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2008年07月11日
議会は教育委員会にどこまで物申すことができるのか?
今日は文教常任委員会が開催され、所管調査事項になっている「学校選択制の諸問題について」が議題になりました。学校選択制って市民にはどのように受け止められているのでしょうか?
つい最近の新聞報道(朝日新聞5月23日朝刊)では「学校選択制度導入広がらず」という情報が掲載されていましたが、先行的に学校選択制を導入している自治体でもさまざまな評価があるやに聞き及んでいます。
学校選択制を導入することで、保護者や子どもにとっては「選ぶ権利」を持てることがメリットだと言われますし、実際に選択権を行使した者にとっては「選べてよかった」という声も聞こえてきます。しかし、学校選択制の本質と言うのは市民の「選ぶ権利」の保障云々ではなく、各学校が「選ばれる学校」になるためのたゆまぬ努力をし、地域の学校どうしが「選ばれる学校」になるために切磋琢磨し、競争させるということに発想があるのだと理解しています。ある意味、「特色のある学校づくり」というのは、「選ばれる学校」になるための必要条件づくりとも言えるわけで、議会でも「特色のある学校づくり」に対する疑義を主張する議員もおられます。本来の「公教育とは何か?」という根本的なところから問い質すとすれば、本来は住んでいる地域は関係なく、どこの学校に通っても「良質な教育環境」が保障されなければいけないからです。
「各学校が特色を持つことは非常に重要だ。」と主張する議員もいますし、私もそのことを全否定をするつもりもありません。例えば全国でも一躍有名になっている和田中学校は杉並区にあり、ものすごい特徴、特色を持つ学校だと思います。「個性ある学校」の発信力は素晴らしいと思います。・・・・でも、目を転じてみれば、「杉並区の教育」そのものの評価はどうなっているでしょうか?「杉並区の教育=和田中学校」ではありません。
では、私たち文教常任委員会が昨年に視察に行った犬山市はどうでしょうか。犬山市の場合は市内の各小中学校が際立って名を馳せているわけでもありませんが、「犬山市の教育」そのものが特徴的、個性的であり全国に発信をしています。「犬山市の教育行政」そのものが特色を持って行われているわけです。
私はやはり「多摩市の教育」に特色を出すべきだと思います。それを蔑ろにしているとは言わないまでも、各学校にしのぎを削らせ、切磋琢磨させることがどれほど重要なことであるかは疑問です。もちろん「卵が先、ひよこが先」の議論に過ぎず、競争させて個々の学校が良くなることで、多摩市の教育力全体が向上していくと捉える考え方もあるのかもしれませんが・・・・。
「ここらで、ひとつ学校選択制についても見直してみませんか?」というのが私の提案。学校選択制の導入により多摩市内の学校はどう変化し、そのことが教育力全体にどう結びついてきたのでしょうか。この制度により「人気のある学校」と「人気のない学校」を明らかにすることを可視化することができたのかもしれませんが、人気イマイチの学校に教育委員会としてどのような処方箋を描き、対処してきたのかが不明ですし、そもそも学校の「人気度合い」を明らかにすることそのものの問題性だってあるように感じます。人気イマイチの学校であることが風評にもなって・・・・その先どうなるのか・・・・・・・・・(想像できると思います)。
教育的評価は結果がなかなか見えにくいものと言えますが、教育委員会は学校選択制の導入の効果をどのように分析しているのでしょうか。
先に紹介をした朝日新聞の記事によれば、全国調査では学校選択制度について「導入も検討していない」と回答したのは小学校75%(前年66%)、中学校73%(前年65%)というのもまた気になるところ。それぞれ地域性もあることを考慮したとしても、この結果を見れば学校選択制度そのものの評価を感じ取ることもできます。
委員会では今後、「学校選択制を導入しない理由」を調査することにし、都内近隣市で学校選択制を導入していない地域へのヒアリングに行くことになりました。今年中には学校選択制に対する委員会の見解をまとめ、教育委員会に対して示していく方向になっています。学校選択制に対して疑問を抱く議員は少なくありません。
それから、今日は昨日の多摩第二小学校の視察を受け、意見交換をしようとした矢先に・・・・・教育委員会が「速やかに建替えを進めるべく、市民のワークショップを前倒しで設置することにしました。」と説明にやってきました。「何もしていないわけではありません。ちゃんと考えています。」という姿勢を私たち議会に示したかったのかもしれませんね。しかし、「これまでの対応の不十分さこそが問題なんだけど・・・・・」と思わずにはいられませんでした。・・・・・って、これに関しては議会がきちんと監視機能を果たしていなかったことも問われているのかもしれませんが、やはり、教育委員会は議会から見ればハードル高く「聖域」なんですよね・・・・。
議会は教育行政にどう向き合っていくことができるのでしょうか。ある意味、問われているのだと思います。学校選択制の是非を論じていくのも最終的には教育委員会になるわけですし・・・・・・。
投稿者 hisaka : 2008年07月11日
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