実現したい価値のためにどうすべきか?

20160531_2

中野ZEROホールに行ってまいりました。そして、民間企業が指定管理者となり運営している施設を学んできました。

そして、私の結論としては・・・先日の可児市への視察でアーラの衛紀生館長にも伺ってきたように、「ホールの運営を担うのは誰か?」・・・「官よりも民」とか「民よりも官」なんて問題ではないことを改めて認識できたということです。

パルテノン多摩を運営するのは、外郭団体的存在の財団法人多摩市文化振興財団がよいのか、もしくはさまざまな企業努力を重ねながら、経験と知見を蓄積している民間企業がよいのか?

という見極めこそ必要であり、重要。

もっと言えば、「見極める力量」を多摩市行政が持っているかどうか?

ということでしょうね。

 

「従来通り」「前例どおり」の発想で今後のパルテノン多摩の運営を考えていくとすれば、多摩市文化振興財団が運営しようが、民間企業に運営者を切り替えていこうが結論は見えているというもの。つまり、「元来た道を辿るだけ」であるということ。

 

「元来た道を辿る」・・・・=パルテノン多摩の大規模改修は市民にとってプラスにはならない可能性が濃厚ということ。

 

一体全体・・・

 

「私たちはパルテノン多摩という施設に、その場所に、その機能に何を求めているのか?」そしてまた、「これまで求めてきたのか?」・・・厳かな文化の殿堂で何を実現しようとしてきたのでしょう?!

 

決して明確でなかったと思います。だからこそ、導いてこれなかったのでは?・・・・と感じています。だからこそ、「パルテノン多摩はぜひとも残してほしい!」とする市民からの強い後押しを得られず、「あんなものいらない」「つぶしたほうがいい」「壊して新しいものを建てたほうがいい」との声が聞こえてくるのではないかと思うのです。

 

中野ZEROホール他2施設の指定管理者はJTBコミュニケーションデザインと野村不動産との共同体。今日はソフト部門であるJTBコミュニケーションデザインの皆様に館内の案内、意見交換もさせていただきました。やはり、企業ならではのネットワークを活かした運営について話を伺えば、現状の財団では太刀打ちできないこと・・・正直に認めざるを得ません。人的資源はもちろんのことノウハウそのものが全く異なる気がしています。勉強熱心さ、ネットワークの広さから集まってくるさまざまな情報量の違い・・・肌で感じました。

なので、パルテノン多摩の指定管理者を今後どうするのか?仮にも、財団が民間企業と競争したところで、「勝てる」(という言い方が適切かどうかはわかりませんが)体制があるか、あるいはそれだけの体力があり、その体力を短期的ではなく中期、長期的に持続していくことができるかも含めて、判断していかねばならないと考えています。大規模改修費用も気になりますが、それ以上に運営をどうするかのほうが問題ではないかと感じます。「相当のてこ入れ」・・・何と言っても職員の意識改革が求められる気がします。

もちろん財団が何もやっていないわけではなく、例えば、運営体制について言えば、人員削減、組織体制も大幅に見直ししてきました。「えっ、その人数で運営されているんですか?」と驚かれるくらいの人数だったりします。運営状況についても努力が見えない・・・とバッサリ切ることもできないかなと思う面一面もあります。ただし、だから・・・・今後もこの体制を継続していけるかどうか。持続可能性・・・という観点で考えて今後の在り方を議論することが求められるのだろうと・・・・強く感じました。目標実現のために何をどう選択していくべきか?いくつかの観点で検討できそうですね。

 

20160531_1 20160531

プラネタリウムに改修待ちの昭和のレトロ感が懐かしい小ホール。プラネタリウムについては機器の寿命で廃止の方向が出ているそうです。ですので、とっても機材を大切にしているそう。区民からは残してほしいという声もあるのだとか。かなり運営の工夫もされていて、天文学を学んだ専門知識のあるスタッフが「生解説」したり、ここでコンサートもするそうです♪土日祝日基本にオープンしているらしいので一度足を運んでみたいと思います。

さて、明日から定例会。パルテノン多摩については4名の議員が質問する予定です。また、議会では総務、生活環境、子ども教育・・・・それぞれの委員会が「パルテノン多摩」のことを特別にとりあげてそれぞれの観点から調査する予定にもなっています。総務は「地域活性化とか今後の財政計画」、生活環境は「多摩中央公園との関連」、私の所属する子ども教育常任委員会は文化財とか、文化行政とかそんな視点からになるのかしら?・・・・いっそのこと特別委員会にしたほうがすっきりしたような気もするけど。でも、決まったことなので、その路線で取組むしかないな。さ、がんばろ。