自分で決める。自分が決める。

 

一年ぶりに中央大学文学部「キャリアデザイン」でお話をさせていただきました。「ジェンダー、子育て、ワークライフバランス」というテーマ。ちょうど前日には、「夫婦別姓」に対する最高裁の判決が出されたところ。大学時代に「法を変える」という要素に「法環境」があることを学んだことがありますが、法改正に向けた機運は醸成されていないという空気感も含め、今回の判決が下されたということなのでしょうか。夫婦別姓は私が大学生のころからもずっと話題になっていて、職場などでも多くの場合は女性が旧姓使用の届けを出しながら、日々を過ごして、その数は年々増えているはずなのに。まだまだ、「姓の変更」を自分事として捉えることのできる男性は増えていないのかもしれませんね。

キャリアデザインの授業…と言っても、私が大げさに学生の皆さんにお伝えできることも少なく、学生のみなさんのロールモデルになれるわけではなく。3つのポイントが伝わってくれると嬉しいなあと思いながら、話をしたところ。一つ目は「時代を知る努力をする」ということ、そして、二つ目は「自分と対話してみて」ということ、そして、最後は「自分で決める」ということですね。情報はあふれているけれど、そのなかからきちんと見極める力、そしてまた、自分との対話はいい悪いも含めて自分の過去を振り返ることであって、生い立ちを辿ることとも言えると思っていますが、やっぱり自分と向き合っていることが大切…ということ、そのうえで、親を含めて周りに相談をしたとしてもそれはあくまでも参考意見であって、決めるのは「自分」ということ。この辺りのこと話しをしました。学生のみなさんの反応は授業後のレポートで送っていただけそうなので、ゆっくり目を通したいと思っています。

それにしても…と言いますか、授業はハイブリッドで行われ、対面とオンライン双方で対応していて当たり前という時代なのですね。1年ぶりの授業はこれまでとは様変わりしていて、驚きました。パソコンのスキルが無くして大学の授業もできない時代になっていることを痛感します。そしてまた、今まではレポート用紙が配布されて、学生のみなさんはそこに感想を書き、提出してから教室を後にする…ということでしたが、今回からは全てオンラインでの対応になっており、合わせて、出席管理や提出物の管理もアナログでなくできてしまうという利便性の向上?!

アナログ時代には考えられないようになっているのですが、そういえば、高校などでもオンラインで提出…が当たり前になっていることを思うと、昭和頭で凝り固まっているような自分ではいけないことを痛感させられるわけでした。でも、私はやっぱりチョークの授業が好きですが。学生の皆さんが、自分のパソコンやスマホで授業レポートを書いているという風景に神妙な気持ちになってしまったのでした。時代に取り残されている感すらありました。

一応、教室にはチョークも配置されていて、お菓子の缶に入っていて…ここだけが「昭和」でした。黒板はほぼ使用されていないらしく、まっさらきれいな状態のまま。おかげで、チョークの粉が飛び散っていないという意味では清潔感ありましたが。チョークを使うとなると、手が汚れてしまうなあとか、字がきれいじゃないしなあと…ずっとスライドを作成して、板書などほとんどしなかった私ですが、今のスタンダードに触れ、お菓子の缶の中だけに「昭和」を感じる時、「チョークも使う授業」もやってみたくなるという…。

都議会議員選挙が始まりましたね。やっぱり候補者をどう見極めていくのか。知る努力をしてから選びたいものです。選ぶ基準も人それぞれでいいと思っています。私が尊敬している土佐町議会で活躍されている鈴木大裕議員も原稿を寄せたという本が届きました。ゆっくり読み進めています。

自分で決めることができる、自分が決めることができる…この大事さをいろいろな場面にて感じる今日この頃。「自由」であることが当たり前ではないことを再認識させられる一冊になりそう。