こうのとりのゆりかご。

西葛西駅前の「子供の広場」には子どもたちに人気という恐竜がいましたが、でも、とても大きくて、恐怖心を抱いてしまう場合もあるのではないのか?と個人的には思いました。

ちょっとしたご縁があり、西葛西まで足を運び、「こうのとりのゆりかご」のお話を伺ってきました。熊本県慈恵病院というと、頭に思い浮かぶと思いますが「赤ちゃんポスト」のことです。この取り組みを立ち上げる時から関わってきた田尻由貴子さんにお目にかかることができ、「生まれてきたいのちは大事に育てなければ」という思い、また「胎児の人権」という視点からのお話し、まだまだ相談体制が不十分であるという現状など伺うことができました。多摩市はこの4月から、「子育て世代包括支援センター(まだ仮称)」の多摩市版を開設することになっていますので、田尻さんとお目にかかることができたご縁に感謝感謝です。

多摩市としてはあまり大げさなことはしないというのか、「子育て世代包括支援センター(仮称)と看板を掲げるというのか、単に表記するだけというのか、何か新しい場所ができるというものではなく、基本的には今の健康センターで行っている母子保健事業をそのまま継続していこうという発想だと受け止めています。しかし、出産することはできたとしても育てることが難しい状況への対応など、視野に入れていく必要がありそうです。

子どもたちを取り巻いている環境、あるいは子育て家庭を取り巻く環境は正直言って厳しい。「子育て世代包括支援センター」がどれだけの機能充実と発揮をしていくかが問われそうですね。妊娠届を出し、母子手帳を受け取る…多摩市は市民の利便性を考えて、保健師さんが常駐していない窓口でも受け取れるようになっています。でも、本当は保健師さんが必ず常駐している健康センター改め「子育て世代包括支援センター」に集中させる、あるいはそれだと不便になるというならば、「子ども家庭支援センター」にも…ということで2カ所くらいに絞ったほうがいいのになと思うのは私だけでしょうか。田尻さんのお話を伺うと、やっぱり「妊娠届」のところがとっても大事であることを再認識させられたのでした。

「こうのとりのゆりかご」。必要だと思います。聞くところによれば、東京都はジッとしているだけのようで…愛知県のような新生児里親委託の取組みなどについても、なんというか積極的ではないようですね。むしろその逆。変えなければいけないのは東京都なのかもしれない…。