12月議会 子ども教育常任委員会

今朝は永山駅の遊説から始まりました!「今年最後ですね。」と言われて気がつきましたが、確かに…来週は祝日でその次も年末なので、今年は最後の朝駅の活動でした。定番というのか、とにかく毎週、私のところに立ち寄って下さるみなさんと話をしているだけで終わってしまう傾向があるのですが…。

さて、今日は子ども教育常任委員会でした。陳情2件、条例3件を審査。その後、所管調査事務事項になっている「パルテノン多摩、図書館館整備」のことが話題となり、意見交換などをいたしました。

陳情については「連光寺小学校の学区における児童の放課後の居場所に関する陳情」については趣旨採択(趣旨採択3名、採択2名)、「多摩市複合文化施設(パルテノン多摩)に大型自動演奏楽器を残して頂きたい件についての陳情」については今日のところは継続審査となりました。

子どもたちの放課後の居場所として、「連光寺小学校から近接している(140mくらい)児童館にランドセルのまま直接行かせてほしい」という保護者の訴えには「なるほど」と思うわけですが、学校を終えた後の「児童の居所」をきちんと把握しておくためのルール作りが求められるでしょうね。児童館の入館システムはまだまだアナログ。例えばカードをピッとかざして入館退館を把握し、保護者にその連絡がメールで届くようなシステムがあればいいわけですが、そんなシステムの導入は多摩市にとっては今のところ考えられない…ともなると、アナログながらも、子どもたちがランドセルで児童館に来て、放課後時間を過ごして家路につく…という流れを保護者自身が把握できるようにする必要あるでしょう。受入れる側の児童館側の事情としては「ランドセルを置く場所の問題」等があるという話しもありますが、それは、話としてはまあ二の次。いずれにせよ、「児童館は子どもたちが安心して遊べる場所」というのは紛れもない事実であって、「学校から一旦帰宅した後に児童館に行く」となると時間的に不合理であり、なおかつ安全性にも問題が多いと主張されるのはよくわかります。

児童館を担当している子ども青少年部も「後ろ向き」ではなく、前向きに取り組んでくれるかな…と期待をしていますが、こうした取組みを一気に全市に広げていくというのはなかなか難しいわけであって、こうして地域ニーズとして上がってきた声があることを思えば、まずは、連光寺地域からモデル的に取り組んでみるというのも一つの手法ではないか?と思っております。行政が努力すれば「ランドセル来館」ができるというものでなく、「児童の居所」を把握しておくためのルール作りなど保護者の協力が不可欠となるわけで、「その協力をどう取りつけられるか?」が鍵。「まず、話し合いのテーブルをつくる」ことからしか始まりませんね。ということで、私たちの会派は結論としては「趣旨採択」としました。

引き続く「多摩市複合文化施設(パルテノン多摩)に大型自動演奏楽器を残して頂きたい件についての陳情」。会派内でも話し合いをしましたが、今すぐ陳情に対して答えを出すとしたら「不採択」という結論を出していました。議会でも一定の議論の積み上げをし、「大型自動演奏楽器をこれからも大切に維持をしていくためには、パルテノン多摩に置いておくよりも、もっとふさわしく適切な場所があるのではないか?」と判断したからです。これからも’いい音’を鳴らしつづけるためには、それなりのケアというのかメンテナンスも必要となりますし、そこまで負担することは10年、20年、30年と先が長いことを思う時、少し厳しいかな?というような議論もありました。私たち議会としては「一定程度役割を果たしてくれた」という結論を出し、それを踏まえてか踏まえないかはまた別のこととして、市としては「音楽、科学技術、文化遺産的価値を持つ自動演奏楽器については、これまでに一定の役割を果たしてきたことから、マジックサウンドルームでの展示は終了します。個々の自動演奏楽器については、文化的価値に鑑み、できる限り市内施設等での一体的な活用などを検討します。」という方向を打ち出しています(大規模改修の基本計画)。

すでに基本計画、実施設計と時間とともに進んでいるわけですが、現時点では、自動演奏楽器を配置するスペースは考慮されていません。しかし、「できる限り市内施設などでの一体的な活用などを検討します。」という検討状況の結果が出されていません。前回、9月議会の中で「自動演奏楽器について。基本設計においても既に自動演奏楽器を従来のとおり維持することは想定されておらず、基本設計・実施設計に入る段階でも、調整、協議の状況の変化がないとの報告のみで、いまだ行き先が明らかにされていないことは大きな不安要素である。」と子ども教育常任委員長報告の中で述べているのですが、私たちも「どうなるのだろう?」とモヤモヤしている時に出された陳情。

今日は「2月下旬ごろには報告できる」という行政側の見込みが示され、「3月には一定の方向をお示しできる」とのことでしたので、結果的には陳情に対する結論を出さず、「行政側の報告を待ちましょう」となりました。陳情者の皆さんが「パルテノン多摩の中に『多摩オルゴール博物館』を」と求めておられることもあり、「もし、それを実現するとなれば、どのくらい費用が必要となるのか?」についてなど資料を求めることとしました。

陳情者のみなさまとお話しをさせていただくと「今までPRが足りなかったと思う。20年、30年と多摩市にお住まいであっても、マジックサウンドルームのことを知らない方が本当に多い。」「もっと市民の力でPR活動にも取り組んだり、自動演奏楽器の演奏会なども企画するとか工夫ができたと思う。」と言ってくださるのですね。「市民が中心となって自動演奏楽器を管理していくようなことはできないのか?」と提案してくださる方もおられます。たくさんの方が自動演奏楽器を知って下さることはとてもありがたいのですが、議会で重ねてきた議論の積み上げと到達点も決して間違っているとは言えず、「宝の持ち腐れになっている状況を考えれば、もっときちんと活用してくれるところに引き取ってもらった方がいい」という市民の声も存在していることもまた事実です。いずれにせよ、大規模改修後のパルテノン多摩をどんな場所にするのか、どんな事業に取り組んでいくのかと深くかかわる問題です。

そんなわけで、陳情2件の審査があり、その後、条例審査はそれほど質疑も出なかったので、意外とスムーズに議決が終わり(3つの条例はいずれも全会一致で可決)ました。所管調査事務事項では再びパルテノン多摩の大規模改修に関わり、意見交換をしたのですが、委員どうしでもそれぞれが改修後にどんな場所にしたいか?というイメージがずいぶんと異なっていることがわかります。要するに、いろいろ私たち委員も意見は出し合うわけですが、その意見を聞き、最終的に反映させていくのは行政なわけであり、そういう意味では行政という立場はなかなか大変だなーと思うわけなのでした。

今日の委員会は協議会に32件の議題がありまして、まあ、ものすごい時間がかかるというのでは質疑や意見をほとんど言えずに終わってしまいました。「ここだけは聞きたい。言いたい。」ところだけしか発言を遠慮しなければ、延々と会議が終わらないことがわかるので。全体、終わったのは19時ごろで、まあまあのところかなとは思うわけですが、やはり、一つひとつ、行政から「協議案件」として報告などされるものについて、もう少し丁寧に見ていったほうがよいのでは?ということで、議会運営における課題、改善すべき事項に上げておこうと思います。