市長選挙~多摩市の「代表」を選ぶということ。

市内中学校の入学式でした。こちらも実に2年ぶりの出席でした。諏訪2丁目住宅の団地建替えから10周年に手が届きそうになっていて、個人的には「10年、20年と見据えた団地の建替え」について振り返ってみたいなあと思っています。小規模化の一途をたどっていた諏訪小学校も団地の建て替えと共に児童数が一気に増えましたが、その流れが今度は諏訪中学校に…を実感するような入学式でもありました。団地というか、集合住宅の栄枯盛衰ではないですが、ここに暮らす住民も当然ながら年月を重ねれば、年齢を重ね、家族のカタチも変わっていくわけで、ここ数年はまだまだ子どもたちのにぎやかさで溢れている諏訪2丁目ですが、いずれまた、年月と共にある意味、落ち着いた場所になっていくことも見えている気がします。

 

市長選挙で候補者カーにも短時間ながら、乗車をし、市内各所の桜を拝んでおります。「拝みたくなる」という表現が本当にぴったりくるくらいに、咲き誇っていて、でも偉そうじゃないところがいいです。本当に立派な木、見事に咲いていても、決して偉ぶることがない。だから、私、「お花に関わる」とかっていうのはすごく大事なことのような気がしていて、毎週、必ず参加することができなくても、マンションのみなさんがお手入れをしてくださっている花壇の活動を少しでもお手伝いしたいなあと思うのです。

初めて、市長と一緒に乗ることになりました。私にとってみたら、「乗る羽目になった」という感もありますが、市長というよりは、候補者と一緒に選挙に乗れば乗ったで、また、見えてくることがたくさんあるのは勉強になりますね。青木農園のレストランのそばを通った時には、「あ、ちょっと停めていただいても良いかしら?」ということで、遠慮がちに候補者カーを停車させて、さっさか助手席から降りて、小走りで走っていく…ということで、その動き、ちょっと想定外だったりするので、自主的勝手に写真係をしていた私にとってはまるで不意打ちのよう。ようやっと間に合い、お忙しいところにお顔だけ出してきた市長を捕まえての記念撮影の一枚です。

市長の小走り…

この後姿がなかなか新鮮でした。

そして、地域を回りながら、街角で演説をしておりますが、この2枚の写真の共通点は何でしょう?‥‥これは、とっても市長らしい立ち姿であって、市長の左手、向かって右手がポイントです。これは、市長の特徴というのか、議会で答弁するときなどにも、よく、こうした手つきをされるんです。

こうした選挙ならではのエピソードを交えながらも、少しだけまじめなことを書かせてもらいますと、「市長を選ぶ」というのは「市議会議員を選ぶ」というのとはまた異なるんです。もちろん投票行為という意味では同じなのですが。「市議会議員は市民の代表」という表現もありますが、でも、多摩市の場合でも26人(今は25人ですが)いるんです。ですので、個人的には自分自身を厳密に考えておく必要があると捉えていて、「私はあくまでも、市民の中にある一部のみなさんの意見を代弁している存在にすぎない」…「私は市民の代表!」なんて顔つきで歩くことはできないですね。

でも、市長は違います。市長は「市民の代表」であり、「多摩市の代表」であり、「多摩市の顔」にならなければいけないのです。それだけに、市議会議員以上に「人物そのもの」が問われる必要があるのかもしれません。市長は公職選挙法を守り、選挙活動をしなければならないことをものすごく意識されておられます。当たり前のことですが、選挙となるとついつい「このくらいは」ということでルール違反をされる陣営もたくさんありますが、そういう意味では「お行儀良い選挙活動」をし、(他から見ると)「おとなしすぎる選挙運動」をされているようにも見えます。

でも、「ルールを守りましょう」と呼びかける立場なのに、自らルールを破ったり、違反行為をするなんてことは許されませんからね。「示しがつかないことはやらない」ことをしっかり自分自身の中でも遵守されているようで、これほど、公選法意識の選挙戦は私の中でも珍しい感じもしております。

「ニューノーマル選挙」と称しているようですが、そういえば、阿部市長は街の美観を損ねるようなポスターも一枚も貼っていませんね。資源を大事に…あるいは、景観を壊さない…ということを意識されているようです。本当はコロナ禍で在宅勤務の方が増えていることを機にされていて、選挙カーのマイクについてもかなり躊躇されていたと伺いました。しかし、そこは「市長の声が全く聞こえてこない。」という支持者の皆さん、市民の皆さんのお声もいただいていることから、さすがに譲歩され、「選挙期間の一週間だけお許し下さい」とお詫びを言いつつ、回られている感じですね。

いずれにせよ、私が言いたいことは、私たちは「議員を選ぶ」のとはまた違った視点、あるいはそれにさらに付け加え、「市の代表者」である「市長」を選ばなければならないということ。どこかのヒーローみたいにキラキラしていなくっていいと思っています。地味でも全然いい、人物としては堅実であることが一番ではないかなと思うのは、やっぱり、市民から預かっている「みんなのお金」=税金をケチケチ使ってくれる方が良いと思っているので。これは、あくまでも個人の意見です。市長だけが注目されても仕方ないですしね。やっぱりなかみが勝負かな。

駅前で街頭宣伝活動をしているとき「市長が頑張っているんじゃなくって、職員さんたちが頑張っているんですよ」って声をかけてくださった方がいました。私、すごくそのご意見に胸が熱くなったんですよね。「でも、市長の存在は大事」ってその方、おっしゃっていました。

「環境」「平和」「人権」

私たちの人間活動を支えるまさに根幹だと思っているので、そこをきちんと語れる人物に多摩市の政策づくりを引っ張っていってほしい。私は今はその想いだけ。そして、政策を考える基本的な視点、すべての政策が根ざすところの価値観が共有できていることこそ、自分の議会活動や議員活動、政治の活動をこれからも進めていくうえでもきっと支えになっていくと思うので。

投票日まで残すところあとわずか。市民の皆さんに「政策で選ぶ選挙」の大切さを少しでも伝えていけるといいなと考えています。ぜひ、選挙公報を見比べてください!