都議選「誰に入れればいいですか?」…その③

都議会議員選挙も終盤戦ですね。政策本位で候補者を選びたいとは思いますが、しかしながら、例えば「子育て支援!」と言われたところで、すべての候補者が「子育てへの支援」を掲げていたりすると、選挙公報の文字面だけを見ていても「差異」がいまいちわからないという意見もあったりします。違いが見えにくいとも言われます。政党ごとの政策の違いも、読み込んでいかなければ見えてこない部分もあります。

すごくわかりやすい点で言えば、すぐそこに迫るオリンピック・パラリンピックに対するスタンスの違いですね。はっきりとオリンピック反対を掲げているところと、「延期または中止」という極めてあいまいな掲げ方しかできていない政党と…私はそこでも「うーん」と迷っているのですが、いずれにせよ、都政の課題というのはオリンピックとパラリンピックだけではないこともまた事実。各政党のスタンスがわかる象徴的な争点かもしれませんが、それだけで決めるというのもまたいかがなものか…と思っていて、ここまでくると開催を前提とし、あとはどう対処するのかを具体的に提案してもらえるほうが良いのではないかという気さえしてきました…。あとは、多摩ニュータウンの再生についても、各候補者の意見ももっと知りたいところですが、いずれの候補者の方も必ず取り組んでいくだろう課題だと思います。

政策に取組むスタンスなど深いところでどう考えているか…を探るためには、本当は立候補予定者を集めた公開討論会などがあると有効であることを改めて感じています。私は一つひとつ政策の課題というのは時に応じて浮上してくるものだと思っていますが、それらにどう向き合っていくのか、その「立ち位置」を大事にしたいと考えていて、その点からは「フェアな民主主義とは何か」を常に考え続け、行動してくれる人を選ぼうと思います。では、結局…誰にするの?…ですね。どう選べばよいのか?ですね。私自身が個別の候補者名をあげることは今回はしません。それに対する賛否があるとも思っていますが、私にとっては、そのくらい今回は選ぶことが難しいのです。それが正直な気持ちです。

政策本位…だけどという点では、「女性を増やさないと!」を優先するなら性別で選ぶも良し、あるいは「経歴」で選ぶも良し、あとは、「居住地」というのもあるかもしれませんね。やっぱり、多摩市に住んでいるほうが多摩市のことはよくわかりますし、稲城市に住んでいるほうが稲城市のことがわかる…都議会議員の場合には居住要件は「東京都内」ということになっているので、必ずしも多摩市や稲城市に住んでいなくても立候補することも可能です。私の接する市民には「やっぱり、多摩市か稲城市に住んでいる人がいい。そうでないと地域の声を受け止めにくい」とおっしゃる方も多いのも事実です。もちろん、公選法上も問題はありませんし、多摩市や稲城市に住んでいないからと言って、この「南多摩選挙区」からの都議会議員としてふさわしくないというものではありませんが、そこも含めて市民にも問うていくことがフェアかなと思っています。あとは、年齢のこともあるかなと思いますが、国会等を見ていても「若ければ良い」というわけでもなさそうです。

そんなことも含めて、市民に対して本当の意味で真摯に向き合う姿勢こそが問われていると感じています。ただ「当選すればいい」だけではなく、ごまかしがなく、きちんと誠実な活動をしてくれる人を選ぶために、私ももう少し考えたいと思います。個別に問い合わせくださった方には上記のことをお伝えしています。そして、自分自身の「判断基準」を大切にしてほしいとも伝えています。いずれの候補者のみなさんも、それぞれに奮闘されているとお見受けします。「議員」という権限や立場をきちんと使いこなしてくださる方、そして、都民のためにはもちろんのこと、都政と市政と市民をつないでくれるだろう人に私の一票は託すつもりです。