6月議会が始まりました。

今日から定例会です。開会初日の冒頭の報告事項のところのみですが、手話通訳がつくようになりました。手話通訳はじっと眺めているだけでも勉強になりますね。たまたま帰宅をしたところ、ポストに届いていた冊子「おもてなしの手話BOOK」…知人が投函してくれたようです。なんと、ありがたい!

私は、今年度、手話講習会への参加は断念しました。学習支援のボランティアと重なってしまうのが一番の理由です。そして、昨年はコロナ禍で手話講習会も開催見合わせとなっていて、1年間のブランク…学んでいたこと、覚えていたことも…どんどんと断片化されてつつあることを自覚しています。このままだと忘れるだけ…。ちょうど週末、やっぱり手話を少しくらいは使ってお話ができるといいのに…と痛感する場面に遭遇できたので、リ・スタート…という気分になったタイミング。まずは復習から始めようかと思います。

さて、本会議初日ですが、一般質問が行われました。やはり「新型コロナウイルス」関連の話題が多いですね。トップバッターの折戸さんは「ワクチンの予約の在り方」について「(後期)高齢者への理解や配慮が不足している」ことを指摘されていましたね。行政にとっては「耳の痛い話」だったかもしれませんが、実際には「その通り」としか言いようがない状況でしたから。質問のタイトルが「高齢者向け集団ワクチン接種予約に、インターネットや AI での先着順方式は最悪な方法だったのでは?」という…何ともわかりやすい。そのものずばりだったと思います。

市長は「今回のさまざまな反省点を次に活かしていく」と当然と言えば当然なのですが、妙な言い訳もせず、きっぱりと「うまくいかなかったところ」を反省材料にしたいと潔かったのは印象的。どこかに前例があるとも言い難く、過去にも経験したことのないような状況に対応していることを考えると、万全を尽くしたとしても、不具合が発生したり、想定したり想像したり…を超える問題等が発生するということが容易に想像できます。その都度、改善していける対応力というか柔軟に考え、行動できるのかが問われるんだろうなって思います。とはいえ…もちろん、「それくらいのことは考えつかなかったの?」ということもあるわけで、だから、市民の憤りやら落胆にもつながるわけなんですが。

きっと、ワクチン接種の予約のこと、そしてまた、ワクチン接種が始まれば始まったで接種会場などでも不具合があるだろうことは(少しくらいは)織り込み済みのうえで前に進んでいるとも言えますね。ただ、先にも書いたように、生じた不都合などに対し、必要に応じて対応することは必要ですし、実際にそうしようとする姿勢はあるのではないかなとは感じます。実際に対応が良くなっているところもあります。と言っても、これは私の理解の範疇でしかありませんが。

いずれにせよ、今のところ、個人的に思うことは、接種希望される皆さんが無事に接種を終えられるように見守ること、そして、接種を希望しない皆さんが肩身の狭い思いをしなくても済むような環境を整えていくこともまた必要不可欠なことであって、そのことを置き去りにしないでほしいとも思っています。

折戸さんが指摘をされていた予約日の予約受付開始時刻前の防災無線でのアナウンス放送。「お間違えの無いようにおかけください」という呼びかけの印象の悪さ…これ、タクシーの運転手さんも耳にして驚いたと聞きましたが、一方、番号違いで間違い電話が多数かかってきていることの苦情も市には寄せられていることもまた事実…難しいですね。

 

ところで、ワクチンを接種してからの「効き目」というのでしょうか。インフルエンザは毎年予防接種があるように、新型コロナワクチンもこれから毎年のように接種しなければならないような状況になるのかしら?…現段階では正直、ワクチン接種が進んだら集団免疫が獲得されるということもありますが、今後の対応についてはまだわからない感じですね。毎年のワクチン接種予約に関しても、もしかすると今回の経験が活きるかもしれませんし、ワクチン接種に限らず、何か次の取組みにも応用できることもあるのではないかと思って期待します。

個人的には、とにかくも接種は義務ではない。あくまでも希望制であり、「打たないことも打つことと同じように認められていること」とが社会全体での共通理解となり、認識されていることが必要不可欠だと思っていますが、同調圧力が妙に広がる今の世の中にあって、一抹の不安があります。

 

さて、今日は篠塚さんの「保育園の入所状況」についての質問のこと、興味深く聞いていました。端的に言えば、「保育園の定員割れ問題」です。保育園への補助金は入所している子どもの人数に応じて配分されていきます。定員割れになると、保育園の経営に多大なる影響を与えます。経営者は「定員」を前提にしながら、保育士など働き手を確保するわけですから、定員割れになれば、当然ながら経営的に見れば保育士さんの「余剰」が生じるというわけですね。入所する人数に合わせて保育士さんを確保するわけではありませんのでけいえいがわの苦労というのは察するに易し。要するに経営難に陥るというわけです。今後の対応をどうしていくか、かなり気になっていました。現場で苦労されている話も耳にしていましたし。4月よりは少しは状況が良くなってきたとも聞くものの、それもまた各園によっては事情は異なるようにも思います。確か、東京都全体でも今年4月時点での待機児がおよそ1000人となり、昨年から半減したとの発表ありましたが、コロナの影響と働き方の関連等なども影響しているのかな…でも、それだけでもなさそうな。

 

いつだったか、市内の認可保育園の方が「私立であっても認可保育園には多くの税金が使われているのだから、そこに課せられ、果たすべき社会的な責任は重たいと考えて、子どものためや地域のためにいろいろとやっていかなければならない」と使命感がヒシヒシ伝わる発言をされていて、ものすごい感激したことがあります。そうした志に支えられ、多摩市の保育行政は進んできたと思ったからかもしれません。確かに、多摩市の保育園環境は公立保育園中心ではなく私立の保育園によって整えられてきたというのは事実です。でも、そもそも保育園というのは行政による定数管理があって、運営されているものなのです。勝手に定員を決めたりして開設しているわけではないのです。行政が多摩市全体として必要な保育量の見込みなどを盛り込んだ「保育計画」を策定し、待機児解消に向けた認可保育園の増設などが行われてきたのです。

今年度当初の段階の「空き状況」に、経営には大打撃という話しはちらほら聞いていました。幼稚園なども「認定こども園」になったりで、利用者としては選択肢が増えて喜ばしい一方、今後は少子化の流れも踏まえて、子どもの取り合いになるのではないのか…という状況も頭の片隅に入れておきたいものです。そのこと踏まえ、行政も保育ニーズへの見込みも立てていかねばならないですね。待機児解消のために保育園の定員をひたすら増やすことをどちらかと言えば優先してきた時代はひと区切りかなと思います。

実際には、市内保育園によっても状況が異なっていて、そこは篠塚さんが指摘されていたように「園の立地条件に左右されている」というのもその通りだと思います。市内にある各保育園の経営を担う法人は待機児解消に対応し、かなりの経営努力も重ねながら、保育行政の充実(まずは待機児解消)に協力してきたという経過があります。しかし、これからは、かなり難しいかじ取りにもなりますが、今後、次の時代(ますます子どもが少なくなっていく、そして人口全体も減る)に備えていくことが求められそう。2園あった公立保育園を1園にしてきた背景にも少子化があったことを覚えています。

 

また、保育士の確保問題。先に書いたように、確かに…「定員割れと人員過剰」の問題があったにせよ、実際には相変わらず、保育士の確保はとても厳しい状況。募集広告を出してもなかなか人が集まらないと聞いています。昨年度から多摩市でも「子育て支援員」の研修がはじまり、「みなし保育士」として働ける人材の確保(保育士資格はなくても、一定の研修を受講することで「保育士ではないけれど保育士とみなす」新たな位置づけの人材育成も始まっている)にも取り組んでいますが、現場の人手不足のところに手当てできるまでに到達しているとも言い難く、ここ、丁寧なフォローアップ含めて課題かもしれませんね。昨年度は48名の方がこの研修を受講されたのだとか。

今日はいつものようにハーモニーカフェへ。ちょっと学校に行くの疲れちゃったかな…という子どもたちも足を運んでくれます。日々、緊張して気張って過ごしている子どもたちが息抜きに来てくれるのがうれしいですね。明日からもまた一般質問が続きます。