやって議論するのかも含めて、議会基本条例が可決するだろうことも見込んで議論になりそうです。特別職報酬審議会を頼らず、自主的な取り組みで議員報酬について考えていきたいものです。

 さて、一般質問の通告提出が目の前に。いろいろとスケジュールが立て込んでもいるので、さっさと提出しました。こんな時に運よく、発言順は24番目なので最後の方。準備の時間が少し持てそうだと安心してしまいましたが、その分・・・緊張の糸がほどけて・・・これまたあまり良くない状況かもしれません。今回は常任委員会でも引き続き話題になっているので、図書館問題と学校給食センター問題をテーマにすることにしました。


 明日は東京都市議会議長会の研修会があります。毎年一回この時期に。議員年金に関する説明があると聞いています。議員年金問題・・・私には無関係の話題だろう・・・とそもそも私が25歳で議員になったとき、40年後のことなんか全く分からないと興味も関心も持ちようがなかったわけですが、やっぱり・・・この問題、ずっと長年にわたり議員をなさってきた方々にとっては切実。きちんと説明を聞いてこようと思っています。いずれにせよ「廃止」する方がいいと思っています。月々の共済への掛け金があまりにも高すぎてそっちの方が私は驚きなので。

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2009年12月24日

静か静かでひっそりの市議会。

 一昨日に定例会が終わったので市議会はすっかりとしーん・・・その傍ら?・・・行政側は来年度の予算編成に向けて各担当が忙しくしているようです。年末まであと一息です。

 今日は午前中に給食センターの民間委託の件について教育部長と給食センター長との意見交換。これまでの取り組みの経過などに改めての説明を受けました。


 私の意見も会派の意見としても・・・・下記の通りで、先日の常任委員会の報告でも書きました。

給食センターの現場の調理員からも「責任を持つためにも民間委託には不安材料がたくさんある」という意見もあります。現場にいるからこそ不安材料を解消する提案ができないのだろうか?多摩市で進む少子化を視野に入れ、今後の財政状況も考えあわせ、市役所全体の業務をどのように維持していくのかを大きな視点でも捉えていく必要がある・・・市民に理解を得られるかたちを創りだしてことが何よりも必要です。民間の調理業務従事者よりもおそらく高い給与を得ている給食センター調理員の実体があるとしたら、その給与の高い分でどんなクリエイトなことをしているのかが問われるのは当然のことです。「公務員がやっているから安心」という誤謬神話も一度おさめたうえで、改めて議論をしていかねば。

 現在の計画では2センターあるうちの一方に正職員調理員を集約し(約30名)、一方を民間に調理・洗浄業務を委託していこうというもの。食材選びと献立については教育委員会が責任を持って行う体制は死守していきます!というのが現在の方向性・・・・例えば・・・そうなったときに直営と民間との比較が可能ですね。「直営≧民間」「直営≦民間」「直営=民間」・・・給食を食べさせる保護者の立場になれば当然に「直営=民間」を求めるわけで、差異が生じないようにしていくのが行政の責任・・・・・でも実は「直営≠民間」だったりするのかもしれないし・・・・と現場にしてみれば一方が民間ということになればある意味で緊張感が高まるのかもしれませんね。
 当然に直営方式で運営される給食センターで調理された給食の1食あたりのコストでいえば、人件費が高くなってしまうことはやむを得ず、人件費まで含めれば「1000円定食」になってしまったりして・・・・。
 民間業者に対しては、当初は緊張感もあり水準も高い対応をするかもしれないけれど、そのうちだんだんと質が低下するのではないか?なんて懸念も語られているわけですが・・・・。では、直営方式でやれば水準はいつも一定に維持されていて、給食の内容がよりよいものに発展していって、「高い人件費もやむを得ない」と理解されるだけのものになっているかどうかも問われるところです。例えばアレルギー給食についても施設的な制約があって困難という理由で実現できていないし・・・。


 年明けには子ども常任委員会で給食センターに出かけていき、試食もしてこようとの予定です。ひっそりの市議会ですが、年明けに向けての活動準備着々としなくっちゃ・・・・。


 ホットケーキミックスでいちごケーキを作ってみました。見た目は素敵にできて、味も我が家好みになりましたが、スポンジ下半分がいまいちふんわりではなく・・・それでも「おいしくできた!」と言ってくれる5歳に感謝!


 ☆父子家庭にも手当!これは政権交代があって実現する方向に!

低所得障害者の利用は無料=父子家庭にも児童扶養手当(12月23日22時4分配信 時事通信)

 長妻昭厚生労働相と藤井裕久財務相は23日、2010年度当初予算をめぐる折衝を行い、低所得の障害者による福祉サービス利用を無料化することで合意した。児童扶養手当の父子家庭への支給や肝炎治療の自己負担の軽減なども決まった。
 鳩山内閣は、障害者の福祉サービス利用に原則1割の負担を課す障害者自立支援法を廃止する方針を打ち出している。ただ、新制度導入には検討期間が必要なため、厚労省は、同法を廃止するまでの間の負担軽減策として、市町村民税非課税世帯のサービス利用料の無料化を求めていた。約40万人が対象になる見通しで、所要額は110億円程度。
 児童扶養手当は従来、母子家庭のみに支給され、子どもが一人の場合は年収365万円未満が対象だった。来年8月分からは父子家庭にも支給する。年3回の支払いのため、父子家庭への支給は同12月に始まる。今年3月末で全廃され、政権交代に伴い12月から復活した生活保護の母子加算は、来年度の継続が決まった。 

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2009年12月22日

12月定例会 最終日

 本年最後の議会が終了しました。今日の議決は粛々と。補正予算の追加案件も、契約議決の案件(学校の情報化に関してパソコンを購入する)、そして各常任委員会で審査された市長提出の議案もすべて可決しました。民主党TAMAも「総合オンブズマン条例の制定」以外には可決の態度を表明しました。

 ちなみに総合オンブズマン条例については民主党TAMAだけが否決。あとは全員が賛成です。民主党TAMAは会派のメンバーが総務常任委員会にいないため、今回の条例審査に加わることができませんでした。委員会では最終的には「附帯決議」を行ったのですが、私たちはオンブズマン条例については内容に修正をかけた方がいいのではないかと考えていて、場合によっては慎重審査で「継続」もありかな?なんて思っていました。意見討論については別途議会報告に掲載いたしますが、私たちは条例も否決、附帯決議にも賛同しませんでした。

 でも可決をした限りでは私たちとしてもその責任の一端を負わねばならないところ。附帯決議が単なるパフォーマンスに終わらないように、その後をしっかりとフォローできる議会になりたいものです。附帯決議事項は3点ありましたが、どれをとっても具体的ではなく①オンブズマンの事務局はできるかぎり市民が利用しやすい場所におくこと。②調査、鑑定、分析などに必要な予算措置を行うこと。③制度の市民周知に努めること。・・・・・・最終的な附帯決議の効力がどこまで発揮されるのかが疑問と言えば疑問です(だから附帯決議にも賛同できない)。

 どうせなら、オンブズマンの事務局は「○○」に移動させよ!・・・と具体的に。調査などのために必要な予算措置ということについても、もっと具体的に明示したほうがいい(民主党TAMAはオンブズマンの活動を補佐する「調査専門相談員」の配置が必要だと考えていて、そのことを条例に位置づけるべきだと主張)。制度の市民周知についても、行政のPR手法の不十分さを具体的に指摘し、改善を求めた方がいい!


 ・・・・附帯決議を「言いっぱなし」にしない。内容はともかくとしても、決議したわけなので、今後しっかりと行方を見守らなくっちゃ。


 実は今回の定例会・・・・・火花散りそう?というか結論出しにくい案件はすべて継続で「慎重審議」になっています。
・多摩市長及び多摩市副市長政治倫理条例の制定について(なぜ急いで制定するの?と思っている議員は少なくない)
・多摩市愛宕デイサービスセンター条例の制定について(東京都から賃貸している場所を活用して行っているデイサービスセンターを民営化するために提案されているが、その内容について法的な根拠と照らして適切なものかどうかを熟考しなければならない)
・唐木田図書館(仮称)の運営について、市の直営を要望する陳情
・多摩市学校給食センター一部民間委託化につき再考を求める陳情
・学校給食の直営の継続を求める陳情
(上記3件については教育委員会との関係もあり、議会が教育委員会に先だって結論を出すべきではないとしているが・・・・)
・市議会議員定数削減および報酬の削減を求める陳情


 3月定例会が大変になりそう・・・・・折しも、4月の市長選市議補選前なので、余計に大変だと目されているのは事実。でも、政局云々・・・・政争の具にすることなく考えていきたいものです。本年も一年間市議会活動にご理解を賜り、ありがとうございました。「市議会があってこそ!」と思えるような活動の展開を引き続き目指していきます。
 
 

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2009年12月21日

特別職報酬等審議会が始まりました!

 一応、議員の身分にも関わることなので審議会の傍聴をしておきたいと考えています。


 市長からの諮問事項は下記の3点。
①市議会議員の報酬の件②市長・副市長の報酬の件③報酬改定等を実施するのであればいつの時期が妥当か。

 ①②については引き上げは志向するわけがなく。報酬の改定等の時期については・・・・市長についてはたぶん・・・現市長の任期終わる4月をめどに。議員については再来年の統一地方選挙の改選後を見据えてになるのだろうなあ・・・。


 というのが私の予想です。


 今日の審議会はまずは顔合わせの1回目。15時半から審議会がスタートするというのに、時間に間に合うように到着している傍聴者は冒頭しばらく扉の外で待ちぼうけ状態に。傍聴に来られていた方「まったく、何が市民が主役だ!」ってご立腹でした。


 待ちぼうけしていた間には自己紹介と会長副会長の互選でも行われていたようですね。しばらくして、傍聴者が席に案内されてから、市長の挨拶と諮問文の手渡し(セレモニー的)が行われました。
 その後は配布資料の概要説明と意見交換が少々行われました。配布資料には都内26市の特別職の給与の比較、市議会の活動状況などがありました。

 さて、今日はメンバーの一人から「おっ!」と思える意見が出されましたが会長から「必要ないと思う。」と一蹴されて終わってしまって残念な場面がありました。その方は別の市で同種の審議会に参加したことがあるそうです。そこでは、市議会議員の報酬については議長・副議長、各会派の代表者を招いた意見交換も行ったのだそうです。非公開だったとのことですが、実際に審議会が議会・議員に呼びかけをしてヒアリングを実施するというのはかなり面白いと思うのですね。もちろん公開されればもっといと思うのですが・・・・。
 会長さんは「先入観も何もなく、忌憚のないところで意見交換したいのでヒアリングまではする必要ない。」とのお考えのようでしたが、私は一度ヒアリングをしてみても面白いような気がします。しかも市民に公開をすれば・・・いかがでしょうか?


 私は議会基本条例ができたなら、その後せっかくある出前委員会などの機能を活用して、議員報酬や議員定数のことについて市民の方々との意見交換を議会として進めていくことが必要ではないかと思っています。そして、今日も委員の方がズバリ痛いところを指摘していました。

 「市長副市長は自らの給与の削減をしているのに、市議会議員は給与削減はしていないのですね。その理由は・・・?」

 傍聴席にいた市民の方は「いいこと言うねえ」とおっしゃっていましたが・・・。


 部長はその問いかけについて「市長は自らの示しているわけなんですが、議員さんの場合はまた別でこの審議会の答申に合わせながら改定をしています。」とのことでした。


 「あぁ、つまりは市長さんは自らの身を削っているけれど・・・ということですね。議員さんには協力を求めていないってことですね。」

 それからもうひとつ。傍聴席の市民が「いいこと言うねえ」とおっしゃったのは・・・。


 「市長には退職金もあると思うんですけれど、26市の比較も含めて、いくらくらい退職金を得ているのか知りたいと思います。」

 すると「議員も確か、何かあったよね・・・」と。

 ・・・・審議会の行方ですが、どんな資料を根拠にしながら議論されていくのでしょう?議会費の内訳を知りたいなんて意見もありました(議会費の内訳をこの場でどんな風に議論の材料にしていくのかに興味あります)。
 今日は傍聴者は私を含めて4名。そのうち1名の方はこのような傍聴に来られたのは初めてのようでした。資料はもらえないのかっておっしゃっていたので。「持ち出し厳禁」なんですよね。さらに、その方は最後終わってから、「はい!」と挙手をされて「せっかく来ている傍聴者のコメントをいう時間はないんでしょうか?とっていただけないのでしょうか?」って意見されていました。それについては事務局の職員が「ご意見あるなら、こちらでお伺いしますので。」とたしなめていました。あの後でどうなったのかは明日ちゃんと確認しないといけませんが、本当は審議会として市民の意見をパブリックコメントではなくて地域に出張って聞く!ってことがあってもいいのではないか?なんて個人的には思います。


 まあ、そんなことしなくてもいいように「公募市民がいます!」って事務局をしている人事課さんからは抵抗されそうですが。

 次回は来年1月15日金曜日の15時からです。ぜひ、議員報酬等にご関心のある方、お時間あればお出かけください!傍聴者がいる方が緊張感も出て、いい議論が展開できるのではないかなって思ったりします。

 *先週金曜日18日分のブログ・・・更新していたのに公開されていなかったようです。本日アップしました。

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2009年12月18日

12月定例会 議会運営委員会

 朝一番・・・・始業直後に議会事務局から電話。


 「あの・・・今日は議会運営委員会で陳情の審査があるのですが、オブザーバーの方は審査には加われないので、よろしくお願いします。傍聴席で議論を聞いていただくかたちになりますので。」

 「へーーっ!」・・・・言われてみてなるほどと思ったというよりは、改めて、オブザーバーって単にいるだけの存在でしかなく、「少数会派への配慮」って本当に単なるポーズだけではないかと感じたりもしました。議会基本条例でも1人ないしは2人しか構成メンバーのいない会派が不利益を被らないような配慮をすることが謳われていますが、その配慮っていかなるものなんでしょう?!他の自治体の議会に比べると代表者会議にも議会運営委員会にも‘オブザーバー’として参加できることそのものが「先進的」で「民主的」なのかもしれませんが、一体全体何がどう先進的で民主的なのかしら?と思う場面もあります。


 「やっぱり!数!!!」


 数の世界なんだということが身に染みました。

 さて、今日の議会運営委員会で審査された陳情は「議員の定数削減(26名→22名)と議員報酬2割削減」というものでした。最終的には結論は出ず、継続して慎重審査されることとなりました。他自治体の状況などを調査して、その結果をもとに判断していくことになるのでしょうか?


 議員の定数やら報酬やらについては、その見直しがいつもいつも課題です。議会改革特別委員会で実施した出前委員会などでも会場からいつも聞かれたのが議員定数や報酬の問題。市民的には最も関心の高い分野です。でも、議員定数の削減、報酬の見直し(削減)については安易に判断できないというのが大方の意見だったようです。


 議員の定数については「決して多すぎるわけではない」という意見。確かに多摩市規模の自治体は上限34人以内で議員数を決めることができ、今は26人です。地方分権で地方自治体の業務が増える、加えて、地域主権と言われているなかで、ますます地方議会の役割は重要になっていることを考えれば増やすことはあっても減らすことはないだろう・・・という論調の方もおられた気がします。
 議員報酬の見直しは、優秀な人材、なおかつ第一線で活躍しているような若い世代を増やそうとするとき、見合った対価が必要であり、報酬を下げていくことにより、「議員になりたい」と思う人の間口を狭めてしまうようにはならないだろうか?という危惧も語られていました。

 次回の委員会の議論にもちゃんと耳を澄ましておきたいと思います。議論に参加できないのが残念。


 そうそう、今日の議会運営委員会で委員長から大ヒットの提案!それは議会運営を円滑にするためには一般質問なども行政側ときちんとかみ合う質疑応答を進めていく必要がある。そのためにも予め市長の第一答弁書(議会開催の1週間前に議員が提出した一般質問の通告書に対する市長の回答書)を議員がもらっておけばいいのではないか?全員が質問前に答弁書を得ておくことで再質問がよりスムーズにいき、議論の水準も向上するのではないか!ってことでした。


 今でも・・・市長とすこぶる良好な関係の議員さんには第一答弁書が手渡っていることが多いのですね。「ちょっとでいいから答弁がどんな感じになるのか見せてほしい!」ってお願い(懇願)してみても、見せてもらえない議員もいるのに・・・。

 これについては議会運営委員会では全員一致で「そうすべきだろう!」という判断になったので、早ければ3月定例会には実行されるのかもしれませんね。第一答弁書が事前にもらえるとなれば、再質問がしやすくなることは確か。。。。でも、「議会の議論が形骸化している」ってまた批判されてしまったりして。


 あとは最終日。週末は最終日に向けての準備などに費やします。

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2009年12月15日

12月定例会 子ども教育常任委員会

 今日は唐木田図書館の運営手法をめぐって、そしてまた給食センターの運営手法をめぐって・・・・議論が展開されました(議論が深まったかどうかは別)。

 図書館については直営を基本とし、業務を一部民間委託をするという方向性。新たに開館する唐木田図書館の業務を民間事業者に任せたいとするのが方針です。給食センターについてはまずは現在2つあるセンターのうちの片方について調理業務(正確には調理・配送・洗浄)を民間委託化するという方針。

 どちらも教育委員会が手がける事業についての見直し。これに関して「再考してほしい」「方針撤回してほしい」という市民の方からの陳情がそれぞれ提出されています。


 結論は両方ともに「継続」となりました。慎重審査をしていく必要があり、審査、議論を深めるため・・・・ということです。現実的にどう対応するべきなのか、ここを議会としてしっかりと見ていく必要があると思います。「民間委託ありき」の議論で進めていくべきではないと思いますが、「民間委託まかりならん」という議論で進めていくべきことでもありません。行政が直営で事業展開し続けるにせよ、民間に委託する場合にせよ、いずれの場合にもメリットがありデメリットがあるはずです。まずはそこをきちんと明らかにしたうえで、民間に委託した場合に想定されるデメリットが本当に克服できないものなのかを見ていくことが必要です。今日の委員会では「民間委託は認められない。」とする頑なな態度で意見を述べられる方もおられましたが、それではどうしても思考停止してしまう。これから本当にどうしていったらいいのかを「委員会としてももう少し考えましょう・・・」と提起しました。


 図書館のことについては新たな図書館を開館するものの人員増はほとんど臨めずに対応するとしたら・・・当然ながら現在行っている図書館運営にも多かれ少なかれ支障が出ることは確か。貸出業務に追われてしまい、本来すべき公共図書館としての業務が停滞している・・・という現状もあります。なおかつ将来構想には「中央図書館(もしくは中央図書館機能)建設」という目標も掲げられており(これは見直しが行われるとのことだが)・・・・仮にも中央図書館をつくるなんてことになれば、最低40名の人手がさらに必要になるということのよう。
 そんな中で図書館施策の推進に大きく貢献されてきた議員さんもおられるわけで、その方のお持ちになっている私よりもはるかに多くの図書館情報や見識においては・・・・これからも多摩市の図書館施策どうしたらいいと思うのかをぜひとも聞いてみたい。
 直営を堅持して現在の6つの図書館+唐木田図書館に中央図書館も含めて市民の知的好奇心に対応し、市民文化を育てる拠点でもある図書館を展開していくためにはどんな工夫ができるのか。もし、そこに現在示されている以上に提案、対案が出てくるのであればぜひ知りたいし、私も「公共図書館は直営で」という考えを主張し続けることにも自信を深められる!


 そして給食センター。給食については食材費の部分はだいたいが1食約250円。食材費は保護者からいただいている給食費が充当されているので、税金で負担をしているのは給食センターの建物の維持管理コストとそこで仕事をしている職員さんの人件費ということになります。やはり人件費の高さは市民の理解を得にくいところでもあり、どうしていくのかを考えていかねばなりません。民間で調理業務に従事されている方の給与と比べてみることは必要でしょう。そのうえで議論していかねばなりません。人件費削減のために民間委託をするのはおかしい。そうすることによって給食の内容も質的に低下をするという指摘もあります。保護者の方からの心配の声もあります。もちろん私も「食」は大事ですので、特に食材選びは重要で行政が責任を持つことが必要だと思います。でも、だから「民間委託反対」と即主張できないのは人件費問題。そこで、人件費については給食センター業務に携わる全職員の一年間の給料一覧を要請しました。人件費総額ではわからない、一人ひとりの職員がどれだけの年間給与を得ているのかを把握することで、もう一度どう考えていくのか、委員会で議論をしていきたいと思うからです。
 給食センターの現場の調理員からも「責任を持つためにも民間委託には不安材料がたくさんある」という意見もあります。現場にいるからこそ不安材料を解消する提案ができないのだろうか?多摩市で進む少子化を視野に入れ、今後の財政状況も考えあわせ、市役所全体の業務をどのように維持していくのかを大きな視点でも捉えていく必要がある・・・市民に理解を得られるかたちを創りだしてことが何よりも必要です。民間の調理業務従事者よりもおそらく高い給与を得ている給食センター調理員の実体があるとしたら、その給与の高い分でどんなクリエイトなことをしているのかが問われるのは当然のことです。「公務員がやっているから安心」という誤謬神話も一度おさめたうえで、改めて議論をしていかねば。
 

 市民の選択。理解と納得。陳情を出された方とも一緒に考えていきたい問題です。考えるためには材料が必要。みんな多摩市のことを思う気持ち、自分の住んでいる街を良くしたいというのは共通しているので。

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2009年12月14日

12月定例会 生活環境常任委員会

 今日は生活環境常任委員会で市民から提出されていた陳情の採決が気になっていたのでちょっとだけ傍聴しました。途中2時間ほどは議会改革特別委員会のことで別途打ち合わせをしていたのでその間の議論は聞けていません。民主党TAMAは・・・といっても2人しか議員はいませんが、できるだけ趣旨採択という判断をせずに「採択」もしくは「不採択」にて結論を下してくことを心がけよう?(そうしていこう)と思っているので、判断がグレーゾーン(趣旨採択)になってしまいそうな陳情の行方には気になるものです。

 なかでも今日は永山地域にコミュニティセンター建設を求める陳情についてどんな審査がなされるのかに注目。もともと永山地域のコミュニティセンターについては東永山複合施設(東永山小学校跡地)内に機能を整備することになっていましたが、先般見直しされた学校跡地施設の恒久活用方針の中では「医療施設の誘致」と転換しており、コミュニティセンター機能については‘他の場所’での実現を図るということになっていました。


 今後の高齢化を見据えれば病院など医療施設の拡充は必要不可欠。私個人的には行政の方針転換にも頷けるのですが、やはり現在暫定的に施設活用している市民にとっては「場所が奪われる」という心境になることもまた理解できるものです。そんな中で9月定例会の際にも「東永山複合施設の活用方針についての請願」が出されていて、この時は議論の末に不採択という結果になっていました。


 おそらくこの結果を受けて・・・・この度の陳情の提出に至ったのだと思います。東永山複合施設で実現できないだろうコミュニティセンターを‘他の場所’にて・・・・陳情趣旨は「永山地域に文化・スポーツ・コミュニティ活動の拠点としてのコミュニティセンター建設を市民参加で立案・実行することを要望いたします。」となっているので。


 確かに、現在進んでいる多摩市のまちづくり計画(第4次基本計画)の中にあるコミュニティ構想はエリアが10に分けられていて、順次コミュニティセンターが建設されることとなっていますし、当然ながら永山地域の施設建設なくしては語れないというのも事実です。

 でも、どこか土地を確保して、新たなハコモノを建設しなければならない・・・ということになるとすれば、そこはちょっと立ち止まって考えなければならないような気がします。これ以上のハコモノを建設していく必要性があるのかないのかを問われれば、今ある公共施設をすべて維持していくことにも困難があると表明しているも同然の状況下・・・・「ありえない」というのが私の考えです。そうでなくても唐木田地域にはコミュニティセンターが新築され(工事中)、和田地域でもコミュニティセンターが新築されることになっていて・・・・。


 ・・・・というわけで、永山地域のコミュニティセンターの実現可能性としては東永山複合施設に機能整備というのがかなり現実的だったのですが、今やその線がほぼ消えてしまったので、それでは次にどうするのかというのが問われるわけですね。
 でも、私はいくら考えても「新規物件を建設する」という選択肢はとれないと思っているので、陳情趣旨の「コミュニティセンターの建設」というのがちょっとひっかかるのです。


 委員会では「永山商店街のちょうど前にはコミュニティセンターに都合のいい土地(公園)もあるし!」なんて発言もあり・・・・・「えーーーーーーーーーーーっ、あそこには諏訪福祉館あるのに・・・真向かいに建設するなんてありえない!」(って私の心の中)。


 
 結論は採択で1名、趣旨採択(気持ちはわかる)で2名が意見討論をした後に採決を行ったところ・・・、結論が「不採択」となってしまいました。なぜなら、「採択」に手を挙げたのが2名しかいなかったから(ちなみに委員会は委員長を除いて5名で構成されている。仮にも「趣旨採択」で結論をまとめたければ全員が態度表明の意見交換をすることが必要)。

 「あらっ、まあ!」と不採択になったのにはいささか驚いたのですが、「心情は理解するだけ」で趣旨採択するよりはよっぽどいいと思いました。

 ちなみに練馬区議会の議会用語解説では「趣旨採択」については下記のように記述されています。
 

趣旨採択
 請願(陳情)の願意については十分に理解できるが、財政事情等から当分の間は願意を実現することが困難な場合などに、便宜的に「趣旨には賛成である」という意味の議決をすることがあります。この場合の決定方法のことをいいます。

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2009年12月11日

12月定例会 健康福祉常任委員会

 今日の委員会は提案されていた愛宕のデイサービスセンター条例が継続したようです。これは現在の愛宕デイサービスセンターを民営化する提案で、来年の8月から民営化したいとの意向で提案されてきたものです。民営化について「公の施設の使用承認」という手法を用いるというのが内容です。この「公の施設の使用承認」について根拠が地方自治法244条の2だとのことですが、該当条文を何度読み返しても「指定管理者」のことは書いてあるのに、「公の施設の使用承認」という制度が読み取れず、一体これはどういう手法なんだろう・・・というのが会派内でも話題になっていたことでした。
 このことについて委員会ではかなり議論が深められた末に継続になったとのことで、慎重審査になったそうなので、少し調査時間に余裕を持つことができてよかったです。あっという間に決めてしまって、後から問題が発生してしまっては困りますので。

 個人的には今日は図書館に行って話を伺ったり、その後市民の方とお会いして市政に関する相談をいただいて、民主党TAMAの会議に出席しました。今年は2度の大きな選挙を抱えて活動をしたわけですが、それももう遠い昔のことのよう・・・・今度は4月の市長選挙と市議会議員の補欠選挙に向けての取り組みが始まります。そして4月が終われば、参議院選挙があり、それが終われば・・・今度はまた季節がめぐり次の4月がやってきて統一地方選挙になるのです。選挙に追われ、自分自身の活動を飲み込まれないようにしなくちゃ・・・と思います。今年も残りあと半月。


 12月定例会の予定も残すところあと半分といったところです。

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2009年12月10日

12月定例会 総務常任委員会

 今日は傍聴に行けなかったのですが、注目をされていた2つの提案・・・総合オンブズマン条例は付帯決議をつけて可決する方向、政治倫理条例については継続になったようです。傍聴をしていた市民からは、今定例会で可決すべく・・・政治倫理条例を継続することに対しても行政側はかなり抵抗していた模様。

 いずれにせよ、議会がきちんと審査をしたいとする姿勢は重要。政治倫理条例についても条例案そのものが示されたのは最近のことなので、その内容をきちんと見極めていくことは重要だと思っています。特に既定の議会政治倫理条例の内容も含め、つきあわせんがら検討することが必要かもしれません。

 そんなこんなで、実は昨日が予定外に延長戦の議会だったので今日の予定が微妙に狂いました・・・・。明日は健康福祉常任委員会があります。私は明日は図書館を訪問しようと思っています。


 図書館も給食センターも・・・民間への業務委託が話題になっています。市民からの陳情も提出されています。その審査に向けて準備を進めなければなりません。

 

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2009年12月09日

12月定例会 補正予算は修正案可決

 昨日に引き続き・・・100万円減額の修正案をめぐって質疑が続きました。結果的には・・・共産党会派から提案されてきた修正案が可決しました。

 ○修正案に賛成をしたのは共産党(5名)、ゆいの会(3名)、生活者ネットワーク(2名)、日月会、あおぞら、民主党TAMA(2名)の14名。

 ×修正案に反対は多摩市議会自由民主党・みどりの会(4名)と公明党(4名)


 昨日の答弁内容から今日の答弁内容とやはりどこか一貫性に欠け、答弁があまりにも場当たり的な感じで、付け焼刃にしか思えなかったわけです。体育協会が一般財団化することは否定はしません。より社会的な信用を確保するため、そしてそれに見合った運営体制をするための組織強化を図ることは望ましいことでもあります。しかし、議員の大半にとってはあまりに唐突すぎる提案だったわけです。もちろん、「体育協会は一般財団化を目指す」という情報については昨年度の決算事業報告書の事業カルテ内に記載されていたわけですが、そのために市が出資をするかどうかというのはまた別の問題。


 やはり市が出資するに見合った体制になっているのか、そのための事業計画はどんなものになっているのか、一般財団化するときに必要な定款などはちゃんと準備されているのか等々・・・・気になるところは多々あります。出資するということは、その組織の運営が仮にも行き詰ったときには責任をとることが求められることを覚悟しなければなりません。まあ、万万が一・・・解散なんてことがあれば・・・・。(ちなみに、出捐金額はけた違いだったものの、多摩都市交通施設公社が解散した時も出捐金戻ってきませんでしたから・・・・。)


 どうやら答弁からは、体育協会はどうやら多摩市が100万円の出捐金を出さなかったとしても、300万円を基本財産として来年4月をめどに一般財団法人化をしようとしているとのことだったので、それならこの段階で慌てて出捐することもないのでは?なんて思えてくるのも事実。それから、いくら尋ねたとしても「どうしても4月に設立をしなければ困る理由」にも説得性が乏しく、設立当初の基本財産の出捐に市が名前を連ねたいということであれば、もう少し準備を整えて設立時期を先延ばしすることも考えられます。

 修正案を否決したい立場の方からは、「また、プロセス論を持ちだして批判をしているが、現場を全く知らない、現場の汗を知らない者の意見だ!」と非難されましたが、体育協会に加盟している団体に所属して活動している方から「どうして、多摩市がお金を出すことになるんですか?」なんて逆に質問されたんです・・・私。もちろん、体育協会の中心にいらっしゃる方々の汗を踏みにじったり否定するものではありませんが、素朴に上記のような質問をしてくださる市民もおられることも事実です。


 それにしても100万円をめぐっての議論がこんなにも続くとは思いませんでした。でも、こんなにも議論ができたのは補正予算の場だから。もし、同じ内容で当初予算の中に盛り込まれているとしたら、これほどまでに十分に各会派からの質疑はなかったと思われます。発言時間に制限のない補正予算だからこそ、ここまで質疑が盛り上がって、よかったのだと。


 終わってから・・・・「市長は決算も不認定だったし、当初予算は修正案だったし、補正予算も修正案なんて・・・・不信任と同じだ。」なんて感想を述べておられる方もいらっしゃいました。でもその発想が古臭いような気もします。市長が提案したものが無傷でなければならない!なんてどこでも決まっていないわけで、議会が少し機能して、本来果たすべき役割を果たし始めた・・・と評価することもできるのでは?!(まあ、市長のもとで仕事をしている職員の方を思うと、議会によって右往左往させられるのはゴメン!でしょうが・・・・)


 

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2009年12月08日

12月定例会 補正予算・・・ただいま審議中。

 補正予算の審議。修正案が提出されました。共産党からです。修正点は体育協会の一般財団化に関し、市が100万円の出捐金を計上している点について。


 任意団体である体育協会が一般財団化することを否定するものではありません。


 ただ、そこに市が現段階で100万円を出すことには慎重になるべきだという意見です。


 はっきり言ってその通りだと思うのは、答弁が全くなっていなかったから。

 答弁がしどろもどろすぎて、答弁者が自らの発言内容を全く理解していないのではないかと思えるような・・・・そんな感じ。
 


 なので、修正案を握りつぶして、否決し、市長が提案した原案を無傷で通したいと考えている議員さんからの質疑が始まって・・・・その答弁ぶりがあまりの状況だったので、途中で時間も来たので「もう一度頭の中を整理して、明日再度答弁をさせる。」こととなり、今日は終了してしまいました。

 結局、100万円とは言え、市民の税金を使うということはその根拠を明確にする必要があるし、何のために出捐しようとするのかが説明できなければいけないはず。でも、今年の4月から一般財団としてスタートしたいとしている体育協会が説明資料として現段階で定款(案)を示せていなかったり(まだ、今、議論・協議中とのこと)、基本財産の内容についてもまだ‘未定’・・・・にも関わらず、とりあえず100万円出しますというのでは「はい、そうですか!」と言い難い。体育協会も寄付を募っていて200万円以上は集まっているようだけれど・・・・。


 もう少し慎重に対応を考えてはいかがですか?と共産党の橋本さんがおっしゃていたことには十分頷けて、共産党が修正案を提出してきた理由もよくわかる。

 それ以外にも今回の補正予算について言えば、新たなIT投資のことやら、総合体育館の大改修工事が総額で約13億円かかることの見込みが示されたり・・・・お金がないとしているわりに、そうは思えないような予算が計上されていることも事実。最初は国や東京都の補助が受けられたとしても、その後の維持補修などメンテナンスを考えてみたら、そこはすべて市が負担しなければいけないことを視野に入れておきたいもの。特に新たなIT投資は、既に9月定例会の健康福祉常任委員会で説明されていた「遠隔医療~地域連携パスのIT化による他職種参加の地域連携推進事業」のことだけれど、ITの専門家がいなければ結局業者の言いなりで「高値つりあげられてしまう」という状況は危惧されるところ(これについては公明党の小林さんも指摘していた)。国の100%負担でモデル事業ができるなんて素晴らしい!という発想で本当にいいのだろうか・・・・?5年をめどにモデル事業を展開していくとの話でした。

 とにかくも修正案。明日続行する審議で、行政側の答弁がどうなることやら?たぶんクールダウンしてから迎える明日の答弁・・・・・「昨日の発言を訂正します。」なんてことになったりして?!

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2009年12月07日

12月定例会 一般質問5日目

 一般質問の報告です。

 今回は「児童虐待ゼロのまち・多摩市」という具体的な目標を掲げ、子育て・子育ち施策に取り組んでほしい!

 これが私の主張でした。かなりの活動力を発揮している子ども家庭支援センターに向けて、そして児童虐待の早期発見・早期支援における学校の役割を再認識し、学校の教職員に向けた研修・啓発の一層の強化を求めたくて質問しました。

 子ども家庭支援センターに対しては、多摩市における児童虐待対応へのマニュアル見直しの必要性を確認し、もちろんそのことについては認識が一致していて、今年度来年度かけながら、しっかり内容を整備していくとの答弁をもらいました。
 いまや、児童虐待が発生してからの対応のみならず、児童虐待の未然防止の観点がより重視されるようになっています。当然のことですが、発生してしまってからでは遅いわけで、子どもの人権侵害の最たるものである児童虐待を起こさない!ことが私たちの使命。その視点でマニュアルを再検証していかねばなりません。

 そして、学校においては、教職員が児童虐待に対する認識を深め、児童や生徒たちの少しの変化を見逃さないとする姿勢が必要になります。そのために文部科学省は今年になり、「児童虐待防止と学校」という教材を配布しています。これはかなり有用な教材で内容も密度が濃いのです。各小中学校にはCDが配布されているのですが、もちろん「活用してください」と言われるだけでは、忙しい学校も十分に活用できるわけもありません。今回の質問に際し、多摩市内の小中学校の実態を調査してもらいましたが、やはりCDのデータをすべてプリントアウトして教職員に配布したどまりになっていることが明らかになりました。
 なので、この教材を今後いかに活用していくのかがポイントだと強調しました。


 実は「児童虐待」に対する先生たちの感度を高めることは、何も虐待発見するためだけにあるわけではありません。例えば特別支援教育で求められている発達支援障害児に対応できる授業力を身につけることが、すべての子どもたちにとっても効果を発揮する授業内容につながっていくのと同様です。先生たちの感度を向上させれば、そのことはすべての子どもたちのHAPPYにつながるのです。先生たちが一人ひとりの児童生徒にどんなまなざしや姿勢で向き合っていくのか、その対応姿勢をよりよくしていくことが可能なのです。


 どこまで伝わったかなあ・・・・・。


 とかく教育委員会に対しては「人権教育はすべての教育の土台」であり、その「人権教育の内容においても小中学校で子どもたちに伝えるべきことは『子ども』の人権である。」「だから『子ども』の人権侵害で最も重大深刻な『児童虐待』」をきちんと中心に据えた人権教育を進めてほしいとも主張しておいたのですが、これまたどこまで理解をしてもらったか・・・・。


 人権教育及び人権啓発の推進に関する法律があって、人権教育・啓発に関する基本計画があって、人権教育の指導方法等の在り方について(第三次とりまとめ)なんて立派なものがあり、文部科学省も力を入れている分野みたいです・・・そして東京都はもちろん・・・・しっかり手引書を作成していますが、これまた上記の教材と同じように「配布しただけ」に留まっている場合も少なくなさそう。
 結局は相当に本腰を入れて多摩市教育委員会をあげて取り組まない限りは、各小中学校とも現場のそれぞれの忙しさに追われながら、「後回し」にされてしまいそう。それに人権教育というのは当然ながらものすごく幅が広いので、どれをチョイスするのかが現場に任せきりという状況も善し悪しだと思うし。


 なので、多摩市教育委員会は人権教育をどう位置づけ、そのために何をどうしていきたいのかを明確に打ち出す必要があると思うのです。お題目として語られる「自分を大切にし、相手を大切にしよう」なんて言っても・・・・子どもたち自身が持っている「子どもの権利」を正しく理解しておくことが出発点!なはず。
 だからこそ、単に「人権教育進めます!」ではなく、一歩踏み込んで「人権教育・とりわけ子どもの人権を子どもたちが適切に理解できるような教育を進めます!」くらいのことを言ってもらいたいなあと思うのです。
 
 *京都市教育委員会では生徒指導ニュースに「児童虐待」のことを特集!独自で教職員の手引書まで作成している。

 「○○の権利」・・・というと、「なんだ、また権利・・・権利権利と権利ばかり主張して!」などという批判が頭をもたげてくるわけですが、それは「権利」のことを少し歪んで捉えている発言だと思うのですね。「権利」には必ず「義務」もつきものなはずなんです。そこをきちんと伝えられる大人がいさえすれば、子どもたちが権利濫用をするとは思えないのです。
 


 ・・・と話が少々脱線したのですが、とにかく「児童虐待ゼロ」。それが「子どもの人権」を守ること!ということ。そのことは伝わったかなあ・・・・。「伝わっていますように!」と願って・・・今日は早寝。 

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2009年12月04日

12月定例会 一般質問4日目

 鼻声解消しない今日この頃です。


◆待機児問題

 一般質問で各会派の方から言及があります。認定子ども園の開設(現在は幼稚園が園舎を移転させてオープンします)、認可保育園建替えでの定員増、それから新たな園を増設する予定もあり、とにかく対応せねばならぬと動いていますが、解決しません。今日は新たな園は諏訪地域に社会福祉法人の運営で設置されるところまで明らかになりました。定員は70名を予定しているようですが、諏訪地域・・・・?頭に思い浮かぶ空き地は数少ないのですが、そのどこかの場所で開設されるようです。


 「保育園をつくりたい」
 

 「はい、どうぞ!」


 なんて簡単に事務手続きなどが進むわけではありません。時間がかかります。スピーディに対応できればいいのですが、やはり色々各方面との調整などもあります。でも、決して動いていないわけではありません。


 「行政って本当にのろのろしている」というご批判の声もいただくのですが、状況を見ている限りは「のろのろしているわけではない。」ということもわかるのですが、それでもやっぱりニーズには追いつけていない現状。もどかしいです。初日のブログにも書いたとおりです。


◆ワークライフバランス

 子育ての問題そして男女共同参画の問題・・・・キーワードとして語られるのがワークライフバランス。


 多摩市で行っている調査によれば「男女による地位の平等性に対する認識」について、ずいぶんと認識には変化があるようです。10年も前は「男性の方が優遇されている」と感じている人が男女ともに多かったようですが、もちろん今でもそう感じている人はいますが、割合としては減少傾向。「草食系男子」なんて言葉まで流行る時代ですから、その背景からも減少傾向は理解できる気がします。

 男性の認識も去ることながら・・・実は「女性が女性に厳しい!」って場合もあるような気がしています。「私はこんなに頑張って家事も子育ても仕事もこなしてきたんだから!」と暗に醸し出すような先輩女性が同じ職場にいると・・・肩身が狭い思いを味わうというのはよく聞く話です。


 
 いずれにせよ、ワークライフバランスは誰もが望むところなはず。でも、男性にせよ女性にせよ・・・・先輩から後輩に・・・・「本当は自分も実践したかったけれどできなかった・・・・その禍根を後輩にまで引きずっていく・・・。」みたいな発想はごめんです。


 そういう意味で次の世代に何をどう伝えていきたいのか、そのために今の不具合をどうやったら変えていけるのか・・・・考えていきたいものです。苦々しい思いや体験を次の世代にまで連鎖させないで、しっかりとケリをつけることができればいいのですが、そうも簡単にいかないか・・・・。


 ワークライフバランス。


 行きつくところ、その人一人ひとりのライフスタイルなんだと思っています。周りから見たら「ワークライフバランス」になっていなかったとしても、自分が納得していればいい。実はそんなものなのかもしれませんが・・・・。

 男女共同参画・・・というと男女平等、女性の地位向上みたいに何だか女性ばかりが権利を主張しているような色合いで受け止められがちです。そのせいか、ワークライフバランスがなかなか男性の間に言葉として浸透していないような気がします。女性のためにある言葉ではなく、男性のためにこそある言葉ではないかと私は感じています。


 
◆学校とコミュニティ

 少子化、学校の統廃合をどうしてもせざるを得ない状況です。子どもの数は絶対的に少なくなり、ベビーブーム再来を期待することもできないでしょう。小規模校の良さを否定するわけではありません。でも、これから来るべく人口減少社会に向けて、まちのサイズを最適化していかねばならない・・・これは課題です。
 今日も愛宕地域の2小学校の統廃合問題に関連し、コミュニティをどう考えるのかという問いがありました。まちづくりは白地図に単に色を塗っていく作業ではなく、常にそこには歴史があります。その歴史をないがしろして、その歴史を受け継いでいる人が生活していることを度外視することはできません。
 
 そもそもコミュニティエリアなんて行政が便利なように便宜的に設けた区域わけのようなものと考えていかないと。考えてみれば、「中学校区」なんてものが単位になることもあるわけですが、2つの中学校が1つの中学校になった場合には・・・・それまでは2つの区域に分かれていた中学校区が1つになり、やたらと区域面積が広くなる場合もあります。結局、何を根拠にした「中学校区」なのかがわからなくなる場合も生じるわけです。なので、あてになるようでならないのがコミュニティエリアだなと個人的には考えています。


 なので、学校がコミュニティの核になるとの言い方にも惑わされないようにしないとと最近感じています。もちろん学校が果たす役割は大きいと思います。子どもと大人が交流し合いながら行事をつくることも多く、交流拠点になっている場合も少なくありません。でも、多摩市のコミュニティ施策において学校は「核」と位置づけられているわけではありません。だから、教育委員会が学校はコミュニティの「核」と記述をしていることそのものがナンセンスなのかもしれません。行政のご都合でコミュニティエリアの捉え方やら、学区域や中学校区の考え方が変わっていくことが問題なのです。変更するときに「行政のご都合主義」ではないとする姿勢が不誠実と思われてしまうのです。誠実さに欠けると思われた時点で市民との信頼関係は崩れます。話し合いは成り立ちません。


 その時々では最良、最善だと思われた判断であっても後から見ればそうではない場合も多いと思います。それは多くの歴史に見ることではないでしょうか。その当時は一番いいと思って選択をしてきたことであっても、時代の変化とともに評価が変わることがあるのです。それとは逆の場合もあります。かつては全く売れもしなかった絵画や音楽が後世でものすごく評価されているように・・・・。
 色々な廻り合わせもあるでしょう。ただ、かつての対応が今にはなじまないという場合にはその問題点をきちんと明らかにして、今、最もいい方向にきちんと転換していくべきだと思います。多摩市のさまざまな課題、問題がその岐路に立たされています。

 週末です。私は週明け月曜日にようやく発言順がまわってきます。土日を挟んでの発言順のおかげでのんびりしすぎていました。本腰入れて準備しなくてはいけません。今回は具体的なところでは「児童虐待」を取り上げていますが、「子どもの人権」がテーマです。

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2009年12月03日

12月定例会 一般質問3日目

 今日の一般質問は、市長の進退を尋ねるストレートな問いからスタート。でも、結局直球勝負をまともに受けてもらえず、市長は進退を明らかにし、再選に向けた意欲を示したわけではありませんでした。

 「誠実に取り組んでいく。」という趣旨でまとめた答弁について・・・・どう受け止めればいいのかと巷では話題に。


 残りの任期を誠実に務め上げるという意味にもとれるし、誠実に取り組んでいくために次の4年間に向けていきたい(再選を目指す)とも解すことができるし。


 私たち民主党TAMAはすでに前回の市長選挙で現市長は応援しておらず、対抗馬をどうするのか議論をしているところ。この市長の微妙なニュアンスのこもった答弁の真意をどう汲み取ればいいのか。


 とりあえず、次年度予算については「骨格予算」になるので、政策的な経費を計上しないことだけは決まっているものの、緊急的に必要なものについては政策的経費であっても盛り込んでいくらしく、一応それは「議会の皆さんとのご相談により」ということらしい。市長選を前に、予算が否決されたり修正されたりすることだけは回避したいという意図だけは理解しています。
 なので、今年の当初予算修正でのポイントになっていた就学援助費などの見直しはしないようです(と言っても、ペンディング)。


 それにしても、いろいろな議員さんの一般質問を聞いていて思うこと。私も自分自身を含めて思うことですが、一般質問というのは「議員の発言権を保証する重要な位置づけ」であるのか、単に「議員の自己満足で自分自身のご意見を披露する場」であるのかがわからなくなります。一般質問で自分の意見を明らかにして「市の姿勢を質した!」ということをカッコよく主張されている方もおられるのですが、問い質すという本来の意味に照らして見て思うこと・・・・行政の答弁は「暖簾に腕押し」なんですよね。ですので、「よくわからない」「あいまい」ということしかわからない場合が多いような気がします。場合によっては答弁を聞いたら余計にわけがわからなくなる場合も多い・・・・。
 男性女性で分けるのはあまり好きではありませんが、特に男性の管理職の答弁って本当によくわからない・・・・・女性の部長さんや課長さんの方が実にわかりやすく答えてくださるのですね。そういう意味ではもっともっと女性の管理職を増やしたいなあと思うのです。明らかに議員側の男女比と比べれば、答弁席側の行政の男女比はまだまだアンバランスなので。


 明日も一般質問が続きます!

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2009年12月02日

12月定例会 一般質問2日目

 昨日に引き続きの一般質問。そう言えば、昨日の午前中と今日の午前中は「新人研修」と称して、傍聴席で紺色とピンク色のブレザーを着用したNewFACEさんたちがじーっとしているのですね。公務員を目指して試験勉強はしているかもしれませんが、仮に採用されたとしても入庁前に市議会の傍聴なんてするわけないですよね・・・きっと。市議会の場をNewFACEさんたちはどんな感想と印象を持ったのでしょうか?聞いてみたいものです。


◆高齢者の権利擁護

 今日は高齢者の権利擁護のために「成年後見センターの設置を!」という市長に近距離の立ち位置からの力強い発言・・・さすがに市長自ら「高齢社会に向けての課題として検討します。」と答弁。調布にある多摩南部成年後見センターに社会福祉協議会に立ちあがった権利擁護センターは・・・って思ったけれど、結局のところは後見人についていわゆる社会貢献型後見人(昔のブログを辿ってみたら、リンク切れになっていましたので社会貢献型後見人のことについてはこちらをご覧ください。)を増やすために市が積極的に取り組んでほしい、そうすべきという主張でした。
 潜在的ニーズはあるのかもしれませんが、実際に成年後見制度そのものを知っている人もまだまだ多くはないでしょうし、だから利用者についても伸び悩んでいるというのが実態ではないかと感じています。超高齢化社会になるからニーズは増加するだろうと見込まれていますが、実はこの制度は手続きなど利用のしにくさがあるとも指摘をされていて、そこを乗り越えなければ飛躍的な活用を期待できないような気もします。


◆鳩山首相を先取り!

 ところで、今日の名答弁?!と言えば・・・・政権交代への評価を尋ねる問いかけに対し、鳩山首相の所信表明演説から言葉だけを拾い出しながら?友愛政治とか、新しい公共とか・・・・・市長はこの所信表明演説の内容を先取りする形で市政運営をしてきたときっぱり答弁。だからますます自信を持ったと自信たっぷりに述べられてました。

 ちなみに・・・鳩山首相の所信表明演説の「新しい公共」については次のとおり。 

働くこと、生活の糧を得ることは容易なことではありません。しかし、同時に、働くことによって人を支え、人の役に立つことは、人間にとって大きな喜びとなります。

 私が目指したいのは、人と人が支え合い、役に立ち合う「新しい公共」の概念です。「新しい公共」とは、人を支えるという役割を、「官」と言われる人たちだけが担うのではなく、教育や子育て、街づくり、防犯や防災、医療や福祉などに地域でかかわっておられる方々一人ひとりにも参加していただき、それを社会全体として応援しようという新しい価値観です。

 国民生活の現場において、実は政治の役割は、それほど大きくないのかもしれません。政治ができることは、市民の皆さんやNPOが活発な活動を始めたときに、それを邪魔するような余分な規制、役所の仕事と予算を増やすためだけの規制を取り払うことだけかもしれません。しかし、そうやって市民やNPOの活動を側面から支援していくことこそが、21世紀の政治の役割だと私は考えています。

 新たな国づくりは、決して誰かに与えられるものではありません。政治や行政が予算を増やしさえすれば、すべての問題が解決するというものでもありません。国民一人ひとりが「自立と共生」の理念を育み発展させてこそ、社会の「きずな」を再生し、人と人との信頼関係を取り戻すことができるのです。

 私は、国、地方、そして国民が一体となり、すべての人々が互いの存在をかけがえのないものだと感じあえる日本を実現するために、また、一人ひとりが「居場所と出番」を見いだすことのできる「支え合って生きていく日本」を実現するために、その先頭に立って、全力で取り組んでまいります。

先取り・・・市長はご自身に先見性があることをまさに高らかに宣言されたのですね。きっと。(っていうか、「市長の答弁書は一体どなたが作成したものだろう?」って思ったけれど。)


◆子どもたちの「食」その①


 学校給食センターの調理業務の民間委託化問題。これについては市長選の公約に掲げるに値する問題だと主張する議員に対し、教育部長が答弁。まあ、そもそも渡辺市長が再選を目指すのかどうか明言を避けている時点で問うたとしても・・・ねぇ・・・・ということかもしれませんが、教育部長が答弁するというのもの何だか不適切。


 いずれにせよ、市長の決断一つで民間委託化方針を凍結し、現行体制を存続することも可能。


 子どもたちの食が乱れている時代だからこそ、「食育」に果たす学校給食の役割に重要性があることもわかるのですが、民間委託化の話が浮上してから・・・・「今の学校給食センターの給食がおいしくて安全で安心」と急に強調され始めたような気がするのは私だけ?


 私は学校給食センターの給食を「おいしい」と食べている子どもたちにとても申し訳なく感じている市民で大人の一人。正直、多摩市の学校をいただいていた約2年弱は給食の時間ほど苦痛なものはなかったかも。低温殺菌牛乳に親しみ飲みなれていた私にとってはビン牛乳も苦手の一品で生温かくなっている夏の牛乳はさらにNGだった記憶があるのですね。本当は学校給食センター方式そのものを根本から問い直すような議論もしてみたいですが、そこはもう今更ながらで覆していくことは難しいのが事実。


 でも、できる限りおいしい。できる限りで安全で安心を確保するというのは当たり前のこと。そのために何をするのか、何ができるのか、具体的に示さすことが重要。それを示さずして、「民間でもできるから民間へ」ということで合意を得ることはできないでしょうね。


 理想に照らすと納得しがたい・・・・でも、現状踏まえて「理解する」という風にしていかねばならないでしょうから。


◆子どもたちの「食」その②


 子どもたちの「食」の問題から見えてくる養育環境問題を指摘する意見があり、その答弁でも朝食を食べてこない、食べさせてもらえない子どもたちの存在が明らかになりました。


 これ・・・育児放棄・・・児童虐待の問題ですね。


 朝食を食べてくる子どもたちを100%に近づける・・・なんて目標が食育基本計画にも掲げられているし、同じく・・・パブリックコメントが終了した教育振興プランにおいても同じことが目標になっているみたい。


 結局はそのために何をするのか?が問われているわけで、これってどこの仕事?誰の仕事?まさか朝食100%にするために・・・・朝食まで行政が学校で提供するなんてことはありえないですね!日本では!!!外国ではありえるみたいですが・・・・。

 ここに見えてくるキーワードが「教育福祉」。これ「福祉教育」ではないので要注意。全く違う意味と内容を持つ言葉です。


 私は「教育福祉」という部門がいよいよ教育委員会内部にも必要になってきたと感じています。教育委員会単独では解決できない問題をきちんと福祉部門(多摩市の場合は子ども青少年部も)と連携していく窓口的役割を果たすイメージです。特別支援教育という枠組みの中で発達支援室を設置し、教育・医療・福祉の連携を進めていこうとしていますが、それでも何か不十分で物足りなさを感じるのは教育委員会に「教育福祉」に対する考え方があるようで確立していないからだと思っています。視点をしっかりと定めていく・・・そんな議論をしてくれるのがまさに5人の教育委員さんだと思っているのですが・・・。


 明日は朝一番から「市長の進退問題について」とストレートな質問項目が待ち受けています。さてどんな答弁が戻ってくるのでしょう?みなが注目をしているのかもしれません。こればかりは部下が答弁書を準備することはできないでしょう。

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2009年12月01日

12月定例会初日 行政報告・一般質問ほか

 今日から定例会です。副市長席が空っぽなので市長は一人ぽっつりしていて、隣に相談相手がおらず・・・・という状況ですが、前回の定例会からこの間2か月・・・・お1人で行政運営のかじ取りをしてきた自信さえあるようにも見受けられます・・・・まあ、泣き言もぼやきも言ってられず、日々まわしていかなければいけないのが実情ですから。


 というわけで、今日は新型インフルエンザについて接種費用の助成についてまずは補正予算の審議が行われました。お隣さんの稲城市での対応を参考に助成をすることとなりました。多摩市はホームページ情報では「新型インフルエンザについてとなっているところに盛りだくさんの情報が掲載してありますが、保育園・幼稚園児や小学生1~3年生には集団接種も行われます。集団接種については既に保育園ママたちの間でも話題になっていました。

 上記の補正予算は全会一致で可決し、それからは一般質問でしたが来年4月の市長選挙を見据えてなのか、市長の進退をストレートに問う内容の質問もあり、一体どんな答弁が来るのだろうかと思っています。それぞれ議員の持ち場や立ち位置によって市長の評価も変わります。それは当然のこと。でも行政の答弁はどの議員に対しても公平にあって欲しいものです。議員の顔によって答弁する態度が微妙に違うわけですが、何かどこかに議員の格付けでもあるのでしょうか?


 今日は「子どもの貧困」に関する質問があったのでやりとりを楽しみにしていたのですが、残念ながらあまり突っ込んだ内容にまで話が及ばずに議員さんの「意見の開陳」で終わってしまいました。でも、一般質問って実は単なる「意見の開陳」だけであって、別に市長や行政側と討議するような場ではないという人もいるようです。単なる意見のお披露目であり表明に過ぎないのであれば、別に議場でやらなくたっていいですよね・・・やっぱり、議会基本条例で目指しているように「討議の場」としての議会になればいいなと思うわけですが、理想と現実との間に壁があるなあと感じます。その壁ってどうやったら切り崩せて乗り越えていけるのでしょう・・・・。


 来年4月もまた保育所が狭き門。待機児が出そうだし・・・働きたいのに働けないと涙をのむ親子の姿が目に浮かぶのです。「打つ手なし」みたいな状況になっていて、何だか担当者もやってもやっても・・・・というスパイラル構造で苦しいんだろうなあ。保育の「質」も維持しながら、責任を持って子どもたちの成長を支えていかねばならないという使命だけは堅持して進めていかなければいけない。だから・・・ある意味で時間も一定程度はかかるわけで、そこをのろのろしているとも言えない状況にあることも理解して、何とか「働かないと!」という市民の思いに寄り添いたいものです。
 
 

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2009年11月18日

駆け込みで?!・・・・条例制定したいのはなぜ?

 12月定例会に提案される予定議案について事前説明会。全議員が招集されて行われるようになったので随分な効率化だと思います。従前は大会派、市長と親密な関係な会派から順番に説明を受けていたので。

 今回は新たな条例提案が提出される予定になっていて、一つは総合オンブズマン条例、もう一つは市長・副市長の政治倫理条例です。

 内容は別として。何だかものすごい滑りこみセーフで完成させた条例のような気がしてならず。・・・言ってみれば、現市長の任期中にやってしまわねば~・・・・ってもっとわかりやすく端的にいえば「実績づくり」(って指摘していた人もいるけれど)、、、、市民の立場でクリーンなイメージを彷彿させるような条例設置。


 オンブズマン条例にしてもその必要性がどう認識されて検証された結果なのか。現行の福祉オンブズマンでは不十分と判断した理由はどこにあるのか。いまいちすっきりせず。とりあえずの説明では「広範な市民の権利擁護の拡充を図る」という基本方針に基づいたものらしいことだけはわかったけれど。


 「何だか・・・拙速すぎると思わない?」


 これ、私の漏らしたため息ではありません。他の議員さんもおっしゃっていたことです。


 もうひとつの政治倫理条例にしても「公正性」「高潔性」を確保するために必要な措置だとか。


 それって、今ではなくて、もっともっと現市長の1期目最初の仕事してやるべきことだったのでは?・・・・なぜ、この時期?どうして今になって?・・・・制定しようとする姿勢は高く評価し、否定すべきものではないと思うけれど。

 しかし、それにしても「駆け込み」な条例提案。釈然とせず、すっきりしないんだよなあ。


 たぶん、そんな感想を持ったのは私だけではないはず。残念ながら、両議案ともに総務常任委員会で審査される内容なので、その意見交換には加われない。12月定例会のみであっさりと可決しちゃうのかしら?


 市民にとって「最良」「最善」にしてもらいたいことを考えても、議会として十分に検討、審査しがいのある条例提案と受け止めたいですね。定例会、結構ハードになりそう?!

 この2つの議案を含み・・・12月定例会前の意見交換会は下記の日程で行います。どうぞお気軽にご参加ください。


 ◆民主フォーラムTAMA 議会前意見交換会
 日時 11月22日日曜日 14時から
 場所 関戸公民館第2学習室(ヴィータ・コミューネ8階です)

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2009年10月05日

知らないうちの意見募集・・・・。

 議会が終わった週末も慌ただしく・・・青少年問題協議会の北諏訪地区委員会、朗読劇にヘルプとして参加している座・多摩が一応主催団体になっていたのでヴィータ・コミューネのロビーでの佐治麻希さんの紙芝居「さだ子と千羽鶴」で心が洗われ、それから40周年記念で多摩ニュータウンタイムズが開いた記念イベントの「永山ウーマンライフ」を鑑賞。永山ウーマン・・・というよりは、団塊の世代の女性の生き方、その一つのモデル=永山福祉亭に‘自分の生き方’を見つけた女性を描いたドキュメンタリーに私の母親にも重なるあの世代の女性たちの葛藤にちょっぴりの痛みを覚え・・・・そして昨日日曜日は・・・子ども教育常任委員会有志(と言っても全員が揃っているが)で多摩第二小学校のPTCAの方からの呼び掛けによる懇談会に参加。内容は今、検討されている「学校の一定規模適正配置」のことについて。

 懇談会に参加して改めて感じたことは2点。
 ①教育委員会が示している「学校の一定規模・適正配置方針」は破綻している。
 ②とにかくも行政が主催をしている審議会などに対し、市民は怒っている。(なぜなら、行政が敷いたレール、路線に市民を参加させて「市民の意見を聞いた」ことにしがちだから)


 ①も②も・・・私個人としては前々から指摘をしていること。とはいえ、個人的見解の効力は行方知らずで「無視」「聞かなかったことにされる」場合も多々あり。そこで、昨日の懇談会で「子ども教育委常任委員会」として市民の気持ちを受け止めるのであれば、個人の枠を超え、党派の枠を飛び越えいくことが第一条件ですね・・・・・委員会として働きかけることってたぶんものすごく重要。


 政治的に中立とはいえ、本音と建前をいかんなく使い分けているのが教育委員会のような気もしている私。市民の怒りについては共感します。


 というわけで、今日は自分としての「休日」をつくり?・・・・社会科見学をしました?!どこに・・・ってサンリオピューロランド

 ここがまた厄介な話=サンリオピューロランド撤退話があったのです。結論的には撤退はしないことになったのですが、9月議会直前に「撤退するかもしれない。」などとの意向を漏れ聞こえていたこともあり、「仮にもサンリオ撤退したら多摩センターどうなる?!」と危惧されていました。「ハローキティに会える街」ではなくなる危機だったわけですが、どうやら回避されたようなのでよかったです。(これについては公明党の小林議員さんが青少協の委員会でも報告されていたので、撤退回避は確実なはず。)→言葉足らずの言及だったようだったようなので、合わせてこちらも読んでください!☆10月6日のブログ☆

 そんな状況もあったので一年半ぶりくらいに久々に足を運んでみたのです。「サンリオ、いいなあ~。入りたいなあ。」とため息をつく5歳を連れての「休日」を多摩で楽しむ♪ショーを見るのに並んでいる際にたまたま声をかけたりしてどこからきているのかをリサーチ・・・・「千葉県の流山市」・・・・には驚き!「通勤列車で来たんですよ!」とお母さんが話をされていました。遠いところから(って海外の人もいるわけですが)、多摩センターに来てくださる方がいらっしゃる・・・うれしいことですね。そう考えるとやっぱりサンリオピューロランドってすごい。「いいですね、(ピューロランドがあるから)多摩市に住めてうらやましい!」なんて言ってくださる親子も。

 ちなみに、たまたま声をかけた方に多摩市民はいませんでした。土砂降りの雨も関係なく過ごせて何よりでした。懐かしいサンリオキャラクターグッズもありました。私はボタンノーズ大好きなんですが、残念・・・あまり知られていないキャラクターなのか復刻されていませんでした。

 今年はキティちゃんが35歳になります。キティちゃんが30歳のときに(って5年前)、多摩市ではキティちゃんの住民票の発行がスタートしました。キティちゃん絵柄入りのシートは増刷されていないはずですが。いずれにせよ、「ハローキティに会える街」なら、それなりにもう少し地域にある観光資源を生かす必要があるのでしょうね。

 ところで、学校給食センター業務の一部民間委託化についてホームページで意見を募集しているらしいと聞きました。ですので、さっそく・・・一体どこで募集をしているのかと・・・・。多摩市の公式ホームページって本当にわかりにくい。意見募集したいはずなのに、トップページで意見募集の告知をしないという‘こころ’が私には理解できないのです。
 ようやくたどり着きました・・・・ありましたありました・・・・意見募集が始まったのはどうやら先月かららしく・・・締め切り間近みたい。
 →学校給食センター業務の一部民間委託化についての意見募集(締め切りは10月16日金曜日) 


 もっと積極的に意見がほしいなら重要告知として扱うべき。にもかかわらず、あまりにも静々と、ひっそりと何か気づかれないように掲載しているのではないかと誤解されるような取り組み方が市民の不信感につながっていくのに・・・・。


 明日の午後は北諏訪小学校でこの件に関する保護者への出前説明会が開催されます。私も同席させてもらおうと考えています。

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2009年10月02日

長かった定例会が終わりました♪

 9月議会終了しました。本当に長丁場でした。昨年度の一般会計については決算が不認定になりました。これは予定通りのことです。不認定すべきは13名で認定すべき10名・・・市長の昨年度一年間の事務執行に対し、議会は「評価できない」との判断を下したことになります。

 特別会計のほうはすべて認定されました。(もちろんすべてが全会一致というわけではありません。結果については改めて議会ホームページにてご覧、ご確認ください!)


 今日の最後は副市長退任の挨拶でした。「勇退」という言葉でいいのだろうか・・・3年と3カ月という志半ばでの引退ではなかったかと思いますが「一身上の都合」・・・その理由の重さを慮るのみ。市長は「断腸の思い」で退任を認めたとの話でした。「立つ鳥跡を濁さず」ということわざを思い出しました。どうしてここで辞めなければならないのか・・いささかの不自然さが奇妙にも感じるのが気のせいだといいなと思っています。


 昨年度の決算は不認定。「市長の失政」「市長の失策」と批判する声は議会サイドで高まっていますが、それに呼応するかのような引退劇?・・・さまざまな憶測が飛んでいますが、引退が一体何を物語っているのか・・・真実はわからないまま。このまま市長は残り半年の任期をやり過ごすのでしょうか?真相を根掘り葉掘り聞くことはやぼったいわけですが、今日の多摩市議会を取材に来ていた記者さんはかなり興味津々という様子でした。


 でも、議員に聞いたってわからないのよ・・・いくら取材しても・・・って私は言いたい。

 副市長は今日のあいさつで「(ご自身が)口が悪くて議会の皆様にもご迷惑をおかけしたことと思うけどお許しいただきたい。」と述べておきながらも・・・「議員の皆さんが憶測や風評などによって事実を誤認して発言されているのかなと感じる場面もあったが、ぜひ事実に基づいて活発に議論を展開してもらい、まちを豊かに市民の幸せを導いてもらいたい!」とねぎらい(苦言)を忘れないところあたりがさすが!
 議会基本条例の中で議論されている市長の「反問権」を市長代理で行使するとしたらおそらくピカ一だったろうなあ。

 ・・・ある意味で、「議員先生、議員様様・・・・」とゴマすりしたり、必要以上にへりくだるのではなく、対等に議論に臨み、挑んでいた姿勢(あの偉そうな態度は何!・・・という人もいるほどでしたが)をかう人もいました。

 とりあえず、今日については定例会が終わってほっとしていること。その他少し報告が必要な事項もありそうですが、それは後日に綴ります。決算が不認定になったという結果は・・・市長には痛くもかゆくもなし、使ってしまったお金のことを言われたって「後の祭り」という感覚ではないと思いますが、議会が‘たいそうに’熱心に取り組んだ事務事業評価をどう受け止めて次年度予算に反映させていくのかの技術力と技量が問われます。


 特に社会福祉協議会、商工会議所に対する補助金については助成に見合った成果が見えないということであり、成果の上がらない事業に補助し続ける意味そのものが問われていることを次年度予算書にどう反映していくのでしょうか。もちろん議会も成果が見えないと評価をしているのに、次年度も前年踏襲で予算計上されてきた場合にどう対応するのか・・・これまた議会も試されていますが。

 とにもかくにもひと段落で長月から神無月へ。明日は「月見て、一杯」のお月見です。我が家は「月より団子」という感じです。

 お時間ある方・・ぜひ!

☆シネマ&トークのひととき☆
 10月3日(土)永山公民館(ベルブ永山)多目的ホール
 15:30~ドキュメンタリー映画「永山ウーマンライフ」上映
 16:30~トーク「多摩ニュータウンを語ろう」
   横倉舜三(多摩ニュータウンタイムズ社主)と地域の方
 主催:ニュータウンの映画を見る会
 共催:多摩ニュータウンタイムズ 後援:日本映画学校
 連絡先:多摩ニュータウンタイムズ TEL042-374-8588

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2009年09月30日

やっと定例会も最終日が目前

 長かった定例会も明後日に終了します。今日は最終日の議事日程を確定する議会運営委員会がありました。同時に来年度の議会費の予算についても意見交換が行われました。

 私は・・・・交渉会派ではないので、出席はするもの「オブザーバー」。オブザーバーというのはなってみてよくわかるけれど、一応・・・委員長は気遣いから意見を求めてはくれるものの参考意見にもならないような感じで、結局のところは3人以上の会派から選出されている議会運営委員会正式メンバー(?)の合議によって物事は決定します。

 議事はおそらく淡々と進み、一番最後のところで副市長が退任の挨拶、それに対し議長が謝辞を述べるというのがイレギュラーで追加された日程。無難に終了することと思います。不認定になった昨年度決算内容について各会派が意見討論すると思うのですが、その内容には注目したいと考えています。それぞれ「理由」があって最終的な判断をしているので、その理由こそが重要。なかなか臨場感も含めて、議場の様子が伝えることができないのが残念ですが、単に挙手して採決するのではなく議会ではそれぞれ会派ごと(もしくは議員がそれぞれに)に意見討論という場が準備されています。‘討論’と付いているので誤解を招くのですが、これは各会派の意見表明と解するほうが正しいかと思います。私の議会質問内容でも自身が担当したものなど一部掲載しているのですが、各会派の討論が出そろう決算や予算に対する意見を聞き比べることは結構面白いです。(ただ、自分自身の考えをその他みなさんに向けて披露しているだけとも言えるのですが・・・。)


 ところで、来年度の議会費についてですが、来年度は市長選挙があるので骨格予算の編成になるという話でした。私たちの新たな要請としては「インターネット中継」などにかかわる予算が優先度が高いのですが、これについては「慎重にしかし消極的ではなく検討を進めることが必要」という結論となり、実際の予算化は先送りとなりそうです。インターネット中継については市民にアンケートを取った際には要望が高かった一つ。でも、実際に他市議会などのインターネット中継を見てみるとこれまたお世辞にも「楽しい」とはいえず、一般質問など一議員さん約60分間の映像を全部見ようとすると途中で睡魔に襲われたり、ずっと見ているわけにもいかず、他の用事をしてしまうというのが正直なところ。その点からしてもインターネット中継の有効性を疑問視する声があるのも事実。これは費用対効果という意味からなのですが、でもやっぱり・・・時代の要請としては取り組まざるを得ないことなのかなと薄々というか重々承知しています!・・・というのが私の見解です。

 ここのところ私は「子どもの貧困白書」を片手に、暇があれば熟読しているところです。これは一読の価値があるものです。子どもに関わっている方々のみならず、多くの方に社会の実態を見つめるためにも一緒に考えていただくためにも目を通していただく機会があればと望みます。とても読み応えあります。現場の実態から個人情報に配慮しながらも実態が綴ってあるのですが、胸が痛くなるような事例もあり、「何とかしないといけないのに、何も出来ていない私」に気がつかされ、いてもたってもいられないような気分になります。子どもたちの声にもっともっと耳を傾けられるような社会を!・・・そう思います。それこそ声なき声を聴くということではないかと・・・そう思います。

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2009年09月28日

決算特別委員会 昨年度一般会計予算は不認定に。

 決算特別委員会最終日でした。私にとっては懸案事項な議員どうしの意見交換についての感想については後述で。

 何しろ一般会計については「認定せず」という結果に。ちなみに内訳は下記のとおり。
 


 認定  自民党3名 公明党3名 あおぞら1名 日月会1名 (計8名)
 認定せず 共産党5名 ゆいの会3名 ネット・無所属の会3名 
        それと・・・・民主党TAMA2名 (計13名)

 すでに使い終わってしまったお財布に関することと言えばそれまで。「痛くもかゆくもなし」・・・とは言え、決算は市長の昨年一年間の仕事についての総点検であり、評価をする場とも言えるので、この結果はそれほど軽いものではないはず。

 とってもきな臭いことを言えば・・・・・市長の任期はあと半年。市長は3期目を目指すのかどうか・・・なんてことも今定例会のどこかの場面ではある議員が問うていましたから。


 決算特別委員会は議長と議会選出の監査委員(公明党)を除いて構成される22名。委員長は自民党会派なので、本会議で最終的に議決をする際には「認定」の立場に監査委員と委員長の2名が加わることになりますが、それをしても「認定せず」という結果が今日で明らかになったわけです。


 さて、この結果を市長はどう受け止めるのでしょうね。民主党TAMAは昨年度予算そのものに反対しているので、今回の決算も「認定しがたい」という立場から審査を進めてきました。もともと予算に反対していた私たちが認定するとすれば、それこそ「大そうな理由」が必要になるというわけです。私たちの「認定しない」という結論はあちら側からすれば当然のことと言えば当然のことでしょう。

 ということで、多摩市議会の目玉なる議会における決算の事務事業評価+議員どうしの意見交換についての所感です。注目されているだけあり、他市からの議員も含めた来訪者、傍聴者が多数でした。その感想は「やっていないところから見れば、なかなか面白い。」というものだったようですが、渦中に置かれている私としてはやはり複雑な心境。「どうやったら意見交換になり、議会としての見解が一つにまとまるだろうか。そういう意見の交換ができるなら参加しよう。」と思っていた私は結局・・・・意見交換の発言時間として与えられていた6分間を1秒も使わずじまいでした。民主党TAMAとしても無言のまま意見交換を終了しました。


 なぜなら、やっぱり「意見表明大会」に終始する傾向になってしまい、私たちが考える意見交換にはなっていなかったから。それぞれの会派の立場から意見は表明されたかもしれないけれど、結論を一本化して、議会として何らかの到達点を見出すまでの議論にまでは深化できずじまいでした。それに、会派どうしの意見を一本化するというのはかなり至難の業。


 ある発言に対し「大変卑劣なご意見としか思えない!」というような・・・・「品位がない。品格が問われる。」と傍聴席からも指摘されるような場面にやり取りもあり、一応?私たちの意見交換のギャラリーの一部になっていた市長や副市長も苦笑いする一幕も。
 全部で4項目にわたって意見交換をしたものの、どれ一つとっても統一した見解は出ずに、委員長も苦労をしながら「出された意見の整理」をしていました。同じような方向性を指し示しているような内容であっても「似て非なるもの」「同床異夢」といった表現がぴったりくるような意見交換会でした。交換をしたというよりは、それぞれの意見を表明し、違いを明らかにしたというのが客観的な事実かと思います。


 ・・・・と、傍観的に記述している私も無責任と言えば無責任なのかもしれませんが、しかし「誰に向かって、誰に向けて意見を発するのか」という点においても、どちらかと言えば「市長に対して(もしくは行政に向かって)・・・・と思う。・・・すべき。」というような感じでの意見交換は、「議会としてもっと○○を××しよう。」というものにはなっていかないのが正直なところ。


 「さまざまな意見がある」

 それが議会。


 こう割り切ってしまえば、もともと意見交換をし、「議会として見解を一本化する」というような試みそのものが無謀なのかもしれませんね。


 だから、最終的には「数」・・・多数決・・・・という便利な機能が議会には完備されているわけで。。。。


 なんて書くと「討議する議会を目指す!」と言っている議会改革のお題目までも陳腐化しそうですが、私は討議するならもっと時間が必要で、一人6分の発言時間だけでどうにかなるものでないと思っているので、あえて今日のところは発言を控えただけの話。決して「討議が無理・無駄・無謀」とは思っているわけではありません(>言い訳?)。6分の発言時間で解決しようとする方が無謀!


 そんなこんなで今年の決算委員会での意見交換会も終了しました。意見はどうあれ、事業評価の結果すべての会派が「成果が上がっていない」と判定している事業などへの市長の対応の行方が気になります。結果一覧は改めて議会のホームページが更新され次第ご覧いただけると思います。お楽しみに!(?)

 

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2009年09月25日

決算特別委員会4日目

 昨日に引き続き、衛生費、労働費、商工費、農林業費に土木費、そして消防費から教育費へと一気に審査が進みました。・・・って発言の持ち時間が残り少なくなっているわけで、本当は質疑したくても時間がなくてできない・・・という場合がほとんど。

 やっぱり、決算審査の質疑の在り方というよりか、決算審査を重視するといならば現行のやり方を変えなければいけないと思います。十分に審査を尽くす・・・という観点からすれば、時間は絶対的に足りないと考えています。現在、鋭意検討中の多摩市議会基本条例の中では「決算・予算の連動」ということが一つ大きな特徴で目玉だとされていますが、実質化、具現化しようとするならば、現行手法の踏襲で進めていてもあまり褒められたものにはならないような気もします。


 それにしても数十万、数百万単位の事業から数千万、数億円単位の事業までがあり・・・・何となく全体予算額の中の数十万ともなればわざわざ取り上げる必要もないのかと見過ごしてしまいがちですが、実は数十万の積み重ねが「ちりも積もれば」で結構な馬鹿にならない金額になるわけです。「どの事業も税金でやっているんだから、例え数十万だとしても無視はできないね」ということを私たち会派(と言ってもたった2人ですが)の共通認識にしなければいけない・・・と改めて確認したのは、審査時間不足の中で見落としている部分、もしくは「このくらいの額の事業なら」とあえて質疑をしなかったり、とりあげない事業が意外と盲点かもしれないと感ずるからです。

 ところで、せいせき多摩川花火大会は夏の風物詩で、多摩市にとっても一大イベントと位置付けることができるかもしれませんが、このイベントが実行委員会方式での実施に変更がなされ、事務局を市がほぼ丸抱えしているのが実態です。もともとは商工会議所が主体で行っていたイベントに市が補助金を出していましたが、行財政再構築で補助金見直しを行った際、花火大会補助金も減額をしました。そこで減額するならば商工会議所は花火大会から撤退します・・・・ということとなり、再度復活させたというのがこれまでの経緯です。復活させて実行委員会方式になり、市長が名誉実行委員長だか何だか肩書があったように記憶していますが、とかく経済観光課内に事務局が設置され、そこに職員がつきっきり状況になっているのですね。


 って・・・・・しかも補助金も増額されていて、「あの補助金見直しはなんだったのか?!」と言われても仕方ないようなちぐはぐさがあることも事実。

 このことについてズバリ共産党の小林さんが指摘をされていました。経済観光課はあるべき仕事が他にもたくさんあるのに、実行委員会方式の花火大会事務局をそこまで抱える必要があるのか・・・・と。そのご指摘はご尤も。「全体市民に花火大会についてのアンケートを実施すべき」というのが主張でしたが、せいせき多摩川花火大会は市民にとってどんな位置づけでどんな存在として受け入れられているのか・・・・「ごみもたくさん出るし、やらなくてもいい。」という人もいるのは事実。地域の活性化、地元経済の活性化と言っても「花火大会をしたからと言って、地域の商店街などが潤うわけではない。」という人もいたりします。


 いろんな観点で見てみることは必要かもしれませんね。個人的には花火大会はあったらいいなと思いますが、市が丸抱えで実施している現状は変えていく必要があると感じます。


 それから・・・・公衆トイレの使い勝手ってどうでしょう?私は公衆トイレはいまいち使わないのですが、やはり必要ですか?多摩センター、桜ケ丘、永山駅前と豊ヶ丘商店街のところにある公衆トイレのことです(公園のトイレは「公園管理」の中で実施しているので別扱い)。私は公衆トイレよりも近くのコンビニを探しますし、近くの公共施設やお店が空いていればそちらにまで足を運ぶタイプなんですが・・・・・。冬場(1月2月)は一日1度、あとは一日に2度の清掃を行っていて、「意外ときれい」なんてことも言われますが、やっぱりあったほうがいいのかしら?私は代替できるものがあるとすれば、公衆トイレの役割も再検討してもいいと思っているのと、それから、都内へ行くと有料の公衆トイレもありますが、「きれいで快適な有料公衆トイレ」・・・・私は悪くないかもと思います。まあ、有料というのは市民に理解を得られにくいかもしれませんが・・・・。


 公衆トイレのことも話題に上ったのですが、「せっかく必要だという声で設置してきた経過があるからなくさないでほしい」というのがそのかたのご意見。何でも発言した議員さんの実績のうちだったのかな?って思うような内容の質疑でした。

 とにかく大小さまざま課題はたくさんあるのですが、決算審査の中では指摘しきれずに・・・課題抱えたまま次年度に前例踏襲で進んでしまっているものも山とあるはず。そういう審査しかできていない現状をどう打開できるのかが課題です。これは議会としての課題。それをひしひしと感じている今日この頃です。

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2009年09月24日

決算特別委員会3日目

 今日から民生費の審査に入っています。気のせいかもしれませんが、「何のためにこの特別委員会を開催しているんだろう。」というようなそんな空気が流れているような気がします。もちろん、私がそういう気分になっているだけかもしれません。何か、どこか・・・・この決算審査が今後にどうつながるものであるのか、「議会で行う事務事業評価の質はどうなのか?」なんてことを思いながら質疑を聞いたり、自分の質疑の内容も考えたりしているのが原因かも。

 民生費と言えば、今回の事務事業対象事業となっている「社会福祉協議会」への補助金に質疑が集中。端的に言えば・・・その存在理由とそこに多摩市が補助金を出し続ける意味が問われ続けているのに、処方箋が示せずに・・・・とうとう今に至る・・・・という感じです。

 今でも事務局長は多摩市からの出向職員ですし。


 と・・・こんな感じで、社会福祉協議会なんですが、これは「営利を目的としない‘民’」という位置づけになっているのです。‘民’と言ってもその運営費はほとんど多摩市が丸抱えしていると言っても言いすぎではないくらい・・・。地域福祉の推進を目的として、地域福祉のコーディネーターという役回りが期待されるらしいけれど・・・・その運営費補助のなかみは人件費がほとんど。「うーん」・・・・別にコーディネーー役を社会福祉協議会に任さなくても・・・・市役所内で賄えるなんてことはないのかしら?なんて思ってしまったり。市の職員が直接的に地域福祉のコーディネーター役を担うよりも社会福祉協議会がやった方がメリットが大きい理由ってどう説明されてきたのだろう?・・・・などと疑問は次々わいてしまうのですが、とりあえず、今日のところは、種々雑多な歴史的な積み重ねもあるだろうし、、、、それを紐解きながら、今後の改革の方向をきっちり見定めていくしかないなということだけは理解。


 それから、いろいろと事業を見ていて思うことですが、一つ一つ事業に関わっている人たちはそれぞれに持ち場持ち場で一生懸命やろうとしているということ。でも、うまくいかないというのはやっぱり指南役というかガイドする方向性が違っていたりするのかなと・・・社会福祉協議会についても「地域福祉」についてのビジョンを市と共有しながら・・・なんて言うわけですが、そもそも多摩市の「地域福祉」のビジョンって何なの~・・・みたいなことから問われるというものです。


 ビジョンを問うている側の議会にビジョンがあるのか!・・・って個々の会派や議員にはあるのかもしれませんが、そのあたりもまた突っ込んで議論されているわけでもありません。

 ところで、今日は議会の終了後に職員人事の異動内示があったのです。その際に、市長から・・・今定例会最終日の10月2日付にて副市長の退任を認める決裁をされたという報告があったそうです。まだ、正式には私も聞いていないのですが・・・・市長も残りはあと半年。半年間・・・副市長は不在になるということ?!むしろ退任する理由は何?・・・と物議を醸し出しますよね。何か深い深い理由でもあるのでしょうか?市民に対し、このことを市長はどう説明をするのでしょうか?
 

 副市長って大事な役回りだったはず。


 本当は2人配置したいくらいに重要な役職=副市長。


 「一身上の都合」・・・・個人的な事情にまで踏み込むべきではないのかもしれませんが、「なぜ、今の時期に、この時期に・・・・。」と心にくすぶり続ける思いを持たざるを得ないですね。ここでまた・・・この事態に市役所全体の空気が重たくならないかが本当に心配です。誰しもが釈然としない気持ちのままでとりあえず現市長の任期あと半年を過ごすことになるのでしょうか?

 ちなみに今日は私は学童クラブの延長問題について質疑をしました。多摩市は保育園は延長保育19時までなのに、学童クラブは18時までしか延長をしてくれていない現状を解消することは喫緊の課題。保護者のニーズは当然ながら19時までの延長をして欲しいというもの。それに・・・既に保護者のニーズに応える必要性を認めるかのように・・・・いくつかの保育園では試行的になのか、保護者の状況を見るに見かねて・・・・場合によっては学童クラブの子どもたちで19時までの延長が必要な子どもを一部受け入れているケースもあるのです。そのことからも、早急に学童クラブの19時までの延長を実現してもらいたいものです。
 「ニーズが把握しきれていない。すべての学童クラブで必要かどうかには検討が必要。」としながらも、19時までの延長に対する必要性への認識は相当程度高く持っていることはわかったので、ぜひ実現に向けて欲しいと考えています。

 今週は今日と明日の2日間で・・また週末。決算特別委員会の最終日は来週月曜日です。冒頭書いた「決算特別委員会・・・・」に何となく憂鬱というのは・・・・連休を挟みながらの決算特別委員会なので気分的に間延びしているのかもしれません。

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2009年09月18日

決算特別委員会2日目 

 今日は総務費に関する質疑応答から始まりました。集中したのは「職員人件費」のこと。多摩市職員は日本一高い給料とマスコミにも報道されていたこともあり、これに関しては昨日の総括的質疑でも言及する人もいました。私はこの報道を見た時にも思いました。多摩市でもいろいろと他市との比較でデータを出すわけですが、「与条件」が違うということを一応前提としておきたいということです。どの自治体も画一的に同じような業務しかしていないとすれば・・・・比較してどうこうと指摘できるのだと思ったわけですが、自治体ごとの業務内容にはかなりの違いがあるのではないかと考えています。もちろんスタンダードなものもあるわけで、それにおいては比較することはできますが、全体丸めて比較してしまうと必ずしも正確ではないということ。自治体ごとの「業務量」を測定しない限りは、単純比較だけで語れないことも多いと思うのです。


 多摩市が行財政診断白書を作った時にも他市との比較をし、多摩市は他市よりも云々と「平均値」を目指すために効率の悪さを強調するようなデータと資料が提示されたわけですが、私はその時から「データにごまかされないようにしなくちゃ」と思ってきました。「他市比較」というのは傾向は何となくつかめるのかもしれないけれど、それを鵜呑みにすることもできない・・・との思いがします。なので、日本一高い給料の多摩市役所報道もはずれていないけれど、的を得ているわけではないと考えながら捉えていました。

 って書くと・・・・市民の方からは批判をいただくと思うのですが、先日の「ごみ減量市民会議」の際、「多摩地域の昨年度のごみ量比較データ」を説明してくれた職員が「一言でごみ収集と言っても、各自治体によって分別方法も違っているし、データをちゃんと分析しなければいけない」として、分析結果までを報告してくれたのですね。その時に私はやはり「データに対するリテラシーを高めないといけない」と思ったのでした。


 余談はさておき、いずれにせよ、単純比較をすれば多摩市の人件費が高いのは事実。その理由を分析しなければなりません。市長は職員の年齢構成のこととなどを説明していました(市長メッセージ)が、それだけでもなさそう。結局残業代まで含んでの他自治体の比較データですから、何が高額人件費という結果を出したのかを考えてみないと・・・というわけで、本日質疑の集中事項は「残業手当」のことでした。

 去年と言えば、組織改正や国の制度改正に伴う対応などでかなりの残業が発生していたようですね。なので残業代がめちゃくちゃ・・・・・でした。ブログで書いていいものかと躊躇もするわけですが、議場で明らかにされたことで議事録にもいずれ掲載されますので・・・・・何と・・・・最も残業をした職員の残業時間は993時間にも上るのです。


 「ありえない」


 国の制度変更に伴う担当者の負担が大きかった。

 これは事実。

 ですので、その職員の残業時間の多さを責め立てることはできませんが、はっきり言えることは職場の業務管理がちゃんとできているのかどうか!ということ。こんなに残業していたら心身に影響きたして当然・・・・(って残業時間ベスト5の職員さんは元気に活躍されているとのことだが)・・・・職員の健康管理も含めて、上司がしっかりと管理できているとは到底思えない状況ですね。

 一人の人に業務が偏り、しわ寄せがいっているとしか思えません。担当者どうしでフォローできる体制、円滑なコミュニケーションで・・・業務を適切に分担しあっている状況はどうしても目に浮かんでこないわけですが、もちろん答弁は「お互いにフォローし合えるように努力しています。」というもの。しかし、そんなにすんなりとその答弁に納得できるものではありませんね。電話での問い合わせ対応も担当者がいなければ「後で電話をかけ直してください。」とか「こちらからかけ直します。」とか言われるケースも少なくありません。


 要するに・・・・「業務量に見合って適切に人事配置できているのか」「そして上司がきちんと業務を管理しているのか」が問題になってくるわけで、本当は人事配置が必要であっても、人員不足であれば増員もできないのが現実で・・・・公務員改革という大き流れの定数削減の流れの中、一生懸命に国の下命に従ってきた優秀自治体の憂うべき結果につながっているような気も。
 そして上司の業務管理能力についても・・・・いろいろと問題はありそうだ・・・・・。

 いずれにせよ、地域主権やら地域分権やらと・・・掛け声をかけて、国から都から・・・・どんどんと降ってくる(押し付けられるように)お仕事・・・・業務量は減っていません。減らしても減らしても増え続けていくというのが今の傾向です。
 なので、人を減らすことはできないのです。もし、減らすとすれば、業務こなせなくなります。だから「業務を見直す」・・・「本来行政がやるべきことを見つめ直す」→「民でできるものは民で」という発想になるわけですね。

 
 現況言えば、そもそも「業務量」そのものが的確に把握できている状況でもなさそうで、民主党TAMAとしても「業務の棚卸し」作業をやって欲しいと言い続けていますが、着手できているのかどうかすらわからない状況になっています。


 実は、これについて言えること。最終的には市民が市役所に何を求めるのか、どんな業務をしてもらいたいのか(もちろんスタンダード業務はあるけれど)・・・「市役所のサイズ」は市民によって決められていくもの。市民が「市役所にお願いしたい」ことが多ければ、それに見合った人が必要で、、それに伴って人件費が発生するのは当然のこと。そうなれば、人件費総体は減っていかないわけです・・・。


 というわけで、この状況を改善するためにも行政のみならず、議会もともに考えることが必要です。本当にどうすればいいか。将来をきちんと見越した上で。

 しかし、相も変わらず・・・・全体としてはまだまだ「おねだり型」議会から脱皮できているとは到底言い難い状況では、行政が本当の意味でシンプルになるまでの道のりは程遠いなあと思うわけです。

 「残業代減らせ!」・・・・・という議会側のプレッシャーが残業をしなければこなしきれない業務量を抱えている現状をどう変えることができるのでしょう?!

 そこが問題です。そのためにも議会がもっと「業務の見直し。役割の終えた業務の廃止」を積極的に提案ができるといいのですが。そこには様々な利害が複雑に絡み合い・・・・その対立やら調整をも一挙に引き受けている行政はやっぱり業務が減らないという悪循環、ぬかるみにはまり込んでいる気がします。

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2009年09月17日

決算特別委員会1日目

 決算特別委員会が始まりました。今日は各会派が昨年度を振り返り、総括的な観点から思い思いに質疑をしました。その後、歳入に関する質疑に入りましたが、珍しく?・・・歳入に関しての質疑は数名の発言があっただけで終わってしまいました。明日は歳出、総務費の質疑からスタートします。

 総括的質疑では、各会派が思いの丈を市長にぶつけた・・・という感じです。この質疑が一体・・・来年度の予算編成にどう生かされていくのだろうか?今後にどうつながっていくのだろうか?


 そんなことを思いながら、やりとりを聞いていました。位置づけ的には市長の考え方を問い質していく=総括的質疑になると思っていますが、考え方の違いが明らかになったとしても、それはそれで「見解の相違」という一言にて処理されてしまえばこれにて終了。市長とスタンスをたがえる会派の人間はあえなく撤退という感じです。「のれんに腕押し」系に思えてしまい、やりとりを聞いているとエネルギーが吸い取られそう。


 本当はその先もう一歩進み、発展した議論ができればいいわけですが、それは不可能に近いのでしょうか?議員側にも「違うものは違うで結構」と違いを明らかにすることだけで十分と考えている方もおられるようですが、私には違和感があります。
 やっぱり「違いを乗り越える努力」をどのくらいしていけるのかが大事ですよね。まあ、これについては、「市長×議員もしくは議会」のみならず「議員×議員」にまずは求められることとも言えますが。


 いずれにせよ、今回の決算特別委員会では「議会としての見解」を少しでもまとめる努力をしたいものです。「議会における事務事業評価をどう受け止めるのか?」・・・「議会としての見解が一つにまとまったものであれば、それはそれなりに対応します。」(副市長答弁)

 「そりゃそうだよ~」・・・・各会派に思いの丈をぶつけられたところで、実は市長は痛くもかゆくもないんだって思うので。「私には信念がありますから!」って言いきってしまえばいいわけなので。

 それにしても、行政側の答弁を聞いて、「安心しました。」なんて納得する一言が発せられることもあるのですが、これまた「安心も納得できないけれど・・・・。」とあっさりと行政の説明に頷けてしまう他の議員さんの理解力の高さにも感心させられる私。議員が依って立つ場所や考え方によっても、市長に対する理解度が雲泥もの差があり、その違いが浮き彫りになりますね。総括的質疑は傍聴席で一番愉しめるのではないかと思ったりもします。


 漠とした感想めいたことだけ書いていますが、一つだけ。


 実は昨年度と言えば、大幅に組織改正があったことが結構大きな点だと感じています。そして、市長は副市長2人制だとしてきたものの、「議会の同意が得られそうにもない」ということで、1人の方が退任されて以降から今まで副市長1人体制で組織運営をひっぱってきました。
 それについて「2人の方がよかったのか、もしくは1人でも十分やりきれたのか」という問いに対し、「今は1人体制でやるしかない」と考えていると述べておられました。こちらは「2人か1人か」を尋ねているのに、全くピント合わない回答だったわけです。実は、1人で奮闘している副市長は「2人体制から1人体制」になったことに伴い「当然に、自分自身の仕事は薄く広くならざるを得ないし、それによって部長以下職員に負担や影響が出ていたと思う」って答弁をしていたので、私としては当然に・・・市長からも「2人いるのが望ましい。」くらいな回答があるのかと思っていたのですが、そうではありませんでした。


 副市長2人体制もそして今の1人体制も両方経験している市長ならでは・・経営者として思うところってないのかしら?市長の経営感覚的に見て、どちらの方がよりよい組織運営になっているのか言及すべきだと私は感じます。


 副市長が発言したところの「部長以下職員に負担や影響」というところが、職員の心身とも健康にまで及んでいなければいいわけですが、多摩市の職員の長期病欠者割合は他市に比べて多い・・・というのが現状。これについて、今日の質疑でも数名からの指摘がありました。行政側の回答のように「確かに仕事だけが理由にはならない」のかもしれませんが、それでも一日24時間、睡眠時間を除いて少なくとも8時間は拘束されている職場って重要ですよね。職場の雰囲気、環境・・・・やっぱり無視できないような気がしています。


 ということからしても、市長には副市長2人がいいのか1人でも十分やっていけるのかというあたり、、、、明確な答弁が欲しかったと思います。

 朝夕ずいぶんと涼しくなり、秋・・・ですね。やっと蝉がいなくなった感じがしますが、さっきベランダに蝉の亡骸を見つけました。秋味が次々と発売されています。「栗キャラメル」もその一つ。でも、私は栗キャラメルよりも・・・きなこキャラメルが美味しいと思います。疲れたときの2粒がおすすめです。

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2009年09月16日

9月定例会 議会改革特別委員会。

 「あっ、まだやってたんだ・・・・議会基本条例をめざす議会改革特別委員会!!!」


 って妙に驚かれたりしました。

 今日はまだ続いている・・・議会改革特別委員会でした。前回の委員会は8月5日だったので、記憶をさかのぼってさかのぼらないと・・・というような半ば浦島太郎状態でしたが、何とか少しずつ議論しながら・・・・議会基本条例素案に対して市民からいただいた意見と提案を一つ一つつぶさに点検しながら、取り入れられるものそうでないものの取捨選択をしています。

 この作業が意外に意外と時間がかかり、今日も途中までで終了でした。


 議論は「行きつ戻りつ・・・・。」

 物事をより民主的に決定していこうと思えば「効率性」という言葉はどこかに閉まっておかなければいけないことを痛感させられます。日頃・・・「効率的!」なんてことを求めているのが議会だとすれば、全くそれに反するだろう・・・なんてお叱りをいただきそうですね。きっと、そう思って傍聴されている方も多いと思いますが、これこそが民主主義の対価というか、「やっぱり時間かかるんです。」・・・・だから、自治基本条例なんぞ策定し、市民参加・市民参画をしながら、政策形成もしくは政策決定過程などしていこうと決めた多摩市に求められるのは「段取り力!」。


 そう感じる今日この頃です。

 今日の委員会での議論はいちいちと報告するまでもないなと思っていますが、とにもかくにも「苦労しています。」・・・みんなが。それでもやり続けている気力に万歳!と自画自賛するのはおかしいかもしれませんが、「議会を変えていかないといけない。」という思い(改革への情熱)については?・・・「ここまでやったんだから、やめるわけにはいかない!」という思い(ある意味で意地とプライド)については?いよいよ本物かもしれません。


 というわけで、明日から決算特別委員会が始まります。「使ってしまったお金」のことを嘆いているだけでは仕方がないので、来年度予算の編成に向けてどこかなにか建設的な提案をしていきたいなとは思っています。でも、「使ってしまったお金」だからと言って・・・「仕方ない」ではいけません。ちゃんとキラリ☆目を光らせることのできる議会でなければ。委員長は藤原正範さん、副委員長は加藤松夫さんです。

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2009年09月15日

9月定例会 子ども教育常任委員会

 今日の委員会の審査案件は陳情1件。「唐木田図書館(仮称)の運営について、市の直営を要望する陳情」でした。多摩市に中央図書館をつくる会が陳情団体です。

 この件については私も先の一般質問で取り上げた事項です。いわゆる当該新設する図書館に関し、「直営を基本としつつ、一部民間業務委託」の方針が固められつつあることに対し、市民から不安の声が上がっているというわけです。陳情団体は、直営が望ましい一番の理由として「私たちの図書館宣言」を挙げています。その中でも市民の図書館発展の願いを実現する方法というのです。ちなみにこの宣言は下記のような内容になっていて、図書館友の会全国連絡会が決議をしたもののようです。

私たちの図書館宣言

 図書館は人類の叡智の宝庫です。安らぎと交流の場として、情報発信の場として、
私たちの自立と地域社会の発展になくてはならない施設です。

私たちは、ここに図書館のあるべき姿を掲げます。

一 知る自由と学ぶ権利を保障する図書館
二 いつでも、どこでも、誰でも、身近に無料で利用できる図書館
三 資料・情報が豊富に収集・整理・保存されている図書館
四 司書職制度が確立され、経験を積んだ館長と職員がいる図書館
五 利用者のプライバシーを守る図書館
六 情報公開と民意に基づく図書館協議会が機能する図書館
七 教育委員会の責任で設置し、直接、管理運営される図書館

私たちは、この実現のために、図書館を支え、守り、すべての人と手をつなぎ、
図書館とともに成長することを宣言します。
                                  
          図書館友の会全国連絡会

 この宣言はおそらく財政難を理由に、全国的にも図書館業務を民間化している流れに歯止めをかけたいという思いから発せられたものだと考えていますが、行政組織を縛るような性格のものではなさそう。もちろん「あるべき姿」としてはなるほどと理解するわけですし、その通りだとも感ずるわけです。しかし、これを根拠に行政に訴えていったとしても、共感は得られて終わってしまいそうな気がします。現実現状と照らし合わせて、将来的な展望をどう描ききることができるのか・・今そのことが問われていますが、その時にこの内容をどうどこまで網羅していけるのかは・・・今すぐ安易に答えを出せるものではありません。
 

 新たに図書館を増やす=業務量は増える=しかし、図書館に対する人事配置が手厚くなる可能性は薄い・・・なんて、勝手に方程式を作って、将来展望を想定してみたりしますが、今現在でも図書館が本来果たすべき機能や業務でやりきれていないものもある(年月重ねるということは、それだけ時代環境の要請として求められる内容にも変質が迫られるし、多様化する価値観に対応しなければならない図書館の業務は増えていると言える。)→今、やりきれていないものをやりきれる体制をまずはどう構築するのかが課題→にもかかわらず、また新館がオープンする・・・・って自転車操業・・・・図書館業務はまぎれもなくどんどん深みに入って、押しつぶされそうになっている職員たちが目に見えるよう。

 って書いても・・・・「図書館はパラダイス」なんて言い回しを耳にしたこともありますが、なぜか職員内での位置づけは図書館の業務は「楽」という評判があることも事実。なので、ちょっと体調的に万全でない人が異動を希望する先であったり、そしてまた・・・とても言いにくいことですが、長期病欠者が非常に多い割合で存在する職場の一つだったりするのです。(これは人事課の問題)。職場として考えてみたとき、配置されている人数のうち稼働率どのくらい?なんてことを考えると・・・・一人の職員がカバー、フォローせざるを得ない状況が日常茶飯事とも言えるわけで、現場現状の大変さを生み出している人事当局の責任はこれまた重いものがあります。
 図書館という職場には余裕がなく、余裕ない分・・・新たな業務展開を期待することは難しい上に、現状でこなすべき業務をどこまで「質」も維持してこなせているのかというのは・・・・再検証することが必要になるはずです。


 この人事配置をどうするのか・・・みたいな問題で言えば、現場の実態を認識すること。そして市として図書館の運営をどうしていきたいのかという大きな方針、その認識に深くかかわってくることだと感じます。


 というわけで、私の耳には「図書館のカウンター業務くらいは民間でも十分対応できる」「府中や稲城の例を見てもわかるように民間業者が活躍している!」という意見も入ってきます。その意見を覆せるくらいのパフォーマンスを出せなければ、直営を市民に納得していけない時代に入っているような・・・私はそんな気もしています。市民が図書館に求めていることは何なのか?・・・図書館は貸本屋ではないけれど、「気軽に読書でき、本を借りることができ楽しむことができる。」という機能だけで充足している市民も多数いるという事実にも目を向けながら、しかし、図書館が資料収集と保管を適切に行い、知を紡いでいかねばならないという責任の果たし方を考えていくべきなのでしょう。
 本来は直営で運営し続ける方が望ましいとしても、現状のパフォーマンスしか出せないようであれば、他の手法を検討すべき・・・という意見も出てきて当然です。


 何はともあれ、「今、市民が図書館に求めていること」そして「図書館が今、抱えている課題」・・・これをきちんと出し合う場が必要です。

 図書館はこれ以上業務を増やせずにお手上げ状態?!もしくは、もっと違った形で図書館サービスの内容を高度化していきたい、充実していきたい?!本音をもっともっと探っていかないと。そして直営でできることなのかどうか検討していかないと。運営するために最良の選択をして欲しいですね。図書館だけではなく、その他のことにも税金を使っていかなければならない・・・・行政が担う事業として何を優先させていかねばならないのか・・・・そこに市民も向き合い、あらゆる意味で厳しくなっている時代を乗り越えていくために解決策を模索せよ!・・・・こんな風に未来から宿題を突きつけられている気がします。(図書館だけのことに限りませんが。)

 
 そもそも、今、前提となっている中央図書館(機能に留まる?)+7つの地域図書館で多摩市の図書館政策が完成するなんていう構想そのものに検証を加えてもいいのかもしれません。構想そのもののダウンサイジングを考えたなら、違った選択肢が生まれてくるかもしれませんね。今回の「直営を基本とした一部業務委託」という方針が図書館職員内部での議論の積み上げにも支えられている面がありますが、なぜ職員たちがそう判断せざるを得なかったのか・・・そこも含めてまだまだ明らかにされていない部分がありそうです。


 そんなわけで、今日はこの陳情には結論を出さず、現状分析や今後の見通しに対する行政側の見解やらをもう少し詳細に調査していくこととなりました。と思いつつ・・・私たち議会は図書館に何を求めているのだろう?議会として図書館のあるべき姿をどう考えているのだろう?・・・と議論してみたくなったのでした。

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2009年09月14日

9月定例会 生活環境常任委員会

 今日は生活環境常任委員会です。道路の認定が議案になっていたので、委員の皆様は開会直後にプチ視察。市道の認定を行う場合などは必ず現地視察に出かけます。その後、審査案件に入ります。今日は市道認定の議案と陳情が1件が議題でした。傍聴はしていないので、のちほど結果を聞きたいと思っています。

 今日は・・・と言えば、朝は久しぶりに個人活動としての永山駅での遊説を行いました。今年は選挙yearだったので、どこか個人活動が中途半端になってしまいました。毎月発行してきた「ほうれんそう」もまた復活しますが、今朝は編集作業が間に合わなかったのでマイクだけでの市議会報告を行いました。通勤・通学の市民の方々にマイクで訴えても・・・と言われることも多々あります。やはりニュースを一枚一枚配布することが大事で、それこそが活動の意味だと思っています。
 それにしても永山駅の風景はずいぶんと様変わり。エレベーターが設置されましたし、今は小田急線高架下が耐震補強工事中です。高架下の工事が終了したらどんな風にリニューアルするのかがいまからとっても楽しみな私です。
 ・・・・でも、しばらく個人活動をやっていなかったせいか、何となく今日は「おひさしぶり」の照れくさい感じもありました。そんな私に声をかけてくださる方もいてありがたい限り。励まされます!


 朝の定例遊説が終わってから、市議会に。今日は今週の木曜日から始まる決算特別委員会前に出さねばならない書類の締切日でした。


 どんな書類?


 「議会による事務事業評価」を行っていますが、決算委員会の審査前の「一次評価」の提出日でした。今回評価する項目は全部で14項目あります。

①多摩市立複合文化施設等管理運営事業(パルテノン多摩のこと) ②多摩市社会福祉協議会助成事業 ③障がい者就労支援事業 ④シルバー人材センター助成事業 ⑤いきがいデイサービス事業 ⑥こどもプラン推進事業 ⑦(旧)管路収集センター維持管理事業 ⑧ごみ減量化推進事業 ⑨多摩商工会議所補助事業 ⑩観光事業 ⑪せいせき多摩川花火大会補助事業 ⑫公園整備事業 ⑬住宅耐震改修等促進事業 ⑭地域教育力支援事業

 これらに一つ一つ評点をつけていくのですが、これまた結構複雑で評点をつける観点は全部で5つ。「必要性(市民ニーズ)」「公共性(市が行わなければならないか)」「費用対効果(コストに見合った成果はあるか)」「優先性(他の事業に優先してやる必要があるか)」「成果(目標の達成状況)」・・・ってさらに全体評価をし、それにコメントも付さねばならないのです。
 とりあえず第1次評価はコメントはなくて点数だけでも良かったらしいのですが、なぜ、その点数をつけたのかについて理由を明らかにした方がいいと思ったので、できる限りでコメントをつけてみました。


 この5つの観点のうち「公共性」という表現は何とも微妙。「市が行う=公共性が高い」というわけではないでしょうし。「官=公共」なんていう発想そのものが古臭く、その発想に縛られてしまうと新たな第一歩を踏み出せなくなる気がします。今回の場合はとりあえず、評価シートに示されているとおり「公共性=市が行わなければならないかどうか」という点で評価してみましたが違和感を感じました。

 ところで週末に私は途中まで「(仮称)ごみ減量市民会議」なるものに参加しました。その会議の席上で担当者から多摩市の減量状況の報告がありました。有料化の実施により、多摩市のごみの減量率は26市中で一番だったとか。有料化を「ショック療法」にしてはいけないと思うのですね。これからも継続的に持続的に・・・ごみの減量を進めていくことが必要です。そのために何ができるのか、次なる一手を考えていくことは必要です。でも、なかなか打つ手が見つかりにくいというのも現状と言えますね。やはり製造者責任をもっと追及し、ゴミになるものはつくらない社会に変えていくしかないような気がします。そういう意味ではやっぱり政権交代に期待したいです。
 リサイクルしたらリサイクルするほど自治体にツケ=市民にツケというような「リサイクル貧乏」構造から脱皮できるかどうか・・・問われています。


 でも、有料化が導入されたとはいえ、市民の皆さんの減量努力、分別への協力にはまずはお礼を。ありがとうございます!もしも、何か今後の取組みにご意見や名案があればぜひともお寄せください!

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2009年09月11日

9月定例会 健康福祉常任委員会

 昨日に引き続き委員会の話題から。民主党TAMAからは遠藤さんがメンバーとなり健康福祉常任委員会に参加をしています。常任委員会はメンバー構成によって随分と雰囲気が異なります。健康福祉常任委員会には大病を患った方が2名おられます。現場の声を届けるという意味では切実感ある発言が飛び出しそうな委員会なのですが、それぞれの方の体調に配慮しながら委員会を進めていかねばならない委員長の采配などは大変そうだなあと苦労を察するばかりです。

 ところで今日の委員会ではヒブワクチンの公費助成を実現し、定期接種ができるように国に働きかけてほしいという陳情が審査されました。委員会での結果は「採択」だったそうです。私としてはヒブワクチンのみならず、最近話題に出していますが「ワクチンで防げる病気を知ってもらいたい!」ですし、何せ、日本は予防接種行政についていえば後進国であるという認識にたち、今後の展開に期待したいものです(政権変わったから、少しは良くなる?)。

 今日はもうひとつ。「遠隔医療~地域連携パスのIT化による他職種参加の地域連携推進事業」なんてものが話題になり報告されていました。事業総額が約1億円。事業内容については「地域中核病院と回復期病院・療養型病院と在宅療養支援診療所・訪問看護ステーション・介護施設をブロードバンドでつなぎ画像診断を導入した遠隔医療の基盤整備」ということらしい。


 うわっ。また新たな公共事業だ。


 情報化っていうのは第3の公共事業だと言われていますが、まさにまさにドンピシャな金食い虫的事業に思えるのは決して私だけではなさそうです。


 これは地域情報技術利活用推進交付金を活用する事業らしい。国のバラマキ補正予算を消化する一助を担っているわけではないと思うけれど。

 それにしても国の補助金というのも本当にさまざまあるんだなあと感心するのは、まだまだ他にもあるけれど「まちづくりにお役にたてることができる補助金」として紹介されているだけでもその一覧を一つ一つ点検するだけで気が遠くなりそう。・・・・さまざまな理由、理屈に裏付けられた予算の存在・・・きっとどれ一つとっても無駄なものではなく、しかし無駄なものであるのかもしれません。
 ・・・・その補助金獲得のために各自治体がしのぎを削っている?!国からの補助金をどのくらいひっぱってくることができたのかで、自治体職員の評価や職務への貢献度合いが測定されるなんて話を聞いたことがあります(そんなことってあるの?!)。

 ようやく週末。明日は「まったなし!ごみ減量懇談会」が復活し、リ・スタートで「(仮称)ごみ減量市民会議」が開催されます。ベルブ永山消費生活センター講座室で午前10時から。もし関心のある方・・・足をお運びください。私も途中まで参加する予定です。

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2009年09月10日

9月定例会 総務常任委員会

 今日の委員会では学校跡地活用に関する請願が提出されていました。請願の審査というのは久しぶりのことだと思います。多くの場合は陳情だからです。多摩市議会の場合、請願も陳情もほぼ同じように取扱い、審査にかけられます。ですので、多摩市議会のホームページでは「市議会は、市政について市民のみなさんの希望や要望などを、請願書・陳情書の形で受理しています。」と案内されています。

 でも、請願と陳情には違いがあります。請願書の場合には請願紹介議員の署名が必要になりますが、陳情書の場合は、紹介議員は必要がありません。紹介議員は請願書の内容に賛意を示すと言えるでしょう。


 総務委員会で審査された学校跡地活用に関する請願は、東永山複合施設のことについてでした。すでに9月8日までの間、学校跡地施設の恒久活用方針案へのパブリックコメントが募集されていましたが、当該東永山複合施設については「医療施設の誘致」というのが市の提案内容になっていました。請願は、現状、施設を利用している団体のメンバーを中心に活動拠点を現在の場で確保してほしいとの視点、特に東永山複合施設は駅からの利便性もいいことから、活動拠点にはふさわしいとし、医療施設の誘致そのものを否定するものではないけれど、市民の活動拠点を「別の場所で実現を図る」のではなく現在地で何とかならないものか・・・・というのが含意と受け止めています。


 傍聴された方からの報告によると、委員会において請願は「不採択」という結論に至ったようです。民主党TAMAは委員会にメンバーがいないので、後ほどその他案件のことも含めて、総務委員会の委員長から審査の経過の説明を伺うつもりですが、「現在の利用者」の視点に立てば、それこそ活動拠点が奪われてしまうような感もあり、不安な気持ちになることは確かなものの・・・・しかし、まちづくり全体や市民全体の視点に立ち、どうやって今後の余剰(?)施設を活用していくべきなのかを考える冷静な視点も持つべきではないかというのが私の意見です。
 実は・・・昨日は委員会の傍聴に足を運んだものの、ちょっと野暮用で別途打ち合わせをしていたので傍聴できなかったのですね。どうやら「医療施設構想」についても今すぐの話ではなく、少なくとも5年はかかるだろう・・・・というのが行政側の見解だったらしく、その見込みに対し・・・請願していた市民の方々は「安心していた」なんて話もちらほら聞こえているのですが。5年間もあれば、その間に別途市民活動拠点を確保しながら、ソフトランディングできる方向性も十分模索できそうですね。

 学校跡地施設の恒久活用をめぐっては、暫定活用で利用している市民の存在にも配慮しながらも、やっぱり全体的な視点で捉え、市民にとって最も意義ある活用方法を提案することが政治の責任だと感じています。

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2009年09月09日

9月定例会 一般会計補正予算は賛成多数で可決

 一般会計、特別会計とも補正予算は可決しました。一般会計については賛成多数、特別会計はすべて全会一致で可決です。一般会計予算について民主党TAMAは反対しました。ちなみに結果は下記のとおり。

 賛成したのは自民党、公明党と生活者ネットワーク。反対は共産党、ゆいの会、民主党TAMA。(会派構成などについては議会HPでご確認ください。ちなみに菊池議員は欠席。)

 最後まで賛成するか、反対するのかでは迷いました。総論賛成各論反対、総論反対各論賛成・・・本当は各論反対部分に修正案でも提出出来たらよかったのですが、残念ながら・・・1名減となり2人しかいない私たちの会派は議案提出要件を満たしていないために難しかったのです。やはり「3名以上」で会派を構成していることの意味合いは大きく、1名減の損失を改めて感じさせられたものです。

 
 議会質問内容に「否決」の討論全文を掲載しましたが、民主党TAMAとしては下記のことを市長に一番伝えたかったです。(討論一部抜粋)


  

最後にやまばとホール及び旧図書館本館解体工事について一言申し上げます。
 
  この提案はまさに市長の姿勢が問われるものだと思います。一連の予算組替え動議や修正案に対し、市長は「重く受け止める」と表明されました。議会との関係において何を重く受け止めたのでしょうか。

 また所管から議会に対して「理解を求める努力が不足していた」という答弁もありましたが、まさに市長の私たち議会、議員に対する姿勢の表れではないでしょうか。


 本来市長がすべき努力を担当所管や職員に任せきりになってはいなかったでしょうか。


 市長が何度も何度もおっしゃる「切磋琢磨」が言行一致していると市民に評価される実のあるものにしていただきたい。市長と議会との関係が一層磨かれていきたいものです。

 以上を申し上げ、「否決」の討論といたします。


 3月の当初予算でやまばとホール建物の解体工事は急ぐ必要がないと・・・これが修正内容の含意であったのにそれを全く無視するかのように・・・今回の補正予算で解体工事費が盛り込まれ提案をされてきたわけなのでそれには本当にびっくり。

 ところで、今日の教育費の質疑では「学校情報環境整備」のことが話題に上りました。大きな投資、新たなる公共事業への着手ということで、私も問題視してきたことです。個人的には3月の予算委員会で、予算の編制替えや修正案を協議した際にも、3年間で3.5億円にものぼる投資、ランニングコストが約7千万強を立ち止まって考えられないものかと提起をしていました。でも、その時には職員室に個人パソコンを持ち込んでいる先生たちの存在など、個人情報への配慮なども含めて・・・・教職員一人一台パソコン体制をはじめ、学校の情報化を進めていくことの必要性への認識もあり、残念ながら私の問題提起も合意を得られなかったわけです。
 私個人の思いとしてはかなり渋々・・・当初予算の段階で「学校の情報化」の方針を認めたという経過があります。


 今回の補正予算では国のバラマキ予算の恩恵にもあずかり、先生方に配布するパソコンについて5年契約のリースではなく、購入することにしたという変更の提案とあわせ、教職員支援や学校のサポートを行う人材確保のための予算が提案されていました。
 「なぜリースではなく購入?」と感じてしまうわけですが、市の持ち出しを減らすことを考えれば購入する方が「安上がり」になるそうです。機器は日進月歩なので購入するよりもリースの方がいろいろな意味で「無駄」がでないようにも思いますが・・・・。
 それから、学校サポートの人材確保については必要な対応だと思っているので異論はありません。日野市のICT活用教育推進室に学び、サポートデスクを設置していくことは必要なことです。単に問い合わせを待っているのではなく、各学校に積極的に巡回していくようなサポート体制を考えているとのこと。「何かしらの困りごと」を探しに積極的に学校に出向くとの発想で取り組もうとするのは評価できます。


 というわけで、学校情報化についてはとにかく新たな環境を学校に導入していくことの教職員の負担などにも配慮しながら、順次取り組んでいくしかないわけです。

 ってところが、今日はこの件について学校の情報化方針そのものに危惧や不安、懸念を述べるような質疑、意見が他の議員さんから発言されたという顛末。


 「それなら、もっともっと3月の当初予算の時に問題指摘をして、発言してくれればよかったのに!」と心底腹立たしく。予算特別委員会では発言時間が限られて、「思っていても発言時間がなかったから」というのかもしれませんが、「教職員の負担が増えることへの危惧」やら、そもそもの必要性やらを確認して疑義を述べたとしても後の祭りという感じがしてならず。「いまさら次郎」(←死語)・・・・。この期に及んで学校情報化に対し消極的立場を表明されたとしても・・・・と複雑な思いでたっぷりでした。すでに動き出している事業・・・・不安があるなら、その不安を解消できるような積極的な提案をが欲しいところです。


 そんな私・・・やっぱり、学校現場の情報化については必要性も一定認めるものの・・・どこまで必要なのかについてはまだまだ疑念が払拭できているわけではありません。子どもたちの学校・教育環境が本質的に向上されていくように今後の行方をしっかりとウオッチしていかねばならないと思っています。


 それにしても今回の補正予算は麻生首相の最後のばらまき(って他を批判している場合ではありませんが)が随所に見受けられるものになっているというのが感想です。子育て応援特別手当も今回の提案に盛り込まれています。ちなみに我が家も子育て応援特別手当対象世帯です。

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2009年09月08日

9月定例会 補正予算の質疑から

 今日から補正予算の審議です。それほど議論になるところはないのかな・・・・と思いつつも、やはり予想通りに和田コミュニティセンター土地取得問題には質疑が集中。

 いよいよ唐木田コミュニティセンターの後に和田地域のコミュニティセンターを・・・・ということで動きだします。既に和田地域についてはコミセン用地として2000年(平成12年)12月に土地開発基金にて取得していたというのが経過です。土地開発基金というのは将来的にいずれは使用することを決めている土地を先行的に取得することを目的に設置されている基金です(→多摩市土地開発基金条例)。今回は150,000千円分を買い戻すという提案になっています。
 
 また公共施設を増やすのか!というお叱りの声もありそうですが、私としては建設する用地すら取得もされていなかった唐木田地域のコミュニティセンターがあれよあれよという間に都市再生機構さま保有の土地をお分けいただいて(高額で購入させられて)来年には完成してしまうというおかしさの方を指摘したいですね。どうして土地が準備までされている和田地域は後回し、先に唐木田となったのでしょう?そこにはどんな政治力があったのかとついつい想像してしまいます。・・・・・というわけで、和田のコミュニティセンターの建設については進めざるを得ないものだろうと判断をしています。
 とはいえ、公共施設を「縮減する!」というのが市の大大方針なはずなのに、減らす話よりもまえに増やす話しか聞こえてこないことには大変なる疑問を感じています。議会の側も「減らす」提案については消極的、市長もやっぱり消極的・・・・きれいに呼応するらせん形スパイラル・・・・。このあたりの「決断力」が議員、市長双方に問われているのでしょう。しかし、火中の栗を拾うようなことはしたくないということでしょうか。なかなか口火を切る人がいないというのが現状で、そこは会派その他での話し合いを十分かつ慎重にしていかねばならないところ。かなりデリケートで軽々しく発言もできないのが正直なところで・・・。


 というわけで、今日明らかになったことは和田地域のコミセンについては図書館や児童館といった機能も併設される複合館ではなく、コミセン単体として設置されるものということ。他のコミセンと同じく、地域住民による協議会をたちあげながら議論を進めていくことでした。


 それについては「そうなんだろうな。」って思いました。


 私・・・・それ以上に気になるのは土地開発基金に150,000千円の現金が返戻するということになるわけで、その現金の次なる使途があるのではないかということ。

 ばっちりと指摘してくれたのはさすが共産党の橋本さん!土地開発基金には今は現金が約90,000千円ほどあり、そこに150,000千円が積まれるわけなので、考えようによっては「将来に必要」ということで土地取得の検討が始まりそうな臭いですね。「今のところ、すぐに計画されるものはないが必要であればもちろん基金を活用する。」というのが副市長の回答でした。
 基金で土地を取得する場合には議決を経ることはないため、情報が「ブラックボックス」に入りがち。この問題点については企画部長は十分に認識と意識をしていて、「動きがあった場合には議会にもきちんと情報提供をします。」ということでしたが、「基金を活用してもいいかどうかの問い合わせ」をしてくれるのではなく、「基金をこのように活用させていただきます。」という単なる事後報告でないことを願うのみです。


 ところで、私は今日は「エコライフ普及啓発」のための予算について取り上げました。これは東京都の地球温暖化対策等推進補助金を活用するものだそう。何でもホームページからもダウンロードできる「家庭でできるエコライフ」とアンケート(返信封筒つきで配布)と省エネサポートデスクの案内(エコライフや省エネについての相談窓口)を全戸配布するんですって!アンケートは各家庭でのエコライフの取り組みを尋ねる内容になるそうですが、多摩市内約75000戸に配布をし、20%のアンケート戻りを期待しているんだとか。全戸配布してエコライフを周知することが大目的とのことですが、既に2004年3月に「家庭でできるエコライフ」(今回配布される前の版のもの)を配布しているんですよね・・・・。


 パンフレットの全戸配布にアンケート調査、分析以外にも省エネサポートデスクを設置して、(仮)省エネ協議会(市民、事業者、大学などがメンバー)に委託をし、エコライフの普及啓発、地球温暖化防止のための取り組みを広げていくのだとか。それからモニター制度にも取組んで、省エネ製品や商品の活用を進めていく模様です。あとは省エネ機器(太陽光発電など)に対する補助もあります。これらはすべて東京都の補助金を活用しての3年間の取り組みになっているのですが、全部でトータル約50,000千円の事業!3年間で本事業の効果検証をし、エコライフの浸透率?を測定していく腹づもりのようです。
 

 「エコライフの普及」に反対はしませんが、どうやって取り組むことがいいのか?という点について、私はどうも全戸配布というのが引っ掛かる・・・・。全戸配布もその配布の手法によっては効果的な方法もあると思いますが、単なるポスティングでは・・・ねぇ(私が配布している「ほうれんそう」はゴミ!と怒鳴られたこともありますが、そんな感覚に近い?!)。


 いかに関心を寄せてもらうのか、今まで関心のなかった人のアンテナに引っかかるような手法を考案することが必要でしょう。と言っても、なかなか鈍チンな私の頭でも考えあぐねることも多いわけですが、とにかくより有効な手法を考えてもらいたいと思っています。


 議会事務局長からは私があまりにもしつこくこの件について質疑をしていたので(通算だと答弁含めて1時間にもなると言われてしまった)、「やきもきした」ということ言われてしまいました。すみません・・・・。いわゆる「KY」ってことのよう。しかし、議長は「ちゃんと確認するべきことは確認することが必要だしね。」と途中で質疑を打ち切ることもなく、見守っていてくれたいたようです。そのことを後から知って本当に感謝。納得いくまでって必要なことだと思います。大事な税金の使い方だもの・・・。私が市民に説明できないのでは困りますから。

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2009年09月07日

9月定例会 一般質問5日目

 今日の午前中は傍聴席に新人職員さんの姿が。毎年恒例の新人研修の一環で議会傍聴というのがあるようです。議会傍聴も悪くはないし、市の業務を理解するためには必要なのかもしれませんが、もっと他にやるべき研修があるのかな?なんて思ったりしてしまいます。これ・・・議会を傍聴して何かレポートとか書くのかしら?もし、私が新人さんなら、困るなあ。

 余談はさておき、今日は個人的には今井さんが「がん教育」ということで子宮けいがんのワクチンのこととヒブワクチンの話をされていましたが、ワクチンで防げる病気(VPD)のこと全般にまでは話が至らなかったので、決算特別委員会かどこかの場で話題提供してみたいなと思っています。今井さんはヒブワクチンについての助成制度を新たにつくるべきだと主張されていましたが、今回の定例会にはこの件について市民からの陳情も提出されています。ヒブワクチンのみならず、本当はワクチンさえあれば防げる病気に対する正しい知識を広げていくことが必要です。


 さて、肝心の私の一般質問ですが、「ようやく終わってやれやれ」というのが一番の感想。今回取り上げた唐木田図書館の「直営を基本とする(民間企業への)業務委託」、学校給食センターの「調理業務の民間委託」という方針について、「無責任に結論を出したわけではない。」ということを確認することを主眼に置きながら、質問をしようと考えてきました。
 私は行政が直営でやるよりも、民間に委ねていくことの方がより責任が重くなると考えていますが、どうも安易なる「コスト削減論」に走りがちで心配だったりします。民間のノウハウを活かすと言っても、民間のノウハウの内容を正しく把握していなかったり、ノウハウを活かしよりよい市民サービスができることを十分に説明できない場合も多々あります。


 議会というのも何とも不思議なところで、他市でやって上手くいっていることについて多摩市でもやるべきだ・・・と主張する場合もあれば、他市で上手くいっているからと言って多摩市でそうなるとは限らない・・・・となる場合もあり、「直営から民間へ」という場合には必ずと言っていいほど後者の主張が頭をもたげてくるのですね。


 私としては民間に任せていて上手くいっている場合と上手くいっていない場合があるとすれば、「上手くいっている場合」に着目をしてその理由を分析し、多摩市でもどうやったら実現できるのかを考えていく方が建設的だと思うのですが・・・・。

 いずれにせよ、民間に任せたらよりよい市民サービスの展開が期待できることが説明できなければならないし、「民間に任せていく」に対する市民の不安や懸念は必ず存在するものなので、そこにどう説明し、理解を広げ、合意を得ていくのか・・・ということできちんと向き合う姿勢が求められます。今日のところは唐木田図書館の件についても、給食センターの件についても「まだまだ市民に理解してもらうために説明を尽くしていく必要もある。その説明作業を進めている中では方針を変更する可能性もある。」なんて示唆もあったと理解していますが、市民の意見にどのような形で耳を傾けるのかに注目してみたいですね。給食センターについては給食センター運営委員会に「民間委託をするかどうかも含めて」諮問をしていますが、唐木田図書館のことについても「自治基本条例の手続きにのっとって」市民からの意見を聞いていきたい・・・・と誠意を持って取り組む姿勢を示しておられましたが。


 何はともあれ「行政はやることすべて善」という誤謬神話からは卒業していかないといけません。何でもかんでも民間に任せていけばいいと思っているわけではありませんが、「行政がやっていることには間違いなし」との考えに雁字搦めになってしまうと、発想に広がりが持てなくなる気がします。「自分たちは間違わない」なんて頑張りすぎることで職員の態度そのものも硬直的で四角四面になりがちですし。


 民間委託論などが浮上すると必ずそこには市民の不安や懸念の声が広がるので対応するのは楽とはいえません。でも、「考える場」が設定されることは悪いことではないと思います。なぜなら、行政、市民、議会それぞれに問題解決のために知恵を寄せ合うとしたらそれは「自治」だから。まさに今回の2つの業務委託方針はそれぞれに「これからのサービス提供の在り方」をどう考えて、どう進めていけばいいのか、税金をどうやって使っていこうか・・・・ということをみんなで考えるための「教材」とも言えるのかもしれませんね。それぞれの立場で「よくしよう」と思って展開する議論が、将来にとって有意義なものになるよう願ってやみません。市民の意見を聞くというのが単なる手続きで「ガス抜き」に終わらないようにしたいものです。

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2009年09月04日

9月定例会 一般質問4日目

 今日の一般質問と言えば、共産党の安斉さんが「教育安心社会の実現に関する懇談会」の報告書をもとに、義務教育での私費負担のことを指摘なさっていました。この懇談会は数回ほどの意見交換で報告書をとりまとめたようですが、そのメンバーたるや各界の大物中の大物!って感じで、文部科学省の単なる私的諮問機関に過ぎないとはいえ、これが今後の政策にどう反映されていくのだろう・・・と個人的にも行方を注目しています。

 というわけで、本報告書について・・・子ども教育常任委員会で委員長の安斉さんにもぜひ目を通していただきたいとお渡ししたのは私。それを早速質問にとりあげてくれたのがさすが。きっと報告書そのものの下書きはお役人さん作だと思うのですが、なぜこの時期にこのような報告書?というのが結構気にかかっていた私。これは多摩市に尋ねたところでどうこうできるわけではないものの、やはり気になるところです。


 安斉さんは義務教育は無償で・・・が原則と主張されながら、各学校によって私費負担に違いが生じている現状を指摘されていました。あとは私費負担、いわゆる学校で徴収する教材費などの未納のことも。未納問題で言えば「給食費」のことも思い出しますね。特に、就学援助を受けているご家庭については教材補助分が一旦、各家庭の口座に振り込まれ、各家庭から学校に届けるという仕組みになっていますが、そこがある意味でネックいなっていて、正しくお金が支払われない場合もあるというのです。つまり各家庭から学校にお金が届かないということですね。学校では教材費未納への対応にも苦労している現状があり、校長先生などが立替負担をしている現状はかねてからの指摘事項でもありました。教育委員会では就学援助で給食費補助への対応と同様に、教材費補助に関しても、各学校の校長先生の管理する口座に振り込みをしていく方向で考えているとの話でした。
 でも、就学援助を受けている家庭への対応はそれでフォローできたとしても、そうではない家庭で未納の場合にはどうするのかそちらの対応についてはやはり学校に預けられていることになります。多摩市の給食費の未納に関して言っても、就学援助を受けていない家庭への対応が必要になるわけで、学校が各家庭に徴収をする構造が何ら変わるものではありません。

 ということで、教育費の家計負担についての問題は民主党の公約でもかなりの重点項目なので、政権交代でどうなっていくのかも注目されます。今日もまた「民主党にお願いしたらいいよ~」という野次が飛んでいました。期待に応えられるといいけれど(笑)

 少なくとも多摩市議会レベルで考えるなら、民主党議員2名は非力すぎます。市長に働きかけをするなら、私たちではからっきしダメ。

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2009年09月03日

9月定例会 一般質問3日目

 引き続き、一般質問で次々と議員さんの主張が展開されています。


 今日は「民間委託」話題だったので、睡魔に襲われることも少なく、質問を聞くことができました。共産党の小林さんはそのものズバリ「「民間でできるものは民間で」というドグマ(教条)を一掃しよう!学校給食・図書館業務の民間委託の問題点」というテーマで質問を進めていました。ドグマ(教条)なんて言葉が語彙力不足の私にとっては死語に近かったので、テーマを見ただけで‘ギョッ’とします。

 私は「行政がやれば安全で安心」という考え方も当たっているようで当たっていないと思っていて、行政は間違わない!という誤謬神話からも抜け出すべきだと思っています。行政がやっていることがいつもいつも正しいわけではないでしょう。ひとつひとつ検証をしていくことも必要だと思います。


 「官から民へ」と言われるものが、コスト削減論だけで語られてしまい、「安かろう悪かろう」みたいな極端なところから批判や非難が浴びせかけられることに疑問も感じます。行政の提供しているサービスは最善最高最良のサービスであるのかどうか・・・・なぜか行政が実施しているということだけで安心感が生まれるのは何故でしょう。不思議なものです。民間の努力にどう評価できるのか、そして努力してもらえるように誘導するためにはどうするべきなのか・・・このような視点を持ってみることも大切ではないかと思うのです。


 学校給食の民間委託についても、図書館業務の一部民間への業務委託(たぶん、カウンター・窓口業務)・・・・これはすでに教育委員会では方針がほぼ決定している模様です。これって議会の力で覆すことができるのでしょうか?実際に、教育委員会ほど聖域な領域はありません(これについても色々と言いたいことはありますが)し、私としては教育委員会がどのような見解を持ち、どのような信念で新たな方向へ進もうとしているのかを確認し、質せるところは質せればと思いますが、その壁はぶ厚そう?!


 大事なことは何をやりたいのか。どう進めていきたいのか。そのことが市民、まちのHAPPYにどうつながるのか。


 ところで、この夏話題になった?職員給与日本一問題について、公明党の安藤さんが質問をしました。「民主党は公務員問題など天下りのこととかいろいろと改革に切り込む勢いだけれど・・・・こと労働組合に対してはしがらみもありそうで、どこまで改革を進めてくれるのかを期待したい・・・・。」なんてねぎらい?嫌味?もありながら、「公明党だけはしがらみゼロ」っておっしゃりながら、多摩市の給与水準の高さを何とかすべしと訴えていました。一部報道では必ずしも正しい表現がなされておらず、市民にも誤解を招いたとはしながらも・・・・「平均約800万円」という給与水準の高さ、それに見合ってちゃんと仕事をしているのかということの指摘をなさっていました。それはご尤も。そういう意味では「人事評価システム」の確立が必要になってくるのでしょうね・・・議会の中には人事評価とか経営コンサルみたいなことが専門だとおっしゃるかたもいらっしゃり、随分も前からこれらの問題には指摘が及んでいますが、改革改善というのは一足飛びにもいかないのですね。公務員という身分にかかわる件については本当に難しい。

 この人件費の高さが「民間委託」という発想に結びつきやすいわけですが、民間委託するというのは必ずしも人件費だけのことではないような気もしています。もちろん人件費というのは一つ大きな要素だと思うのですが、人件費だけで語ることはできないものもあるような気がしていて。行政側は「自分たちの守備範囲を再考する」と表現をしているわけですが、行政があれもこれもとやりすぎていませんか?ということは問い直せる気がするのです。あれもこれもやりすぎてしまって、逆に何をすべきなのかを見失っているのかもしれません。


 このあたりはどこが守備範囲なのかを含めて、そこには市民のニーズもあるのでしょうし、要求要望があることは確か。議会内でも活発に意見交換ができる環境があればいいのですが。そこまでの道のりはまだまだ遠いかなあ。

 そんなこんなで一般質問の発言は半分終了しました。週明けの質問ですが、私が確認しておく必要があると思っていた点については、小林さんや住田さんの質問で明らかになった部分もあり・・・観点変えた内容で質問しなければいけないと思うとちょっとプレッシャー。週末は自宅に缶詰かなあ。その前にまだ明日一日残っていました。明日も午前10時に開会して、5名が発言にたちます。

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2009年09月02日

9月定例会 一般質問2日目

 議場からは・・・・「与党になったんだから、民主党に頼んだら~。」というような野次が聞こえてくるようになって2日目。

 
 「期待をどうも。」


 としか言いようがないわけで、実際にはどうなることやら・・・・と私でもよくわからない不測の事態が他多々ありそう。

 今日の一般質問では民主党の遠藤さんが「学校保健」のことを取り上げました。これについては昨年の6月定例会で私も触れたテーマです。彼女はもともと健康保険組合にいたこともあり、子どもたちの健診結果をちゃんと分析して、疾病傾向などを把握してそれなりの健康づくりに役立てていくべきという観点やら、学校保健室の重要性から養護教諭に質の向上のための研修に力を入れるべきという提案で質問をしていました。

 私が去年質問をした時にも感じたことですが、養護の先生は忙しすぎるのです!今や特別支援教育のコーディネーターやら食育リーダーやら・・・・「心身健やかに」という視点からさまざまな業務が降ってくる感じですね。なので、研修云々などとスキルを磨く余裕よりも、現場での対応に追われているというのが実情です。
 あくまでも個人的な見解として・・・・養護の先生はそれこそ偉大なり!なぜなら、一人で全校生徒の状況を健康面から把握しているわけで、その存在は校長先生よりも副校長先生よりも大事な位置づけ!というくらいに思ったりします。場合によっては職員室の先生たちのカウンセリングまでやっていたりして?!


 というわけで、教育委員会の養護教諭への認識は・・・・例えば学校の統廃合の際、東京都では特別に先生を多く配置し、子どもたちのフォローなどをしていく制度(「加配」と言います。)があるのですが、貝取と豊ヶ丘中学校の統廃合の際には養護教諭をその対象にし、今回の竜ヶ峰と多摩第二小学校の統廃合にあたっても同じような対応をしたことからも明らか!「養護教諭」の重要性、大切さはしっかり認識されていると言えるでしょう。
 本来は養護教諭は一人いれば十分なわけですが、統廃合という環境変化に子どもたちをソフトランディングさせるために、「顔見知り」の養護の先生が必要不可欠・・・・そこで養護教諭を二人ともを残し、子どもたちのケアができるような体制を敷いているのです。
 

 あえて「養護教諭」を二人とも残すというところに教育委員会の見識があるのです。これは大いに評価したいところです。


 

 学校保健室の課題については学校ごとに異なり、個々の養護教諭が抱える内容も千差万別。現場の数だけ仕事があるというような感じなわけですが、いずれにせよ、学校の規模に限らず養護教諭は基本的には一人しか配置されていないわけなので、当然に大規模校の先生は大変になっていることは想像に難くありません。学校の先生に限らずですが、「心の余裕」を持ちながら仕事に向かえる環境づくりが何よりも必要ですね。「学校規模の違い」=「業務量の違い」という問題が最も深刻なんだと思います。教育委員会が求める「養護教諭の働き」という点でもこの視点を外してはいけないと考えています。500人以上規模の学校には複数の養護教諭の配置を提案していきたいと考えます。養護教諭の再任用制度など活用していけないのかしら?

 また、今後もこの問題についてはフォローしていきたいです。

 今日は一番最後に藤原前議長が唐木田に新設される図書館の運営について尋ねていましたが、明日の一番目の小林さん、続く・・・住田さんも同じく「唐木田図書館」運営問題がテーマに。全く私の一般質問の内容とかぶってしまうけれど、それぞれの議員さんの観点が異なるのでなかなか面白そう。明日のやりとりが楽しみ!藤原さんは「積極的に新しい運営手法を取り入れるべき」というのがどうやら主張だったようですが、明日は異なった見解が聞けそうです。

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2009年09月01日

9月定例会始まりました~一般質問1日目

 今日から定例会がスタート。主には一般質問が順次行われるというのが日程ですが、定例会の初日というのは冒頭に議長や市長から雑多に諸報告が行われます。その市長の行政報告にあっと驚いたのは多摩都市交通施設公社が解散され、清算された結果・・・多摩市に返戻金があったのだとか・・・・その額が27万5801円!!!

 戻ってきただけ良しとする?!


 私は「桁がずれているのではないか?違っているのではないか!」って耳を疑ってしまったので、市長の述べる行政報告の原稿内容を思わずチェックして金額のみ確認をしてしまいました。

 何回見てもその金額や27万5801円。


 いやはや・・・・杜撰も杜撰な運営実態を改善することもできず、旧住宅都市整備公団の天下りポストの提供し続けてきたことに言葉も失ってしまいます。

 というわけで、今日の一般質問には菊池さんが復活。脳梗塞の後遺症は残るものの、リハビリによる機能回復は驚異的で、ご自身の経験と境遇をもとにして「介護・福祉」の問題を取り上げていました。病に倒れられた際には、議場に復活できないのではないかとの心配の声もありましたが、市民や市政に対する思いは変わることなく、むしろ「介護を受ける側」からの現場の声を生で発し、届けることができるという臨場感に満ち溢れた質問は気迫十分でもありました。
 「政権交代で大きく政治の流れが変わっていくと思うが、その変革を待つまでもなく、市長はきちんとギアを切り替えていくべき。介護や福祉に対して国にも先駆けて、多摩市が先頭を切って思い切った取り組みをして欲しい。」ということを切々と主張なさっていました。


 菊池さんの姿に「感動した」という声もありましたが、私も・・・目頭がちょっぴり熱くなりました。

 ところで、地上デジタル放送のこと。橋本さんが難視聴地域のことを取り上げていました。ちょうど私も市民の方から地上デジタル放送のことについて「放送が映らない可能性」の心配の声が届いていたので、とても興味深くやりとりを聞いていました。橋本さんは移行期を迎えるにあたっては、多摩市でも専任専門に「相談窓口」を開設するべきではないか?という提案をされていましたが、どうやらそういうつもりはないみたい。一応、多摩市内の担当としては情報システム課が受け持っているみたいですが。そこは単なる調整機能を果たし、市民からの苦情その他は広報広聴課が担当しているのが役割分担との話はわかりました。


 橋本さんの指摘通り、地上デジタル放送のことについて問い合わせをすると「相談センター」の電話番号を知らせるというのが現状。0120で無料通話できるわけではなく、ここに相談電話をして通話料を支払うというのに納得できないという橋本さんのご意見も一理ありますね。とりあえず、橋本さんの一般質問を受けてなのか、公式ホームページの「地上デジタルテレビ放送」の内容は今日付けで最新内容に更新されたみたいです。


 結局のところ、難視聴地域への対応としては聖ヶ丘5丁目のところに「永山サテライト」とかっていう中継基地局を設置する方向になっていて、来年の6月から稼働するというのが予定らしいのです。ここが設置工事を完了できれば、何とか行けるだろうというのが見込みになっていると確認しました。


 そう言えば、決算特別委員会で評価をする対象事業14項目について問い合わせがありましたので掲載いたします。


①多摩市立複合文化施設等管理運営事業(パルテノン多摩のこと)
②多摩市社会福祉協議会助成事業
③障がい者就労支援事業
④シルバー人材センター助成事業
⑤いきがいデイサービス事業
⑥こどもプラン推進事業
⑦(旧)管路収集センター維持管理事業
⑧ごみ減量化推進事業
⑨多摩商工会議所補助事業
⑩観光事業
⑪せいせき多摩川花火大会補助事業
⑫公園整備事業
⑬住宅耐震改修等促進事業
⑭地域教育力支援事業


 忙しい9月が始まりました。9月議会は決算特別委員会もはさむので終わるのは来月の2日です。

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2009年08月24日

学校跡地の活用に改めてご意見を!

 今日から「多摩市学校跡地施設の恒久活用方針(案)」についてパブリックコメントがスタートしました。

 ちなみに、現在の計画と異なっているのは・・・・新たなる学校跡地のことにも言及されているところが大きく1点。それから、東永山複合施設については「病院の誘致」となっているところが大幅な変更点で目につくところ。
 ちなみに・・・旧竜が峰小学校の跡地については教育施設の誘致が活用方策で、すでにそれに向けてのパブリックコメントが本日からスタート。これにはちょっとびっくり。すでにアテでもあるのかしらと勘ぐってしまいそう?!
 また、旧豊ヶ丘中学校と閉校予定の南豊ヶ丘小学校についてはについては将来の街づくりのための担保用地、そして北貝取小学校については市民活動の拠点となることが方針としては明確に示されています。


 なんだか、改めて「多摩市学校跡地施設の恒久活用方針(案)」ということなんですが、既に現在も計画があるわけで、本来であれば‘改訂版’とかなんだとかつければいいのに・・・。「現在の計画については骨格だけ堅持して必要な箇所のみ見直すことにした」という趣旨ならなおさら、「改訂版」ははずですが、「改訂版」にはならないんでしょうかね・・・・?私としては見直したとする「必要な箇所」に対する新旧対照表が欲しいところで、議会の委員会には参考資料で提出されるのかどうか?って思っています。
 特に東永山複合施設の活用についていえば、コミュニティセンターの実現とかコミュニティビジネス支援、起業支援とのことで現在のビジネススクエア(創業支援施設)を活かしていくような機能整備が示されていたにもかかわらず、突如「医療施設」となったわけで、これまでの方向性については「他の場所での実現を図る」のだそうです。ビジネススクエアについていえば、それなりにお金もかけてきたわけで、私としてみれば「もったいない!」とまず言いたい。暫定施設に見合って投資をするべきなのに、そこに対しては恒久活用方針で一定程度の方針が示されていることに後押しされ(援護され)、積算したらどのくらいのお金を投資してきたでしょうね・・・(計算しておかないと!)。

 というわけで、学校跡地の活用に関する新たなる方針は「骨格だけを堅持して」とは言い難い部分もあるので、多くの方に関心を持っていただけるとありがたいのです。パブリックコメントは8月24日(月)から9月8日(火)までになっています。 

 それから、今日は教育委員会で歴史・公民の教科書について選定がありました。いろいろと物議をかもしだしているこの問題ですが・・・・多摩市教育委員会は「東京書籍」を選んだとのこと。(新しい歴史をつくる系統の教科書にはなりませんでした。)

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2009年08月17日

9月定例会前・選挙直前。

 今日は午前中は一般質問の作成(と言ってもなかなかテーマも中味も定まっていないが)のためにヒアリングをし、午後からは休憩をはさんで9月定例会前の市長からの議案説明。全議員集合での開催・・・全議員一同に会する議案説明は効率的で時間は節約できると思うけれど、ここに来る前段階に各種の議会調整(特に個別議員と)が行われているのかどうかは私の知るところではなく。

 私としては教育委員の人事案件に注目。医師会からの推薦をいただいた人物だと。北諏訪小学校の学校医さんで諏訪で開業されている中村先生が提案される模様。子どもたちの健やかな育ちという点での見識をいただきたい・・・とのことだったけれど、教育委員会は決して学校のことだけをやっているわけではないんだよなあ・・・・なんてちょっぴり思ってしまったり。
 とはいえ、多摩市教育委員会は学校教育に重点と比重を置く組織体制になっていて、生涯学習分野はすでに市長部局に吸収合併されていることは事実。世代的にも若い中村先生には何となく私としては親近感を覚えます。あくまでも個人的に。


 今日はお盆明けでぼーっとしているからなのか、議案説明でもらってきた資料を民主党事務所に忘れてしまったらしい。補正予算のこととか「ふーん、なるほど、、、、。」と思ったり、その他大きなことでは報告事項でサンピア多摩の売却の件や職員人件費のことでも市長からの説明があり。


 サンピア多摩については、市長からは「議会全体としての意向があれば市が取得するということも全く検討しないわけではない。」との話でしたが、現段階としては「買取るのは難しい。」との判断している模様です。最低限・・・建物とプールのあるところでは約25億円以上、駐車場のところで約12億円以上と示されているわけで、そんなお金を厳しい台所を抱えている多摩市が買い取るというのはとても考えにくいというのは常識だとは思います。・・・・・でも、多摩市の街づくりを考えてみたら・・・・・。ご当地周辺の住民の心配事項もやはり売却先、その事業者のこと。サンピア多摩そのままの機能を継承してくれるような事業者が現れれば吉。でもそうではなく開発ディベロッパーのような事業者が取得するとしたら・・・・。


 多摩市としても企業誘致条例で一応の街づくりへの誘導に条件を示してはいるのですが・・・・。


 そんなこんなで慌ただしく会派説明を終えてから、サンピア多摩の件では議会各会派の代表者が集まって、改めて協議することにもなったようです。

 明日から、いよいよ政権交代実現に向けてのラストスパートです。ホームページの更新にも一定の制限がかかりますが、いろいろと議員さんのブログなどを見ていても当たり障りのない更新をしている方もおられますし・・・選挙でインターネットを使用することに民主党も自民党も積極的推進の立場を表明しているそうですが?
 議会前ということですし、多摩市政情報、選挙には触れない限りで随時更新してみようかとは思います。毎日の更新はしないかもしれませんが、たまーに覗いてみてください。議会前なのでやたらとやらねばならないことが目の前にツンダカツンダカしてしまって・・・・大変です。

 ☆逢坂誠二さん
   毎日のメルマガに私はいつも元気をもらっています!前ニセコ町長さん。
 ☆とくらたかこさん
   ブロガーとしても有名。彼女のブログに私はいつも学んでいます。

 この東京23区はもちろん・・・くしぶち万理さん!みなさんのご支援をぜひ♪

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2009年07月24日

「信念」という言葉で説明されたこと。

 臨時議会で議会選出の監査委員の人事について提案がありました。結果は賛成多数で可決しました。予想の範疇で可決したこと自体に驚きはありません。この人事案は6月定例会で否決=議会不同意だった提案と同一のものです。

 市長はその際・・・結果について重く受け止めて早急に次なる対応を考えたい・・・というか「誠に遺憾」だと表明していたっけ?!私の記録によれば・・・・

ところで、今日の議会ですべての議事が終了した後に、市長からの発言がありました。先般、議会で否決をされた議会選出の監査委員の人事案件については「決算特別委員会を前に議会選出の監査委員が空席になっていることは大変遺憾なので、対応を考えていきたい。」とのことでした。議会にもご相談をしたいとのこと。
ってなっているのですが、議会に?個々の会派に?個々の議員の意見を聞くために?・・・少なくとも私たち民主党TAMAの会派には何の相談もなかったことだけは事実です。


 市長に6月定例会での提案が否決されたにもかかわらず、なぜ今回も同じ内容での人事案件を提案したのか?って質疑をしてみたら・・・・「口述書(提案説明)の中には多摩ニュータウン環境組合で監査委員をなさっていたことを加えました。」それから「信念です。」ということでした。


 「うーん」それだけの理由で「あら、そう・・・納得しました。」なんてことには当然ならないわけで、もしも納得のいくような答弁があれば同意することもできたかもしれませんが、同意できるだけの理由には値しないような答弁でした。

 むしろ・・・市長から学びました。「信念」ってとっても便利な言葉なんだと。どんなことでも「信念だ!」って言いきってしまえばモノ、コトは片付いてしまうような気がしてしまいました。

 事実として、前回6月定例会と大きく違っているのは民主党TAMAでともに活動していた篠塚さんがいなくなったこと、それから病欠をなさっていた菊池さんが存在していた・・・・という議会内の構図。つまり、前回は不同意を表明していた議員が一人いなくなり、同意を表明する人が一人増えていたということだけ。だから、結果が変更したということですね。

 「数」

 そう・・・やっぱり「数」なんです。「数合わせ」だけしてきたというわけです。なぜ、議会が否決をしたのか、不同意を表明した議員の考えを聞こうとの努力はせずに、数読みだけをしていたのが市長だったとも言えるでしょうね。
 どうせなら、一人でも多くの同意者を得るべく努力をするのが市長だと思います。たとえ、同じ内容の人事案件を提案するにしても、それに至る経過の中で市長たるものがとるべき行動ってあるのではないか?なんて私は思ってしまったわけです。


 私には市長が「信念」という言葉で語った内容や意味が全くわかりませんでした。

 そんなもやもや感を抱きながら・・・今日は東京自治研究センターの月例フォーラムに足を運びました。今日のテーマは「東京の産業廃棄物を考える」というもの。講師は熊本一規さんでした。日本は「汚染循環型社会」という言葉にドッキリ・・・どう向き合っていけばいいのでしょうね。私たちの大きな大きな課題ですね。ごみ問題を考える環境問題を考えるための大事なキーワードです。

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2009年07月14日

臨時議会の日程決め

 急遽、議会運営委員会が招集されました。と言っても、私は交渉会派(3人以上)ではないので正式メンバーではなくてオブザーバーとして傍聴?傍観者な位置づけ?

 いずれにせよ、意見が求められる時には発言できるけれど、あとは大人しくしておく必要があり、お世辞にも「苦痛ではない」と言えない会議のひとつになりそう。


 今日の議題は「臨時議会」の開催について。6月定例会に否決された議会選出の監査委員の人事案件を提案したいとのこと。どうやら人選については前回と同様の人物で提案されると噂があります。民主党TAMAが1名減となり、おそらく全会は欠席していた入院中の1名が復活するとなれば・・・・という見込みなのでしょうね。この日を待ちかまえて再度同じ提案をするということだと思います。


 さて、この件については臨時議会が招集されるようだ・・・・というこれまた噂があり、どうなるのかなあと思っていました。ここについては都議会議員選挙に対する配慮があったのか、市長から臨時議会を開催してほしい旨の依頼があったのが昨日の正午だとか。聞くところによると、「7月29日に監査があるらしく、その日までに議会選出の監査委員を決めておきたい。なぜなら、昨年度決算の監査を行うという重要な任務がある。」ということのよう。


 しかし、余りの唐突な日程の提案かつその日程についても当初は「22日でお願いします。」というような1日ぽっきりしか提案がなかったのだとか。さすがに、種々雑多に暇ではない議員は「そこで対応するのは無理!」というわけで、「24日どうか?」「22日どうか?」「23日どうか?」もしくは「21日は?」なんて具合に各個々人の予定優先にしながら調整をし始めたら埒があかず。今日の議会運営委員会は日程決めだけで約1時間の時間は要しました・・・・あまりに非生産的すぎて議会改革どころじゃないと言われそう?!


 議会は通常は午前10時から開催されるのが原則。これに倣えば当然ながら臨時議会も「午前10時開会」にしなければならず、議会事務局長も「市民の方には開会は10時ということになっていますから・・・・。」と当初は公務員的発想の紋切り型でルール重視。
 そもそも「公務優先」の原則があるので、個人の私用返上しても「午前10時開会」で調整すればいいと思うけれど、そこは議会内調和原則でなかなか難しい面もあり・・・・そんな状況を見ていてオブザーバーの私から僭越ながら一言・・・・「どうしてもの臨時議会なんだから、日程がどうしても調整しきらなかったら時間変更するしかないじゃない。」って発言をしたら、自民党会派の議員さんたちも「そのとおり!」と同調をして下さいました。

 自民党会派の方は市長にも一言物申したそうですね。「臨時議会を開くにしても、ちゃんと事前に(こちらに)調整してくれなきゃ困る!」って。臨時議会22日の開催に不都合なのは自民党会派の方だったので。(なのでオブザーバーも睨まれることもなく済んでよかった。)

 そんなこんなで、明らかになったのは市長の「調整不足」ということ。事前段階で調整連絡を上手くやってくれていればスムーズにいきそうなものなのに・・・・。市長が日程調整の「いわゆる与党会派」への根回しをせずして提案したことが混乱のもと。自民党会派の方は「22日に臨時議会を」と1日しか日程を上げなかった市長に対して「そういう一方的な提案の仕方はおかしい。」と苦言を呈したとおっしゃっていましたから。「一言言ってもらいたい!市長与党としては・・・。」みたいなニュアンスになるのでしょうか?

 結局は臨時議会は7月24日の午前9時からになりました。案件は「監査委員人事の同意について」。議会の会派人数構成が変わるのをじっと待ち・・・・市長のリベンジということです。


 臨時議会の開会時間が午前10時ではなく1時間前倒しの「午前9時」。議会事務局長は「市民の方に開会時間変更についてそれなりの理由をきちんと説明できなければいけない。」と最後の最後まで気に気にしていた様子。「それなりの理由」については議長、議会運営委員会委員長が説明責任を果たすことになるのかな?!

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2009年06月22日

6月定例会が終了しました。

 今日が最終日でした。今日議題になっていた市長からの提案事項はすべて全会一致で可決しました。こんなことは珍しいです。
 私事と言えば、本日付で議会運営委員会を辞任しました。なぜなら、同じ会派の議員が辞職をし、民主党TAMAは2名になったため。3名以上の交渉会派にならなければ、代表者会議や議会運営委員会にも正式なメンバーとはなれませんので「辞任」というわけです。ここは議会のルールに粛々と従って。ちなみに、議員辞職の理由は「都議会議員選挙に立候補を予定しているため」ということです。議員辞職をする場合、本会議で「議案」とし、辞職を認めるかどうかについて諮るという手続きがあることを初めて体験しました。もし、会期中でなければ議長が辞職届を受け取ってそこで許可をすれば済むらしいですが、本会議の場合にはきちんと議案化されるのがルールなんだそうです。

 そうそう、私の交代要員は自民党の平野さん。多摩市議会では最大会派が5名で共産党。続くのが4名の自民党、公明党、ゆいの会。5名の共産党会派からはすでに議会運営委員会に2名の委員がいるので、4名で構成されている3つの会派の中で調整し、1名を選ぶことが必要でした。これに関しては代表者会議で協議されたようですが、最終的には3つの会派で籤を引き、自民党が大当たり!(笑)になったそうです。

 議会運営委員会は共産党と自民党から2名ずつの委員。あとは公明党、ゆいの会、生活者ネット・無所属の会から1名ずつ。民主党TAMA、あおぞらはオブザーバーとなります。(日月会は1名ですが副議長なのでオブザーバー参加ではなくて副議長として会議に同席します。)


 そんなこんなで多摩市議会の議会構成も少々変化がありました。私も交渉会派ではない立場で議会運営にかかわるというか、オブザーバー=傍観者?!になるということで、しばらくの間その立場を楽しんでみたいと思います。


 
 ところで、今日の議会ですべての議事が終了した後に、市長からの発言がありました。先般、議会で否決をされた議会選出の監査委員の人事案件については「決算特別委員会を前に議会選出の監査委員が空席になっていることは大変遺憾なので、対応を考えていきたい。」とのことでした。議会にもご相談をしたいとのこと。
 それから、先日来話題になっている職員給与問題について。日本経済新聞で発表されていたデータは昨年4月の実績をもとに12か月分を算出し、そこに賞与などを加えたものになっているのだとか。昨年4月実績と言えば、家庭系ごみの有料化、組織改正に伴うレイアウト変更(各課の引っ越し作業)などで忙しかった時期で残業が多い時期だったとの話。つまり平常時ではなかったとのことみたいでした。どうやら昨年4月実績のみに着目されているという点で正確さに欠けるということなのでしょうね。そこで、市が日経新聞での算出方法と同様の考え方で昨年の実績数値で計算をすれば「804万円」になること、そしてまた給与制度の見直しにも取り組んでいる(例えば、臨時議会で行ったボーナス支給率の見直しなど)という話がありました。多摩市はニュータウン受け入れ時に市職員の採用をものすごく増やした経緯があり、その方々が50歳代中心であることや採用抑制に取り組んできて若年層の職員数も少ないことも「平均年収」を割高にしているという説明も。

 「ふむふむ」なるほど。


 市長は「市民から信頼できる体制をつくっていきたい」とおっしゃっていましたが、どういうイメージでおっしゃっているのかは具体的ではなかったので、また機会があれば伺ってみないと。(ちなみに市長の定例会終了にあたってのコメントはこちら


 私の感覚としては多摩市が計算をした「804万円」という数字・・・これについても市民は決して納得はしないと思っているので。


 今日で定例会が終了したということで、議員さんは荒波に?!・・・・・みんなそれぞれ政党に所属をしている人中心に「選挙活動」にまっしぐらという様子です。私も含めて?!

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2009年06月15日

久々に市議会活動 子ども教育常任委員会

 一週間ぶりに市議会に。今日は委員会なので。本当は他の常任委員会もきちんと傍聴すべきなのでしょうが、今回はごめんなさい・・・という感じで市議会情報が希薄です。

 6月定例会に提案された議案のうち委員会付託されて審査された案件はは・・・概ね「無風」な感じですべて可決する見込みです。今日の委員会も午前中には審査は終了し、あとは行政からの報告事項の説明でした。午後3時からはリニューアルした多摩第一小学校の見学会が予定されていました。こちらは非公式行事で多くの議員が参加したようです。・・・・私も参加する予定でしたが保育園から呼び出し電話がありましたので、また別途日程調整し、訪問したいと考えています。


 さて、今日は「多摩市立子育て総合センター」新設の提案がありました。市立多摩幼稚園の廃園になって3年あまり。跡地というのかどうかわかりませんが、その施設の有効活用方策が検討されてきた結果です。正直、多すぎる公共施設をどうにかしたいというのが我が市の悩みであるのに、ここで新しく公共施設を‘新設’してしまうわけなので、その意味を市議会としてもきちんと受け止めていきたいものです。

 「在宅育児」をしている保護者への支援を柱にした事業展開(子育て広場・リフレッシュのための一時保育)に力を入れるとのこと。ここが特徴でもあるらしい。あとは現在のファミリーサポートセンター、子ども家庭支援センターについても事務所機能がここに移転してきます。また、人材育成機能もあります。子育て支援にかかわる人材の育成ということで、こちらは既に大妻女子大学との連携で進めていきたいと調整段階にあるとか。人材育成プログラムの内容については今後、多摩市のニーズを調査しながら検討を進めていくとの説明で具体的な内容までは示されず、とりあえず説明を聞いただけでは「ふーん」としか言えなかったわけですが、大学の持っているノウハウが活かされることを期待するしかありません。

 なにはともあれ、個人的には「100%不必要」とは言いきれず、あったらあったに越したことはないけれど、「でも・・・・」とその必要性をどう見極めればいいのかを考えてしまうのは、先にも書いたように、公共施設を減らしてスリム化をしていこうとか、行政の業務内容を見直して減らしていこうとか・・・・その流れとはどうも齟齬があるような気がしてならないから。
 市立幼稚園を廃園した当時と今と比較しても財政的な余裕が飛躍的に回復したわけでもなく、新たな施設を増やし、事業を増やすだけの余力や体力が一体どのくらいあるのかと思案をしてしまう・・・・・。


 とはいえ、市立幼稚園を廃園するときの経過を辿ってみると、そこには幼稚園に用地を提供した地元地域との調整協議などがあり、廃園後の施設の有効活用がある意味でひとつの約束になっていた面もあるので、「紳士協定」というのか何なのか、尊重すべき経緯はあるのも事実です。そしてまた、施設のリ・スタートに向けて、耐震診断、改修工事などの予算には賛成もしてきたし、今更条例提案に云々と言える段階でもありません。とにかく今後の活動展開を見守るしかないでしょうね。


 ただ、「子育て総合センター」とは何をやっている場所なのかがわかるようでわからない。この名称についてもさまざま議論をした結果の提案との話でした。これに代わる提案ができたらいいわけですが、これもまたなかなか難しく・・・・・部長の説明では子育て支援のプラットホームと言っていたけれど・・・・。今後、愛称募集をしながら、事業のPRもしていくそうなので今後に期待。


 委員会では「ニーズをどう把握しているのか?」という質疑があり、「事業評価をする際に、どこまでニーズを把握し分析しているのかをきっちりと評価するから覚悟しておいてほしい」なんて意見もありました。「総合的施設」というわけで、どこでどうニーズを把握して分析をすればいいのかも多面的に見ていく必要があることを思うと「数字把握に分析」ってどこまでできるのかいまいち疑問だったりもします。少なくともこの施設に入居する「子ども家庭支援センター」や「ファミリーサポートセンター」へのニーズは既に実証済みです。


 条例については全会一致で可決しました。委員会が「文教常任委員会」改め「子ども教育常任委員会」になったことから、教育委員会と子ども青少年部に関わる問題を担当することとなりました。でも、「母子保健分野」については健康福祉部に所属しているままなのが残念。いずれ我が常任委員会の所管事項になれば・・・なんて思います。0歳からの子ども施策全般をよりよく把握するためにも母子保健分野の移行が必要だと感じます。


 とりあえず今日のところの報告はここまで。行政からの報告事項には今後の学校統廃合のこと、給食センター民間委託の方向のことがあり、これらについては調査を進めておかないと。

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2009年06月08日

6月定例会 議案提案・・・議会選出監査委員は空席に

 今日は市長からの人事案件他提案が行われました。人事案件と契約案件は即決。その他条例については委員会に付託されました。委員会は新たなメンバー構成で明日から順次スタートします。

 さて、議会人事とは切り離して考えるべきものという建前の議会選出監査委員については市長から今井さんが提案されました。結果的には可否同数で議長裁決により「不同意」となりました。一瞬・・・「議会を混乱させてどうするんだ。」「議長不信任だ。」などという野次というか罵声が飛びました。市長が次の提案をするまでは「監査委員が空席」となります。
 監査委員選出については、橋本さんより質疑がありました。「市長に確実に届くかたちで、これまでの経験を活かして監査委員を務めたい」との意思を表明していたので、市長の人事提案に至るまでの見解を伺いたいとの趣旨でした。
 
 市長は「これまでの議会人事とは別とはいえ、あらかじめ議会に相談をし、監査委員の選出をしてきたので今回も議長、副議長に打診をし、相談をしました。その結果、橋本さん、今井さんのお名前があがり、総合的に判断をしてこのようにしました。」とのことでした。


 「うーむ・・・総合的判断って何だろう?」


 ・・・・・・・・・・・・・「同意得られる。」・・・・・・・・・・・これが大前提なはず。そこをも含めての総合的判断だったのだろうか?

 人事案件を否決することは市長不信任と同意と言われることもありますが、今回に限ってはそういうわけでもなさそう・・・・その他2件の人事案件(教育委員と人権擁護委員)は全会一致で可決されているわけだし。


 ちなみに挙手の結果は下記のとおり。

 不同意 共産党多摩市議団 改革ゆいの会 民主党TAMA
 同意 多摩市議会自民党 公明党 無所属・生活者ネットワーク 日月会 あおぞら
 →不同意11名で同意も11名で、議長裁決で不同意
  採決の時には提案されていた今井さん(公明党)は退席。菊池さん(無所属)は欠席。


 ところで、昨日は一日中出前委員会でした。午前は関一つむぎ館、午後は乞田貝取ふれあい館、夕方からゆう桜ケ丘。参加者は片手で数えられるくらいだったのですが、その分‘めっちゃ’密な意見交流をすることができて何より?!その報告については少し頭を整理してから後日に。何しろ昨日は夜帰宅をしたら、頭の中がはちきれそうで脳みそがパンパンという感じだったのです。でも、出前委員会は「楽しい」という感想は持ちました。
 参加者の一人からも「参加者が少ないとしてもやり続ける意味がある!」とのエールももらいました♪

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2009年06月05日

6月定例会 一般質問5日目

 今日は唐木田駅の朝街宣活動からスタートし、総選挙・都議選に向けてのいわゆる決起集会が締めくくりの一日は、終わってみると「議会」の記憶が彼方・・・という感じです。議会の方は今日で一般質問が終了しました。

 市長の答弁はやはり「市長と仲良し」議員に向けてはリップサービス多い感じが否めませんね。議長が「市長」と指名をしても席を立たないで「市長から託された」部長が答弁する場面も少なくありませんでした。それについてとやかく言うつもりもないのですが、議員側もむやみやたらに市長に答弁を求めているわけではなく「ここでは市長に!」とあえて市長に答弁を求めることも多いので、その意図も汲み取ってもらえるとうれしいですね。

 一般質問項目からは議員の問題意識などが見て取れるわけですが、「学校の校庭芝生化」のことが話題に上っていて、私は結構・・・これが印象に残っています。
 というのも、「学校の芝生化」については「ヒートアイランド対策」として東京都も力を入れていることは周知のとおり。ちょっと調べれば「校庭芝生化キャンペーン」なんて取り組みもあり、「東京都は、オリンピック招致を目指している2016年に向けて、全公立小中学校の校庭の芝生化に取り組んでいます。」とのことのようです。

 つまり、この機を捉えて「校庭芝生化を!」・・・と議員が発言するのは東京都からの援助を‘あて’にできるからだろうなと思っています。


 でも、芝生化はいいのですが、これが一体どのくらいヒートアイランド現象に貢献できるのでしょう?私はいまいち疑問です。今日の質問者は校庭芝生化も推進の立場のようでしたが、その一方で全公立小中学校の教室にエアコンを設置せよ!ということも話をしていたので私としては何となく違和感を感じましたね。
 既に多摩市内にも芝生化している学校もあるのですが、今回の定例会で明らかになった実情は「手入れが大変!」ということ。杉並区などでは芝生化している校庭のメンテナンスのために年間でかなりの予算を組んでいるらしく・・・・「200万円くらいで管理できるそうなので、専門の業者に任すべき!」なんて意見が出されていました。・・・・・200万円?!


 恐るべし!・・・・もし仮に多摩市内全小中学校が校庭芝生化になったとして、管理を業者委託にするとしたら5000万円以上もの予算が必要になるということでは・・・?!ちょっと調べたら東京都が補助をして整備をした芝生化については当初3年間ほどは管理費にも面倒を見るよ・・・となっているみたいですが永続的なものはなさそう。


 子どもたちの教育環境が向上するのだからそのくらいは当たり前との声もあるのかもしれないけれど、本当にそれが必要かどうかはよーくよく見極めないと安易に取り組んで、その後の管理経費を考えて他が苦しくなるとしたら本末転倒なお話。校庭芝生化をしている南鶴牧小学校の場合には校長先生が先頭に立ち、地域の皆さんと協力をしながら管理を行っているようですが・・・それはそれはメンテナンスが大変だという話でしたね。また現場を見に行って校長先生に話を聞いてこなくちゃ。
 いろいろと調べてみて・・・懐かしい私の就職活動でお世話になったこともある「日比谷花壇」さんのホームページにも芝生化のことが書いてありました。


 企業側も東京都の取り組みなどに目をつけて次々と新製品の開発もしているようです。また、サッカー協会も応援しているみたいですし。


 ま、いろいろあるのね。。。ということは理解しました。


 環境行政という視点から考えても否定しにくいのかもしれませんが、「本当に必要であるのか」の見極めはとても重要で、何でもかんでもできる時代ではないからこそ「優先順位」大切にしたいものです。今日、教育長が発言をした中に「何と言っても教育には人材だ」というものがありました。私も同感。やっぱり「人」。優秀な人材確保こそ優先すべきだと私は思います。多摩市独自の教員採用なんてことがあってもいいのに・・・って思うくらいですから♪

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2009年06月04日

6月定例会 一般質問4日目

 毎日があっという間に過ぎゆく今日この頃です。今日の一般質問も4名でした。今回は21名しか発言をしないので明日も4名で終わります。

 今日の質問・・・と言えば、「心のノート」のことが話題になっていました。「心のノート」は教科書ではないのでなかなか手に入らないそうです。これは「副教材」らしいのです。これに関して質問をした平野さんは「とてもいいことが書いてある。前に、これについて質問をした議員は『とんでもないもの』のように扱っていたけれど、そんなことはない!とてもいいことばかりが書いてある。」と主張されていました。
 別に悪いことが書いてあるとは思わないんですけれど・・・・。


 でも、国がこうした副教材を作成したのは戦後初めてのことのようで、「国定教科書」ではないかという指摘もあります。そして、単なる副教材であるはずなのに、文部科学省は「心のノート」を使用して授業を実施するようにとする趣旨の通知をだしているらしく、その手法には違和感を感じている人たちが少なくありません。
 それに、「心のノート」を全国小中学校に配布していることについて自民党の河野太郎さんたちが行った事業仕訳では「無駄遣い事業」にもあげられていました。とはいえ、今日は「心のノート」にかけている税金は無駄でも何でもない!との主張でした(・・・当然か・・・・)。


 「心のノート」は多摩市内全小中学校で活用されているそうです。この副教材で指導を受けた子どもたちってどんな風に育つのかしら?


 いつも元気でいよう。感謝の心を忘れずに。明るい私でいよう。家族を、友達を愛そう。学校を愛そう。日本を愛そう。社会のルールを守ろう。自然を大切にしよう。


 そんなことが羅列されている副教材は私の感性からするとしっくりこない上に、こんなものを子どもたちに指導するってその技量や技術ってどんな指導スキルなのかと思ってしまう・・・・。


 「時に元気じゃなくたっていいんだから!」「頑張りすぎないでいいよ!」


 ってこんな言葉で心が救われることの方が多いと思うんだけれど・・・・。

 以上が今日のつぶやき。


:::::::::::::::::::ご案内:::::::::::::::::::::


 さて、明日は政権交代に向けての集会を行います。お時間ある方、よろしかったら覗いてください!
 ◇民主党「東京元気宣言!~めざせ政権交代」
 ◇会場 パルテノン多摩小ホール
 ◇18時開場 18時半開会(終了予定時刻19時半)
 ◇弁士 くしぶち万理 しのづか元 
 ◇ゲスト 石井一民主党副代表 ツルネン・マルテイ参議院議員、


:::::::::::::::::::ご案内:::::::::::::::::::::


 それから、もうひとつ。集客に懸念あり・・・かなり心配?!明日の広報にも掲載される予定ですが・・・
 ◇「議会基本条例素案に関する出前委員会
 ◇日時
  6月6日(土) 18時~20時  愛宕かえで館  Bグループ
  6月7日(日) 10時~12時  関・一つむぎ館  Cグループ
  6月7日(日) 14時~16時  TOMハウス  Bグループ
  6月7日(日) 14時~16時  乞田・貝取ふれあい館  Cグループ
  6月7日(日) 18時~20時  ゆう桜ケ丘  Cグループ
  6月14日(日) 14時~16時  貝取こぶし館  Bグループ
  6月20日(土) 19時~21時  ひじり館  Aグループ
  6月25日(木) 19時~21時  諏訪地区市民ホール  Aグループ
  6月26日(金) 19時~21時  総合体育館  Aグループ

  A 安藤邦彦 遠藤めい子 佐久間むつみ 平野勝久
  B 今井三津江 小林憲一 萩原重治 向井かおり
  C 岩永ひさか 菊池富美男 白田満 住田啓子 橋本由美子

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2009年06月03日

6月定例会 一般質問3日目

 都議会議員選挙の告示(7月3日)まであと1か月。


 定例会中ですが、頭のなかみは75%が選挙カレンダーという感じです。一般質問で医療・介護・福祉の問題をテーマにする方も多いですが、これらの問題はすべて国や都を抜きに考えられず、多摩市としては市民生活に最も身近な立場から現場の窮状を訴えていくしか術がなさそう・・・・そう感じる話題が多いです。
 もちろん自治体独自の努力で何とかすべきこともあると思います。でも根本のところでもっと大きく税金の使い道を変えることができたら・・・と思わずにはいられません。


 例えば失業率、求人状況など、不況で「仕事がない!」ということが言われていますが、先日聞いた話によると「医療・介護・福祉」の現場では決して仕事がないわけではなく、むしろ「人手不足」の状況です。そう言えば毎週日曜日の求人広告に目を通すとわかるように「医療・介護・福祉」の求人は絶えないですね。でも、そこに従事する人がなぜ少ないのでしょう・・・言わずもがな。「志」はあったとしても続けることができない現場があり、職業替えを迫られてしまう環境があるからでしょう。賃金の問題もあるでしょうし、職場の環境等もあると思いますが、とかく「続けることが難しい」という事情を抱えている現場です。
 ようやっとそんな現場に目を向けて、介護人材の賃金アップのための予算も確保されたものの、しかし実際のヘルパーさんなどにどのくらい還元されているのかと言えば・・・・20円~30円くらい時給が上がっただけという人も少なくない・・・なんて実態もあるようです。一般質問で披露される議員が現場でつかんできた実態を聞くにつれ、「何かおかしい!」って思います。今回も国では15兆円で過去最大規模と自慢される経済対策の盛り込まれた補正予算が可決してしまいましたが、同じ15兆円あればもっと他にやるべきことがあるのではないか・・・って本当にそう思います。

 厚生労働省の推計では今後10年間で新たに40万~60万人の介護職が必要だとされていますが、その確保もままならない状況です。多摩市の場合には世界最速で進む高齢化率・・・・とも言われていますが、「高齢化=介護を必要とする市民が増える」なわけですから、介護予防策に力を入れることはしたとしても介護人材をいかに育て、確保していくのかが必須の課題といえます。
 

 そのために多摩市が独自で何らかのてこ入れできるだけの体力(財力?!)があるかと言えば、とてもとても「やりきれない!」というのが現実。とすれば、やっぱり根っこを何とかしないと。そう思うと、都議会議員の選挙がますます大事だと思います。


 
 地域に目を転じて都議選を語るとすれば、市議会的には民主党の議席が1つ減ってしまうことになるのですが(って現職の市議会議員が立候補する予定だから)、東京都議会に民主党の議席を増やすことの意義と意味はあると思います。

 今の都知事は待機児解消で東京都が独自で推進してきた「認証保育所」の仕組みについて国が認めてくれたと言っているように、東京都が国の施策に与えるインパクトは大きいことを思うとやはり大都会東京都の取り組みの重要性が見いだせると思います。東京都の施策を見ていても「もっとやるべきことあるでしょ!」って思わずにいられないようなことも多いです。


 そういうわけで、今日の一般質問で「地域コミュニティ」のことが話題になって「回覧版」のあり方を改善すべきではないかとの指摘がありました。回覧版を自治会にまわすのに時間がかかり、情報が遅くに届いたら無意味な場合もあるのではないか?とのことです。行政が市民に届けたい情報をどうやって伝達していくのかって・・・例えばホームページは新しい媒体ですし、基本の基本と言えば「市の広報」などもあるわけですが、インターネットが使えない人との「情報格差」やら新聞をとらない人の場合には広報が届かないなどといろんな問題がある中で「回覧版」をいかに活用するのかも一つの手段かもしれませんね。でも・・・「回覧版」がまわってくるようなご近所づきあいのない地域に住んでいる市民(私も)も存在しています。
 要するにどれか一つに力を入れるというのではなく、いろいろと手段を講じなければいけないということになるのでしょう。情報伝達はやっぱり難しい。(あっ、議員も同じですね。どうやって市民に情報を伝えていけるのかって課題です。後援会の人だけに顔向けした活閉鎖的活動では不十分でしょうし・・・「開かれた議会」を標榜している限りにおいてはどうやってそれを実践できるのかが大きな課題。)

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2009年06月02日

6月定例会 一般質問2日目

 今日は5名の議員が一般質問を行いました。民主党TAMAからは遠藤さんが「男女共同参画社会の実現」をテーマに発言しました。ワークライフバランスをどう捉えているのか、そしてどのように市役所の中でも実践していくのかについて、そしてまた「男女平等条例(一応・・・仮称)」の制定に対する考え方を質問しました。

 ワークライフバランスについては民主党の政策でもかなり重要に位置づけをしていますし、男女共同参画社会についても民主党都連には「男女共同参画委員会」があり、学習会もしています。先日の勉強会の感想についてもブログに書きましたが、意識を変えるというのは相当に大変なことで、それについては行政の見解と私の見解は一致しています。そもそも市議会でも市役所職員でも「私はワークライフバランス実践できています!」なんて言う方はどのくらいいるのでしょうね?
 それにしても「ワークライフバランス」・・・・仕事も生活の調和(っていう言い方も最近ますますよくわからないけれど)も両方とも充実していて「自分らしく」というのは、極めて個人的感覚による部分も多いような気もします。「残業が減ったからワークライフバランス」というわけでもないでしょうし、「家庭で過ごせる時間が増えたからワークライフバランス」というわけでもないでしょうし、「趣味の時間を増やせたからワークライフバランス」でもないでしょうし・・・。
 ということで意外と曲者な言葉だと思っています。「働き方」をどう変えていくのかについては大事な視点だとは思いますが、働き方を変えただけで「ワークライフバランス」にはならないところがミソなのです。


 男女平等条例の制定については、過去に私も質問をしたことがありますが・・・当時から制定しない理由の説明は「市民の機運の盛り上がり」。市民の機運の盛り上がりを待つのではなく、市民意識の醸成をするために制定をしていくとの考え方もあるような気がしますが、その立場ではないようですね。「気運の盛り上がり」をどこの時点で判断するのかもわかりませんが、全く機運も土壌も存在しないところに条例を策定することの意義を見出して制定した条例が存在するのも事実。つい先立っての定例会で「寄附条例」を制定したときには「寄附文化の醸成」が滔々と述べられた制定理由になっていたのは記憶に新しいところです。
 見解の矛盾に対する説明の不十分さは行政の信頼度を低下させますね。残念。


 ところで、その後にネットの向井さんが「子どもの権利条例の制定は時代の要請」という立場で質問をされていました。彼女は「権利・権利と主張することを嫌う人もいるのかもしれませんが・・・・」とおっしゃっていましたが、男女平等条例の制定については「女性の権利」、子ども権利条例についてはそのものズバリ「子どもの権利」を全面的に主張するだけのものだと考える方もいらっしゃるのかもしれません。でも、実は両方とも根幹の根幹の部分では「人を尊厳を大切にしよう」というところで結びつくもので、両方に対して私たち一人一人が問われるのがいわゆる「人権感覚」になるのだろうと思っています。


 行政は「理念的な条例」を制定することにはかなり慎重になっていて、制定をするなら「実効性のあるものを」と考えているようです。条例を制定することでどうなるのか?その先を描きながら条例の存在意義を問うとすれば、慎重にならざるを得ない意味が「ちょっとはわかる」というのが最近の私。
 まあ、条例制定をする過程において男女平等や子ども権利バッシング論者の意見が頭をもたげてくるとしたら、それは制定したいと考えている側の意図がストレートに活かされない条例内容になる心配も十分にありますし。


 そういう意味では何でもかんでも条例がいいというわけではない・・・・という行政の立場も汲み取って、行政活動の実践の積み重ねの中で、市民一人ひとりの人権が守られていることをきちんと確認することが議会の役割。私は当面は条例制定についてはそっとしておいて、行政活動がどう進んでいるのかをじっとチェックしてみたいと思っています。


 どんなことに関してもそうですが、市民一人ひとりの意識や価値観を変えることは簡単なことではありません。大事なことはいろいろな考え方があると認めた上で、だけどあるべき姿を提示しながら進むべき方向性に理解と共感を広げていくことですね。そのためには理念等を振りかざすのではなく、自分自身がその実践者になることが必要なんだと感じます。

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2009年06月01日

6月定例会スタート 一般質問

 やっと雨上がりで今朝は永山駅の街頭宣伝からスタート。6月定例会の初日でした。冒頭でご逝去された辻誠一議員の追悼演説がありました。演説は共産との安斉さん。傍聴席では「どうして公明党の議員の追悼演説を共産党の人がやっているのか・・・。」というつぶやきもあったそう。
 多摩市議会の従前の例を学ぶと追悼演説というのは、ご逝去された方の政治的スタンス・ポリシーと真逆な立ち位置にある方が行うことになっているそう。その慣わしに倣って、辻さんの所属されていた公明党とは政敵のような(って言いすぎ?!)共産党会派が行ったのです。「人として同僚を悼む」・・・そういう意味があるそうです。


 さて、今日は4名が一般質問して私は2番目に発言順がまわってきました。私の質問事項は「教育委員会の今後と教育センターの在り方について」というもの。内容としては「学校の情報化」のことが中心と言えば中心だったのですが、要するに私が言いたいことは「教育委員会はものの進め方」に問題があるのではないか?ということ。
 学校情報化の推進は今年から3年間で約3.5億円の大型投資プロジェクトとして3月の予算議会で認められていること。今更、進めるべきではないとか、やめるべきとか・・・・進め方に問題があるとか・・・・そんな批判をしていても仕方がないと思っているのですが、多摩市の教育施策において「学校の情報化推進」がどのような位置づけにあるのか、または多摩市全体の情報化推進施策においてどう位置づけされているのかは見えないですね~・・・・。


 教育長によれば「学校の情報化への取り組みは遅れてきた。ここで遅ればせながらも人並みになれる。」という趣旨の発言。確かにそのとおり。学校情報化は財政との相談もあり、なかなか進んでこなかったことは事実(これは不交付団体ゆえ。東京都は全国でも学校情報化整備率では最低ランク)。なので、「ようやく人並みに追いつく」という認識も決して間違っていないとは思います。
 でも、だからこそ「どう進めていくのか?」という点が非常に重要。整備するからには「いち早く人並み」になれるように目標を掲げていくべきですね。どうやら「校長先生にますますのリーダーシップを期待する」との話でしたが、これって、聞こえはいいけれど「校長先生に丸投げ!」とも受け止められるんです。

 傍聴者の方から届いたメールに・・・・。


 「それぞれの学校の事情に合わせて、情報化を進めていければ良いのではないか」の意味に、教育長の考え方を理解もしたけれど、「そうはあっても、教育委員会として、各学校を全面的にバックアップしていくつつもりです。」との言葉が欲しかった・・・・ということでした。「リーダーとして、前向きな取り組み姿勢を示し、情報化する意義・必要性を市民に述べて欲しいと思いました。」


 とあったように、教育委員会は今回の情報化推進のために作成したハード的インフラ整備計画とは別に、どのように学校の情報化推進で子どもたちの教育環境そのものを変えようとしているのかをもっと明らかにすべきでしょう。

 
 今日も「わかりやすい授業」ができるというメリットが述べられていましたが、ICTを導入しただけではダメ。それをきちんと使いこなせる教員なくしては実現できません。お隣の日野市などは明確にそのことを目標とし「ICTを活用できない先生‘ゼロ’」を推進方策の一つに掲げています。多摩市の場合にも単に「授業をわかりやすくします」「事務の効率化を図ります」「保護者とのネットワーク」などと言うだけでなく、そのために具体的にどういう行動をするのかを明らかにすべきでしょう。今後、行動計画なるものを示すべきです。
 「国が推進しているから、だから多摩市もやるんです。」という古臭い発想では困ります。国が推進していることでも、多摩市にとって不必要なことは何もやる必要はないのです。

 国の大きな方向性になっていることであっても、それをきちんと多摩市の実情に合わせて主体的に捉え直し「多摩市にとっての必要性」をきちんと意味付けしながら取り組んでいく姿勢が求められます。遅ればせながら人並みになった多摩市が、その「遅れ」をどう解消していくのかに今後注目をしていきたいと思います。

 結局のところ「ハードの導入」だけを決めて、その次の段階でどう進めていくのかに「ちょっとの展望」はあるのかもしれないけれど答弁としては「今後検討していきます」くらいのふわふわとした感覚しか感じられなかったのは残念だったので。

 いずれにせよ、この問題に限らず、教育委員会にはもっと鮮明に「多摩市の教育」をつくるための行動計画を出してもらいたいと思っています。
 特別支援教育を進めていること、学校図書館司書・ピアティーチャーという手厚い人員配置、そして学校の情報化、学校の統廃合その他・・・・学校教育に関わっても多岐にわたる取り組みをしています。これら現場はそれぞれに孤軍奮闘中ですが、全体的に俯瞰して捉えていくことが必要です。教育長はわりとご自身の考え方を議場でも発言されるのですが、その発言がいまいち教育委員会全体の方針として合意されているのかがわからないのが残念なところ。
 私としてはぜひとも「教育長の考え方」が市民にもきちんと伝わるように工夫してもらいたい!決して思いつきで教育施策を進めているわけではないことを明確に示す計画なり何なり「拠り所」欲しいと思います。


 つまり、これが教育委員会の「ものの進め方」ということにつながってくるわけで、教育予算を確保(死守)するためにもその裏付けになる計画の策定を求めたいと思います。

 さて、最後に教育センターのこと。


 ずっと瀕死状態だった「教育センター運営委員会」がやっと息を吹き返した模様。昨年一年間をかけて、この委員会に「多摩市立教育センターの各事業における事業評価と今後のあり方について」を諮問して答申が提出されています。・・・「諮問した!」ということそのものが初めてのこと。ここは評価をしてもいいと思います。私はなくて同然の委員会であるならば、そこに毎年委員謝礼を計上することが無意味と考えてきたので。
 運営委員会の議事録に目を通しましたが、かなり示唆に富む意見も出されています。本来は教育委員会がこれらの答申の行方をしっかりと議論してほしいものです。残念ながら、教育委員会の議事録を読む限りでは淡々と「こういうものが行われました。」くらいの報告で終わっています。もしかしたらどこか別の場所では議論しているのかもしれませんが、とかく、「教育センター運営委員会」が蘇生したことを評価し、私としても答申内容がどう反映されていくのかを見守っていきたいと考えています。


 教育センターは確実に変わってきています。ここは職員、関係者の努力によるものです。「変わる」ってものすごい大変なこと。そこに使う労力は想像以上のものだと考えています。「学校・子ども支援センター」として教育センターを発展させていきたいとのことでした。その中味についても今後改めて検討されていくことと思います。どこかの段階でいずれ示されると思っているので楽しみです♪
 教育センターの職員のみなさん、その雰囲気を含めてすごく頑張ってくれているんです。それは教育センターに行けばわかります。数年前とは異なって活気感じられます!「教育センター改造計画?!」・・・子どもたち・市民にとって必要な施設にしてもらいたいです。ここは条例で設置している「公設公営」施設なので、どんなに頑張っても機能発揮されていない、不要も同然の施設なら条例を廃止するしかありませんから。


 それにしても、そもそも教育センターが多摩市の教育施策全体の中でどのように位置づけされていくのかをまずは明確にすることが大前提ですが・・・・。(そのくらい教育施策全体がどうなっているのかがわからない。)

 叱咤激励!大いにエールを送りながら、子どもたちの教育環境の充実を求めていきたいと思っています!

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2009年05月29日

臨時議会

 臨時議会でした。結果についてはこちらで(市議会ホームページ)。とても速やかな情報更新。


 ちなみに、昨日の臨時議会は質疑も意見討論もなかったので開会してから15分ほどで会議が終了しました。人事院勧告にならって、公務員のボーナス支給割合の見直しをしました。0.2か月分の削減。


 議会基本条例の素案についてパブリックコメント情報も掲載されました!実際にはたま広報発行などとの関係で来週から受付スタートです。出前委員会情報も掲載されていますのでご覧ください!

 ところで、今日は稲城市で都議会・国政選挙に向けての集会があったので出席しました。そこに来賓でいらっしゃった稲城市長さんの挨拶・・・・「麻生首相は地方分権を全く理解していない。早くお辞めいただいた方がよろしいのではにかと思う。」と自治体の首長としてきっぱりおっしゃっていたのにびっくりしました。稲城市ホームページ内の市長のページを早速拝見したのですが、「時代への視点」という市長のコラムにもはっきりとそのことが書いてありました。広報いなぎに毎月執筆されているコラムのようですが、市長の発言ってとても重要だと改めて感じた次第です。


 麻生首相の「厚生労働省分割・再編」の提案に対する迷走ぶり・・・・こちらについても稲城市長は「厚生労働省なんてものに首相はもともと関心はなかったんですよね。」と一言。


 いよいよ週明けから6月定例会です。初日に発言順とは・・・というわけで、質問づくりもタイムリミットが刻々と迫っています。それにしても毎日がとてもスピーディでもう早6月・・・このまま梅雨入り?!

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2009年03月30日

3月定例会終了。注目の予算は・・・・・。

 ようやっと定例会が終わりました。注目されていた来年度の一般会計予算については、予算特別委員会の結果と同じく「修正案可決」となりました。


 しかし、この「修正案可決」の現場ではいつにない騒然とした雰囲気に包まれたのでした。


 というのは、予想もしなかった展開になったからでした。実は粛々と議事が運ぶであろうと考えていたため、今朝始まる前までは「修正案可決」は決まったものだと考えていました。ところが、朝一番で私たちが連絡を受けたの、病院療養中で今定例会には一度も出席できていない議員さんが退院してくるから・・・・ということでした。脳梗塞に倒れられ、現在はリハビリなどが必要と伺っており、まだまだ議会に出席する体力もないとの話も伺っていましたが、昨日の朝は「意思もはっきりしているし、6時間7時間と車いすで座っていることもできる。」とのこと。病状を心配していた私としては回復されていることにはほっとしますし、それはそれでよかったとは思いました。

 でも、定例会・・・・・今日の今日まで一度も出席もしていないのに、どうして最終日だけ出席をするのだろうか?

 答えは単純明快。

 「修正案可決」をさせないため。彼が参加することにより、可否の構図がすっかり変わるのです。もしも、彼が出席しなければ修正案は12対11で可決したでしょう。しかし、彼が参加をすれば12対12の可否同数で議長裁決となり、「修正案否決」→「市長再提案可決」となる可能性が大・・・・というかそうなるシナリオが描けるからです。実際にそのシナリオがあったのかなかったのかはわかりませんが、私はきっとどこかでシナリオを描いていた人がいたのだろうと考えています。


 傍聴席にいた市民の方が今日一連の顛末を見ているわけですが、病院から民間救急車で議場にやってきたのがお昼休みの後(もちろん、午前中から予算に対する各会派の意見討論が行われています。)、ちょうど採決のための挙手の直前に議場に入場なさいました。そして、予算の採決が終わったらすぐに退場され、また入院先にお戻りになったようです。


 
 「議員は這ってでもでてくるもの。」という意見もあるようですが、お姿から見受けられたのは痛々しさ。意思ははっきりとされていたのだと思っていますが、体力的にはまだまだ回復途上のご様子でした。傍聴席の市民の方は挙手をするのも辛そうだったとおっしゃっていました。

 「なぜ、そこまで・・・・・。」


 議員にはそれぞれの情報網があり、療養中のところを市長や副市長などが訪問をしているとの情報、いわゆる市長「与党」的な立場の議員がお見舞いに出かけたという情報も漏れ聞いていました。ですので、もしかすると、療養中の方を無理やりに採決だけに参加させるのではないかとの噂もありました。でも、私は「まさか」と思っていましたし、仮にもそんなことがあったなら、人権無視で許されることではないとも考えていました。単なる「風邪」「発熱」のレベルで入院されているわけではありません。市民がそこまでしても議員としての職務全うを求めるのかどうか・・・・見解の違いなのかもしれませんが、一時は生死をさまよう状態から少しずつ療養を重ねてきた方を予算の採決だけのために出席させようとの画策があったとすれば、それこそ信じられないことです。
 


 でも、他の議案の採決には加わらず、予算の採決だけのために病院から来られたことは誰の目から見ても明らかでした。「修正案」を通させないというシナリオが描かれていたことと思います。

 しかし、予算は「修正案可決」になったのです。可決に挙手をしたのは12名。挙手しなかったのは10名。退席したのが2名。どこかで描かれていたシナリオ通りにはいかなかったと言えるでしょう。2名の退席は想定されていなかったことと思います。お二方はそれぞれ一人会派で活動されている方。終わってから話を伺いましたが、「採決だけのために、病院からわざわざ連れてきたとしか思えなかった。」という状況に対する態度表明だとおっしゃっていました。


 修正案可決  民主党TAMA(3名) ゆいの会(4名) 日本共産党(5名)
 修正案否決  自民党(3名) 公明党(4名) 生活者ネット・無所属(3名)
 退席  あおぞら 日月会


 退席した2名を批判非難する意見表明とも言える発言もありましたし、修正案についても「事もあろうに」・・・とその内容が議会運営を軽視したものであるとの批判非難も行われました。市長「与党的」な立場の議員が形勢逆転したときにどのような言動をするのかを垣間見ました。
 退席をするということに無責任さを追求する声もあるのかもしれません。しかし、私かれ見れば、入院療養中で退院できる状況とはとても思えない方を出席させることだって同じように「事もあろうに」ということになるのではないかと思います。私が「事もあろうに」と感じているその思いは傍聴席にいた市民の方とも十分に共有できるものだと考えています。

 私は療養中をおしてもその責任感から出席しなければならないと苦渋の決断で病院から来られた議員に心が痛くなりました。そこまでしても「修正案」を可決したくないとした攻防戦の一幕だったとしても・・・・・市民とこの状況をどう共有すればいいのかとも思わずにはいられません。人権尊重を強調し、人を大切にしたいと常々述べる市長の決断は「修正案可決」を受け入れるということで決着できなかったのでしょうか。


 最終最後、市長はすべての議事が終了した後に、「市民、議会との信頼をきちんと構築していきたい。」とおっしゃってはいましたが。

 この一般会計予算以外の議案はすべて予定通りに可決されました。結果についてはおそらく明日にでも市議会のホームページに掲載されると思います。


 最後になりましたが、辻誠一議員がご逝去されました。ご冥福をお祈り申し上げます。 

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2009年03月27日

予算特別委員会では修正案が可決。

 午前中は総務常任委員会で継続審査になっていた寄附条例といきいきTAMA基金新設の条例が可決され、それに伴って文教常任委員会では国際交流基金廃止を審査して可決。また、文教常任委員会では就学援助制度や奨学金制度の見直しを思いとどまってほしいとの趣旨の陳情が提出されていましたが、これは採択が3名、趣旨採択が2名という結果でした。民主党TAMAは採択です。

 午後からは本会議で市長の予算再提案があり、すぐに予算特別委員会が開会。結論としては修正案が提出され可決しました。修正案は民主党TAMA、日本共産党、ゆいの会から提出されたもの。内容としては動議の内容をそのまま修正案として成案したものです。先般の動議は市長に予算の編成替えを求める内容になっていました。もともと予算の編成は市長の権限になっています。なので、動議の内容を市長がどのように受け止めるのかが注目されていました。しかし、その内容は動議を提出した3つの会派でさらなる協議をした結果「不十分」と判断し、修正案の提出に至ったものです。

 修正案の内容については特に「やまばとホール」「心身障害者のタクシー助成/ガソリン代助成」のことが話題となりました。というのは、この2つについてはすでに議会でも了解事項であるにも関わらず、この折にきてまるで判断を違えるような内容の予算修正をすることはおかしいというのです。
 
 やまばとホールについてはすでに9月定例会で廃止を決定しています。ですので、それに基づいて解体工事を行って、駐車場整備をしていくというのが市長の当初案。私たちは廃止は決定したけれど、その後すぐに解体を行い、駐車場を整備するという跡地活用については示されていたものではなく、「いずれ解体はしなければならない。」けれど、それは「今」ではないだろうというのが判断です。
 早急に壊さない方が危険であり、安全性の問題があるという批判もありましたが、そもそも市長の案でもやまばとホールの解体工事は来年度すぐに取り掛かることにはなっていなかったので、安全を確保するための必要経費が一部は計上されていたようです。その時期を少し引き延ばすことになるだけだと考えました。解体工事は一般財源です。ホールの解体と駐車場整備を合わせれば・・・・約1億5千万円に上ります。「急ぐ必要はない」という判断はやはり市民に受け入れられないものとなるのでしょか?

 それから心身障害者のタクシー助成、ガソリン費助成について。これは、今回の制度の見直しに伴って、既に12月議会で対象者の変更その他に対応するための「システム変更」経費が補正予算(約210万円)が計上され可決されていた事実があります。「システム変更」=「制度の見直しへの対応」と理解する立場からは、当然ながら批判が出ることは予想していました。でもこれについても、3つの会派で協議をした結果、それ以上に削減することの影響の方を重視すべきとの立場をとりました。

 上記2つの件については修正案に対する質疑でも「修正案をここまで作り上げたことには敬意を表するが、見るも無残な内容だ。」という意見とともに厳しい批難批判が浴びされられた部分です。


 実は昨日は15時からの休憩の後・・・・約1時間半ほどずっと再開できずにいました。その間、修正案の内容から上記2つのことについてはもう一度再考を願えないかということで副市長、担当部長と3つの会派の代表者が協議調整をしていました。議長が仲介役でした。
 この長々とした休憩の間、いったい何をやっているのかと傍聴者の方々がやきもきされていました。「こんなに待たせるなんて、市民を何と思っているのか。」との声もありましたが、そこは議会内での調整などに時間がかかっていることを理解してもらうしかないなと思った次第です。市民にとっては「見えない場所で協議をしている不信感」がやっぱり拭いきれないのかなあ。


 わりと淡々、粛々と議事運営は進みました。委員長が欠席されていたので、私が委員長代理をつとめ、最終的には「可否同数」となり、委員長代理の私の判断で「可決」となりました。修正案は動議と同じ内容でしたが、生活者ネットワークは賛同をせず、結局は民主党TAMA、日本共産党、ゆいの会がまとまった構図となりました。でも、最終日まで可否の最終決定は持ち越されていることは確かです。何しろ賛成反対・・・拮抗しているからです。

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2009年03月26日

3月定例会 議会運営委員会

 今日の議会運営委員会は週明け最終日の議事運営について決定するのが主な内容でしたが、珍しく陳情の審査をしました。多摩市外にお住まいの方から提出されていたものでしたが、「議会はちゃんと行政に対する監視機能を果たしてほしい」という趣旨の内容でした。陳情者の方は下水道料金の負担について障害者に対する配慮がないことが行政の不作為であり、それを指摘しない議会は機能をはたしていないとお考えのようでした。下水道料金のことが行政の不作為という点には違和感を感じるとの意見もあり、最終的には採択ではなく「趣旨採択」という結果になりました。

 最終日の議事運営は粛々と進みます。明日に控えている予算審査の方がむしろどうなることやら・・・・。予算の組み替えを求めた動議は予算委員会では過半数で成立をしています。ですので、もし、市長がその内容をすべて受け入れるとすれば、予算が全会一致で可決します。当初予算が全会一致で可決するというのもまた前代未聞というくらいに珍しいことではないかと思います。
 が、再提案の内容については「一部は意見を伺いました。」だけであり、組み替え動議で市長が求められた事項については「丸呑みはしない」との姿勢を示したこととなります。少なくとも組み替え動議の内容については、日本共産党5人、ゆいの会4人、民主党TAMA3人、生活者ネットワーク2人が挙手をして成立させたもの。議会の過半数が示した意思表示なので、その受け止め方に市長の政治スタンスも見えるわけです。市長の座右の銘とも言える「切磋琢磨」の表現の一部なのかと受け止めています。
 組み替え動議については生活者ネットワーク2名の議員は提案者としてではなく、他の3つの会派で調整協議を重ねた内容に対する賛同者という立場で挙手をしています。ですので、市長の再提案内容について明日に向けた対応策については3会派で協議をしていますが、修正案を提案することになりそうです。もちろん、明日の再提案、質疑内容を踏まえてになると思っていますが・・・・。


 ところで、議員にも配布されている職員組合のニュースに「人心一新を!」というタイトルの投稿が掲載されていました。今の多摩市政運営に対する経営者に対するひとことでした。

「振り返れば数年前の暫定予算編成以後(註;予算が否決されてしまったため)、毎年何らかの調整が実施されてきている。議会と首長との関係の中では様々な調整があることは当然としても、このような状態の中で今回の事態は全く想像できなかったのであろうか?」
職員は当然ながら、市長が議会意思も踏まえた上で方針を決定し、それに基づいてそれこそ粛々と職務を遂行しているにすぎません。今回の動議の内容で指摘をしている福祉や教育予算の削減、公園用地購入、やまばとホール解体と駐車場の整備、花火大会に対する補助金などすべて最終的には市長の意思なのです。職員として方針に基づいて一つ一つの仕事を積み上げ、積み重ねてきているため、最後の最後にお皿をひっくり返させるような事態が起きてしまうことに気力も萎えてしまうことは想像に難くありません。だから、市長の政治センスが問われることにもなるのです。「今回の事態は全く想像できなかったのであろうか?」・・・・というのは素朴なる職員のつぶやきですが、多摩市議会は予定調和、昔ながらの古臭い手法が通用しない議会にいよいよ変わってきていることを市長はあまり感じていなかったのかもしれませんね。
 

 

 
 さて、今回の再提案の中から削除されている「公園用地購入」については、「みどり」を残してほしい、「生産緑地」を残してほしい・・・という声も届いています。私も決して「みどり」「生産緑地」を否定するわけではありませんが、しかし、昨日のblogにも書いたとおり、個人の資産を公共用地として取得をするということに対して、その公平性その他が問われているとしました。
 たまたま昨日、農業委員会があったそうです。生産緑地はそれを存続させることができなくなった場合、市に買い取りを求めることが可能です。そして、市が買い取りをしないと判断した場合には農業委員会に買い取り希望者のあっせんをするというのが手続きです。今回、中沢池公園用地として取得を予定している土地は「生産緑地」。多摩市は生産緑地を購入するのは初めてのケースだと聞いています。生産緑地の買取申請については「生産緑地法に係る買取申出に伴う農業の主たる従事者の証明事務の処理に関する要綱」というものがあって、これに基づいて農業委員会のところで何らかの事務処理が行われているはずなので、確認してみないと。何しろ農業委員会でも話題にもならず、議会にもほとんど情報提供がなかった土地の取得が突然に予算の段階で示されてしまったことに多大なる不信感を招いているのが現状なのですから。行政にはいつの段階でどのような書類が出されていたのか、そして協議がなされてきたのか・・・。
 生産緑地の買取手続きについてはどんな手続きが必要になっているのかなど、調べ始めると終わらない・・・・。でもインターネット時代、他の自治体のホームページからも情報を得ることができるのは便利です。例えば参考になるなあ・・・・→習志野市(多摩市のHPもこれくらい情報を掲載したらいいのに)、葛城市(こうやって検討委員会を設置している自治体もあるのか!)、弁護士さんのblog、東京都のHPで見つけた国への要望書。ついでに、市が土地を購入するということはどういうことなのかも再確認。公共用地として土地を買収された方に対する補償。まだまだ他にもあって、見始めると朝になってしまう・・・・。

 市長は「誰もが希望をもって安心して暮らし続けることができる多摩市」を目指すとしています。その予算になっているのかどうかが問われていると思っています。
 動議成立を受けての市長の意見表明・・・・こちら

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2009年03月25日

3月定例会 代表者会議

 今日は市内小学校の卒業式でした。ちょうど桜が咲くかなと思っていましたが、寒さで少し足踏みです。来月入学式まで桜が残っていてくれたらそれはそれで嬉しいですが。

 さて、今日は午後から代表者会議がありました。この場で調整される意見書については全会一致で合意できなかったそう。就学援助について国の責任を求める意見書を決議していく意味って大きいと思うのになあ。


 明後日再提案される予算案の内容が示されました。動議の内容と対比をさせる下記のとおり。

◆復活させるべきだと求めたもの
①心身障害者ガソリン費助成、タクシー利用料金助成の基準の見直しをしない
→復活させず
②重度脳性麻痺者への介護人派遣事業の回数削減をしない
→復活させる
③心身障害者福祉手当支給について対象者の削減をしない
④特定疾病者福祉手当支給について単価の見直しを行わない
→このたびは復活させるが、制度全体を再検討していく
⑤補そう具支給事業の利用者負担の見直しを行わない
→復活させる
⑥高齢者保有電話の使用料助成の見直しを行わない
⑦高齢者おむつ支給事業の見直しを行わない
→復活させず
⑧介護保険居宅サービス利用料助成の見直しを行わない
→復活させる
⑨奨学金給付事業の対象者見直しを行わない
→特別枠を5名に限定していたが15名にする
⑩就学援助費の認定基準見直しを行わない。
→復活させない
⑪上記に伴う給食費の助成見直しも行わない。
→復活させない

◆復活に必要な予算の財源になるところは
①庁舎増改築基金原資積立をしない(50,000千円)
→積立を20,000千円にする。つまり、30,000千円は財源になる。
②やまばとホール跡地の駐車場整備をしない(11,300千円)
→もう一度駐車場整備のありかたを考えることにしたとの説明。11,300千円は財源に。


 と以上のとおり。私たちが復活すべきと求めた内容すべてを実現するためにはその財源にやまばとホールの解体工事をやめる(141,015千円)というのが含まれていたのですが、市長が再考をした結果は上記のとおり。やまばとホールは取り壊さなければ取り壊さなかっただけで、約5百万円の経費を要してしまうらしい。なので解体はしたいとのこと。
 
 それから、緊急性がないとして再考を求めていた下記の2点。
①せいせき多摩川花火大会補助事業を半分にする(6,500千円)
→これは花火大会の実行委員会には17,000千円の特別会計(繰越金)があるため、半分できるのではないかと考えから。花火大会は行財政改革の中で補助金の減額減額を進めてきた経過もあり、一旦は中止されてしまいました。そこを市民実行委員会が引き受ける形で復活をしてから、補助金がまだ増額増額でついには行財政改革に着手した当時の補助金額を上回る金額になっていたのです。
 説明としては、以前に補助をしていた程度に戻す・・・・ということで提案されていたのは13,000千円でしたが、これを10,000千円にするということ。
②中沢池公園用地買収と原峰緑地用地買取をとりやめる(186,885千円)
→一旦は取り下げますという説明。
 「みどり」は一旦なくなってしまうと復活させることができない・・・だから計画されているところについては買取りをしていきたい。」との主張には変更はないそうです。

 「みどり」を保全してほしいというのはそのとおり。誰も反対しないと思います。議会も緑地保全のためにここ数年も買取提案について了解してきているのも周知の通りです。
 今回の「みどり」の購入については特に中沢池公園用地のことに注目が集まっています。当該地は生産緑地として指定されてきたところ。昨日の説明でも、現所有者の方は相続税のために借金もされているので、早急に市に買い取ってもらわなければ民間事業者に売却をしなければならない・・・・というの事情をお持ちのようです。民間事業者に売却されて開発されることを阻止したいというのは確かにその通りですが、所有者の方は既に相続税の納付も完了されていて、その時期は平成19年というから2年も前のこと。なぜ、その当時からしかるべき情報提供が行われていないのでしょう。農業委員会でも話題にもならず、もちろん議会への情報もなく・・・そういうことがますます不信感を募らせる結果を招いていることは事実です。
  「経緯なども含めて、もう一度整理をしてから説明をさせていただきたいですし、納得をしていただきたいので。」と副市長はおっしゃっていました。この問題は市長がこれまで進めてきた緑地保全、土地取得問題にも関わって「公平性の確保」という視点が問われていると受け止めています。


 いずれにせよ、明後日に向けて各会派の協議が行われていることと思います。動議を提出している3つの会派(共産党、ゆいの会、民主党)は上記再提案内容を検討しているところです。

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2009年03月24日

3月定例会 議会基本条例制定をめざす議会改革特別委員会

 昨日に引き続き特別委員会です。議会基本条例の制定に向けて、内容の確認と文言の整理などをしています。この作業を経て素案を完成させ、全議員説明会(意見交換会)、駅前施設ではなく地域コミニュティセンタなどでの出前説明会、パブリックコメント、専門家からのヒアリングなどを行い、8月ごろに条例案として確定させ、9月議会で制定していこうというのが今後の段取りです。私たち特別委員会の委員の任期は9月末までですが、場合によっては任期を延長することも考えながら今後の取り組みを進める予定です。

 今日は市役所内は人事異動の発表でした。議会事務局は局長が定年を迎えるので誰がポストにつくのかが注目されていましたが、何と現くらしと文化部長があらたに就任することに。そして局長補佐とも言える課長ポストまで交代。いわゆる事務局における管理職2名がそっくり変更されてしまって大丈夫?って思いますが、一応・・・・人事については議長判断もあると聞いているので議長が「了解」したのでしょうね。
 議会の活性化などを考えるときに議会事務局の存在の大きさは議員誰しもが痛感するところ。その専門性、調査能力その他求められるスキルの水準は高いです。議事運営など一つとっても経験に基づいて臨機応変、的確な対応ができなければいけません。議会運営を支える「要」です。なので、欲を言うと議会事務局の管理職というのは若かりし日々に事務局職員を経験している人の中から選べるのがベスト。でも、そんな簡単にはいかないのが現実。
 異動してくるお二方も議会運営などについては「ゼロ」からの出発なので大変なんだろうなあ。・・・・でも、支える部下(職員)がいるから大丈夫。議会事務局でキャリアを蓄積している職員もいるので(まさに議会運営の「生き字引」のような存在)。


 ところで、今日は昼休みを挟んで、議会運営委員会が開催されました。27日に予算が再提案される予定だからです。議会としては当日にまず本会議を開催し、「予算の撤回」を正式に認めた上で再度市長からの提案を受け、即予算特別委員会を開催し審査する予定になっています。できればこの日で結論を出そうという段取り。実は当日は結構ハードスケジュールで午前中は総務常任委員会(継続審査になっていた寄附条例といきいきTAMA基金の審査)、その結果を受けて文教常任委員会(国際交流基金廃止の件を審査他)、それから厚生産業常任委員会も開催される予定です。なので、本会議も予算特別委員会も午後からスタートすることとなります。なので、問題は議事運営の進め方。鼻から職員の残業を見込むことはできないという判断から「17時まで」に終わるような段取りで予定を組む必要があるということに・・・・・なので、発言時間は議員一人当たり5分ということになりました。


 でも、一人5分なんて短すぎますよね。なぜなら「再提案」ということなので、改めてもう一度予算編成の考え方から市長の方針を聞く必要があるわけで・・・・。5分というのは時間が足りないのではないかと感じます。特に一人会派の方にとってはあまりにも短すぎます(こういう時には会派の人数が多い方がいいなあと思います。)。ということで、一人会派には少し下駄を履かせたらどうか・・・なんて意見も出て、その結果「一人会派は6分」ということに。あとは議員一人5分の発言時間で会派プール制となりました。
 今、市長再提案の内容について動議を提出した側と市長側とで調整をしていますが、昨日も書いたように歩み寄りができそうでできない・・・・?動議提出した側では「修正案」という意見も。どうなるのかはまだまだあと2日間の攻防戦かもしれません。
 とはいえ、行政側からは明日の夕刻までには(もしかしたら遅れる可能性もあるが)、再提案する予算案資料を配布したいという申し出もあり、私たちも?私は少々緊張しながら、再提案の内容を待っている感じです。


 議会の中には動議が成立して予算案が撤回されるなんて「異常事態」と鼻息荒く憤っていらっしゃる方もおられますが、波風立たず予定調和で終わるよりはよっぽどいいなと思います。議会改革で目指している議会の活性化にも近いかなと思いますが、「ただの議会の混乱だ!」と言う人もいるにはいます・・・・・・。

 

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2009年03月23日

3月定例会 ストックマネジメント(資産管理)計画と公共施設の配置のあり方特別委員会

 今日は別の用事があったので市議会には行けませんでしたが、本日開催の特別委員会(長い名前はついに最後まで私の頭の中に入らない・・・・)はとりあえず今回で閉じる段取りで最終とりまとめに向けた意見交換をする予定だと聞いています。

 あわせて、今日の動きとしては撤回された来年度予算の再提案に向けて、副市長と企画部長、健康福祉部長、教育部長に財政課長と動議の提案者3名との協議があったのだとか。しかし、動議の内容と再提案の内容にはかなりの距離があった模様です。動議内容をそのまま予算修正案として提案することも視野に入れる必要があるかもしれないとの意見もあります。


 さて、夕刻からパルテノン多摩の評議会がありました。来年度の事業計画と予算が議題でしたが、こちらは意見は少々あったものの無事に可決されました。
 パルテノン多摩・・・未来志向で「子ども」に眼を向けた事業展開を柱の一つとして力を入れていきたいとしています。私はかなり期待しているのですが、どうしても未就学児は対象外にされがちで(それはある意味では仕方のないことかもしれませんが)・・・私としては少々歯がゆかったりします。でも、この6月には子どもの年齢を問わず親子で鑑賞できるオーケストラコンサートの企画もあります。どのくらい集客できるのかがちょっと不安ですが・・・・。
 とにもかくにも、いずれにしても「挑戦の年」になっていきそうかもしれません。これまで以上に積極的に発信できるパルテノン多摩に変わろうとする兆し?!

 未来の芸術家を育てよう!・・・っていうか、子どもたちって実はみんな芸術家なので、それぞれの子どもに備わっている可能性をパルテノン多摩に持ってきて!ここを拠点にしてもっともっと磨いていこう!伸ばしていこう!って呼びかけをしていくことになるのだと(勝手に)思います。


 私の頭の中にある世界はかなりイメージが膨らんでいるんですが・・・・。


 キッズファクトリー事業の新設(内容は近日中に公開されるはずなのでお楽しみに!)、そしてまた今年は美術展の公募に「キッズ部門」を設けるとの話でした。先週末から始まった企画展示も「親子」で楽しめる「どうぶつ」がテーマ。期間中数回は足を運んでしまえそうな企画です。「料金free 」も魅力です。

 もちろん改善すべき事項はまだまだありますが、何となく「今までとは一味違ってそうだ?!」と感じられただけでも大収穫だと思っています。「従来通り」「無難に」「淡々と」「波風立てず」「前年踏襲で」というのがポロって向けた感覚かもしれません=ちょっと脱皮。
 なので、とりあえず、頑張ってほしいという思いです。


 帰り道、パルテノン大通りでは女性2人組がギターを持って歌っていました。見上げた寒空・・・・でも、寒さはへっちゃらなすがすがしい顔でした。後ろを振り返ると少しライトアップされたパルテノン多摩の大階段・・・・堂々とした姿でした。夏に、あの階段の一番上で缶ビールを飲んでいた若かりし頃が懐かしい!


 パルテノン多摩が市民の心にどんな「存在感」を示せるのかが勝負ですね。ただ名前が知られているだけではなく。そのために「子どもたち」に視点を向けることは大切。ぜひ、パルテノン多摩の取り組みに注目を!

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2009年03月19日

3月定例会 建設環境常任委員会

 今日の委員会は中学校の卒業式などと重なって傍聴していませんが、3時頃に会派の控室で打ち合わせをしていたころに終わったようでした。特に大きな問題もなかったのかな?あとから報告を聞いておかないと。


 さて、昨日のブログについて、国際交流基金の廃止のことを書きましたが「いきいきTAMA基金」の原資になっている3500万円のうち、個人団体からの寄附分が3500万円分あるわけではなくて・・・・・ということ。いわゆる積立していたものには「利息分」があるわけで、その利息分も含めてあるので純粋に個人・団体からの寄附が3500万円ではないと親切に教えていただきました。国際交流基金に積み立てしてある限り、利息分についても「国際交流の推進」に関する事業に充てられるものと理解するものですが、国際交流基金が廃止された場合、利息分は必ずしも「国際交流の推進」に使わなくてもいいみたいで・・・・。


 ところで、総務常任委員会で継続審査中の「寄附条例」について担当部と意見交換しました。意見交換というか、私たちの会派がとりあえず主張をした「修正」部分について確認をしたという感じです。27日に再度審査される予定になっているので、それまでに協議をして「修正案」をまとめる必要があるからです。
 「多摩市の寄附条例は「寄付による投票条例」ではない!」ということ。そうなるとただ単にまちづくりのためにお金集めしたい!ということになり、その考え方には異論がありますが、「寄付者の意向を踏まえ、寄附金の使い道を明らかにしていく」ことを優先するのであれば、実質的には「寄付による投票条例」っぽくしていかざるを得ないですし、運用していけばそれに近い形になっていきます。
 根本的な発想について「違い」を強調されましたが、寄附をする時の指定先について「規則」(本当は条例上に明記しておく方が望ましいと思ったけれど)で細分化することとなりました。

 当面は、寄附が「ゼロ」に近い多摩市に寄附文化を醸成することが第一目的みたいなので、寄附が集まり始めてから運用その他問題点を検討しなおすこともありかなと。行政はとかく「規則」「規程」とか行政内部のルール「内規」で決めたがる傾向がありますが、それは議会に諮らなくても行政に都合よい変更ができるものなので、そこをきちんと注視しておかねばなりません。
 「規則であっても、きちんと対応しますから。」という現担当者が永続的にそのポストにいるわけではありませんから・・・・。

 というわけで、昨日のブログの続きで文教常任委員会の報告。


◆図書館の開館時間の変更

 4月から本館、永山図書館は開館時間が9時30分からになります。市民から「早く開館してほしい」という要望があったからなんだとか。
 でも、図書館が来館者や市政メールモニターに行ったアンケートを穴のあくほど見つめても、「早く開館してほしい」という声よりも「閉館時間を延長してもらいたい」という要望の方がはるかに多い。にもかかわらず「早く開館する」ということをいかにも市民サービスの向上だと胸を張るのは本当に滑稽。あと、本館については休館日を第一木曜日のみにし、さらに閉館時間についてもサマータイム?なのか6月から8月までは19時まで延長するのだとか。
 それが本当に市民の要望に沿った変更なのだろうか?それに、図書館の休館日は結構大事で、そこで図書館員が日常業務に追われていてできないことができる貴重な一日。図書館は本の貸し借りだけが仕事ではないわけで、資料の整理も大事、それに図書館全体の今後の方向を議論することなど図書館員の意識共有など情報交換も大事、学校図書館との連携のこと一つとったって休館日にできることしなければいけないことがたくさんあるはず。当然に休館日も「開けて!」という市民の要望もあるかもしれないけれど、その要望に沿うことが本当に「図書館行政」の質的水準の向上につながるのだろうか?という視点が不可欠なのに。
 
 市民にとって便利であること、役立つことは言わずもがな。でも、それは30分早く開館することなのだろうか?図書館業務の一日にとって朝の時間もこれまた大事。図書整理その他準備にかなり作業があるんです。開館してしまうと正職員、嘱託職員、臨時職員と一丸となって業務を行っていくわけで、それらのチームワークを維持していくためにも朝の時間にできることあるはず。その時間が30分縮小されるということは・・・・?


 図書館が行うべき市民へのサービスは決して「本の貸し借りだけではない!」そこを外さないように展開してもらいたいなあ。
 開館時間変更については30分前倒しは頑張れたけれど、延長についてはできません。だから「指定管理者」「業務委託」します・・・・とあっさりなりませんように。


◆給食センターの民間委託

 これについてもいよいよ本格化するらしい。計画によれば今年から職員との協議をはじめ、それが整った段階で保護者などへの説明会を行う。まずは2年後、2011年度(平成23年度)の9月から1センターを民間委託する段取りとの話でした。現在、給食センターは2センター。1つについては民間委託の時期まで明らかにされているのにもう一つのセンターは?・・・・・そちらについては時期が未定だとか。


 同時に民間委託をするのかと思っていた私はいささか驚き。よくよく聞いてみると「職員」の関係なんだとか。現在約40名ほど仕事をしている「正職員」の方がいらっしゃるらしく、彼らが退職をした場合には正職員は補充しない方針は既に決定済み。要するに、その方々が全員退職を迎えられるのを待ちながら、給食センターの民間業務委託を進めていく模様。
 ってことは、民間委託されなかった方の給食センターを担うのはすべて正職員ということ?!

 給食そのものは「おいしくて安全」であればいいわけですが、まさか2センターでの違いがくっきり浮き彫りにはならないですよね・・・・・。子どもたちに提供される給食の内容には違いがないのかもしれませんが(そうしないと大問題になるでしょうが)、それを調理する側に格差が生じることは目に見えています。一方の給食を調理しているのはすべて職員。もう一方は民間事業者雇用の社員。同じ給食なのにそこにかかっている人件費コスト・・・・・・その違いをどう説明するのでしょうね?


◆続・学校の統廃合の件


 貝取・豊ヶ丘地域の小学校統廃合については議会で名称を再検討することを求めたので、いよいよ「新校名募集」がスタートするようです。
 教育委員会としては次なる学校統廃合で「愛宕地域」にとりかかるみたいです。東愛宕小学校、西愛宕小学校の統合になりますが、この2つの小学校だけが統合をしても「一定規模」にはならないので、第二小学校の学区域の見直しにも触れざるを得ない模様。現況でいえば、そのために設置する審議会のメンバー人選に少し時間がかかっているらしい。これは今後どうなるのかを見守っていかなければ。


◆その他

 予算特別委員会で動議が成立してから・・・・・その後、「しーん」としてしまっているので、市長はあまり焦ってもいなくて、本会議では「可決」されると踏んでいるのかもしれませんね。もし、予算が否決されるかもしれないとなれば、もう少しエンジンかかって議会側と調整してもいいわけですが、何の音沙汰もほとんどないという状況が気味悪くて・・・・・。

 動議が成立をしている=議会の意志(もちろん予算特別委員会だけれど)の受け止め方に政治家としてのスタンスや姿勢を感じますね。一旦、予算を撤回したものの・・・その後何のアクセスもないということは一体どういうことなのでしょう?

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2009年03月18日

3月定例会 文教常任委員会

 今日の委員会は思いのほか長丁場。いくつか議論になったところを。

 ◆「国際交流基金の廃止」のこと。

 これは月曜日の総務委員会で継続になった「いきいきTAMA基金」設置とも関連しているもの。結論としては「継続に」。総務委員会の結論を待った方が手続き的にはいいだろうという判断です。
 国際交流基金には3500万円分の個人・団体からの寄附金があり、それについては今後「いきいきTAMA基金」の原資として積み立てをしておいて、活用していきたいとのこと。でも、よくよく話を聞いてみると、毎年300万円ずつを多摩市国際交流センターの活動補助に充てていきたいとの意向が明らかに。

 「えっ・・・・ってことは、10数年だけは補助できる計算になるけれど、その先はどうするの?」

 これからの日本を考えると労働市場を含めてますます外国人市民が増えてくることが予測されるわけで、多摩市としてもきちんと対応策を見据えておく必要がありますね。10数年先にどうなるのかについては「きちんと考えています。」という当然に、無難な回答だったけれど、在住外国人に対する日本語指導をはじめ、災害時への対応、医療通訳のこと、住まいの支援のことなどなど単なる国際交流の枠を超えたところの生活支援が必要になっていることは明らか。共産党の小林さん(現在、国際交流センターで議会選出の理事をつとめている)がそのことをズバリと指摘をしていたけれど、この問題について「きちんと考えています。」とその場しのぎでのんびり答えているだけでは時代についていけなくなりそう。


 
 ◆就学援助の基準見直しと奨学金制度の見直しの陳情のこと

 「見直さないでほしい」というのが陳情趣旨。私たち会派を含め・・・・予算特別委員会で成立した動議に中に入っていた項目でもあるので、陳情については結論が出せるかと思っていましたが、・・・・・予算を撤回した市長から再提案されていないことに配慮をして、「継続」を主張した約一名の方のご意向を受け止めたかたちに。
 就学援助やら奨学金やら・・・・本当は国の責任が大きいはず。就学援助についてはいわゆる生活保護世帯に準ずる世帯(準要保護)の子どもたちに学用品の購入などの金銭的な援助をしていくもの。給食費についても援助があります。この「準要保護」の基準をどうするのかは自治体裁量任せ。なので、多摩市は生活保護基準の1.5倍というのが現行基準。これを来年度は1.4倍にして、3年後には1.3倍にする方針。
 経済的にも厳しい環境もあり、毎年就学援助対象者が増加中。2004年には「準要保護」の基準を1.599倍から1.5倍に見直しをしたにもかかわらず対象者が減ったわけではありません。今回の見直しでは予測値だと対象から外れてしまうのは約600名。
 だけど、今の情勢を考えれば・・・・・就学援助の対象者を減らすことが本当に必要なのかどうかは議論が分かれるところ。


 今の基準にあてはめて考えれば年収ベースで517万円、所得ベースでは360万円(標準世帯の場合両親と子二人)ということで、それが「生活困窮者なのか?!」という意見もあったけれど、世帯収入の構成でいえば両親一人の収入なのか、それとも両親二人が必死に働いてその収入なのか・・・によっても生活の困窮度って違ってくるような気もします。それに、ちゃんと残業代が出る会社であればいいけれど、厳しい会社の場合には死ぬほどサービス残業して得た収入ということになると、生活のゆとりなんてありませんよね。
 ゆとりと言えば「ゆとり教育」で学力低下が言われていますが、「ゆとり教育」をカバーするために子どもたちを学校以外の場で学習させている家庭も多いのが現状。教育費のかかり方が昔とは全く異なるような気がします。


 昔の発想のままで「就学援助制度」を捉えていても考えていても・・・・自治体がこの制度を維持することを考えていたら持たないと思います。まだまだ多摩市のように余力ある自治体であればいいわけですが、余裕も余力もない自治体は就学援助制度そのものを維持することもできません。最低限度、「保護世帯」についてはその財源の半分(だったかな?)が国から補填されるので対応していかねばなりませんが、「準要保護」世帯への支援ができないと判断する自治体も出てくるでしょう。まさに「自治体格差」「地域格差」につながる課題です。


 奨学金についても同様。日本ほど高等教育にお金を出さない国はありません。多摩市の奨学金制度は他市に誇るべき制度だと思います。財政的に余力がなくなってきても頑張って維持をしてきたと評価することができるでしょう。・・・・でも、ここにも財政難からとうとうメスが入ったといえるのです。


 担当者が「できる限り支援をしていきたいとは思うけれど、それではとても制度を維持することができない厳しい財政状況がある。」と胸の内を明らかにしていたように、担当者の心境を察するにこちらも胸が痛みます。

 大学が実施をしている「学生生活実態調査」を見てもわかりますが、教育格差と所得格差はやはり。。。

 「家計支持者の年間所得額(年収)」
 東京大学 「950万円以上」  47.8%(前回50%超)
 一橋大学 「1000万円以上」 41.4%
 京都大学 「900万円以上」  34%
 北海道大学「1000万円以上」 17.5%
 徳島大学 「1000万円以上」 15%
 新潟大学 「1000万円以上」 14.7%
 ※なお、国税庁『民間給与実態統計調査』によれば、平成17年分平均給与は437万円です。
 ⇒東京大学の2人に1人は、
 家庭の年収が1000万円以上、ということです。
 (慶応教育会のホームページから)

 その他、いわゆる「交通安全指導員」の廃止の条例提案もありました。これは「みどりのおばさん」のことです。既にお辞めになった方の後任については配置せず、その後はシルバー人材センターへの仕事として移行しています。今回最後の1名の方が定年を迎えることになったので、これをもって条例も廃止できる段取りです。


 あと協議会でもかなり重要なことが報告などされていたので、それについての所管はまた明日続きを書きます。明日は中学校の卒業式です。

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2009年03月17日

3月定例会 厚生産業常任委員会

 今日の委員会は淡々粛々と行われたようです。別件で控室で調べ物などしていたので傍聴はしていませんが、新規に提案されてきた犯罪被害者支援のための条例も可決すべきとの結論が出ました。結局、私たち会派も含めて委員会では全会一致。障害者、子ども、女性の人権という問題についてはそれぞれに個別の人権条例を制定することに後ろ向きだった市長ですが、犯罪被害者支援のための条例制定についてはいつの頃からか前向きに取り組む姿勢に。思い出してみれば安全安心まちづくり条例にしても、当初は制定することにそれほど積極的ではなかったはずなのに、いつのまにか方針変更されていて、そこもまたずっと議会答弁その他見てきた立場としてはちょっと釈然とはしないかも。
 
 時代環境の要請というものがあると判断するのかもしれませんが、時代環境の要請をどう受け止めているのかがいつも十分には語られないのですね。人権を守る立場から制定すべき条例というのは犯罪被害者支援のことに限らず、障害者をはじめ子ども、女性と条例の必要性はもっともっと以前から指摘されていたわけですから。

 ところで、今日は来年度予算内容に連動して提案されていた条例改正がありました。「予算は予算」「条例は条例」ということもあり、委員会で条例の可否の判断を行うことに何ら問題はありません。ところが、「市長が予算案を撤回して、再編成している最中なので、その間に委員会で結論を出すのは望ましくない。」との意見が出たようですね。そこで条例は「継続審査」になったのだとか。市長が予算案を再提案し、その結論が出てから審査をする段取りになったのだそうです。
 でも、今日の委員会で条例の判断があったほうが市長もそれを踏まえて再編成しやすかったのではないかと思います。ちなみに条例は心身障害者福祉手当の支給に関する見直し、特定疾病者福祉手当の支給に関する見直しの提案でした。両方とも「見直すべきではない。削減すべきではない。」というわけで、予算の組み替え動議の内容を踏まえるのであれば「条例は否決」ですね。


 厚生産業常任委員会に付託されていた条例案の中では介護保険料の見直しがありました。保険料は所得に応じて段階が設定されているのですが、従来は6段階であったものを10段階設定にし、所得の多い方には相応に保険料負担をお願いしていこうとの考え方です。「本人住民税課税で合計所得200万円以上」の方々はすべて一律ではなく、さらに「同合計所得600万円以上」「同合計所得1000万円以上」という段階が設定されます。所得状況に応じたきめ細かな対応とのことですが、もっと細分化してもいいのではないか・・・・という意見もあったりします。


 
 
 
 さて、昨日の総務常任委員会で結論先送りされた「寄附条例」なのですが、傍聴をしていた私にとって「寄附条例に対する理解が本当にあるのかなあ・・・。」なんて心配になってしまう見解を述べられていた議員さんもいらっしゃったので、資料を作成して説明に行ってしまいました。「寄付を集めるのは間口が広い方がいい!」と発言をされていたので。
 ただ単なる財源にするためのお金集めに寄附条例を制定するのでしょうか?そうではないはずです。
「寄付による投票条例」の発想で条例を制定するならば意味があるのだと考えています。なので、何でもかんでもお金が集まればいい!という考え方ではないのです。


 ★参考:寄付による投票条例→「寄附を通じた市民参加型の地方自治に向けて
 

 ★いよいよ明日!!! 80のNPOが集まって・・・・定額給付金基金が発足します

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2009年03月16日

3月定例会 総務常任委員会

 今日から委員会です。先週末に動議が成立したことは職員の負担増や残業増につながる・・・・という批判が聞こえてきました。何の前触れもなく動議が提出されて、成立したことは確かですが、予算案はその策定過程で市長と各会派が事前説明と意見交換の場を持っていたことも事実。市長がその意見交換の場を活かしきれなかったとも言えるのかもしれません。動議の内容にも関連する条例案その他が各常任委員会でも審査される予定です。特に動議で復活を求めた高齢者や障害者関係の手当については明日の厚生産業常任委員会でも議論になります。
 私が所属の文教常任委員会でも就学援助の基準見直しと奨学金制度の見直しに反対を求める市民からの陳情が提出されています。もちろん動議の内容にも関連することなので審査する前から「採択」と思っていますし、委員会のメンバー構成からしても「採択される」と予測しています。


 さて、今日の総務委員会で注目していたのは「寄附条例」と「いきいきTAMA基金」。この二つはセットで議論しなければならない問題です。3年前から温めてきた構想とは言うものの・・・・・。


 最終的な結論としては「継続」になったのですが、この定例会中に可決していく方向性を目指すとのことで来週27日の午前中に再度総務委員会を開催して議論をするのだとか。民主党TAMAが「継続」を主張したこともあって、それまでに修正案の素案を作成することが条件となりました。
 寄附金について資金の流れを明らかにするということはもちろんのことですが、多摩市に根付いていない寄附文化を醸成するために本条例を設置したいのだとか。たぶん、議会議事録を検索してみると「寄附条例」について最も最初に言及したのはどうやら私。でも、市民活動を市民どうしで支えていく仕組みの一つとして想定して提案をしていたので、今回の提案とはずいぶんと異なる内容。

 私が質問したことについて市長は「今後は、これらの仕組みをより発展させていくとともに、ご質問の1%条例や寄附条例などについても、市民の活動を資金面から支えていく重要な仕組みづくりの一つとして検討してまいります。」って回答をしているけれど、今回の寄附条例の内容は「市民活動を資金面から支えていく重要な仕組み」を感じさせるものではないところがいま一つ納得できないところ。


 
 今日の部長の答弁では、場合によっては「市民ファンドみたいなものがあったら、そこに助成をするという考え方もある。」という話もあり、市民活動を市民が財政的に支援していくための団体なりがあった場合の対応もにおわせていましたが、民間団体である市民ファンドに行政が補助・助成をする理由や根拠の方が難しいのでは?って思うけれど。

 結局は 今回の寄附条例を何のために制定するのかを考えてみると、すぐに予算化しない寄付金をプールする先を市民に明らかにすること。例えば多摩市の「みどり」を残してもらいたいとして5000円の寄付金があってもすぐに予算化するのは難しいのでその場合は「緑化基金」にとりあえず一旦「貯金」しておくということになりますが、その道筋を寄附者にきちんと示すためのルールというわけです。
 特に、上記のように「みどり保全」ということであればわかりやすいですが、そうではない分野を指定することも可能なので、その場合の対応として今回の条例提案になっているようです。
 ★参考ふるさと納税 「ふるさと・多摩の応援を!」


 なので、「市民活動を資金面で支えあう仕組み」という発想はとりあえずさておきで提案されてきたものだということ。


 「残念だなあ・・・・・。」


 それで、「いきいきTAMA基金」についてはそれほどの寄付金は集まらないだろうから、当面は様子を見ながら運用はしていきたい・・・・というレベルのもの。この原資としては3500万円だけれど、一部(大部分)は今回廃止される国際交流基金にプールされていた寄附金。この寄附金はまぎれもなく「国際交流の推進」に対しての寄付者の志。なので国際交流基金を廃止しても、その寄付者の思いを踏みにじることはできず、それについては適正な取扱いをすることとなります。


 要するに国際交流基金はいまいち役割も終了しているし、この財政難の折に取り崩しをして財源にしていきたい。でも基金すべてを一般財源に繰り入れることはできない。なぜなら、一部には「寄付者の志」があるから。だから、そこは残していく必要があるけれど、そのためにどうすればいいか・・・・・。

 だから「いきいきTAMA基金」!


 
 国際交流基金の「寄付者の志」も引き継ぐこともできるし、ふるさと納税への対応もできるし・・・・ということになって、都合よく発足する基金ということなのかもしれませんね。何となく・・・・来年度、かなり厳しい財政運営を迫られた結果、財源として目をつけられてしまった国際交流基金があって、そこを取り崩すための理由づくりのために寄附条例やいきいきTAMA基金が浮上してきたような気もするなあ。だから、慌てて制度設計されて提案されてきたもののような感じがしてしまう。

 もし、3年間も温めて考えてきているとしたら、「市民の活動を資金面から支えていく重要な仕組みづくり」という部分もきちんと活かした形で条例提案されるはずだから。
 そう考えると、やっぱり「残念だなあ。」

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2009年03月13日

予算特別委員会5日目 動議が成立→予算案の撤回

 一般会計予算は撤回されました。

 予算の編制替えを求める動議が成立したからです。提案者は民主党TAMA遠藤さん、ゆいの会折戸さん、共産党橋本さん。賛同者は上記3会派と生活者ネットワークの2名。

 動議の内容は簡単にいえば福祉・教育予算でスクラップされたものを復活させて、その代りに庁舎増改築基金の積み立てをしない、閉館するやまばとホールの建物を解体し駐車場整備することを急がない・・・・こうすることで財源を確保するとともに、緊急性を要しないと判断したみどり」の確保(土地購入)をしない、花火大会実行委員会への補助金を一部減額(実行委員会には財政的な余力があると判断できるため。特別会計として1700万の資金を保有している。)の再考を求めました。

 ちなみに復活させたものは下記のとおり。
①心身障害者ガソリン費助成、タクシー利用料金助成の基準の見直しをしない
②重度脳性麻痺者への介護人派遣事業の回数削減をしない
③心身障害者福祉手当支給について対象者の削減をしない
④特定疾病者福祉手当支給について単価の見直しを行わない
⑤補そう具支給事業の利用者負担の見直しを行わない
⑥高齢者保有電話の使用料助成の見直しを行わない
⑦高齢者おむつ支給事業の見直しを行わない
⑧介護保険居宅サービス利用料助成の見直しを行わない
⑨奨学金給付事業の対象者見直しを行わない
⑩就学援助費の認定基準見直しを行わない。
⑪上記に伴う給食費の助成見直しも行わない。

 これらに要する費用は170,661千円。それで、そのための財源として

①庁舎増改築基金原資積立をしない(50,000千円)
②やまばとホール跡地の駐車場整備をしない(11,300千円)
③やまばとホールの解体工事をやめる(141,015千円)

 さらに緊急性がないと判断した下記についてもストップ。

①せいせき多摩川花火大会補助事業を半分にする(6,500千円)
②中沢池公園用地買収と原峰緑地用地買取をとりやめる(186,885千円)

 国庫補助や都市計画税の充当をしていた部分もあるので、それらを勘案して全体としては都市計画基金原資積立に125,885千円を積立もでき、財政調整基金(貯金)の取り崩し109,661千円をしなくて済む内容になりました。

 私としては昨日のブログにも書いたように、全小中学校のICT化については3年間で3億5千万円の設備投資が必要で、さらにその先のランニングコストとして年間7500万円必要とのことでかなり躊躇したところだったのですが・・・・・・これについては他の議員さんとの意見交換を経て再考を求めるまではしないことに・・・・・でも、あまりにも大きな財源が必要なので、将来的にどうなるのかも心配ですし、必要な財源を見出すためにピアティーチャー(多摩市が雇用している補助員)や学校図書館司書その他学校配当予算のこれ以上の削減・・・・・にしわ寄せがいかねばいいのですが・・・・。
 現段階で市長も財政当局も「多摩市小中学校のICT化が遅れていることを認識しているし、それについてはきちんと財源を確保していきたい。それが学校予算に響かないようにしていきたい。」と答弁をしていたのでそこを信用せざるを得ないわけですが、ICT化を進めるというのは設備投資と単なるランニングコストのみならず、それを活用していく先生・学校側のサポート体制がより重要になるわけで、先駆的に取り組んでいる日野市などの事例でも独自でメディアコーディネーターと呼ばれる支援員・支援チームとともによりよい指導プログラムの開発など行っています。せっかくの設備が店晒しになってしまわないようにサポートする環境なくしては進んでいかないことも考慮して、今後必要な経費はしっかりと確保してもらわないと。
 正直、昨日まではここに対する経費も見合わせた方がいいのではないかと考えていたくらいでしたから。


 というわけで、動議の内容をどうするのかについては私は参加できなかった場で会派どうしでの調整をした結果のものです。もちろんお互いに妥協点を見出して内容調整をしたもの。これについては賛同者を得るために、昼休みに提出者3名が他の会派に説明に。その結果・・・・生活者ネットワークのお二人は賛同して下さったこととなります。


 しかし、3時の休憩が2時間にも及びました。・・・・・・議会審議がストップ。なぜなら、動議が提出されれば可決されることが目に見えていたのでそこへの対応を考えていたのでしょうね。

 動議の採決を行った後、市長から発言があったのですがすでに発言内容が立派に作文されていました。今年の予算については市長も厳しい判断が迫られたとの苦しい胸の内と編成にあたって工夫をしたところなどを述べたのち、「動議の成立については重く受け止める。撤回をする。」とのことに。

 その後、特別会計が淡々と審査されてこちらはすべての特別会計が全会一致で可決。しかし、本来であれば今日で終了するはずだった予算特別委員会は終了できず。ということになりました。今後の手続きはどうなっていくのでしょう。
 今までも当初予算の審議では、共産党会派が単独で同様の動議を提出していましたが、結局いつも不成立なのでそのままクールダウン・・・となっていました。動議が成立した場合にはどうなるのか?

 モノの本から知恵を拝借したりするわけですが、かなり辛辣で、成立した動議の受け止め方によっては「市長不信任案にも至る」なんてことが書いてあったりしました。

 とりあえず、週末なので今後の動向は月曜日以降に。

 動議の成立に傍聴の市民は・・・「こういうかたちで議会が頑張れることを示せることがよかったね」と一言。

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2009年03月12日

予算特別委員会4日目

 とても厳しい財政環境。それでも全国自治体の中ではまだまだ恵まれている自治体。本当にそうなんだろうか・・・・と狐につままれた気分での4日目。


 
 「無駄が多いのか?」

 4日間の質疑を聞いていても「無駄かどうか」というレベルでの話をしていても埒があかないことだけが浮き彫りになるばかり。議会が議員どうしで行政全体の活動がどうあるべきかについて意見交換していかないとの思いを強くするばかり。本当に悩ましい。


 一つ一つの事業について問われる「必要度」は「そこまでの税金を投ずる意味」のこと。そこは市長、行政に問われるのと同時に私自身にも問われることなので責任があります。財政状況が厳しくなればこそで、ますます予算の執行を認めるということの責任が年々重くなっているように思います。


 今日は土地の買収=「みどり」の確保のことが話題になりました。生産緑地だった土地が相続され、生産緑地法に基づいて公共的団体=市に買い取り申請が提出されていた場所に約1億3千万円の買収費用が計上。これについて「生産緑地が相続されたら売却されないようにすべて市が買い取るのか?!」という質疑から始まりました。市は「みどりの基本計画」の「みどりの拠点」に位置づけられているからぜひとも確保をしていきたいという説明。何とか何とか「ご理解を」ということでした。
 

 「金額的にとても大きな買い物について議会に対する説明や協議があまりに不十分だったのではないか。」また、当該地については「公園」として都市計画決定をする手続きをとる予定との話(それで国の補助をもらえる)からは、都市計画審議会などでの情報提供もないことも問題ではないかとのご意見も。


 今の時期にどうしても購入しなければならない緊急性等がわからないし、納得できないと言いきった議員さんもおられました。
 ところで、「みどりの基本計画」では「市域の37%をみどりに!」という目標を掲げています。その目標自体を否定するわけではありませんが、それを達成するために買い取りをしなければいけない用地(緑地)はまだまだ存在するわけで、それらを全部市が買い取ることになったらそれこそ大変!破産します。


 そういう意味では「市域の37%をみどりに!」という目標値そのものに再検討が必要なのかもしれませんが、「みどり」に対する市民の思いの深さを考えると目標値の削減というのはなかなか言い出しにくいところなのかもしれませんね。私もやっぱり言いにくいことなので。


 明日は消防費に教育費の質疑をしてから特別会計の審議に移ります。明日の教育費で質疑する内容がとても重くて。小中学校の情報化推進のための初期投資。3年間計画で整備するそうだけれど、その総額は?そしてその後のランニングコストは?


 情報化の推進って「第三の公共事業」と言われていて、初期の設備投資、システムに必要なソフトの開発から始まってとかく維持するだけでも結構な経費がかかるはずです。そのことも含めて尋ねたいと考えています。

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2009年03月11日

予算特別委員会3日目

 今日がちょうど予算委員会の中日。中日になるとちょっとだけ委員長も一息いれて後半に備えなければ・・・・?というわけで、午後の2時間だけ委員長の代行で議事進行をしました。議場からは「子どもが議長席に座っているようだ!」なんて言われましたが、自分でも「そう見えるかも。」って思いました。全く「貫禄なし」なので。
 それにしても、議長席って本当に眺めが良く、議場の一番高い所にあるだけにニュータウンが一望できる感じ?!(大袈裟かな。)議長席は行政側のところに位置しているので、答弁を求められた担当者の息づかいがダイレクトに感じられました。でも、職員って本当に一生懸命答えよう、答えなくちゃってしているのです。大量の資料をあわてて焦ってめくる様子(音)など・・・・・議員席で見ているよりもリアルでした。


 さて、今日は「民生費」が中心に質疑応答が展開しました。財政の逼迫状況は全国的に見れば、まだまだ基礎体力があるとする多摩市。市長の「今こそ間に合う改革」は断行されています。そんな中で市長が進めていく改革を図にまとめたと考えられる「平成21年度予算 ビルド&スクラップ」という資料が示されています。この資料は職員がかなり苦労に苦労をして作成したものだと聞いています。確かに力作なんでしょうし、力作だと思います。


 ところが、これこそが・・・実は今回の審議にかなりの物議を醸し出す材料になっているのです。わかりやすい資料がゆえに審議で有効に活用されるとも言いかえることが可能です。


 何せスクラップとして示されている「市民サービスの見直し」メニューのほとんどが福祉サービスの削減。例えば、示されたメニュー項目から今日の質疑で話題になったのは・・・・

●特定疾病者福祉手当単価見直し
●障害者福祉手当対象者見直し
●高齢者おむつ支給額見直し

 というような内容。

 これらを見直すことが「真に必要とされる施策へ重点的に配分をすること」につながり、「市民のみなさんの夢の実現」に向けて着実に前進するとの説明付資料になっているのですが・・・・・・・。
  市長は「市民の暮らしの視点」「暮らしの安心を守ること」を優先にして予算編成をしているとするけれど、「守れていないよ!」って異議あり。
 

 なぜなら、市長が考えている「ビルド&スクラップ」って、私たちの会派が考えている「ビルド&スクラップ」とは全く異なっているのです。問題はスクラップしたことで縮小したサービスをカバーできる(またはそれを上回る)手だてがビルドされているのかどうかです。
 しかし、スクラップされたものは単にスクラップされて削減されただけの話にすぎず、結局はサービス切り下げ、「後退」としか目に映らないことが問題点。職員力作(これはお世辞ではなく)の資料を穴のあくほどに見つめて「ビルド」されている事業メニューの内容が・・・・・・。


 現行のサービスはなくなったとしても、そのことで福祉サービスを削減された当事者の生活が停滞したり、悪化しないことが大前提でサービス全般を見直し、再構築されていかねばならないはず。例えば、単なる理屈付けを変えただけで事業内容そのものは重複して存在するいくつかのものを廃止し、整理統合して新たな事業といて再出発する・・・・こういうのが再構築だって考えるわけですが・・・・。どうやらそうでもないらしい。


 例えば、高齢者へのおむつ支給の問題も、お金に余裕のあった高齢者はおむつを減らされても対応はできるかもしれない・・・・でもそうではない高齢者はどうなる?そのことで生活水準は?衛生的にはどうなる?
 おむつの支給を減らす代わりに、「自己排泄」機能を回復させていくような取り組みが促進されていくならばいいけれど、、、、、答弁にあったように「減らす分については、おむつの使い方の工夫で」なんて!

 「もはや福祉も聖域ではない!」と言い切った答弁は福祉予算を削減することに対する心の痛みを感じるものでもなく、市の苦しい台所事情を切実に訴えるというよりも、市長の「改革への自信」を印象づけするだけに終始してしまいました。


 そんな答弁は、日々市民の相談に対応している障害福祉、高齢福祉その他の窓口を含め、本当に苦しい思いでやっている現場の葛藤に目を向けているとも感じられず、私も意気消沈してしまった感じ。もちろん、これまでのようなサービス水準を維持することもできないことは明らか。そうは言っても「ぎりぎりまで維持していく努力」をして欲しいというのが福祉予算に対する私、私たち会派の考え方。


 なので私たちの会派として質していきたいのは市長の姿勢。でも、市長の意図や考え方を尋ねたいと質疑をしても、最初の答弁で矢面に立たされるのは障害福祉課長や高齢福祉課長さん。予算全体の考え方はこのお二方の課長や部長に尋ねても答えの出るものではないのに・・・・・・・・まるで被告席に座らされた状態で議員からの厳しい追及にさらされてしまう課長たち・・・・その情景に同情心すらわいてしまうほど。


 議員側は課長に物申したいわけでも、課長を責めているわけではなく・・・・市長に問いかけているのに・・・・・。聞きたいのは「あれか」「これか」の取捨選択のつけ方なんだけれど。「どれもこれもやってほしいけれど・・・予算がないから各部、各課で工夫して!」というレベルの話ではなくて、もっと大きな視点から市長のポリシーを聞けるといいなあ。


 でも、市長は決して答弁に立たず。市長の代わりに最終最後には副市長が答弁席に送り込まれ、「改革の必要性に理解を賜りたい」の一点張りと「聖域ない見直し」の主張を繰り返すばかり。私たちは聖域なく見直すことを真っ向から否定はしていなくて、その見直し方と優先順位のつけ方を問題視しているのに。

 聖域・・・・というならば、もっともっと聖域たる部分があるのでは?

 例えば次々に土地購入をして資産を増やしてしまっている状況とか?! その他にもどうやって取り組むのかがよくわからないままに予算計上されているような事業もありそうですし(NPOセンター?!を筆頭にして?)

 明日以降も・・・・・まだまだ問題点の指摘と追及が続くに違いありません。

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2009年03月10日

予算特別委員会2日目

 予算特別委員会の2日目。歳入を終えて、歳出「総務費」の質疑に入りました。

 それぞれ各議員個々人の立場から行われる質疑は視点もユニークでバラバラ。興味関心により質疑するターゲットは全く十人十色で千差万別。しかし、時に「集中砲火」を浴びてしまう事業もあり。


 朝一番でまずは職員人件費のことがやり玉に。やはり職員の人件費削減は市民的な関心が寄せられている部分。まずは管理職よりも多くの給与を得ている職員の存在が話題に・・・・人事課の提出した資料によれば全庁で10名の職員が管理職以上に給与を得ているのだとか。そんな状況が管理職を志願するモチベーションの低下などにもつながっているし、即効見直しをすべきというのがある会派のご意見。けれど、そんなのごくごく一部のまたまたごく一部の一部に過ぎず、それは全体ではないはず・・・・・でも、いつかどこかで言われていたように(確かSmile(笑顔)、Speed(迅速)、Sincerity(誠実)に基づいた「3S窓口」に関連する話だったかな?)「100-1=0」になってしまうのが辛いところ。
 とはいえ、「人事管理」という視点からいえば、業務に見合った人員配置ができているのかなどなどそれこそ管理職のマネジメント能力が問われるところにはなるのでしょう。

 今回の予算審議にあたって、職員の残業代がどのくらいなのか各部署別の資料を提出してもらったところ、残業が恒常的になっている部署などは一目瞭然。たぶん、職員の能力云々の問題ではないと思います。業務量が膨大すぎて恒常的な人員不足が要因としか思えません。・・・・となれば必要なのは「人」。しかし、単に人だけを増やせばいいという話でもないはず。増員すればいいという安易な考えで、臨時職員などで代替できない職務もあるのが明らか。やはりスペシャリストとなる人材の育成も合わせて行っていくことが必要です。それについては大分認識があるみたいですが・・・・・・「人事力」・・・・・それに乏しいのであれば、それこそ「経営建て直し」のコンサルタントなどに組織力向上にアドバイスをもらってはどうか・・・という意見もありました。


 
 
 ところで総務費には「市民参画・協働」といった分野にかかわる事業も含まれてきます。私が気になるのは今年で5年目を迎えた自治基本条例の今後について。これまでの運用上で何か問題点、不具合などがあれば見直しを検討してもいい時期かなあと思っているので。とりあえず、事前にヒアリングをして質疑はしないまでも、条例に基づいて設置されている「自治推進委員会」の活動ぶりも気がかり。自治推進委員会は存在意義そのものからして、「動きながら考える」みたいな側面もあり、道なき道を歩んでいる印象が否めなかったので。
 しかし、今回の自治推進委員会がまとめあげた「市民参画白書」の内容はなかなかのもの。こういうものは行政職員が下書きしたのでは?なんて思ってしまうのが常ですが、実はこの白書はすべて推進委員会メンバー自らが作成し書き上げたのもの。一読に値する内容で、ここで指摘されている事項を今後、どのように反映させていくのかが重要で行政の腕の見せどころだなと感じています。特に現在策定作業中の第5次総合計画は当然ながら、市民参画や市民協働が柱になるはずですが、そこに自治推進委員会が市民参画白書で指摘している内容がいかに盛り込まれていくのかが見ものかも?!

 

 市民参画やら、市民協働つながりでいえば・・・今日の最後に「集中砲火」にあったのが「多摩NPOセンター」のこと。今、市ホームページでも「(仮称)多摩NPOセンター運営会議」市民委員の募集を呼びかけていますが、この会議で改めて「今後のNPOセンターの運営の在り方」が検討されていくとのこと。しかし、この運営会議なるものが一体何を根拠にして設置されるもので、どういう位置づけのものかわからず、一見行政が呼びかけているように見えるけれど、でも、行政が要綱その他で設置するような性格のものでもないらしく、とても曖昧模糊とした存在。
 今後、この会議体と多摩市がパートナーシップ協定を締結して「多摩NPOセンター」の運営を考えていくらしいが、そこでの検討結果に最終的責任を負うのは一体誰でどこなのかはわからず。現段階として、私としては無責任な状態にならないようにと願うのみ。


 これに関しては私以外にも数名が質疑をしました。そもそも運営内容が見定まっていないのに、「多摩NPOセンター」を閉鎖せず、とりあえず施設管理(場所の開放)を続けるもおかしな話。それについて辛辣に批判する声もありました。「そんな状態で予算化するなんて認められない。」と言い切るに近いご意見も。でも、「内容が決まっていないからと、すぐに施設閉鎖をしなかった対応には感謝。」・・・・と(ある意味)市民参画・協働に対する行政の寛容性を評価する声もありました。
 確かに市民参画や協働には正解もなく紆余曲折しながら進んでいくもので、ある意味で「動きながら、動かしながら考えていく」という側面が強いわけですが、だからと言って、いつもいつも「市民任せ」で行政としてNPOセンターに対するビジョンが持てていないとすれば困ったお話。NPOセンターを本当に必要としている市民は?そしてまた行政はNPOセンターを必要としているの?


 やっぱり・・・この議論で登場してくるのが渡辺市長が突貫工事でつくりあげた「市民活動情報センター」(すでに突貫工事だったことは忘れかけられて、動いていけばそれなりの地位が付与されていくことを見せつけられている感じを受ける今日この頃)。改めて「市民活動情報センター」と「NPOセンター」の役割の違いを質疑していた議員さんもいたけれど、それに対する回答にストンと合点がいった議員は何人いたのだろう?私はよくわからなかったけれど。2つを区別しておくことの意味、その意義がわからないのは我々議員サイドの勉強不足なんだろうか?


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2009年03月09日

予算特別委員会はじまる~「あれかこれか」時代

 2009年度予算の審議がスタートしました。今日は‘総括的質疑’ということで、来年度予算編成方針などを含めて、「何でもかんでも質疑できる」時間からスタートしました。概ね各会派から1名が代表して質疑をします。私たちの会派では順番制で私が担当。会派で意見交換したことを踏まえて質疑内容を構成しました。

 市長の表現の仕方では「選択と集中」となるようですが、私たちの会派は「あれもこれも」ではなくて「あれかこれか」の時代だと思っていて、右肩上がり時代のように市民からの要求や要望があれば何でもかんでも予算化できる時代ではないとの認識、だからこそ益々「なぜ、その事業に重点的な予算配分をするのか、手当てをするのか」の説明責任が問われ、税金の使い方に対する透明性を高めることが必要だと感じています。

 市長もその必要性については私たちと同じ認識で、全国自治体から国の「無駄ゼロ会議」のメンバーに加わった経験からも「市民目線できちんと捉えていきたい」という姿勢を宣言されていました。
 ちなみに市長は「無駄ゼロ会議」の内容については的確にそのポイントを説明して下さいました。(これは市長の持ち味で、市長はさすが優秀な行政マンだっただけあって説明はとてもお上手なんです。)


 ところで、多摩市の行政の「無駄」についてはすべて解消できたのか?


 副市長は「多摩市は国にも先駆けて行政改革に取り組んできた。昭和61年からのこと。」ということを何度も強調。


 改革というのは休む暇なしという面もあるので、絶えず取り組んでいるわけで、「無駄」の基準も時代背景とともに質・量ともに変化をしていくのだろうなあと理解はしているけれど、多摩市の場合には今回の予算・・・・・底をつきそうな基金、国への借金をしてまでも「市民の暮らしの維持のために」をうたい文句にしていることを考えれば、おそらく「無駄」なんてないはず?!(と思いたい)


 私の結論としては「無駄かどうか」については、見る人の立ち位置によって評価が変わるということ。だから、結局のところは市長の価値基準による「選択」がカギを握ってくると言えるのです。

 わかりやすい事例でいえば都知事が躍起になって招致しようとしている「オリンピック問題」。オリンピックを否定する人はいないでしょう。平和の祭典は素晴らしいことです。でも、これが市民生活、今の市民の暮らしの実態を直視したときに本当に優先すべき政策課題に挙げられるのかどうかはまさに価値観の違い。オリンピックのために毎年積み立てをしている1000億円という「とっておきの財源」があると共産党会派の小林さんも指摘をしていたけれど、まさにどこに税金を使っていくのか、使っていかないのかは市民が選んだ政治家の価値観が大きく左右するのです。
 


 来年度多摩市予算を見てみると・・・・・高齢者、障害者、子ども・・・・・と「弱い者イジメ」と言わんばかりの予算編成だと指摘する声もあるとおり、「そこから優先して見直しが必要なの?!」と思わず言いたくなるような部分が無きにしも非ず。詳細は今後質疑の中で明らかにされていくと思いますが、「市民の暮らし」に負担増を求めざるを得ない一方で、例えば「環境保全」「緑地保全」という名目で来年度も約2億円で「みどりの確保」をする予定になっていて、そのあたりの市長の判断基準には疑問が生じます。100歩譲って市長が言うように「一度失ったみどりを取り戻すことは至難の業」だからと緑地確保を否定しないまでも、「みどりの確保」をするにあたって、どの場所の「みどり」から確保していくのかという優先順位の決め方がいまいち見えていないことが問題でしょうね。
 
 
 その時々の環境変化に柔軟に対応する・・・・・と反論が飛んできそうですが、毎年の見直しの中で「それまで示されていなかった土地の確保、少なくとも戦略プラン(平成22年度までの多摩市のまちづくり計画書)や今後の財政見通しでの計画になかった緑地保全」が浮上してくるのは非常に不可解なのです。


 「みどりを増やす」「みどりの確保」に反対する人はいないでしょう。「オリンピック」と同じですね。でも、それを今、この時点で「優先すべき課題」と位置づけるのかどうか・・・・・そこに市長のスタンスが垣間見えることとなります。それについてきちんと市民に説明責任が果たされなければなりません。もちろん計画外のものが浮上してきたとなれば、それを取得しなければならない緊急性が語られなければならないでしょうね。

 というわけで「あれかこれか」時代に臨む市長のスタンスと私たちの会派のスタンスには少々齟齬もありそうです。

 それからもうひとつ。市長の施政方針で「環境政策推進本部」なるものの設置が示唆されていて、ここが引っ掛かるところ。昨年・・・すったもんだしながら「環境部」を廃止。その理由は効率的な組織運営をしていくため。環境部を解体することは時代に逆行すると反論をしてきた私にとっては驚くべき対応。まさか・・・環境部を解体したことが逆に「環境施策」全体の後退につながってしまったということ?!と問いたくなるのは当たり前。市長をわざわざ本部長に据えなくたって、円滑に環境施策が進むことが想定されての組織改正ではなかったの?

 それにしても「市民の暮らしと生活を守る」との視点で組み立てられた予算。その視点はおそらく市民生活の厳しさを認識していると思うわけですが、正直言って、そんなに苦しい市民生活、さらには今後の負担増を考えたとき・・・・・市長が語る「夢」の一部に位置づけられて今議会に提案されている「寄附条例」やら「いきいきTAMA基金」やらはどこまで機能していくのか本当に疑問。税負担さらにその上に寄附を求めていくわけで、そんなに余裕のある市民は一体どれだけ存在しているのだろう?
 


 今の税負担、それに見合ったサービスに納得のしていない市民が「寄附したい!」と思えるかどうかって・・・・・みなさんはどうお考えになりますか?

 いずれにせよ、これからの時代は「無駄ではないけれど、でも行政がやらない(というかできない)」との選択が求められる時代。議会も「あれかこれか時代」に対応していかなければならないけれど、結局のところ「人には我慢させるけれど、自分は我慢しない」と言わんばかりに、意見の潰しあいの泥試合?と思える場面も残存している限りではまだまだ?!
 市民の数だけの考え方があり、そんな市民が選んでいる議員どうし。だから基本的には「異質」なるお互い同士を「排除の論理」から潰そうとするのではなく、「どこまで歩み寄れるのか」「どこまで譲歩できるのか」というところから議論をしていきたいものですね。それが「あれかこれか時代」だからこそますます求められていると感じています。

 予算特別委員会は金曜日までの5日間。今日は歳入(収入)に対する質疑の途中で終わりました。明日から歳出(支出)に関する質疑も始まると思いますが、「選択と集中」の視点で編成された予算が「帯に短し、たすきに長し」になっていないかどうか・・・・この評価がかなり分かれそうな気配です。

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2009年03月06日

3月定例会 補正予算は全会一致可決・定額給付金も可決

 今日は補正予算の審議の続き。3月の補正予算の審議は、決算を見据えた整理などが多く・・・言ってみればほとんどは審議しなくてもスルーできてしまう感じもあり。でも、補正予算の審議の場合には時間制限がないので、好きなだけ時間を使えて、意味がある感じ。来週から始まる予算特別委員会は持ち時間があるので、時間の制約の中で答弁と質疑がかみ合わなければ・・・・ものすごく時間がもったいない・・・・という風にもなってしまって、行政側の「はぐらかし答弁」にごまかされて終始してしまうことも多いので、補正予算の審議で触れられる部分があれば、拡大解釈で質疑の範囲を逸脱しているとの野次に負けずに質疑し続けるのがコツらしい。

 今日も私も含めて、議事運営を円滑に進めたい議長がかなり「イライラ」っとした視線を感じつつ、自分の意見を盛り込んではならない「質疑」の時間に、かなりの意見表明がありました。私が言っておきたかったのは「文化財保護」のこと。文化財の保護は行政の仕事の中でも重要なもの。専門的な分野ということもあって、議会の中でもあまり光の当たらない部分だけれど、歴史を残すという意味でも行政の果たすべき役割は大きいと考えていて、特に・・・多摩市の場合には博物館機能のある「パルテノン多摩」の存在を意識するならば、いかに連携していけるのかがカギを握るなって思っています。多摩市も文化財の調査として専門員を設置してきたのですが、実は今年度は採用を予定していた人が別の自治体で採用されてしまったので欠員になってしまったのだとか。でも、その代りに考古学を専攻してきた新任の職員の方が配置されたとの話。今は正職員2名体制で対応しているとのこと。これまでは正職員1名と非常勤職員1名(専門員)だったので、正職員2名で情報共有しあいながら仕事を進めていけることは有効だと判断できます。なので、この体制を維持してもらいたいですし、できればそこに非常勤の専門員さんも加わって、あとは臨時職員の方、市民のボランティアの方々も含めて歴史・文化を残すことをしてもらいたいと思っています。


 それから、当初予算で「購入します」と明言していたにもかかわらず、その後の財政的やりくりで「購入しなくなったらしい」ことが判明した「きこえの教室」の指導に必要なオージオメーターについては、昨年末に購入したのだとか。決算特別委員会の中で教育委員会に対して議会答弁に対する責任はどうなっているのかと厳しく追及したけれど、事の発端が明らかになったのは共産党の議員さんがきちんと状況を把握してきて、教育委員会の対応の不十分さを指摘したからこそ。その成果もあり、子どもたちの指導に必要な環境整備が一歩前進してよかったなと思います。

 ということで、今日は「定額給付金」「子育て応援特別手当」が最後に追加議案で審議されて賛成多数で可決。反対したのは民主党TAMAと佐久間さん、住田さん。共産党や生活者ネットワークの議員さん方も経済対策としては「無策」に等しいことを指摘しながらも、心待ちにしている市民の存在があることを理由にして賛成に。


 それにしても定額給付金、子育て応援特別手当合わせて約22億円が市民に給付(ばらまかれる?)されることになるのですが、それにかかわる事務費が約1億円。この事務費には職員の残業代は含まれているけれど、いわゆる午前9時から午後5時までの職員労働の対価については含まれていない。やっぱり、どう考えても・・・・結局は国の尻拭いを自治体がさせられている感じ。これはどのくらい地域経済の活性化、景気浮揚策になるのだろう。

 多摩市の給付までのフローとしては、ベルブ永山に3月25日ごろに事務所が開設されて、市民への通知は今月末。その後申請(申込)があり、審査があって、第1回目の振り込みについては4月末になっています。その事務たるや・・・想像を絶しそう。何せ市民の方は振込口座を指定するわけで、そこを確認したり、間違いにないように対応するなんて胃が痛くなりそう・・・・・・(もちろん、口座をお持ちではない方にも対応はあります。)。いずれにせよ、今回市役所内に設置された「給付金対策」の新しいチームに「室長」が配置されたけれど、お気の毒と思ってしまうのは私だけ?

 定額給付金・・・みなさんはどうされますか?多摩市でも「いきいきTAMA基金」が設置されるのでそこに寄附して多摩市のまちづくりのために使ってもらう選択もあるのかもしれませんね。せっかく寄附条例の制定目前なので(と言っても私は現段階では寄附条例には反対ですが。)。
 私は・・・・マスコミでも報道されていたけれど、「フレンチトースト基金」かな?って思っています。シングルマザーも大変ですが、シングルのパパたちでも苦労している人はとても多いのです。「ファザーリング・ジャパン」を応援しています。

 週明けから予算特別委員会。どんな議論が展開されるでしょう?そんなにすんなりと来年度予算が可決されるとは思えないです。 

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2009年03月05日

3月定例会 補正予算審議

 「事なきを得ました。」・・・・・・と今日の会議が終了した後の議会事務局長。


 実は、今日の補正予算・・・・他の議員さんが質疑をしている間に予算書を眺めていたら素朴なる疑問が生じてしまったことがきっかけで、思わず私が「家庭系ごみの収集手数料」のことを尋ねてしまったことが発端となり、私たちの会派で修正案や補正予算の組み替え動議を出そうかと準備をしていたのですが、結局は質疑の中でとりあえずは納得できる答弁を獲得できたので一件落着。

 修正案やら組み替え動議やらを出すことを想定していない議会事務局としては、途中からイレギュラーな動きがあるとそれだけそこに振り回されることになり、局長としても気が気じゃなかったんだろうなあという感じ。


 「事なきを得た!」

 と言われた私たちの会派はもちろん・・・・「いったい、何が事なきを得たんだ!」と返答しておきましたが。


 私の素朴な疑問というのは、市民の方に購入して頂いている家庭系ごみの有料指定袋が当初予算の見込みよりも多くなり、その分「収入増」になっているのに、「収入増」になっている部分はどこに使われているのか?が補正予算書からや読み取れなかったというもの。手数料として市民から頂いた収入は「環境行政」に使用する「特定財源的」な取扱いをするというのが市の方針。私たちの会派も「お金に色はついていないけれど、環境行政に、それもまた特にごみの減量などにきちんと使っていくべき。」との主張のもと、「ごみの有料化」に賛成してきた経過があります。なので、当然ながら「収入増の部分がどう使われるのかを市民に説明してほしい」と求めるのは当然のこと。


 結局のところ、最終的には「決算」の段階にならないと整理しきらない・・・・・ということが明らかになるとともに、とりあえず、そのことが理解できたので、「だったら決算の時(今年の9月)にはきちんと明らかにしてほしい。市民にわかりやすく説明してほしい。」ということで妥協点。行政側も市民に対するしかるべき説明責任は果たし、そのために必要な仕組みがあれば検討もするということを表明しました。


 もともと「家庭系ごみ有料袋」による収入は「塵芥収集事業」にしか充当できないもの。しかし、お金には色はついていないですし、要するに全体で見れば「新たな財源」になってしまうわけで、結局「新たな財源」を何に使っていくのかが問題。
 でも、もともと「減量を進めることが有料化の目的」だとさんざん説明してきたことと照らし合わせば、やはり市民から徴収している袋代をごみ行政とは無関係なところに使われたくないというのが市民感情。


 思い出せば悪名高かった「ごみ有料化担当」という担当部署の名が「ごみ減量化担当」にも変わったことからもわかるように、私たちが進めなければいけないのは「ごみを減らす」こと。だから、自宅のごみが減量できるようにと例えば家庭で簡単に取り組める生ゴミ処理機の普及をはじめ、リサイクルの促進など啓発には力を入れなければならないし、今年はかなり手厚い予算になっていたことは事実。


 ところが、補正予算書上では約3000万円ほどプラスになっていた収入部分が支出で一体どこに消えてしまったのが全くわからなかったというのが私の素朴なる疑問。

 まあ、素朴なる疑問というか、見方を変えたら「予算全体の仕組みを理解していない。」「予算書の読み方がわかっていない。」となるのかもしれませんが、「市民にわかりやすい予算書づくり」とか「市民に説明責任を果たす」という観点からすると、行政は補正予算のわかりにくさをわかりやすく市民に説明する必要がありますし、そこに立脚して、最終着地点(決算)に向けては、市民に誠実なる対応をすることを明らかにすることは必要でしょう。

 なので、私の素朴なる疑問から出発し、そこをさらにフォローした篠塚さんがいて、最終的には遠藤さんが全体をとりまとめて疑義の解消までたどり着けたということで・・・・・・まさに今日は私たちの会派はチームプレーでした?!

 要するに「家庭系ごみの手数料収入」をいかに使っていくのか・・・・結局なし崩し的に「単なる財源」として都合よく使われたくないというのが私の意見。ごみの減量につなげていくために使っていくこと、そのためにはまだまだ啓発も足りていないと思いますし(例えば、家庭で気軽にできる生ゴミ処理機だってもっともっと普及できる余地もあるはずですし)、やらねばならないことはたくさんあるのだと考えています。


 ごみの減量は「市民協働」を言い分に・・・・・・・・・・行政改革で「環境部」がなくなって、なぜかその他環境行政とは切り離して「くらしと文化部」に部門そのものが編制替えされたのも記憶に新しいところ。そういう意味で市民とともにごみ減量を進めるための事業、その有効性をしっかりと検証するならば、そこにしかるべき予算を確保しなくちゃ!

 「ごみの減量で家計もダイエットしなくっちゃ♪」と・・・我が家もかなり「袋代節約」を心がけた生活をしています。やはり行政だけが旗振り役をしてもどうしようもないので、市民がしっかりとついていける施策に工夫を打ち出してほしいですね。「頑張れ!」


 というわけで、本日「事なきを得た」審議は終了しましたが、まだ明日は防災関係、教育委員会関係の補正予算の審議が残っていて、私はもちろん教育委員会関係の予算には色々注文付けたいところもあるので質疑する予定です。

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2009年03月03日

3月定例会 一般質問

 明日は休会になりました。自民党、公明党会派がそれぞれ1名しか一般質問をしなかったので思ってもみない中休みです。明後日から補正予算審議、条例と来年度予算の提案があり、来週月曜日から予算特別委員会がスタートします。

 議員個々人の個性あふれる質問は内容が多彩。議員の場合は自分の興味関心を中心にして「テーマ」を持つことができるので、ある意味で専門性深めようと思えば深めることも可能です。でも、市長の場合は興味関心云々ではなく、行政の活動全般のことを隅々とは言えないまでも把握しなければならないので大変そうです。そんな市長を支える知恵袋としては職員がいるわけで、個々の職員がそれこそ専門性をもった集団であるならば、議員一人が太刀打ちできるものではありません。ですので、議員個々人の孤軍奮闘から「議会全体」の結束で市長に立ち向かえるようにしていこう・・・・・少なくともそれが議会の目指す方向性だと思っています。

 でも、それは理想にすぎないのかもしれない・・・・・・と思うのは、とにかく一般質問をしていて飛び交う野次の品のなさ。

 「野次を飛ばしてカツを入れる」というよりも、傍聴席で聞いている市民が「気分悪くなるような野次」で、言ってみれば議員同士が足の引っ張り合いをしているような、「人を小馬鹿にするような野次」に聞こえているとの感想からも窺い知ることができそうです。


 高邁な精神を掲げて進めている議会改革の行方にちっとも期待できない・・・・・私のところに届く方々からの意見が出てくる所以かもしれません。

 ところで、卒業式と入学式間近。そんな中で今年は衆議院選挙や都議会議員選挙もあるということで・・・・・教育長から各学校に次のような趣旨の指示があったのだとか。「いわゆる‘政治家’と呼ばれる方々からの祝電披露の場合には「名前の紹介」か「祝電の掲示案内」という取扱いをしてほしいと。」。各学校では祝電の取り扱いがかなり異なっていたようですね。全文紹介をして名前まできっちりと読み上げる学校もあれば、そうではない学校もあったりと・・・・ですので、そこを統一したようです。
 それについて「今までの慣習やらお祝いの気持ちがあるわけなので、全文披露することを妨げるような指示はおかしい。教育委員会で議論すべきではないのか。」と教育長の方針に異議を唱えたのが今日の発言者。しかし、これについては議場から「教育長の見解の方が正しい。」と教育長を支持する声が!もちろん私も・・・・・なぜだか全校に届く仰々しい‘政治家’からの祝電には首をかしげていた一人なので、教育長の考えに賛同します。

 ところで、市議会議員はどうでしょう?卒業式や入学式には‘地元’の議員が出席をします。今年は中学校の卒業式に代表者会議の日程が重なっています。「公務優先かな?」と思いきや、卒業式に出席できるようにとその日に会議の開始時間は午後からに遅らせて設定するなどとしています。
 でも考えてみたら、地域によっては議員が出席しない学校もあるわけです。「議員はどうして卒業式や入学式に出席するの?」・・・・・議員だって別に出席しなくてもいいのでは?・・・・・という意見があるにはあるのです。
 
 市議会議員の場合には地域で青少年問題協議会のメンバーであったりするので、そういうつながりから出席していると捉えればいいのかなと個人的には思っています。

 今日の質問では「給食センターの民間委託化」方針に腹を決めているんだろうなあ・・・・・と思わずにはいられない教育委員会サイドの答弁があり、「民間委託化せよ!」と加勢する立場の議員からは「年収1千万の調理員はいらない」というような野次も。必ずしも民間委託ということを否定するものではないのですが、民間委託化した給食センターで作った給食の献立と食材、その内容は?2年後から小学校に上がる我が子を目の前に考えさせられるものです。
 もともと私は給食センター方式ではなくて「自校方式」がいいと思っていましたし、札幌で2年間小学校に通っていた時の給食に比べて、多摩市の給食がおいしいと感じられなかった経験があります(これって20年以上も前の話)。なので、メラミン食器導入にあわせて「弁当持参」をするようになった時にはほっとしたわけです。食の安全という点でもやっぱり「お弁当の方が知れている」から安心でした。


 脱脂粉乳の給食があった時代と現代とでは「給食」の意味合いや位置づけも微妙に異なることは確かです。でも、「食育時代」だから「給食」が必要という人もいるくらいです。飽食時代だとは言え、見方によっては食卓が'貧困’になっているからこそ「給食」がつなぎとめる「食文化の継承」「食の伝統」もあるのでしょう。

 いずれにせよ、「給食廃止」にはできない中で安全・安心な子どもたちへの「食」の提供をどうしていくのかは課題です。

 明日は休会。定額給付金については明日の国会で可決の見込み。可決されたなら、明後日以降の早い段階で多摩市議会にも追加提案が。いち早く市民への給付を行うためです。すでに定額給付金のための特別対策チームが編成され、市役所の体制は万全ですので。

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2009年03月02日

3月定例会 一般質問

 今日は発言順がまわってくるということもあり、朝から頭は自分の一般質問のことで頭がいっぱいでした。とりあえず、必ずここだけは聞いておかなければいけない、確認をしておかないといけないと思ったところだけは尋ねることができたのでよかったです。ごくごく当然のことを尋ねたので、「当然の回答」が返ってきたわけですが、回答内容は後々にとても重要になってくると考えています。


 というのも、7月から「ひまわり教室」が民間委託されるわけですが、「民間に委託する=行政が楽になるものではない」ということを確認し、委託者としての行政の責任がますます重大になってくるとの認識では一致できたと考えるからです。
 民間に業務を委託するということは、民間のノウハウ・・・たとえば専門性などを生かすことができたり、行政とは異なって柔軟性を発揮できたり、より一層の創意工夫ができたり・・・なんてことを言うわけですが、そういう一面はありながらも、本音ベースでは「経費削減」「効率化」一辺倒な場合もあるのでここは要注意しなければならないところ。表向きには「経費削減」なんてことは口が裂けても言わないわけですが、「経費削減」が優先されて安易なる民間委託を進めた結果、後に首を絞めることにならぬようにしていかねばなりません。つまり、市民へのサービス提供について「質」「量」ともに市民の満足指数が上がればいいわけですが、サービス内容が低下するなんてことがあれば本末転倒だからです。
 「ひまわり教室」の行っている療育事業は子どもたち一人ひとりに寄り添って育ちを支援していくためには必要不可欠な事業です。よりよい事業展開を図るための民間委託であったことが市民に評価されるようにとしてもらわねば。
 そのために問われるのが委託する行政の姿勢であり行政の意向であり、行政が描いているビジョン。そこを明らかにしながら、民間事業者とのパートナーシップで事業の充実を図ってもらいたいものです。


 ここが今日の質問で一番のポイント。これからますます「官から民へ」になりスリム化を目指すともなれば、「民間化」の流れは必至。「ひまわり教室」のことに限らず、すべてのことに共通してあてはめられる問題点であると思っています。


 そのほか・・・・今日は提案事項としては次の2点を。「5歳児健診の導入」と「セカンドステップの活用」です。


 発達障害者支援法では障害の早期発見早期支援だとしていています。見方によってはレッテル貼りだとか、障害の有無を選別するかのようだとの言われ方もありますが、私は決してそういうものではないと思っています。早い段階から支援することの必要性の方が大きいと考えているからです。いわゆる発達支援の必要な子どもは「個性がとても強い」ので、その個に応じたサポートプログラムが必要なのです。子ども可能性を伸ばすためのサポートであり、訓練だと考えています。そういう意味で、5歳児健診の有効性はすでに認められるところで、すでに鳥取県では全市町村で導入されている取り組みです。健診をひとつ行う(増やす)ともなれば予算が伴うわけで、担当部署としては頭を痛め悩むところなのかもしれませんが、鳥取市の場合には全5歳児ではなく希望者が受診できる仕組みにしているため年間予算も小児科医と保育士の日当で約25万円での対応から進めているようです。なので予算的に多摩市で取り組むのも工夫をすれば可能な範囲ではないかと思っています。

 それから「セカンドステップ」はNPO法人日本こどものための委員会がアメリカからのライセンスを持ち普及をしているプログラム。子どもたちのソーシャルスキルを磨くためのプログラムで「子どもたちを加害者にしない」を合言葉にしているもの。日本の文部科学省にあたるアメリカの教育省からも有効なプログラムだと評価されているそうです。品川区では区内一部の小学校1、2年生の「市民科」で取り入れていて、その効果を検証し、全校での実施に広げていくことが決まっています。
 今年の秋から市立幼稚園跡地に「子育て総合的施設」がオープンしますが、そこでは子育てにかかわる「人材育成」に取り組むといわれています。子どもへの接し方や現代の子育て事情その他・・・・支援者の育成に取り組む研修は今でも行っていて、かなりその内容も充実していますがそこをさらに発展させていきたいとしているのでしょう。子育て総合的施設は大学連携で進めていくそうなので、そのノウハウを期待したいです。
 そこに合わせて、「セカンドステップ」のように子どもたち自身のスキルアップをしていけるような研修プログラムの開発とその指導者育成にも取り組んでもらえるといいなあと思っています。セカンドステップは「4歳から8歳」がまずは1コースになっています。もし多摩市で「4歳から8歳」というつながりで一つのスキルアッププログラムをつくることができ、市内の幼稚園保育園、小学校で導入することができたなら・・・・・まさに就学前就学後の連携やつながりを一層強くすることも可能です。


 日本の子どもたちは海外の子どもたちに比較して「キレやすい」という調査結果もあるのですが、子どもたちのいわゆる「対人関係能力」をいかに育んでいくのかが今後ますます課題になっていくでしょう。「一人っ子」時代のニーズだと思っています。


 
 以上が今回の質問の概要説明。
 ところで今日は築地市場移転問題に対する市長の見解を問うものがあり、答弁その他少々混乱気味に陥っていました。議場でも「ここは都議会じゃないよ!」というような趣旨のヤジも飛んでいましたし。でも、市長として築地市場移転問題に対してどういう姿勢を持つのか・・・というのは例えば住民基本台帳ネットワークにどういう姿勢を持つのか・・・・というような政治姿勢やポリシーにもか関わってくることになるのでしょうね。「市は関係ありません」ってもちろん市行政の事務には直接的にかかわらないのかもしれませんが、市長が政治家としてどういうスタンスをとっていくのかを厳しく追及する質問だったと受け止めた次第です。何といっても「食育時代」ですから・・・・・。食卓の安全は基本です。築地市場移転問題、私も注視しておかなければ。これは実は都議会議員選挙の大きな争点になりそう。しかし、そうなりそうでならないのは・・・・やっぱり築地が多摩の生活圏からは遠いから?距離は遠くても実は私たちの食卓とは切っても切れない関係にある都民の台所の問題をもっともっと私たちは知るべきですよね。

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2009年02月27日

3月定例会 一般質問

 いわゆる・・・・市長との距離が近い会派の方々は昨日に「代表質問的一般質問」を終えたので、今日からは市長との距離が「やや近くない」「やや遠い」「かなり遠い」・・・・・・「程よい」?!というような微妙な立ち位置の議員たちの質問が続きます。

 なので、褒め言葉でいえば「緊張感」の漂う?


 言い方を変えれば、「批判精神旺盛」な?

 議員側は、あえて使用してみれば‘野党っぽい’質問なので、議論などがさらに活発になるのかなあなんて思って期待していたのですが、相対する行政側の答弁は「のらりくらり」が基調となっているような感じで、傍聴席からみていると「やる気のないような、やる気のあるような、結局・・・・何もやりたくないらしい。」としか受け止められないような雰囲気がムンムンしているのだとか。


 一言でいえば、「歯切れが悪い!」ってことでしょうね。


 この業界にいれば、それも当然のこととサラリと受け止めてしまいがち・・・・というのも、金科玉条のごとく答弁があったとしても、だからと言って、すんなりと挙手してしまうような面子ではないから・・・・市長側も早々簡単に「手土産渡さず」という感じです。


 アップテンポ、歯切れよく!打てば響くみたいな答弁というのは・・・・やはり「代表的一般質問」を行う立場の方々のもの。「よいしょ質問」っていう言われ方もありますけど、行政側の答弁が「1・2・フィニッシュ」みたいにばっちり決まってしまう場合もあるにはあるんです・・・・・‘与党さんっ’的立場の方々に限っては?!
 それに‘与党さんっ’の場合には絶対に冷酷で冷淡な答弁はありません。でも、それに引き替え私たちの立場には「心のこもっていない」というか「力を込めていない」というか「血の通っていない」答弁も少なくありません。

 傍目からも行政の答弁に「差別感」を抱かざるをえないとの声が聞こえてきます。それはとても由々しきことだと思っています。やはり、議員への答弁はその議員個人に対する答弁ではなくて、その議員を通して「市民に向けられた回答」だからです。議員に対して差別的な取扱いはなはだしい答弁を堂々とやってのける行政って問題がありますよね。きっと市民に対しても同様ではないかというのは邪推かもしれませんが、やはり「公平に」というスタンスはどんな場面でも大事なことだと感じます。それってやはり「トップ」の姿勢なのかなあ?!


☆一般質問の発言順・・・・日程公開されています!→市議会コーナー

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2009年02月26日

3月定例会始まる。

 3月定例会がスタートしました。正式には平成21年(2009年)の第1回定例会です。市長の今年度の決意と抱負が表明された施政方針演説。さっそくホームページに掲載されています。(でも、トップページだけでは新規に更新されていることがわからないので、かなりひっそりと記事掲載という感じ。)

 市長の並々ならぬ決意表明に拍手喝采に近い形で、公明党、自民党会派から初の試みとなった「代表質問的一般質問」が行われました。どういうものが代表質問であるのかの定型がよくわかっていない私ですが、仮にも本日の質問者の発言の形式が「代表質問」だとすると、市長に対して「政党もしくは会派の考え方」を滔々、朗々と述べるだけで終わってしまうのが代表質問なのかなという感じ。公明党は導入部分で20分間の演説。市長はそれに対して15分強の答弁を。自民党は25分の大演説の後で、市長は20分超の答弁を。
 私としてはもっと意見のやり取りが活発にあるかなというイメージでしたので単なる「我が政党」「我が会派」の代表が市長に対抗して抱負を述べるに留まった状態というのは少々期待とは異なるものだったのが残念。
 このような代表質問のやり取りであるならば、それぞれの議員が個々のテーマで質問を繰り広げる方がよっぽど面白い議論の展開や意見交換もあるのになあと思った次第です。


 市長は「夢をかたちに」とおっしゃっていたのですが、これはどうやら「市民の夢」というよいは「市長の夢」ということのよう。市長の抱いている夢にどのくらいの市民が共感しているのかなあ・・・なんてこれまたちょっぴり斜め目線で視線を送っているのは私だけかしら?


 この定例会は来年度予算も審議するというスケジュール。予算は特別委員会にて審議されるのですが、私たちの会派は特別委員会の副委員長ポストを引き受けなければならない順番。民主党TAMAのメンバーはポストにこだわらず、どちらかというとポストを敬遠しがちな遠慮深い性格のメンバーたちなので(と言っても私を含めて3人しかいないが)、誰が「充て職」を引き受けるのかも順番で。なので今回は私が・・・・・。副委員長と言っても委員長に「事故ある」ときのみ交替するのみでほとんど役割ってないのですが、今回の予算委員会は決算委員会の運営と同様に「理事会」を設置して、審議の進め方その他を「理事会」が議論するという手法をとります。理事会というのは各会派から1名ずつの代表が集まって、予算委員会について種々雑多なことを話し合うというイメージ。この理事会が中心になって市長の提案してきた予算案の「議会修正部分」を議論できるようになったり、議論したものを取りまとめられるようになればいいわけですが、そこまで発展した議論と合意形成の手法は確立していないのが現状。なので設置した「理事会」が一体どう機能するのかは暗中模索・・・・。


 ところで、年度末を迎えるにあたって、「ごみの有料化」から1年経過したこと、プラスチック分別収集がスタートしてから1年経ったことなど、この件はかなり大きな出来事だったと思うのですが、私も含めて関連する一般質問をする議員が一人もいないという状況が話題になりました。予算特別委員会ではきちんとフォローアップするような質疑をしておかねばならないなと思っています。有料化をしてごみはどのくらい減ってきているのかも気になります。
 市役所正面玄関すぐのロビーでは多摩市のごみの収集方法について案内するコーナーが常時設置されていて、ごみや環境に関する市民活動をなさっている方々が中心になり、応対する体制が敷かれています。その活動状況についても尋ねておきたいし。ごみの減量のためにさまざまな施策展開を試みているその結果が「減量目標15%」にどんな風に結びついているのかな?なんて思っています。


 ちなみに、私の家・・・・たぶん人並みにはごみの減量に貢献していると思います。とにかくごみになるものを買わないを徹底しています。

 あっ・・・そういえば、今日は定額給付金のことを尋ねている質問があり、市長に「受け取りますか?」って問いかけていたのですが、結局それに対する答えは述べないで終わってしまいました。。。。質問した人もどうして突っ込まなかったのだろう?って思いました。
 議会の中には今回提案されている「寄附条例」は定額給付金を多摩市に寄付したいと考える人のためにわざわざ制定するものではないの?っておっしゃる方もおられるのに。

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2009年02月10日

次の定例会に向けて・・・

 午前中、今月末から始まる第1回定例会に向けた市長からの議案説明でした。ざっと目を通して、目新しいものと言えば、「犯罪被害者支援条例」の条例提案。これは、9月定例会で最後まですったもんだしながら可決したいわゆる生活安全条例とセットにし「安全安心まちづくり条例」にしようとしていたところが、犯罪被害者支援と生活安全の内容は別個のものはないかとの指摘を受けて、分割したという経緯があります。9月定例会では生活安全条例に決着を見たので、その後、宙ぶらりんにされていた「犯罪被害者支援」の部分を改めて条例化したものと言えるでしょう。
 「パブリックコメントの意見を生かして」というのが行政の説明です。犯罪被害者支援のことでいえば、「犯罪被害者支援基本法」の成立を受けて、地方自治体でも具体的な対応を考える必要があり、そのためにも条例を設置するとのこと。その説明自体には異論がないところ。しかし、犯罪被害者だけの人権を守るために特化した条例制定を急ぐ理由についてはいまいち十分な説明がなし。

 国にも法律があるから、自治体でも・・・というのであれば、例えば「男女共同参画社会基本法」があるわけなので、多摩市でも「男女平等条例」を制定するなど、個別課題、個別事項についてのものも順次整備していくことが必要ですよね。でも、それについてはどちらかというと腰が重く、「市民の機運が盛り上がらないと」なんていうのが市長の答弁。
 「市民の機運?」

 犯罪被害者の人権を守る条例の制定についても「市民の機運」とやらがあったからと理由にするのだろうか?

 そもそも、私には「市民の機運」なるものもいまいち理解できず、誰がどう市民の機運を判定判断するのかと思うくらい。


 というわけで、犯罪被害者を支援する必要性はありますが、今後、個別的人権条例の制定をどう考えているのか、そこにビジョンがあるのかないのかを市長には尋ねてみたいと思います。

 そういえば、もうひとつ・・・・新しいものがありました。「寄附条例」の制定です。目的は「寄附という資金面での市民協働を通じて、まちづくりを推進→寄附文化の醸成」というわけで、寄附を通した市民の意向をまちづくりに反映させるということのようです。寄附金の受け入れ先のために「基金」を設けるのですが、ちなみに寄附金の使い道については「市長」に委ねられるということのよう。ただし、市民の方が「これに使ってほしい」という目的を明確にして寄付をされた場合には、それに沿っていくとの説明もありました。
 この基金は「いきいきTAMA基金」というのですが、寄附されたものをいかに使っていくのは「市長が必要と認めるもの」というところがミソ。そんなことはあり得ない、常識はずれなことかもしれませんが、寄附金については「議会で話し合って、その使い道を決める」なんてことになったら、結構面白いなと思います。市長が必要と認めるものに使う・・・・どうやって必要だと判断したのかについてその議論の経過が明らかにされないわけですが、議会で議論をして決めるということは、その意思決定過程が市民にオープンで公開されていることにもなるので、より市民には開かれて寄附の使い道が決定できることとなります。議論の道筋、決定過程をより市民にオープンにしていくこと。これが大事なことだと思っています。


 この寄附条例だと、寄附をした市民は市長に託す・・・・ということになりますね。市長への信頼感が第一ですね。


 ちなみに、多摩市は東京都26市中で寄附の集まり状況と言えば最低ランクで、社会福祉協議会の募金などについても集まり具合が思わしくないという「風土」だとのこと。こちらも副市長からのご説明。


 以上二つが、何となく「新しさ」を感じさせるようなものかなということで。

 こんなサイトを見つけてしまいました。みなさんのPCセキュリティーは大丈夫ですか?

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2008年12月24日

12月定例会 最終日

 年内最後の議会が終わりました。職員人件費、特に残業手当増の約1億円に対応した補正予算も可決されました。この補正予算については債務負担行為約7千万ほども盛り込まれていましたが、これについては緊急経済対策の一環で行うのであれば現年度で対応することもできないのかとの視点からキリリとしまった質問をしていたのはやはり共産党でした。

 さて、今日最も注目されていたのは言うまでもなく文教常任委員会で否決されていた「貝取・豊ヶ丘地域の学校統廃合」に関連する学校設置条例改正の提案について。最終的には修正案が可決しました。


 修正案の内容は新設する2校の場所は北豊ヶ丘小学校と南貝取小学校(これは市長提案どおり)であるものの、2校の名称については再考する必要があるとの立場から「別途条例で定める」とし、今回提案されてきた青陵北小学校、青陵南小学校という部分を白紙に戻したもの。13名の議員がこの修正案の提出者・賛同者に名を連ねて提案されたものでした。

 ちなみに13名というのは自民党、公明党、生活者ネット・無所属、あおぞら、日月の会。私たち民主党TAMAは文教常任委員会での結論どおりに原案否決で修正案も否決。ゆいの会と共産党も同じくでした。


 今日の会議の最後に市長がいみじくも述べたとおり・・・「この問題については一歩踏み出すことができた。」ということになるのでしょう。文教常任委員会で「否決」の結論が出た約1週間前は本会議でも「否決」されることが明白で、庁内全体が凍りつき緊張感が走ったわけですから。今日までの間に私のとうてい知りえない場所での様々な動きがあったことと拝察するばかりです。それは、文教常任委員会で「原案可決」としていた公明党、生活者ネット所属の議員も態度表明に再考を迫られ「修正案」というかたちで妥結したことからもわかります。
 
 修正案にしなければ否決になってしまう。


 「今、この時点で議会が地域や市民を混乱させることはできない。」「統合し新設される予定の学校に期待を持って向かおうとしている子どもたちの気持ちを優先にして。」


 不本意ながら修正で何とか合意・・・・という結論を下さざるを得なかった苦しい立場があったことは事実です。私たちの会派も文教常任委員会の「否決」の後、さまざまな議論をしてきました。そもそも教育委員会の「学校の一定規模・適正配置」方針そのものに矛盾があることは否めない事実とは言え、それを前提に議論の積み重ねを余儀なくされてきた市民の存在・・・・立場、見方を変えてみると「これ以上、地域をかき回されたくない、乱されたくない。」との憤りも決して理解できないものではありません。

 しかし、私たちの会派はやはり当初の結論をそのまま貫くことにしました。「否決」という決断を下すことは決して楽なことではありません。文教常任委員会の「否決」が行政にどう受け止められたのかも見えてこない、「否決したのは議会の責任」とされてしまうことで話が終わってしまう、議会に責任転嫁されてしまうとすれば、それもまた不本意で、やりきれない思いにもなる・・・・・今日の今日まで悩まないことはありませんでした。


 というわけで、討論を掲載しています。(長いですが、ご一読いただけると幸いです。)


 修正案ですが、ここに至るまでの経過で教育委員会の相当な努力があったとも聞いています。「談合だ」との非難する声が一部から上がったことも事実ですが、水面下でさまざまに調整積み重ねて骨を折ってきた議員の存在を無視することはできないと感じます。市民には見えにくい、不透明な情勢だとは思いますが、「政治の現場」というのは刻々と変化するものでもありますし、今日の修正案という到達点を「一歩前進」と捉えた市長の発言を受け、今後にどうつながっていくのかを注視していきたいと思います。もちろん、私たちは教育委員会の辻褄あわせで物事を進めていこうとしている姿勢を厳しく指摘しましたので、それに対してどう対応するのかも見ていく責任があると感じています。


 討論の冒頭でも述べたとおり、「教育委員会における審議の経過、そしてまたその検討過程における市議会への陳情の提出など、紆余曲折を経て今日に至っています。その様な中で、市議会としてこの案件を正式な議題とし、判断を下すことができる機会はまさに今議会をおいて他にないのです。」という事実に議会の教育行政に対する機能の果たし方を考えさせられる機会にもなったように思います。


 一つ一つ議決が出てしまえば終わりではない。それはどんな議案についても言えることですが、日々の営みの中でついつい目の前のことにおわれてしまうとフォローする視点を失いがちであることも正直なところ。議会として一定の軌道修正を指示したのが今回の修正案。修正案可決の立場、修正案原案ともに否決の立場であっても、今回の軌道修正には等しく責任が発生していることを受け止めたいものです。どんな立場の議員であっても、決して「悪いようにしたい」とは思っていない。みんな真剣に将来のことを考えた結果至った到達点であり、議決責任は同等にあるわけですから。

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2008年12月15日

12月定例会 文教常任委員会

 開会前から重苦しい雰囲気。この定例会では一番のヤマが今日の委員会だったと思います。案件は豊ヶ丘と貝取地域の学校統廃合の件。教育委員会が提出していた青陵南小学校、青陵北小学校の新設のため条例改正の審査の行方に注目が集まっていました。

 結果的には委員会では「否決」。日本共産党、ゆいの会そして私(民主党TAMA)がこちらの立場。「可決」は公明党と生活者ネットワーク。自民党は委員長なので採決には加わっていません。

 同じ「否決」であってもその理由はさまざま。私たちの会派では今回の否決の理由を下記のとおりです。
 ①「青陵北小学校」「青陵南小学校」という校名の決定手続きに地域の声が反映されていないこと→例えば対等合併で新設校を設置する際には必ず「校名」決定の手続きに地域が加わっている。青陵中学校の場合にも新校名称を市民から募集し、生徒も参加するかたちで決定してきた。今回はその手続きをとっていない。もし、このような手続きを経た場合には学校の名称についても地元の歴史や由緒ある名称「貝取」「豊ヶ丘」にこだわる意見も出たかもしれない。

 ②最終段階において「説明不足」という観点から陳情が提出されてしまったことは、ていねいな説明を地域には行ってきたとする教育委員会にある意味「思い違い」があったと認められる(結果的には説明の不十分さを指摘できる)。統合新設校は平成23年4月から開校する予定であるため、時間の猶予が全くないわけではない。もう一度、説明手続きを経るべきではないか。


 会派としてのまとめは以上の2点なのですが、私自身はそれ以上に・・・・・教育委員会の「学校の適正規模」という考えに100%納得はせずとも教育委員会の高い見識のものとで決定された方針だと認める立場として・・・・・・数年後にはまた「適正規模」に不適合となってしまうこと、その可能性が十分に予測できるにも関らず、そしてまたその危惧をすでに教育委員会の議論でも明らかにしているのであれば、ほんの数年間だけに目を向けるのではなく、もっと先のことを見越した対応を図るべきだと考えています。既にある4校を1校にしても、多摩市の他の地域の「1校」にぎりぎり規模が並ぶか並ばないかとの状態にあるわけで、それこそ4校を2校にするのか、1校にするのかではもっと将来を見据えた対応も考えていいはず・・・って思います。

 でも、一方で私自身はまちづくりのことを考えれば学校の規模以上に「適正配置」の考え方も大事になってくると思っていて、それこそ今だけを見据えて4校を1校にしてしまうというのもまた異なると思うのです。

 つまり、教育委員会は「子どもの教育環境のためには適正規模が必要」として、現在ある「学校の一定規模・適正配置の方針」の考え方を伝家の宝刀の如く取り出しては、小規模校がいかに望ましくないのかを理屈つけしているわけですが、そうであるならば、「統合新設校がスタートした数年後からまた小規模校化」がわかって対応を進めるのには納得がいきません。「一定規模」の考え方に変更を求められているのではないか?と思います。


 教育委員会は数年後に小規模校化しないように何とか危機回避対策を考えたいと地域にあった「小中連携の推進校」にして、学校選択制による他地域への子どもの流出を防ぎ、魅力ある学校づくりにより他地域から子どもを呼び込めるようにしていきたいと示していますが・・・・・これについては教育委員会の議事録を読んでもわかるように危機を乗り越えるための「希望」「夢」の範疇でしかなく、今、そのことが具体的に示されているわけでもなければ、そのことに対する研究その他の蓄積が行われているわけでもなく、ましてや学校統廃合後について専門的にサポートするような教育委員会内部での人員体制を組んでいるわけでもなければ、そこにどれだけの「金」「人」を投入する腹積もりがあるのかも示されているわけでもなし。
 そんな状況に「はい、そうですか。頑張ってください。」と安易に頷くことがどうしてもできません。それこそ教育委員会の現状を(傍観かもしれないが)見ている私にとっては無責任な判断になってしまいます。そうでなくても教育委員会には他の課題も山積みで財政のやりくりについても自転車操業状態。しかも、学校を統合するだけでも大変なのに、その上に統合新設校で「小中連携の推進」を積極的に進めようとするとどこにそのしわ寄せがいくのか・・・・学校→先生→・・・・子どもたち。先生たちが忙殺されることになれば、子どもたちに向き合う時間がなくなるわけですから。何かちぐはぐな気がしてなりません。


 でも、貝取、豊ヶ丘の地域の方々の気持ちを思うとここまで議論も積み重ねてきた、そこには地域どうしの感情的なしこりも生まれたりと・・・・・「なぜここで否決されなければならないのか」との気持ちが強いことも理解します。もちろん地域の怒りや憤りも。また、4つの小学校の保護者の方々は統合の方向に向けて交流をしようと考えていることなど、ようやく地域が足並みをそろえようとしている状況があることも説明を受けました。きっと色々な困難な感情を乗り越えたところに現状があるのだと思っていますし、その気持ちに水をさすような、すべてをひっくり返すような判断を下したと受け止められ、批判免れないと思っています。


 この議論の本質は「子どもの教育環境」にあるわけで、地域への説明不足その他の理由で「否決」という態度を示すことに鼻息荒くし、可決の立場の議員さんからは憤りもぶつけられましたが、事の本質が本当に「子どもの教育環境」にあるのであれば、現在の伝家の宝刀=適正規模方針に基づいた結論は「4校→1校」であるべき。またそうしないと教育委員会は言動不一致になってしまいます。まさか、ここ2、3年のことだけを考えて統廃合するわけではないでしょうから。

 足掛け3年間審議をしてきているのでその都度その都度「時点での状況が違うんです。」ということを言い訳がましく述べていたものの、審議をしていたときは「2校」にすれば大丈夫だと思っていたんだけれども、今は状況が変わったなら、それこそ「現時点」で下すべき判断と決断があってしかるべきでしょう。いずれにせよ、破綻することが目に見えているというか既に綻びが見えてしまっている「適正規模」の考え方を見直さば、教育委員会が取組んでいる学校の統廃合の「理屈」が合わなくなっていることだけは確か。


 やっぱり詭弁に詭弁を重ねているようにしか見えない教育委員会の対応には今後説明がつかない部分が生じると思っていて、その時に誰が責任をとるのかを考えると・・・・・「きっと、今、学校統廃合問題に関っている教育委員や職員たちはいないんだろうなあ・・・・・。」と。


 
 統合新設校の開校は平成23年の4月。時間的な余裕はあるようでないのかもしれないけれど、もう少し説得力のある根拠と考え方で示しなおしてもらえないのだろうか・・・・って。また、教育委員会でも最後まで焦点になっていた通学区域の区割りのことについても再検討する余地はないのだろうか。私は貝取は貝取で豊ヶ丘は豊ヶ丘でのまとまりにすることが相応しいと考えてきたし、議会にもそう考えている議員もいます。教育委員会でも3人と2人で結論が分かれていたことも事実だし・・・・再考してはと思うけれど。

 
 「適正規模方針」のことを持ち出してしまうと、さらに議論を難しくしてしまうので、あまりそこには触れずに議論をしたほうがいいのでは?・・・・・・・・・・という助言を途中でいただいたりもしましたが、やっぱりそこが原点になってしまうし、それこそ、この結論が将来的に市民を欺くことにつながりかねないともなれば慎重になってしまうし。安易な判断はできません。

 「小規模校をなくすことが多摩市の教育環境全体を向上させることと即結びつきますか?」


 そもそも学校の数が多すぎること。整理する必要があること。それは事実だし、私もそのことについては異論なし。だから統廃合を進めざるを得ません。でも、これは実は「適正配置」だけの問題で、規模云々から議論することにそもそも無理があるのかもしれませんね。今回の一連の流れの局所局所では教育委員会に物申したいこともたくさんあったけれど、「教育委員会の独立性」を楯にされてしまうと議員は何も言えなくなってしまう・・・・・「教育委員会が議論しているときに議会から口出しすべきではない。」という正当な言い分には返せない面もありますし。
 でも、ある意味で、そのことが今の結論、結果に至らしめている部分もあることは確か。いっそのこと文教常任委員会と教育委員会とで意見交換と情報交換をしてみてはどうかと思います。


 そうそう、最後に・・・・。市内卒業式や入学式に市長(副市長)も挨拶をするようになるのだとか。一体何のために?今までは教育委員会が「告辞」ということで行っていたわけで、私はそれで十分だと思うけれど。学校の設置者が市長だからというのが挨拶をする理由になっているようですが、正直・・・・不必要。すべての学校に市長が行けるわけでもないわけだし。何のため・・・・・・・?


 選挙対策?


 なんて思ってしまったのは私だけ?!

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2008年12月08日

補正予算は賛成多数で可決。

 今日は補正予算の審議から。議長が何度となく指摘をしていたのは「質疑なのに意見が入っていますので、注意をするように」ということでした。「質疑」というのは意見を入れてはいけないんです。私にはいまいち「質疑」がよくわかっていないので、どうしてもいつも「意見」が入ってしまうのですが、これは長年議員をやっているからとスキルアップするものでもないみたい。

 一応、意識をしてみようとは思いますが、多分私も意見を言わずにはいられない性質なので、「質疑」というスキルは身につけられなさそうだと思ってしまう・・・・。

 ということで、無事に賛成多数で可決をした補正予算ですが、内容的にはちょっと考え込まずにいられないような内容も含んでいることは確か。特に市民活動情報センターの新体制に向けたレイアウト変更に伴う費用(どうやら、市民活動情報センターの受付窓口が4月からリニューアルされるらしい。説明によると現状は単なる受付カウンターがあるだけだが、そうではなく正規職員もそこに机を配置するようなことになるみたい。←神戸の「協働と参画のプラットホーム」みたいになるのかしら?)

 これについて言わせてもらえば、NPOセンター問題の解決に先が見えないし、市民活動情報センターの活動も拡充を目指すようだしと・・・・・正直、神戸市のプラットホームのような機能ができることには大歓迎でも、その前にまだまだ整理すべき事項があるのではないのか?って思えてならず・・・・とりあえず「そっと、見守ってみるか。」という心境。市民参画や協働を進めてきた私にとっては今の多摩市の状況に歯がゆさも感じ、「どうして、そんな風にしか進まないのか。」と憤りも感じたり・・・・最後には情けなさに終着してしまう・・・・というのが私の本音かも知れず。市長の敏腕にお手並み拝見という状況ということでご容赦ください。


 さらに、もう一つ気になるのは「ひまわり教室」のこと。この4月から民間委託する段取りも、準備委託で引き継ぎ期間を半年取ることになったので民間事業者への完全移行が果たされる時期が来年7月に。今回の補正予算には来年1月から3月までの間の準備期間に対する予算が計上されていたわけですが・・・・・・私の心配は来年4月からの3ヶ月間のこと。つまりは完全移行が果たされる前の3ヶ月間をどうするのかな?って思っているのです。例えば、提供している給食の調理業務の問題、それから子どもたちが通園するために必要なバスの問題はどうなるのでしょう?
 現在は総合福祉センターで活動していますが、4月から場所は諏訪複合施設への移転が決まっています。移転先の諏訪複合施設内の「ひまわり教室」のフロアには調理ができる部屋はないし、さらに言えばあそこにはミニバスしか通っていなくて、交通不便地域だから、絶対に「足」は必要。。。そのあたりの整理がどうなっているのかその他・・・・現職員の引継ぎ問題など突っ込めば突っ込むほど課題山積中、、、、、、。


 私は決して「物分りがいい議員」ではないけれど、とかく担当者がてんてこ舞いしている様子には同情心も。いつもいつも人手不足の障害福祉課。私と同じ問題意識を持っていることだけは事前に心得ていたので・・・・・とりあえずこちらも「様子見」。いよいよの段階になったらどうなっているのかをしっかりと確認しなくては。ここは民間委託も視野に入れるべきだと主張をしてきた責任の一端があると思っています。

 とりあえず、今回の補正予算に反対をしたのは共産党会派であとは全員賛成。結局は「総論賛成」になってしまうのです。私もそんな一人かもしれませんね。市民から見れば「甘い!」となってしまうのかもしれないと考えた一日でもありました。でも、質疑をする時期やタイミングってあると思っていて、そこは「馴れ合い」とかではなくて「あ・うん」の呼吸も必要ではないかと感ずるこの頃なんですが・・・・これってやっぱりだんだんと長いものに巻かれろ的でいわゆる旧態然に足を踏み入れている証拠なのかな?自分が嫌だなって思っていた感覚が自分自身に染み付いてきたとしたら、そこはきちんとリセットしながらにしなくては。


 補正予算その他については今日と明日の日程を確保していたのですが、今日一日ですべて終了したために明日は休会になりました。
 と言っても、どの議員も?どの会派も多分明日は集まって、条例その他のことについて意志統一など調整会議をするのではないかな。もちろん私たち民主党TAMAも朝から会議の予定です。

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2008年12月05日

12月定例会 一般質問5日目

 開会直後、トップバッターでの一般質問が終了。感想は「やれやれ・・・・・・」という感じ。


 何と言っても今日のテーマ「図書館政策」については初めての分野。とりあえず他市の図書館で話を聞いたり、市民の方と議論をしたり、もちろん多摩市の図書館長にも話を聞いたり、学校図書館司書の件でも教育委員会の担当者と状況を聞いたり・・・・・でも、昨日の夜になってからインターネットで情報収集をしていたら、実に自分自身の知識がいかに薄ペラなものかを痛感してならず・・・・・・いつになく緊張感たっぷりで朝を迎えたのでした。

 
 結局のところ、私が一番言いたかったのは「多摩市に図書館政策がない」ということ。図書館を通じて何を実現したいのかがわからない。だから過去から先送りされている中央図書館問題も宙ぶらりんにされているまま。仮にも財政状況が厳しくて中央図書館を新たに建設する能力がないと判断するのであればそれも一つの見識かもしれないし。もちろん、その場合には判断を根拠をしっかりと示す必要があります。
 でも、多摩市にとって中央図書館がどうしても必要であるならば、実現できる方策を考えていかねばならないのに・・・・・・その必要性の判断についてもあいまいにしているまま推移していて・・・・・・・市民的な要望は低くはないので「否定はしたくない」・・・・・・・・でも、本音ベースでは「やりたくない」ではないかと穿った見方も十分可能な取組み方しかできていないのが現状です。

 図書館の職員さんたち、頑張って光っている人もいるんですよね。今回の質問のために資料として購入した「学力世界一を支えるフィンランドの図書館」という本の執筆者の一人として、多摩市立図書館の職員も名前を連ねているんです。この本はフィンランドの図書館に研修に出かけたグループが執筆しているものなんですが、多分・・・・職員研修費から派遣されたわけではなく、自費でフィンランドに学びに言ったに違いないので。

 そういうことを思うと、人材が本当に活かせる図書館になっているのかと心配になります。図書館は市役所よりも市民が多く足を運ぶ場所。それこそ、図書館職員の働きぶりや応対は「市役所の顔」」とも言える場所かもしれません。でも、そのことを意識している図書館職員はどのくらいいて、もちろんそう考えて人事配置がなされているのかについても気になるところです。


 図書館は「貸し本屋」だけではありません。そこには市民の知的欲求に応える資料がなければならないし、それを収集する能力も求められます。歴史が蓄積される場所とも言われます。アメリカなどでは図書館長の位置づけは「副市長」などに匹敵するほどに重要なものだと聞いたことがあります。でも、多摩市に限らず日本の場合にはアメリカなどと比較すると図書館の位置づけそのものが軽い感じもします。


 今日は発言する冒頭で「図書館の設置者は誰なのか?」と尋ねました。当たり前のことですが、図書館を設置しているのは「市長」。つまり、市長の考え方がものすごく図書館政策にも影響すると言うことを意味するのだと思います。
 あとは「読書週間はいつ、どんな趣旨で始まったものなのか」ということも尋ねました。でも、「図書を多くの人の普及するため」なんて回答が返ってきたのでがっかりでした。読書週間は1947年(昭和22年)にはじめられましたが、「読書の力によって、平和な文化国家を作ろう」という決意がありました。そこに図書館の価値を見出すことが可能です。お金があろうがなかろうが本を手に取り、読むことができる・・・・だから公共図書館というのは片山善博・元鳥取知事さんの話ですが、共感します。

 
 まずは多摩市の図書館政策に柱を作ってもらいたい。特に市内小中学校全校に学校図書館司書を配置していることなども含めても、もっと踏み込んで図書館をまちづくり政策に位置づけてもらいたい。そのためにも引き続きテーマにしていくつもりです。

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2008年12月04日

12月定例会 一般質問4日目

 今日最も・・・・‘珍’答弁だったのは・・・・。


 「検討することを検討します。」


 もちろん、議場は一瞬凍りついて失笑。発言者は‘元祖’多摩人の増田さんで今日も、真剣にニュータウン開発を受入れてきた民の思いを切々に訴え、かねてから(今まで何度も何度も)課題として投げかけてきたことの検討状況がどうなっているのか?って尋ねているのに。


 「検討することを検討します。」

 階段を一つ踏み外しそうになった気分。増田さんは怒りを鎮めながらも「あまりにも馬鹿にしすぎだ。」と憤っていたけれど、笑うに笑えないくらいにお粗末な答弁。市長はどんな気持ちであのやりとりを聞いていただろう。


 今やニュータウンなくして語ることのできない多摩市。市制施行したときには約4.5万人だった人口も現在は3倍を超えたのはニュータウンがあったから。でも、増田さんが冒頭で述べた「町から市へとの移り変わりを直接、目にしたり、農村地帯から多摩ニュータウン開発で、どれほどの造成が地権者の協力のもとで行われてきたのか、将来の夢のある多摩ニュータウンに胸をはずませてきたのかを実際に体験してきた方々は、現在、どのくらい、いらっしゃるのでしょうか」という問いかけには、さすがに考えさせられます。なぜなら、ニュータウンの受け入れには、悲喜こもごものドラマがあったんだろうなあと思うから他なりません。


 今日の質疑のポイントとして外せないのは学校統廃合に関してのこと。実は、今回の議会には貝取・豊ヶ丘地域の小学校の統廃合に関し、北貝取小学校の統合に関する陳情が提出されています。陳情では北貝取小学校を廃校にすることに対して、地域への説明が不足していることへの疑問が述べられています。当該地域の統廃合問題については教育委員会でも紆余曲折ありながらも時間をかけて手続きを進めてきたことは事実。それが十分だったか、不十分であったのかは別としても当初のスケジュールどおりに事を運ぶことができなかったことは明らかです。ようやく、この定例会に「青陵北小学校」「青陵南小学校」の提案が出されるまでに至りました。曲がりなりにも保護者説明会や地域説明会など・・・・抜かりなくやってきたのではなかったの?


 条例が提案される最終局面での陳情の提出・・・・・文教常任委員会の審査にも大きく関わることです。


 私の掲示板のご意見にも「旧貝取地区は、元は3小の学区域にあり、北貝取小の完成とともに、学区域の変更で北貝取小となり、その後区画整理で豊ヶ丘の町名に変更され、その後また、北豊ヶ丘小へという話しがあり、これはさすがに住民が反対し、何度も学区域を変更するなという事で署名運動をし、北貝取小のままできました。」・・・・・・・略・・・・・・・・・・・・「何度となく、学区を変更されてきた人たちの気持ちがわかるのでしょうか。」という問いかけがありましたが、増田さんも「お墓まで仮移転をしながら、ニュータウンに協力をしてきた人たちの気持ち」にきちんと配慮をして、地元に説明をして欲しいと仰っていました。そういえば・・・・貝取のコミュニティセンターと言えば貝取豊ヶ丘で「こぶし館」って思い浮かぶ人が多いかもしれませんが、これはニュータウンエリアの話。旧の貝取地区は乞田貝取「ふれあい館」が拠点になっていることも無視できないことと言えるでしょう。
 普段は温厚な増田さんですが、今日はいつになく怒りをあらわに質問をされていました。教育委員会は今回の事態に対し、夕刻から地元の方々に説明をするのだとか。地元の方々からは16項目の質問が提出されており、それに対する回答をする会を持つのだそう。増田さんはとにかく地元が納得できるように誠意を持った対応をして欲しいと切望されていたけれど・・・・明日また状況報告を聞かなくては。


 歴史ある土地、そこに暮らしてきた人々、コミュニティ・・・・・地図上だけで単純な線引きができない部分があるということでしょうね。そこには「心」があるわけですから。

 ある意味で我が家は「根無し草」。なので、私にはなかなか理解しようとしてもとうてい理解できない深い思いなんだろうと感じながら、一連のやりとりに耳を傾けていたのでした。


 明日は一般質問最終日。私はトップバッターで発言します。正直・・・・最終日まで発言順がまわってこないと集中力が切れてしまう感じ。

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2008年12月03日

12月定例会 一般質問3日目

 今日が終わって一般質問も残すところあと2日間。ところが、私・・・自分の発言順は最終日の一番目なので「中だるみ」という感じです。3日目の今日はお昼休みの後に新人職員さんたちがずらりと傍聴に。「新人職員研修」の一貫だとか。・・・・・・これ・・・・・・傍聴した感想とかあとから提出させられたりとかしてるのかしら?

 大学時代に公務員を目指していた同級生はたくさんいたけれど、おそらく彼、彼女たちは学生時代に「地方議会」のことなんて意識もしていなかっただろうし、ましてや自分の住んでいる自治体の議会にだって一度でも傍聴に行った経験があるかといえば、恐らくなかっただろうな・・・・・。

 たぶん、今日の新人職員の方々もいろんな意味で今日の傍聴は勉強になったのではないかしら。私が多摩市の本会議場に初めて足を運んだのは忘れもしない・・・多摩市制施行記念でのイベント「子ども議会」のとき。これはイベントだったので、平常時議会とはまた違った雰囲気だったと思われますが、議会の場所が市役所の4階にあることも初めて知ったのがこのときでした。子どもたちの後姿がまぶしかったことを覚えています。まさか自分が議員になるとは全く想像もしなかった頃の話。


 今日はたまたま向井さんの発言の中で「子ども議会」のことが話題になったので上記のことを思い出したのでした。向井さんは「公立学校だからこそできる教育改革」というテーマだったけれど、親の経済格差が子どもたちの学力他の格差に結びついているとのご自身の認識を明らかにしていました。向井さんに続く橋本さんの質問でも同様な見解が述べられていた気がします。貧困の再生産、親の所得×子どもの育ちのことを話題にしていました。私も、その点についてはもう既に否定し難い事実もあるのだと感じていて、弱いところにますますしわ寄せがいくような構造を根本から変えていかなければいけない気がしています。
 橋本さんによると、教育に「受益者負担」的発想が浮上したのは1971年で昭和46年で、当時の中教審(中央教育審議会)で議論されたのだそう。(っておそらく今でも引き続き議論は続いていると思われるが)


 「あーーーーーー・・・・私の生まれる前の話。」


 
 歴史を遡らないと・・・・ってちょっと勉強不足を反省した一瞬でした。

 本日は教育長がとてもいい発言をしていました。さすが元教育者だけあり、そこは的確な答えをはっきりと表明してくれるところがすがすがしい感じ。


 「自分がよりよく生きようとする能力」を育んでいくために教育があるのだと。これは文部科学省が言うところの「生きる力」ということなのかもしれませんが、子どもたちが自分自身でよりよい生き方を選択する力を身につけること・・・・本当に大切なことだと思っています。そのために何ができるのか。子どもたち全員に向き合うことができる「公教育」の現場の重要性は言わずもがな。だからこそ教育環境を整備することには踏ん張っていく必要があると思うのです。


 というわけで、私の図書館政策の質問も視点の一つにあるのは「公教育」の環境をどう整えていくのかと言うこと。学校図書館司書を全校に配置をするのであれば、そのことの意義や意味がしっかりと市民に理解される必要があり、そのためには教育委員会がもっとしっかりと下支えしていかねばならないし、その姿勢を見せて欲しいなって思う。全校配置の成果が実を結び、多摩市の教育の柱になるべきではないかって・・・・・これがここ最近の私の考え。まさに子どもたちに直接届くサービス(という言い方も変かもしれないけれど)のところをどう充実していけるのかがポイントだと感じるので。

 ◇閑話休題その①
 いよいよ明日・・・・パルテノン多摩の4階、5階に「トレーノ・ノッテ」がグランドオープンするそうです♪→オーナーのBlog

 ◇閑話休題その②
 内田樹さんのBlog「新55年体制へ向けて」が面白い。

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2008年12月02日

12月定例会 一般質問2日目

 今日も昨日に引き続いての一般質問。議員が質問を作成するときにはやはりトレンドがあって・・・・今日も解散する多摩都市交通施設公社の今後のこと、計画の精査(見直し)に伴う決議時期を先延ばしにした諏訪2丁目団地の建替え問題、妊婦たらい回し事件を発端に明るみになった救急医療体制確保の問題、それから定額給付金に対する市の見解などへの質問が集中。しかし、どれも歯切れがよく、これは期待が持てそうだな・・・と聞いている側には思えないまったり答弁に元気が奮い立たないというのが正直なところ。


 加えて・・・市長の早口がさらに加速化。どうやら今回の一般質問に対する答弁はスピーディーをモットーにしているらしい。

 しかし、これでは、第一答弁を聞いてから次の質問へと展開する発言者はたまったものじゃありません。まともにメモをしようと思ってもメモできないくらい早いので。これは私だけが思っていることだけではなく、少なくとも私の周囲に着席する議員さん(はみんなどちらかと言うと‘どっぷり’と市長派って感じではない)は皆、同じことを感じているようです。

 はっきり言って、超特急での答弁をするのであれば、事前に市長の第一答弁をご提出いただきたい!私たち議員は少なくとも事前に通告書を提出しています。私たちが発言をするときには、改めて「通告書」の全文を読み上げますが、その際になるべく発言時間35分間を有効に使いたいと少し早口にスピーディになるのとは全くわけが違います!
 もしかすると、どちらかと言えば‘市長派’と言われる人たちは事前に市長の第一答弁書(市長が読み上げる原稿)を受取っているのかもしれないので、流暢に答弁されたところで別に問題を感じないのかもしれませんが、私の議席のご近所さんたちは皆・・・そんな境遇にはないのです。


 まあ、議事進行時間にロスがないように(職員をなるべく残業させないように)とのお心遣いがあるのかもしれませんが、市長にわかってもらいたいのは・・・・市長の発言は「市民に向けられているんだ!」ということ。単に「議事録」に文字面になればいいというものではないんです。おそらく市長もちょっとお考えいただければわかると思うのですが、昨日今日の答弁書の読み上げ方が仮にもインターネット中継などで放映されるとなればいかがいたしましょう?このような棒読みでは市民はがっかりするような気がします。


 答弁書はただ書いたものを読み上げることだけで事足りるわけではないはずです。言葉に魂がないのって聞いているとがっかりです。答弁書はまずは職員が作成するわけですが、職員が片手間で書き上げているものではありません。議会に対する答弁については正確性に最大限の留意し、過去からの答弁にも目を通しながら誠意を持って職員が執筆しているはずです。それを思うと、そんなに軽々しく扱えるものでもなく、やはり大切に読み上げていただきたいなって私は思うのです。市長は昨日の答弁で「言葉の重み」と仰っていましたが、「答弁書の重み」をもう少し感じた答弁を聞きたいなあなんて思うのは部外者からの余計な口出し?!

 でも、議会が始まり、とりわけ議員の一般質問に対する答弁の作成は中途半端な気持ちで取組めるものではないですし、議会前はそこにかかりきりになってしまう職員の状況を傍目で感じている私にとっては「答弁書」を大事に取り扱って欲しい!って思えてならないのです。

 ・・・・私は教育委員会の所管事項への質問なので答弁者は教育長。教育長もやっぱり早口を意識しているのかなあ?まだ今日までは登場回数が少ないので何とも言えませんが・・・・。

 とかく・・・・「答弁書」が泣いている気がしてならず、もったいないなあという印象が残る2日目。今日は職員の残業も楽々回避できる時間に終了。明日は傍聴側がメモの走り書きくらいできるような応答をしてもらえるようにお願いしようかしら。

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2008年12月01日

12月定例会スタート!!

 いよいよ今年最後の定例会がスタートしました。今日はちょっとイレギュラーな初日でした。通常は開会をして市長の行政報告などが行われた後にすぐに一般質問に入るのですが、その前に「補正予算」が審議されました。

 この補正予算は、「原材料高騰対応等緊急保障制度」(国・都)とタイアップした緊急対策として提案されたもの。本制度の対象者に対し、市が信用保証協会に対する保証料を補助するというのが内容です。実はこれについては緊急性が高いとのことで、市長が議会を召集せず、いわゆる専決処分で対応したいとの意向があった模様。市長の専決処分を認めるのかどうかで議会内でも代表者会議が緊急招集されてちょっとひと悶着。議会の審議に付さず、市長の専決処分を濫用されるのは困るとの意見と議会を召集する暇がないのだから市長の専決処分に付すことが必要ではないかとの意見・・・・結局は意見が一致できなかったので、本日冒頭での補正予算審議と言うイレギュラー日程になったのでした。


 信用保証協会といえば、懐かしき過去・・・中小企業金融公庫時代を思い出しましたが、信用保証協会の保証が下りるのかどうかでヤキモキしたりしたことがあったっけ・・・・。


 これについてはほとんど問題なく、全会一致で可決。「だったら、専決処分でもよかったじゃない!」という市長の心の叫びが聞こえるような気がしたけれど、議会での審議という段階を経ることの必要性と重要性への認識を再確認する機会になったよかったと前向きに捉えたいと思います。議会の存在意義を自ら放棄するかの如く、市長専決を承諾することは避けるべきでしょうね。


 さて、今日の一般質問は発言する議員によって答弁者側の対応の差異が露骨にわかるような一日でした。私はそういう差別とか区別的な扱いをするような対応に嫌悪感を覚える性質なので、後味悪い夕刻でした。特に、一番最後の発言者に対する市長の答弁はものすごいスピードの早口。私も劣らずに負けないくらいの早口なわけですが、市長は「わかりやすくゆっくりとした答弁」をモットーにするのであれば、すべての議員にその姿勢で臨むべき。残業しないため対策だと言うのかもしれませんが、議事進行のスピードが遅れていることを理由に「早口」になるのはおかしい。


 ちなみに今日は同じ会派の篠塚さんが発言したのですが、市長に対し、現麻生政権(朝令暮改がまかり通ってしまうような状態)をどう思っているのかを尋ねたところ・・・・「一言の重みを本当に感じる。・・(略)・・・・信念は持つけれど、しかし謙虚に。」という答弁をなさっていました。市長は政治家としての「麻生さん」をどう評価するのでしょうね?安易に答えられるような問いかけではないのかもしれませんが、率直なところで伺いたいものです。政治家が求められていることは何なのか、自分自身の姿勢もピリリと正していかねばと思うわけですが。
 そうそう、市長が委員になっていた「無駄ゼロ会議」が麻生首相に提言を出したとか。

◇行政支出3500億円削減を=「無駄ゼロ」会議が提言◇
12月1日19時47分配信 時事通信

 政府の「行政支出総点検会議」(座長・茂木友三郎キッコーマン会長)は1日、首相官邸で会合を開き、行政の無駄な支出を削減すれば、2009年度の各省庁から公益法人への支出額は06年度比で3500億円(37%)削減できるとした提言をまとめ、麻生太郎首相に提出した。政府はこれを踏まえ、年末の09年度予算編成に向け作業を本格化させる。
 首相は同日夜、記者団に対し「37%削減が決められたのは成果として大きかった。各閣僚(には)、これに基づいて(省内に)指示するように話してある」と述べ、提言を尊重する考えを示した。
 同会議は、マッサージチェアなどの購入が判明した道路特定財源の不適切な支出や、運転手から金品を受け取る「居酒屋タクシー」問題などへの批判が高まったことを受け、今年7月に当時の福田康夫首相が設置を指示。「行政の無駄ゼロ」を目指し、支出の3割減を目標に有識者が検討を重ねてきた。 


 多摩市の「無駄ゼロ」はすでに一掃済みなのかな?


 救急医療体制の構築を・・・・と迫った自民党の藤原さんは「多摩市の医療政策を!」と強力にプッシュ。必要なことには税金を投資することにも理解を得られるはずだと。だから、「周産期センター」をと。医療のことで言えば、多摩市民病院とも言われる永山駅前の日医大は手狭になっているとの話もありますね。これから高齢者が増えることを思うと、病院へのニーズは増加して当然。もちろん病気にならないための「予防」対策もいるわけですが、そうは言っても・・・・の状況はあるでしょう。医療の確保も重要な視点。ようやく「連絡会」のようなものを設置し、市内の総合病院との懇談会などが行われつつあるみたいですが・・・・その中味までは具体的に明らかにされませんでした。


 それから、もう一つ。めちゃくちゃ住民ニーズに答えた質問としては「ミニバスのルート」の問題がありました。あまりにも具体的で議場からは失笑も。なぜなら、ものすごくダイレクトに「多摩永山中学校前」のバス停を設置して欲しい・・・・と懇願する内容だったからです。ミニバスについては公共施設をつなぐ、交通不便地域の解消を目的に運行をしているとのこと。以前から指摘されていますが、多摩センターの旧西落合中学校跡地に移転した図書館本館へのアクセスがものすごく悪すぎる。それについてはどこかで検討がされているのかしら?

 年末に向けてのカウントダウンもスタート。早々と飾ったクリスマスツリーがようやく似合う時期になりました。

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2008年11月17日

12月定例会の議案説明

 今日は午前中に会派説明がありました。12月定例会では補正予算も含み17件が提案される予定です。議会審議で火花が散りそうな案件はざっとみたところ見当たりませんが、百草学童クラブの廃止、貝取・豊ヶ丘地域の小学校の統廃合のための条例改正が提案される運びです。
 また、過去にはさらなる軽減措置を講じたいと提案されたことのある都市計画税ですが、今後3年間も現在と同じく税率100分の0.3(本則)を100分の0.23に軽減することで対応をしたいとの話でした。そこであわせて示されたのは都市計画税の使途拡大について「特区申請」をしているとの報告でした。都市計画税は施設更新や維持管理経費に充当することが認められておらず、言ってみれば新たなハコモノ整備(インフラなども含めてですが)にだけしか使うことができません。しかし、多摩市のように一定程度の生活基盤整備がなされている場合には適切な維持管理が求められてくるわけです。今後の施設更新その他に必要な費用は下記のように試算されています。

 今後30年間に想定される都市更新費用
 道路    約150億円
 都市公園 約200億円
 下水道  約600億円
 学校施設 約470億円

 都市計画税を以上のような施設維持管理にも活用していけるように認めて欲しいと懇願する「特区申請」ですね。果たして認めていただけるのでしょうか?いや・・・国に認めていただきたいものです。それにしても新しいハコモノ整備だけにしか都市計画税を使ってはいけないと決めた法の趣旨はどこにあったのかしら?

 それにしても上記の試算を数字だけで見てしまうといやはやゾッとしてしまいます。


 ところで、粗大ゴミの直接持ち込み時の手数料が品目別料金から従量料金に変更されるようです。今までは品目ごとに手数料が決められていたため、検品作業などの確認等かなり事務作業が煩雑だったとのこと。そこで従量料金で対応し、持ち込まれた粗大ゴミの「重さ」で手数料を決める方式にしたいとのこと。八王子などでも既に従量料金を導入しているとの話です。結果的には捨てる側の市民の負担金額は減るの?増えるの?・・・・聞き忘れました。


 
 さて、提出議案以外での情報提供では、旧南落合小学校の跡地を利用する民間事業者は決定し、地域貢献のことも視野に入れた提案のあった学校法人になったとの報告がありました。それにしても来春には竜が峰小学校が廃校になり、豊ヶ丘中学校、南豊ヶ丘小学校、北貝取小学校・・・・・と続々と学校跡地になってしまう施設が予定されている中で、今後はどのような対応をしていくのでしょう?現在ある学校跡地の恒久活用方針もお蔵入りしかかっている感もありますし。


 本当・・・都市基盤の更新、維持管理その他も含めて課題山積み。多摩第二小学校の建替え計画も動き出していますが、ニュータウン地域の学校の建替え云々の話題も今後は確実に出てきます。今回の補正予算では諏訪団地の建替えについても予定よりも取組状況に遅れが生じていることが明らかにされましたが、私たちのまちの未来・・・・決して悲観することも無いけれどきちんと将来描けるような設計をしていきたいものです。


 多摩市の第5次総合計画に向けて・・・・無作為抽出2000名の方に市民討議会(?)なるものへの参加依頼の通知が届けられているようです。2000名のうちどのくらいの方が参加してくださるのでしょうか?

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2008年10月03日

9月定例会 ようやく最終日

 長丁場だった定例会が終わりました。終わってみればあっという間。補正予算、決算の認定など市長の提案した30の議案は全て可決されました。どれもこれも大事ではない案件ではありませんが・・・・その中でもちょっと重要かなと思われるものを改めて確認。

〇犯罪のない安全なまちづくり条例の制定(市民の防犯に対する要望をかなえるため)
〇教育長の給料が本則に戻る(行財政改革で市長・副市長とともに△10%していたのを取止め)
〇市民保養所を民間移譲(といっても富士見町の公社が引き取る格好だが)
〇保育料の改定(実質値上げ。しかし低所得者への配慮。多子軽減措置は手厚く)
〇やまばとホール廃止(役割が終わったわけではない)
〇公共施設の使用料の一部改定(値上げはしない。見直しによって一部値下げ。施設の利用促進に。)

 ところで、犯罪のない安全なまちづくり条例については総務常任委員会での附帯意見がありました。本当は本会議で全会一致で「附帯決議」にしたかったようですが、全会一致の見込みがたたなかったので常任委員会での「意見(決議)」に留めたようですね。その効力はいかに?

 これ・・・・多摩市議会の前例になるみたいです。委員会だけで「意見(決議)」を付すなんてことはこれまで例になかったみたい。


 「前例ないなら前例にしてしまえ」


 その発想が斬新ですね。これまでの市議会といえば「前例にないから、できない。やれない。認められない。」というわけで、行政と同じように前例踏襲型で「変えることを望まない」傾向のほうが強かったですから。


 というわけで、その点については総務常任委員会の功績は大きいと言えるのかも?!

 私としては教育長の給料を元に戻すことに議会の反対があるのかなと思っていましたが、いつも反対の共産党会派までが賛成の態度。私たち民主党TAMAと改革ゆいの会が反対しただけでした。議場外ではこの措置に対して疑問の声を述べている議員さんもいらしたのですが、やっぱり最後は手を挙げざるを得なかったのかな。いろんな柵の中で議員の態度表明も決まってくるのかもしれませんが、「市長・副市長・教育長」の減額措置を全て取止めるのではなく、「教育長のみ」の減額措置を取止めると言うのが本当に不自然。
 そのうち・・・・・本来は副市長を2人配置したいけれど、議会の賛同が得られないので1人体制で行くことにしました。ついては、1人にかかる責務が重いので副市長の報酬も元に戻します・・・・・なんてことになったりして。

 働きに見合った報酬・給与を。

 それって基準がとても難しい。共産党が主張しているように「行政がワーキング・プアを生み出している」という現状もやはり無視できないでしょうし。いわゆる正規職員ではない職員さんが行政の仕事を支えているのが現実。


 
 私たちは市民の貴重な税金を預かり、市政運営をしている立場。そのことを痛々しく感じながら今回の決算審査などに向き合いました。特に、保育料の改定については色々思うところもありましたが、会派でもかなりさまざまに検討をして結論を出しました。市民に負担をお願いする。それに見合ってきちんとした行政サービスを提供しているのだろうか。そしてこれからもしていけるのだろうか。そうなっていくように一市民の立場から行政を評価する視点を忘れないようにしないと・・・と思ったのが最終日の感想でした。

 いよいよ解散総選挙?

 さまざまなことにじっくりと整理をつけずして、次の活動に頭を切り替えていかなければならない状態に。政局争いばかりに巻き込まれていくのって本当に不本意・・・・・。

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2008年10月01日

9月定例会 議会運営委員会

 明後日最終日の議事運営がスムーズに決定したところで・・・・・。今日の議会運営委員会では来年度の「議会費」についての意見交換などが行われました。

 これが、妙に時間のかかる議論になりました。


 来年度、多摩市では6億円の減収を見込んでいるそうです。そして、議会費についても今年度よりも「約230万円」の見直しをしていなければならないとのこと。それを前提にしながら、各会派で予算要望をそれぞれに検討をして事前に意見の提出をしていました。その内容は下記のとおり。

◆多摩市議会自由民主党 ・常任委員会など調査旅費の見直し(毎年1泊2日で実施する必要を再検討)
◆改革ゆいの会 ・議会事務局職員を1~2名増員
           ・常任委員会など調査旅費は現状のまま
           ・参考人招致などの予算を明示
           ・会派政務調査費見直し(増額)

◆公明党 ・議員研修会のとりやめ
       ・庁内のイントラネットではなく、インターネット回線導入

◆民主党TAMA ・必要なときに必要な予算を措置できるようにして欲しい(補正予算などで弾力的な対応ができるといい)


・・・と以上が予め提出されていた意見でした。議会費において削減しなければならない「約230万円」というのは、かなり大幅な見直しが必要で議長を通じて「常任委員会の調査旅費を何とか見直せないのか」という打診がありました。私たちの会派は常任委員会で実施をしている調査活動は必要なものだと考えていますが、視察の受け入れ先などの状況などで「希望する視察先」と「視察日程」がマッチングできない場合もなきにしもあらず。委員会では視察先の前にとにかくバラバラな議員たちの視察日程の確保のほうが先決なので、日程ありきで場所を決めていく感じも。


 まあ、「百聞は一見にしかず」とも言いますし、どんなことであっても見に行って「損」ということはありません。もちろん、見に行ったものが多摩市の取組みに役立つかどうかは別として。
 
 でも、「無理無理」に行く必要はないですよね。


 そこで、私たちの会派は本当に必要に迫られ、必要だという理由を市民にきちんと説明できる状態になってから、補正予算対応などで視察旅費を工面できるようにならないのか・・・・と思って、上記の意見を提出していました。


 それは全議員で行っている毎年の研修も同じです。「研修費(講師代)10万円」が計上されているあまりに「研修は実施する」ことが前提で物事が進んでいきます。そこで「予算消化」のために、日程のやりくりやら、講師の選定やら・・・・を行っている状況も見受けられます。なので、その必要性を改めて確認しながら、本当に不可欠なものと判断した時点で改めて予算計上できればいいと思うのです。

 

 というわけで、最終的な結論としては「議員研修会のとりやめ」では一致をし、常任委員会などの1泊2日の視察旅費については「必要な視察ができるだけの予算を確保しておくことが必要ではないのか・・・・」というわけで、上限1泊2日の設定で現行どおり変更の必要なしとの話になりました。ただ、毎年の予算の執行率を考えて、「10%くらいカット」しても話で一致しました。


 っていっても、議員研修会費用を削減して、常任委員会の視察旅費を10%カットしたところで100万円の削減にも満たない感じで。


 
 こうなってくると、議員定数を削減するとか、議員報酬を削減するというような議論がまたもや頭をもたげてくる傾向に。おそらくどの議員も改革ゆいの会の主張のように政務調査費の増額にも頷ける面があると思いますが、それにしても「どこに財源を見出すのでしょうか?」と尋ねられれば答えに詰まってしまいます・・・・・。

 でも、議員に十分な調査費用を保障することは必要不可欠だと思うのです。少なくとも多摩市議会の場合には政務調査費が「あらぬこと」に使われていることはないでしょうから。かなりルールも厳重なので。

 そうそう、市長は市議会の役割を決して軽んじているわけでもないと思います。議会費にも削減を求めなければならないほど厳しい財政状況だということかもしれません。しかし、議会費を削減すると言うことは・・・・どういうことを意味するのでしょうね。
 ある意味で市議会の持つ権限などを骨抜きするためには調査活動の費用を削減してしまえば・・・簡単ですよね。さらにその先に議員報酬の削減、そしてまた議員の人数の削減ともなれば、ますます市議会が弱体化するようにも思うのは私だけでしょうか?


 議会も受難の時代です。

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2008年09月30日

9月定例会 代表者会議

 今日は代表者会議がありました。意見書の調整など行われました。各会派から事前に提出したい意見書の案文が配布されているのですが、今回は結構な数があったような気が・・・・。私たちの会派も公会計制度導入に関する基準整備を求める意見書と年金未納者に対し国民健康保険の短期証を発行する措置を廃止することを求める意見書を出したいと思ったのですが、一致してもらえなかったのは残念。
 少数意見も尊重するという理由で全会一致ルールを導入している多摩市議会ですが「良し悪し」ですね。

 ところで、昨日終了した決算特別委員会ですが、予め会派ごとに配布されている事業評価シートに記入をしなければなりません。事業の質と量をそれぞれ4点評価(0.1.2.3)し、さらに総合評価を3段階(A.B.C )で評価する手法です。・・・・・何だか複雑。さらに、そこにコメントを付すのです。代表者会議終了後に会派で集まって、シートの作成をしましたが、質やら量やらの評価って「感覚」と「気持ち」で何となくの評点になってしまいます。何か議会として評価するときのばっちりと定まった基準がないので正直・・・信憑性からするとあいまいなものです。「感覚」や「気持ち」というのは各議員、各会派の心の持ちようで決まってくるわけですから。


 なので、昨年も今年も・・・・我が会派は他のどの会派よりも評点、評価が厳しく・・・・・「そんな厳しい評価をしているのに、決算を認定しているのは不思議。」と言われるほどでした。いつも反対姿勢を明確にしている(不認定)共産党会派よりも厳しいので。。。


 でも、長年議員活動を積み上げていると、それなりに各事業を担っている個々の職員の顔も思い浮かんできたりして・・・・・・・何となく「ドライ」に評価を下すことができにくくなりそう。「この事業・・・・・あの職員さん頑張ってるもの。」とか何とか。


 これが恐るべし「馴れ合い」の始まり?!

 それにしても、こんな感覚的に行われている多摩市議会の決算特別委員会の事業評価が全国から注目されてもいいのだろうか?と個人的には思う部分も無きにしも非ず。

 もちろん、注目されることはうれしいことで、取組みの斬新さも認めるところではあるのですが、事業評価の「質」そのものはまだまだ改善の余地これあり・・・・・ということで、今後も試行・試行・試行・試行・試行・・・と重ねていくしかない?

 そうは言っても、私たちには4年間と言う任期があり、このメンバーでの議会運営ももう少しで折り返し地点です。決算特別委員会で言えばあと2回。その間にシステマティックになることを望むものですが、なかなかこれもまた一筋縄でいかないだろうと予測している私です。


 明日は議会運営委員会で、最終日(10月3日)の議事運営の進行などの決定をします。

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2008年09月29日

決算特別委員会 無難に終わる。

 決特(けっとく=決算特別委員会の略)の最終日でした。今日は予定通りに意見交換からスタートしました。1人あたり持ち時間が8分・・・・終わってみれば、時間を残した会派もありました。

 予め決められていた4事業について意見交換(?)が行われました。初めての試みなので、TRYする私たちも要領を得ていなかったわけですが、初めてのわりにはそこそこの出来ばえ?!それは手前味噌?とりあえず、4つ(①(仮称)庁舎のあり方検討事業②学校跡地施設管理経費③市民活動情報センター運営経費④特色ある学校づくり事業)の意見交換対象事業ですが、その論点のまとめは委員長におまかせするとして、後の報告を待ちたいと思いますが、この意見交換を市長(行政)はどのように受け止めたのでしょうか?


 ちなみに、意見交換の場は議会のみで行ったので、行政側の出席者はありませんでしたが、副市長が立会い、時々・・・・意見の要旨などをメモしていました。副市長はさらりと反論の答弁を述べるのがお上手な方なんですが、そのときの材料になりそうな情報を得ていたのかもしれませんね♪

 意見交換がどうであったのか感想だけ。

 立場による意見の違いなどわかりやすく浮き彫りになったと思います。ただ・・・・「合意形成」をつくっていくための意見交換をするためには時間が足りなすぎました。何となく各会派がそれぞれの立場を主張し、そして相対する見解を受け止めてから次なる提案に結びつけていけるような前向きな意見交換ではなく、デベート大会風で「違う意見は叩く」系な雰囲気のほうが強かったかな。
 本当はそこから一歩脱皮して、合意形成ができたらいいわけですが、やはり議会として見解をまとめていくというか第三の道を探るような議論の展開をしていくのは単なる理想論にしか過ぎないのかもしれませんね。やはり議会は多種多彩ということで、議会として一丸で事業の存廃(というか廃止)を考えていくことは相当程度難しい。


 今日の意見交換で1つたりとも事業廃止の結論を見出せなかったことは正直残念。これって、市長(行政)に事業の廃止など見直しを迫っている立場としても非常に不本意だと思いますが、私と同じような感想を持ってくれた議員さんはいるのかしら?

 初めての試みなので、そこまで求めるのは難しい?!

 しかし、そのくらいに、ひとたび始めてしまった事業を中止・廃止する決断って重いものなんでしょう。各それぞれの事業にはそれぞれに市民・職員・推進してきた立場の議員などなど利害関係者がいるわけですから。また、議員(各会派)にはそれぞれに「しがらみ」あり・・・と言ったところでしょうか(いろいろな意味で)。そのことを痛感させられました。時代環境を感じるならば、すでに廃止に踏み切ってもいいような事業もあると思いますし、抜本的見直しを迫るべき事業もあると思います。意見交換でも大勢がそのような立場で見解を述べた事業もあったわけですが、「大方の意見こそおかしい。認識が不足しすぎている。」というごり押しな反論も強烈に出される状態もあり、私としては「なるほど、自分の意見の正当性を主張すると言うのはこういうことなのか・・・・・・」と学んだ次第です。


  
 終わってみれば、「そんなものだったか」ということですが、「意見表明大会」的な感は否めず。何と言うか・・・・・「見解の相違」というのは何処まで言っても「見解の相違」にしかならないのかなあ・・・・。

 まだまだ今日は試行的取組みですから。

 傍聴席にいらっしゃった議会通の市民の方はどんな感想をお持ちになったしら?また聞いてみたいと思います。


 一般会計予算、特別会計予算とも「認定」されましたし、無難に終わった決算特別委員会ですが、今回の決特で出した意見が次年度予算でどこまで反映されるのかが何よりも重要。私としてはそこに着眼をして、次年度予算の賛否の判断をしようと思っています。

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2008年09月26日

決算特別委員会 その⑤

 とりあえず、一般会計の質疑が終了しました。月曜日は議員同士の意見交換からスタートし、特別委会計の審査に入るという予定になっています。議員同士の意見交換は下記の4項目について行われます。1人あたり8分の発言時間で会派プール制。正直・・・・8分間しかないことを考えると十分に意見交換できるとは思えず、ただ単に意見表明大会になってしまいそう。

 そうならないためにも委員長の采配が期待されるところですが、建設的な意見交換ではなく言葉尻を捉えての挑発的にしかやりとりができないとすれば議員同士の意見交換のマナー取得が課題になりそうですね。ちなみに意見交換対象事業には事前に各会派(7会派)がそれぞれA/B/Cで評価をしています。

【意見交換対象事業】
 ①(仮称)庁舎のあり方検討事業 B評価・・・2会派/C評価・・・5会派 
 ②学校跡地施設管理経費 B評価・・・4会派/C評価・・・3会派
 ③市民活動情報センター運営経費 A評価・・・1会派/B評価・・・3会派/C評価・・・3会派
 ④特色ある学校づくり事業 A評価・・・1会派/B評価・・・4会派/C評価・・・2会派

 しかし、このA~Cまでの評価と言うのも正直言って「感覚的」なもの。評価の基準なども一定の基準が定められているものではなく、「こんな感じ」という基準でつけているような気がします。「Aとは言えない。でもCっていうわけではない。そうなるとB。」みたいな感じで。
 以上の決算特別委員会の評価に関してもしばらくしたら議会のホームページに掲載されるかなと思っています。


 ところで、今日の質疑のことに少しだけ触れておきます。思い出すだけでもまた情けなくなるわけですが・・・・・。


 「多摩市はまだまだ財政力があります。」って言うのは「絶対に違うと思う。」と私は思っていて、なぜ、一般的な基準に照らし合わせると多摩市の財政力がまだまだ良好だっていわれるのかが私のは本当によくわからない。そして、努力に努力を重ねて改革をしています・・・・って言うけれど、どこに改革が施されているのかもよくわからない・・・・って私は感じます。そして、私の怒りが大爆発してしまったのは行政側の答弁について。


 「その場しのぎでしか答弁していない。」のではないかと思わざるを得ない状態に、議会軽視を感じてならないんです。

 私が取り上げたのは「ことばときこえの教室」のオージオメーターのこと。おそらく「ことばときこえの教室」の存在は市民レベルではマイナーだと思いますが、北諏訪小学校に設置されている「通級指導学級」です。多摩市内の全小学校から対象児童が通っていて、難聴の子どもの指導、言語指導を行っているところです。実は、昨年に北諏訪小学校内から場所を教育センター内(諏訪複合施設)に移し、「ことばの教室」に「きこえの教室」も開設しました。
 「きこえの教室」で使用するのがオージオメーター。いわゆる聴力を測定する機械です。このオージオメーターの設置の要望・・・・というか、「きこえの教室」で指導するためにはオージオメーターがどうしても必要になるわけですし、最低限の備品と思っていますが、昨年度の決算委員会では「適切な指導を行うためにもオージオメーターは必要だけれど、高価なものなので(って色んなレベルがあるが約100万円強だと聞いている)どのように対応できるか検討したい。」って話でした。そして、今年度予算委員会では「ようやく導入できる運びになりました。」ってことだったのに、先般の一般質問ではまた答弁が後退し「どのように対応できるのか検討したい。」ということに。


 「一体どういうこと?」


 「きこえの教室」には現在オージオメーターがあるというのですが、市立幼稚園の健康診断で使用していた備品をリサイクルで使い回しをしていて、当該中古品オージオメーターは指導内容にも全然適さない機能しか兼ね備えていないもの。「きこえの教室」を開設したものはいいものの、「そこでの指導の質ってどうなの?」。


 「必要な機能を備えたオージオメーターがなければ指導にならないじゃないの!」って私は言いたい。


 そもそも、予算委員会での答弁をどう考えているのでしょうね。「導入します。」って答弁したにも関わらず、「どうやって導入するか今後検討します。」って前回の答弁を無にするような答弁が飛び出したことに私は説明責任を求めたのですが・・・・・。

 「全体の予算との見合いで、そういうことになりました。」

 

 「は?」


 「えっ?」


 どこまで尋ねても教育委員会の答弁によくわからないし、理解もできない。


 
 必要な設備がない=適切に指導ができない・・・・・・私に言わせれば、ってかなり言い方はひどいかもしれませんが、「きこえの教室」っていう看板に偽りあり!って思います。見せ掛けだけは「聞こえの教室」も開設して子どもたちの教育環境の充実が謳われているかもしれないけれど、そしてそこにかなりレベルの高い指導者も配置しているのに、そもそも指導に必要な最低限の機器がないなんて!


 「ありえない!」


 

 って嘆いていても仕方ない。どうしてこういう事態になっているのかの原因を解明しなければ。


 その原因は何も難しいことではなく、オージーメーターにまでまわす余裕がないということだけなのです。でも、今年度予算でははっきりと「導入する」って発言していても、それってあくまでも「予算」の段階にすぎないから・・・って言えてしまうの?

 一方で、土地や緑地を購入したり、新たなハコモノ事業を手がけようとしたりなどなど・・・・何を優先させていくのかって多摩市政全般を見てみたら‘ちぐはぐ’すぎて。 


 


 オージオメーターを導入して欲しいこともあるけれど、私はそれ以上にアンバランスに税金のやりくりが行われていることや、議会答弁に対する無責任さに「どうしてこんな事態になっているのか!」って本当に説明を求めたい。市長側は予算の編成は各部局ごとの「枠配分」方式になっていて、ざっくりと大枠だけ当てはめて、あとは部長の采配、教育委員会であれば教育長の指揮監督の下で工夫をしてもらいたいというわけだけれど、結局は最終最後に「調整」をしていくところで市長の権限の大きさがあるはず。

 市長は私の指摘に対してどう感じてくれたのでしょうね。市長に対して問いただしてみたけれど、その答弁をしたのは企画部長だったのにも私はがっかりでした。

 オージオメーターを早期に導入してください。そして、税金の配分のあり方を見直してください。物事の優先順位のつけ方を改めて考えてみませんか。私が指摘したオージオメーター事件?!は氷山の一角ですから。

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2008年09月25日

決算特別委員会 その④

 各会派とも発言時間の残りを気にしながらの質疑です。今日は衛生費からの質疑でしたが、その後・・・・労働費、農林業費、商工費、土木費、消防費、教育費・・・・まで到達。今までは教育費になる頃には発言時間の余裕がなくなるなんてこともありましたが、今回の決算では教育分野、教育費に対して時間を残そうとの意識が働いていることになります。

 私は衛生費では、「障害児(者)歯科診療事業」のことにさらっと触れておきました。すでに今年の3月には「障がい児(者)にやさしい歯科医療をめざして」の報告書が出され、来年度に向けての改革の方向性が示されています。しかし、改革をするその前段に求められるのは情報公開!私は6月定例会の際に「市と委託先である八南歯科医師会は市民への説明責任を果たすために、事業全体の収支を情報公開すべきで、市は歯科医師会に情報の提供を求めるべき」と主張していました。
 市は歯科医師会に対し、人件費や事務費などの委託料を毎年約4千5百万円支払っているわけですが、ここでの治療行為に対する診療報酬も歯科医師会に直接支払われる仕組みになっているところがミソ。委託料で人件費を払っているのに、診療報酬も歯科医師会の収入になると言うことに対し、「人件費の二重払い」という批判がなされてきました。しかし、行政は診療報酬の実態についても把握して来ず。

 しかし、ようやっと歯科医師会から事業全体の収支報告がなされ、診療報酬約1千万弱の収入が明らかになりました。何と、事業開始から20年経過し、ここで初めての「情報公開」。行政も「今回初めて、歯科医師会からの情報提供をいただくことができた(と敬語になっている)」と述べていました。


 収支報告を眺めると指摘すべきと思われる点がいくつかありますが、とりあえず委託料は見直しすることが十分可能であることだけはわかります。「やっと実態が明らかになったので委託料の見直しについてもきちんと取組んでいきたい」と担当課長からの答弁があったので、あとは来年度予算の審議の際、どう見直したのかを確認するまで見守っておくつもりです。

 いわゆる業界団体というか、歯科医師会や医師会と市との力関係って微妙と言うか色々と難しさがあるようですね。今井さんが老人保健対策事業の中で医師会と連携を図っている生活機能評価のことを話題にしていましたが、これについても委託料の単価見直しを迫った緊張感ある質疑で、最後には市長が血相を変えて「自らが対応します!」と答弁。自ら対応した結果が後に問われることになるでしょうね。市長との距離が近い会派の方の発言ってやっぱり重みが違います。

 ところで、情報公開といえば、私は教育委員会にいわゆる全国学力テストの結果の公表を求めました。学校別の成績を公開することには問題があるのかもしれませんが、多摩市の平均正答率の実態などを公開することには何ら問題がないでしょう。多摩市の子どもたちの学力の実態を明らかにすることは全国学力テストを実施しているその目的にも合致しているはずです(って私は全国学力テストに対し、積極的な立場ではありません。)。
 しかし、今回のところは「平均正答率の情報公開については教育委員会でも話題になっていますが、まだ話題になっているだけで、情報公開することには慎重になる必要もあるので、もう少し検討をしたい。」との答弁どまり。私としては「いつまでに検討をするのか」をしつこく尋ね、「来月開催される教育委員会でも話題になります。」というところまで答弁を得ることができたので、そこで一定の結論が出るものと期待するしかありません。もちろん「情報は公開する」という方向性で。
 

 「教育委員会は、本調査の結果を有効に活用し、多摩市の特徴や課題を把握し、課題の改善を図ることで多摩市の教育のさらなる充実・向上に努めてまいります」ということだったので、本調査結果の有効活用を求める必要があるでしょうね。私としては先般開催された文部科学省の事業見直しで「全国学力テストは実施しても無駄!」と言われたことのほうに賛意を表する立場ですが、多摩市教育委員会の場合は、全国学力テストに不参加を表明している愛知県犬山市教育委員会とは異なり、全国学力テストの意義を積極的に認めている立場なので、それならそれで、しかるべき対応と対策をしてもらいたいものです。


 正直言って、多摩市の結果を公表しないとするならば、全国学力テストに参加する意味はありませんね。すでに「無駄」と指摘されているくらいですし。教育委員会が結果を生かそうという姿勢をきちんと見せてこそ実施の意義を見出せると言うものです。


 以上、今日の報告は私の発言事項中心に。


 
 そう・・・・給食センターの調理業務の民間委託化が話題なっていました。確かに、給食センターの運営費全体において人件費が約45%相当を占めている状態を放置しておくわけにはいかないでしょうね。「民営化」ではなくてあくまでも「調理業務の民間委託」というわけで、献立や食材などは市の栄養士などがきちんと管理をする体制にすることで「安全安心給食」の質を一定程度担保していくようですが。これはかなり具体的で、今はスケジュールを検討している様子でした。きっと、具体化に向けた検討を後押しするために質疑がなされたんろうなあ・・・・・・。でも、内容としては「ご尤も」って思いました。人件費の占める割合を考えると市民の理解は得られないような実態としか言えないですから。


 行政の仕事は「人」で成立っているものも多数あり、人件費だけで語れないものもいくつもあります。高い人件費をかけても惜しくないようなものだってあるでしょう。しかし、それは「仕事によりけり」。何でもかんでも「官から民へ」には反対ですが、民間でできること、民間でやったほうがいいと判断される場合には積極的にそちらの方向に進めていくことは必要です。どうしても行政の仕事は高コスト体質になりがちなので。

 明日も引き続き教育費の審査が続きます。それが終わったら、議員同士の意見交換があり、それから特別会計の審査に入ります。ちなみに議員同士の意見交換についてはいくつかの対象事業を絞り込んで行うことになっています。一体どの事業になったのだろう。不得意分野だったら意見を言うにも意見が言えなかったりして?!

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2008年09月24日

決算特別委員会 その③

 引き続き総務費、そして民生費、衛生費と審査が続いています。総務費では女性センターの話題が取り上げられましたが、女性センターは来年で10周年を迎えるのですね。やはり節目の年になるのかもしれません。10年分の蓄積がこれからにどう結び付けていくのかが見えればいいのですが・・・・・・・。お世辞にも女性センターの活動が広がりを持てているとは評価できない状態に焦燥感を覚えます。本当はもっともっと可能性がある場所だと思いますし、可能性がなければいけない場所だと感じているのですが。
 

 それにしても、「女性のほうが強いよ~。」とか「今更、男女平等とか、ジェンダーフリーとか言っている場合じゃないよ~(言う必要なんてない!)。」なんて野次やご意見も出る多摩市議会。女性問題をまだまだ正しく理解していない男性陣がいることを肌で感じますね。議会は市民の縮図・・・・ともなれば、これが社会の現実だと思わざるを得ません。まあ、女性のほうが「生命力」はあるのかもしれません。寿命も長いですから。

 さてさて・・・と民生費の質疑ですが、わりと無難に終了しました。もっと質疑が集中するのかと思っていましたが意外と少ないなあというのが印象です。各人一人あたり30分の時間をいかにやりくりするのか・・・・って考えたとき、前のほうで時間消化できないという判断があるのかもしれませんね。私もそういう判断をしています。教育費に時間を残しておきたいので。。。。。


 民生費は高齢者、障害者、子ども、地域福祉、生活保護などなど問題が多岐にわたっていますが、国の法律にまだまだ雁字搦めになっている面もあり、そしてまた独自での施策展開を考えられる余力や余裕もなさすぎる状態で日常過ぎ行く市役所業務・・・・・という印象しか残らない感じです。新たな事業などもあるわけですが、思うような展開ができていなかったり。もともとの事業の必要性をどうニーズ分析したのかを問わざるを得ないようなものもあります。そしてまた、業務の見直しについてもほとんど手つかず状態に放置されているものもありそうです。
 しかし・・・・・福祉分野の各種サービスなどの見直しというのはそこを生命線にしている市民の存在もあり、なかなか見直し統合再編が進みにくいのが現状です。


 でも、何と言うか、大きな視点から見ると福祉分野に改革のメスを入れる前に、すべきことやできるところがあるというのも正直なところで、これは自治体レベルだけではなくまさに国レベルに物申したいところ。国の制度変更に翻弄されているにも関わらず、最終的には「地方分権」を強調され、地方の裁量が活かしたサービス展開をと迫られる自治体の立場の苦しさを訴えたいものです。そんな中で仕事をせざるを得ない職員の立場に同情してしまう一方、「それでも」の部分を探し、多摩市独自の努力で何とか改善策を見出すこともしなければ。ところが、先にも書いたとおり、努力を求めたところで「人手不足」症状を克服しなければ処方箋を描けなさそう。
 
 何と言っても、福祉部関連の事務事業評価表を見れば一目瞭然なのは、まともに人が配置され職務をこなしている状況が見えてこないということ。この事務事業評価表は別名「コスト計算書」との言われ方もしているのですが、一つ一つの事業にかかる費用にはご丁寧に間接経費として職員人件費が計上されています。例えば、「〇〇事業」~事業にかかる実コスト内訳(直接経費/間接経費)という感じです。例えば、支給ミスのあった障害者福祉手当の支給事業などは0.45人分の人件費しか計上されていない。つまりこれは従事人員数0.45人を意味していて、それで対応できる業務量だと言うことを示すと受け止めざるを得ないわけですが、給付するための事務は申請書の確認その他などとかく大変で、しかも慎重に慎重を期していかねばならない業務のはずなのに、0.45人でできるの?・・・・・・。これでは支給ミスが発生してもおかしくない状況だと言えませんか?

 そんなこんなで間接経費に着目をしてみると、福祉現場のキュウキュウとした状況が見えてくるわけです。要はこのコスト計算書がどんな風に活用されているのかが問題ですね。民主党TAMAとしては、間接経費の職員人件費ではなく「従事人員数」に着目をしているのですが、業務量とそれに見合った人員配置バランスを考えるための重要な報告書になっているような気がします。これを行政当局、特に管理職はどのように捉え、そして人員配置に活かしていっているのでしょうね。

 とにかく業務見直しのためには、まずは業務量を把握していくことが必要で、そしてそれに必要な人員を適切に配置しなければいけないと思っているのですが、それは理想の境地?!

 今日、私があえて指摘をしたことは「ごみ減量推進事業」のこと。決算でわかることは「家庭系ごみの有料化」の実施に向けてかなりの啓発事業を行ってきたこと。人件費を除いた直接経費で考えてみれば、2005年38,127千円、2006年41,025千円、そして2007年は79,276千円となっていることからも明らか。「有料化云々に関わらず、ごみ減量に関わる啓発はエンドレスでいかなければならない・・・」というのが公式答弁として残っているものの、その方針をきちんと貫いてもらわねばならないので釘を刺しておきました。「決して、有料化の導入に安心しないように!」って。


 喉もと過ぎれば・・・・で終わってしまっては全く無意味。ごみ減量をし続けるために効果的なPRを続けてもらいたいと思っています。今までは「待ったなし!ごみ減量」ということで、職員が首からぶら下げている「名札」のところでもPRしていたのに、最近は「『ありがとう』を集めよう!」なんてものに変更しているらしい。
 「ごみの減量」=多摩市から発信!!!となるくらいにもっと力を入れて欲しい。有料化の導入で「待ったなし!ごみ減量」の旗印をおろしてしまうのは‘もったいない’。「ごみの有料化」ではなくて、まさにこれからも永遠のテーマとして「ごみの減量化」をし続けること、全庁あげて、職員一丸となって、職員も一市民としてこの問題に関わり続けることが必要なのにな。今後に期待!

 有料ごみ袋の販売によって得られる収入は袋作成費用と啓発費用に使う!くらいの思いっきりがあってもいいかもしれませんね。減量すれば販売して得られる収入も減りますが、それはうれしい悲鳴。袋作成費用も啓発費用もともに減っていくことになるのはわかりやすい。


 明日は衛生費の審査から始まります。6月定例会で取り上げた「障害児(者)歯科診療事業」の来年度に向けての見通しを確認しなければ!と思っています。市長は今後の見直しをしっかりと考えていきたいと答弁していましたから。

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2008年09月22日

決算特別委員会 その②

 今日は朝の永山駅遊説からスタートして、決算特別委員会の2日目でした。今朝は新しく多摩・町田地域の民主党の支部長になったくしぶち万里さんと初めて駅頭活動をしました。彼女はちょうど私と10歳違い。17年間というNGO活動のキャリアをお持ちでなおかつその活動では事務局長という役割を果たしてきただけあって何だかとっても姉御肌。前任者の石毛えい子さんからのバトンタッチを受けたわけですが、まだまだ多摩デビューしたばかり。国際平和というグローバルな視点は日々身近な身近なところに目を向けて活動をしている私には結構刺激的です。


 さて、決算特別委員会は歳出の審査に移りました。個別事業、項目についてそれぞれ質問が行われます。もちろん事前通告云々はなく、一問一答形式なので、傍聴者には内容がわかりやすい質疑応答が展開されると評判(?)です。
 本日の総務費は「庁舎のありかた検討事業」から始まりましたが、やはり行政に対して常に批判的立場から事業を総ざらいしてチェックする共産党の議員さんの質疑はさえています。特に解散が決まっている多摩都市交通施設公社の問題をかねてから追い続けている橋本さんは出捐金の1億円についてはどうなるのかを尋ね、行政が「取扱いとしては‘寄附’になる」という趣旨の答弁をしたことに対し市民的な立場からご尤もな指摘をなさっていました。多摩都市交通施設公社は一定の役割を果たしていたが、法環境の変化などもあり(大店法の改正やら、公益法人化など)、その使命もここで整理(っていうか清算)してしまうことが望ましいとの判断があったようですね。もちろんこれっぽっちの使命がなかったとは思っていませんが、都市再生機構が体よく天下り先として活用していたとしかいいようがないところあたり・・・・今までメスが切り込めなかったことは本当に情けない。まさに、こういうところに多摩市のまちづくりに対するスタンスがちらつく・・・・国(都市再生機構)については強い態度に出られないって感じで・・・・・。
 それにしても、出捐金の1億円は戻ってこないし、天下り官僚に毎年支払われていた報酬そして退職金が返還されるわけでもなし。そこにいくら責任を問うたところで・・・・・誰も責任が取れないで、結局は市民が泣き寝入りするしかないことだけを実感させられるようなやりとりでした。


 「次年度の予算編成に決算審査の結果をきちんと反映させるべし。」ということで、決算審査が重要視されるようになってきつつありますが、そのまた昔と言えば「いずれにせよ、使ってしまったお金は取り戻すこともできない」みたいな感じで決算審査がそれほどまでの重きも置かれず、注目もされてなかったことの意味を思い知らされたような感を味わいました。


 また同じく橋本さんが指摘をした「多摩稲城交通安全協会」の運営と経費処理の仕方、そこに充当されている補助金の取扱いがわかりにくく、不適切ではないのか?というのも的を得ていました。活動全体にかかるお金の動きについて、助成金収入と会費収入ので別立て会計にしている‘わざわざ’さは否めないです。来年度に向けてはまずは助成金収入に会費収入、さらには毎年開催されている「市民のつどい」に関わる委託料も含めて、会計を一本化を求めることが必要でしょう。でも、これもまた・・・交通安全・・・警察署・・・・などとの関係もあり、裏事情があったりして?!
 


 ところで、「放置自転車やごみのぽい捨て等など・・・・これらは市民がマナーさえ守れば、対応のために税金を使わなくても済むわけで、もっと多様で有効な税金の使い方ができる!」と吠えていた方がおられました。確かにそういう側面もあると思いますが、やはりそのためには「取締強化」が必要になるでしょうね。放置自転車を撤去する費用が無駄遣いに見えるかもしれませんが、放置自転車を防ぐためにしかるべき場所に人を配置するとなれば一定の経費が必要になるでしょうし、もちろん人ではなく監視カメラ(行政は防犯カメラと言っているが)を設備として投入するなんて考え方もあるでしょうが、実際には余裕が持てていないなと思います。
 私は啓発事業はやらなければならないし、むしろやり続けるべきと思っていますが、「市民にマナーを守らせる」という観点で取締強化をするのはあまり好みではありません。市民がお互いに目を光らせあって暮らさなければならないとしたら、息苦しそう。そこそこに注意しあえるというか、普通に市民として「迷惑かけない」って意識があればそれで十分なんです。過剰にジロジロと見合うなんて世の中は居心地悪い。


 ちなみに、私は「広聴活動費」のことで一言だけ質疑しておきました。というのも、いわゆる市民相談窓口では、いわゆる専門家(弁護士さんなど)にも予約相談できる仕組みが存在します。それに対し中長期的な視点では‘相談者の実費負担’の検討を加えるというのです。広聴活動は市政運営の基本的な事業で、市民が信頼感を持って気軽に相談できることが必要だとの認識を示す一方で「相談者の実費負担の検討」との考え方をとることが全くの意味不明。というよりも、市民相談窓口に「実費負担」なんて考え方はそもそもなじまないと私は思っているので、検討作業をすること事態にも意味不明・・・・。


 今日の答弁では、以前には1ヶ月2ヶ月先までの予約受付をしていたので、当日に相談予定者からキャンセルされたり、すっぽかされたり・・・なんてことも少なくなかった。だから「相談予約したことへの責任」を市民が果たすためにも「実費負担」は有効な手段だという議論が存在し、今後の検討課題にしていきたいと思っていた?らしい?????

 
 でも、困っている人の相談事にきちんと対応できる。しかも公平に接することができる。これこそが公務員の一番の役目だと思っています。なので、「実費負担の検討をしたい」という発想そのものが私にとってはナンセンス。なので、「検討すらしなくていい」と意見を述べておきました。「検討する時間」に他の業務をやったほうがいいと思っています♪


 明後日は民生費に入ると思っています。扶助費は毎年増加しています。どんな質疑がそれぞれに展開されるのか楽しみです。

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2008年09月19日

決算特別委員会 その①

 今日から決算特別委員会。初日なので総括‘的’な質疑からスタート。総括的質疑と言うのは、言ってみれば「何を尋ねても許される質疑の時間」。

 多摩市の決算特別委員会のやり方は‘この業界’の巷では結構注目されているので、浜松市議の鈴木めぐみさんがご自身の定例会の合間に傍聴に来られていました。傍聴した感想として「市長が決算特別委員会に出席しているの!」と驚いていたことと、部長たちが原稿無しで舌滑らかに饒舌にペラペラ、すらすらと議員の質疑に対応して答弁していることに「いやー、全然違う。うちの市では考えられない。」と述べていました。そしてまた、議員も原稿無しで質疑をしていることにもいささか驚いていました。特に、自民党系議員さんが質疑をしていることにもびっくりしていました。一言で表現すれば「レベルが高い」となるのかも?!

 地方議会は自治体ごとによってその運営方法もさまざま、議員のありようも随分と異なるのです。


 ところで、今日の総括会議では市長がメンバーになっている「無駄ゼロ会議」のことを引き合いに出す議員がいました。「無駄ゼロ会議」って正式名称は「行政支出総点検会議」っていうもので、そのメンバーには宮崎県知事も。そこに市長が名を連ねているわけですが、多摩市の行財政改革が評価されてのことなの?!・・・・「不適切な支出を徹底的に是正」することに取組むようですが、「徹底的に!」という言葉がかなりポイントですね。徹底的といいながら、最後のところで腰砕けになってしまわないことを臨むものですね。最終局面でおかしな政治力に負けてしまうことのないように。


 とりあえず、今日は昨年の財政運営の全体像などを尋ねる質疑が中心で、細かな支出部分に対する議会のチェックその他は来週以降に。今回の決算特別委員会は議員同士の意見交換という初めての試みがあるわけですが、どんな風に意見交換が展開されるのかが「誰にも分からず」手探り状態なところが面白い?!浜松市議会からは鈴木さんではない議員さんが今度は意見交換の場を傍聴に来られるのだそうです。


 多摩市議会ってそんなに注目されるほど大した取組みをしているとは思えないのですが・・・・。

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2008年09月17日

9月定例会 ありすぎる公共施設はどうなるのか?

 ストックマネジメント(資産管理)計画と公共施設の配置のあり方特別委員会が開催されましたが、傍聴にはいけなかったのでどんな状況だったのかと委員会のメンバーに聞いたところ・・・・「うーん。」と首をかしげていたので、おそらく議論やらがいまいちな進み具合だったのではないかと察しました。何と言うか・・・・「やまばとホール」の存続について意見交換するときは、‘存廃’という争点が明確だったこともあり、議論がしやすかったのかもしれませんね。しかし、最終的な議論の方向性や目標についてもまだ見えていない状況で、特別委員会の議論の行方がどこに向いて進んでいくのか・・・行方知れずの面もありそう。 
 私たちの会派としては「公共施設の縮減」ということを考えるべきだと主張していますが、「なくす」を主張するのははっきり言って風当たりも強いし、決して楽なことではなく・・・・仮にも、現在利用している市民がいる施設などを廃止するともなれば、市民の権利を奪う「鬼」みたいな言われ方をするのが本当に辛いところ。市議会議員も立場さまざま・・・・・でも、みんな市民を悪くしようとか、市民の権利を制限しようとか、奪おうとか・・・・・そんな風に考えている人はいないと思うんだけれど。


 というわけで、明日は議会改革特別委員会がありますが、こちらの委員会は立場さまざまな議員どうしもとりあえずは「議会改革」を真っ向から否定する人はいないので、向いている方向は決して同一でなくても、まあまあ穏便に進んでいると言えるのかも?!

 そう・・・明日はもう一つとても大事な会議が開催されます。多摩市初!「まちづくり条例」に基づく調整会議が行われることになったそうです。建設環境常任委員会でも近隣住民からの陳情が提出されていましたが(審査結果は趣旨採択でした)、聖ヶ丘と馬引沢の間にある斜面地(ニュータウン開発は既に過去のものとし、良好な住環境を形成する云々の理想まで捨てているのか?!都市再生機構が売りさばいた土地)に建設が予定されているマンション計画の件で開催されるとの話です。

 これって傍聴できる会議なのかしら?


 調整会と明日の特別委員会が同時刻から開催されるので私は傍聴できないのですが、どんな調整会になるのか興味深いです。公平中立に会が運営されるのかどうか・・・・とか気になるところもありますので。

 <映画会>の宣伝です。よかったら、ぜひ!監督さんのトークもあります。

★★★『船、山にのぼる』上映会のお知らせ★★★

船頭多くして「船、山にのぼる」話じゃなくて、村人の気持ちが一つになることで「船、山にのぼる」を実現した話。

…たくさんの木が船になって、森に帰っていく。地域の人々の想いもゆっくり引越して、村の真ん中の樹齢500年の大きな木も大移動。ダム水没地で繰り広げられた12年に及ぶ森の引越しプロジェクトを描く…

「故郷が水没する」という圧倒的なマイナス状況の中で、コミュニティや環境に対し、アートに何ができるか?

空撮フンダンの壮大なドキュメンタリー映画。三多摩では初上映。ダム建設の是非は別途問題あり、ですが、この日は爽やかな秋の一日、ゆったりとしたひと時をお楽しみください!

■9月23日(火・休)
  ①11:00~12:30  
  ②14:00~15:30
  各回開場15分前
  各回上映終了後、本田孝義監督トーク

■ベルブ永山ホール(永山公民館5F)

■前売り券 800円(当日券 1,000円)
 小中学生 500円
 全席自由、未就学児無料

■上映作品の詳細、チケットのネット前売予約は
⇒http://www.taenoha.com/fune/fune.html

■前売チケット販売店
 ・多摩センター:福祉ショップ「きずな」
 ・永山:ベルブ永山3Fはらっぱ内「あしたや」
 ・聖蹟桜ヶ丘:ヴィータ7F「風」
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2008年09月16日

9月定例会 文教常任委員会

 3連休が終わりました。朝晩がぐっと涼しくなりました。私は先週末から「咳が止まらない~」という状態になっていて、なかなかばい菌を体内から追い出せずにいる感じですっきりしない日々です。

 今日は委員会に出席。議題はそれほど多くなかったはずなのに、10時に開会して終わったのが17時でした。文教常任委員会の所管に関わる公共施設の使用料に関すること、やまばとホールの廃止のこと、学校の一定規模適正配置の審議会のメンバー構成の変更に関することなどが議題で、あとは学校選択制の諸問題についてを調査事項にしているのでそのことについても少しだけ意見交換しました。

 公共施設の使用料に関しては、パルテノン多摩の使用料を一部引き下げること、スポーツ施設(屋外)については市民の利用実態に即して利用しやすい料金体系に見直すこと、そして公民館についても一部を引下げるとともに直前申込みに割引制度を設けることの提案でした。
 パルテノン多摩については引き下げることで利用率の増を目指したいとの話もありましたが、私は「パルテノン多摩は利用料金が高いから使用しない」などという意見を聞いたこともなく、そもそも指定管理者制度を導入していることを考えたら、料金設定は上限だけ決めておけば、あとは上限よりも引き下げるかどうかも含めて指定管理者の判断に委ねれば十分・・・・わざわざ引き下げる必要があるのかには疑問な部分もありますが反対はしませんでした。(そんなに大幅な引下げというわけでもないですし。)

 これらの施設使用料の件では、市民へのアンケート調査など実施していますが、結果を見ると「使用料を徴収する」ことについては肯定的な見解を持つ市民のほうが多いような気がします。もちろん、回答している市民も「一部」にしか過ぎないのかもしれませんが。

 ところで、やまばとホールについては既に廃止方向で動いているわけですし、私も会派の意向として廃止に賛成しています。「やむを得ない判断」ということかもしれませんが、国や都からの施設整備補助を受ける基準である「耐用年数60年」に照らし合わせると、「60年間持ちこたえられなかった」という事実(やまばとホールは1973年(昭和48年)に開館)をどう考えるべき?と思います。まあ、そもそも「耐用年数60年」という基準そのものが適切かどうかなのもわからなくなりますが・・・・。
 というのも、ここへ来て国は「補助した建造物などについて10年を経過しているものは、当初の目的や役割を果たしたということで、必要年数(この場合は60年間)を経過していなくても補助金を返還する必要はない」なんていう新たなルールを決定したようなので。なので、本来であれば33,000千円ほどを返還する必要があると試算していたようですが、それが不要になったようです。。。

 必要年数で縛りをかけていることが地方自治体の首を絞める結果になっていたと言うことなのか・・・・?ルールの緩和で地方自治体は助かるわけですが、10年経てば使い捨てOK?!ってこと。


 それよりも、例えば「やまばとホール」について言えば、60年間の長期スパンでその使命と役割を果たせるように考えることが求められていたともいえますが、そこが「10年でいいですよ!」となってしまうと、ゆっくりかもしれないけれど着実に物事を積み重ねていくことの作業が軽視されているような気もしてなりません。社会を創るっていうのは10年やそこらでできるものではないと思うんですけど。

 
 やまばとホールは来年度に解体工事を進める段取りで調整しているそうです。跡地活用については未定。

 私としてはあの場所に併設されていた図書館の本館は一体どうなるの?相変らず「暫定活用のまま」旧西落合中学校で運営され続けることには疑問です。あっ、そう言えば「暫定活用」の期間も「概ね10年」でしたっけ。


 ところで、学校の一定規模云々の審議会ですが、これまでの審議経過を踏まえ、メンバー構成を一部見直すとのことです。地域選出の市民の数を減らして学識者を増やすそうですが、結局・・・・今、進めようとしている審議会では「統合新設校」の場所をどこにするのかを話し合っているわけなので、いっそのこと審議会はやめてしまい、教育委員会がもっともっときめ細かく地域住民との懇談会でも設けてはどうかと思います。その上で教育委員5名が決定していくほうが非常にすっきりしている感じ。それに教育委員の方々も地域の実情を肌で直接感じることもできていいと思います。教育委員の方々はそれぞれに各学校や地域に足を運ばれていることは承知していますが、「個々」ではなく全員が共有できる場を持つことの意味を大事にして欲しいですね。「全員で同じ場を共有する」ということで言えば市議会にも同じ課題が当てはまる気がします。合議体の市議会も個人プレーではなくて、チームプレーをどう展開していくのかが今後の課題です。

 というわけで、文教常任委員会でチームプレーができるのかどうか?も問われているのが「学校選択制」の問題。学校選択制については賛否両論が存在していて、今回の委員会で課題に挙げて、今後どう進めるべきなのかを意見交換する段取りになっています。そもそも学校選択制の背景にはアメリカ的競争社会の思想が色濃く、義務教育の構造改革という根本的な問題が潜んでいると指摘する議員さんもいらっしゃり、教育委員会のそもそもの認識を尋ねていきたいとの意見もありましたが、文部科学省に反発することもなく、愛知県犬山市のように「全国学力テストは実施しない」みたいな反骨精神があるわけでもなく、まだまだ国や都の「YESマン」で運営されている多摩市教育委員会の状況を考える(って、それが全国標準ノーマルな状態で、別に不思議なことでもない)と、そこまでの認識を問うたところであまりいい議論の展開はできないと思っています。それよりも大事なことは学校選択制の導入によって多摩市内の各小中学校もしくは地域にどんな課題が発生しているのかを委員会として分析することだと思います。その結果から学校選択制の是非を問い、多摩市教育委員会として学校選択制をどう考えていくのかに問題提起することもできるかもしれません。 

 いずれにせよ、議会はどうあれ、最終決定は教育委員会で行われるわけですし、教育委員の5名の方にはそれぞれ5名の方のご意見もおありでしょうし。教育委員5名の方と文教常任委員会との懇談会を設けることをしてみたいものです。

 以上、審査事項を終えて、あとは協議会に。各種報告事項がなされ終わりました。文教常任委員会の視察先も決まりました。大阪市の羽曳野市の市民大学と岐阜県多治見市の総合型地域スポーツクラブというものを見に行きます。

 って、10月は地方議員にとっては視察シーズンですが、ゆったりと視察するどころか、解散総選挙モードもあわせて入ってくる感じが・・・・・・なので、議会改革にせよ文教常任委員会の学校選択制に関わる調査なども含めて、「一時中断」の様相も深まってきた?!


 引き続き、目の前にあることを一つ一つこなしていきます。今週は金曜日から決算特別委員会です。

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2008年09月12日

9月定例会 建設環境常任委員会

 今日の建設常任委員会も傍聴はできず。提出されていた陳情は継続されたようですが、産業廃棄物の保管などを行っている事業者に対する移転を訴える内容は生活環境への安心に関わる重要なものだと考えています。また、あとから今日の審査内容の議事録に目を通しておこうと思いますが、委員会では現地の見学も行ったようです。


 さて、保育園を欠席している我が子を病後児保育の利用者にするかどうかを迷う数日を過ごしています。でも、やはりニュータウンの地域から病後児保育の場所まではちょっと距離があり、免許を持たない私にとってはハードルが高いですね。あとは、「休めるなら子どものために休むべし」ということもあるかも。
 それにしても、「病気の時くらいは仕事をしないで。」というのが子どもの本心なはず。子どもの立場を大事にしきれていない社会だからこそ「病後時保育」へのニーズがあるんだろうなと思うと心境はとても複雑。長時間保育へのニーズなどを考えても、これが本当に子どものためになっているのか、子どもが大切にされている社会なのかって問いかけてみると私自身は疑問を感じずにいられない部分も。

 休暇はあっても、取得しづらい職場環境がある現実にもっと目を向けて、何とか改善策を打ち立てなければって思います。制度はあっても活用されていなければ意味がないですし、活用できないような環境がまだまだ存在することこそ問題ですよね。「子どもが病気のときくらいは仕事を休むべき。」と社会全体に当たり前の理解がない現実が子育て世代の働きにくさにつながっていることは言うまでもありません。だから長時間保育や病後児保育の拡充を推進することに私自身は戸惑いもあったりします。ニーズはあることは認識していますが・・・・・。

 
 というわけで、今日は決算特別委員会前に各会派が行政側に求める資料提出によって、公開された情報のなかに多摩都市交通施設公社の運営調書というものがあるわけですが、当該財団法人はすでに廃止されることになっていて、多摩市の出資1億円(当財団法人の資本金の3分の1)もそのまま消えてしまうようですが・・・・・相変らず常勤役員の1名の報酬総額たるや昨年度は12,732,000円で今年度に至っては12,740,000円とのことで、この役員報酬に見合った働きって一体何なんだろう?・・・・・・って思わずにはいられなくなりましたね。業績が上がらないから、報酬を削減するとかって発想はこれまで全くなかったわけで、そんなまま損失ばかり重ねる運営をしてこれた、そして議会としても手も足も出せなかった・・・・みたいな状況があったことの責任に重さを感じます。


 まさに、典型的な天下り先になってしまっていた財団。それを支えていた多摩市。・・・・・・「税金を使うことの意味と重さ」・・・・・自分も含めてですが、生温い認識で歴史を重ね、そして最終的には財団法人が終止符をうてば・・・・「解決?!」


 そんなにあっさり解決してしまっていいものかと思いますが、結果的には問題解決になってしまうなんて本当におかしい。誰が多摩市民の損失に責任を取ってくれるのでしょう・・・・・。決算特別委員会ではこのことが話題になるのかどうか。何事もなかったかのように終わってしまうことは避けたいものですが・・・・。しかし、そこまで突っ込んだとしても、あまり生産性ある実りある議論ができなそうなところが深刻さを物語り、この問題の根深さを改めて思い知るのでした。

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2008年09月11日

9月定例会 厚生産業常任委員会

 今日は厚生産業常任委員会でしたが、傍聴には行けなかったのでまた後ほど審査の結果など確認をしたいと思っています。ただ、後期高齢者医療制度の廃止を求める意見書を提案して欲しいという市民の陳情は採択されたものの、全員一致での「採択」ではなかったので意見書提出には至らなかったとか。多摩市議会の全会一致ルールって「どこかおかしい」って感じがします。

 昨日は知人のお宅におじゃまをし、「君が代不起立」で処分を受けている河原井純子さんにお会いをしました。この件については、今回の定例会でも裁判が継続される旨、市長の報告でなされたばかりです。さらりと報告を聞いているだけでは聞き逃してしまいそうなことですが、私の周りにはこの裁判を支援している人も多く、内容についてはまだまだ理解が甘いと思っていますが、学校現場の状況が息苦しいものになっているように想像してきました。河原井さんに直接お目にかかれるということだったので、これは貴重な機会だと足を運びました。

 いわゆる彼女は「日の丸・君が代強制に反対」という姿勢を貫き、都教委から厳重な処分が下されているわけですが、それにも屈しない闘士とも言えます。見るからに「闘士」って感じ?・・・・という期待とは裏腹に、静かな物言いでとても穏やかな女性でした。今、停職処分を受けている間に、全国各地を行脚しているそうですが、各地の状況や人々との出会いなどの話を伺いました。こういう活動をしていると同じような考え方を持った仲間ばかりに囲まれているイメージになるのかもしれませんが、決してそういうものではありません。集会を行えば、会場の外では彼女の主張と相対する立場のグループが街宣活動を展開していたり、反対の主義主張をする方々が参加をしたりと、本当にさまざまな場面にぶつかっています。でも、反対の主義主張を持つ青年との出会いや意見交換ができたことがうれしいと話す彼女には芯の強さを感じますね。「色々な主義主張を持つ人がいて、お互いにその存在を認め合うことのできる社会が豊かな社会」という考えがあるからこそ、反対の主義主張の存在を否定するのではなく、受け止めることができるのでしょうね。本来あるべき姿そのものだと思います。


 そもそも「国旗・国歌問題」そのものを決めるときの混乱状況を思い起こせば、それこそ普通じゃないですよね。私も当時、「不思議だなあ」という感覚で状況を見つめていた気がします。「紛糾するのであれば、国旗も国歌も新しく作り直してしまったらどうか」と話していた友人の考えに共感するものです。結局のところ法律が制定されて、それを根拠に「強制力が働いている」ということが問題なのです。「強制強要しなければいいのに」・・・・ってとても簡単なことのように思うのですが、やっぱり難しいことなんでしょうか。なんて言っている私も「国家に対する反逆者!」なんてレッテルが貼られてしまうのかしら?思想、信条、主義主張は誰かに強制されたり、強要されたりするものではないし、強制するものや強要するものでもないはず。「強制強要」っていう行為そのものが私はやっぱり好きになれない。


 それにしても最後まで一人屈しないで闘い続けるのってやっぱり強さが必要で、まねできない感じ。でも妥協したらいけないところ、絶対に信念を貫かなければならない場面では一人になってもいいという覚悟や勇気が必要なんだろうなと思いました。まだまだ私は修業不足。


 明日は建設環境常任委員会で、週明けが文教常任委員会。週末3連休なんですね。今、気がつきました。

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2008年09月10日

9月定例会 総務常任委員会

 今日の総務常任委員会。実は注目していた教育長の報酬10%減額措置の廃止の件。今日の委員会で反対をしたのは「ゆいの会」「民主党TAMA」会派。共産党会派も減額措置廃止には賛成なんですね。ちょっとびっくり。

 減額措置対応をしているのは教育長だけでなく市長や副市長も・・・・にも関わらず、なぜ市長と副市長に対する減額措置は配置しないの?

 その理由?釈明については「障害者手当ての支給ミスなどがあり、責任をとらねばならない。」とのこと。しかし、教育長だって学校その他での個人情報の流失事件があったしこちらも重要なミスだと思いますがやっぱり、市民に教育長に対する減額措置だけを廃止する説明がつかないと思っています。部長級の俸給に手当てその他をつけたら、教育長とほとんど変わらなくなるから職責に見合って報酬を支払わねばならない・・・・って最もな理由なようにも聞こえるのですが、報酬設定の基準がそもそもあってないようなものなので、10%減額措置をしたものがふさわしい額でないと言い切ることも難しい。

 さて、ここのところ連日で言及している「犯罪のない安全なまちづくり条例」については、結果的には「継続」になって、慎重審査されることになりました。「前文を付したり、一部文言削除したり・・・・」なんて修正案の提案をして、行政案をよりよいものにしたいとの考えもある模様。しかし、委員会での意見交換やらを聞いていると、例えば慎重審査をしたその先に委員会全体で「修正案」がまとめていこうとする道筋は今のところは見えない。「原案通りでいいと思う」「何らかの修正案をまとめられれば」「そもそも制定に反対」というこの3つくらいの立場で審査に臨んでいる委員たちの意思それぞれはこれから慎重審査を進めて時間を重ねても大きく変化はなさそう。慎重審査で現状とは異なった結論が導き出される可能性があるのなら審査を引き伸ばした意義と意味がありそうですが・・・・・、委員会の審査時間を重ねたところで、いたずらに時間稼ぎ状態になってしまっては議会としての責任を果たせないような気もするけれど。

 審査を継続する理由として「地域でのパトロールの実態などが良くつかめないので、そういう全体像がわかるような資料が欲しい。」とか、「防犯カメラの運用基準を条例化している立川市の事例を資料としたい。」とか行政に資料提供を求めていた議員がいましたが、・・・・それらの資料は今日の審査に至るまでに自ら収集しておくべきものではないのか?って思いました。


 いずれにせよ、「犯罪のない安全なまちづくりは防犯活動だけではできないのに、この条例は防犯活動に特化しすぎているのが問題点で、相当程度条例内容に工夫が必要だと指摘する意見もあり。大いに共感するものです。それこそ、相当程度の工夫で内容全面を見直して「市民活動支援条例」にでもすればいいのに・・・なんて思います。防犯活動のみならず、市民が多様に展開しているまちづくりの活動を支援できる内容にリフォームしてしまえばいいかも。市民の自由で活動を積極的に支援し、地域における顔の見える関係性を生み出し、育んでいけばそれこそ人との信頼関係という安心感に基づいた安全なまちづくりに近づいていく気がします。


 実際に防犯活動をしている市民からは「活動の後ろ盾になる条例があるのとないのとでは違う。」との意見ももらいましたが、私は後ろ盾の必要性がないといっているわけではなく、どうやってその「後ろ盾」を創るのかが議論の争点になっていると思っています。

 とりあえず、継続審査にはなったもののこの9月定例会の会期中にもう一度慎重審査のための委員会を開催する方向で考えているとのことで、委員長は「いたずらに審査時間を伸ばそう」と考えていないことだけは伝え聞きましたが。さて、どうなるやら?・・・・・・・・・宙ぶらりん状況。


 それから、今日は南落合小学校跡地を民間貸付することで市民活動の拠点を奪われる結果にならないように対応してもらいたいとする趣旨の陳情が審査されましたが、こちらについては「趣旨採択」となったようです。陳情には2000名を超える市民の署名があったのですが、今日の審査の傍聴にも部屋がが満員になるくらいの市民が集まりました。市民が集まると審査にもプレッシャーがかかります。でも、その緊張感は傍聴者がいようがいまいが議員が常に意識すべきことなんですけど。

 明日は厚生産業常任委員会が行われます。

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2008年09月09日

9月定例会 実は多摩市は余力あり???

 今日は会期中に開催される決算特別委員会の設置がありました。委員長には小林憲一議員、副委員長には武内好恵議員に決まりました。・・・・・・・・って、これらのお役は会派持ち回り式なので委員長は共産党会派から、副委員長は生活者ネット・無所属会派より選出することになっていて、予め決定されていた人事です。持ち回りというのは、私にとってはあまり重要とは思えない「ポスト争い」を避けることができる仕組みなので穏便にことが運ぶというのが利点です。

 決算特別委員会では今回初めて議員同士の意見交換が行われる運びになっているので、日程が1日追加され、全部で6日間で開催されることとなりました。日程はこちら・・・・(たまには市議会のホームページもご覧くださいませ♪)


 決算の内容について市長から説明があった後、即決案件が提案されました。即決案件というのは、常任委員会などへの付託を省略し、その場ですぐに議決をするというものです。人事案件や契約案件が即決される場合が多いです。今回も人事案件では福祉オンブズマンの再任の提案があり、全会一致で同意となりました。そしてまた契約案件としては諏訪複合施設(教育センターにひまわり教室が移転するために工事を行う)の工事請負契約についても全会一致で可決されました。・・・・だいたい、即決案件の場合は無難に可決される場合が多いです。


 というわけなんですが、今日の即決案件で質疑が出たのは和田地域の緑地を取得するための議決。これに関しては既に予算化がされているものですが、財産価格審議会にて坪当たり約11万円にて購入することが決定したので、改めて議決して、正式な売買契約締結の運びとなります。これについては議会内部でも「ありえない高値ではないか」との疑問の声もありましたが、結局は全会一致で可決となりました。付近の相場からしてもかなりの高値だと指摘する立場の議員は「多摩市は財政難だったはずなのに、こんな価格で購入するなんて、あり得ない。」と話をしていました。
 「緑地保全」ということで、開発されるよりは取得するべき・・・・・とする立場からすれば、あとの交渉は市長に一任した格好になってしまうため、価格云々によって「否決はできない。」つまりは「高いから要らない。」とはなかなか言い難いのが実情です。なので、結局のところ賛成せざるを得ないわけですが、市民的に見たら「多摩市って財政的にもまだまだ余力あるのね。」と見られてしまうのも致し方ないのでしょうね。


 ちなみに今回は約8400平方メートルを約3億円にて購入することとなりましたが・・・・。本当は・・・・・・・・・・・・・・・・・「みどりを買っている場合じゃない?!」

 しかし、ここってどんな「まち」を未来に残していくのかを考えて対応するべきところで、目先のことだけで語ることもできない問題。ただ、市長の交渉力ってところになればそこには色々な評価があるのかもしれません。当事者ではないから交渉力の有無についてとやかく言えない歯痒さは残るかも。結局、取得に関しても1名の議員が質疑はしたものの無難に可決されて滞りなく議事終了。


 その後、決算特別委員会の運営をめぐって、理事会(各会派から1名ずつ理事が選出されていて、事業の評価方法などを話す場)が開催され、かなり紛糾模様だったけれど最終的には評価対象事業29項目が決定。明日からは常任委員会の活動が順次スタートしますが、それと並行して会派での意見交換を進め、決算特別委員会に備えなければ。


 「何て、自転車操業的なんだろう・・・・。」と思いつつ毎日をやりこなしているのは、おそらく私のみならず全議員、議会全体がそうなっているはず。自転車操業的なのってあんまりいい傾向じゃないなあ。何となくその場しのぎになりがちな気もして。何はともあれ、前向きに。明日は「犯罪のない安全なまちづくり条例」の審査が行われます。

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2008年09月08日

9月定例会 補正予算は可決しました。

 今日はさまざまな状況変化などに機敏に対応すべく?・・・・一般会計、特別会計の補正予算が審議されました。4つの特別会計の補正予算は全会一致で可決。一般会計の補正予算については賛成多数にて可決しました。

 ちなみに、私は「反対」をしました。反対したのは共産党会派とゆいの会の佐久間さん、住田さんと民主党TAMAは遠藤さんと私。私たちの会派も見解を分かつこととなりました。
 実は、途中で補正予算の修正案を提案しようかとも思いましたが、事前に「根回し」をしていなかったこともあり、「修正案を出したい!」と休憩動議を突然に発動したところで賛同が得られそうにもなく、そしてまた議事運営が混乱する可能性もあるので、断念しました。
 修正案の内容としては防犯対策経費「安全安心まちづくり推進協議会」の報酬12名分27万円の経費を削除するというものだったのですが・・・・。


 どうせ否決される修正案・・・・でも、定例会で提案された条例「犯罪のない安全なまちづくり条例」に関連するものなのできちんとした反対姿勢を明確にしたいと考えていました。ちょっと対応の出遅れに後悔?修正案を出す場合には用意周到にしておかねばならないことを痛感しました。


 さて、条例に対しては週末に色々と考えました。市民の防犯対策への関心や要望は非常に高いことも承知していますし、条例の制定で多摩市が「防犯対策」に積極的に取組んでいる姿勢をアピールすることにもなるでしょう。


 でも、やっぱり私は条例制定の根幹に関わる精神に疑問です。市民のまちづくり活動の一環に「防犯活動」を位置づけて支援をするだけで十分だと思います。週末にあいさつ運動をしたのですが、防犯活動を積極的に応援することで地域に「あいさつできる」人との関係でできるとは思えません。今日の場合は、補正予算ということで上記、協議会に関する質疑しかできず、条例の内容にまで踏み込んだ質問はできませんでしたが、「安全安心まちづくり推進協議会」のお墨付きを得て策定される「安全計画」は、安全なまちづくりのための目標を掲げ、それのための具体的な施策を項目にあげるもののようですが、それって一体「誰のための行動計画」になっていくのでしょうね?
 条例では、市民の自主的自発的な安全安心まちづくり活動をする努力をすることが役割になっているのですが、行動計画がそんな市民の自主性自発性を拘束するようなものにはならないですよね。

 安全安心まちづくり推進協議会は「市のトータルの安全安心まちづくり方向性を見定めていく場」のようなのですが、それって推進協議会がなければできないことなんでしょうか?・・・・疑問。推進協議会ができたら「不審者メールの件数が減少するものでもないでしょうし。」(「安全計画の目標にどんなものを掲げ、どんな基準で計画の進捗状況や達成度を測るつもりなのか」を尋ねたところ、「不審者メールの件数」なんてものが答弁で出てきた。また、例えば、パトロール活動の回数を目標値にしたりしてもあんまり意味がない。)


 「知らない人に道を聞かれても無視。」「知らない人にあいさつをされても無視。」・・・・どちらかと言うと、今の子どもたちはそんな風に教えられているのでは?もちろん安易に大人の甘い言葉に誘われてはいけないと思うけれど、子どもに防犯ブザーなどを持つことを奨励し、世の中には不審者がいつどこで出てくるのか分からないから・・・・と教え込まねばならない社会そのもののあり方が問題。そんな社会をつくってきたのは大人。


 だから、パトロール?そして、防犯意識を高揚させて、警察との連携をするの?・・・・・おまわりさんが不在の交番が話題になることもありますが、見方によっては、そんな「空き」を市民が肩代わりしているとも言えるかもしれません。極端な話かもしれませんが、「安全安心なくらし」が脅かされた場合、それが警察にとって「凶悪犯罪」でなかった場合には地域のパトロールなど市民の地域を守るための自主的な防犯活動が足りなかったからだと責任転嫁させられるわけではないですよね。でも、この条例はそういう捉え方ができる側面を持っているのです。


 安全安心なまちづくり、くらしが守れないのは究極的には「市民」の責任になってしまう可能性?


 そうなってくると、私たちは何のために税金で警察権力なるものを維持しているのかもわからなくなります。

 そんなに深く考える必要はないと言われるのかもしれませんが、そんなに深く考えていくべき問題であると私は思っています。条例を制定するというのは、とても重いことなんだと感じます。

 市民的な要望もとても高いけれど、警察などとの連携云々には関係のないところで、もっと伸びやかに市民の自主活動を応援していくのが自治体の役割だと思います。この条例に対しては市民が「相互に監視しあう」ことを助長すると批判する人もいます。安全安心まちづくり協議会については公募市民も含まれるということですが、公募市民というオブラートに包み込まれて市に都合のいい人材が登用されては困るとの苦言もあり(ってこれは「公募市民」の選出に対して常につきまとう視点)、異分子異端児の排除になってはいけない、協議会の人選については人権派の弁護士を参画すべし・・・などなど見解が出されました。 
 もちろん、議会内の構成で見てみれば、今のところ条例は可決される可能性は高く、可決されるのであれば条件闘争でこちら側の意図を最大限汲み取ってもらえるように要望を並べ立てるということも一つの手法かもしれませんね。


 しかし、私は上記にも書いたように、条例を制定するというのはそんなに安易なことと捉えていません。何だか、議会内には市の提案に修正案を・・・・という動きもあり、「防犯意識の高揚」という文言を削除したり、前文をつけて・・・という話もあるようですが、一部の文言を削除しようが前文をつけようが、私は自分の精神には馴染まないから反対。なぜなら、もともとこのような条例の制定をする根幹には「市民社会」への視点や「人権感覚」があると考えているので。自発的自主的に「防犯活動」をしている市民のまちづくりや地域づくりの活動を「自らの暮らしの中の問題解決のために行動する市民」を応援するという視点があれば十分。


 ちょっとした参考になる情報→河北新報社の連載記事より/川名ゆうじさんのコラム

 安全安心のまちづくり条例の制定を望む市民もいれば、その必要性に疑問を抱く市民も存在しています。それは事実です。私は警察と積極的に連携することに抵抗感や危惧を抱く市民の立場に立って今回の条例制定については少数派の立場で判断したいと思います。会派で考え方が統一できなかったことは本当に残念なことですが。

 一応・・・・東京都にも安全安心まちづくり条例はありますし、十分に自主的な活動も応援していると考えています。私たちは都民なのでわざわざ多摩市が条例を制定しなくても十分・・・って考え方もあり。多摩市は独自で警察を持っていませんが(って当たり前)、東京都は当然ながらしっかりと警視庁と連携をしているようですから・・・・。

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2008年09月05日

9月定例会 一般質問5日目

 一般質問の最終日。今日は医療環境の整備の辻さんの質問からスタートしました。辻さんの質問には新型インフルエンザのことにも少し触れていましたが、都の保健所と協力して訓練を行っていくというような感じのことでしか答えはなく、多摩市が独自でどういう対策をとっているのかまで踏みこんだ答弁を獲得するまでの突込みがなくて残念。私の聞いているところによると「これから、対策については考えていきたい。」という感じで、庁内の具体的な取組みとか危機管理マニュアルも作成されていないのが現状です。

 それに・・・・これってどこが中心的に対策をしていくのかもいまいちよくわからない。都の保健所・・・との関係となると健康福祉部の健康課が中心になりそうなものの、いわゆる市民の安全管理という点で言えば「防災課」が担当になりそうな感じもします。なぜなら、毒ガスとかテロ対策などなどの危機管理に備える「国民保護計画」は防災課の範疇に入るので。

 新型インフルエンザ対策についてはその必要性が言われていることを考えると多摩市も一応は考えておく必要があるでしょうね。それがどのくらい実効性を持てるものなのかはわかりませんが。


 災害対策といえば、最低3日分の食糧は自己責任で準備しておくことが必要だそうです。我が家は無対策に近いので、毎年この時期になると反省をするのですが・・・・。

 

 今日は交通マナーに関して質問をした議員さんが「ルールの守れない大人がいるから、子どももルールを守らない」という主張をされていました。確かにルールって守るべきものだとは思いますが、「おかしなルール」がこの世の中にはたくさんあることもまた事実。もちろんルールにもさまざまな段階と内容があると思っていますが・・・。そういうルールを市民的な合意の下で時代、社会環境にあって見直していくことが必要ですね。


 というわけで、私が今、頭を悩ませているのは多摩市の「防犯条例」の制定のこと。「犯罪のない安全なまちづくり条例」の制定について。防犯に対する市民的な要望はとても高いけれど、そこに条例の制定までが必要なのかどうか・・・なかなか判断に迷うところです。市民が自主的に地域で行なっているパトロール活動その他については市民活動支援という切り口でいくらでも支援することが可能です。あえて、「市民の防犯意識を高揚するため」と謳いこんで条例を設置することは必要なのかなあと。市民と警察とが連携をするというイメージも私はあんまり肌感覚では好きにはなれないですし。
 週明けに始まる補正予算ではこの条例に関連する「協議会」の設置などの必要経費が盛り込まれているのでこちらに賛成するかどうかも結構判断に迷ったりしています。


 週末・・・明日は北諏訪小学校で恒例の「こどもの王国」です。今年の担当はチョコバナナです。といっても、当日お手伝いをするだけで、明日までの事前準備は全て地域の方にお任せ状態なのですが。そして明後日は「あいさつ運動」です。両方とも青少協地区委員会の活動です。

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2008年09月04日

9月定例会 一般質問4日目

 今日はまず、どんな答弁が返ってくるのかと思っていた文化財に関する佐久間さんの質問から。やはり答弁は一辺倒。「文化財は貴重な歴史的財産なので適切に取り扱い活用をしていきます。」とのこと。彼女は行き場がなく廃校施設(学校跡地)に押し込まれている文化財のことを指摘し、その時々の事情によって「置き場に困っている文化財たち」が学校跡地他倉庫代わりになる場所に盥回しに転々となっている状況を改善すべきと主張をしていました。「資料館」みたいなものを整えるべきということですが・・・・「えっ、まさか新たなハコモノ建設?!」。

 新たにハコモノを建設するかどうかは別としても学校跡地などを豊富に所有している私たち。どこかを活用して、きちんと整備をすれば子どもたちそして大人の学習に資する場ができるだろうということですね。そういえば、私が小学校のときに「第二〇〇室」というのがあり、そこに色々と農機具などが展示されていました。でも、壊したらいけないのでその部屋には入ったらいけないと言われていましたが。


 多摩市の文化財といえばとりあえずホームページに掲載されているものもあるけれど、佐久間さんの指摘していたのは学校跡地に詰め込まれている農機具その他、多摩村や多摩町のくらしが見えてくるようなものだと思うのですね。それらの文化財がどのくらいの価値のあるものと言えるのか私には鑑定能力はありませんが、「置き場のない」というような取扱い≒資料的価値はいまいちということなのかしら?

 今日の質問でユニークだったのは少子化時代の新たな対策のために「結婚支援事業を!」という提案でした。いわゆる「お見合いパーティ」などを自治体が主催をするということになります。「未婚化」が進んでいることへの対策というわけですが、もちろん多摩市はそれほどに積極的に取組もうという状況にはなさそうでした。でも視点のユニークさに議場が和みました。


 あとは、市長を積極的に支援している立場の議員から「社会福祉協議会の改革を推進すべき」と力強い発言が。なかなかメスの入りにくい社会福祉協議会の改革ですが、さすが市長との距離が近い会派に所属している議員からの発言ともあり市長その他の答弁の緊張感は違いますね。「下手なこと答弁はできない」という感じで。・・・・・・さて、これからどんな風に改革されるのでしょうか。端的に言えば、社会福祉協議会の職員に対し「働きが不十分なのに、給与水準が高すぎる。」と厳しく追及していました。それに対し、市長は「社会福祉協議会のみならず、この市役所についても・・・・・」と前置きをしたうえで、民間企業の厳しさを勘案しながら改革に取組んでいかねばならないと思っているとの発言をしていました。


 そして、障害者の就労支援で質問をした向井さんへの答弁で明らかになったのは、多摩市役所に入庁するための試験は障害の有無を問わず、全ての人に機会が均等に与えられていないということ。例えば視覚障害をお持ちの方などが受験をしたいと思っても、「もともと受験資格がない」と判断されるようです。市役所の仕事の中で障害者にできる業務もあるはず・・・というのは以前からずっと指摘されている問題。まずは市役所の業務をきちんと洗い出し、障害者の就労の場を市役所内に確保できるようにすべきなんてことは最近になって言われていることではありません。でも、その部分がなかなか進んでいないのが現状。「やろうとしていないのか、やれないのか」がよくわかりませんが、とりあえず、今日の答弁では「業務の洗い出し作業に取組んでいきます」との話。(「いつまでに取組んでいくの?」と思わず尋ね返したくなったが)
 業務の洗い出し作業があり、その上で民間企業の求人広告でもあるように「障害者の人材募集」というものがあるのかもしれませんね。とりわけ知的障害や精神障害をお持ちの方の就労の場づくりが求められています。


 向井さんの言うように「一緒に過ごす時間」がなければ理解することはできません。一緒に過ごす時間があるからこそ理解ができる。立派な先生のノーマライゼーションに関わる講演会を聞いたとしても本当に理解したことにはならない・・・・ってそのとおりでしょうね。十人十色。私たちは一人ひとりみんな個性的なので(これは障害の有無には関わりません)。
 って考えると、昨日話題になっていた「心のノート」っていかに使えない教材であるのかが全くよくわかるものです。だから、私はインクルージョンの視点に立って進めようとしている特別支援教育ってとても大事だと思っています。子どもたち一人ひとりの特性や個性にあって支援ができていくシステムができれば、そのことがいずれその子どもたちの将来の問題にもつながっていき、就労支援、地域生活というふうに「ライフステージに応じて市民一人ひとりの支援」ができる全体の仕組みの構築につながらざるを得ないと思っているので。


 でも、道のりは長くて険しくって、まだまだそんなに一足飛びにはいかない。

 改めて考えさせられたことを最後に報告すると、トップバッターの発言者の佐久間さんは「戦争と平和」の問題を切々と語っておられました。佐久間さんは「戦前生まれ」。既に市役所の職員はみんな戦後生まれになるわけでしょうし。議員だって圧倒的多数は戦後生まれ。戦後生まれの私たちは「平和行政」「平和施策」にどんな思いを持て、そして今後どのように展開していけるのだろうか、未来につないでいけるのかなあと。「どんどん風化してしまう」ということの重さを感じました。こういう問題もやはり私が語るのと佐久間さんが語るのではその重みが違いますよね。でも、「だから、語れない」と言うのではないんだろうなあ・・・・と。ここは簡単なようで難しい今後の課題。

 明日が一般質問の最終日です。

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2008年09月03日

9月定例会 一般質問3日目

 今日は格調高い質問から・・・・。住田さんがトップバッターで教育長の教育理念を尋ねるところからスタートしました。ある意味で人生経験が長い大先輩だからこそ、挑める質問だなあと思いながら聞いていました。まだまだ底の浅い私などではできる質問レベルではないなあと。

 一般質問を政策提案の機会と捉えることも必要ですが、「教育理念」というような価値観、生き方、哲学そのものを問うていくような質問って実はとても重要だと思っています。答弁する側の教育長はできる限り誠実な回答をと心がける姿勢が見え、好感が持てました。ただ、やはり「心のノート」に対する見解などを問われると、「私の立場で発言をすることは望ましくないと思う。」と慎重に述べるに留まったところは「心得ているなあ。」という感じです。


 「心のノート」って道徳の時間などに使用する副教材的なものですが、教科書ではないので検定はなされていなかったりと、文部科学省が全国の小中学校に配布した当初から古くは修身の教科書を髣髴とさせるようなイメージであることも手伝い、物議を醸し出しているものです。そして、先般、自民党の無駄遣い撲滅PTが行った事業仕分けでも「はっきりいって、不要」とズバリ言い当てられてしまい、窮地に立たされている「心のノート」なんですが、今後はどうなるのでしょう?現在は「改善版」の作成が進んでいそうですね。


 私の記憶にある道徳の授業というのは「あしたへジャンプ」というNHK教育の番組を見ていた記憶しかないんですが・・・・・。悪いことは書いていないようですが、「心のノート」なるものを指導する先生の力量ってどうなの?・・・・・・子どもたちは素直な眼で社会や大人を受け止めているとしたら、「心のノート」で学ぶことと現実とのギャップにむしろ冷めてしまう場合もありそうで、そんなに「効き目ある」教材とは思えないんです・・・・と個人的にはそう感じています。特に中学生くらいになれば、「一日一膳」とくらいに言われているレベルならいいわけですが、ものすごい「善人」を強要されるとそれに対する反発を抱くこともあって当然だと思います。それってむしろ逆効果?!


 あっ、指導者の力量いかんによるのかもしれませんね。ズブ素人があれこれと口を挟む問題じゃないと言われてしまいそう。なのでこの質問の感想はここまで。


 それで、今日は民主党からは篠塚さんの質問があり、特に「職員の専門性」という観点でこれからのまちづくり、都市のリニューアルを視野に入れるならば、建築・土木等都市計画の専門家の人材確保と育成をしていくべきとの主張をしたのですが、必要性は認めながらも本気で取組もうとはしていないなあということだけはよくわかる答弁には本当に残念。・・・・・でも、職員の人材育成はこの分野に関わらず、今後の重要課題なんだよなあ。とりあえず、人材確保という点では来年から市役所の採用試験の年齢制限を「35歳」までにするらしい。


 なので、「あら、ひさかちゃん、議員の経験を次は職員で活かすなんてこともできるわね~」と私の後方に座っている橋本さん。・・・・・私、「あっ、履歴書見ただけで蹴られちゃいそうだけど。」


 明日はあまり聞き慣れない珍しいテーマの質問があるからちょっと楽しみ。佐久間さんの「文化財保護について」。やっぱり、議員の顔ぶれが変わることって大事ですよね。市民の数だけ課題がありテーマがある・・・・・老若男女さまざまな属性を持った人が議員として活躍できるっていいなあと思います。

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2008年09月02日

9月定例会 一般質問2日目

 今日の最後に発言順だったので、昨晩は試験前状態でした。昨日の最後に「看取り」をテーマにした一般質問があったのですが、今日のトップバッターからも「在宅医療の現状」について発言がありました。先月末、祖母が亡くなりましたが、やはり在宅での看病ができず病院で死を迎えました。家で医療的なケアもしながら・・・・となると家族への負担は決して少なくない。そんなことを感じながら、祖母の死を思い返します。「家で最期を迎えたい」との思いを医療面で支える「在宅ホスピス」。国も推進をしているようですが、まだまだ社会にはこの考え方も浸透していませんし、これから力を入れるべき分野でしょうね。こういう問題が多く議会の話題に取り上げられるようになると、まちの「高齢化」をひしひしと感じますね。


 さて、私の一般質問については「学校の統廃合と新しい特色づくり」の問題と「発達障害児・者支援の体制づくり」の大きく二つ。本当は前者を中心に質問をしたかったのですが、私よりも前に発言をした議員と行政とのやりとりを踏まえ、急遽後者の話題にも力点を置くことになってしまいました。

 
 というのも、療育を行っている「ひまわり教室」が来年4月から教育センターのところに移転するのと同時に、療育内容の充実を図るために民間委託の方針が確定しているのですが、今、民間委託先の公募をする段階になり・・・・・保護者の方々から不安の声があがっているのです。ひまわり教室の在り方についてはずっと議論をしてきた経過があり、私も教育センターへの移転を機に運営方法の見直すができるのではないかと提起してきた立場です。移転することと民間委託が同時に行われることに保護者の方の不安が広がる危惧もあり、それにきちんと応えられるような段取りで準備を進めて欲しいことは何度となく指摘をしてきた事項でした。
 にも関わらず、あまりの段取りの悪さに予想どおり保護者の方々の不安がみるみる膨らんでいったことは言うまでもありません。そして現在は保護者の方と担当部との協議?意見交換が数回開催されてきたところです。

 そして今日を迎えましたが、やはり私の前に発言をした安斉議員は「民間委託化への反対」の立場から、関係者との話し合いを十分に重ねるべきだと主張をしていました。


 私も保護者などとの話し合いがまだまだ整っていないとは思っていますが、それでは民間委託を反対するのかといえばそこは見解が違います。しかるべき責任者を配置せず、運営をし続けてきた行政のやり方が現在の「ひまわり教室」につながっていることに責任は指摘することはできますが、それを指摘したところで問題解決にはなりません。
 今、現実的に対処していかなければならないのは、「ひまわり教室」に求められているニーズにきちんと応えられるような体制をいかに整えるのかだと考えています。


 正直、他自治体の同じ施設も見学に行きましたが、「ひまわり教室」以上に充実した内容のプログラムがあることを思うと人件費含め約4千万円で運営されている「ひまわり」も何とか梃入れしなければとの思いも募ります。しかし、市の財政的な余力などを鑑みれば、今さら専門性のあるスタッフを正職員で揃え、体制を立て直すことを提案してもかなわないことは事実。そうなると民間事業者で専門性があり、ノウハウのあるところと協力関係を結んでいくことをどうしても視野に入れざるを得ません。もちろん民間事業者が提供していないプログラム内容であれば、行政が率先して担っていくことが必要ですが、決してそういうわけではないことを思うと「民間」に力を借りるしかないと感じます。


 あとは民間委託の時期の問題・・・となりますが、場所の移転と同時に行ったとしても支障なく事を運ぶ事だって十分に可能なはずなんですが・・・・・。

 民間事業者の募集を・・・という段階ギリギリのこの局面で保護者や関係者を含めた混乱状況を何とか収拾するためには、行財政診断白書で重点改革項目とされていた原点を踏まえて、保護者に改めて説明と理解を求め、保護者からの要望をできる限り汲み取る努力をすることでしょうね。行財政診断白書は2003年に完成したもの。ここから今まで約5年間もの話し合いを重ね、発達障害者支援法の成立や特別支援教育の実施されるなど、時代環境や状況も大きく変わってきました。そして、未就学児の療育の拠点となる「ひまわり教室」の重要性も改めて見直されてきたところです。市長も「ひまわり教室」を改革することの必要性に理解はとても深いです。


 それならば・・・・と私は市長に対し「保護者や関係者への協議について、担当者に任せるのではなく、市長自らの責任で話し合いをしてもらいたい。」と強く求めました。ここで腹を決めて今後の舵取りをしていく責任者は市長です。毎回・・・埒があかないような話し合いをするのではなく、市長がその責任で話し合いに出席し、しかるべき判断を下すことが必要です。仮にそこで民間委託の時期を先延ばしにすることを市長が判断するのであれば、それもまた一つの選択肢かもしれません。いずれにせよ、こんな事態になったことが本当に残念。市長も「保護者の方への対応の遅れについては反省している」という旨は述べていましたが・・・・・。

 行政に対する不信感を持たざるを得なくなった保護者の方々に対し、市長が誠実な姿勢で話し合いに臨んでくれることを今は祈るのみです。・・・・ってこのあたり、議員は他力本願で無責任な感じですが、一般質問はあくまでも一個人の発言に過ぎないので仕方ないですね。


 そんなわけで、学校の統廃合の問題については、準備していた質問事項を虫食い状態にするしかなく、私が頭で描いていた質問ストーリーどおりにいかなかったのが本当に残念。なので次回にリベンジという感じですね。
 何しろ私は学校の統廃合問題については、教育委員会の議事録に目を通す限り・・・「本当に子どもの視点に立って統廃合問題が語られているんだろうか?」と思わざるを得ず、何だか「一定規模適正配置」という方針に固執し、教育委員会の面子やプライドで議論されているような雰囲気を感じとってしまったので、そこを指摘したかったんですが。「小規模校の解消こそ」が教育環境のため・・・と言いつつも、小規模校化が解消できないかもしれない統廃合になりそうだと予測できるものについては「数の問題を乗り越える教育内容があればいい」「周辺から子どもを獲得できるような特色を」なんて会話がなされているので。


 「数の問題は前提だけど、それを乗り越える教育内容やプログラムを・・・」なんていうのであれば、小規模効果の一途を辿ってきた竜が峰小学校と大規模校になりすぎて教室不足になっているところに拍車がかかる多摩第二小学校の統廃合だって、もっと別の視点から考えればよかったのでは?と思わざるを得ません。竜が峰小学校の小規模な校風を選んで通学していた児童もいたことを思えば、数の問題はさておき、それを乗り越える教育内容があったとも言えるでしょうし。


 そのあたり、教育委員会の議論の仕方に矛盾を感じざるを得ません。正直・・・・「一定規模」なんていうのやめたら?・・・って私は思ってしまいます。「一定規模適正配置」方針ではなくて、「適正配置」方針とだけしておけば?と。そうすれば小規模校であっても、立地によっては必要なところは残すことが必要だと判断される場合もあるでしょう。この方針は既に破綻寸前だと思っています。そもそも「一定規模」と言いながら大規模校の問題については言及されていないところもおかしさがあります。


 いずれにせよ、何のために学校統廃合を実施するのか?・・・・・それは教育財産の効率的運用だけのためではないはずです。そうであるならば、統合で新設された学校がしっかりと新たなスタートができる後押しの体制も整えていく必要もあります。今は、「学校の統廃合」を推進める部署には部長級がヘッドになっているわけですが、統合が決まったその後の学校をフォローする体制があまりにもジリ貧な気がしますし。そのあたりの体制の立て直しが課題だと思っています。その体制が確立されなければ、小学校も中学校も統廃合されて新たな学校コミュニティが編成される貝取・豊ヶ丘地域を始め、今後も統廃合が控えている地域で「新たな学校文化創造」を求めることができない気がします。


 ということをきちんと順序だてて話をしたかったのですが、できなかったのでここは次回以降に課題を持ち越し。いずれにしても教育の専門家ではなく素人の私が言えることは、本当に「子ども目線で」「子どもの気持ちに寄り添って」・・・・常にその視点を忘れないで、学校環境を整えて欲しいということ。社会が忙しく、大人たちも余裕がますますなくなっている世の中・・・・学校では先生が子どもたち一人ひとりに向き合いその存在をしっかりと認めてあげられるような状況が必要だと思っています。先生たちにも余裕がなく忙しい、学校がキュウキュウとしているような状況を救っていきたいものです。なので、貝取・豊ヶ丘地域で学校の統廃合を行い、さらにその地域の学校の小規模化を防ぐべく、小中連携推進のモデル地域にしていこうなんて考えるのは学校、先生の負担、荷が重くなり、今考えるべきこととは思えません。学校の統廃合で多少なりとも揺れる子どもたちの気持ちを優先するべきですから。そのために、先生と子どもとのコミュニケーションの時間を多く確保できる方策を考えるべきです。
 それに、少なくとも小中学校の連携は必要なこととの認識の下、現在でも多摩市の全小中学校ではそれぞれに地域事情にあったやり方と工夫で取組んでいることなんですから。


 終わってしまったことは考えず。しかし、今日の質問があまりにも中途半端で終わってしまったのでどうもすっきりせず。最後に私の残り時間がなくなったところで、教育長に発言を求めたところ「ご質問者は教育委員会の立場に立ち、お考え下さっている」と言われたのですが、私は教育委員会の立場に立った発言は全くしていないんですが・・・・・。私が大事にしたいのは「子どもの立場」・・・・・あっ、教育委員会も「子どもの立場」に立っているということ?!

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2008年09月01日

9月定例会がスタート 行政報告/一般質問初日

 今日から第3回定例会がスタートしました。市長の行政報告があり、いつもどおり一般質問に入りました。トップバッターは同じ会派の遠藤さんから。今回提案される予定の「犯罪のない安全なまちづくり条例」に対する市長の見解を尋ねるものだったのですが、まあ・・・「なしのつぶて」「暖簾に腕押し」状態のやりとりが続いていました。単なる見解の相違として片付けられることは不本意ですが、答弁している部長は「価値観が違う」ということを前提にした発言を繰り返していたように思います。結局・・・犯罪の認知件数はそれほど増加しているわけではありませんが、市民の「体感治安」については不安感を覚えている人が増えていることは確か・・・・市長は「犯罪の認知件数は減っているとの指摘もあるが、平成元年と比べるとはるかに今は多い。」という認識を示し、条例制定の必要性を述べていました。


 「平成元年」・・・・・・・私が中学校に入学した年だ・・・・・・みたいな。現在と比較対照できる時代なんだろうか?


 それにしても「防犯」とは万全を尽くしても尽くしきれない面もあるというかとても難しい問題です。市長が提案しようとしている条例と同種の条例が制定されている八王子市でもつい先日女子学生が被害にあうという惨事が起こっていますし。

 ところで、今日は関東大震災の日で災害時の「引き取り訓練」が行われる日ですね。「防災」も「防犯」と同じく、万全を期しても常に100%にはならないまちづくりの課題です。そして、ここのところ続いているゲリラ的な暴雨も恐ろしいですね。「備えあれば憂いなし」と100%言い切れない状況があることをニュースなどで改めて感じる今日この頃です。


 そして、昨日・・・のほほんと出かけたクラリネットフェスティバルで深刻な(?!)被害状況を目の当たりにしたのでした。というのも会場のパルテノン多摩は先週末の大雨により、水浸しになったそうです。ちょうど私が鑑賞したコンサートは大ホールだったのですが、入り口すぐに大きな「おねしょ」が完成していました。そう・・・・天井から水が滝の如く流れ出ていたらしい。大雨去った後のジメジメっとした湿り気のある心地悪い臭いがロビー中に立ち込めていました・・・・・・。


 聞くところによれば、その被害は大ホールだけではないとのことだったので、今日改めて所管部であるくらしと文化部に確認をしたところ・・・・・・笑えない状態の被害だったことがわかりました。被害は大ホールのみならず、全館に渡っていると言っても過言ではないくらい。バケツで水汲みをしたりなど、職員も作業に追われていたらしい。「あの感動を再び」と開催されるクラリネットフェスタが台無しですよね。というか台無しでした。使用する会場の一つに予定されていた特別展示室も使用不能状態で閉鎖されていましたし。

 もちろん人為的作為的な被害とは言えませんが、・・・・・・・・・これって、長期修繕計画を持ちながらも、全く修繕に手を施してこなかった責任があるのでは?

 「備えあれば憂いなし」というよりか、「備えないから憂いあり」ということで、「人災じゃないの?!」と思わずにはいられないんですが・・・・私。


 パルテノン多摩の評議員の立場としては、昨日の大ホールの状態は会場使用者である主催団体に対して申し訳なく思い、恥ずかしかったですし、さらに衛生的にも一体どうなっているのかと心配にもなりました。大ホールのロビーのじゅうたんなどクリーニングをすれば済むとも思えなかったですし。

 「ありえない!」

 とそんな感じで驚いたというのは言うまでもありません。このパルテノン多摩のゲリラ暴雨被害は多摩市の公共施設の管理状態を象徴し表現しているような気がしてならず。いかに手を入れていないのか・・・・そんな状態を物語っていますね。私としては「超・骨董品」であるオルゴールには被害が及ばなかったことは救いだと思いましたし、また機材なども一部被害を受けたものもあるようですが、何とか無事だったとも伺っています。

 しかし、胸をなで下ろすことはできませんし、笑うこともできない。これは公共施設の適正な維持管理に関わる深刻な課題だと思います。

 とりあえずは明日の一般質問が終わってから、パルテノン多摩の問題も考えなければ・・・・次々と課題山積中。

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2008年08月18日

9月定例会の議案説明

 お盆休み明けに早速の会派説明。9月定例会に提出が予定されている議案の説明がありました。お盆休み前に議案説明が終了している会派があることを思えば、実にそこには1週間のタイムラグが存在するというわけですね。

 それはさておき・・・・提出予定議案は昨年度決算認定に関わるものも含めて全部で31件となります。福祉オンブズマンの人事案件が1件、条例は14件、あとは補正予算と財産取得に関わる議決などとなります。

 福祉オンブズマンの人事については任期は3年。現在1期目で委嘱している方を引き続きお願いしていきたいということなので依存はなし。この4月に大幅な市役所全体のレイアウト見直しがあった際、福祉オンブズマンの窓口が本庁舎の4階に移転しました。その際、市民の利便性を考えると4階に移動することは望ましくないとの意見が一部の議員から指摘されました。しかし、場所移転により、「オンブズマンが本来的に解決すべき内容と思われる苦情」のみに絞られた相談事が届くようになっているとの話です。
 福祉オンブズマンについては総合オンブズマン化も必要ではないかという意見があるように、情報公開や説明責任が厳しく問われる時代、日本もアメリカのようにますます訴訟社会になっていくような気がしているので、将来的には福祉分野に限らず「困りごと」の解決に第三者を入れていけるような仕組みの構築が必要かもしれません。


 さて、条例提案としては「多摩市犯罪のない安全なまちづくり条例の制定について」が予定どおり。補正予算では本条例に基づいて設置される「協議会」に関する委員報酬の計上もなされています。こういう時代なので市民からの要望も高い・・・・というのはもちろんわかりますが、内容についてはもう少し吟味したいものです。
 条例案の第13条によると、市長は安全安心なくらしに関する事項を実現するために「安全計画」というものを策定するらしい。・・・・・・・・・・これてどういう計画のこと?

 。。。。。。防犯カメラ設置計画ではないと思いますけど。

 
 あとは、市民保養所はようやく民営化される運びで、やまばとホールも廃止されるし、保育所の利用料(保育料)の改定も行われるというのも予定どおり。

 すこし驚いた内容としては、どうやら市長はこの任期中は副市長は複数配置するのではなく1人体制で進んでいくことを決意。そのかわりに?・・・・・これまで給与月額10%の軽減措置を行っている教育長の給料を本則に戻したいという提案がありました。
 現在10%軽減された教育長の給料月額は70万6500円。これを本則の戻して78万5000円にするということのよう。職務職責に応じて見合った給料にしていきたいという話でした。ちなみに市長や副市長は10%減額されたままで、それぞれ月額87万3900円(減額前97万1000円)、月額76万3200円(減額前84万8000円)。


 正直、私の中では「なぜ、今?」という素朴な疑問がありますね。もちろん職責に見合った対応をするということや、もともとの額に戻すだけという点では異論を挟む余地はないのかもしれませんが・・・・・・。

 あとは、交通施設公社も解体する方向で、多摩センター地域の共同利用駐車場は新都市センター株式会社(公団の天下り先?!)に業務を引き継いでいく段取りが整ったとの報告がありました。「市としては、財団の厳しい経営状況に照らせば、より強固な経営基盤のもとで共同利用駐車場機能が確保できる方向性は望ましいものと考えている」との話ですが、新都市センターの経営基盤はどのくらいなものなのでしょうね。(ちょっと興味津々)


 あっというまに8月も後半。この間、6月定例会が終わったばかりのような気がするのに・・・・・・。何だかセカセカしている感じが嫌だななんて思ったりする日々です。

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2008年07月18日

議会のお墨付きがあれば・・・?

 教育委員会を傍聴しました。傍聴した一番の目的は貝取・豊ヶ丘地域の4つの小学校についての統廃合案が確定すると聞いていたからです。現在4校ある小学校を2校にしたところで、教育委員会の考える「適正規模」の維持ができるかどうか・・・・危ういところがあるという認識がすでに示されているのが統廃合案の特筆すべき点だと思います。本当は、4校を1校にして妥当な規模になるということなのかもしれませんね。ここは審議会の意見を尊重して4校を2校にして、またその後・・・・規模の変化があったときに考えようとしているのかもしれませんが・・・・。正直、その腹づもりを今の段階で知ることはできないですね。

 確定した統廃合案では、北豊ヶ丘小学校と南貝取小学校の校舎が継続使用され、それぞれ(仮称)青陵北小学校、(仮称)青陵南小学校という名称に変更するところまで示されています。どちらの小学校も既に耐震工事なども終了しており、大規模修繕についても仮校舎を使用することをせず、夏休みを利用して2ヵ年に渡って必要な補修工事などお手入れをするとのことでした。今後、9月に地域・保護者への説明会を実施し、10月の教育委員会で統廃合の決定を行い、その後12月の市議会に条例を提案するという流れになるようです。
 統廃合の時期については2011年度(平成23年度)からを予定していますが、10月の教育委員会の開催までに保護者の要望がまとまったなら2010年度(平成22年度)に一年早めることも可能との話でした。

 「9月に説明会をして、その後10月中旬までに保護者が要望をとりまとめることができたなら」・・・その時間のなさというか、スケジュールが行政都合の押しつけに感じて仕方がないのですが。もちろん、無制限に時間があるとは思っていませんが、あまりにも時間に余裕がなさすぎるような。


 学校統廃合の件については今までの教育委員会でもずいぶんと論議された経緯もあるようで、今日の会議ではほとんど意見交換も論議も交わされず議題終了となりました。聞くところによると、通学区域については貝取と豊ヶ丘の地域を一体とみなした「北エリア」「南エリア」に分けた考えを取り入れたのが案になっていますが、前回の教育委員会では「貝取地域」「豊ヶ丘地域」というエリア分けが望ましいのではないかとの意見もあり見解が分かれていたとも聞いています。議事録を確認したいなと思っています。
 ちなみに、教育委員会では貝取・豊ヶ丘エリアの2小学校と1中学校にて「小中連携教育」の実践を考えているそうです。

 議会では教育委員会の決定どおり・・・・おそらく粛々と最終決定に向かうのだと考えています。

 ところで、今日の教育委員会で一番びっくりしたのは・・・先日に市議会の定例会で報告された「ストックマネジメント・・・・特別委員会」の「やまばとホール」に関する見解が、あっという間に採用されていたこと。
 すでに7月15日の経営会議にて、その廃止の方向性が報告されているらしく、今日の議題では「やまばとホールの廃止の方向について」というタイトルで採決され全員一致でした。会議の席上で意見交換や議論は皆無でしたが、おそらく非公開で開催されている協議会などで議論されているのか・・・委員長は「この件についても随時、報告やらしてきたので」という趣旨のことをおっしゃっていました。今後スケジュールがこれまた非常にスピーディで、8月5日に経営会議で廃止を確定し、それを受けて8月中旬の教育委員会で改めて施設廃止を決定し、9月の定例市議会に「廃止条例」の提案・・・・という流れになるそうです。

 教育部長は「市議会でのやまばとホール廃止についての意見を踏まえて」なんて説明をしていたので・・・・なるほど、市議会が背中の後押しをする威力ってすごいと改めて感じたのでした。


 利用者に対しては今年に入ってから、1月19日、7月6日、12日、15日、16日と夜間帯に利用者懇談会を開いて250名ほどの参加が得られたとか。反対意見を述べたのは2名で、他のホールを使用したときの利用料補助の必要性の声はなかった(市議会では利用料補助の意見もある)とのことでした。利用者懇談会を開催したことはよかったと思いますが、7月15日の昼間に行われた経営会議で「やまばとホールの廃止」のことを既に内々に決定しておきながら、15日と16日の夜間帯に利用者懇談会を開催していることの若干の違和感を覚えます。


 「やまばとホール」の廃止は議会からの心強い「お墨付き」のもとで超・スピーディに取組んでいることがわかりました。


 教育委員会の議論は見えにくい・・・・今日もそのことを感じました。おそらく、非公開で開催される協議会などで意見交換など行われているのだと思いますし、肝心な部分の論議が展開されていると思っていますが、今日の会議そのものを議事録で確認したら進行役の委員長の発言が90%という状況は改善できないのかしら?

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2008年06月24日

6月定例会 最終日・・・滞りなく終了。

 市議会の審議案件について項目ぐらい掲載していればな・・・なんて思いますが、まだまだそこまで議会ホームページが充実していないのが実情。しかし時期に審議結果は掲載されると思っています。とりあえず、市長が提出をした案件については全て可決されたことを報告します。無難に終わった議会でした。

 ところで、今日は本会議が終了後に文教常任委員会がありましたが、そこで教育委員会から学校統廃合の件についての報告がありました。貝取、豊ヶ丘地域の学校統廃合の方向性が概ね見えてきたとのことです。現在ある4校を2校にするまでは議論が進んでいたものの、現存のどの学校校舎を残すのかで地域を巻き込んだ論争になっていました。しかし、教育委員会の議論の結果として「北豊ヶ丘・南貝取」の両小学校の位置が配置としては相応しいとの話に落ち着いた模様です。
 これについては教育委員会が方向性について諮問をした審議会でも最終結論が出せなかったという前代未聞の事態になり、改めて教育委員会がその議論を引き取った格好でした。当該地域の住民にとっては特に注目されていたことであり、私たち議員も教育委員会の議論の行方を見守っていました。
 今日の説明によれば、今後の通学区域については貝取・豊ヶ丘の地域を南北で線引きすることにしたこと、そして南の地域については審議会の議論の途上では豊ヶ丘中学校の校舎を使用することも検討していたが、統合時期、費用対効果などを改めて条件を整理した結果、「難しい」と判断したこと、4校を2校にしても今の児童推計からは今後も児童増加要因を見込めないためにさらに一定規模を維持することへの懸念もあることなど結論が述べられました。

 教育委員会でも通学区域を南北で線引きすることの是非が分かれたこと、学校の一定規模を維持するためには思い切って4校を1校にするということも考えられたなど、議論の経過ではさまざまな検討が加えられたようです。また、一定規模の確保が難しいかもしれない・・・・という将来的な状況を念頭に置きながら、新しい教育の方向を検討していきたいとの説明も加わりました。「小中連携」という新しいコンセプトが示されましたが、こちらについての内容はもちろんまだ白紙状態です。

 ようやく結論が見えてくる状態にまでなりましたが、今後、保護者、地域への説明を実施しながら方針決定していくとのことです。ちなみに統合時期については平成23年を考えているものの、地域の要望などにより平成22年に前倒しすることも可能という話でした。
 学校の統廃合とは・・・・当たり前のことですが、「子どもたちのために」実施することを忘れないようにしたいものです。


 ところで、教育委員会からはもう一件報告がありました。それは先日、死亡事故にもなった学校の明り取りのためのトップライトの点検についてでした。市内では7つの校舎8箇所に設置されている場所があるとのことですが、事故を防止するための対策が講じられている確認ができたとの話でした。「よかった。」

 明日からはまた9月定例会に向けて準備を始めなければならないですね。9月は決算特別委員会があるので忙しくなりそうです。

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2008年06月19日

6月定例会 代表者会議

 今日は代表者会議でした。傍聴はしなかったのですが事後報告では、市議会として提案する意見書の内容調整が思ったよりも難航したの話です。意見書とは議会の意思を決定・表明するものなので、多摩市議会の場合は全会一致がルールです。多数決で提出を決定している議会もあるようで、ここもまた各議会のシステムによって違うところです。明日は議会運営委員会なので、代表者会議で調整されて提出される意見書の内容が改めて確認される予定です。


 ところで、代表者会議では政務調査費のことに関する新たな提案があったとか。現在の政務調査費では認められていない携帯電話代や会派としてホームページを設置する場合などにも使途を拡大することを検討してはどうなのか?ということです。これは各会派が宿題として引き受け、今後の意見交換の中で最終的な方向性が確定すると思います。もちろん全会一致で。
 まだ私も会派内で意見交換をしているわけではありませんが、「どうして今までは政務調査費を使うことが認められていなかったのか。」という理由を調べてみたいと思います。その上で、現状と照らし合わせて考えていくべきかなと思っています。

 さて、今日の午後は全議員に召集がかかり「第5次基本構想・基本計画」の策定に対する基本的な取組方針や考え方についての説明会がありました。これに関しては本年度予算審議のときにも少しだけ話題になっていましたが、無作為抽出で選ばれた市民の参加で進められる「市民討議会」を開催していきたいのだとか。既に昨年度開催した経験があるので、その経験を活かすかたちで・・・との話です。とかく、自治基本条例に基づいて、市民その他もちろん議会からの意見にもしっかりと耳を傾けながらやっていきたいということですが・・・・・本年度この取組みに対する予算はいわゆるコンサルにお願いをするために約900万円だった記憶があり、今後3年もかけて構想や計画まで作り上げるために「一体、おいくらかけるつもりですか?」なんて思わず聞いてしまった私です。

 バブル期の自治体計画づくりというのはコンサル会社に高額な市民のお金を使って、丸投げ状態だったことが多いと言われています。多摩市の場合にはどうだったのかわかりませんが、コンサル会社に多大な協力を得ていたようだとは思っています。とあるコンサル会社が各自治体から依頼を受けて作成した○○計画などは、内容が全部金太郎飴で、違いと言えば「自治体名だけ」なんていうものもありました。(嘘のような本当の話。)
 丸投げ時代は過去の話。既に、多摩市の場合にも緊縮財政の折、そしてまた職員が大いに能力を発揮するということを言いつつ・・・・計画策定作業を外注せずに自前でやる手法が主流となりました。膨大な事務作業を抱えることになり、まさに計画策定疲れ・・・・・を引き起こす要因になっていることを危惧するわけです。丸投げする余裕なき時代にコンサルが取り入れてこなかったような市民参加の手法も用いなければならないのが多摩市の計画づくりで、何が言いたいか言えば「職員の仕事の内容が様変わりしていて、公務員は楽している。」ということも昔のイメージだけで語るのは違うということ。もちろん、本来は職員がきちんとその能力を持ってすべきことだったわけで、丸投げしてきたことが問題だと指摘する方もおられるかもしれません。
 しかし、各種計画づくりを抱えている担当部署の職員はオーバーワークになりがちなのですね。・・・あっ、これは十分な人員が配置されていないだけの話に過ぎないだけか・・・・・・・・・。


 それにしてもお金をかけてでもコンサルをきちんと入れてやるのがいいのか、それとも多摩市のことなんだから市役所の職員が最大限力を発揮してやるべきことなのかについては私の中でも結論が出ていないわけですが、結果的にコンサル会社の実績づくりに利用されただけ・・・なんてことはならぬように取組みたいものです。今の多摩市にとって計画づくりだけで900万という出費は小さいとは思えないので。話によると、今回の場合には「基礎的なデータ」の調査などを行うのでお金がかかるが、来年度以降はそれほどでもなさそうなニュアンスもあったけれど。今後、どのくらいの経費を要するのかまでは計算できていない模様でした。
 でも、どこのどんなところでコンサルを活用したいのか・・・ということをちゃんと整理しておく必要があるでしょうね。特に、基本構想・基本計画を策定するのは市長の頭脳「企画政策部」なので、そこでの取組みが全庁で示しつかないものになっては困ります(ってプレッシャーかけちゃったりして。)。

 
 とりあえず、考え方を聞いただけで、あとは今後の取組みや行方を見守ることになりそうです。市議会では総務常任委員会に随時報告しながら、情報共有していきたいとの話でした。

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2008年06月17日

6月定例会 ストックマネジメント(資産管理)計画と公共施設の配置のあり方特別委員会

 今日は特別委員会の傍聴に足を運びましたが、「中間報告書」の作成について委員どうしの意見のやりとりで、報告書の内容の微調整が行われていました。

 議論の材料になっている肝心の「中間報告書」案は、傍聴者には資料として配布されていないところの不親切さを感じ、途中で傍聴するのを止めてしまいました。多摩市議会は傍聴者への資料配布はかなりオープンに行われていると思っていますが、今回については「案」ということだったので、配布することはしなかったのかもしれません。でも、傍聴者用資料は全て「持出し厳禁」となっています。傍聴者が資料を持ち帰れないルールになっていることを考え、それが傍聴者のマナーでもあると思うので、会議の内容を把握して、理解するためにも資料配布をしたほうがいいのではないかと感じた次第です。

 さて、今日の議題になっていた中間報告書の内容ですが、「客観的に客観的に」というのが委員長のまとめる際の視点だったようです。「より客観的に」という委員長の発言が何度も何度も出てきたので、相当に気遣いをされていると思った次第です。(って、そりゃ・・・私見がモロに入ったら困るわけですが。)
 特に「やまばとホール」に関しては委員会内の意見が「廃止もやむを得ない」派と「存続」派に分かれているので、その両論を併記する形になっている模様です。その際、委員の固有名詞を記載して立場を明らかにするかどうかを議論していました。中には、特別委員会としての中間報告書であり、固有名詞(議員の氏名)を明らかにすることの必要性に疑問があるとの意見もありましたが、大方は特別委員会における議論に責任を持つためにも中間報告段階で固有名詞を明らかにしてもいいのではないか・・・・という意見でした。
 傍聴をしていた私としては、中間報告段階であることや「特別委員会」としてどんな議論をしたのかが重要で、まだ最終段階には至っていないのであれば、固有名詞を記載までする必要があるのかとも思いました。しかし、委員会ではこれまでの議論の積み重ねの上で現在に至っていることを思うと、例え中間報告書だとしても、意見の違いがあることのみを示すだけでは不十分とする判断があったのでしょうね。

 まだ、結論がはっきりと出ていない段階で固有名詞を明らかにすると言うことはかなり勇気ある判断だなと思います。私としては固有名詞が明らかになったことをいいことに、「○○議員は賛成している」「△△議員は反対している」みたいな政党政治活動の宣伝材料・宣伝文句に使われたら気分悪いですね。議論が現段階に至るまでの過程を正確に伝え、市民に見解を問うていくことが必要だと感じます。そこは中間報告書の内容を踏まえた各議員の取組み方、個性にもよるのかもしれませんが、あくまでも「中間段階」であることを認識した活動を展開していきたいものです。

 ・・・とここまでを聞いただけで他の用事があったので傍聴し終えたわけですが、特別委員会の委員長は常任委員会の委員長とは異なり、議論の行方をしっかりと見据えながら、メンバーをとりまとめていかなければならないので苦労が大きそうとしみじみと感じました。委員会当日の議論があまりにも散漫にならぬよう、ある程度の根回し?というか事前に委員長の意向を各委員に伝達し、各委員がどんな風に議論を展開したいのかを把握する必要もありますし。
 なので、私は委員長という役回りをしている人に対し、そのことだけで尊敬します。とりあえず、議会改革特別委員会では副委員長ですが、「副委員長」の役回りと言うのは一体何か?と聞かれれば、「うーん」と返答に困るなあ・・・・。

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2008年06月16日

6月定例会 文教常任委員会

 今日は委員会に付託された案件がなく、引き続き調査事項となっている「学校選択制の諸問題について」がとりあえずの議題。そして、協議会で数件の報告事項について説明を受けて、終了しました。調査事項の学校選択制の件については別途議論が必要との判断で、来月に改めて委員会を開催し、委員同士の意見交換を進めることになりました。今年度4月時点での学校選択制の活用状況などの説明を受けたわけですが、どのような事情があるかはさておき市内には「選択される学校」と「選択されない学校」があることは事実。学校選択制は特色ある学校づくりや学校経営という観点とつながりが深く、「選ばれる学校」になるために各学校の努力を求め、学校の活性化を図ると言うことがその目的の一つにされていますが、「公教育」における平等性という視点失くして変に「特色づけ」に翻弄される学校教育の在り方に個人的には疑問があります。
 さらに「地域で子育て」と盛んに言われ、「地域の中の学校」という位置づけ方もあることを考慮すれば、わざわざ選択制を導入することなく学区域内の学校に全ての子どもたちが通うことが自然ではないのか・・・との意見もあり、これにも大いに共感するものです。

 いずれにせよ「不人気」というか「評判のあまりよろしくない」学校の存在があったなら、学校選択制を導入しているかどうかに関わりなく、汚名返上させるために教育委員会としての支援を講じるべきで、それが現にその学校に通学している子どもたちのためにも見過ごすことはできないはずです。

 ところで、報告事項には連光寺小学校の増築工事に際し、建築資材などの高騰もあり予算不足が生じたために増額の補正予算で対応しなければならない旨の説明がありました。状況を考えるとやむを得ない対応だと思っていますが、今日、一番最後に報告があった「入札の不調」について我々委員会のメンバーは皆一様に驚きの声を上げた場面がありました。
 というのは、先月末に入札を行った市内小中学校6校の体育館の耐震工事の実施設計の入札について応札意思を示していた事業者が全て辞退をしてしまったので、改めて入札をしなおす必要になったというのです。事業者が実施設計そのものを拒否したということになると思っていて、ある意味で「そんな価格じゃやっていられない・・・・」と言われたのと同然な気がしているのですが、そうではなくて何か別の理由があったのかどうか・・・・どんな風に受け止めればいいのでしょうね。契約の際の価格の見積もりなどはある意味で専門性も問われる分野で、私の領域にはひっかかりにくい部分なんですが、理由の分析が求められる気がしました。

 それから、今日の段階では貝取、豊ヶ丘地域の小学校の統廃合問題について議論の行方がどうなっているか進捗状況の報告はありませんでしたが、この件も進捗を確認する必要がありますし、多摩第二小学校と竜ヶ峰小学校の統合に向けた諸事項がまだまだ未整理状態にあり、特に第二小学校の老朽化・建替えも視野に入れた対応にどう取組めるのかも含め検討をしなければならない等・・・課題山積です。第二小学校については「老朽化の状態がひどすぎる」という意見もあり、「何とかしなければならない」との声が議会内も強くあります。確かに校舎の状況にも対応が必要なのかもしれませんが、私はそれ以上に「学校の規模」の問題も話題にしたいところ。小規模校の解消には力を入れ、「適正規模」化していこうというのが教育委員会の方針ですが、大規模校はそのままでいいというのでしょうか・・・・。この議論を避けようとしているのかなあ・・・・あまり話題にしたがらないのが教育委員会の現状です。小規模すぎて問題がある・・・・大規模すぎても問題があるのではないかと私は思っていますが。
 このあたりについても、議員が個々人で見解を述べて主張するだけでなく、委員会内で意見交換をしてみたい部分です。議会改革への取組みと平行して、常任委員会の活動の活発化を図りたいものです。

 明日は・・ストックマネジメント(資産管理)計画と公共施設の配置のあり方特別委員会です。

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2008年06月13日

6月定例会 建設環境常任委員会

 今日の委員会では市道路線の廃止・認定と陳情2件が審査され、協議会ではごみの現状、ニュータウンの建替えのこと等報告がありました。

 陳情は通学路・生活道路になっている市道(狭い)にトラックの通行があり、危険なので対応をしてもらいたいという願いでしたが、既に事業者も周辺住民の方との協議調整をしてきた経過の説明などもあり、結果的には「趣旨採択」に。以前は1日に110台ものトラックが行き来していたようですが、今は35台にまで減数していることなど具体的な事実も報告されていました。既存区域にはニュータウン地域とは異なる生活課題を抱えていることがわかります。ニュータウン地域の子どもたちは歩車道分離で生活しているので、交通安全に対する認識は少し低いのかもしれません。
 もう1件の陳情については、中沢地域地区の整備に関わる問題だったのですが、同趣旨の内容で2つの要望事項を乗せて提出していた陳情を一旦取下げ、1つの要望事項に絞って再提出されたものということもありほとんど意見交換もなく「採択」という結果でした。


 私は今日は報告事項であるごみの現状に関することを聞きに行ったのですが、4月からスタートした有料化に伴ってごみの減量効果が発揮されているようです。またプラスチックの分別についても4月には間違えて混入していたものなど残渣が20トンあったとの話ですが、5月の調査では5トンまで減ってきたとのこと。市民の方にも随分と定着してきている様子が報告されていました。
 また、エコプラザでのプラスチックの圧縮についても大気環境調査の報告がありましたが、それについても基準値との比較では今のところ遜色はないということでした。
 

 ところで諏訪2丁目の建替え問題ですが、現在進行中のところまでの報告に留まったものの、17階建てになるという構想段階でのスケッチに対し、まちづくりの観点から問題が指摘されていました。静かなる関心と注目が集まっている建替えの行方が今後どうなっていくのか。住民決議の時期もしばらくまた先送りされそうとの話もあります。多摩市にとってもニュータウンの再生(って建て替えだけではないと思うけれど)はまちの課題としては大きくて無視することができません。諏訪2丁目の場合にも住民の平均年齢が62歳を超えるということで、高年齢者の不安を取り除きながら物事を進めていけるのかどうか・・・・。まさに「居住福祉」に密接に関わる問題です。
 建替えというのは住み慣れた地域にずっと住み続けるということとイコールにできるのかどうか・・・・。一旦取り壊され、新たな装いで生まれ変わる場所は「住み慣れた」という感覚とぴったり一致するものではないのかもしれませんね。また、住民の方とお話をしてみたいと思っています。


 週末やってきます。青少年問題協議会の会議その他・・・・暇ではありませんが、議会活動がひと段落し、毎日に少しばかりの気持ちのゆとりが持てています。

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2008年06月12日

6月定例会 厚生産業常任委員会

 今日は委員会の傍聴の前に東愛宕小学校のコミュニケーション教室「おおぞら」に足を運び、特別支援教育マネジメントチームによる合同見学会と説明会に参加をしました。先日、とある方から問合せをいただいて初めてこのような会が催されていることを知りました。昨年度から実施しているようです。このような見学会や説明会の存在が議会に情報提供されていないのは本当に残念。特別支援教育に力を入れているというならば、もう少しその取組状況を積極的に市議会にも情報提供すればいいのになと思います。議員が調査不足で知らなさ過ぎると言われれば、それまでなんですが・・・・。ちなみに、次回は本年度後半に予定されているのだとか。

 さて、参加者は保護者を中心に30名ほど。前半は実際の授業の様子を見学し、後半は特別支援教育マネジメントチームの学校教職員(って校長級?)経験者3名と教育委員会の特別支援教育担当の主事、学校支援課で学務を担当している職員による説明、質疑応答というのが内容でした。

 授業の様子を見学といっても、子どもたち(今日は小学校1年から4年までの4名)の邪魔にならないように、集中力を阻害しないようにと配慮をしながらの見学。突然大人が30名ほどやってくるわけで、子どもたちも落ち着きませんよね。とりあえず教室のドア外から中の様子を見せてもらえただけでした。しかし、授業の内容までを十分に把握することはできないものの、子どもたち1人に1名の先生がついている様子、指導をしている先生が4名にていねいに話しかけている様子など見ることができました。子どもたちも比較的落ち着いていたように思いました。ただ、授業の終わりに近づいて先生が「終了」の合図を出したとたん、気持ちを次に切り替えることのできない子がべそをかき始めました。でも、サポートの先生がついているおかげで、激しいパニック状態にまで至らず、そして他の子にも影響することなく(他の児童にも教員がついているため)おそらくは、落ち着きを取り戻せたのかなと思います。

 仮に、これが通常の学級だと・・・先生も焦るでしょうし、子どもはますますパニックになるという悪循環に陥りそう。ここが通常の学級と通級指導のクラスとの一番の違いだと考えます。教員は自分の担当する一人の児童にまずは目配りすることが求められるのでその意味では余裕が持てると思います(今日は児童一人に教員一人という対応でしたが、もちろん児童の状況に応じて複数児童に教員一人という場合もあるそうです。)。


 ところで、ここに通っている子どもたちは大体は週に1日ペースだと伺いました。やはり私としては残りの4日間を在籍校である通常学級でどんな過ごし方をしているのか気になるところです。コミュニケーションなどは基礎力中の基礎だと思うので、そこを十分に習得するためには週に1日だけでは十分とはいえないような気もします。通級学級という性格上、それは仕方がない言い切ることもできますが、改善していかねばならない点だと感じます。


 このような通級指導学級は東愛宕小学校の「おおぞら」だけではなく、多摩市には瓜生小「ひばり」南鶴牧小「わかば」とあるわけですが、既に定員は満員で新たに通学したいという希望者を受け入れる余裕がないのが現実。年度途中から学級数を増やすなんてことも臨機応変にはできない現状で、今後、「待機者」が出たときの対策に悩ましいところです。現在は待機者がいないとの話ですが、今日の合同見学会・説明会の参加者がみな入級を希望したとすれな、定員オーバーは必至。希望者全員の受け入れはかなえられないように思っていて、頭の痛い問題です。子どもたちの個々の育ちのスピードを大事にし、ていねいにフォローすることが求められている特別支援教育。コミュニケーションスキルを学ぶなど通常学級ではできない指導を行っている通級指導学級の果たす役割は無視できないほど大きい。特別支援教育に力を入れると宣言している限りにおいては、しっかりと力を入れていかねばならないと思います。(今日の説明会の中で、東愛宕小学校の校長先生は他市に比べて多摩市は特別支援教育に力を入れていると評価をなさっていました。)

 というわけで、見学会と説明会の後で厚生産業常任委員会の傍聴に間に合ったので「妊婦健診の拡充を求める陳情」の審査を聞くことができました。何とも、多摩市でも今年度から5回までの健診が無料になったわけですが、9月補正予算を組まなければならない状況だという説明もあり、陳情の要求内容にあるように14回まで無料(厚生労働省の願望)にするともなれば、財政的なやりくりがかなり苦しくなることが目に見えています。
 委員会では1名が陳情を採択し、残りの4名は趣旨採択ということで、「財政的なことについては国がきちんと手当てするべき」「14回全てを無料にするということが本当に必要か慎重に見極める必要があり、子どもを生むことを支援するにももっと他の手法があるのではないか」という意見など、かなり頷ける意見が出ていたことはよかったと思います。経済的な困難性から健診を受けないという人がどのくらいいるのか・・・ということも十分な裏づけで調査がされているわけでもなさそうだしなあ・・・。

 いずれにしても、出産費用が軽減されたからといって、その後の子育てにかかりすぎる費用がどうにもならなければ「二人以上」という選択になかなか結びつかないと思います。陳情に対する委員会の結論は当然のことと思いました。(参考→一昨日のBLOG)

 ・・・・それから、「ひまわり教室」の今後の件も含め・・・・「発達障害児(者)支援検討会」の平成19年度報告書ができあがったみたいです。委員会での報告事項になっていました。とりあえず一定の目処が出たということを喜びたいと思いますが、今後の取組みがいまいち具体化されていないのは気になるところ。「平成20年の夏を目安に(報告書の内容に沿って)進めていくことが必要。」ってことで・・・・・・・・・・・・夏はもう目の前ですよ!!・・・・・一体今後どうなっていくのでしょうか?目が離せません。

 明日は建設環境常任委員会です。

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2008年06月11日

6月定例会 総務常任委員会

 今日から順次、委員会が始まります。総務常任委員会を傍聴しました。議題が少なかったので、あっさりと終了するのかと思っていましたが、意外にも長丁場な会議で、特に話題になっていたのが「年金天引き」のことでした。

 議題としては地方税法の改正に伴う市税条例と都市計画税条例の改正だったわけですが、とかく後期高齢者医療制度問題とも絡み、「年金天引き」で税金・保険料などの徴収を確実に行おうとするやり方に対する批判、そして擁護する立場からの意見が出ていました。市税条例の改正ですが、いわゆるふるさと納税の創設に伴う内容もありますが、これに関しては寄附されたお金をどう使うのかなど詳細を今後の検討課題としているという話もありました。「ふるさと納税」で多摩市を納税先としてくださる方ってどのくらいいるのでしょうか?・・・・・・・・・・逆に言えば、多摩市ではない先に「ふるさと納税」を活用する市民のほうが多かったりして?制度の趣旨としては、東京など首都圏に集中しているお金を地方に回していこうという意図があると思っているので、全国津々浦々に分散しふるさとのある市民が多い多摩市にとっては結構見逃せない問題かも?!


 年金天引きについてですが、なけなしの年金で暮らしている高齢者の方々の気持ちを思うと本当に何と言ったらいいのか・・・・・「高齢者いじめだ」という主張も一部分理解するものです。年金を満額受け取れない高齢者の方であっても受給日を本当に楽しみにしているという話をお聞きします。銀行通帳などへの記帳をして受取る金額が減っていることに抱く不安な気持ちを想像すると胸が痛みます。払うほうは天引きされて、確実に支払わされて搾り取られているのに、それを管理するほうの杜撰さが目立つ・・・ここに怒りの声が浴びせられるのは当然のことです。
 税金を払うのは天引きをする天引きをしないに関わらず当然のことで、天引きをすればわざわざ自らが銀行その他に足を運ばなくてもいいので利便性が高まるだけの話・・・という見方もあるのかもしれませんが、信頼できない場所に「大事なお金」を預けることができるでしょうか?

 そんなことを感じながら、議論の行方を見守っていた私です。その後協議会では個人情報の保護体制についてなど行政側からの報告があった模様です。


 明日は厚生産業常任委員会です。こちらの委員会は所管事項が膨大で、終わる時間が読めないくらいたくさんの議題などを抱えています。

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2008年06月09日

6月定例会 危うく不承認だったら・・・

 今日は補正予算と市長専決処分の承認を求める3つの案件、財産取得についての議決の1案件、それから固定資産評価審査委員と教育委員の人事の同意案件がの議決がありました。

 補正予算については石原都知事の公約消化?のために打ち出された低所得者への配慮と対応策「生活安定応援事業」に関するもの。石原都知事は昨年の選挙の際に住民税のフラット化に際し、低所得者の軽減をすることを約束していましたが、やはりダイレクトに軽減策を打ち出すことをやめ、その代替案的に企画立案したのが本事業です。多摩市に(ばらまきされた)予算としては約750万円ほど。生活保護受給世帯ではない低所得の方々を対象とした事業です(課税所得基準は単身者だと50万円以下で不要のある場合には60万円以下)。生活資金の貸付他、特に就労支援にテコ入れをするということらしいです。多摩市の場合には就労支援をするための新たな人員配置を行い(嘱託職員約300万円)、あとは多摩市社会福祉協議会に事業を委託していく方向性で取組む模様です。


 全体像がいまいちよく見えないし、この事業にどのくらいの効果を期待しているものなのかもよくわからない・・・・・この事業そのものの予算は都が丸抱えで市の負担はゼロですが、都知事が掲げた公約の実現の尻拭いをさせられるかのような事業としか思えません。押し付けられ、やらされる自治体としてはたまったものじゃない!というのが本音ではないかと思います。市長会などでも本事業の進め方に対する意見はさまざまあると伺っていますが、当然です。
 しかし、拒否はできない・・・・という地方分権には馴染まない力関係が依然として存在するのが都と市の関係。とりあえず、市役所では嘱託職員を新たに雇用し配置し、その他の部分は市も社会福祉協議会に丸投げ(ここには都と市の関係に重なって見える力関係がありそうだが)にて実施する体制をつくるようです。あちら(社協)の立場になれば迷惑極まりない話です。少なくとも私はそう感じます。

 でも、そんな風に文句を言っても始まらないので、せっかくの事業展開が有意義になることをただただ祈るばかりです。この事業に市は1円の負担もないとは言え、私たち市民の税金(都民税が原資)であることは変わりがないですから。全く喜べない税金の使い道で、東京都から自治体への出資です。

 さて、今日といえば「専決処分の不承認か?」・・・・・というのが私にとっては新しい経験でした。専決処分といえば、議会を開く暇がないときなどに市長に認められた権利のこと。しかし、この権利を濫用されると議会軽視につながりかねません。実は、以前にもブログで報告を書きましたが、国民健康保険税について「値上げ」が行われることになり、そのことについては市民生活に打撃を与え、負担増にもなることから「専決処分」ではなく「臨時議会」を開催して対応すべきとの意見があり、一部の会派から申し出をした経緯があります。私たち民主党TAMAも議場で議論をするべきが相応しいと思ったので、申し出には名前を連ねていました。
 しかし、それへの対応は「臨時議会は対応しない」でした。そこで、市長は「専決処分」を行ったので、本日の議案「専決処分の承認を求める案件(第41号議案多摩市国民健康保険税条例の一部を改正する条例を専決処分したことについて」が提案されたのです。

 専決処分をしたことの承認or不承認の議決です。まあ、「不承認」になっても、専決処分を行ったことが取り消しになるわけではなく、効果効力には変わりがないわけです。(との答弁でした。)つまり、市長には痛くも痒くもないわけですね。が、これは市長の「政治姿勢」に対する議会の判断ということにもつながるところが見逃せない点です。

ちなみに承認をしたのは自民党(3名)、公明党(5名)、あおぞら(1名)、ゆいの会(折戸・加藤)と無所属(菊池)。不承認は私たち民主党TAMA(3名)と共産党(5名)、生活者ネットワーク(2名)、ゆいの会(佐久間・住田)。最終的には自民党会派の議長が「承認」。

 ですので上記結果を踏まえ、市長は「不承認」にならなかったから胸をなで下ろしたかもしれませんが、今の市政運営の難しさがモロに露呈したかのような結果です。市長が市議会の安定多数を確保できている状態ではないことが一目瞭然です。12対12(1名欠席のため)という結果で議長によって救われた市長・・・・でも、この微妙なさじ加減というか緊張関係こそ、市長がワンマンになりすぎないためには必要なことかと私は思っています(が歯止めになっているかどうかはわかりません)。専決処分を全く許さず・・・というわけではなく、時と場合によると考えています。民主党TAMAとしては、国保税の見直しについては既に3月議会の中で「国民健康保険運営協議会」からの答申を尊重することの判断をしています。しかし、対議会との情報共有や説明責任の果たし方、問題の重要性に鑑みた市長の対応に疑問があるとの点で「不承認」との判断を下しました。
 共産党の小林憲一さんが質疑をしていたのですが、そのやりとりを聞いているとやっぱりすんなりと認めるわけにはいかない・・・・と途中から判断を変えざるを得ませんでした。


 けど、これが「不承認」ということになったら、市長はどのように弁明するでしょうか?まさか、「痛くも痒くもありません」なんてことにはならないと思っていますが。

 それから、今日は財産取得についてですが、多摩第一小学校の土地を都から買取りさせられる件。もちろん予算審議の流れから、私たち民主党TAMAは反対しました。反対したのは私たち会派とゆいの会だけ。その他の会派は全員賛成という結果でした。


 人事案件は市長提案どおり。固定資産評価委員も教育委員も再任されました。教育委員については、現在は5名の委員なのですが、議会の理解が得られれば人数を増やしたいという市長の考えが示されたことは収穫でした。


 今日明日2日間で予定されていた審議が今日一日で終了したために明日は休会です。

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2008年06月06日

6月定例会 一般質問5日目

 25名の議員が一般質問を終えました。25人さまざまな課題がどっと市長には突きつけられることになりましたが、それらをどのように受け止めて市政に反映させていくのでしょうか・・・・?

 「全部の主張を取り入れることはしない。」


 これは当然のことだと思います。市長は市長として選ばれているわけで、市長なりの政策やものの考え方があるでしょうから。
 とは言え、議員もまた市民からそれぞれ選ばれていることを考えると「全くの無視」をしようとは考えていないはずなので、市長が妥当だと感じたことについては取り入れてもらいたいと思います。でも、そのときに「与党」「野党」という地方政治には本来存在しないような構造をつくることは避けたいものです。市長が25人25通りの意見をどうやって取捨選択していくのか、市長の絶大なる裁量権をどう生かすのかがまさに問われている部分です。その裁量権を大いに活用してもらいたいわけですが、判断の基準が疑心暗鬼を増幅するような方向に振れて欲しくないと思うのは私だけではないでしょう。

 でも、得てして「言っている内容」ではなくて「言っている人」で判断されてしまう場合が多く、理不尽な要求やらがスポンジに水が吸収されるかの如く、市長に浸透してしまう・・・なんてこともあり複雑です。政治は本当に難しくて、微妙なパワーバランスに基づいて動いていることをヒシヒシと感じる今日この頃です。

 さて、今日の一般質問では今井さんが「学校裏サイト」を取り上げていました。解決策までは提案できない・・・・とご本人もおっしゃっていましたが、解決策があればもうとっくに対策がとられているだろうと思います。子どもたちが自身固有の携帯電話と持つ時代・・・・・そんな世界に育ったことのない私でも想像を超えるような実情があるのでしょうね。怖いと思います。教育長も「これをすれば解決をする・・・というような打つ手がないのが大変歯がゆい」という趣旨の発言をされていました。子どもたちに携帯電話を持たせ、自由に使わせることの「負」の部分への認識が求められているのでしょうね。「便利」「不便」はいつも裏腹。・・・・これはどんなことにも共通していることなのかもしれません。私たちレベルで今のところやり続けなければいけないし、強化しなければならないのは「啓発活動」ということに留まってしまうのに忸怩たる思いを感じます。

 また、石渡さんが都市機構に対する質問をしていました。お隣日野市の高幡台団地73号棟の取り壊しの件です。これについては報道がありましたね。多摩市内にも取り壊し決定が行われた73号棟と同様にランクされた耐震性しかない賃貸住宅があり、それらの行方はどうなっていくのか。73号棟に対する都市機構の措置は住民にとって青天の霹靂だったと指摘し、多摩市内住宅の状況をどのように把握しているのか迫ったのですが・・・・・・・・・答弁は「なしのつぶて」。
 「都市機構からは何も話を聞いていませんので、そういう状況であると受け止めています。」


 ・・・・・「だから、都市機構にきちんと確認をすることが必要なんじゃないか」というのが石渡さんの主張で、それは当然のことで、正しいと思いますし共感します。でも、行政の回答内容は最後まで変わらず。
「確認することくらい何も難しいことではないはずなのに。」「73号棟の問題は他人事ではないでしょ!無視できない事態じゃないの!」

 「もっと、市民のほうを向いて仕事をして欲しい!」


 一体、誰のために何のために行政の仕事はあるの?今日しめくくりの発言者だった石渡さんの質問の最後のやりとりに・・・・・怒りを覚えるどころか、それを通り越して呆れてしまったのは私だけでしょうか。

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2008年06月05日

6月定例会 一般質問4日目

 梅雨入りで天気はじとっと湿度は高い・・・けれど、私は自分の一般質問が終了したので気分は晴れやかになりました。やっぱり緊張もするし、準備に準備を重ねているつもりでも、質問の直前まで頭の中は整理し切れていないし・・・・。とりあえず、発言したいと思っていたことはほぼ言えたのでよかったというのが今日の総括。


◆障害児・者歯科診療事業について

 先般まとめあげられた報告書に基づけば「来年度(平成21年度)4月から新たな展開」をしていきたいという方向性が示されています。この報告書は現状を率直、的確に捉え、今後の方向性を示していると評価しています。
 本報告書はすでに経営会議でもオーソライズされているもの。来年4月からの新たな展開を目指すために、今後どのように進めていくのか・・・・・・そこが何よりも肝心です。しかし、実はそんなに一筋縄でいかず、ハードルが高そうだと私は考えています。なぜって・・・・・それは交渉し、協議をする相手方が「歯科医師会」なので。この事業に関しては私も昨年度決算委員会において触れた項目ですが、私だけでなく過去から様々な指摘事項がなされ、見直しの必要性が言われてきました。それでも、なかなか交渉が難航してきたのが実情です。
 
 とは言え、毎年、市民の税金を約4千5百万円も投じている本事業。今後の厳しい財政状況を考えても、いよいよ本気で見直しをしていかなければいけないと考えています。そのためにようやく報告書が完成したわけですから。
 

 障害児・者そして今後増加するであろう介護の必要な高齢者などの歯科診療、口腔ケアはますます必要です。ちょうど、昨日になりますが、民主党は参院に「歯の健康の保持の推進に関する法律案」を提出したのですが、「歯の健康」は「食べる」基本にもなりますし、今後も継続して診療体制の充実に自治体が責任を負っていると思います。
 だからこそ、この事業の必要性が市民にも理解されなければならないですし、そのためには運営状況・実態が公表されていかねばと思います。求められている説明責任に応えられるように歯科医師会に協力を仰がなければなりません。 


 従来からの指摘事項もしっかりと踏まえられた報告書。完成度高い報告書の趣旨を生かして、障害児・者の歯科診療体制をさらに拡充していきたいと思います。ここは事務レベルの担当者で交渉をしても埒が明かず、やはり市長がしっかりと交渉手腕を発揮してもらいたい!


 そのことを期待します。


◆市長は学校現場の声をどう捉えているの?


 ・・・という質問ですが、私が言いたかったことは現場が抱えている「矛盾」を克服してほしいということ。どんどんと事務量が増え、忙しくなっている現場があるのにコスト削減、人員削減で首がまわらない状況があることを把握して欲しい。そんな職場環境は精神衛生上とても良くないし、創造性も工夫も生まれるような余地がないのではないか・・・・ということでした。
 これは学校現場に限らずおきている現象だと思っていますが、市長の膨大な仕事量を考えるとそこまで要求することは難しいのかもしれませんが、いわゆる組織の末端の末端の末端の現場のところで抱えている課題や問題は何かを改めて把握しなおしてもらいたいと感じています。


 それから、学校保健室の重要性に対する認識は子どもたちをめぐる状況の変化とともに市長も関心を寄せていることを確認できたので、規模の違いによって養護教諭の置かれている現状の違いに配慮をした対応をお願いしました。市長にお願いをするのは予算編成権を持っているから。仮に教育委員会ではその必要性を感じていても、市長の予算づけがなければ動けないので。全国の調査によると、生徒数500人以上の学校には養護教諭を複数配置することが望ましい・・・という現場の声です。つまり、500人未満であれば、何とか一人の養護教諭でも切り盛りに努力できると理解できるわけで、多摩市の場合にも人数がとてつもなく増えすぎている学校の現状に何か手を打ちたいものです。

 以上が私の一般質問の内容。
 今日は、安斉さんが私のフォローをしてくださるかのように「ひまわり教室」の問題を取り上げていました。「ひまわり教室」については総合相談部門は教育センターとの連携をしながら市の事業として継続し、療育部門については民間委託の方向性を考えているようです。民間委託の方向性は方向性として、今以上に専門性が発揮される療育機関としてリ・スタートすることも否定するものではありませんが、最終的な具体的内容が現段階で示されないことを懸念します。これについては引き続きしっかりと行方を見守らねばなりません。

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2008年06月04日

6月定例会 一般質問3日目

 一般質問の中日が終了しました。新年度始まってからまもないこともあり、6月の定例会は一般質問に始まり一般質問に終わる感じです。例えば私が所属している文教常任委員会でも委員会として審査をする案件は一つもないので、私にとっても明日の発言順が終わると一気に緊張感から解放されることと思います。

 明日の発言のテーマは障害児・者歯科診療事業についてが主になる予定です。ちょうど公式ホームページでも報告書が掲載されていますが、その内容と課題を踏まえて今後の取り組みについて尋ねていきたいと考えています。


 今日は多摩センターに「特急」を停車させることでブランド力が向上するだろうという提案がなされていました。私は特急通過駅だった永山駅に「急行」が停車したことで利便性に格段の違いを感じている一人で、また特急の復活で永山駅がないがしろにされるのはいささか不満です。それにしても、特急が停車するかどうかで街のイメージやブランド力UPにつながるのかどうか疑問もあります・・・・。でも、多摩センター駅に特急を復活させる会(?)という感じの名称のグループがあって京王電鉄の本社に要望を届けに行ったとのエピソードまで披露されていました。永山駅がまた特急通過駅になったら困るなあ・・・・と内心思っていました。


 ところで、今日は住田さんが「自治体再構築時代の文化行政」というテーマで一般質問をしていました。理念的、観念的な話題というのはわかりにくさがあり、ある意味で高尚な議論というかハイレベルでの論争に挑んだという感じです。確かに小難しい議論だと思うわけですが、実は本当は政策の根本的な考え方や方向性を問うということは、そういう考え方の根幹に触れて議論をしていくことが必要なのではないかと改めて考えさせられました。
 地方議会の光景について、「おねだり」「陳情」するだけの議員と揶揄されることが多々ありますが、その批判を超えることができるのかどうか・・・・。議会改革で理想とする像と私も含めて議員の現状とを照らし合わせて考えてみると「うーん・・・」と首を傾げたくなるかも。正直、質問をする私たち議員も、答弁する側の市長を含め行政側も従来どおりの手法に甘んじて安穏とはしていられないでしょうね。批判や非難を乗り越えるためには相当な努力を要しそうです。


 
 それにしても、答弁席に座っている部長さんたちも「自分のところに質問が飛んできそう。」というときには緊張感があり、発言している議員の一字一句を聞き逃さないようにと真剣なんですが、それ以外の場合にはすっかりと「我・・・・関せず」とばかりにリラックスモードがスイッチONされているのがよくわかるのも面白いですね。縦割り行政って本当にテリトリーがはっきりと分かれているんだなあとマジマジと思ってしまいます。

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2008年06月03日

6月定例会 一般質問2日目

 今日2日目は教育委員会に対する質問が続きました。ようやく就任から半年が経過した教育長はご自身が答弁に立ち、教育者としての経験を踏まえた答弁を下さるのが新鮮な感じがします。発言側の議員との視点が相違する場合にはそのことをはっきりと述べてくださるのでわかりやすいですね。何となくはぐらかして、その場が凌げればホッとする・・・みたいな感じではないところに個人的には好感が持てます。


 しかし・・・・「のれんに腕押し」


 これは、今日のトップバッターで発言した向井さんが教育委員会に対して贈った言葉でした。「なしのつぶて」って気持ちは本当によくわかります。でも、私がこれまでに経験しているよりは「マシ」って思います。なので、私には教育長の答弁が新鮮に感じるのかもしれません。


 今日の教育委員会への質問では、形骸化しているとの指摘が度々なされる学校運営連絡協議会に子どもを参画させ、子どもの意見表明権を保障し、子どもの主体性を生かすことのできる環境整備のことから、学校選択制の是非、武道教育のこと、市内の都立高校と中学校との連携というこれまた幅広い分野でした。4月に異動してきたばかりでまだまだ要領得ていない参事(都教委から送り込まれてくる指導室長)が度々答弁に立つ場面がありましたが、議員のことを「先生」と呼んでいました。「先生から今、ご指摘をいただきましたように・・・・・」というような感じで。多摩市議会では議員のことを「先生」って呼ばないのが一般的ですが、参事は「議員」=「先生」と呼ぶことが経験上身に染みているのかもしれませんね・・・。違和感ありました。


 ところで、「切磋琢磨」・・・といえば、市長が頻繁に使用する言葉ですが、これは市長の「座右の銘」なんだそうです。

 武内さんの質問で「農業振興計画」の改定に向けて「何も考えていない」ことが明らかにされた気がします。内部事情まではよくわかりませんが、少なくとも議場での部長答弁だけで判断するとなれば「多摩市には農の政策が皆無」という感じがしました。「都市農業を守る」ってこれからますます重要になると思っています。食糧自給率の低さも指摘されていますが、「市民の食卓をどうやって守ることができるのか」について、都や国の責任・・・と言い逃れしているわけにもいかないような気がします。今更、多摩市内だけに目を向けて、どんなに頑張ったとしても「地産地消」で全ての市民が暮らせるようにはならないと思っていますが「農」という観点で協定を結べるような交流都市とか友好都市を持つということとか・・・・何かできる気がしています。

 明日も一般質問が続きます。

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2008年06月02日

6月定例会スタート 行政報告/一般質問

 今日から6月定例会が始まりました。週明け月曜日から・・・・今日は予定では朝遊説だったのですが、今月は月曜日が5回もあるのでお休みしてしまいました。永山駅も工事が終わったので見通しもよくなりましたので来週の遊説が楽しみです。

 さて、初日の今日は市長の行政報告があり、一般質問は予定通り5名の発言が終了しました。市長の行政報告では家庭系ごみ有料化に伴って指定袋が不足したことへのお詫び、それから個人情報紛失の件などが内容になっていました。まだ新年度が始まったばかりの定例会ということで、予算審議を行う3月定例会のときのような緊張感はなく穏やかなうちに終わりそうな感じがします。

 今日の一般質問では、同じ会派の遠藤さんの質問により「安全・安心まちづくり条例」は9月定例会を目指して行われることがわかりました。パブリックコメントなど求めたとは言え、結局のところ防犯と犯罪被害者支援の内容を織り交ぜた条例提案になるらしく、これはまたもや物議を醸し出しそうです。遠藤さんは、行政側に「ところで、『不審者』の定義って?」と尋ねていたわけですが、二度目に答弁をした副市長は「公序良俗に反するような行為をしているような場合」という不思議な回答をしていました。「不審者」というのは、ある意味でとても主観的な捉え方が反映される表現ですよね。行政は「不審者情報」というような言い方で「不審者メール」なるものを情報提供しているわけですが、言葉遣いに慎重を期すべきだとの遠藤さんの指摘はそのとおりだと感じます。不用意に使うことは危険です。「不審者扱い」が人権侵害につながる恐れも想定できます。

 
 「言葉って難しい。」


 ところで、なぜか今のこの時期に市長に対して自治基本条例に対する見解を問う質問がありました。はるか昔・・・・市長が初当選する前の市長選公開討論会で、当時候補者だった市長は自治基本条例に対してそれほど積極的じゃなかった感じが鮮明に記憶に残っているというのが発言者の弁。それに対して市長は「そもそも『市民自治基本条例』という名前に疑問だった。」と話しをし、「当時、もっと職員どうしで、市役所内部での議論が必要だと思っていたために即制定と踏み切れる状況ではなかった。」と総括をしていました。


 ・・・・・「今は昔」・・・・・・って昔語りが始まった気分でしたね。その当時のことは一つの歴史的経過なのかもしれませんが、今、そこに立ち返ることの意味が私にはよくわからなかったです。今は、制定した自治基本条例をいかに活用するのかが最も大きな課題です。紆余曲折しながらも制定した自治基本条例を私たちがどう使いこなしているのかが問われます。


 それは、市長だけではなく議会も、そして議員個々人も・・・そして市民も。

 私が多摩市の自治基本条例で特徴だなと思うところは市議会で議論した結果加わった「参画の保障」の第22条。条文は下記のとおりです。

1 市の執行機関は、市民の意見が市政に反映されるとともに、参画する機会が保障されるよう、多様な参画制度を整備しなければなりません。
2 市の執行機関は、市民が参画できないことにより、不利益を受けることのないよう、配慮します。

 この「不利益を受けることのないよう、配慮します。」という言い回し。これが今、どう生きているのかってよくわかりませんが、要するに声の大きな人だけに顔向けをした政治をしないということにもつながる条文だと考えていて、気に入っています。


 「人の数だけ課題あり。」


 市政の課題、多摩市の課題って探し出すと本当にたくさんあるはずで、議員の一般質問でキャッチされるものというのは氷山の一角に過ぎないのかなあ・・・と今日は改めて感じました。課題を分野に分けると本当に多岐にわたるし。他の議員さんの質問を聞いていても「へー」とか「ふーん」とか感心させられることも少なくないですし。


 つまり、議員一人でカバーできる範囲というのは限定されることが当たり前で、あれもこれもと公約を掲げたとしても、きちんと掘り下げて調査研究をしなければ、市政の課題解決に結びつけることが難しいということなのでしょうね。行政職員が担当職務だけに特化して仕事を進めていることを考えると、議員がそれに太刀打ちをするための力を持てなければ、何を言ったって表面的に言い繕われて終わってしまう・・・・議会や議員の真価が問われているのでしょうね。行政職員は議員を「値踏み」するということを聞いたことがありますが、そんな風に議員が眺められているのかなあと考えるだけで、空しさ漂う議場なのでした。(って少しマイナス思考かしら?!)

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2008年03月28日

3月定例会 最終日は粛々と・・・・。

 本日で今年度最後の議会が終了しました。来年度の一般会計予算については予想通りの結果でした。予算特別委員会では修正案「否決」で原案も「否決」という結果でしたが、今日については多摩センター駅北口側のペデストリアンデッキのみを削除する修正案が可決され、原案も可決されました。市長はさぞかし‘ホッ’と胸をなで下ろしたことでしょうね。と言っても、はっきりいって「否決同然」の可決であると私は考えています。なぜなら、議長が採決して13対12で「可決」になっただけの話ですから。そのくらいのせめぎあいがあった予算であることを受け止めていただきたいと思います。
 市長は今日の最後に「予算については修正された箇所以外の原案を認めてくださり、本当に感謝しています。」という謝辞?を述べていましたが、各会派からの予算討論に耳を澄ましていれば異口同音に市長の市政運営の手腕に一抹の不安や疑義の念を抱いていることが明らかになったと考えています。
 私たちの会派では遠藤議員が討論をしました。遠藤議員が作成する討論原稿は非常に上品でしたので、私は市長に対して最も言いたいことを付け加えました。

 何よりも、市長は常に「市議会議員のみなさまと市議会との切磋琢磨」と述べるわけですが、本当に切磋琢磨をしていきたいと思うのであれば、主義主張の違いはあるとは言え、全ての議員に対し公平・平等な態度で接することが必要であると感じます。しかし、今は市長の中では「区別」があるようで、そのことは市長が言葉にして表さないまでも、「以心伝心」は不思議なもので、十分にこちら側には伝わるのですね。ですので、市長の求める切磋琢磨のためには「公平平等な態度」が必要だとあえてくどく述べさせてもらいました。


 さらに、市長は「鋭い経営感覚」を標榜しています。私は鋭い経営感覚というのは、単なる民間企業における経営感覚ではなく、自治体運営において発揮すべき、「行政」の役割を十分に認識した上での経営感覚だと理解しています。広がる社会格差の解消のために市長には経営感覚を発揮してもらいたいものですね。でも、「いつになったら、市長の経営感覚は発揮されるのだろうか。」なんて思ってみたりもするのです。そのことも苦言を呈する意味で生意気にも付け加えてみました。


 実は今日、多摩自由大学が発行する月報が届いたのですが、その中のつぶやき?に下記のようなことがありました。首長像・・・・・「・・・・・・・略・・・・・・・行政職員上りの首長は果敢に何かをしようというよりも、むしろ守りを固めようとする。かつての川上野球、広岡野球のように。勝負には手堅いけれども、野球それ自体は面白くない。また、主婦の目線というのは曲者である。確かに、女性は細かいことに気が付き、けちけち作戦で、節約には向いているが、こんな過程は息が詰まる。同様に、こんな行政では閉塞感が漂う。・・・以下、略・・・・。」

 ・・・・まさか、多摩市のことではないですよね♪一応、他愛のない仲間内の話で一般論とことですが。

 市政運営が円滑であることを願う気持ちは誰しも同じ。それでも、来年度一般会計予算のように議会を二分するのはなぜか・・・・私は市長の政治姿勢だと感じています。もちろん、市長の主義主張は大事です。市長も市民からの負託を受けているわけで、ご自身の信念を貫く姿勢は必要です。でも、同じく市民からの負託を受け、選出されている議員に対して、主義主張の差異により距離感を違えたり、スタンスを変えたりするのは‘ちょっと’違うんじゃないかな・・・・って思います。


 
 いずれにしても、市政運営が滞らないことになったので、私たちの主張(多摩センター駅のペデだけでなく、多摩第一小学校の土地を借金までして購入する必要性に今すぐは認められない。)は全体化されなかった残念さは残るものも、まあ、悪くはなかったと言えるのかも。

 まあ、今日一日は来年度予算案については修正案も出ましたが、粛々と議事は進んだと言うわけで、市長が提出した議案は全て可決されたわけです。でも「粛々」と進んだことは意外でしたね。なぜなら、先日もブログで言及した継続審査案件になっていた陳情を市民が取り下げた・・・ということに対して、佐久間議員からの意見表明があり、それに対し、安藤議員が思わず‘ご立腹の’反論の弁を述べた・・・・という本日の会議冒頭での顛末があったからです。何だか「喧嘩両成敗」みたいなやりとりに耳が疲れました。
 何はともあれ、この件についての取下げ理由を私たち議会がどう受け止められるのか・・・その力が試されるのかもしれないなと思います。取下げ理由書については提出者の許可をいただいて、このブログでも転載しようと考えています。陳情者の心境が淡々と綴られているので。

 その他、まだ少し話題としてはお伝えしたこともあります。特に国民健康保険税については市長の専決処分という形で来年度以降の税負担が見直しの方向になっているので。そこは実際に専決処分行われてから報告をしたいと思います。


 今日のところはここまで。市民から見た市議会・・・・・・一つの視点としてはこちらをご紹介→多摩市議会ウオッチングの会ホームページ

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2008年03月21日

3月定例会 ストックマネジメント(資産管理)計画と公共施設の配置のあり方特別委員会

 今日は議論の途中から傍聴をしたのですが、ちょうど「やまばとホール」について意見交換をしていた最中でした。やまばとホールは老朽化が進んでおり、あの建物内に併設されていた図書館は既に引越し、それ以外のところも新たなプレハブ建物の完成で別の場所に移動する予定になっています。

 つまり、あの建物全体は取り壊しの運命なんだろうな・・・・


 と私は薄々思っていますが、おそらく補修など改修工事、ホール機能にしても設備を一新して対応しなければ「使える施設」にはならないのが事実です。でも、やまばとホールは定員約550名とその規模がちょうど使い勝手よく、使いやすい施設。ベルブホールやヴィータホールもしくはパルテノン多摩のホールとは違う強みかもしれませんね。


 そこで、昨日の委員会での議論も結局は「残すべき」と強固に主張する委員と「状況を考えれば、廃止せざるを得ないのではないか」と考える委員の意見が真っ二つに。委員会として結論を一本化すべく、委員長が議論をまとめようと骨を折っている横から・・・・「○×△でいくなら、△しかないよ」なんていう両論併記を主張するような意見も。


 傍聴席では苦笑・・・・・・・・・・。


 「そりゃあ・・・・廃止しないでいけたらそれに越したことはない。」


 そうできるなら、誰しもがそうしたいけれど、そうもいかないからわざわざ特別委員会まで設置をして、公共施設のあり方そのものを考え直そう、見直そうとしているはずなのに。

 得てして・・・・・議会は行政の後追いをするだけのことが多いことに憂慮している委員長は「議会としてしっかりと考えて、改革をリードしていきたい。」と考えているようですが、そうも行かないというか・・・委員同士の見解はすれ違ったままで平行線で進んでいくような暗雲が立ち込めてしまい傍聴席の私まで何だかためいき。

 この特別委員会と平行して議会改革特別委員会が開催されているわけで、まさに議会改革というのは「議会としてきちんと議論をし、とりまとめていこう。」というのを目指すはずなのになあと。議会が一枚岩にならなければ、一番都合がいいのは市長なのに。議員がそれぞれに主張を少しずつ譲歩しあいながら、よりよい方向性を見出していくことが大事なはずなのに。


 どうやら「改革」というのは・・・いつも言葉だけが上滑りするらしい。

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2008年03月18日

3月定例会 文教常任委員会

 通常なら、厚生産業常任委員会の次には建設環境常任委員会が開催される手はずが明日はしない中学校の卒業式があるために順序を入れ替えて、本日文教常任委員会が開催されました。

 議題としては来月からの組織改正に伴って提出された条例(教育委員会に所属をしている文化・スポーツ部門を市長部局に移動させるために必要な手続きとして)とあとは文言整理のための条例改正のみ。
 組織改正についてはそもそもは反対の立場。とは言え、既に決定事項であり、どんなに反対をしても4月からの組織改変は実施されることになっているし、「今更、反対する必要もないのでは?」という会派の議論の末に賛成することにはしたものの、「教育委員会から文化・スポーツ部門を市長部局に移すことでより総合的な生涯学習施策の展開ができる。」という説明についてはかなり「マユツバ」で、どちらかと言えば「お手並み拝見するしかないかな・・・・。」と私にとっては不本意ながらも賛成に回った感じですね。審議の中で、生涯学習施策の頭脳部門は市長部局で、その実施機関として手足になる部分に公民館や図書館を位置づけているのはどう考えても「バラバラ」・・・言う指摘はごもっとも。
 もちろん、行政は「バラバラというご指摘ですが、きちんと連携をすれば総合的に進めることは可能ですし大丈夫です。」というお答えですね。しかし、最近の私は行政が言うところの「連携」という言葉をすんなり受け止めることができないわけで、正直、「バラバラにはならず・・・・」と言われてもなかなか合点いかないことも多いですね。市長部局内部同士での連携だって・・・十分にはいかないのに、そこが市長部局と教育委員会ともなるとさらにその壁の高さ、溝の深さやいかに・・・・。


 どうやって是正していけるのでしょうね。連携していけるのでしょうか。


 やっぱり「お手並み拝見」の域に留まりながら、今後の取組みを注意深く見守るしかないのかもしれません。

 さて、文教常任委員会といえば「学校の統廃合問題」のことを所管調査事項にして、細々と(?)調査や意見交換などを進めてきたわけですが、「学校統廃合」の是非については賛否両論で委員会としての見解を一つにまとめることができないため、とりあえず現状を踏まえた上で、一定の結論付けを図ることにしました。
 中でも・・・・「教育委員会における議論の公開が必要。」という認識では全員が一致。どのような議論の過程を経て、方針が決定したのか、そしてまた決定していくのか・・・・・。教育委員会の議論が市民に対して十分に公開されていないというのは以前からの指摘にもあるところ。実は、教育委員会は大事な議論は定例会開催に先立って行われる「協議会」において、閉じられた場所で行っているのですね。ですので「密室」だとの批判を免れない状況にあることは確かです。もちろん、個人の人権に関わる問題など、個人情報は守る必要はあり、全てを公開するわけにはいかないのかもしれません。しかし、今は必要以上にクローズな場で議論されているような気がします。少なくとも私たち市民に見える議論としては「議事録」に記録されているものが手がかり。議事録だけでは全く議論が伝わり、見えてこないのが実情です。
 ですので、やはり教育委員会の議論をもっと見えるようにしてもらいたいと思います。もしかすると協議会の場では有意義な意見交換もあるのかもしれません。そこを公開しない必要はありません。自治基本条例は市民参加の前に情報公開、情報共有を求めるものだと理解していますが、議論が見えるからこそ結論に対する理解が深まるのではないでしょうか。


 単なる議会の一常任委員会の報告事項に過ぎないかもしれませんが、「教育委員会の公開が必要である。」との認識を示していくことは意義あることと思っています。もちろん、「議会に言われたくらいで、変える必要がない。」とピシャリ跳ね返すとしたら、それもまた教育委員会の見識とし、受け止めざるを得ないのかもしれませんが、「公開を拒めば拒むほどに、市民からの不信感が募る」という悪循環に陥ることにもそろそろ気がつく時期に来ているように思います。

 教育委員会はある意味で議会からも一定の距離を保ち、政治的にも中立で公平公正な運営がされなければならない場所。実は文教常任委員会が教育委員会に対しどこまで介入?もしくは立ち入って、踏み込んで意見を述べていけるのかはわかりませんが、とりあえず私たちとして一致した「教育委員会の透明性を高め、積極的に公開をする。」という部分をどのように汲み取ってもらえるのかは見ものかも?!
 結局、私が痛感するのは・・・・議員は教育論に下手に介入することができず、教育委員会の決定事項を粛々と受け止めるだけなのかなということ。学校の統廃合問題についても、教育委員会が決定した事項を覆すということはほとんどできないのが現実。


 例えば、豊ヶ丘貝取地域の小学校の統廃合について教育委員会が「4校を2校」に・・・と決めたとしたら、議会の議論では「4校を3校」にとか「4校を1校」になどにまで議論が及んだとしても、そのことが結論になることは考えにくく、戻るところは「教育論」で教育委員会の結論が優先されるでしょうから。

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2008年03月17日

3月定例会 厚生産業常任委員会

 今日は厚生産業常任委員会でした。気になっていたのは企業誘致条例のこと。委員会が開会する前まで可否をどうするかについて会派で議論をしていました。結果的には委員会でも全会一致で「可決すべき」となったようですが。
 企業誘致条例は今月末で失効(3年間の期限が終了)するため、その期限をさらに3年間延長すること、そしてサンピア多摩の第二駐車場用地の処分(こちらは処分することになっている。)にあたっても条例が適用できるようしたこと(当該用地への企業立地を誘導しようとしているのですが・・・・一定期間の税優遇策はプラスに働くでしょうか?)と奨励策についても一部の見直しが提案されました。
 実は、私たちの会派では企業誘致条例の内容について、男女の雇用バランスや障害者の雇用という面でも一定の条件を付すことも必要だと考え、機会を捉えて主張もしてきました。でも、条例に盛り込むのはなかなか難しいとの判断で、今回は見送られたようですね。とりあえず‘一考’くらいはしてくれたのかもしれませんが・・・・ちょっと残念。
 議論の行方により、今日のところは賛成することにしたものの、今後は男女共同参画や障害者の社会参加という視点からどのような対応をするのか考えて欲しいものですね。次なるステップに期待します。もちろん市民の雇用を促進したいと考えます。

 さて、今日は午後から行われた図書館本館の内覧会に足を運びました。館内を案内していただき、1階、2階と書庫である3階部分も覗きました。印象としては「めっちゃ!広すぎ!!」ということです。何せ、約1000㎡だったフロアが一挙に約5000㎡(中学校校舎1階から4階まで)と増床してしまったわけで、ある意味で「ゆとり空間」・・・・・ゆったりした空間で図書館を満喫できると言う面もありますが、一方、「図書館の管理」という面では非常に困難を極めるように思いました。
 例えば図書の整理などにしても、校舎の端から端まで足を運びながら行わなければならないし、もともと教室であったところを改造しているために死角が多く、ある意味では目が行き届きにくさがあること等など・・・・管理する側からの発想かもしれませんが、従来どおりの職員数で対応しきるのかどうかが課題かもしれません。
 
 「暫定施設」という取り扱いで図書館が移転したわけですが、それにしてはかなり大変な施設になりそうだなと思いました。でも、ゆとりある空間を視覚的にも楽しめるように工夫のしどころはありすぎ!ある意味でやりがい持とうと思えば、持てそうです。私としては、「こどもとしょしつ」がとってもステキな空間に生まれ変わっていて、ちょっと感激。ここが親子の居場所のひとつにもなるといいなあと思いました。
 ちなみに、週末にオープンしますがそれと同時に「子ども読書まつり」が開催されます。


 とりあえず、多摩センター地域には図書館がないという要望にも応える格好で、駅から歩ける距離に本館が設置されたものの「暫定施設」には変わりがなく、そしてまた「本館」としてのアクセスの良さからすると決して便利とは言えず(むしろバス停の近さや駐車場の台数だけを考えると市役所の場所のほうが便利だったかも)、すべては今後の多摩市の図書館政策により解決されていく問題だと考えています。それにしても長年懸案として先送りされている中央図書館の設置問題の結論も早急に出さなければ、図書館政策全体像を描くにも描けないような気がしてなりません。
 これはやっぱりまず先には教育委員会の方針があるのかな?大いに議論をしてもらいたいものです。

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2008年03月13日

08年度予算特別委員会では否決

 本日が最終日の予算特別委員会。一般会計予算については①多摩市議会自由民主党、公明党、生活者ネット・無所属の会・あおぞらからの修正案(11人)、②民主党TAMA・改革ゆいの会からの修正案(7人)、③共産党多摩市議団からの組み替え動議(5人)が提出されましたが、いずれも過半数の12を獲得できず。そして、最終的に原案も「否決」という結果になりました。


①案は多摩センター北口側に予定されているペデストリアンデッキに関する予算を削除するもの。
②案は①案にプラスして多摩第一小学校用地の取得に関する費用を削減したもの。
③案は国民健康保険税の引上げを阻止すべく、福祉基金の取り崩しを行うとともに、歳出の一部を見直しを図ったもの。
 ちなみに③の案でも歳出の一部の見直しにおいて多摩センター駅北口側に予定されているペデストリアンデッキの費用について減額が示されていました。

 いずれの案も可決されなかったものの、 上記3案の共通項は「多摩センター駅北口側のペデストリアンデッキ」。昨日、さんざんに質疑が繰り広げられていた懸案事項の「ペデ」については全員がそれぞれの立場から削除を求めたことになりますね。ここは多摩市議会の総意として市長は汲み取る責任があるでしょうね。「どの案も可決されなかったから・・・・・」とそ知らぬふりでは許されないでしょう。

 っていうか、そのまえに・・・・原案が否決されているわけですけど。

 だけど、その深刻さがまったくない・・・・?

 なぜなら、「否決」というのはあくまでも今日の段階でのことだからです。 


 というのは、予算案については、今日の特別委員会の採決がそのまま確定するものではなく、定例会最終日、本会議にて再度採決が行われます。大方の予測では、本会議では今日の結果が覆る算段です。おそらく修正案①が可決される格好に落ち着くのだと考えています。
 そのことが見えているからなのか、市長は「否決」という結果になっても痛くも痒くもなし。いたって元気そうでした。原案が否決になると「暫定予算」の編成が迫られますが、今回の場合には「暫定予算」は回避できそう。修正箇所を最小限にとどめ、小さな傷口で何とかそのまま走り抜けられるとの計算があるからでしょうね。議会が修正案を可決して、本予算が可決した・・・・という美しいシナリオです。なので、深刻さもうわべだけ?

 理由は簡単。最終日の議決には、今日の採決に加わらなかった予算特別委員会の委員長や議長も加わります。このお二方は自民党会派。つまり、①の提案者11人にこの2人が加わればあっさり可決となるのです。(定例会初日から欠席中の議員がいるので、その方は頭数には入れず。)


 誰しもがその数を計算できているので、心中穏やか?に最終日を迎えうつことができるわけですね。特別委員会の終了後、市長があまりにもさわやかな様子だったのを見て、「何ともいえない複雑な気分だ」ともらしていた議員もいました。

 それにしても、今日の特別委員会は朝から波乱続き?午前中には「不規則発言」も飛び出し、動議が出されたり。ここは委員長の仲介によっていさめられましたが・・・・・議員どうしでの罵りあいは気持ち悪いですね。「金の猛者」だと言われた同じ会派の篠塚議員は怒り心頭、乱闘直前?!っていう雰囲気でした。
 そんな緊迫感いっぱいのドタバタで終了した予算特別委員会。波風立たずに終了するよりはよっぽどいいのかもしれませんが、ここで本当に市民のための審議が行なわれているのだろうか・・・・・傍聴席からは「チロリン村」のように映るだけなのかも・・・・・とまずは現場に身を置く私自身も反省しなくちゃとため息一つ。


 明日からは委員会が順次開催されて、最終日へ。まだまだ、ここで疲れるわけにはいきませんねー。私は明日から東京を離れます。祖母の見舞いにちょっと遠方まで外出。心機一転で、来週の文教委員会に臨みたいと思います。 

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2008年03月12日

08年度予算特別委員会 4日目

 今日の審議は衛生費から。やはりエコプラザのことには質疑が集中しました。先般、実施された試験稼動中の廃プラの圧縮処理での大気環境調査の結果によれば、数値については詳細が述べられなかったものの、どうやら室外と室内では「室内の方が値が低い」ということのようでした。もちろん双方ともに環境基準を下回っているのは当然のことですが。
 実は今回はTVOC(総揮発性有機化合物 )も調査項目に含めました。これはエコプラの協議会でも委員から意見が出されていた部分です。ただTVOCに関しては、まだ考え方が確立していないようで調査結果の公表については数字などが一人歩きしないように慎重に取り扱っていきたいとの話です。 
 「市民の不安を煽るようなデータは公表しない?!」


 もしも、そうだとしたら、大問題ですよね。仮にも行政に不都合になるような情報は出さないなんて!・・・情報の隠蔽?!・・・・そのような姿勢はとうてい認めることはできません。議会サイドからも、市民の不安を煽るような環境調査の結果、データの公表することに消極的な見解もあったわけですが、行政側は「全て情報は公開する。」と明言していました。それは当然のことといえば当然のこと。


 さて、今日はこの予算委員会でも大きな山場?・・・・・土木費の「都市計画図書作成業務」「多摩センター駅周辺地区歩行者ネットワーク調査業務」の質疑を迎えました。これ・・・・多摩センター駅の北側の都有地にペデストリアンデッキを架けていく計画に必要な調査をするのだとか。ぺデを設置することで北側の活性化につなげたいそうです。しかし、もちろんのこと、議会サイドからは疑問の声が。行政としては「まずは、調査をさせて欲しい。」ということなのですが、調査を認めるということはペデストリアンデッキの建設も認めたも同じ。ここで何とか再考を迫りたいものです。
 でも、もちろん再考の余地があるわけありません。「北側にもペデができて当たり前。」という答弁や市長からもいつになく丁重かつ丁寧に懇願するような答弁。「ぜひともやらせてほしい。」の一点張りです。市長は多摩センターについては企業誘致条例を制定したことや、マグネット効果で優良企業が進出してきたこと、海外からのビジネスパートナーが多く多摩センターに訪れる中でその悩みは「食事処」であることなどを理由を述べていました。駅の北側から南側に接続するペデストリアンデッキがあれば、もっと便利になるというのです。
 また、北側にペデを設置することが、未処分で残されている都有地の企業進出の呼び水になると。そのことで税収や雇用も期待できると。(ちなみに予想図では2100名が働くことになっているらしい。)

 というわけで、確かに市の考えていることや言い分にも「そういう要素もあるかもしれないな。」とは思います。


 しかし、実はこれについては同じ会派の篠塚議員がこの件に関し、昔の資料を探したり、かなりあちこちにヒアリングをしてわかったのは、今更・・・・多摩市が調査をする必要がないということ。なんと東京都は多摩センター北側の土地約5万ヘクタールの処分・売却を目的にした調査を行っていたのです。平成16年度のことです。つまり、今、多摩市があえて調査をしなくても、都の調査とそれにもとづく結果で十分と言うわけです。なぜなら、都は調査結果の報告書で既に「ペデ」の構想を示しています。「土地を処分するためのペデ。」というのが都の調査結果ということになりますね。


 そこで、私たちとしては・・・・要するに多摩市は「東京都の資産処分のために、責任を取らされる格好になっているのではないか。」と思えてきたわけです。ペデのルートにしてみても、本当に多摩センターが活性化するようなルートが示されているとは思えないようなもの。市側は「都の調査では地域の声を聞いていないので、市の調査では改めて地元の意見を反映させたい。」ということでしたが、そのことで本当にルートが変更できるかどうかの確約もなし。市側はあれこれと理屈を並べ立てて調査の必要性を主張するのですが、そのどれをとっても、議員の半数の疑義は解消されないままでした。
 それにしても・・・・ペデストリアンデッキがあることは「視覚的にも効果が大きい」そうですが、今の多摩センターの北側にぴょろんとペデができて、景観的な効果が全然イメージできないのです。


 ちなみに、篠塚議員の試算では最低価額になりますが、都が仮に全ての土地を処分するとしたら74億円の売却収入になるとか。都の財政規模から考えると微々たるものになるのかもしれませんが、やはり大きい。・・・・・・・・・・やはりこのペデストリアンデッキは「都が主体」」で工事を進めるのがふさわしいのではないでしょうか。
 それにしても東京都の財産処分と言えば、同じく予算にあがってきた多摩第一小学校の底地のことも。こちらは約6億円。赤字覚悟の処分価額と主張されるのかもしれません(時価相当では約10倍ほどの値がつくとか)が、もともと都は当該土地を国から「タダ」同然で引き受けたらしいです。これって東京都のやっていることおかしくないですか?


 それに対して市はどうしてもっと強く主張できないのでしょう。「東京都の言いなりはおかしい!」これが私たち会派の主張ですし、他会派、議員からも同様な意見が出されています。ここぞまさに市長、‘地元’都議会議員との連携プレーが期待できそうなのですが。当事者じゃないので交渉ごとの難しさはわからずに言っているので、「わからんちんが、横から口を挟むな。」ってお叱りを受けてしまうかもしれませんけど。


 明日が最終日です。ようやく教育費に入ります。明日は残りの時間を使って質疑する予定です。2日ぶりの質疑です♪「財政の厳しい」多摩市の教育予算のあり方について質疑したいと思っています。

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2008年03月11日

08年度予算特別委員会 3日目

 予算特別委員会も折り返し地点。残すところあと2日間。来年度予算については「総論賛成」でいくのかそれとも「各論は賛成」で判断するのかどうか・・・。正直、細かいところにチェックを入れ始めるとキリがなくなるわけですが、「せめてこれだけは。」と思う箇所について修正をするかどうか・・・・。最終日の明後日に向けて、どう判断をしていこうかと頭をよぎります。

 今日は総務費から始まって、民生費まで終わりました。それにしても・・・・今回はみなさんどこに発言時間をプールしているのでしょうか・・・・・民生費に関する発言が意外と少なくて驚きました。私たちの会派も明日以降の審議で時間を使う予定があるので、なるべく時間を消費しないことを心がけた一日でした。不思議なものですが、意外と議員の目のつけどころって似たり寄ったり。もちろん、それぞれ目のつけどころが同じでも、とんでもなく意見が異なったりする場合もあるにはありますが・・・・「私も時間に余裕があれば言いたかったこと」を代弁してくれる発言も少なくありません。


 総務費では決算特別委員会のときに評価が低かった「市民提案型まちづくり補助金」のことが取り上げられました。市民の新たな支えあいの仕組みをつくる一助とする、市民活動の芽だしを応援する・・・などなど補助金の意義を説明する行政側です。市民活動団体に対する補助金交付の公平性、公正性、透明性ということから、新たに創設された仕組みですが、・・・・。市民活動を自立させるために5年間までしか補助金が交付されないことや、補助率を毎年引き下げる傾向など、その運用については不満の声が上がっています。正直、自立させるために5年間を限度にしたにも関わらず、補助金がもらえなくなったそれ以降に活動まで消失してしまったなら本末転倒なのですが、そこはまだ制度が創設されて4年目では検証されるまでに至っていないのが現状です。今後どうなっていくのか・・・・・。市長としてはこの仕組みを育てていきたいと考えているようです。
 
 私たちの会派で気になっているのは、市民の提案を審査する「審査委員会」の委員の選出についてです。提案している団体に利害関係がある人が委員になっていることを指摘する声も聞こえてきます。利害関係が特定された場合にはその団体の審査に加わらないという対応もしているようですが、やはり、それでは不十分。提案型補助金では先駆的に取組んでいる我孫子市の場合、審査委員会にはしない在住者が含まれておらず、我孫子市に在勤する等、市に関わりの深い識者にて構成されています。多摩市の場合には公募市民を入れていますが、ここが厄介な点になっているように思うのです。市民参画、市民の視点を取り入れることは重要だと思いますが、それは時と場合によるはずで、この補助金の場合には市民にはご遠慮いただくことも必要かもしれません。
 ここは篠塚議員が厳しく指摘をしましたが、何となく「のれんに腕押し」風な雰囲気で答弁はぼやっとしていました。


 民生費の質疑ではさすがに共産党の出番という感じで、かなり多岐にわたって質疑がありました。中でも橋本議員の指摘などはこちらが聞いていても「なるほど」と思いますし、ものすごく勉強しているなと感じます。年期入った議員のお手本とも言えるでしょうね。ただ、最後の結論のところでは「廃止」とか「削減」ということはなかなか口にしないところが、所属政党ならでは・・・支持母体の意を強く貫いている姿勢と受け止めていますが、福祉を手厚くということで、「拡充」「充実」路線だけではやっていけない時代に入っている現実を乗り越えていかねばならないと思います。
 例えば、長寿祝い金の話がありましたが、私は「お金のある時代にできたこと」でしかないと思っているので、「申し訳ないけれども廃止せざるをえない」事業の一つだと考えています。が、共産党の立場からは長寿祝い金が贈る対象範囲を狭くしたことが問題という指摘になっていて、随分と私との認識の差を感じます。市側の説明では、長寿祝い金は民生委員から贈呈してもらうことになっていて、それを機に地域の顔の見える関係をつくる意味があるとの説明でしたが、それは長寿祝い金でなくとも別の方法も考えられますよね。私は「長寿を税金でお祝いする時代」は過ぎていると感じます。


 「あるものをなくすことは難しい」


 そんな狭間で私たち議員の判断も揺れ動くのかもしれません。行政はそういう微妙な揺れをキャッチするので、結局のところ額を縮小させても、事業そのものをバッサリ廃止することはしないのです。行き届いた「配慮」ということなのか・・・・・・?批判非難の矢面に立ちたくないということなのか。そりゃ・・・・波風立たないほうがいいことにはいいにはいいわけで、無難にやり過ごすことができればそれに越したことはないのかもしれませんね。
 でも、本当に必要なところにお金を使っていかなければならない。そのことは配慮をしすぎる・・・・過ぎたるは及ばざるが如し・・・・って思います。

 今日は民生費が終了したので、明日は衛生費から。衛生費は健康やごみ問題が含まれています。私としては教育費に時間をとっておきたいので明日一日も自席に座っているだけになりそう。

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2008年03月10日

08年度予算特別委員会 2日目

 初日の続きで市税など歳入の質疑から始まり、総務費の質疑へ。総務費の総額は約66億。民生費約188億、教育費約101億に続く予算総額になっています。民生費なら福祉関連、教育費なら教育関連の予算であることがわかりますが、総務費といってもどんな内容が含まれているのかぱっと思い浮かびにくいかもしれません。ここには職員の人件費からNPOセンター、女性センターのこと、青少年問題協議会のこと、ミニバスのこと、コミュニティセンターのこと・・・・・etcというように、種々雑多(?)・・・・・さまざま多岐にわたる分野がちりばめられて入っているものなのです。

 というわけで今日の質疑では、やはり財団法人多摩都市交通施設公社の問題点がさらに浮き彫りになった感じです。まずはUR(都市再生機構)からの天下り問題が指摘されていましたが、それ以上に深刻なのは例年駐車台数が減少していること。2005年度は131台、2006年度95台、今年度は1月末時点で70万台だとか。近隣の商業施設の駐車場ができた影響が直撃しているのでしょうね。今年で20周年となり、ビルの改修工事等メンテナンスも予定されているようです。設立当初は約95億円の借入金だったものが、現在までに残高では67億円にまで縮小してきているようですが、それでもまだまだ返済が終わるまでには時間がかかるでしょうね。返済計画などはあってないようなもの?と思ってしまいますが、これまでの返済実績を見てみれば20年かかって単純計算で28億円返済・・・・残り67億円の返済が終わる時期・・・あと約50年ほどかかるということでしょうか。(私、生きてたら80歳か。)ここには市からの出捐金が1億円。これは性格的には寄付金になるのだそうです。ですので、市には返還されない可能性のほうが大きい?!
 この問題はきちんと動向を追っていて的確な質疑をしてくれる橋本議員がいるので、やりとりを聞いていて事態の深刻さがきちんと伝わってきます。年々、深刻さが増すばかりなのが本当に気になります。

 ところで、「行政の仕事と採算性」というのは非常に難しい問題ですね。ミニバス問題では好調な東西路線は別として(評価されています♪)、南北路線の赤字が指摘されていました。「一体どこまで赤字を補填し続けるのか。」ということでした。しかし、もともと民間事業者が不採算として公共交通網を敷いていないところに「足の確保」の点からバスを走らせているわけで、一方的に不採算を問題視しずらい点です。コスト意識を全く持たずに仕事をすることは問題ですが、採算ばかりを追って仕事をしていては行政が役割を果たせない面もあるでしょうし。


 今日は「お役所仕事」って何か?という質疑があって民間感覚を取り入れる必要性を主張する意見もありましたが、典型的なお役所仕事って窓口などで市民から問い合わせを受けた職員が「その仕事は私の仕事じゃありません。」とバッサリと回答できてしまうような応対から始まって、あとは法令順守で杓子定規で融通の聞かない対応などなどを指すのだと思います。
 そのために多摩市では市内のホテルに職員を派遣して研修をするなど実施しています。もちろん、窓口での職員の対応は市役所の印象を決定づけする重要なもの。多摩市の場合にもホスピタリティの向上、「3S窓口=Smile(笑顔)、Speed(迅速)、Sincerity(誠実)窓口」で取組んでいます。それって民間企業に研修をしなければ身につかないものかどうかは少々疑問だったりしますが、役所に長年蓄積されてきた慣習とは恐るべし。でもそれを変えるために、民間事業者に毎年数名を派遣したところで太刀打ちできるかといえば、「期待する」しかありませんね。


 しかし、窓口対応の姿勢がどんなに向上したとしても・・・・そこが役所の仕事を根幹からドラスティックにかえる本質にならないのですが・・・・・今日の答弁では単なる「お役所仕事」の中味をちょっと越えるような「前例踏襲」「新しいことに取組もうとしない面もある」という人事を担当している部長ならではの回答もありましたが、「新しいことに挑戦したくなるような職場風土」があるのかどうか問われそうですね。

 ・・・・・以前に見つけたBlogですが、久しぶりに開きました→「お役所仕事~世間の常識は役所の非常識」。最新記事が面白かったのでここに貼り付けておきます。

全国的に、3月議会も宴たけなわでしょうか。

毎回、一般質問が山のように押し寄せてくるウチの課では、相変わらず議員が「しょ~もない質問」をしてきまして、それに対して「的外れでアホっぽい答弁書」を課長・係長が協力して書いているという構図。

文章そのものは「お役所らしい、素晴しい文章」なのですが、内容がね~。

最初から「真面目に答える気がない」のか「答える能力が欠けているのか」は分からないのですが。

議会の一般質問が、「ごっこ遊び」みたいに見えてきます。
もちろん、首長以下お役所の職員たちの問題でもありますが、勉強不足(というか、意識が低すぎる?)の議員さん達にも、もう少し頑張ってもらいたいところです。

まぁ、あまり頑張りすぎる議員さんは、お役所職員とか、「早く終わらせて帰りたい」と思っている同じ議員さん達にも嫌われてしまうのかも知れませんが・・・。

ちなみに。
一般質問がいっぱい来る部署って
「福祉」とか「教育」だと思いませんか?

ウチのお役所は、「福祉」と「教育」に関しては、毎年(私が知る限りず~っと?)、お世辞にも「すっげ~仕事ができる人課長や係長」で固められている所をみたことがありません。

まるで「吹き溜まり」のように、ど~にもならない「困った職員」が固まっている事はしばしばですが・・・。

議員(市民?)にとって、関心が高い分野。
お役所にとっては「それほど重要視していないところ」なんだな~っと。妙に温度差を感じてしまいます。

まず大切なのは
住民(当然、お役所職員も含め)が、議会に関心を持つことだと思うんですよね~。

「議員なんて、選挙の時しか頭を下げない」なんてブウブウ言っている人たち。
そんな人たちだって、議員は「何かを作れ!」とお役所に陳情する時の「口利き役」くらいにしか思っていないはずですから・・・。

ちょっと背筋が寒くなるような指摘です。

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2008年03月07日

08年度予算特別委員会 1日目

  来年度予算について、まずは一般会計から審議がスタートしました。お約束どおり(?)、大会派順に総括的質疑が進みました。

 私たちの会派は遠藤議員が質疑をしましたが、市長が施政方針で言うところの「夢」というのは、具体的な内容は①子育て子育ち教育の充実②健康で元気で明るい高齢社会③環境を守る④将来にツケをまわさないというものだそうです。また、今住んでいる人がこれからも住み続けたいと思えるまちづくりを実現することだと述べました。おそらく、それが市長の言うところの「夢」なのでしょうね。以前は「住みたくなるまちづくり」を進めるとして、多摩市外から人を招き入れることばかりに思考が向いていたようですが、ようやく「今、住んでいる人」に視点が移ってきたのはいい傾向だと思います。

 それにしても、 実は、市長の言うところの「今、住んでいる人がこれからも住み続けたいと思えるまちづくりを実現する」=「夢」と言えるのかどうかは疑問です。

 でも、「夢」を語っている場合じゃないというか・・・・ますますの高齢化社会と少子化、社会保障費の増大は目に見えて、多摩市の場合にはハード面でのまちの更新が一気に訪れることなどなど・・・・・目の前に次々と立ちはだかっているのは厳しい現実。そこに向き合って一つ一つ解決していかなければならないことを思うと、そんなに「ばら色の未来」を語れる段階ではないと思うのですね。

 住み続けたいかどうかは別としても、多くの市民はここを「終の棲家」としていると思います。「多摩市に住もう」と決断し、居を構えたこと自体、ある意味では「住み続ける覚悟」があるから。おそらく多くの人は「住めば都」という感覚を持っているのではないかと思うのです。
 なので、私は住み続けたいと思ってくれるかどうかではなく、現実的に「住み続けることができる」環境づくりを優先して欲しいと考えます。市民はそんなに簡単にこのまちを離れることはできない。「今、住んでいる人がこれからも住み続けられるようなまちづくり」をして欲しいです。

 だから今、求められているのが行財政の構造改革。「夢」を語っていられる場合ではなく、厳しい決断を下していかねばならないのだと考えています。


 今日はトップバッターで総括質疑をした自民党からも「議会も議員も市長と一緒になって決断をしなければならない。」「議会は新たなものを要望ばかりするのではなく、やめる、廃止することも要望できなければならない。」という趣旨の発言がでましたが、まさにその通り・・・・「何をやめるのか」「何を廃止するのか」を議論し、政治的な決着をつけていかなければならないと思います。

 副市長が「(批判されるような)大型の公共事業なども市民の要望や要請に応えて実施してきたと答弁するように、すべて政治の現場で決定してきたものが、だんだんと重荷と化している状態・・・・そこを悲観しても始まらず、結局はもう一度政治の現場で新たな方向を決定する必要があるだけの話です。でも、そこがなかなか難しい。


 市長も議員もさまざまな人との関係があり、今の立場があるのだと思います。仮に厳しい決断をするためにはその関係やつながりを断ち、傷つける覚悟も迫られることもあるでしょう。でも、「捨てる神あれば、拾う神あり」。物事には必ず二面性があると考えれば、案外すんなりと決断も下せると思うのですが・・・・。立場や議席にしがみつきすぎると下すべき決断も下せなくなるのかもしれませんが、「捨てる神あれば拾う神あり」を信じる者は救われるのかも?!

 ところで、市長は「スクラップ&ビルド」ではなく「ビルド&スクラップ」と言うのですね。なかなか理解し難い表現なのですが、その視点から構成されている予算案なので慎重に審議をし、最終的な判断を下していきたいと考えています。

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2008年03月05日

3月定例会 補正予算は可決・・・人事案件は取下げ。

 昨日に引き続き補正予算の審議。一般会計も特別会計も可決して午前中が終了しました。

 ・・・・・・しかし、この午前中・・・・不穏当な動きが?

 普通は一般会計予算の議決、特別会計の議決時に市長や副市長、部長は着席し、それぞれ可決するたびに立ち上がっては議員側議席に向けて軽く会釈(「可決していただいて、ありがとうございます。」という感じ。)をするのですが、今日の場合には特別会計に入ったとたんに、副市長が出たり入ったりするのです。

 「一体・・・何?」

 ということで、もしかしたら今日の午後に予定されている「副市長の人事案件」に関して、何か動きがあるのかもしれないと予測をしていたら、やっぱり当たり!

 昼休みになって、市長と副市長が各会派の控え室に頭を下げに。「副市長の人事案件については可決の見込みがないので、取り下げることにしました。ご理解いただきたいと思います。」


 正直、可決しない見込みは随分前からたっていたような気がしないわけでもありません。ちょっとした多摩市議会の政局通?であれば、簡単に頭数を勘定できるはずです。定例会が始まる前から、言ってみれば、議案説明の段階ぐらいから「副市長の人事提案はかなり難しいのではないか。」とささやかれていたので。
 提案された人物云々の問題ではありません。副市長が二人必要なのか?現時点で判断を求められたなら、首をかしげる人が多そうだ・・・・という見方が大勢を占めていました。それでも、市長から議会に対し議案が送付され、議案の配布が行われ・・・・・そして今日に至ったわけで、提案直前に「取下げ」の申し出があり、何となく肩透かしをくらったような。私としては議案が配布された段階で「市長もえらい、突っ込んでくるなあ。」とある意味で感心もしていて、「否決覚悟でも提案するのだ」と理解していたのです。市長の勇気に完敗という感じだったのですが。

 今朝までは、そして昼休みまでは「否決されること覚悟」を信じて疑わなかった私です。すでに、市長はご自身のメッセージの末尾において、「今定例市議会では以上のほか、平成19年度補正予算や、副市長・監査委員の人事案件などについてもご審議いただく予定です。 」と記述していましたし。


 なので、市民に対して今回の取下げをどのように説明するのだろうと心配してしまいますね。「あなたに心配されたくない。」と言われそうですが・・・。議案の取下げについて了解をもらうためには、議会運営委員会の開催が必要になるのですが、午後に緊急に召集された会議の席上では市民に対する説明に対し「速やかに対応をしたい。」との意向が示されました。でも、速やかというのは「本日中に」ということではなさそう。
 そして、もう一つ。議案は取り下げたとしても、来年度の予算には副市長二人を前提にした報酬が計上されているので、今回は断念してもまた提案をするのかどうか・・・・が気になりますね。それについては「熟慮したい。」ということで、当面は一人副市長でやっていくのだと思います。それでも上手くやっていけるなら、それに越したことはないと考えます。

 それにしても、市民から見ると「議案の取下げ」というのは非常にわかりにくいことです。「取下げする必要はない。」、「堂々と議会に提案し議論してもらえばいいではないか。」という意見もあるかと思います。「こんなに直前になって議案を取り下げるなんてことを簡単に認めてしまうなんて・・・・議会はなめられている。」と嘆いていらした議員さんもおられます。それに市長の「可決の見込みがないから取り下げます。」という理由にも市民感覚としては‘?’‘?’‘?’ということになるのでしょう。新聞記者の方もこの顛末について取材をされていて、「これはどういうことなのか?」「どうやって市民に説明ができるのだろうか?」とマスコミ人として頭を悩ませていたようです。


 だいたい、議会に提案する前から「結果」「結論」が見えていることに違和感を覚えるのは当然のことでしょう。そして・・・「だから、提案をやめます。」なんて。
 

 でも、この場合には「人事の提案」ということで、内容的にはかなりデリケートな話題。人事の否決の話題といえば、頭に思い浮かぶのは上原公子前市長時代の国立市のことですが、提案されている人物そのものを否定するわけでなくとも、やはり「否」という結果は重いですよね。その意味で、市長が提案前、そして同意の議決をとる前に「頭数を勘定する」というのは当然のこと。つまり、今日の取下げというのは苦渋の選択で、賢明な判断とも言えるのでしょう。
 

 ちなみに人事案件が否決されるということは市長の不信任と同じだとの主張もあるかと思いますが・・・・・。本日提案された代表監査委員の人事については全会一致で「同意」して、無事に決定したわけで、言ってみれば議会は「是々非々」な対応をしているとの見方もできるかも?!


 それにしても、「副市長」人事については、もう少し前の段階で「見極め」をすべきだったと思いますし、なぜそうできなかったのか疑問です。政局の‘読み’というのは、この多摩市議会であってもなかなか難しいと理解できるのかもしれませんが・・・・。


 明日は一日休会日です。明後日から予算特別委員会が開催されます。特別委員会の委員長は自民党の萩原議員、副委員長はゆいの会の住田議員に決まりました。

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2008年03月04日

3月定例会 補正予算

 補正予算の審議が始まりました。628,146千円の減額補正になっています。プラス要因で大きなものと言えば、やはり多摩保育園用地の取得。相続が発生した場合などには買取りをする約束で賃貸借契約を結んできた事実もあり、その約束を反故することはできないでしょう。しかし、今日の質疑ではその買取価格は不動産の鑑定を実施をしたというものの335,000千円で提案されており、「評価額が高すぎるのではないか。」という指摘がなされました。当該地周辺で取引された土地の価格等も参考にしているということですが・・・・。

 ところで、民間保育所補助金に対する補正への質疑では現在のところ待機児が約150人ほど発生する見込みだとか。2009年(平成21年)を目指して建物の改築を進めている園と場所の移転を予定している園があり、それぞれ現在の定員が170人から180人へ、36人から63人へと拡大する方向ですが、それであってもまだまだ不足状況が続きそうです。特に多摩センター地域の‘あの’マンション開発を見れば一目瞭然・・・・需要が増えていることと思います。あの地域は大丈夫?という感じで、保育所も待機児ですが、学童クラブもパンク状態。来年度予算では南鶴牧小学校内の学童クラブ新設が予定されています。今後少子化が進むことがわかっていながら、需要増への対応を図らねばならず、なかなか難しいところです。


 補正予算全体的にはそれほど大きな論点を抱えているものではありません。明日に引継ぎ審議が進むこととなりました。

 今日は各議員の質疑を聞いていて、思わず、行政側に反論するのではなく、発言をしている議員に対し反論をしたいというか、意見内容の真意をもう一度尋ねてみたい・・・・という気持ちになる場面がありました。やはり今のスタイルを変え、議員同士での議論をしたほうがより建設的で説得性のある結論が出されるように思います。そしてまた個々人の議員の見解も議員同士で質しあうこともできるでしょうし。議場の誰が聞いていても「少々理不尽ではないか?」と思えるような意見や注文もあったりするので・・・・・。

 それに、一議員の個人的な見解で質疑なども行政側は「痛くも痒くもない」って感じでしか受け止めないのではないか・・・・?とも思える今日この頃。最近は市長も余裕の表情で議員の質問や質疑を受け流している感じに見えますし。
 私が国民保護協議会(国民保護法に基づいて実施される会議)は年に一度しか開催しないにもかかわらず欠席者があることは疑問だと指摘をすると「会議のメンバーの方はとてもお忙しいので、最大公約数の方で会議を開くことが私の責務。」とさらりと軽い答弁がありました。それ以上私は追求もしませんでしたが、「・・・・・あっ、その程度なんだ。やっぱり。」と思いました。結局は市長のさらっとした答弁は「とりあえず、やってます。」っていうパフォーマンスにしかなっていないことを感じさせるものでしたね。「だったら、解散だな。」という野次も聞こえていました。私自身、国民保護法に対して積極的な立場をとってきたわけでもありませんが、どうせやるなら、たったの「年に一度」・・・・せめて全員が顔合わせできるようにすればいいのにと思うのはお節介だったかもしれません。

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2008年03月03日

3月定例会 一般質問5日目

 一般質問の最終日でした。今日は傍聴者に対する議長の注意が厳しく飛んだ一日でした。傍聴席がいつもよりも騒がしかったのは事実ですが、「傍聴者の取締」というのはあまり気分がいいものではありません。

 今日は「日の丸・君が代」に対する教育委員会の考え方を問う質問がありました。卒業式や入学式が近づいています。東京都教育委員会はいわゆる教員の「不起立」に対し、厳重な処分を行っていますが、そのことは日本国憲法の第19条の「思想・良心の自由」に反するとの立場から多摩市教育委員会の見解を問うものでした。
 当然ながら、教員の式典の出席は「公務」であり、「校長の職務命令に従わなければならない。」から、「不起立」は認められないというのが教育委員会の見解。また指導要領の中にも国歌斉唱が定められているとの話でした。
 そして、教育長は「日の丸は国旗。君が代は国歌。指導することは教育委員会の責務。」と答弁をしました。


 ところで、「日の丸・君が代」についての強制?(方針)を伝達した都教委の「10・23通達」(2003(平成15)年10月23日付け「入学式、卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱の実施について(通達)」)は有名ですが、例えばこのような通達が多摩市教育委員会に届いた場合にはどのような取り扱いがされているのでしょうね。五月雨式に届くとも言われる都教委からの通達を市教委がそのまま各学校に通知していくのでしょうか?都教委と市教委は「上意下達」の関係にしか位置づけられないとすれば、議論の余地はありませんが、市教委としての見解はいつ、どのような議論を経て確定してきたのでしょう。ここは過去を辿り、紐解いてみたいと思いますが、結構大事なところだと思っています。

 地方分権改革で「通達」という概念はなくなったと言われていることや、「通達」はただの参考意見にすぎないと指摘されることもありますが、、、、それでも「通達」が絶対的な力を発揮しているのが現状です。


 それにしても、今日も多摩市教育委員会の教育目標に関する問いがありましたが、「東京都教育委員会の焼き直し」の教育目標は何とかならないものでしょうか。市教委独自で教育目標を議論し、定めていくことが求められると思うのですが・・・・。教育目標のあり方一つとっても、「都教委」に対する市教委の意識が感じられます。他の市では独自の教育目標を設定しているところも多数あります。


 ところで、教育委員会に対しちょっぴり批判めいたことを書いてきましたが、実は教育委員会の委員5名を人選するのは市長で、それに同意するのは議会・・・・つまり議員は市長の人事案に対し、お墨付きを与えていくわけですね。市長が選んだ「人格高潔で幅広い見識」のある方・・・・・・多摩市の場合には、人事に同意するかどうかを判断する前に「対面」する場が設けられていますが、一瞬出会っただけで、その人物の実力がわかるものではありません。結局のところ市長を信用するかどうかで判断するだけの話です。参考にできる情報は「履歴書」のみと言っても過言ではありません。
 そこで、一般的には人事案件に「同意する」or 「同意しない」の態度=市長に対する「信任」or「不信任」と言われています。つまり人事案件に同意しない(反対する)ということは、市長に対する「否」をつきつけたのと同等だというわけです。
 要するに教育委員会の人選については議会も片棒を担いでいることになり、ある意味、教育委員会に対する批判・非難は私にも向けられていると言えるのです。でも、その人物の履歴書を見ただけで判断することはとても難しいですよね。


 というわけで、教育委員会の人選のことに触れながら思い出したのは、明後日の副市長の人事案件。これについても履歴書一枚での判断になります。しかし、明後日の場合にはその人物云々ではなく、そもそも多摩市の今の現状に照らし、副市長が二人も必要なのか?という視点を持って判断したいと考えているところです。

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2008年02月29日

3月定例会 一般質問4日目

 今日は発言順が一番最後だったこともあり、私よりも前に発言をした4人と行政側のやりとりについては半分以上が上の空な一日でした。


 さて、今日の質問は年間を通して、嫌がられるぐらいしつこく後追いしてきた「ひまわり教室」の改革の方向を見定めるつもりだったのですが、残念ながら私にとってはおぼろげに?しか方針が見えてこなかったので、さらに嫌われること覚悟で次回の定例会にも引き続き質問をしなければならなくなってしまいました。私としても本日の質問で一年間の集大成を図るつもりだったのに。


 というのも、既にお蔵入りしてしまった?行財政診断白書では「ひまわり教室」の運営主体についても、よりよい方法や形態を考えていくべきとの指摘がされていました。つまり、現状の直営方式による運営を続けていてもいいのかが問われていたのですが、今日でその方向性を確定できることを期待していました。


 しかし、今日の答弁では、「直営方式でやっていくとは限らない。」という意向が示されたのみ。この答弁は「直営方式以外の方法を考えている。」と受け止められるものと言えますが、しかし確定事項ではなく、「今後については詳細を詰めていき、なるべく早い段階で方針を決定したい。」と言うのです。


 ・・・・私としては行財政診断白書以来の4年間あまりに一体何をしてきたのかがいささか疑問。少し譲歩して、そこは目をつぶるとしても、やはり「詳細な詰め」をし終える段階、方針が確定する時期を明確にして欲しかったとは思います。もちろんその時期を明確にしきれなかったことは追求不足かもしれませんが、「いち早く決定すべき。」ですし、そうしなければならないと考えています。


 と言うのも、仮にも「ひまわり教室」」が教育センター内に移転する2009年(平成21年)の4月を目指して運営形態を変更するともなれば、残すところあと1年余り。それまでにクリアしなければならないハードルがいくつか存在するのです。
 まず、大事なこととしては、現在「ひまわり教室」に通園している子どもや保護者たちの不安の解消です。「民営化」という響きには絶えず不安心理が付き纏います。しかし、行政がやっているからサービスの内容・質が高いとは限らず、民間の力を導入するほうがよりよいサービスが提供されると想定されるものも少なくありません。
 そこで、行政に求められるのは説明責任。民営化をする理由を説明し、市民の理解と納得を得ていかなければなりません。そのためには一定の時間が必要です。そこには当然ながら「よりよいサービス」が存在していることは不可欠な条件です。
 さらに、現在の「ひまわり教室」を支えているスタッフですが、実はその多くは非正規雇用の職員。次の課題は、スタッフの身分保障をどうしていくのかということです。ここにも丁寧な合意形成が必要だと思われます。

 最低限以上の二つの事項をクリアした上で、民営化方針が確定して初めて委託事業者の選定問題が浮上します。委託事業者の選定方法の問題もあり、そしてまた民間委託する場合にも現在の体制をスムーズに移行させるための準備期間が必要になります。そう考えると少なくとも秋口には事業者の決定・・・・という段取りになります。

 つまり、残すところのあと一年間・・・・そうのんびりはしていられないでしょう。そこで、早急に今後の運営体制を確定して欲しいと考えています。まずは、ここを決めなければ次のステップに進めない感じ。次回、6月定例会までに決定するでしょうか?決定してもらうように促していきたいと思っています。「ひまわり教室」の改革がよりよい方向になるようにフォローしていきます。

 その他、今日の質問では・・・・・次なる課題として取組んでいきたい「教育委員会改革」の触りの部分で意見だけ述べておきましたが、やはり教育委員長が議会に出席することを求めていこうと思います。ここは多摩市教育委員会の真価が問われるところになると考えているからです。元鳥取県知事の片山善博氏はある本の中で「教育長から教育委員長に『大政奉還』すべき」と述べているのですが、まさに形骸化されているとの指摘が多い教育委員会がその批判を克服するためにも教育委員長の在り方が見直される必要もあるのでしょう。

 それにしても市政の課題は山積み。いつまでたっても山は崩れることなく、課題は次々と見えてくるとも言えますが、とかく一つずつきちんと形をつけていきたいものです。そのために一般質問の時間を有効に使っていきたいですね。相変わらず「35分の発言時間で50分に相当する分量をしゃべってしまう」癖を是正していきながら・・・・(早口すぎるってことです)。

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2008年02月28日

3月定例会 一般質問3日目

 やっぱり市長は「切磋琢磨」がお好きなようで・・・・?


 同じ会派の遠藤議員の質問で「議会との関係」を尋ねられ、市長は「信頼と切磋琢磨の関係」と答弁。議会と「信頼と切磋琢磨」の関係を築きたいのであれば、何よりも必要なのはどの議員にも公平公正な態度で接することであり、向き合うことだと私は主張したい。特定議員だけとの「信頼と切磋琢磨」の関係は解消しなければならないと私は思います。

 さて、注目していた「犯罪被害者支援」に関する質問に対しては、歯切れのいい回答はなし。質問をした折戸議員は「犯罪被害者支援の条例については独自のものを制定すべき」と言い切るに留まり、その先の詳しい考え方を尋ねられなかったのは残念なところです。
 多摩市が制定しようとしている「生活安全条例」の中に盛り込まれている「防犯」と「犯罪被害者(人権)」に関する事務は現在は両方とも「くらしと文化部」に所属。しかしながら、組織改正により4月以降「防犯」は「総務部」に転居してしまうのですね。そのことを思えば、今月末までに「生活安全条例」に関する一定の目途を出すべきです。

 
 それにしても、初日から今日までの一般質問のやりとりを聞いていて、教育委員会の答弁は市長部局に比べてより官僚的で、しかも質問者の言っていることを理解できないのか、理解しようとしないのか、全く聞いていないのか・・・・・答弁になっていない答弁を繰り返すのだけはやめてもらいたいなと思います。


 というよりか、結局のところ行政は自分たちが決めたことは絶対に曲げない。


 自らの主張を変えないために答弁を繰り返しているだけで、質問者が伝えようとしていることを汲み取ろうともしないのはいかがなものかと思います。明日は私も教育委員会に対する質問をするのですが、気が重くなってきました。。。。。

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2008年02月27日

3月定例会 一般質問2日目

 毎定例会ごと必ず出てくるのが高齢者問題。今日も高齢者施策に対する質問が続きました。やはり、急速な高齢化に対し、どう行財政運営の舵取りをしていくのかも課題。「将来にツケを回さない」という視点がどのように反映されるのか気になるところです。

 昨日に引き続きの話題で、同じ会派の篠塚議員の質問では公共施設の維持補修など管理については計画通りに行われていないことがますます明らかにされた感じです。さらに、これを計画通りに行おうとするとあっという間に基金は底をつくことも指摘され、それへの回答は「そうならないように進めていく。」(当然のことだけれど)ということで終始。もちろん今も(過去も)努力はし続けてきたとの話です。

 特に、「将来への負担軽減」という視点からは、公債費(借金)を順調に減らしてきたことを一つの成果に捉えているようでした。確かにそこは否定することもできない紛れもない事実。しかしながら、今年度よりも約17.7億円ほど増額して提案される来年度予算ですが、その増額要因といえば市債(新たな借金)によるもの。今年度は約5.5億円だったものが来年度は約16.4億円分も起債をする予定、つまりは比較をすれば今年よりも約10.9億円多く借金をしようとしているわけで、そのことが来年度一般会計予算の増額に大きく貢献していることになるのです。このあたりは3月7日から始まる予算特別委員会でも話題になることかもしれません。


 ところで、公明党の今井議員が高齢者の力を地域に生かす仕組みとして南足柄市のシルバー人材センターの取組みを紹介されていました。高齢者の力を子育てに生かす「ばーば倶楽部」という事業です。在宅で子育てをしている人たちにとって意義ある事業とのことでした。もちろん、公費補助をして運営しているようでしたが、高齢者にとっても子どもにとっても保護者にとってもHAPPY!ということになるのでしょう。
 私自身はその事業を真っ向から否定するものでもありませんが、やはり在宅育児をサポートできる仕組みとして生かしたいのは地域資源としての保育園。今でも子育て相談その他を実施している園もありますが、もっと地域の子育て拠点として活用できる可能性があると考えています。


 あわせて最近気になった子育てに関する話題。品川区では公立保育園で入園予約制度というのをスタートさせるそうです。実際には130人から140人の枠内になるようですが、本格実施される今度の6月以降の状況を追っていきたいと考えています。


 
 明日は「犯罪被害者支援条例制定について」の質問に注目。早ければこの定例会で「(仮称)多摩市犯罪のない安全なまちづくり条例」が提案されるはずだったのですが・・・・・。さまざまな意見に押されて、少し遅れている模様。こちらも今後の行方も気になるところです。

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2008年02月26日

3月定例会初日 市長の施政方針・一般質問

 「議会との切磋琢磨」とは局所局所で市長が繰り返し述べることです。市長は‘切磋琢磨’という表現がお気に入りなのだと勝手に理解をしています。でも、今年の施政方針の中には‘切磋琢磨’は使われていませんでした。
 施政方針の締めくくりは

「将来にツケを回すことなく、誰もが希望をもって安心して住み続けることができる多摩市を目指し、市民本位のまちづくりを進め、私たちのまちの夢の実現に向け、市民の皆さんとともに謙虚に、誠実に、信念をもって歩んでいく所存です。」
ということでした。将来にツケを回さない。市長の言うところの「将来」というのは一体いつまでの将来なのでしょうか?

 今日の一般質問でも公共施設の縮減に対する考え方、あわせて進めなければならない維持管理に対する質問がありましたが、やっぱりすっきり目が覚めるような答弁はなく・・・・「資産活用はしていく。」という方針が示されるに留まりました。その「資産活用」の内容はほとんど具体的にはなっていないので。例えば・・・・売却・賃貸も資産活用・・・・でも、、、、、、市民が大いに利用することもある意味では資産活用だったりして?

 おそらく今日の質問では「売却・賃貸」など「歳入確保」に貢献する意味で「資産活用」と言われていたと思います。ここはまさに市長の施政方針の最後の言葉。「市議会並びに市民の皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。 」となるのかもしれません。議会でも「ストックマネジメント(資産管理)計画と公共施設の配置のあり方特別委員会」が開催されていますが、この特別委員会でも本格的に公共施設の縮減の検討に踏み込む段階に来ています。 
 とりあえず、現状の分析はこちら・・・・‘客観的なデータ集’=施設白書
 議会がこの白書を踏まえ、さらにどのような議論を進めていくのかも注目されます。これぞまさに私たちが目指す議員どうしの喧々諤々の議論と合意形成に基づいた決定・・・・「議論できる議会へ」の試金石になる???


 
 確かに一般質問で市長の考え方を尋ねたり、質したりすることも必要だと思います。今の議会運営上では「市長vs議員」のやりとりに重きが置かれるようになっていて、議員の晴れ舞台=一般質問という感じなのですが、それよりももっとやらねばならないことがありそう。議員同士の議論、議会としての結論が両論併記ではなく出せるようにしていきたいものです。


 ところで、議会では無作為抽出により1500名の市民の方にアンケートの実施を行います。アンケートの返戻数や回答内容により、市民から議会への関心度も量れるだろうと思っているのですが。

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2008年02月12日

3月定例会に向けて。

 今日は会派説明があり、補正予算や条例などの議案が示されました。補正予算に対する意見交換で話題になったのは多摩保育園敷地の買取りのこと。土地の所有者の相続が発生したことによる買取になるそうです。もともと土地を借りる契約を取り交わした段階で、相続の際には市が購入することを約束していたのだとか。
 多摩市の公共施設は全て多摩市所有の土地に建っているものばかりではないのですね。来年度の当初予算でも多摩第一小学校の土地を都から購入せざるを得ない状況との説明で経費計上されていますが、今後も相続のみならずその他土地所有者の事情により多摩市が購入を余儀なくされるような土地はどのくらいあるのでしょうね。現況を把握すべく同じ会派の篠塚さんが調査中です。例えば、ここにはサンピア多摩の土地なども含まれるのかどうかわかりませんが、少なくとも都市計画決定をしているところの「緑地」については順次確保をしなければならないよう。やっぱりまだまだ多摩市民の財産は増えていく方向です。

 その一方で、公共施設の配置の在り方やストックマネジメント計画を策定している動きが進んでいます。こちらは公共施設(財産)が多すぎて「重荷になりつつある」とことが示されている内容で、縮減が必要との方向性の示したものと理解しています。しかし、残念ながら縮減というのはとても難しい。それほど簡単に進められるものではありません。


 そこで・・・残念ながら、新たな財産獲得だけが行われているだけ?!と感じざるを得ない状況に苦しさを覚えます。


 さらに、今日は国民健康保険税の改定に対する説明も受けました。もちろん税額が引下げになるという話ではありません。ここでも東京26市の状況が示され、多摩市の現在の保険税額が他市に比べて‘安すぎる’と言わんばかりの説明があったのでした。
 ・・・・今後見直しの方向が示されている保育料についても多摩市民の負担割合が他市に比べてとても少ないと言われ、一旦は考え直すことになった就学援助費のことについても対象世帯が他市に比べて条件が緩やかすぎると言われ・・・・この状況をどう理解したらいいものかと思います。
 もちろん、ここまで市民負担を求めずにやってきたことを成果として評価することもできるでしょう。実際に財政力があるからこそ、市民に負担をかけずにやってこれたわけです。しかし、ここに来て・・・・「市民を甘やかしすぎた。」と言わんばかりに他市の比較から説明をされてしまうことに空しさが漂います。


 ところで、3月末で任期が終了する副市長ポストに対する人事の提案がありました。そしてお昼頃、全議員に声がかかり、ご本人にお会いできるという時間が設定されました。提案された人物は大手銀行出身の50代の方。財政運営の健全化など財務体質の改善や強化をするために・・・という理由で人材登用のようです。でも、私には今、どうしても副市長が二人でなければならない理由が見つからないのです。二人存在することの有効性に疑問があるからです。なので、本日お会いすることはしませんでした。
 とりあえず、現在は副市長事務分掌規則があって、その中で役割分担が決まっているのですが、坂本副市長が任期を全うされるからとは言え、そこに交替の意味合いで新たな人材を登用したわけではなさそうです。
 となると副市長二人の仕事の役割分担の決め方がどうなっているのか、言ってみればかなりアバウト?!田村副市長はその能力をかわれて財政含むその他企画部門を担当してきたのではないか?とか思っていたのですが・・・・・。おそらく事務分掌は弾力的な運用をされるものなのでしょうね。
 いずれにせよ、今回の人材登用は前々から市長のビジョンにあったものとは言い難いでしょうね。もし副市長人事を見据えていたならば、企画政策部から「財政課」を独立させて「財務部」にするとか・・・・もう少し手立てがあったはず。組織改正も行うわけですし。


 「何だかなぁ・・・・」とため息。市長の組織運営、組織改正、そして副市長のあり方・・・・・どんな考えに基づいているのだろうか・・・・と傍から口を挟むのは余計なお世話かもしれませんけど。


 3月定例会も色々と難しい判断が迫られそう。

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2008年02月01日

来年度予算案が説明される。

 議員全員に向けて来年度予算案の概要について説明がありました。市長が開口一番「先ほど、経営会議で説明をしたばかりです。」と述べたように、朝一番で臨時の経営会議を行った後、いち早く議会に説明をするという段取りだった模様。議会との情報共有に努力していることをお示しいただいたのだろうと思いました。


 さて、来年度の予算案。先日、一次内示前に説明があったときから約2週間。その間に少しばかり内容の見直しなど行われました。目についたところでは、給食センターの食用廃油をバイオディーゼル燃料に替えて再使用するモデル事業を実施するという新事業が盛り込まれていたり・・・。

 まずは言及しなければならないのは就学援助費のこと。会派で説明を受けた際、その削減には難色を示したものの一つです。おそらく私たち会派だけの力で市長が方針変更はしないはずです。他の会派などからのご意見も拝聴して、削減案は見送りしたようでした。やはり他の会派・・・・といっても、いわゆる市長援護派の力は多大なり。

 というわけで、もう一つ私たちが‘超’難色を示していた多摩センター北口側のペデストリアンデッキの件については「無理無理に屁理屈を編み出して」、少し説明内容を変えて計上されたままでした。市長にとって私たち会派の位置づけを改めて知ることができますね。私たち会派が難色を示したとしても「市長の大勢には影響がない」という表れとも理解できます。それよりももっと大きな力が後押しをしているという風にも受け止められます。

 会派説明のときは「北口側のペデストリアンデッキ設置に向けて検討するための調査費用」という説明を受けたのに、今日は「(北口側だけではなく)豊ヶ丘方向の歩行者の動向なども含めて調査をする費用」なんてことで、金額は1500万円のまま維持されているという状況。「一体、何のための調査?」と私は言いたい。2週間で説明が変えられる内容ということ自体、信用できない。それに「そもそもの調査目的は何?」ということが明確でもなし。これはとても認められない予算です。担当部長は「ぜひ、ご説明させてください。」とのことで、来週に詳細(?)説明だけは伺うことにしましたが、多摩センター北口側に今後再開発事業でも計画されているのかしら・・・・・・?その上でペデストリアンデッキってことになるのでしょうか?


 
 予算を見ると「市長の性格」ってとってもよく反映されている感じ。市長は(各議員に?!)配慮の行き届く方なんだなあとしみじみと感じさせられました。配慮、気配りや気遣いはとても大事ですよね。でも、配慮、気くばり気遣いも仕方を間違ったら・・・・・。私、思わず・・・・・どなたかが「多摩センター北口側にペデストリアンデッキ設置」という公約掲げていたかしら?と記憶の検索しているのですが、つぶさに覚えていないのですが、昨年の市議選ではどなたも公約にはしていなかったよな・・・・と思っているのですが・・・・ちょっと記憶があいまいなので選挙公報を見直さなくちゃ!

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