« 明後日が臨時議会 | メイン | 臨時議会 »

2010年05月13日

有料老人ホームの見学をしました。

 馬引沢にベネッセの介護付有料老人ホームが完成。今朝の新聞にもその案内チラシが折込されていました。今週末から施設の内覧会で、来月1日から開所します。それに先立って、工事も最終確認段階にある施設建物の見学をさせていただきました。
 実際にオープンしてしまうと、入所者の個人情報などの関係もあり、なかなか見学などすることも難しいのですが、厨房施設、洗濯室、入浴設備はもちろんのこと各部屋まで見ることができました。ベネッセは市民にとっても身近な企業と言えるわけですが、他地域では手広く展開している介護系事業も多摩市内では初めての進出ということです。施設ではなく在宅で・・・・を謳い文句にしながら「在宅介護・看護」を進めていきたいというのがある意味で介護保険の理念ともなるわけですが、実際問題として「在宅」というのはまだまだ理想の境地・・・・しかも介護の社会化についても支援者の確保を含めてこれからますます課題になると考えられます。家族介護にしてみても、少子化時代になることはもちろんのこと、この経済不況ではとにかく働かないと・・・という状況でもあり、家族が介護を支える担い手には現実的にもなりにくい状況は容易に想像できます。そうなると施設は確実に必要なのですが、施設を増やすということは、そのことが介護保険料にも跳ね返ってきて、市民の負担増にもつながるので、市としては慎重な姿勢になるのも当然です。

 だからPPK=ピンピンコロリですね。加齢とともに身体その他の不具合が少々生じるのは当たり前ですが、「健康で元気」を維持できる高齢者を一人でも多く!・・・・これを目指せ!となるわけで、生涯学習に力を入れ、高齢者層が地域で活動活躍できる場を増やし、創り出すこととその支援に行政が躍起になるというわけですね。

 それにしても、高齢者が3人に1人になるという時代のまちの風景ってどんな感じなのでしょう。想像してしまいます。あと10年後の人口予測です。


 施設を見学しながら考えたのは、やっぱり両親のことかな。施設に入るにもやっぱりお金が必要で、ある程度まとまったお金を持つ人しか入所できない、利用できない・・・・。人生最後を過ごす場所などについても、やっぱり個人の資金力が決定打になるということは間違いありません。結局、いろんな物事・・・選択の幅が広がったとしても、幅の広がりを享受できるかできないかも経済力が左右する場合も多いのだと感じます。このような施設に入所できる一部の人は恵まれていると考えてもいいのかもしれないと思いながらの見学でした。


 ところで、今日伺った話なのですが、このような施設を立地しようとすると近隣からの反対の声も出る場合もあると。多摩市の話ではなく、他の地域で実際にあったこととして伺ったのですが、「車いすに乗っている人を見たくない!」なんて公然と発言して憚らないような反対者がいたのだとか。そんな話を伺うと唖然とするというか、それって本当?と耳を疑いたくなりますが、高齢者のための施設が「迷惑施設」?・・・いつかはお世話になるかもしれない施設であるとしたら、迷惑施設にはならないと思うのですが、そんな考えを持てずにいる社会がいまだに存在しているのでしょう。でも、今日見学した施設は、外観もとてもおしゃれですし、一般のマンション風。地域の中にあっても全然じゃまにはならなと思うのですが・・・・。


 今日見学した施設には屋上緑化がされていて、ハーブが植えられているのです。そしてまた緑のカーテンも季節とともに。実際に施設がオープンすれば、施設内で仕事をする人たちの苦労などなど全部含めた忙しさは見えることなく、さくら色の建物と周りに植えられた木々の成長で建物がしずかにたたずんでいるのかなと思っています。

 ここに入所される方、もともと多摩市民の方が多いのかどうか・・・・。そこが気になります。

投稿者 hisaka : 2010年05月13日

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
/2243