市民に伝え、そして市民と考えたいことは何か。

20151215
(縄文土器と華道のコラボ)

子ども教育常任委員会でした。パルテノン多摩、温水プール、八ヶ岳少年自然の家・・・いずれも運営事業者を決定するための議案は委員会可決しました(たぶん、最終日本会議でも可決する)。ただし、パルテノン多摩と八ヶ岳少年自然の家については次なる事業展開?に向けての移行期間と言うか、検討するための時間的余裕を作るための決定。パルテノン多摩は平成30年をめどに大規模改修を実施する目途で動いているため、とりあえず2年間は現在の財団法人多摩市文化振興財団が運営を存続する運び。そしてまた、八ヶ岳少年自然の家は公共施設の見直し論議では今年度末にて市は手離すような方向だったわけですが、議会における議論などを踏まえ、こちらも現状を2年間継続する格好となり、ゆくゆく平成30年度から富士見町開発公社(現在の運営事業者)に移管するような話で今後協議していく運び。

いずれにせよ、議会でも今後の施設の在り方は問われ、判断しなければならない時期がやってくる・・・・その時、最適な選択ができるよう、きちんとした情報を得ておきたいと思います。

さて、委員会では現在進捗状況の取組みなどについても関係所管から情報提供や報告があります。なかでも・・・今日、最も問題を感じたのは「読書活動振興計画」のこと。公共施設問題と絡めていえば、「図書館運営の基本となる計画」を策定する必要があると思っていて、数年前の教育長の議会答弁どおりの計画を策定するというのであれば、私も頷ける・・・そしてまた、そのための計画づくりに市民の意見もきちんと取り入れることのできる道筋を描けるなあ・・・とか思っていたわけです。ところが、どこで方針転換したのか、図書館運営の基本となる柱の部分も含めての「読書活動振興計画」を策定するという、はっきり言って、複雑怪奇なことにしてしまったため、担当者はある知恵を絞っても、シンプルでわかりやすい内容にできず、苦労をしているようです。苦労と言うよりは、苦難を味わっているような気がしてなりません。

「図書館本館については再整備が必要である」・・・そのためにどうしていけばいいのか?財政的な問題、人的資源の問題を含めて、わかりやすい情報提供で市民と議論を進めて欲しいと思うわけです。担当者が一生懸命描いたと思われるイメージ図・・・見れば見るほど余計な混乱を招くのではないか?と思ってしまいます。揚げ足をとるようになってはいなかったか?と思うのですが、橋本由美子議員も「計画内容のわかりにくさ」を指摘していたこともあり、私も同じ観点で指摘してしまいました。

この計画を今年度末までに策定すべき、図書館職員はかなりの時間を費やしてきたことと思いますが、しかし、今、この計画を市民に出すことが本当に望ましいタイミングであるのかどうか・・・・「公共施設の見直し方針と行動プログラム」そのものの内容見直しも次年度に示されることになっているわけで、そうであるならば、余計に・・・この段階で示すことでの混乱?はないものかと懸念します。混乱はないにせよ、少なくとも「公共施設の見直し方針と行動プラグラム」との整合は取らなければならないことは確か。現段階で示すにしても無理やりにしか整合性とれないわけであって、それでもスケジュール通りとごり押しする意味があるのかしら?と思います。

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(イメージ図 素案P44)

それに・・・図書館本館が暫定活用している西落合中学校の跡地については、桜美林学園から「小中一貫校の開設」にあたっての候補要地になったこともあり、市長に対して要望書も提出されています。要望をどう受け止めていくのか?ということも含め、今回の定例会では補正予算の中で当該地などに関する不動産鑑定料が提案され可決されているという事情もあるのです。

いろいろ状況を加味すれば、スケジュールだから・・・なんて推し進めていくこと・・・・私なら少し慎重になるなあと思います。なぜなら、予定通りに計画が示せないことに対して説明することの方が難しくないから。計画を示し、その内容を市民に誤解を生じさせず、わかりやすく解説するほうがより難しいから。

「今、市民に何を伝え、そして一緒に考えてもらいたいことはどんなことであるか?」

財政が厳しい・・・ということだけではないはずなんですよね。きっと。そこが、計画を策定している行政側、担当者たちがどう共有しているのか?も大切な視点だなと思っています。今週末、「公共施設の見直しについてのワークショップ」最終回があり、テーマは「図書館」。見学したいと思っています。

議会日程は、代表者会議、議会運営委員会・・・そして最終日は来週の月曜日です♪