令和元年度決算審査の続き。

決算審査も3日目が終了。議員は持ち時間が一人30分なので、それをどこに費やすかで議事進行は進みます。私は今日で自分の持ち時間は消化済み。でも、優先的に「ここだけは」と思っていたことについては全て言い尽くせて、次年度以降の改善にぜひ結び付けてほしいと伝えることができたので、あとは、少しは時間がかかったとしても「めざすべき方向」に向けた丁寧な取り組みを重ねてほしいと期待するものです。

今日は「公立保育園」のことから取り上げました。昨年度末で貝取保育園は閉園になり、公立保育園は1園のみとなりました。もともと2園しかなかったので、統廃合されたというイメージです。待機児がいるのに、保育園閉園?という声もあると思うのですが、将来を見越せば、この判断は決して間違っていないと思います。ただ、その代わり、この1園はこれからもずっと存続させねばならないと私は思っているのです。

多摩幼稚園が廃止されるときのことを思い出します。今は幼稚園も保育園も垣根がだんだんと無くなってきつつありますが、でもやっぱり根拠となり、立脚するところの法律は異なりますし、それぞれ育まれてきた文化が違います。もちろん、就学前の子供たちが通う施設ということですし、時代の要請もあり、幼稚園が保育園に近い形で運営するようにもなっていますが、そんなに簡単に「同一視」することはできないわけです。多摩幼稚園を廃止した後に思ったことは、教育行政が唯一の公立幼稚園を手放してしまって本当に正解だっただろうか…という思いですね。その後、就学前と小学校就学後の接続のことがさらに課題となった際、幼稚園と小学校の連携を教育行政の観点から考えていくともなれば、やっぱり、「公立」で直接かかわれる現場があったほうが取り組みやすかったかもしれない…と振り返ることもあったからです。

今は、「子ども」という主体に着目し、「子ども青少年部」が設置され、国の縦割りの弊害を乗り越えて厚生労働省「保育園」、文部科学省「幼稚園」などと区別するのではなく、市レベルでは同じ部署で担当することになっていますし、保育園も幼稚園も「保幼小連携」の視点でモデル事業にも取り組んでいるとはいえ、「やりやすさ」を考えれば、やっぱり「公立」。同じ組織にあるわけですから、意思決定させすれば進むということですね。

その意味で、私はこれからの多摩保育園というのは貴重な存在になっていきますし、ある意味、「就学前」の子ども施策を考えるうえで重要な現場として、しっかりと多摩市の子ども行政を引っ張ってもらわねば困ると思っております。ですので、これからもある意味、叱咤激励を続けていかねばならないですし、保育士職員の意識やモチベーションなども水準高く維持していけるように応援したいと思っています。

貝取保育園では閉園を目前に控え、新規募集もしなくなり、とてもこじんまりとアットホームな保育ができたといいます。NHKにも取り上げられた「じゃれつき遊び」の実践は多摩保育園でも存続されていけばなあと今でも思っていますし、就学前後の接続を考えるための「たまっ子5歳児輝きプログラム」についても貝取保育園の当時の園長先生が「公立保育園」としてしっかり実践に関わってくださるようになった。個人的にもいろんな思い出があるのです。あ、私が子ども教育常任委員会で委員長をやっていた時に「2園とも民間移譲すべき」という意見と「公立として2園とも存続すべき」というような意見が対立していて、いろんなやり取りのうえで「1園にする方向」を打ち出したというのも思い出のひとつなんですけれど。「2園存続」を主張していた方からは相当恨まれているな…とも思いましたが、でも私は「1園存続」でその代わり、そこにきちんと集中していったほうが多摩市のためになると考えていましたし、今でもその思いは変わらないので、絶対に1園存続はさせていきたいということです。

「じゃれつき遊び」のこと…ぜひ、ご一読ください!NHKのホームページより。

少々、思い入れたっぷりとなりましたが、そんなことで、今日は「公立保育園」の振り返りをしてしまいました。担当課長はもともと貝取保育園の最後の園長先生なのですが「議会の答弁はものすごく緊張して、心臓がバクバクする」ということですが、「保育士をやってきて、議会答弁をするなんて考えたこともなかった。」っておっしゃっていたことがあり、すごく納得したんですよね。保育士さんとして多摩市に入職し、子どもたちの保育のことを考えてきて、議会対応をすることを微塵も考えていなかったと…。でも、子ども行政を進めていく上で、やっぱり「現場」をしっかり把握している専門家の存在は大事ですから。保育士として多摩市の子ども施策の立案にかかわることの大事さ、私はそうした実感も含めて、ぜひ、後輩保育士の皆さんに伝えていただきたいと思っております。市役所でやっている「保育に係る事務」と「保育園」の現場をつないでいく「保育士」の力量が今後ますます必要となりますから。

これまで貝取保育園を支えてくれた皆さんの実践に感謝します。そして、これからの多摩保育園に大いに期待します。ちなみに、今日は「ひとり親等学習支援事業」のことももう一つ取り上げましたが、それはまた別途まとめます。

やっと週末でしかも4連休で。遅ればせながら、とあるきっかけで「ガルパン」なるものを知ってしまい、夜な夜なアニメ見ております。いろんな意味で興味深く、はまる。