掛け声だけで終わるのか?!

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今日は瓜生小学校で東京都小学校学校行事研究会の地区発表会があり、そしてまた、同時刻に「たまっこ5歳児かがやきプログラム」のシンポジウムが重なるというホント・・・私にとっては不運な一日でもありました。

瓜生小学校長の鈴木純一郎先生は全国小学校学校行事研究会の会長もつとめておられます。そのつながりで実施された地区発表会。時々、瓜生小学校にも足を運ぶ機会をいただいていますが、今日は会のオープニングを飾った6年生の児童による和太鼓演奏をじっくりと伺うことができ、その素晴らしさに感動しました。瓜生小学校での和太鼓レッスンは小学校1年生からはじまるそう。今日は6年間の集大成としても思いを込めた演奏。市内それぞれ各小学校には特徴があって・・・・とは言うものの、たまたま通学している学校によりけりで、子どもたちが学ぶ内容や得る経験は大きく違っていく。そのことを感じさせられました。

そして、瓜生小学校の先生から実践発表。「学校行事の事後指導」というテーマで、運動会や学芸会を通じて子どもの発達段階に応じた「ふりかえり」指導を基調にした学習活動の展開について報告がありました。瓜生小学校での実践は、学校行事を経験できてよかった・・・という「経験値」の積み重ねだけで終わるのではなく、子どもたち自身が学校行事を通じて自らの成長を実感できるような取組みになっています。運動会や学芸会それぞれのスローガンづくりから、子どもたち自身が関わり、そして全校児童で共有していくところも子どもたち自身が取組んでいく・・・そこで育まれていく学年を越えたつながり、一体感、チームワーク・・・いろんな効果があるのでしょうね。

一般的には学校行事の現状は「教師に言われたことを行い、言われたことができるようになった」だけになってしまうとの指摘もあるように、わが子を見ていても残念ながらその域を超えてない感じがしますね。もちろん「できなかったこと」が「できるように」なることはとても大切で、子どもたちの自身にもつながっていくものと思いますが、瓜生小学校の取組みには学ぶ要素がとてもたくさんあったと感じています。
本当は、こうした優れた実践を・・・・市内他の小学校でも共有してもらいたい・・・他の小学校の先生たちにも幅広くよびかけて、足を運んでもらい、そして、討議などもしてほしいと思いますね。しかし、そうはなっていなかったのが本当に残念。私も後ろ髪をひかれるようにして、他の学校での実践発表やその後予定されていた講演も伺いたかったのに、途中退出。

そして、「たまっこ5歳児かがやきプログラム」のシンポジウムに移動したというわけです。こちらは市内小学校には集合の声がかかっていたようで、会場には小学校からの参加者の顔もちらほら。

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幼稚園や保育園から、小学校への就学に向けた移行支援をいかに展開していくことができるか。幼保小の連携の必要性はつい最近になって浮上した問題ではないはずですが、しかし、なかなか進んでいかないのが現状。そこに何らかの工夫ができないかと思っていたところでの取組みが「かがやきプログラム」。これに関して、記憶を辿ってみれば・・・私の意見が書いてありました(参考1参考2)。もともとは南鶴牧小学校の研究成果であった「かがやきブック」を活かしていく発想のもとで取組みが展開されているのですね(参考3)。当初は教育委員会とも足並みをそろえて取組みを・・・ということで、かなり期待していましたし、もちろん今でも今後にどうつながっていくか楽しみなわけですが・・・。

時間の経過とともに、関わる職員が異動とともに変わってしまい、その結果の温度差と言うのか、考え方の変化なのかよくわかりませんが、現状は何とも言えないがっかりな状況になっています。そして、○○(あえて書きませんけれど)の肝いりで作成した特別支援教育推進計画の中にも「かがやきブック」を活用することも明記してもらえることになり、私としては市全体の取組みになっていくだろうと思ってはいますし、計画に位置付けられたということは本気で取り組む!・・・ということになっていくはずなんですが。

しかし・・・今日のシンポジウム。いろいろと今の時期は「お忙しい」のかもしれませんが、「特別支援教育推進計画」を着実に進めることは非常に重要だと発言しているところのメンバーのみなさんたち・・・いたのかしら?

 

「小1プロブレム」の解消を進めていくための移行支援は幼稚園だけ、保育園だけで実施するものではなく、接続先である小学校の協力もあって初めて成果が発揮されるもの。もっと言えば、幼稚園や保育園で実践されていることが小学校で活かされているかどうかを検証することで内容がよりよく発展していくものですね。質的向上ができていかなければならないわけですから。なので、教育委員会からの積極的なアプローチも同時に必要となってくるのです。一応は、教育委員会からの呼びかけがあって、シンポジウムにも小学校からの校長先生はじめ教員参加もあったのだと思っていますが、しかし、今ひとつ感を覚えています。

 

さらには、瓜生小学校の学校行事研究会との日程の重なりはどうして発生してしまうのでしょうね?スケジュール調整がうまくできていない感があります。優れた実践事例などは市内全体で共有化していくような発想こそ必要で大切なことだって思います。こうした研究会など足を運びたくても都内だとなかなか参加するのが難しいことを考えても、市内小学校で行われていること自体が貴重なのに。

 

学校行事研究会、たまっこ輝きプログラムのシンポジウム。それぞれに内容が深かったと思いますが、教育委員会の関わり方がいまいちスッキリしないというか、私としては首を傾げたくなるような感もあって、ちょっと残念な気分でした。まあ、いろいろ大人の事情みたいなものがあるのかもしれませんけど。私個人としては今日得た学びをちゃんと活かして提案活動を続けたいなと思っています。