公園駐車場有料化は「考え直してほしい」というのが結論。

生活環境常任委員会でした。既に昨日の段階で「修正案が提出される」ということもありましたので、一日長そうだなあと…思っていましたが、議会事務局がちゃんと備えてくれ、何とか一日を無事に終えることができてほっとしています。ちなみに今日の日程はこちら

生活環境常任委員会では、市道路線の廃止や認定をするための議案が提出されるので、開会直後に現地視察を行うという流れで進むことが多いです。今回も東寺方、連光寺と2カ所について新しく建売なのでしょうか?大きな土地が住宅地として開発されたところに設けられた道路を見学しました。ニュータウン地域内に住んでいると一定規模の土地が売却されるという風景もあまり見ることがなく、新鮮でした。青空は陽ざしはきつかったけれど、でも気持ちよかった!…現地では職員さんに説明を伺い、新しい下水、雨水のマンホールなどが設置されていることなど確認しました。現地視察の結果を踏まえて、採決を行いましたが、もちろん無事に可決です。

そんなわけで、今回は公共施設の使用料改定関連の議案があり、それに対する修正案があったので、いつもよりは議事進行の流れが複雑でした。使用料改定については、主には消費税改定に伴うものでしたが、ややこしいのは、消費税改定分だけの上乗せだけで、全市施設の使用料が値上げになるのではなく、「減価償却費」に対する考え方を一部見直した結果、使用料が値上げになっているところ、値下げになるところでした。何となく…全体的には若干違和感のある使用料改定とも言えます。

まあ、それはさておき、値上げ提案になっている内容につき、共産党会派から「据え置くべき」とする立場で修正案が出されました。施設ごと別々に条例があり、使用料が決められていることもあり、修正案としては4本。

そもそも論のところで共産党会派の皆さんは「有料化」そのものにも反対してきた経過もありますので、その他議員とは見解が異なっています。他の議員のみなさんは「適切な利用者負担は必要」という立場にありますので、共産党提案の修正案は全て否決されました。ハナから否決されることがわかっているのに修正案を提出するなんて・・・・という意見もありますが、自分たちの意思を示すために提出するというのは「アリ」だなと私は思っております。

 

そして、もう一つ。「適切な利用者負担は必要」ということで、新たに提案されたのが「多摩東公園駐車場有料化」導入に関わる議案です。結果的には、多摩東公園の駐車場を有料化するための条例改正案は公明党の池田けい子委員から修正案が提出されて共産党橋本由美子委員以外で可決。そして、多摩東公園の駐車場の料金を決めるための条例改正案については全員で否決という結果となりました。

「挙手ゼロ」

なんて議事次第で読むのは初めてのことで、読み間違いそうでした。

 

もともと、多摩東公園駐車場有料化問題については、今日の議案提出に至るまで、かなりすったもんだしていました。発端は2年くらい前に遡ります。市民に対する説明が不十分すぎるところから始まり、一連の手続きがゴテゴテしすぎ。根強い「有料化反対」の声と、有料化については一定の理解を示しながらも手続きの不透明さと不十分さを指摘される市民の皆さんが、行政のコトの進め方にかなり不満をお持ちでした。また改選前の3月議会でも、市民からの関連する陳情も提出されており、議会でも「公園駐車場を有料化する」ための考え方の整理が不十分ではないか?と指摘も行われていました。

今回の駐車場有料化提案は、総合体育館駐車場有料化への取組みと一体的にされていたことで、さらに議論を難しくしてしまったと思います。議会では公園駐車場も有料化していくべきとする方向で提案している声もあり、多くの議員は公園に限らず公共施設の駐車場の有料化は「適切な利用者負担」の観点からも必要と言う意見です。

しかし、市の方針は何度聞いても「公園の駐車場は原則は有料化。だけど、一つひとつの公園で事業が違うので、値段設定はもちろんのこと、有料化するかどうかも含めて一つひとつ個別対応で考えていきます。」というもの。原則有料化であるならば、その方向で議論をしてほしいと思っていますが、最後のところでは、事業者の採算性もあるので個別個別に判断せざるを得なくなる…とか、有人管理されているスポーツ施設がある公園とない公園とで運用方法をどうしていくかが課題…とか、本来、「公園駐車場の資産活用をする」という観点から考えてきたはずの有料化であり、利用者には適切な負担をしていただくという方向で考えてきたはずの有料化についても…「実はそうではないの?」と思えるような方針のブレを感じずにはいられませんでした。

個別に判断していくというのは、一見、何となくやさしい行政のイメージを彷彿させるのかもしれませんが、しかし、そうではないと思います。むしろ市民にとっては「公園は公園」。同じ公園であり、公園の駐車場であるのに、有料化しているところ、していないところが発生してしまうとすれば、その理由をいちいち説明することのほうが難しい。「台数が少ないところは採算がとりにくいために有料化しません」なんて説明するようなことがあるとしたら、それこそ、なんか、おかしいですよね。もっとすっきりとわかりやすく公園駐車場の有料化に取り組んでいけるようにしていく方が良いのだと考えています。その方が、行政も仕事を進めていく上でよっぽど効率的だとも感じます。

委員長だから意見が言えなくて残念。

ところで、今日の委員会では、「今回、東京都における省エネルギー・再生エネルギー活用の更なる推進を求める意見書の提出を求める陳情」を審査しましたのですが…実に生活環境常任委員会で陳情審査が行われるのは久しぶりすぎることらしい。何年ぶりかで行われた陳情審査は結果的には「趣旨採択」となり、全会一致の結論には至らず。陳情された皆さんの「意見種を提出してほしい」という思いには沿う結果とはならず、残念でしたが。

よくよく考えると、ここでまた委員長となり、私が委員会内で質疑をするとか…発言の機会を持てなくなったことにより、会派’フェアな市政’としての意思表示などができないのは残念というかガッカリ。まあ、ガッカリしていても始まらないので、一からまた勉強しながら2年間頑張るしかないな。委員会視察のこと等についても、考えないといけないし、委員長と言うのは雑務に追われるんですよね。