第30回を迎えた映画祭_TAMA映画フォーラム

30回の節目を迎えた映画祭。今年は映画賞の授賞式は東府中にある府中の森芸術劇場でした。パルテノン多摩が大規模改修工事で休館中のために、会場を探すところからも苦労があったことと思います。そしてまた、コロナ禍でもあり、開催についてもスタッフのみなさん、協議をされてきたことと思います。実行委員長の方にお目にかかったときには「何とか、開催できるように」とおっしゃっておられ、私もボランティアスタッフに応募しようかとも悩みましたが、今年は遠慮させていただきました。でも、変わらずにこの映画祭を支えるみなさんが知恵を出し合い、それぞれの力を出し合われ、今年はライブ配信も実施するという対応があり、私もしっかりと生中継を視聴しておりました。

30回を重ねていることに歴史を感じますね。私にとってはいつのころからか開始された映画祭でしたが、父が気に入って足を運んでいたような気がします。一日映画上映を楽しめるという、願ってもない非日常を身近なところで味わうことができる。もともと公民館がはじめた事業であって、「映画好きの市民の人たちをつないでいこう」…一職員のアイデアからスタートした取り組みでもありますが、年月を重ね、多摩市民のみならず、この映画祭を手伝いたいと希望し、他の地域からも多くの方が支援のスタッフとして参加する…30年集大成の成果として、コロナ禍という背景もあって、ライブ中継で配信するという試み。かなり念入りなリハーサルも重ねられたのではないかと想像していますが、一時、6000人にも届きそうな視聴者数がカウントされていて、すごいなあって心からそう思いました。全国(もしかしたら、海外でも?!)へもさらに知名度アップしたのではないかなと。

明日から定例会が始まります。私は来週の月曜日のトップバッターで一般質問を行う予定です。今回はパルテノン多摩の大規模改修その後…をフォローするという意味で質問する予定なのですが、それにあたっては、「パルテノン多摩の30年間」を考えてみたのですね。市民文化の発展をどう支える施設であっただろう…とか、開館当初から運営を担ってきた多摩市文化振興財団は何をこの地に築いてきたのだろうか…とか。

思い浮かぶものがない。

というめぐりあわせで、第30回を重ねる映画祭の歴史をたどり、そしてまた、そこに集う人の輪を見る時、残念ながら「差異」を指摘せざるを得ず、30年という年月を重ねても「敷居が高い」というイメージを払拭できず、でも、多摩市にある公共施設と言えば「パルテノン多摩」が何となく思い浮かぶというような感じ。映画祭の場合、ここ、ヒストリーについてもぜひ、お時間あるときにご覧ください。パルテノン多摩のヒストリーとか、取り組んできたこととかどうアーカイブされているのかしら。ポスター展みたいなこと、この機会にやればいいのにとか思いますよね。パルテノン多摩ではない場所で、こうした時こそ出張して…その歴史を伝えるとか、発信する工夫はできそうなもの。

何はともあれ、大規模改修工事そのもの工事費用だけで見れば80億円には届かない予算で何とかはじき出したからといえ、それで、ホッとすることもできず。改修工事費用をはじき出すためにかけてきた設計費用などなども勘案して、そこに、行政コスト計算書はカウントされている関わる職員の人件費なども投入するとすれば、とにかくエネルギーというか、とっても膨大。なので、私としては、改修工事を経て、過去の30年間と同じような施設経営というのか運営しかできないというのでは、市民に対して言い訳もできなくなると危惧しています。

それは、私だけの想いではないはず。議会でもパルテノン多摩に対する評価はなかなか厳しい(私以外にも)。だからこそ、どう改革していくかの道筋が求められ、そのために大規模改修工事をめぐっても予算をつけてきたはず。これからの文化や芸術施策をどうつくっていくのか、将来を見据えたパルテノン多摩の経営はどうあるべきなのか等、アドバイザーからの支援も一定得てきたわけなので、その進捗状況も含め尋ねずにはいられないということです。

その点で、市の財政難と公民館事業費用の削減と、映画祭への補助金削減という局面を経ながらも30年間という歩みを重ね、「市民力」という言葉を語るにふさわしい映画祭から学ぶべきことが多いのではないかと思いますし、少なくとも私はそこに私たちが得られる教訓は大きいと思っています。

事業費が削減されたからと、そのまま規模まで縮小し、いつしか中止というものもありますし、実際に、パルテノン多摩はそうやって事業全体の規模をじり貧にしてきたとも言えます。映画祭の場合はそれでも支える市民が存在していて、発展と進化が可視化されているのではないでしょうか。その「違い」、なぜ「違い」が生じているのか…ヒントがありそうですね。多摩市は市民活動がさかんだとも言われますが、まさに、この映画祭こそ!…とも評価できるようにも思います。ライブ中継終わったとき、拍手しちゃいました。

それから、昨日の映画賞では、表彰状のことばがまた素晴らしいのですね。表彰された方一人ひとりに「市民のことば」で心を込めて、書かれている表彰状。ライブ中継のコメント欄に、スタッフの方が「表彰のことば」を書いてくださっていて、その配慮というか、心遣いにも素晴らしさを感じておりましたが…まさに、世界にたった一つだなあと思えてならない賞状。ありきたりの言葉ではない「言葉」がつづられているのです。個人的には森七菜ちゃんが新人で表彰されて、ライブ中継を通しても、かわいらしい姿を見ることができて幸せでした。

多摩センターのお土産をいただきました。小田急マルシェの角にできたお店らしいです。去年、徳島県の上勝町に葉っぱビジネスを見に行ってから、多摩市でも葉っぱ…とか思って、拾っていたものがありまして。

ひと手間かかっているのは、ちゃんとペーパーに挟んで、広辞苑を3週間ばかりのせていたことですかね。思い出したので、そろそろ飽きも終わるころだしと、センスは光りませんけれど、写真撮影を楽しんでみました。今年は、落ちている葉っぱもいまいち…そんなにきれいな紅葉ではないので。とりあえず自己満足ですが、多摩市の葉っぱを活かせないかと勝手に思っています。これはこれで美味しい作品でしたが、バウムクーヘンはやっぱりユーハイムかなと思います。神戸びいきなものですから。でも、私は西友の「お墨付き」にも「ひさかお墨付き」をつけてますけれど。明日からの定例会、頑張れそう。