「議会」がつくる雲行き。

会派でミーティング。来月の議会に向けた準備もありますが、9月に向けては昨年度の決算審査があり、議会での事業評価を実施するために各常任委員会が動いていくので、少しばかりの意見交換など。新型コロナに見舞われて、諸事情あってなかなか思い通りに取り組めなかったことがあるにせよ、ほぼほぼ予算がついている事業はほぼしっかりと動いているという印象があります。

それにしても…予定通りと言えば…確実に届くのは「納税の通知!」って感じ。当たり前のこととはいえ、それが不可抗力だったとしても、「思い通りにはいかなかった」とかって…言い訳など一切聞いてもらえないという感じですね。もちろん、納税に関しても相談窓口はあり、困りごとなどが発生すれば相談に乗ってもらうことはできますけれど…。とにかく税金の支払いも基本…「待ってはもらえない!」。

 

さて、会派のミーティングでいよいよ「市役所の建替えに向けた基本構想をどうするか?」‥‥というよりか、建て替えをするとなれば、「議会エリア」?「議会フロア」?をどうするのかも議論をしなければなりませんので、議会としてどう関わるのかなど、行政特有の議会に対する配慮が示され、話しが持ち掛けられていることを耳にしました。それに対し、聞くところによれば、来年には改選を迎えるので、議会として「庁舎建て替え対策」に向けた特別委員会などを設置することはせずに話しを進めていくような流れになりそうだと。

要するに、どうせ来年に市議会議員の選挙があるので、本格的にというか、本腰を入れて取り組むのはそのあとから…ということですね。しかし、本当にそれで良いのでしょうか?個人的には、来年の改選後に…などと、議員の任期などを意識していると、議会での議論が遅れて「置き去りにされる」ようで心配。現在は、総務常任委員会でも庁舎建て替え問題に関わり、調査研究が進んでいるとはいえ、まだ議論が本格化というところには至っておりません。今後、議会としてどのように議論に関わっていくか…って、かなり重要なポイントだと思っています。

なぜなら、議会の関わり方、議会が関わるタイミングというのはとても重要で、その後の「雲行き」にもつながってくる気がするからです。特に、庁舎建て替え問題というのはいずれ市民からの関心も高くなっていき、注目もされる話題にもなっていく。しかも、この建替え問題については、従来からとにかく遅れ遅れというか、取組みそのものが後手後手になっていますので、行政としてはその遅れを取り戻すべく、かなりのスピード感をもってガシガシ進めようとしているはず。そう思うと、そこに議会はもちろん、なおさら市民もその議論についていくことはとても大変で、情報をどうやって共有していくのかなどなど、決して甘くはない取り組みが求められるだろうなあ…と、議会もそこについていけるように進めておかないと、周回遅れ以上の遅れが生じることは目に見えています。そして、議会での議論が行政に追いついていかないとなれば、そもそも行政が考えるスピードにもブレーキがかかりかねないということですね。市民の声、市民の意見を議会が意識するタイミングというのか…議会にも市民からのさまざまな声が寄せられることを考えると、議員にも考えるための時間が必要になるというわけです。

そのあたり、議長や副議長は議会がどう関わるのか?…についてどんな見解をお持ちなのでしょうか。一番には、議会をまとめるところに「議長の考え」があり、そこを受けて、議会事務局がかなり知恵を働かせていくことが求められる…「行政がやっていることをただ単に議会は追認していればいい」というのんびりした立場なら、それでも良いと思いますが、「庁舎問題は議会でもしっかり議論されていくべきこと」という姿勢を議長も当然に持っているはずで、そうなれば、動き方が大きく変わっていくでしょうね。「良きに計らえ」的な昭和時代から脱皮しなければ、いろんな問題、解決していけないといろんな場面で思っていて、特にこうした世論を二分することが想定されるような話題の場合には議会としての関わり方や動き方、それをどう作るかによって流れも変わってきそうです。

 

例えば…公共施設の統廃合問題とか、パルテノン多摩の大規模改修とか…それに、最近で思い出すのは、レンガ坂の改修問題での二転三転とか…ま、いろいろありますね。議会、議員もアンテナを高くしておかないと、思わぬところで議論を差し戻ししたりとか、前に戻ってからやり直してみたりとか…そんなことも起きたりして…。

 

確かに来年は改選を迎えるとはいえ、議会でも議論の継続性に視点を置きながら、きちんと取り組める体制づくりをしておくことが求められると感じています。「行政には継続性がある」と言われるように、議会にもメンバーが変わっても継続されて議論されていくべきことはいくつもあって、仮にもそういう立場に立つならば、任期は関係なく議論できる場を設けていくことも必要ではないのかと感じるのは私だけでしょうか?

 

ってことを、会派の中でいろいろ意見交換をしました。私の意見も含め、会派の意見を伝える場はあるのかしら?

 

随分前というか、いまや昔話のようなことですが、多摩市の自治基本条例の制定を議論するときも、条例そのものは総務常任委員会で審査されるという役割分担でしたが、条例に盛り込まれる「議会」に関する部分については、総務常任委員会で議論するべき事項ではない!‥‥という整理がなされたことを思い出します。「議会」のことなんだから、それは一委員会に任せておくべきことではなく、会派代表が集まる「代表者会議」で議論し合意形成をすべき事項であると説明されて、当時、心の中では「なに、それ?」と思った記憶もありましたが、今は「代表者会議」できちんと合意形成を図っていく…ということの意味と意義には頷けるものがあります。

今回の庁舎建て替えにまつわる「議会エリア」「議会フロア」についてはどうなんでしょうね?…街を歩きながら、きれいなお花たちを見ながら考えます。

 

行政内ではこれからの職員の働き方みたいなことも含め、議論されているように、議会もきっと本来は「これからの議会活動」というように、将来を見据えたある程度のビジョンがあり、それに連なってでてくる必要な要素などが整理されていくことが求められる気もします。それに、個人的には人口10万人程度に減少していくことを見据えながら、議員定数なども現状を前提にしておくの?…も気になるところですし。結構、大した話というか、大掛かりな話しなんです…実のところ。

 

いずれにせよ、行政(市長)が中心となり、庁舎建て替え問題に取り組んでいくとは言え、議会の関わりをどうつくっていくか、その工夫というのか、議論の進め方によっても「雲行き」が決まっていきそうな感じがしていて、来年4月に議員改選があるので、それを待ってから…という構えで良いものか…とちょっと不安が立ち込める。将来に向けて必要な取り組みだからこそ、大事にていねいに取り組んでいくべきですからね。とりあえず、市の公式ホームページでの情報…入り口はこちら(多摩市役所本庁舎建替基本構想について)。