パートナーシップ制度導入に向けて

昨日、生活環境常任委員会で「パートナーシップ制度(仮称)」の導入をめざした取組みについて報告がありました。すでに、市長の施政方針でも明らかにされていたことですが、導入された場合の対応などについては全庁的に現状と照らし合わせながら、一つひとつ整理されていく必要があり、職員の意識の醸成も含めて?とも言えそうですが、来年の2月から制度実施のために準備を進めているとのことでした。自治体によっては条例で対応するところもありますが、多摩市の場合は要綱による対応を進めていくようですが、そこは安全運転をしていきたいとする姿勢の表れかなという気もします。国の方でも動きが進んでいますので、そちらとも合わせながら…ということだったのかもしれません。

今週号のAERAの表紙を飾ったのは井手上獏さん。高校を卒業し、さらにメディアでの登場も多くなりました。「私には性別がありません」と述べておられるのですが、私はその活躍を注目し、応援しています。「獏は獏らしく」を自然体すぎるほどの自然体で表現し手居る姿に共感が集まるのも当然のことと思っています。

多摩市の場合には「女と男の平等参画を推進する条例」にて、「性的志向」や「性自認」のことにも触れる内容になっていることが話題にもなり、他市からの問い合わせも多くいただいたことを思い出します。そしてまた、女性センターでは「LGBT悩み相談」も行っています。多摩市民でなくても利用できるダイヤルになっているのは、社会全体で現状を受け止めていくためにも必要で、行政の果たすべき役割の一つですね。電話相談では居住地の把握まではしていないということで、その理由にも頷けるわけですが、やはり、気がかりなのは多摩市内にお住いの当事者のみなさんのことかなと思います。自分自身を「公表する」というのはよほどのことでなければできないこと。ですので、他市にお住いの当事者の方々とのつながりに感謝しながら、いろいろと情報を得つつ、多摩市にも住んでいるだろう当事者の方々が肩身の狭い思いをせずに日々を送ることのできる地域をつくるためにできる取組みを少しずつでも進めていきたいものです。

でも、獏ちゃんかわいいです。つまるところ「自分らしく」を大切に貫けるかどうかだと思っています。肩ひじ張らず、心に刺さっている棘を抜けるかどうか…それを周りが何の抵抗もなく受け入れられるというのか。

無意識の差別がなくなってほしい」この言葉、ずしりと来ます。知らず知らずのうちに…ということが案外多いのかもしれません。自分自身のことも絶えず振り返りながら、マインドセットしていくことが大切ですね。