委員会で視察からの週末…

子ども教育常任委員会での視察は行きたかったスマイルファクトリーへ。そして、箕面市へ。

スマイルファクトリーについては、松下政経塾出身の白井智子さんから直接お話を伺うことができて感激。そして、何よりも「市長がやると決めたから動いた」という一言に思いきり頷いてしまった私たち。多摩市で言えば、教育センターの相談事業の一部を民間NPOに業務委託するという思いっきりと言うか、決断力はやっぱりすごいですよね。教育ほど聖域になっている場所はないわけで、なおかつ多摩市の教育センターで考えても、いわゆる教職員(都の職員)の退職以降の職場(天下りとは言わないが)にもなっていて、何と言うか、民間NPOなどが入り込める余地もないような場。しかし、市長が白井さんの著書をお読みになり、「これ!」とピーンと来たのでしょうね。白井さんは市長からの要請で池田市の不登校対策に関わるようになり、今では廃校を活用した子どもたちの居場所づくりをし、学校復帰を応援する場を作っておられます。

最初はもちろん・・・壁は分厚く・・・周りは冷たく’白い眼’で見られていたのでしょうね。でも確実に学校復帰の道のり、子どもたちを支援して、学校に再登校を促すという着実な実績を上げ、今では地域との信頼関係もしっかりと築かれているようです。池田市からの委託費では全然まかなえないという運営ですが、白井さんが自ら寄付を集めたり、いわゆる営業活動をしながら、そしてまた、先進的なモデルとしても文科省などからの支援も受けながらの取組みです。

しかし、素晴らしい。本当に素敵。ちょうど視察をするタイミングで「帰りの会」の子どもたちの姿を見ることができ、スマイルファクトリーには通うことのできる子どもたちに会うこともできました。いろんなこと考えさせられました。

子どもにはいろんな育ちがあっていい。画一的なところに押し込むことだけが全てではない。そんなことを改めて意識させられた視察でした。

視察二日目は箕面市中央図書館へ。箕面市の知のアクションプランについては以前に図書館長にも紹介したことがあるかなあという取組みなんですが、今、多摩市が突きつけられている図書館問題(中央図書館機能のある本館の再整備、地域図書館廃止への住民の反対にどう向き合っていくか)に対しても参考になりそうだなと思っていました。

「図書館をもっと活性化させていく必要」・・・も意識しながらの、箕面市図書館全体の再構築をプランですが、「指定管理者を導入しても、経費削減にはつながらない。」とするご意見を頂いたり、ICタグにより人件費削減はできたけれど、機械化に伴って年数経てば更新費用も必要であること等も伺うことができたのはよかった。また、佐賀県武雄市のTSUTAYA図書館のいいところを取り入れ、カフェスペース(飲み物だけ可能)を設置、更には図書館入口で珈琲を買うことができる等など工夫も見ることができました。

委員会視察としてはかなり充実し、個人的にはとても満足できる内容でした…「百聞は一見に如かず」なのですが、それでも足を運んでみて「ヒット!」と感じられるのはラッキーなのです。

・・・雨の週末。そしてまた選挙ですね。開票速報を見ながら、ブログ更新しています。開票速報以上に台風情報の方が気になりますが。

週末・・・土曜日は選挙戦最終日でしたが、もろもろいろいろ。選挙のことについて聴きたいという有権者のところにちょっと出張したりなど。そして、パルテノン多摩のハートウォーミングコンサートへ。このコンサートは市内近隣も含めて、障がい者やそのご家族や支援されているみなさんをお招きする年に一度の企画。読売日本交響楽団のみなさんのご協力により実現しています。大ホールでゆったりと聞くことができるコンサート。もう少し、幅広くお声かけをして、空席を埋めたいなあと思いました。とてもいいコンサートなので空席がもったいなくて。まだきっとPRが足りないかなあという感じ。

夕刻は、「多摩市の社会教育を考える会」のみなさんの集会。市議会議員との対話集会として実施され、議員7名を含め約40名ほどの方が参加。何か結論を出すというのではなく、見解の違いはそれぞれありながらも意見交換をするという有意義な会だったと思います。まずは意見を出し合う…どこまで議論を深められるか、煮詰められるのか…ある意味、粘り強さと言うか忍耐強さも求められる気がします。それぞれにとっての正義がある。そしてその正義には相対する別の正義がある。互いに違いを理解し合う、理解し合いたいという気持ちがあって、「自治」が磨かれていくのかもしれないなと。

図書館や公民館…社会教育を支えてきた施設に市民は何を求めるのか?建物の老朽化と統廃合問題と…それももちろん重要な課題になっていますが、それ以上に問われているのは多摩市の社会教育に対する取組み姿勢他ならないと考えています。社会教育は市施策全体の中でどのように位置づけられていますか?また、市長は社会教育に対しどう考えているか、教育長もまた社会教育をどう捉え、そしてまた考え、取り組んでいきたいと考えているのか?充分に議論されているとは言えません。一般質問ができるなら、そのあたりを質してみたいなあ。

それにしても、なかなか盛りだくさんの週末過ぎて、正直、一日を振りかえり、自分の中で納得し、消化できたと言えないままに日曜日を迎えました。台風大雨ですが、予定通りに行われた武道祭で議会代表として挨拶。地域で年一度の防災訓練には参加することができなかったのが心残りでしたが、議長公務は何よりも最優先なので、地域の皆さんには「ごめんなさい」。

にも関わらず、武道祭もじっくり観覧し、楽しむことができないまま…乞田の秋そば祭りへ。毎年恒例の秋そば祭り。同じ会派の増田議員から毎年お声かけをいただいていて、楽しみにしているイベントです。いつもは秋そばだけをたっぷりといただいて、満腹になって帰路についている私ですが、今日はふれあい館の2階の展示コーナーにも足を運びました。お華、編み物などふれあい館で活動されている皆さんの作品の数々。紙粘土の作品はブリザードフラワーのようにも見えました。

いつもいつも増田議員に声をかけていただいて、乞田の地域には足を運ぶ機会も多いので、ずいぶんと地域の皆さんとも顔見知りになっています。古き良き「多摩」を守ってきた皆さんが勢ぞろいしている地域です。そして、増田議員は「地域のために」に徹して、ホントに表に裏に?動いておられるんだなあとしみじみと感じるのは、周りへの目を配り方が違うことがわかるから。

帰りがけにも、「ほら、マイタケの天ぷら、食べて行ってよ!」と増田さん。三階副議長と議会事務局長と一緒に美味しく…手づかみでいただいてしまいました。ごちそうさまでした!

その後、私は長靴に履き替えて、人形げきまつりに足を運び、子どもたちの笑顔をつくりたいと日々日々活動されている市民の皆さんにお会いし、人形劇のお人形たちに触れ、工作をする子どもたちのキラキラした顔を見て、29回目を迎える人形げきまつりには担い手として児童館が加わり、ガッツリと支えている様子を見学。その後は、多摩中央公園へ移動し、話題の「広重がくる!」で歌川広重(私は安藤広重の名前の方がなじみがあるけれど)の浮世絵を見てまいりました。浮世絵も素敵でしたが、雨がしとしと降る中の富澤家の風情に趣きを感じてしまいました。

 

「広重がくる!」は長蛇の列だったと伺いました。例え、雨が激しく降っていても、「魅力ある場」には足を運んでくださる方が多くいらっしゃること・・・実感できたのではないでしょうか?建物まで来ることが出来れば、あとは室内で楽しむことができる。要するに企画力が問われるのです!天候には関係なく「人を動かす」ことのできる内容こそ重要。富澤家に足を運んだことがない皆さんに、この場所を知ってもらう良き機会にもなったと思います。

時間が経つにつれ、雨だけでなく風もだんだん強くなり…。そして、私自身が関わり見守っていきたいと考えている集まりに参加しました。医療的ケアの必要な子どもとご家族のみなさんを支援する場づくり。先日、お伺いしたラフさんの企画でした。

医療的なケアが必要な子どもたちを育てる大変さ。ママたちと意見交換もしましたが、短時間ではまだまだ理解しきれない…いろんな思いがこみあげて涙がウルっとなったママと会話をした時に味わった気持ち…胸がいっぱいになります。会場のパルテノン多摩ですが、やっぱりバリアがありすぎる。大規模改修を機に、もっともっと多くの方々に利用してもらうためにも施設環境そのもの、バリアフリーも含めて改善をしていかないといけないことを切実に感じました。

 

市民に寄り添って問題解決できる政治。開票速報を見ながらも考えさせられます。私の仕事は?私の活動は?…私はなぜこうして活動が続けられるの?

 

誠実に、謙虚に、そして正直に…。

 

自分一人だけの力で成し得ていることはひとつもないこと。多くの人に見えない力も含めて、支えてもらっていることに感謝するとき、いろんな意味で自分を高めていく努力を怠らず、そしてまた奢らず。「実るほど頭を垂れる稲穂かな」とのことばをいつも心に留めて…さあ、また明日からも頑張ります!