12月定例会 パルテノン多摩と図書館と。

何が届いたのかな~…と思ったら、注文してみた本。議会事務局の仕事の中味の解説書は議会改革をリードしている大津市議会の清水さんの著書。さらっと内容を確認してみようと思います。もう一つは、「自費購入」を希望される職員さんが多数いるといううわさを聞いたので。「議会答弁書作成のコツ」…どんなことが書いてあるのかしら?と大変興味深い一冊。著者によれば、「心を込めて書くべき」「思いや魂を込めていかないと、いい答弁にならない」とのこと。「なるほど…」って思います。せっかくの答弁書を思いを込めて読む…ってことも必要なことかもしれませんね。誰が呼んでも同じというか「棒読み」だと、思いは全然伝わりません。

 

さて、本日はパルテノン多摩の大規模改修と周辺施設の整備を通じて、多摩センターの活性化を検討する特別委員会の開催。この定例会の最終日にそれぞれ基本計画を策定するために必要な予算を提出したいという執行部側に対する考え方に対する協議が行われました。そもそも、予算提出については、市長の権限であるため、「予算の提出をするかどうか」というのは議論の進捗を見つつ、そこは何と言うか「あ・うん」の呼吸みたいなもので、提出するかどうかは執行部で決めればいいこと。本来、議会がとやかく言う必要はありませんね。ただ、これまでの流れを受けて、議会には最大限配慮し、気遣いをしているようで、私も副市長から「予算を出してもいいか?」と尋ねられ、「出すか出さないかをいちいち議長が承認する必要はないと思うけれど、別に出してもいいのでは?」と話をしたわけです。だいぶ、協議も煮に詰まってきたことは、誰の目にも明らかで、このまま議論が深まりそうにもないことを考えると、次のステップに進みつつ、必要な協議と議論を重ねるというのも一つの方策かなと思うため。もちろん、立場や見解によって、あるいは「何を大事にするのか、したいのか」によって、議員の態度が全会一致になるとは思っていませんが、それはそれで議会なのだから当然のこととも思います。ちなみに、9月定例会の前にも補正予算を出したいとの意向があったようですが、その際は「議論の進捗を考えれば、今はまだ出すタイミングとは思えない。」と私が議長として感じている空気感は伝えてきましたけれど。でも、私の感じている空気感が独り善がりでしかないと突っぱねるなら、それはそれで執行部の権限を行使すればよいだけの話。

ただ、私が思うのは「私がOKすれば『全会一致』になるわけではない」ということです。もちろん、提出した議案は否決されないほうがいいわけで、そのために各方面各場面で議論が重ねられるわけですね。その中で、「だいたいこのあたりかな」という塩梅があればいいのでは?って私は思っていて、「全会一致」になるかどうかというのはまた別の次元の話だって考えています。ところが、どうも、最近の傾向として、特に副市長は(市長は…なのかもしれませんが)、「全会一致」にものすごいこだわりがあるようです。

でも、そもそも「全会一致」というのが本当にいいのかどうか…全方位外交で「全ての会派から支持されている」と市長も事あるたびに自慢話のように話しておられますが、私は「だから、どっちつかずになるのでは?」と感じることもあるのですね。最も、どんな場面でも妥協点や合意点を見つけるための努力をいかに重ねていくかも問われると考えますし、そこに議会の醍醐味があるは思っていますが、でも、私は議論の過程で浮き彫りになった「違い」は「違い」として認め合っていくことがもっと必要なことって感じます。「違い」を認めつつ存在し合う関係性こそ何にもまして大切って思うので。無理やり一致点を探そうとするために、あるいは、みんなに支持されたいと変に「無理」を重ねるようなことはしないほうがいい場合もありますね。もちろん「敵ばかり」というのでも困ってしまいますが、ある意味、あちこちに気を遣い過ぎて、結局何も決まらない、決められないなんて場合…それは停滞にしかなりません。

<まとめ>変に「無理」を重ね、あちこちに気を遣うと「何もできないで終わる」ことも多い。

そして、どうせ何もできずじまいなら…って、最初からやらないほうがいい・・・みたいに、何だかモチベーションまで上がらない状態で開店休業、スイッチオンにならない場合があるとすれば、それこそ最悪な事態。

 

というわけで、パルテノン多摩の大規模改修は進み、図書館本館の再整備については「どこに」整備するかという用地の問題は別として、議会としては「「基本計画策定」に向けて必要な予算が提案されれば、それを受けて「議論していきましょう(可決できる)」という段取りとなりました。個人的には図書館本館の基本計画を進めるにあたっては「用地」を決める必要があるのではないか?と思っていて、そのための議論を重ねたほうが良いとも考えています。でも、まあ、「用地を確定しなくても、基本計画の策定に向けて取り組むことが可能」とする図書館担当の回答も聞いたうえでの判断に理解を示した議員さんもおられました。あとは、新たに示された「図書館用地」である多摩中央公園の一角が「適地」とし、納得をされている方もおられました。

 

個人としてどう考えるか?…あとは会派内での議論のやりとりも受けつつ、議会全体の動向をなるべく「客観的」に捉えるように心がけています。「議会(議員)の『自己満足』に終わっていないか?」って…いつか市民の方にいただいた指摘を思い出しながら、議会の「今」を捉えている自分がいたりします。あとは何をどう優先させていくか…自分の視点も確認しつつ。

年末年始に向けて議会も定例会最終日への準備を進めていきます。2017年もあと10日余りか・・・・。早いなあ・・・。