ポップカルチャーの観光地へ。

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比較的透明度の高い空の向こうに富士山を見つつ、中野ブロードウェイへ。こちらポップカルチャーの観光地として知られる場所ですね。今まで足を運んだことがなかったのですが、ご縁をいただいて・・・・。

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ちょうど今月9日の朝日新聞の「ひと」でもご紹介されていた丸山清人さんの個展へ。丸山さんはいわゆる・・お風呂屋さんの壁画「ペンキ絵」・・・「銭湯画」を1万枚以上も描かれてきた絵師さんです。すでにお風呂屋さんも過去の歴史的財産・・・文化遺産になってしまうかもしれませんが、多摩市でも1軒だけ営業されていたお風呂屋さんも数年前に廃業されましたね。絵師さんもそうした時代にあり、今ではもう全国に2名しかおられないのだとか。(ちなみに丸山さんは日野市にお住まいだそう)

ペンキで描いているというところがまたすばらしく。微妙な色合いもすべて熟練の技から生み出されるものであり、アクリル板に描かれた作品が小さなギャラリーにいくつも飾られておりました。日本人と言えば・・・桜・・・満開の桜の向こう側に見える富士山が描かれた一枚を見て・・・私は「早く春が来てほしい」と思ってしまいました。我が家のお風呂にはどうやら似合わないのですが、ギャラリーでは展示即売もされていて、「お風呂に飾ることもできる」いくつもの作品に「売却予定」の予約が入っているのもわかりました。

小さなギャラリーで一回りするの、時間としてはあっという間なのですが、3周もしてしまいました。まだ来週月曜日までやっているのでよかったらぜひ!(リトルハイ

そして私・・・中野ブロードウェイには初めて足を運びましたので、こちらもまた限られた時間しかなかったのですが、ぐるぐると見物してまいりました。なるほど!・・・「ポップカルチャー」と思いながら、懐かしい数々の玩具や絵本などなど見入ってしまいました。

 

そう、ポップカルチャーは外務省ホームページでも力強く発信されている日本の文化なのです!・・・そして、思い出しました・・・・こちら。もしかすると、多摩センター活性化?私たちの街の文化発信のヒントにもなりそうか?!すでにポップカルチャーは文化庁も「緊急提言」でちゃんと位置づけをするレガシーになるべき存在なのでした!多摩市からちょっと離れて、「考えふける」時間も大事ですね。多摩市がポップカルチャーの観光地になることは考えにくいかもしれませんが、でも仮にもそうなるとすれば・・・整然とした街並みとポップカルチャー・・・・このちょっぴり違和感ある組合せもまた魅力につながったりして・・・・。海外から、アジアから中野ブローウェイに足を運ぶお客様もちらほら見かけましたし・・・多摩市も第○のポップカルチャー聖地をめざす?!・・・・「街の雰囲気に合わない」と言われてあえなく撃沈すると思われますが・・・。

もう一度、考えておきたいこと・・・パルテノン多摩の大改修をめぐる。

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母校の校長先生の講演があるらしい・・・と聞いたので、いろんな意味でかなり無理をして足を運んでまいりました。実は校長先生も私の先輩にあたる母校出身でもあります。そんなわけで、先生がお話しを下さったスライドで

みらい

人は

知ること

感じることで

磨かれていく

今日を

どれだけ大事にしたかで

鍛えられていく

どんな未来を描くかで

仕上がっていく

 

というメッセージをいただき、何だかとても考えさせられたのですね。何となく私の日々は「粗雑」ではないかなあとか思ったわけです。「ていねいな暮らし」「ていねいに生きる」・・・って難しいことだなと。

 

いやはや少々哲学的になったところで、今週が始まり・・・・今日は会派の打合せを午前中、そしてまた午後からパルテノン多摩改修問題特別委員会のメンバーで事前打ち合わせをやりました。

ところで・・・私たち特別委員会って何が期待されているのでしょうね?

委員長の藤原マサノリさんは、せっかく設置した特別委員会なので何らか議会としての提言を出していけるといいと考えておられるようで、もちろん私もそうなるのが理想で望ましいと思っておりますが、しかし、なかなかメンバー同士というか会派間での温度差があり、それほど簡単に「議会の提言」をまとめられるような状況になっているとは言い難いです。

そう思いながら、公共施設の見直しに関するアンケートについて過去からの結果を見直してみたりしているのですが、「全ての公共施設を残す必要はない」と考えている人が多いこともわかりますし、あるいは公共施設について「利用する必要がない」と考えている人も一定割合で存在していることもわかるのですね。その中にあってパルテノン多摩をどう考えていけばいいか?アンケートでは自由記述欄で「パルテノン多摩を残して」とする意見もあったのも気にしつつ、本当は今、多摩市は何に取組んでいるのか?そして何に取り組まなければならないかを考えているところ。

でも、やっぱり、公共施設等総合管理計画にも、「今後は、人口減少と高齢化率の上昇等による市税の落ち込みから、普通建設事業費の捻出が困難となり、更新の時期を迎える公共施設等への対応ができなくなる可能性があります。現状の公共施設等を全てそのまま維持することは大変厳しい状況です。」ということが大前提ですし、ただ単に、施設の改修、維持補修ということのみならず、施設がある限りは運営費も捻出していくことが必要ですし、そこには「人」の問題も関係してくることも意識しておくべきですね。

パルテノン多摩についても、私は多摩センターの将来を考えても残してほしい、あの施設を現時点で除却(叩き壊す)することは考えにくいとも思いますが、一方、気になることはその後の運営費の問題、それから、一番人が集まるだろう三越前の十字路のところからパルテノン多摩までの人通りをいかに増やすのかに対する知恵やアイデア・・・・ここは運営のこととも関わるのかもしれませんが、全く見えてこないところで、すっきり大規模改修を進めることに賛成しがたい気持ちですね。大規模改修をすると、設備などのグレードも上がるので、日々の維持管理コストは当然にアップするというのが常識だそうで・・・・現状で、想定されている工事を完了させたときどうなるのか?についても説明がなされているわけでもなく。加えて、今後の運営内容が改修工事内容ともつながる部分もあるというのに、「運営内容」に未確定要素が多すぎて、「一体、市は何を考え、何を実現しようとしているのかもわからないけれど、とりあえず大規模改修をやりたい」と前のめりになっているところだけ伝わってくる。

さんざん話題になってきた自動演奏楽器についても、今回の大規模改修案では「自動演奏楽器を適切に管理しておく場所=現在のマジックサウンドルーム」をなくすことだけは決まっているけれど、楽器類の行方がどうなるのかも全く説明がなされていない。議会としては「一定の役割を終了したので手離すことも考えたらどうか?」と何となく示唆はしているけれど、市の考え方をはっきりと聞いているわけではなく、ただ、「引き取り手がいなければ、現在のパルテノン多摩の第2収蔵庫に保管しておく」という回答は得ている・・・こととか、今後の運営について一つ覚えのように「社会包摂」ということばを引合いにだし、劇場法からの「新たな役割」を説明してくれるとは言え、「社会包摂」っぽい事業展開は他の公共施設でも実施されているけれど、そこと棲み分け、差別化、あるいはパルテノン多摩ならではという視点での提案や方向性が見えるわけではない。

 

など・・・・考えれば考えるほどに、「このまま進めることが市民の幸せにつながるのか?」と思えてしまうのは、どうやら私だけではなさそうです。むしろ、ちゃんと議論せず、今のペースで何となく進めてしまって「のちのち後悔するのではないか?」・・・・そこは例えば多摩センターエリア全体の活性化の視点も含めて考えた時、図書館本館問題から、多摩中央公園改修問題からと関連する事業まで幅広く見ていけばこそ、ますます不安要素が多くなり、「パルテノン多摩大規模改修」を行政発想と同じく縦割り視点で見ていてはいけないとする気持ちが募ってしまうのですね。

 

パルテノン多摩の大規模改修・・・約73億(+α 備品費用なども含めるとプラス要素がある)、多摩中央公園の改修はだいたい10億円くらい、図書館は30億円までとキャップがかかっていて、あとは多摩センター駅前もエスカレーターを付けるなど等の提案はあるけれど、トータルで一体どれだけの諸費用を同じようとしているのかも・・・・腹の内がオープンになっているとは言えない状況。そもそも多摩中央公園の改修でだいたい10億って・・・どこに10億円かけようとしているのか?等も見えてこないですしね・・・・今のままだと何かどこかうまくいかないような予感。

 

「あーーーーーそれは、単なる予感」と一笑、一蹴されてしまうのかもしれませんが、でも、私と同じように感じている人がいることも確か。実際に、「パルテノン多摩の大規模改修は必要だと思っているけれど、インターネット中継などで行政の答弁を聞いていると、このままではいけないと思えてくる」とする意見も届きますし、私も行政側の見解を聞けば聞くほど安心感が増すのとは真逆のベクトルに心が向かってしまうという状態。

 

今日の意見交換では、「私たちも政治家なんだから、どこかで判断しなければならないんだから。」・・・とする意見も出ましたが、仮にも即断即決で、私が「今すぐに」判断を迫られるとすれば、大規模改修に「YES」と即答することはできません。私はパルテノン多摩は残してほしい、残すべき、だから大規模改修もしたほうがいいと考えてきた一人ですが、でも今の状態だと、私以外の人が「YES」と言ったとしても、「YES」と言い切ることが出来なくて苦しいところデス。

 

「我々が市民にちゃんと説明できない」と話す公明党の荒谷さんや池田さんの意見に頷ける議員は実は多いのではないかとも思っています。私も、今のままでは説明ができないと考えている一人です。

 

 

パルテノン多摩をどうしていくのか・・・多摩市全体は何に取組まないといけないのか・・・いろんなことをもう一度おさらいしておこうと思ってます。そもそも、「パルテノン多摩の大規模改修に都市計画税をあてることができなければ、私たちはどうしたのでしょう?」・・・・ここを考えてヒントが出てくるかな?とかとか。

 

 

「どんな未来を描くかで仕上がっていく」

 

さあ、パルテノン多摩や多摩センターに私たちはどんな未来を描いていくのでしょうか?

「ライオン」は檻の中にいますか?

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とても楽しみにしていた「檻の中のライオン」のお話し会。今まで受けてきた憲法関係の講演会やら授業なんかよりも、ずば抜けてわかりやすく、なおかつ愉快痛快楽しく学ぶことが出来ました。こちら、ぜひおすすめです。語り手は、著書で弁護士の楾大樹さんですが、中央大学ご出身なのですね。年齢的に考えると同じ時に多摩キャンパスで学んでいたのかと思うと、一方的な親近感湧いております。「檻」=「憲法」・・・「ライオン」=「権力者」に見立てたお話しは、小学校高学年からも十分に理解できる内容。

「そもそも憲法を守らなければならないのは誰か?」

そういえば、小学校時代に私たちはちゃんと学んでいるのでしょうかね?・・・・途中途中で、小学校で使用されている教科書で「憲法」がどのように扱われているのか?など紹介もあったりで、会場には失笑も広がりました。あっ、ちなみに憲法尊重擁護の義務は99条にありますが、今一度確認しておかないとですね・・・。「国民が守るもの」とは書かれておりませんので。

教科書の中には「憲法の3原則の中で最も大事だと思うものを一つ選んで、その理由を書いてみましょう」という課題が書かれているようですが・・・・「3原則は切って切り離せないのに、その中から1つだけ選ばせる」・・・・何と言う見識でしょうか?・・・・とする楾さんのご指摘は言うまでもなく、子ども時代の私は「選べません」と回答したに違いないと思いました。

そんなわけで、「憲法改正」に賛成とか反対とかではなく、そもそも「立憲主義とは何か?」をみんなで考えていくための講演会で、「憲法改正NO!」と主張するような集会では全くありません。私たちが考えなければならないのは、「見えない『檻』」の存在ですね。

しかし、今の日本は・・・「檻の中にちゃんとライオンさんがいますよね?」・・・・檻は壊れていなくて頑丈なはずなんですけれどね・・・・見えない「檻」の存在を頭の片隅にでも止めておかないと、叩き壊されるようなことはなくとも、いつしか頑丈ではなく、やわらかい檻になっていたり、壊れやすくなっていたり、ライオンが自分で鍵をかけたり鍵を開けたりできるようになっていたり・・・なんてことになったら?

ちなみに議員も「ライオン」。市の職員も「ライオン」。市長ももちろん「ライオン」・・・とか思いながら、話を聞いていたため、余計に私たちちゃんと「檻」の中にいるよね?とか、檻の外から監視されていないことをいいことにやりたい放題になっていないよね?とか「いいライオン」とか「悪いライオン」とかってないのかもしれませんが、多摩市を動物園に見立てたら?・・・・なんてこと考えてしまいました。パルテノン多摩の問題一つ考えて、現状をなぞらえてみると、どうなるのか?とかとか。

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それにしても達筆な方・・・。こうした企画をしてくれたママの会@たまのみなさんに感謝。

「ただ減らすだけでなく。」・・・公共施設の活用。

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日本政策投資銀行が主催の「公有資産マネジメントシンポジウム」に行ってきました。言うまでもなく、「老朽化する公共施設どうするのか?」について情報収集などするため。

とても目新しく、斬新な内容と言うよりは、「なぜ、公共施設の縮減が課題になっているのか?」をおさらいし、そしてまた、全国各地で奮闘している自治体の方々、あるいは自治体と一緒に老朽化施設の活用に取組んでいる民間事業者さんからの事例紹介や意見なども伺うことができ、はるばる大手町まで行った甲斐がありました。

単に行政改革視点で「数を減らす」という発想だけでは何の知恵も工夫もないという指摘はご尤も・・・そして、プラスの発想でまちづくりをしていく、まちを再構築していくことが必要だというのは・・・・「一応、多摩市もやっているはずなんだけどな?」と思えて・・・。あるいは住民合意の重要性も指摘されており、住民と一緒に会議をし、合意形成を何となくでも上手い方向に形成している自治体と多摩市とではどこが違うのかな?とか思えて・・・・。

ちなみに今日の自治体側の発表者はこの分野ではトップランナーの秦野市(すでに公共施設の縮減問題に取組み10年経過したとか。私も初期の段階でヒアリングに出かけたことあり)、北海道は滝川市、島根県の松江市の担当者の皆さんでしたが、いずれの自治体も決してラクチンに取り組んでいるわけではなく、それぞれが苦労しながらやり抜いているという姿が印象的ですね。、それに加え、民間企業は大和リース(多摩市陸上競技場にスタジアムを・・・と提案が記憶に新しい)、あと各地の自治体に支援に入っている日本経済研究所の方だったのですが、取組みを進めていくためのキーワードとしては

「既成概念を打ち破る力=職員力」、「木を見て森を見ずにならないようにすること、遠くの目標を設定し共有することが大切」、あるいは「庁内一丸となって取り組む、首長の決意が重要」・・・「やる気」・・・「説明力」

これらも一応、どこかで聞いたことがあるというか、多摩市でも一応意識されている?意識されていた?(現在進行形か過去形にするのがふさわしいのか迷うところ)・・・ものばかりではないかと・・・・ここで、私は意気消沈と言うかため息・・・・現状と重ねあわせるとき、多摩市に決定的に足りないものは一体何なんでしょう?

やはり「原則として、新規の公共施設の建設はしない」と明確にしていないからか?

何だかなし崩し的に、いずれの公共施設もとりあえず存続になっているような感が否めず、そのグダグダ感がパルテノン多摩の大規模改修問題あるいは図書館本館(中央図書館?)問題などに飛び火していると言わざるを得ないですね。いつのまにか地域にある集会所施設についても、地元自治会などに「移譲する、移管する」みたいな方向が出ていたのに・・・・そちらも方向転換となり、「地元に移譲することが難しいから『廃止』」ではなく、どちらかと言えば、「地元に移譲することは難しいけれど、何かの時には必要だから『存続』」みたいな雰囲気が漂っていますし・・・。

 

あとは、「民間のノウハウ・資金力活用」と掲げて取り組もうとしてきた方向も、いまやどこへやら?・・・という雰囲気もありますね。「官では拾いきれない市場性の勘所をどうつかむのか」・・・そのためにどのような仕組みで民間事業者に提案をもらうのか?も重要ですね。横浜市のようにサウンディング調査みたいな仕組みも参考にし、一つずつ着実に取組める体制が求められそう。
「職員の手が回らないから『できません』」は理由にはならないですね。今日の他市の事例を聞いていても、みんなギリギリな少ない人数で取組んでいる実態がよくわかりましたので。昨日、パルテノン多摩の改修問題で「人手が不足している」的な行政側からの発言がありましたが、それは議会から指摘すべきかもしれませんが、行政自ら暴露することではなさそうですね。もちろん正直なところかもしれませんが。

 

さ、多摩市でも将来を見据えた公有資産の活用、マネジメント・・・ちゃんと進めていかないと。知恵と工夫次第でもっと良くなる、さらにいいまちづくりができる気がするのです。

 

パルテノン多摩改修問題特別委員会はじまり。

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3連休が終わり、ようやく今日から小学校3学期スタート♪・・・そしてまた、スタートと同時の給食に感謝。ただ、献立表が配布されていなかったので・・・夕食を肉にするか魚にするか・・・朝決めることが出来なかったのが残念でしたが。

ということで、3連休は市内各地域でも各種イベントでしたね。市の公式行事としては消防団の出初式、成人式がありましたが、私はマンションのお祭り、自分が企画委員の一人だった映画会の受付係をして過ごしました。「さとにきたらええやん」・・・こんな場が地域にあればあったかい・・・と。多摩市にもいつかつくりたい。

そんな思いを心の中にしまいこんで、今日からパルテノン多摩改修問題特別委員会です。一体、どこから何から議論を始めようか・進めようか・・・という状態ながらも、今日はまず財源となる都市計画税に関し、今後の見込みをヒアリング、そして現時点での改修内容についても説明を受けた後に行政側との質疑応答から始まりました。

「言葉尻」と思われたかもしれませんけれど、私が最も気になったのは「判断に迷う事実が出ています」という副市長の発言。「その事実とは何?」・・・「判断に迷わなくするためには何を取り除けばいいのか?」あるいは、「判断に迷っている間にも現状の作業はそのまま進めていくのか?」・・・。

とりあえず私、この2つのことだけは聞いて帰らねばならない・・・と思いましたね。

「判断に迷う」の具体的な内容は、「図書館も合築すれば?」(もっと具体的に言えば、公明党さんの提案)ということのようですね。迷うということは、行政にとっても、それなりに検討する余地と価値があるという話ではないかと受け止めていますが、実際にはどうなのでしょう?私はここにきて、「パルテノン多摩の改修もやめる、閉館する」とう選択肢すら浮上していると思っておりますが、いずれにせよ、大規模改修を実施した後の維持管理経費、私たち議員もパルテノン多摩のことだけを考えるわけでなく、もう少し幅広く視点を持ちつつ、他の公共施設の老朽化対策も頭に入れながら考えて行けねばならず、財政的な見通しはとても気になるところです。

今のところ、財政的な見通し・・・で言えば、「都市計画施設」であるパルテノン多摩に限っては「改修工事にも都市計画税を使えるようになった!」と心をなでおろし、都市計画税が改修工事に使えなかった時には「財政の見通しが立たない」としていた数年前とは様変わりで財布の紐が解けたかの様相になっておりますが、しかし冷静になり、改めて状況を分析しておきたいと考えています。

いずれ人口は減少します。人口一人当たりの公園面積も現状約13㎡というのも秀でる数字ですが、こちら・・・今の人口推計で考えていけば、ますます1人当たりの面積は増えていき、60年後には人口一人当たり公園面積約20㎡・・・の数値がはじき出されます。要するに、これは何を物語るかと言えば、公園を維持管理する費用について1人当たりの負担が膨れ上がるということですね。今でも、公園の手入れが行き届いてないとしているのに・・・・あくまでも現行そのままでいくことが前提ですが、さてどうなるでしょう?・・・・と想像に難くないのです。税金でやらなければならないのは公園の維持管理だけではありませんから。

 

というような、状況も合わせて考えておきたいもの。多摩中央公園などは公共R不動産に物件提供してみてはどうかとも思ったりします。公園の維持管理を考えてみるとき、「手入れ専門」の造園業者さんはあくまでも行政の指示通りに緑地、木々の管理をするのが仕事。そこを一歩進め、「公園を活用して少しでも稼ぐ」という発想で、管理運営を展開していけるようにすればいいのに。「稼ぐ公園」。

 

と話を戻しますが、パルテノン多摩の大規模改修に取組む際、議会では「多摩センター地域の活性化」の視点を持つべきとの附帯意見をつけました。そうなるとやっぱり大規模改修からもう少し視野を広げた公園のことその他へとやっぱり話は広がりますね。「図書館のことは図書館のことであって、パルテノン多摩の大規模改修問題特別委員会で議論すべきこととは違う」とする意見が出されましたが、しかし、私はパルテノン多摩の大規模改修だけでなく、その後に続いていく多摩中央公園改修、図書館本館建設問題などもつなげて考えていくこと=「まちをつくる」だと思っているので、「図書館は図書館」で「パルテノン多摩はパルテノン多摩」と行政の縦割りに合わせて考えないほうが良いと思っています。決して、どちらに対しても後ろ向きで、「金がかかるから、やるな!」というわけではなく、「どうせ多額の税金を投入する」のであれば’much better’な選択をしておきたい。ただ、それだけ。

 

まずは、手始めに・・・・今日は「入り口論」のところに終始し、肝心な改修内容にまで話が及ばず。改修内容のことも大事ですが、その前提条件をちゃんと整えておかねばですからね。「図書館合築」(一度、除却して新しいものを建設する)が非現実的で、できないことであるのか?あるいは、今の建物をリノベーションして「図書館合築」することもできるかもしれない・・・まずはココ・・・議論を詰めていかないと、次のステップにはいけないので。どうやらパルテノン多摩の大規模改修は備品費用をのぞいても73億円くらい、図書館については30億円くらい、多摩中央公園改修については10億円くらい・・・を見込んでいるようですから。その総額たるや・・・・です。同じように財政出動していくのなら、「どうせなら、こうしたほうがいい」はいくらでもアイデアがでてくるはず。そのアイデアをちゃんと募集しましたか?が問われているのかもしれませんね。特別委員会も中継していますが、ちょうど1時間16分のところから荒谷さんがこれまでの経過のまとめた発言などしてくださっております。ココ、考えるときの参考になります。

「建物ではなく、まちのつくりかえ」…パルテノン多摩

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年明け最初のパルテノン多摩基本計画策定委員会。全10回開催予定の、9回目の委員会でした。一般的なやり方がと、最終回前の会議では「策定委員会素案」なるものを固め、そこから策定委員会としてのパブリックコメントをかけるという流れかなと思いますが、やはりパルテノン多摩の場合はイレギュラー?!

今月末に最終回を迎える予定ですが、その日程もまだ確定ではない状況、なおかつ、策定委員会としてのパブリックコメントを実施するかどうかもわからない状況・・・むしろ、策定委員会としては策定委員会の「報告書」を固め、それを市長に提出し、その後、引き取った行政側でその他の市民参加の工程を組み込んでいく感じになりそうですね。それはそれで良いのかなと思っています。変に策定委員会を引き伸ばし、策定委員会としての市民参加みたいなことまでし始めるとそれこそ収拾つかなくなりそうです。策定委員会の本杉委員長のご苦労は想像に難くない・・・「時間がない中で」とついつい枕詞をつけて発言されてしまうのは当然と思いますね・・・一方、「時間がないことは言いわけにはできない」ともおっしゃっているのを耳にすると、心苦しくさえなります・・・・。

もともと時間がないことがわかってスタートしてしまった。見切り発車とは言いませんが、私は幾度となく「時間が無さすぎる」ことには警告も発してきた立場ですので、現状については改めてどのように今後取り組んでいくか、行政は市民とも議会とも調整をしていくことが求められます。私たち議会も行政と市民との調整をしていかなければならない。今後、どのような合意形成を進めていくかが問われていて、そこは策定委員会のお仕事ではありませんから。

今日の策定委員会では終わりの頃に、市長もやってきまして・・・・帰り際に「いやあ、いろんなところで『早く大規模改修やってほしい』って言われるんだよねえ。」とか声をかけられました。だから、どう・・・ってことでもないと思っていますが、もちろん「早くやった方がいい」と進言される方もいて当然・・・・しかし一方では疑問を持っている市民も多い、あるいは、この問題を知らない市民がまだまだ多い現実にも目を向けていたいものです。なおかつ私は10年、20年、30年と中長期的視点を持ってどうするのかについて「具体的な道筋」が語られていないことを問題視しているわけで、「建物はきれいになっても、伴うなかみが空っぽでは困る」と指摘をしていることへの回答がないことが最重要課題、最大の問題点だと思っていることを再三再四・・・・訴えているのですけれど・・・・。

「大規模改修をする必要なし!」と鼻から否定はしていません。何だか、市長にはそのことが伝わっていないようですね。まるで私が大規模改修に反対しているかのような口ぶりで話しかけられて、むしろ驚きました。

さて、策定委員会ですが、報告書の成案に向けてあと一息というところ。前回に示されていた報告書案からかなりバージョンアップされていましたが、特に施設の基本理念として「文化芸術を通じて、すべての市民に笑顔と感動が生まれる拠点」であったものが、「文化芸術を通じて、みんなが喜び、つながる」に変更されていたことがまずよかったと思いましたね。前回の「すべての市民に笑顔」という表現がどうも私は気になっているので。笑顔は別に強制されなくてもいい、無表情でも心が動いている場合もあるわけですしね・・・・と。

あとは、最後のところで策定委員会のお一方がおっしゃっていた一言が最も印象に残りました。「ホールではなくて、まちをつくりなおす」ことだと思って取り組んできたとのこと。そうだと思っています。今日はその一言を聞くために傍聴して良かった、そしてこの一言を聞くために今日は傍聴したんだなって私は思いました。

議会のパルテノン多摩改修問題特別委員会は週明け10日の13時から。今日は会派で「パルテノン多摩の改修問題」についても意見交換を進めましたけれど、これがまたなかなか終わらない議論になるわけで・・・・こんな調子で特別委員会が進むとしたら、これまた恐ろし。まずは委員会で「クリアすべき課題」の内容を明らかにし、全体合意を取り付けていく必要があり・・・ここから大変そうだなと思った次第。藤原マサノリ委員長、大野まさき副委員長を中心に、「大規模改修の足を引っ張るわけではなく」・・・より市民に私たち自身が説明できる内容にしていくための活動を進めていきたいものです。

個人的にはパルテノン多摩の問題もそうですが、地域全体のイメージをどう再構築するのかも大事。パルテノン多摩の左右・・・暗すぎませんか?とてもとても歩けない・・・・怖すぎて・・・・と私は思います。駐車場に行くのも怖いです・・・・。今はイルミネーションに助けされていますが、オバチャンの私が夜道に怖さを感じるくらいですからね・・・・。人が来たくなるような集まりたいなと思えるような「あかり」ってきっと大切ですね(今日の写真はパルテノン多摩から東側の方)。

明日は、図書館本館の基本構想策定委員会があり、明後日は・・・マンションの冬の一大イベントがあるので一日かかりきりになり消防団の出初式は行けなさそう、そして成人式の日はいよいよ「さとにきたらええやん」上映会!人が集まるか心配・・・。ぜひ、お越しください!お待ちしています。

 

2017年がスタート♪

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新年あけましておめでとうございます。年末年始と言っても、日付は変わり、しかし私の生活は淡々と進む・・・を感じながら過ごしました。元旦はポスティングをし、やっぱりちょっとくらいおせち料理風なものを作ってみようと・・・朝から料理開始するという・・・出遅れ感。そして、翌日は江戸川ボートレース場へ。新春金杯レースを観戦してまいりました。こちらは三市収益事業組合議会のご縁にて・・・今、議長をやっている同じ会派の増田さんが「行ってみよう!」ということでご一緒させていただきました。見たこともないくらいの賑わい!東京近郊だと1月2日はレース開催をしているところがないので、ファンの方が集まるようですね。4千人を超える方々で会場は熱気あふれておりました。レースにもお正月の気合いが入っていたのか、ボート同士がぶつかって転覆するのを見てしまったりと・・・ヒヤッとする場面も。安全確保というか、一年のレースの無事を祈るばかりです。多摩市にはレースを主催者として、毎年2千万円の収入があります。いろいろな歴史的背景が積み重なり、現在に至っていると言えるでしょう。公営ギャンブルについても賛否両論ありますが、私たち多摩市が過去から、そして今もボートレースによる売り上げをまちづくりの一助にしてきたことは事実。否定すべきことではありません。

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東京国際フォーラムに行く機会があり、オーケストラピットを覗いてみました。アジア最大級5千席のホール。パルテノン多摩の大ホールと比較してしまいました。パルテノン多摩なら普段着で行くけれど、東京国際フォーラムに行く時には普段着以上で行かないといけないかなあとか、そしてまた、電車でも京王線から都営線、地下鉄経由ですぐに会場にも到着する・・・アクセスの良さ。足を運ぶことのできる元気があれば、苦にはならない距離感であるなあと思いました。先日、初台のオペラシティに行ったときもそう思いましたが、行きやすい場所にホールがいくつも存在していて、「パルテノン多摩」の大ホールあるいは小ホールにこだわらなければならない固有性とか、理由とか・・・・私たちは言葉にできているのでしょうか?あるいはきちんと認識でいているでしょうか?大規模改修を迎えたこの機会、仮にも多額の税金を投資することになるなら、改めて言語化していく必要があり、それに見合った運営内容にしていかねばならないでしょう。既に30年の歴史を蓄積した結果・・・利用している人にとっては必要な施設であることは事実。でも、一方、全体市民にとってどうなのか?それ以上に多摩市が文化施策をどう捉え考えているのか?が問われていくと考えます。

年明けもやっぱり「パルテノン多摩」の話題から遠ざかれない私・・・どうぞ、本年も変わらずお付き合いいただけますようよろしくお願いします。

今日、パルテノン多摩の事務室に立ち寄りましたら、先般の写真を頂戴しまして・・・。記念に残る1枚となりました。もっと施設をよく活用していくためにはどうしたらいいか?知恵を絞れそうですね。ただし、近視眼的に考え、結論を出すべきではないとの思いは日に日に強くなっております。

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