課題を共有すること。

子ども教育常任委員会と、市内学童クラブの運営を受託している社会福祉法人のみなさんとの意見交換会でした。「各常任委員会が今年度下半期に1回以上の市民などとの意見交換会を実施」とする方針のもと開催したものです。昨年5月に議会は人事改選があり、常任委員会もメンバーが入れ替わっています。それ以後、私たち子ども教育常任委員会は「子どもたちの放課後」を一つテーマとして取り上げているため、その延長線上で実施しました。

限られた時間の中で、充分な意見交換・・・とまではいかなかったかもしれませんが、しかし、学童クラブの現場に向き合っている施設の責任者の方と法人運営に関わっている方の2名ずつ集まって下さり、現状感じている問題点や課題を述べてくださいました。「保育の質の確保」という視点は私たちの委員会でも課題の一つとして着目している点ですが、有能な人材を確保するために必要な処遇の改善は優先して取り組むべき課題であることをさらに感じた次第です。また、老朽化した施設を受託しているところ、待機児解消のために新設した施設を受託しているところでは当然ながら「施設環境」だけで見ても大きな差がありますが、「子どもたちは施設環境からも大事にされていることを感じる」との指摘には頷けるものでした。

「子どもをみんなで育てること」を通じて地域づくりができていく。子どもたちの育ちを切れ目なく支えていけるような体制を作っていく。これはずっと私も考えていることですし、我が家をふりかえっても、学校や自宅以外の場所でも我が子を見守ってくれる大人の存在に親子ともども助けられてきたと思っています。もちろん現在進行形でありますが、学童クラブの先生たちがとてもていねいに子どもの育ちを見てくれていたことを思い出します。

学童クラブは「単なる就労支援」という切り口ではなく、子どもたちの生活支援、成育を支えていく場所としてその価値と意義を捉えていく。共働きが当たり前、でも核家族社会…「子ども時代のしあわせ」を支えていくための人づくり、そのための基盤づくりをさらに磨いていきたいものです。

「多摩市は他市に比べて学童クラブのグレードが高い」

他市の学童クラブ現場を体験されている方が述べて下さったこと。それはとてもうれしいですね。ただ、その評価に甘んじず…そしてまた、豊ヶ丘学童クラブ以外の学童クラブは全て民間の社会福祉法人が運営をしているわけで、現場で蓄積されるノウハウが「行政の外」にあることを忘れず、さらなる発展をめざさねばなりません。民間に任せば何とかなるではないことを念頭に置きながら、私たち市議会もしっかりと後押ししていきたいと思います。

やっぱり、全員で課題を共有することは重要ですね。委員会全体で、そして、運営されている7つの社会法人のみなさんとともに、底に担当部長課長も一緒に…。議会と市民と、そして行政と…あるいみ3者で囲むテーブル。その意義は大きいと感じました。あとは次にどうやって課題解決の道筋を描くかですね。ここは一足飛びと行かないかもしれませんが、決して後戻りせず、進めていくしかないですね。さて、頑張りましょ。