若手市議会議員…研修会@調布

「東京若手市議会議員の会」の研修会@調布市議会に参加してきました。一体、いつまで若手を名乗る会に所属できるのかなア…とか思っていましたが、45歳になると卒業するそうなので、もうまもなくというか再来年までは所属できることがわかりました。東京都全体で言えば、若い世代の議員さんたちがたくさんいるので、45歳まで居続けることが申し訳ない感じもしてしまう…というのは個人的な思いかもしれません。ちなみに入会資格は39歳まで…ということ。

さて、今日の第1講座は「多様性を認めあう地域」という観点から、LGBTに対する取り組みについてレインボーさいたまの加藤岳さんより現況報告がなされました。渋谷区でパートナーシップ条例が制定されてから、ここ数年で社会全体の認識が大きく変わりつつあることが当事者のみなさんにも実感されているようです。一方、心無い発言というか、人権感覚の乏しい地方議員の発言がメディアにとりあげられることもあり、これだけ「多様性」の重要性が語られているにもかからず、理解しようとすらしない方には憤りも感ずるものです。要するに「多様性」に対する自分自身の向き合い方が問われているだけと思っているのですが、そもそも近代社会というのは「男女」という性別二分論に基づいた法律をはじめとするルールがベースになりながら、形成されていて、そこに蓄積されてきた常識(いいか悪いかではなく)というものに私たちの意識もまた縛られてきたように思います。いずれにせよ、「社会のものさし」は無意識のうちに沁みついた価値観として根付いていくもの。本当は根本から変えていくことが大切ですが、いきなり変えるというのもまた難しく、やっぱり今のルールでは生きづらいと考える人たちが増えれば、変わっていく部分もある…ようやくそのスタートラインにあるのかもしれませんね。

まだまだ私自身も自分の固定観念とか先入観、あるいは見聞きしてきたこともまだまだ一部であって、凝り固まった意識に縛られている部分も多い。その意味では学習が重要であることを自覚することができたひとときでした。

第2講座。どちらかと言えば、個人的にはこちらのテーマに興味がありました。調布市の子ども・若者総合支援事業「ここあ」のこと。事業概要を伺った後、利用者がいない間に…ということで施設の見学もさせていただきました。この事業はまさに庁内連携があってこそ成り立っていることが予算上からもわかる事業。児童青少年課、子ども家庭課、生活福祉課と3つの課で連携し、それぞれ事業費を工面して、「ここあ」の運営費が捻出されているのです。事業そのものは委託であって、調布の社会福祉協議会が運営しています。事業内容は多摩市でも行っているような相談事業や学習支援、居場所事業であって、一つひとつの事業を見ていくと、確かに役所の理屈(補助金支出の理屈)に基づいている部分もあることを感じるのですが、それでも、現場対応の中で工夫している部分もありそうでした。「お役所仕事」ではなく、どうあれば利用する子どもたちにとって最善であるのかが議論された結果の事業ではないか?…と勝手に推測しています。

「ここあ」を受託している社協で活躍する職員さんが「関わりがうまくいくと、何かが動き出す」とおっしゃっていた言葉がとても印象的でした。やっぱり窓口なんですよね。最も肝心なことは、一番最初の相談対応がどうだったのか?だと思います。「関わりをうまくいかせる」ためのスキルが問われるわけですね。まずは保護者の方からの相談から子どもにつながっていくことがほとんどと伺いましたが、子どもにつながったときの相談対応は緊張するでしょうね。子どもは正直ですから。「あの子どもと関わるのは難しい」…って、対応した側というのか関わる側の問題をさておいた呟きなどを聞くたびにがっかりするのですが、歩み寄るべきは大人の方ですからね。しかも、専門職であればあるほどに、そのスキルが問われるのではないの?…と思うんですが(これ、学校にも言えること)。

実際に「ここあ」の状況については、全体対象者の把握などもう少し詳細情報を得たいと思っているのですが、調布市はひとり親支援でもかなり頑張っているので、改めてヒアリングしに行きたいです。今のところ、新型コロナウイルス…ということもあり、行政視察をするにもなかなかやりにくい状態が続いているのですが、実際に足を運んで、話をするというのは…インターネットだけで調べるのとは全く違います。多摩市でもひとり親世帯を含めた生活困窮世帯の子どもたちへの支援はもっともっと効果的に実施していかねばならないと思っているので、調布市の事例を参考にしていけるかななんて思っています。

調布市の全員協議会のお部屋。机ごとにアクリル板があって、飛沫感染防止対策がなされていました。ぱっと見だと「密」ですが、昨日は暖かくて、窓を開けていてちょうどよく室内の換気もできていたかな。油断はせずに、一人ひとりの感染防止対策を。しかし、今日は季節がわからなくなるほどの生暖かさで逆に身体が疲れました。