臨時議会開催。新型コロナウイルス対策の予算可決。

臨時議会がありました。新型コロナウイルス感染症対策の予算が可決されました。基本的には国や東京都の補正予算を受けるかたちで、市が実施する事業がほとんど。ただ、地方創生と‛冠’つきで、国から交付されてくる補助金については、地域がそれぞれの事情などに応じ、その裁量にて使途を決めることができ、多摩市独自施策としては来年1月末までに生まれた子どもへの10万円の給付金、あとは多摩市医師会と協力して実施するPCR検査体制の構築が当てはまるかなというのが印象です。「新たな日常」やら「新たな生活様式」に対応した取組み、例えば災害対策、学校のオンライン学習環境の整備などは他でも当然のように取り組まれているでしょう。

国から…都から…と…交付金やら補助金やらと財源をいただけることはありがたいですし、それをせっせと使って…ともなるのかもしれませんが、市の活動も含めてですが、すべてすべて…もともとは、私たちが納めている税金が原資ですから。そのことは忘れてはならないと思うのです。どこかから湧いてきたり、いただいてきたり、決して、稼ぎ出してきたものではなく、すべて私たちの負担になっているわけです。そして、何よりも「借金まみれ」というのは今に始まったことではありませんが、増税への足音がひたひたと近づいている気がしてなりません。

少し前、東京都が財政調整基金の95%を取り崩して話題になりました。もちろん、こうした緊急事態などに備えた貯えとも言えるので、取り崩すことの必要性はあるでしょう。しかし、その先も見据えた対応が求められます。多摩市の場合はどうなっているか?

多摩市の財政当局の考え方として、財政調整基金はだいたい約30億ほど確保しておきたいというのがあります。今年度当初は約35億。そして、5月の臨時議会、6月議会、今日の臨時議会と必要なところへの取り崩しを実施し、現在は約18.5億ということです。「新型コロナウイルスへの対策に迅速に対応をしなければならない」ということはその通りですが、しかし、ここで使い果たすというわけにはいきませんし、今後のこともきちんと見据えておく必要はありますね。「迅速な対応」という時期はもう通り越しているというのか、新型コロナウイルスへの対応は「終わりなき」状態になっている今、ある程度中長期の視点を持ち、取り組んでいくことが求められるように思います。
その点については、認識は一致しているように思っていますが、いずれにせよ、市を取り巻く状況が激変したことを市民にも伝え、「今まで通りには立ち行かない」ことへの理解を求めていく必要があります。新しい図書館を整備をしたり、老朽化した施設改修を実施するための一時的な建設コストのみならず、将来にわたっての運営管理を進めていくための経常的なコストの行方をどう見込んでいくのか、なおかつ、新型コロナウイルス感染の広がりとその対応により、暮らしそのものに大打撃を受けた市民のみなさんをも支えていくための取組みも進めていかなければならない…半年前にオリンピックやパラリンピックが来ることをウキウキしていた気持ちなど吹っ飛ぶくらいになっているわけですから、そうした状況も含めた「市の役割と責任」を果たすために何を優先すべきなのか、どういう判断で政策判断するのか、事業の取捨選択をせざるを得ないのか…ますます問われていくと思います。

ここで逃げれば逃げるほど、問題がさらに深刻化して、先送りされるだけの話。ここのところ、改めて「集団的無責任」という言葉が言われているように…。

それにしても、国の「ひとり親世帯臨時特別給付金事業」についてですが、この事業の最もため息をつく点と言えば、‛このためだけの’「システム改修」のこと。国から示された対応をそのまま多摩市が引き受けているだけとはいえ、一回こっきりしか使用しないシステムを構築するために253万円という予算。

つまり、これは多摩市だけの話ではありませんから…全国津々浦々で行われるということですか?…人口規模よりけりで、アナログの手作業で対応できるところは別としても、どうなのでしょう。莫大な国費が使われることがわかります。もちろん、必要性があって実施されることとはいえ、ものすごいですよね。「動く」に伴う支出も小さくないと思っています。

今日は多摩市独自策であるPCRセンターのことにかなり時間が割かれ、各会派から質疑が行われました。特に、多摩市独自のPCR検査体制の構築ということですが、端的に言えば、保健所から「濃厚接触者」だと認定されなかった場合であっても、市が必要性を認めた場合には検査を受けることができる体制を作っていきたい、そのためのモデル事業から取り組んでいきたいという内容。個人的には「PCR検査」についての疑問がぬぐえないので、直接的に質疑はしなかったものの、自民党会派が「キャリー・マリス氏」をに言及をしたことは驚き。私もキャリー・マリス氏は「 PCR検査を感染症検査に使ってはいけない 」と警告されていたことを知ってから、今の状況を冷静に受け止めて、どうなっていくのかと見つめている一人なので。ド素人ですから、安易に発言もできず。

市長も「国、東京都をあげて検査をしっかり進めていくこと」が推奨されていると発言されていましたが、今は、その流れにあり、その意味では多摩市は率先してその取組みを進めているということになるのか…。

 

ド素人ですから、今は、ただただ、彼の警告というかもともとPCR法を開発されたノーベル賞を受賞した研究者ですし、専門家の指摘…なんだかかき消されている不思議を感じながら、状況推移を見守っています。

 

そして、東京都は今日は感染者が286人。不安や心配はつきません。とにかく自分自身を元気に維持することが大切。「免疫力を高める!」これに尽きます。