シルバー人材という貴重な存在。

早朝8時。三階副議長と一緒に南野にあるクロネコヤマトさんへ。シルバー人材センターの代表理事、事務局長、職員の方にアテンドしていただきました。

多摩市のシルバー人材センターでは6月からこちらのクロネコヤマト基地からの仕事を受け、早朝の荷物の仕分け作業に人材派遣を行っています。毎日18名の派遣。18名は6名ずつに分かれ、3チームに編成されており、各チームにはクロネコヤマトさんの職員が1名ずつ配置され、フォローにあたっています。フォローと言うよりは各チームの責任者として指揮監督しているという方が適切かもしれませんが。

基本は早朝5時半から8時半までの勤務。各チーム6名のうち1名は10時半まで残るそうです。毎日同じ人が入るわけではなく、仕事をしたい希望日を前月の22日までに提出し、この業務のリーダーさんがシフトを組んでいるそうです。シフト組がなかなか大変そうですね。頭使いそうです。

荷物の仕分け作業は朝が最も忙しいそうで、1人当たり約200個の荷物を仕分けしているだろう・・・という話し。すごいですね。伝票で確認するのは住所、それから荷物については日時指定がある場合もあり、そちらも確認し、間違いないように荷積みするものは荷積みし、日時指定がある場合には別のコンテナにお取り置きをしておかねばなりません。モタモタするわけにはいきません。パッと伝票を見て、瞬時に判断し、的確に作業を進めなければなりません。頭も使うし、身体も使う…単純作業とは言えかなりのハードワークと言えそうです。

最も忙しい時間帯を避け、仕分け作業も一段落したところに訪問したわけですが、「これは、確かに大変!」と思いました。最近は、新米の季節で…「30キロ」の荷物などもあるそうですね。みかん、りんご、あるいは増えているのは「水」・・・重たいものもあるそうで、それらは2人作業で持ち上げるなどチームワークも要求される感じがします。ゴルフバックは「桜ヶ丘カントリー11月29日」という感じでコンテナがちゃんと準備してありました。間違いがあってはプレーに支障が出ますし大変ですよね。

そんなことで、最近は仕分け作業にも慣れてきたこともあり、荷物番号?だかをこちらのタブレット端末に入力する作業までもしているそう。一定の研修はなさったようですが、最初は大変だったそうですが、今ではずいぶんとこちらの作業にも慣れてきて、スムーズな仕事運びが可能になっている様子でした。

働くシルバー世代の皆さんは「早起きは苦手ではなく、むしろ得意!」であり、いつもは散歩時間に充てている早朝の一部を、こちらの業務に充てているというわけですから、「このためにワザワザ!」というものではありません。クロネコヤマトさんの方にお伺いしたところ、「求人募集をしてもなかなか人が集まらなくて困っていた」とのことで、まさにベストマッチング!…シルバー人材センターとのコラボにより、悩みが解消されたのだそう。

人手不足を補うために、ドライバーさんが出勤時間を早めて仕分け作業も行ったりなど、かなりやりくりが大変だったそうですが、シルバー人材センターさんのおかげで、「働き方改革!」という面でもものすごく助かっているとの話でした。サービスについてクオリティを維持するために、企業はとても苦労し、努力をしています。いかに効率的に仕事を展開できるのか?…駐車場には同業で被る業務を行う事業者さんのトラックが停車していましたが、互いに協力し合うメリットがあるとの話をされていまして、「なるほどね」と民間企業の戦略を目の当りした感がありました。

 

実際に、仕事をされているシルバー人材センターのリーダーさんは「規則正しい生活リズムになった!」また、「仕事を終えてから、一日が始まる!」ともおっしゃっていて、日々充実しているご様子。仕事を始めた最初の頃は「子どもと同い年くらいの(クロネコヤマトの)人に、いろいろ指図されたこと等に腹を立てる気持ちがなかったわけでもない・・・・」という本音もありつつ、数ヶ月経ち、クロネコヤマトの皆さんが「言葉遣いを含め、態度や対応が変わってきた。」とも話してくださいました。「クロネコヤマトさんは、さすが、しっかりと研修されているようだ」とも。お互いの立場の理解し合いつつ、双方の関係が徐々に徐々によりよくよりよく築かれていることもわかりました。

 

私が最も知りたかったのは、多摩市のシルバー人材センターがまさに他市にも先駆けて、こうした業務を引き受けるようになった「ワケ」でしたが・・・・。ここにはやっぱり秘密?がありました。というのも、クロネコヤマトさんは永山商店街、貝取商店街で「ネコサポステーション」という取組みをしていますが、ここを立ち上げる際、シルバー人材センターの方が「何かお手伝いできることはないですか?」と話しを持ちかけていたようですね。そこがきっかけとなり、「それならば…」と早朝の荷物仕分け作業の受注発注にとつながったそうです。多摩市ならではかな~♪

こうした多摩市シルバー人材センターの取組みが周辺地域にも共有され、クロネコヤマトさんにとってもHAPPYでシルバー人材センターの皆さんにとってもHAPPY!HAPPY!なマッチングとなったわけ。それでも、伺ってみれば、ある意味…’ニッチ’なところに視点が向くセンスというか、「ここに仕事があるのでは?」と発掘するシルバー人材センター側のセンスが問われるということで、「アンテナ高く」のばしているかどうか?という組織経営の在りようも大きく関わっているとのこと。どうやって人材活用していくのか?…仕事があってもこなせなければ当然に釣り合わないわけです。「シルバー人材ならでは!」とポン!って手を打ってくれるような業務に出会えた時にはそれこそこの上ない喜びがありそうですね。仕事の開拓というか、営業をしている方のやりがいありそう。

そして、思い出すのは「多摩市シルバー人材センターを『ブランド化』したい!」という志。総会に出席した際にも伺ったことですが、それを体現するかのように、一歩一歩進んでいる感じですね。既に議会にも先立ち、タブレット会議も導入されていますし、その様子もどこかで一度見学させてもらわねばと思っていながら、未だ実現していませんが…。いずれにせよ、新たな分野への進出というか、事業体としての成長というか、今後のシルバー人材センターの展開には要注目ですね。

そして、私も早朝の見学を経て、とても充実した気分で「多摩ニュータウン再生推進会議」なるものに出席しました。まあ、何と言うか会議体そのものは、誤解を恐れずに言えば、形式的なものになっていますが、会議開催のための準備段階の作業にはかなりいろいろありそうですね。密度が濃いやりとりなども行われてそうだなと…思っております。配布された資料も立派でした。議会などではなかなか配っていただけないカラー刷りの資料(笑)。

会議では市民委員の方が周囲に気遣いしつつも、積極的に発言して下さっているのがいいなって思います。委員長の先生も言いにくいことなどをちゃんと指摘してくださることもあり、特に計画を進めていくにあたって進捗状況管理にも関わる「KPI(重要業績評価指標)」の設定については「ついつい達成しやすい(達成可能)と考えられるようなものを指標に掲げがち」なんてことをズバリ言って下さったのは「そのとおり!」って思いました。

ということで、まあ、もう一つ。この会議にまつわるお話。実は今日、単なる市民、むしろ関心を持つ一市民、一傍聴者として足を運んだつもりでした。もちろん「市議会議員各位」で案内が届いていましたが…。私はこれまでも多摩ニュータウンの再生に関わる会議には極力足を運んできましたので、その延長線上で…今までどおり、いつもの気分で、議員活動として…気楽に足を運んでおりました。にも関わらず、突然に、しかも会議の冒頭で、「来賓紹介」として紹介されたという…。私にとっては超絶「居心地悪さ」を味わったのでした。

 

職員さんたちは…ものすごい配慮というか、気遣いをしてくださったのだと思うわけですが、「来賓紹介」なんて事前に聞いていたわけではなく、そもそも一市民として…という気軽な気持ちの私は議員バッジもつけていくわけなし、まるで不意打ちくらわされたかのような気分になりました。’わざわざ’’紹介していただいたみたい。傍聴席にいらした公明党の渡辺議員は紹介されなかったということは、私が「議長」という肩書きアリだからの気遣いですよね。正直、「勘弁してくれ!」…むしろ恥ずかしくて、その場で帰りたくなり、「傍聴に行かなければよかった」というものすごい後悔の気持ちで1時間余りの会議にどんよりとモヤモヤ感と…。これ、二度と味わいたくない。

 

そんな私の気持ちを察してか、「ちゃんとお席までご案内できなくて申し訳なかったです。」ってのちほど担当者の方がいらしてくださったのですが、そんなの後の祭りだし。そもそも傍聴席後方に座っている人物を「来賓」として紹介するのもどうかと思ったりして(来賓であるなら、そんな場所に座らせないでしょうし。)。傍目から見てもおかしかったはず。知り合いの傍聴者の方にも正直…笑われました…ホント恥ずかし過ぎました。

 

ということで、いろいろありますね。まあ、でも…気遣いをしてくださったのだという点には「ありがとうございます。」という気持ちです。むしろ職員さんに対する「申し訳なかった感」も…「ああ、行かなきゃよかった」だけかもしれませんので。私が行かなければ変な気遣いをさせてしまうこともなかったのかと思うと、何だか申し訳なさすぎ…。しかし、この妙な気の回しを思い出すと、それならもっと別の場面別の局面で「配慮と気遣い」をしていただきたい!としか言いようがなく。議長に私に…ということではなく、もっともっと丁寧に心を砕いて、接しなければならない、対応しなければならない場面があるという意味で。

いい経験をした。一度くらい味わってもいいかもしれないなと。しかし、「議長」という肩書きが「ズドーン」と頭のてっぺんから落ちてきたような気持ちになりました。

そんなこんなで11月の最終週がスタートしました!週末金曜日は12月1日になり、年内最後の定例会が開会します!ポカポカ陽気でしたが、朝晩はさすがに冷えますね。貼るカイロが手離せない季節到来!あったかグッズに助けてもらい、まずは師走を乗り切りたい!と思っております。