性犯罪被害の実態~多摩市には相談窓口がある!

多摩市議会は女性議員が10名!「女性議員でまずは共有できる課題」ということで、「災害時の女性支援の現場と性犯罪被害の実態」をテーマに私たちができることを考えるための学習会を開催しました。今回は女性議員限定で…。私たち多摩市議会は「性暴力被害者支援のための法整備と予算措置を求める意見書」を可決していますが、国に求めることと同時に、市民に最も身近な場所、自治体議会でもできることを考えたいなと思います。

講師にお招きしたのは・・・・NPO法人しあわせなみだで活躍中の中野宏美さん。実は私、16年前からの知り合いなのです。東洋大学の森田明美先生のところで学んでいた方でもあります。私もちょくちょく森田先生のゼミに顔を出していた時期もあり、不思議なご縁でつながっております。そして、SNSでぐっと距離を近くすることができ、多摩市議会まで足を運んでくださったのでした!

性暴力の現状から性暴力の構造、そして災害時に発生する性暴力被害のこと、もちろん、今年7月の刑法改正のことまで、とてもわかりやすくお話をしてくださいました。私も、自分自身の認識不足を痛感し、もっともっと知見を深め、考えていかねばならないと思いました。

そもそも「性暴力」って…言葉の定義がないのです。中野さんのNPOでは「本人が望まなかった性的な出来事」と定義をしているそうです。そして、これは想像に難くないことですが、性暴力は潜在化しています。被害に遭ったとしても「誰にも言えない、相談できない」人の方が多いからですね。なので実態がなかなか明らかにされなかった…「なかったことにはしない」…とは言え、被害に遭っただけでも傷ついているわけで、それを乗り越える勇気や強さ…考えると心が痛くなります。

 

しかし、阪神・淡路大震災の頃は「すべての性暴力は全てねつ造」とまで言われていたそう。実態がなかなか明らかにされず、明らかにできなかったからでしょう。それを踏まえ、東日本大震災では相談ダイヤルや相談窓口での実績をもとに実態把握の調査も実施するなど、被害の可視化の努力も重ねられたようです。こうした取組みにより、社会全体の認識も少しずつ変化を遂げています。先般の、熊本大分の地震の時には公的機関である女性センターがチラシを配布して、相談ダイヤルなどの告知を行ったそうです。重たいですね…多摩市が被災した場合、どんなふうに、速やかに対応できていくかしら?災害時対応のことを確認しなければならないですね。被災すれば、当然にみながストレスを抱える、不安が高まる…そのことが弱い者に対する暴力とかしていくことを未然に防止しなければなりません。そのための対策は「避難所のつくりかた」含め、実は今から考えておかねばならないことが山ほどありそうです。もう一度、多摩市の災害時対策についても点検しようと思っています。こうした分野では、女性議員が中心となり、必要な体制を整えるための提言ができそう。女性男性とか区別している時代ではないのかもしれませんが、どうしても市の防災安全課も男性職員が中心で仕事する体制になっていますので、気が付いてもらえていない視点もあるかもね♪・・・と。

 

話は変わりますが、多摩市には「犯罪被害者等支援条例」があり、さらには相談窓口がきちんと設置されております。講師の中野さんも「条例と窓口がちゃんとセットになって機能しているところは少ない。多摩市の取組みはすばらしい!」と評価をしていただきました。うれしいですね。相談員さんのスキルも高いと伺いました!まだまだ知られていない窓口かもしれません。宣伝したいですね。困っている人はきっと潜在していると思うのです。性暴力、被害のことについても深い知見をお持ちで、的確に対応されているようですよ!

犯罪被害者の相談窓口に限らずですが、「こんなこと相談してもいいのかな」と迷っているとき、「そうだ!とりあえず行政の窓口に問い合わせてみようか!」って思ってもらえるといいなあ。市役所にある「市民相談」の窓口は実は門戸が広いはず。受け付けた相談については、できるだけ「たらい回し」にしないようにと職員の皆さん日々奮闘されています。市民相談の窓口に行けば、適切な相談場所へとつないでくれる…。それが行政の窓口ですから。

今日は今まで認識が甘かった部分も自覚することが出来たりして、とても有意義なひとときを得ました。ありがたかったです。

ところで、落合商店街にオープンした「子ども宿題カフェみ・な・の・は」をちょっとだけ覗いてまいりました。子どもの居場所として新しい試みかもしれませんね。ボランティアも大募集中!子どもたちが安心できる地域の遊びと学びの基地の一つになるといいな。