予算審議中3日目~民生費・衛生費…

居酒屋メニューで真っ先に注文するとしたら…やっぱり「たまご焼き」だなって思う今日この頃。

今日は予算審議は3日目を迎え、民生費から衛生費まで質疑が進んでいます。高齢者、障害者、児童と福祉関係の予算についてはやはり議員の関心も高いことを感じます。ただ、いつもよりも児童福祉関係の予算の質疑が少なめでした。個人的には今日、衛生費のところ、今回の定例会で提案されている「受動喫煙防止条例」に関連し、リーフレット作成などについての予算も盛り込まれており、質疑に注目していました。

この条例の提案に関しては、自民党・新生会の会派が既に反対を表明していることもあり、おそらく今日も質疑が出されるだろうと考えていたからです。反対の理由は「もう少し慎重に議論を重ねるべき」ということであり、受動喫煙の防止対策そのものを否定しているわけではありません。でも、結果的には条例制定に反対という表面的なところだけしか見えてこず、なぜ反対であるかについての真意まで市民に伝わっていかないのが現実ですね。

議長としてはなかなか賛否の表明をするのは難しいところありますが、実はこの条例を反対している自民党・新生会の主張のほうが理解できるなと思っています。彼らのスタンスは諸手を上げて賛成はできないというものであって、今日の質疑でも藤原マサノリ議員が指摘をしていた「本気度が全く感じられない」には、たぶん、心の中で頷いていた人も多かったのでは?と思うのでした。条例を制定する前に、先にやるべきことがあるでしょう・・・ということですね。今でも、受動喫煙防止という視点から駅前など禁煙区域を設置し、そのかわりの喫煙スポットが準備されているわけですが(そのために街美化条例があります)…特に、議会でも「何とかせよ」とする要望の多い多摩センター駅前の喫煙スポット(私は永山駅前の喫煙スポットも何とかしてほしいと思っているけれど)については、条例制定、施行をするにあたっては何らかの対策が示されても良さそうです。しかし、今のところ、何ら具体策は示されておらず、そうした市側の姿勢に対し、条例を制定しようとするなら、「もっと、ちゃんとしたことやろうよ。パフォーマンスではなく。」とする主張をでした。

「カタチだけでなかみが全然伴っていないのでは?」って。

市議会としても約2年前に、「(仮称)受動喫煙防止条例の制定に向けた決議」を全会一致にて議決していますし、方向性を否定している議員は一人もいないわけです。しかし、この決議でも、「市民の命と健康を守る観点から多摩市でも可能な対策については財源対策も含めて盛り込むこと。」と求めているように、「万全な環境とは言えない駅前の喫煙スポット」への対応は最優先課題ではないかと思うのでした。もちろん啓発も大事・・・今回の予算提案でもリーフレットの配布、ポスターの作成、啓発資材作成といった内容が盛り込まれていますが、それに留まっているということに「本気度が感じられない」とするのは当然でしょうね。

「カタチだけでなかみが全然伴っていないのでは?」という点。「具体的な対応策が何ら見えてこないままに、この条例制定を認めるわけにいかないのではないか?」ということですね。そんなことで恥ずかしくないのか?…というのは、条例の賛否を表明する各議員への問いかけ、あるいは議決をする「議会として」の姿勢への問いかけでもあると受け止めました。

確かにそうかもしれませんね…というよりか、そうですね…と私、質疑のやりとりを聞いていてそう思いました。今回の条例制定にあたっては、来週開催される健康福祉常任委員会の中でさらに深めた議論が行われる予定ですが、さらに注目が集まるでしょうね。そもそも受動喫煙防止に反対する人はいません。それはもう当然の世の中の流れでもあり、周回遅れと言われている日本が国際標準になっていくためにも当然のことですね。そして、多摩市が「健幸都市」を標榜し、さらに進めていくのであれば、受動喫煙対策にももっと真剣に取り組むべし…ということも誰も否定はしないでしょう。私は小中学校における禁煙教育こそ、もっともっと強化すべきと思っていますけれど。

いずれにせよ、今、条例制定をするにあたり「何が問われているのか?」・・・市民にも議会における議論の状況を正しく伝え、問うていくこともまた必要ではないか?と改めて感じた昼下がりでした。「たまごがひよこか?」みたいな議論のように捉えられるかもしれませんが、実はそうではないというところもありますしね。